7-174

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92 名前:1/2 投稿日:2006/08/04(金) 00:36:44 「い・い・か・げ・ん・離れんかぁー!」 背に付いた諸葛瑾と歩くこと数十分、我慢の限界を迎えた呂布が、諸葛瑾に吼える。 「やだい!やだい!おじちゃんの後ろにくっついているんだい!」 「いい年したおっさんに、おじちゃんとか言われたかねぇ!」 首を激しく横に振りながら、頑として呂ふに引っ付く諸葛瑾に、青筋をぴくぴくさせていた呂布の怒りは、頂点に達した。 「なら力づくで引き剥がして、貴様の骸を野にさらしてやる!」 そう怒鳴り、諸葛瑾に腕を伸ばしたその時、死亡者の放送が始まった。次々と呼ばれる死亡者の名前。その中には、自分がよく知っている名前も呼ばれていた。 「陳宮…貂蝉…」 最後まで、自分に付いてきてくれた信頼できる頭脳。 一目ぼれし、董卓を斬る理由を作った、心の底から愛した女。 その二人の死亡が知らされた呂布は、自分の胸に、ぽっかりと穴が開いたような気がした。ふと気づくと自分の頬を熱いものが流れていた。 諸葛瑾はそれをただ見つめていた。先程までの威勢が、嘘のようになりを潜め、空を見上げ泣いている眼前の男を、かける言葉もなく、只々見つめていた。 「おい、驢馬」 未だ空を見上げ、顔を諸葛瑾とは反対の方向に向けたまま、呂布は諸葛瑾を呼んだ。 「お前は文官のようだが、頭はいいのか?」 「え、ええ。これでも呉を支えてきましたから…」 呂布の問いにおずおずと答える諸葛瑾に、呂布は続ける。 「お前には二つの選択肢がある。一つは俺に従い、その知恵で俺の武を補うか、それとも、この場で死ぬかだ。」 数分の沈黙の後、諸葛瑾は一つの選択を取った。 「どこへ向かえば強敵に会える?」 いつ、どこでやったのか思い出せないが、どこかで陳宮に対してやったように、諸葛瑾を肩に乗せ、呂布は問いかける。 「そうですな。呂布殿が闘いたがっている関羽殿や張飛殿ならば益州より、幽州の桜桑村へ向かっていると思います。曹操の配下の将であるならば許昌か許都にいる確率が高いかと。 そして…ここ楊州ならば我等、孫呉の将が…」 いくら襲われたからといって、仲間を売るのはやはりつらいのか、諸葛瑾は苦い顔を浮かべる。 「安心しろ。ここを探す気はない。」 その言葉に諸葛瑾は驚きの表情を浮かべる。 ---- 93 名前:2/2 投稿日:2006/08/04(金) 00:38:54 「ふん、かつての仲間が、お前と手を組んだ俺に殺されるのは夢見が悪いだろう?それに、幽州辺りに奴がいる確率が高いなら、こんな所で油を売る気はない。 もっとも、運悪く俺に会ったなら話は別だがな」 それだけを告げると呂布は北へと向けて歩きだす。 (何故、こいつと手を組む気になったのか) 呂布は自問自答する。 陳宮らと共に、荊州で快勝を重ねたあの時のように、この男に、陳宮のような智謀を求めているのだろうか? 顔がすこしばかり愛馬に似ていたからだろうか? この男を死んだ二人の代わりにしようと思ったのだろうか? 様々な考えが浮かぶがそれを全てかき消す。そんなことはどうでもいい。 (そうだ。そんなことはどうでもいい。ぐだぐだ悩むのは性に合わん。考えるのは奴にまかせ、俺は唯、眼前の敵を屠るだけだ) そして呂布は、また空を見上げる。 (…だが、せめてもの手向けだ。お前達の仇は俺が討とう) そう、今は亡き二人に誓う。心なしか、二人が微笑んだような気がした。 (何故、私はこの男の条件を飲んだのであろうか?) 諸葛瑾もまた自問自答している。 死にたくないからか? (いや、違うな) 瞼に浮かぶのは空を見上げ涙を流していた呂布。 泣いているあの男が、まるで子供のように見えた。その時、諸葛瑾はこの男は極めて純粋な人間なんだな、と感じた。 (何故かな。あれを見てから、私はこの男を死なせたくない。そう思っている) そして諸葛瑾もまた空を見上げる。 (願わくば、孔明の奴やあいつのご学友に出会わなければよいがな) 空を覆っていた雲が一時途切れ、悲しいほどに青い空が二人の前に広がっていた。 <<カミキリムシとオナモミ/2名>> @呂布[肩の物体により速度低下]【関羽の青龍偃月刀、ドラグノフ・スナイパーライフル】 @諸葛瑾【なし】 ※関羽達と戦う為、楊州を北上。幽州・桜桑村を目指します。現在地は盧江。 また、呂布は貂蝉と陳宮を殺した人間が判明した場合、優先的に狙います。

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