7-026

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55 名前:1/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:03:11 そう、あれは俺が知恵の重要さを知った三日後だったか――― ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「なあ子敬ィー。何か天気いいしさあー。一日ぐらい勉強しなくたってさあー。  何か今日は乗り気じゃあないんだよー。槍の素振りしようぜェー」 「あのね子明。貴方はりっぱだ。『知恵の重要さを知った、俺に勉強を教えてくれ』なんて  なかなか言えることじゃあない・・・そして『史記』だってちゃんと覚えたじゃあないですか・・・。  教えたとおりやればできます、あなたならできるんですよ・・・。  いいですか、『国士無双』は誰です?」 「国士無双は、韓・・・韓、えと・・・韓信?」 「そうッ!やっぱりできるじゃあないですか!  もう楚漢戦争の勝者なんてわかったも同然ですよッ!」 「そーかッ!韓信ねッ!よしっ! 」 「やったー!子敬終わったよ、どう?」 「ン、できたの?ドレドレ・・・」 『始皇帝』               『 始 皇 帝 』  「何これ・・・・・・?」 「へへへ、当たってる?」ザ グ ゥ ! !「あぎゃアァァ―――ッ!!」 「このド阿蒙がオレをナメてんのかッ!何回教えりゃあ理解できんだコラァッ!  韓信って言っときながらなんで時代遡ってるんだこの・・・」           「 ド 低 脳 が ァ ー ッ ! !」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ---- 56 名前:2/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:04:02 「・・・子敬」 南門へ歩きながら、呂蒙は過去を振り返り友の名を呟く。 100人集められた場。その中には主君も、同僚も、敵も、そして我が友もいた。 自分が呼ばれたのはかなり後の方だ。ほとんど最後に近い。 だがその後には己の友、魯粛もいるはずなのだ。 ・・・やはり、待つべきか。 そう思い、後から出るはずの己の友を待つべく、南門への道から洛陽城を仰ぎ見る。 おそらくは呉に向かうであろう友も、ここか東門から出るであろう。 帝はこう言っていた。『全員が出次第、洛陽は禁止区域にする』と。 であれば、魯粛が出てきたと同時にすぐさま呉に向かったほうがいいかもしれぬ。 (門前で待とう。城中ではあの側近どもが何をするかわからぬ) そう思い、呂蒙は南門へと歩を進め、外へ出た。 だが彼がその先に見たのは、かつて『呂範』であった男の無残な死体だった。 「呂範・・・ばかな、呂範!!」 すぐさま駆け寄る。呂範は見事―というと不謹慎だが―なまでに一刀両断されていた。 何か、恐ろしい化物を見たかのような表情だ。眼は見開かれ、顔は恐怖に染まっている。 ふと、呂蒙の頭に自分のすぐ先に出て行った呂布を思い浮かべる。 あいつか?とも一瞬思ったが、呂範の死体を見ていると、何かが引っかかる。 この切り口は、見覚えがある・・・。 必死に呂蒙はおぼろげな記憶を辿る。どこで見たはずだ、と。 ややあって後ろから来た魯粛が、呂蒙を見つけ声をかける。 「子明、ここにいたのですか・・・子明?」 「子敬か、来たか・・・見てくれ。呂範が斬られた」 そう言って、呂蒙は呂範の斬死体を指で指す。魯粛もそれに声を上げた。 「むっ!これは、呂範!」 「子敬、この傷に見覚えは無いか?俺は、どこかで見たはずなのだ・・・」 言われた魯粛は屈み込み、真剣な顔で呂範の死体を見る。そして、目を見開いてこういった。 「・・・関羽。この切り口は、関羽の青龍偃月刀でしょう」 ---- 57 名前:3/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:06:22 「・・・やはり、そうか。奴め、まさか俺を殺そうとしているのか・・・」 納得言った面持ちで呂蒙も考え込んでいた頭を上げ呟くが、魯粛が疑問の声を上げる。 「・・・なぜ、貴方を?」 「子敬。お前は知らぬと思うが、俺は奴に恨まれる覚えがある」 それだけ言うと、呂蒙は魯粛を見て、はっきりと言った。 「信念を持つ呉将が、この殺し合いなど乗るものか!  お前は呉に行き、他の皆と合流しろ。皆きっと呉国にいるはずだ」 「子明、貴方は?」 