ゆっくりいじめ系685 ゆっくりのいる街7


※人物オリジナル注意

第七話「ゆっくり博士の実験室 ~寄生る(みのる)~」

私は人呼んでゆっくり博士。
中には虐待研究家と呼ぶ者もいるが私は快く思っていない。
虐待などと人聞きの悪い。私はゆっくりを実験台にしているだけだ。

「イレーザーは問題無く機能、と。だがやはり燃費と出力が問題か…」
私は今対ドスまりさ用レーザー照射装置「ゆっくりイレーザー」の製作に行き詰まっている。
これでも充分な殺傷能力を持っているのだが、商品化する為には出力を退化させ子供が目に入れても痛くないようにしなければならない。
それがなかなか上手く行かず、フラストレーションが溜まっていく。
…こういう時は実験だ。
私は引き出しからチューブを取り出し、外に出る。
向かう先はゆっくりの巣だ。

「ゆっくりそだっていってね!!!」
「いいこになってね!!!」

手頃なれいむとまりさのつがいを発見。すでに頭に蔓が生え、赤ん坊の姿も認識できる。
れいむが四匹、まりさが三匹生っていた。
私は二匹が寝静まるのを待ち、実験の準備を始めた。
赤れいむのうちの一匹にチューブの中身を塗る。
これは植物用の接着剤だ。主な用途は実が落ちないようにするため。また、植物に悪影響を与える心配はないので、問題なく養分を吸収できる。
これでよし。後は巣に監視カメラを仕掛け、研究室に戻る。



「ゆっきゅいちていっちぇね!!!」
「ゆっ!!!まりさ!!!うまれたよ!!!」
「れいむににてゆっくりしたいいこだよ!!!」
「「あかちゃん!!!ゆっくりしていってね!!!」」

一匹目が誕生した。それを皮切りに他の赤ん坊もポトポト落ちていく。

「「「「「「ゆっくいちていっちぇね!!!」」」」」」
「「ゆっくりしていってね!!!」」

合計六匹が誕生。しかし七匹目はまだ生まれ落ちていなかった。

「ゆっ!!!ゆっきゅいちちゅぎだよ!!!」
まだ落ちぬ妹に語りかける姉ゆっくり。

「ゆっ!!!もうすこちだけゆっくいちゅるよ♪」
返事をする妹ゆっくり。

「ゆー、みんないちどにはうまれなかったね!!!」
「しかたないよ!!!うまれたみんなでゆっくりしようね!!!」
「「「「「「ゆっきゅいちようね!!!」」」」」」

七匹目が落ちてこない理由はもちろん接着剤のせいなのだがこいつらはそんなことは知らない。

「ゆっ!!!みんなごはんだよ!!!ゆっくりたべてね!!!」

「「「「「「むーちゃ♪むーちゃ♪」」」」」」
「「「「「「ちあわちぇー♪」」」」」」

親まりさの採ってきた食事を幸せそうに貪る赤ゆっくり。

「ゆっ!!!れーみゅよごれちぇるよ!!!まりしゃがゆっくいきれーにしちぇあげるね!!!」
「おねーしゃん、あいがとー!!!ゆっきゅいちゅるね!!!」

姉まりさが妹れいむの食べカスを舐め綺麗にしてやる。だがこれは綺麗好きなのではなく「いじきたない」のだ。
まりさ種は狡賢い。早くもその本能を開花させたようだ。

「ゆっ!!!れいむもいっぱいたべてね!!!あたまのあかちゃんのぶんもゆっくりたべてね!!!」
「わかったよ!!!いっぱいたべてゆっくりすればあかちゃんきっとうまれるよ!!!」

そう言って食事を取る親れいむ。栄養が送られて来るためか頭の赤れいむも幸せそうだ。


観察を続けて数日が経った。


「きょうはごはんのとりかたをおしえてあげるよ!!!ゆっくりついてきてね!!!」
「「「「「「ゆっくいちゅいていくよ!!!」」」」」」

「まりさ!!!ゆっくりいってらっしゃい!!!」
「れいむ!!!あかちゃんとゆっくりまっててね!!!」

生まれた赤ゆっくりはまだ赤ちゃん言葉が抜けないものの、ソフトボールサイズまで大きくなった。
もう子ゆっくりと呼んでもいいだろう。
一方七匹目の赤れいむはまだ蔓から落ちない。だが母親から養分が送られてくるため姉ゆっくり達と同じ大きさになっている。
親れいむはまだ生まれない我が子に疑問を持ったこともあったが

「うまれるまえにたっぷりゆっくりしてれば、きっとすごくゆっくりしたこになってくれるよ!!!」
と結論づけた。
親まりさや子ゆっくり達も、生まれてこない赤れいむの事を気にとめる様子はなかった。
「ゆっ♪もうすこちだけゆっくいするね!!!」
赤れいむもこんな調子である。

