7-042

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94 名前:1/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:17:28 夏侯和は焦っていた。 あの会場で一枚の紙片が兄達から回ってきた。 『長安にて集合されたし 夏侯淵』 いかにも無駄のない親父らしい文面ではないか。 だが、スタートしてからが大変だった。 妙な2人組(馬忠と廖化)に追い回され、撒くのにだいぶ時間がかかった。 早いところ長安に着かないと、確実において行かれるだろう。 「あの低脳どもめ…」 舌打ちして思い出した。なにせこの訳のわからない状況下で、 「グループを 組 ま な い か?」 しかも大声でだ。他に参加者がいたら蜂の巣だろう。 まぁああいう連中は早晩死んでいくが。 ---- 95 名前:2/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:19:40 ようやく長安に着いた頃には、燃えるような夕日が暮れようとしていた。 まるで血のような禍々しいオレンジだった。 しばらく城内を探した後、やっと城の玉座のあるところまで辿り着いた。 玉座には父、夏侯淵が座っていた― ―がそれだけではなかった。 何かの塊が二つ転がっている。 薄暗かったせいで、顔まではわからなかったが、明るいときならば緋色の水たまりも見えていただろう。 「お…親父だよな」 「ああ」 「そ、そいつらは?」 「季権と稚権だ。仲権は来なかったようだが」 夏侯和は絶句した。 「俺に襲いかかってきた。だから殺った」 まるで当然のように言った。 そう、きっとそうだ。集まったとたんに親父の実力を恐れ、殺そうとしたに違いない。 しかし、彼の思考は途中で遮られた。 ---- 96 名前:3/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:21:37 「聞いてくれるか?」 「な…何だ?」 「俺は曹操様のため、漢王朝のためにずっと戦ってきた」 そう、そうなのだ。 父は、こと異民族に対しての戦闘では無敵に近い強さだった。 あの日、定軍山で戦死するまでは。 「最初、俺はもう一度曹操様と共に戦う気だった。だが、劉協の言葉を聞いて迷った」 「また、かつてのように戦うべきなのかを」 だが、それが何の関係がある?2人の兄が死んでいるのに? 「だから、俺はこうして決めた」 玉座から夏侯淵が立ち上がった。その瞳は、どんな闇よりも深い黒だった。 「矢を倒して、右に倒れれば、以前のように曹操様と共に戦い―」 まずい、やられる。そう思い、腰のベレッタを引き抜こうとしたが、遅かった。 一瞬早く、夏侯淵の矢が夏侯和の喉を喰い破っていた。 ---- 97 名前:4/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:23:10 「―左に倒れればこのゲームに乗る、と」 その言葉を待っていたかのように、夏侯和は倒れた。 「容赦はせん。例え誰であろうとも」 三つの死体だけを残して、彼は長安の闇に消えた。 【夏侯和、夏侯恵、夏侯威死亡確認】 @夏侯淵【ベレッタM92F、弓と矢、トンプソンM1A1、発煙手榴弾】 ※ゲームに乗ります。長安付近です。ちなみに夏侯淵の支給武器は弓と矢。
94 名前:1/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:17:28 夏侯和は焦っていた。 あの会場で一枚の紙片が兄達から回ってきた。 『長安にて集合されたし 夏侯淵』 いかにも無駄のない親父らしい文面ではないか。 だが、スタートしてからが大変だった。 妙な2人組(馬忠と廖化)に追い回され、撒くのにだいぶ時間がかかった。 早いところ長安に着かないと、確実において行かれるだろう。 「あの低脳どもめ…」 舌打ちして思い出した。なにせこの訳のわからない状況下で、 「グループを 組 ま な い か?」 しかも大声でだ。他に参加者がいたら蜂の巣だろう。 まぁああいう連中は早晩死んでいくが。 ---- 95 名前:2/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:19:40 ようやく長安に着いた頃には、燃えるような夕日が暮れようとしていた。 まるで血のような禍々しいオレンジだった。 しばらく城内を探した後、やっと城の玉座のあるところまで辿り着いた。 玉座には父、夏侯淵が座っていた― ―がそれだけではなかった。 何かの塊が二つ転がっている。 薄暗かったせいで、顔まではわからなかったが、明るいときならば緋色の水たまりも見えていただろう。 「お…親父だよな」 「ああ」 「そ、そいつらは?」 「季権と稚権だ。仲権は来なかったようだが」 夏侯和は絶句した。 「俺に襲いかかってきた。だから殺った」 まるで当然のように言った。 そう、きっとそうだ。集まったとたんに親父の実力を恐れ、殺そうとしたに違いない。 しかし、彼の思考は途中で遮られた。 ---- 96 名前:3/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:21:37 「聞いてくれるか?」 「な…何だ?」 「俺は曹操様のため、漢王朝のためにずっと戦ってきた」 そう、そうなのだ。 父は、こと異民族に対しての戦闘では無敵に近い強さだった。 あの日、定軍山で戦死するまでは。 「最初、俺はもう一度曹操様と共に戦う気だった。だが、劉協の言葉を聞いて迷った」 「また、かつてのように戦うべきなのかを」 だが、それが何の関係がある?2人の兄が死んでいるのに? 「だから、俺はこうして決めた」 玉座から夏侯淵が立ち上がった。その瞳は、どんな闇よりも深い黒だった。 「矢を倒して、右に倒れれば、以前のように曹操様と共に戦い―」 まずい、やられる。そう思い、腰のベレッタを引き抜こうとしたが、遅かった。 一瞬早く、夏侯淵の矢が夏侯和の喉を喰い破っていた。 ---- 97 名前:4/4 投稿日:2006/07/11(火) 10:23:10 「―左に倒れればこのゲームに乗る、と」 その言葉を待っていたかのように、夏侯和は倒れた。 「容赦はせん。例え誰であろうとも」 三つの死体だけを残して、彼は長安の闇に消えた。 【夏侯和、夏侯恵、夏侯威 死亡確認】 @夏侯淵【ベレッタM92F、弓と矢、トンプソンM1A1、発煙手榴弾】 ※ゲームに乗ります。長安付近です。ちなみに夏侯淵の支給武器は弓と矢。

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