「俺は関羽を追う。奴とは、決着をつけねばならん。  まだ呂範は死んで間もない。きっと奴もこの近辺にいるはずだ・・・俺は行く!」 それだけ呟くと、呂蒙は南に向かって走り出す。 「あっ、子明!青龍偃月刀を持っていたからって関羽とは限らない・・・っておい、聞けよ!」 魯粛の静止も聞こえない。魯粛は大きくため息を吐いた。 「・・・まあ、いいか。すぐ気づくだろ、きっと」 なんとかなるだろう。そう思うことにした。 呂蒙が走り去った場所から視点を変え、魯粛は己の支給品である『圧切長谷部』を手に取る。 付属してある解説書によると、異国の支配者になるはずだった男が所持していた剣らしいが その男に今は興味はない。 強いて興味と言うなら、なぜそんなものがここにあるのかという事ぐらいだ。 (剣術は確かに習得はしていたが・・・さて、これで銃器にどこまで対抗できる?) 戦闘への不安を胸中に浮かばせながら、手にした剣を真剣な面持ちで見つめる。 (そういえば、周都督もやはり呉に向かったのだろうか?) 圧切長谷部の美しい、魅入られてしまうような刀身から、魯粛は1人の男を連想した。 ---- 58 名前:4/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:08:03 「ぬおお!どこだ関羽ーッ!!俺はここにいるぞーッ!」 絶叫しながら呂蒙は南に走り出す。己の支給品『捻り鉢巻』を着衣して。 (なんという素晴らしい頭巾!まるで心体が燃えるようだ!  勝てる!今の俺ならば、きっと関羽にも勝てる!!呂範、仇は討ってやるぞ!!) 門を出て一番最初に見た『呂範の死体』、心底にある『関羽への恐怖』。 この二つの要素から、今の呂蒙の思考回路はブチキレ寸前だった。 というかむしろ、ブチキレていた。 関羽を倒す。今の彼はそれしか考えていない。 『呉の大都督』、半分狂ってバカ丸出しであった。 転ぶか何かにぶつかるか、息が切れるか。 要するに走るのをやめれば、冷静に考え自分を恥じ、死ぬ事は無いだろう。 もっとも、呂布に追いつく前に、の話なのだが。 @呂蒙【捻り鉢巻】 ※捻り鉢巻着用中。関羽を探すため南へダッシュ。狂乱中。走るのをやめれば元に戻ります。 @魯粛【圧切長谷部】 ※とりあえず、呉へ。銃器所持者や強敵との戦闘は避ける予定です。 周瑜【???】生存確認
55 名前:1/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:03:11 そう、あれは俺が知恵の重要さを知った三日後だったか――― ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「なあ子敬ィー。何か天気いいしさあー。一日ぐらい勉強しなくたってさあー。  何か今日は乗り気じゃあないんだよー。槍の素振りしようぜェー」 「あのね子明。貴方はりっぱだ。『知恵の重要さを知った、俺に勉強を教えてくれ』なんて  なかなか言えることじゃあない・・・そして『史記』だってちゃんと覚えたじゃあないですか・・・。  教えたとおりやればできます、あなたならできるんですよ・・・。  いいですか、『国士無双』は誰です?」 「国士無双は、韓・・・韓、えと・・・韓信?」 「そうッ!やっぱりできるじゃあないですか!  もう楚漢戦争の勝者なんてわかったも同然ですよッ!」 「そーかッ!韓信ねッ!よしっ! 」 「やったー!子敬終わったよ、どう?」 「ン、できたの?ドレドレ・・・」 『始皇帝』               『 始 皇 帝 』  「何これ・・・・・・?」 「へへへ、当たってる?」ザ グ ゥ ! !「あぎゃアァァ―――ッ!!」 「このド阿蒙がオレをナメてんのかッ!何回教えりゃあ理解できんだコラァッ!  韓信って言っときながらなんで時代遡ってるんだこの・・・」           「 ド 低 脳 が ァ ー ッ ! !」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ---- 56 名前:2/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:04:02 「・・・子敬」 南門へ歩きながら、呂蒙は過去を振り返り友の名を呟く。 100人集められた場。その中には主君も、同僚も、敵も、そして我が友もいた。 自分が呼ばれたのはかなり後の方だ。ほとんど最後に近い。 だがその後には己の友、魯粛もいるはずなのだ。 ・・・やはり、待つべきか。 そう思い、後から出るはずの己の友を待つべく、南門への道から洛陽城を仰ぎ見る。 