さらに数日後。
少し変化が現れた。


「ゆっ!!!おかあさん!!!みて!!!これれいむがとったんだよ!!!すごいでしょ!!!」
「すごいよれいむ!!!もうばったさんとれるようになったんだね!!!」
「まりさのほうがすごいよ!!!おかあさん!!!ゆっくりみてね!!!」
「ゆっ!!!すごいよまりさ!!!むかでさんとれるなんて!!!てんさいだよ!!!」

子ゆっくり達は狩りを覚えた。たがまだまだ親の同伴がなければ心配だ。

「ゆー…ゆー…」
「れいむ!!!どうしたの!!!ゆっくりできる!!!」
「ゆー。だいじょうぶだよ!まりさ!れいむもあかちゃんもゆっくりできてるよ!」
「あかちゃん、まだうまれないね!!!ゆっくりしてるね!!!」
「そうだね!すごくゆっくりしてるね!うまれたときがたのしみだね!」

「れいむのいもうと、ゆっくりしてるね!!!」
「でもまりさのほうがおねえさんだから、ゆっくりじゃまけないよ!!!」
「はやくうまれてきてね!!!ゆっくりしようね!!!」
「ゆっ♪もっとゆっくりしてからうまれるよ!!!」

…親れいむが明らかにやつれ始めている。
この数日で子ゆっくり達はさらに大きくなった。まだ生まれぬ赤れいむも、同サイズまで大きくなった。
赤れいむが大きくなったことで吸われる養分が増えたのだろう。
それでも全く気にならないというところが餡子脳の神秘である。


さらに数日後。
事態は大きく動き出す。


「ゆっ!!!きょうはたいりょうだったよ!!!」
「まりさのほうがおおいよ!!!」
「れいむだってまけてないよ!!!」

子ゆっくり達はバレーボールサイズまで大きくなった。
もう一人で狩りもできるようになり、姉妹で競争するほどだ。
一方親ゆっくりはと言うと。

「ゆひゅー……ゆひゅー……」
「れいむ!!!ゆっくりしてね!!!いっぱいたべればまたよくなるからね!!!」
「ゆっ♪ゆっ♪ゆーっ♪」

親れいむは頬が痩け、顔は青ざめ、瞳は明後日の方向を向いている。
頭の赤れいむは…どういうわけか姉である子ゆっくり達よりもずっと大きくなっている。
それどころか、親であるはずのれいむやまりさを上回りかねない大きさだ。
理由は、れいむの調子が目に見えて悪くなってからの食生活だった。

「むーしゃ!!!むーしゃ!!!しあわせー♪」
「れいむもしあわせ~♪」
「れいむ、だいじょうぶ!!!」
「だいじょうぶだよ!!!ゆっくりよくなったよ!!!それよりもっとごはんたべたいよ!!!おなかがすごくすいてるんだよ!!!」
「「「よかったねおかーさん!!!」」」
「「「まりさたちのとってきたごはん、ゆっくりたべてってね!!!」」」
「ゆっ♪ゆっ♪もっとたべてねおかーさん♪れいむもゆっくりできるよ!!!」

調子の悪かったれいむは食事を採ると復活した。
しかしすぐにお腹が減り、もっと大量の食料を要求した。
母れいむの養分が吸われ続けた結果、頭の赤れいむの方が栄養の主導権を握ってしまったのだ。
故に、栄養のほとんどが赤れいむに行ってしまうため、母れいむはたくさん食べなければまた調子が悪くなってしまうのだ。
その結果、赤れいむのサイズはどんどん大きくなり、母れいむはやつれきってしまったのである。

「ま…りさ……あかちゃん…は…ゆっく…りして…る…?」
「ゆっくりしてるよ!!!だからまだゆっくりしないでね!!!」
「ゆっくりしてるよ♪もっとごはんたべてね!!!」

死の境界を彷徨う親れいむ。対照的にさらなる栄養を要求する赤れいむ。
蔓はミシミシという音を立て始めている。


さらに数日が経過。

「ゆっ!!!う……うまれるぅ……」
「れいむ!!!がんばってね!!!」
「「「「「「おかーさん!!!ゆっくりがんばってね!!!」」」」」」
「ゆっ!!!もうちょっとゆっくりするよ!!!まだうまれたくないよ!!!」

蔓…接着剤が赤れいむの重さに耐えきれなくなったようだ。
ユサユサと大きな音を立て揺れる赤れいむ。

ズシーン!!!
通常の出産では有り得ない擬音だ。

「もっとゆっくりしたかったよ!!!」
「あかちゃん!!!ゆっくりしていってね!!!」
「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」

一体どういう基準で「赤ちゃん」と呼んでいるのだろうか。
サイズは親ゆっくりより二回りほど大きくなってしまっている。
気にならないのは毎日見ていたからか。
…親れいむの方は…

「あ…か…ちゃん………ゆっくり………して………いって……」
「れ゛い゛む゛う゛う゛ぅうう゛ぅう゛ぅう゛うぅう゛うぅうう゛う゛!!!」
「「「お゛があ゛じゃあ゛あ゛ぁあぁあ゛ぁぁあ゛ぁあぁあ゛ん゛!!!」」」
「「「もっどゆっぐりじだがっだよ゛お゛お゛お゛ぉおぉぉお゛!!!」」」

ただでさえ養分を吸い尽くされ体が衰弱していたのに、これだけデカイ子供を産み落としたのだ。…落下の衝撃も響いたのかもしれないが。
親れいむは、「ゆっくりしていってね!!!」すらうまく言えず、事切れた。

「ゆっ!!!おかあさん!!!おねえちゃん!!!れいむはおなかがすいたよ!!!たべものをもってきてね!!!」

自分を産んだ親が死んだというのに呑気に食事を要求する赤れいむ。

「ゆ…っ!!!わかったよ!!!れいむはうまれたばかりだもんね!!!いまからごはんとってくるからね!!!」
「「「「「「おねえちゃんたちのとってきたおいしいごはんをたべて、ゆっくりしていってね!!!」」」」」」

この子はまだ生まれたての赤ん坊なのだ。そんな悲しいこと気にする必要はない。
死んだれいむの分までこの子をゆっくりさせてあげよう。
あれだけゆっくりしていたのだ。きっととてもゆっくりした子に育ってくれる。
だからお腹いっぱい食べてもらって、ゆっくりさせてあげよう。
親まりさはそう思っていた。


またまた数日後。

「れいむ!!!きょうはごはんのとりかたをおしえるよ!!!ゆっくりついてきてね!!!」
「「「おねえちゃんたちがゆっくりれくちゃーしてあげるからね!!!」」」

そろそろ狩りを教えてもいいころだと思った親まりさは末っ子れいむを誘う。
姉達も自分の狩りテクを伝授できると思いウキウキ気分だ。

「ゆっ!!!いやだよ!!!れいむはここでゆっくりするよ!!!」

末っ子れいむはさらに大きくなっていた。
生まれてからずっと姉妹や親より多くの食料を摂取した結果がこれだ。

「いっぱいたべて、ゆっくりしたこにそだってね!!!」
親まりさや姉妹達は咎める様子もなく、自分達が採ったご飯を与え続けていた。


「ゆ~しかたないね!!!きょうはやめて、つぎのきかいにしようね!!!いつもどおりおねえちゃんだけでかりをしようね!!!」
「「「「「「ざんね~ん!!!」」」」」」

まだ狩りをするには早い、そう結論づけたまりさは姉妹と共に森に向かった。


またまたまた数日後。


「れいむ!!!そろそろかりにこうね!!!じぶんでごはんとってこないとゆっくりできないよ!!!」

「いやだよ!!!れいむはゆっくりできてるよ!!!ごはんはおかあさんたちがとってきてね!!!」

「どう゛じでぞ゛ん゛な゛ごどい゛う゛の゛お゛おお゛ぉお゛ぉお゛ぉお゛ぉおぉお゛お゛!!!!!!」

末っ子れいむのニート化はエスカレートしていた。

「れいむ!!!おかあさんのいうとおりだよ!!!ごはんはじぶんでとってこようね!!!」
「いざというときにごはんがとれないとゆっくりできないよ!!!」

「だかられいむはゆっくりできてるっていってるでしょ!!!わかったらおねえちゃんたちはごはんをとってきてね!!!」

「「「「「「ゆううぅうううぅぅうぅうううぅうう!!!」」」」」」

姉妹達はせっせと食料を集める。末っ子れいむは狩りに参加せず、家族の集めた食料をただ貪るだけ。
挙げ句の果てには

「こんなんじゃぜんぜんたりないよ!!!もっとたくさんもってきてね!!!」
「このごはんぜんぜんおいしくないよ!!!もっとおいしいごはんじゃないとゆっくりできないよ!!!」

と言い出す始末。
働きもしないクセに口だけは達者である。

親と姉妹は「妹をゆっくりさせてあげたい」という理由で今まで食料をせっせと集めてきたが、我慢の限界が近づいていた。
そして、ある日のこと。


「ゆっ!!!ごはんのりょうがぜんぜんすくないよ!!!もっとたくさんもってきてね!!!」

「なにいってるの!!!れいむのごはんはないよ!!!」
「ごはんがほしかったら、じぶんでゆっくりとってきてね!!!」

「どう゛じでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛お゛おお゛ぉぉお゛ぉお゛お゛おぉおお゛!!!」