おそらくは呉に向かうであろう友も、ここか東門から出るであろう。 帝はこう言っていた。『全員が出次第、洛陽は禁止区域にする』と。 であれば、魯粛が出てきたと同時にすぐさま呉に向かったほうがいいかもしれぬ。 (門前で待とう。城中ではあの側近どもが何をするかわからぬ) そう思い、呂蒙は南門へと歩を進め、外へ出た。 だが彼がその先に見たのは、かつて『呂範』であった男の無残な死体だった。 「呂範・・・ばかな、呂範!!」 すぐさま駆け寄る。呂範は見事―というと不謹慎だが―なまでに一刀両断されていた。 何か、恐ろしい化物を見たかのような表情だ。眼は見開かれ、顔は恐怖に染まっている。 ふと、呂蒙の頭に自分のすぐ先に出て行った呂布を思い浮かべる。 あいつか?とも一瞬思ったが、呂範の死体を見ていると、何かが引っかかる。 この切り口は、見覚えがある・・・。 必死に呂蒙はおぼろげな記憶を辿る。どこで見たはずだ、と。 ややあって後ろから来た魯粛が、呂蒙を見つけ声をかける。 「子明、ここにいたのですか・・・子明?」 「子敬か、来たか・・・見てくれ。呂範が斬られた」 そう言って、呂蒙は呂範の斬死体を指で指す。魯粛もそれに声を上げた。 「むっ!これは、呂範!」 「子敬、この傷に見覚えは無いか?俺は、どこかで見たはずなのだ・・・」 言われた魯粛は屈み込み、真剣な顔で呂範の死体を見る。そして、目を見開いてこういった。 「・・・関羽。この切り口は、関羽の青龍偃月刀でしょう」 ---- 57 名前:3/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:06:22 「・・・やはり、そうか。奴め、まさか俺を殺そうとしているのか・・・」 納得言った面持ちで呂蒙も考え込んでいた頭を上げ呟くが、魯粛が疑問の声を上げる。 「・・・なぜ、貴方を?」 「子敬。お前は知らぬと思うが、俺は奴に恨まれる覚えがある」 それだけ言うと、呂蒙は魯粛を見て、はっきりと言った。 「信念を持つ呉将が、この殺し合いなど乗るものか!  お前は呉に行き、他の皆と合流しろ。皆きっと呉国にいるはずだ」 「子明、貴方は?」 「俺は関羽を追う。奴とは、決着をつけねばならん。  まだ呂範は死んで間もない。きっと奴もこの近辺にいるはずだ・・・俺は行く!」 それだけ呟くと、呂蒙は南に向かって走り出す。 「あっ、子明!青龍偃月刀を持っていたからって関羽とは限らない・・・っておい、聞けよ!」 魯粛の静止も聞こえない。魯粛は大きくため息を吐いた。 「・・・まあ、いいか。すぐ気づくだろ、きっと」 なんとかなるだろう。そう思うことにした。 呂蒙が走り去った場所から視点を変え、魯粛は己の支給品である『圧切長谷部』を手に取る。 付属してある解説書によると、異国の支配者になるはずだった男が所持していた剣らしいが その男に今は興味はない。 強いて興味と言うなら、なぜそんなものがここにあるのかという事ぐらいだ。 (剣術は確かに習得はしていたが・・・さて、これで銃器にどこまで対抗できる?) 戦闘への不安を胸中に浮かばせながら、手にした剣を真剣な面持ちで見つめる。 (そういえば、周都督もやはり呉に向かったのだろうか?) 圧切長谷部の美しい、魅入られてしまうような刀身から、魯粛は1人の男を連想した。 ---- 58 名前:4/4 投稿日:2006/07/09(日) 11:08:03 「ぬおお!どこだ関羽ーッ!!俺はここにいるぞーッ!」 絶叫しながら呂蒙は南に走り出す。己の支給品『捻り鉢巻』を着衣して。 (なんという素晴らしい頭巾!まるで心体が燃えるようだ!  勝てる!今の俺ならば、きっと関羽にも勝てる!!呂範、仇は討ってやるぞ!!) 門を出て一番最初に見た『呂範の死体』、心底にある『関羽への恐怖』。 この二つの要素から、今の呂蒙の思考回路はブチキレ寸前だった。 というかむしろ、ブチキレていた。 関羽を倒す。今の彼はそれしか考えていない。 『呉の大都督』、半分狂ってバカ丸出しであった。 転ぶか何かにぶつかるか、息が切れるか。 要するに走るのをやめれば、冷静に考え自分を恥じ、死ぬ事は無いだろう。 もっとも、呂布に追いつく前に、の話なのだが。 @呂蒙【捻り鉢巻】 ※捻り鉢巻着用中。関羽を探すため南へダッシュ。狂乱中。走るのをやめれば元に戻ります。 @魯粛【圧切長谷部】 ※とりあえず、呉へ。銃器所持者や強敵との戦闘は避ける予定です。 【周瑜 生存確認】

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