家族は末っ子の食料を用意しなかった。
狩りを学ばなければ、越冬時にゆっくりすることができない。独り立ちした時、ゆっくりすることができない。
全く狩りを覚えようとしないれいむに対する荒療治である。
自分のご飯がないとわかれば、きっと狩りを覚えてくれる気になるだろう。
親まりさはそう思っていた。だがれいむの口から出たのは、全く予想だにしないことだった。

「だったらおねえちゃんたちのぶんをちょうだいね!!!おねえちゃんたちはまたとってくればいいよ!!!」

そう言って手近の姉を突き飛ばし、間に割って入って食料を貪るれいむ。

「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー♪」

「「「「「「な゛ん゛でごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛おぉお゛お゛おぉぉお゛ぉお゛ぉぉおお゛お゛!!!!!!」」」」」」

大食いのれいむはあっと言う間に集めた食料を全て平らげてしまった。

このあまりにも怠惰極まりないれいむの行動に、親まりさはついに堪忍袋の緒が切れた。

ドカッ!

「いだあ゛ああ゛ぁあ゛ぁぁああい゛!!!ひどいよおがあさあ゛ああ゛あん!!!どう゛じでごん゛なごどずるの゛お゛おぉぉぉお゛おぉお゛お゛!!!」

「ひどい゛の゛はれ゛い゛む゛だよお゛おお゛ぉぉぉお゛お゛!!!み゛ん゛な゛の゛ごはん゛たべちゃだめでしょお゛おお゛ぉぉぉお゛!!!れ゛い゛む゛はゆ゛っくり゛でぎでな゛い゛よ゛お゛お゛おぉぉお゛!!!」

「なにいってるの!!!れいむはゆっくりしてるよ!!!ごはんならまたとってくればいいでしょ!!!ばかなの???」

この言葉には親に引き続き、姉妹もキレた。

「いいかげんにしてね!!!れいむはごはんもとってこれないくせになまいきだよ!!!」
「なにもしないでごはんばっかりたべて!!!そんなのはゆっくりじゃないよ!!!」
「れいむたちのいもうとなら、ちゃんとじぶんでごはんとれるようになってね!!!」
「ばかはれいむのほうだよ!!!すこしいたいめをみてゆっくりはんせいしてね!!!」

そう言って四方八方から末っ子れいむに体当たりする姉妹達。
運動もせずぶくぶくと太っただけのれいむは何の抵抗も出来ず吹っ飛ばされる。

「い゛だい゛い゛だい゛!!!ゆ゛っぐり゛や゛め゛でね゛!!!ゆ゛っぐり゛ざぜでね゛!!!」

「はんせいしたならやめてあげるよ!!!」
「ちゃんとじぶんでごはんをとってくるってやくそくしてね!!!」

「な゛に゛い゛っでる゛の゛お゛おお゛お゛ぉぉぉぉお゛ぉお゛!!!ごはん゛どっっでぐるの゛はお゛ね゛え゛じゃんだぢの゛じごどでじょお゛お゛お゛お゛ぉぉぉぉおお゛!!!!!!」

反省の色がないれいむは就寝の時間まで吹っ飛ばされ続けた。



次の日。

「みんな!!!きょうもゆっくりかりをしようね!!!」
「「「「「「ゆっくりごはんをとろうね!!!」」」」」」

「みんないってらっしゃい!!!れいむのためにがんばってね!!!」

昨日あんな目に遭い今もズタボロなのに相変わらずのれいむ。返事をする者は誰もいなかった。




「みんな!!!こっちだよ!!!ゆっくりついてきてね!!!」

「おかあさん、ほんとにおうちにもどらなくていいの?」

「しかたないよ!!!れいむといるとみんなゆっくりできないよ!!!だからあたらしいおうちをさがそうね!!!」

「そうだね!!!あんなやつとなんかいっしょにいられないよね!!!」

「あんなやつもうれいむたちのいもうとじゃないよ!!!ぷんぷん!!!」

「おばかなれいむは、あそこでのたれじねばいいよ!!!」

家族は自分達の狩り場から大きく離れた場所を移動していた。
あれだけやっても全く更正しようとしないれいむに愛想が尽きたのである。
だから新しいおうちを探して、新しい気分でゆっくりしたい。
そして、一家は人里に降りてきた。
周りには、見たこともない美味しそうな食べ物が沢山あった。
一家は、野菜が沢山置いてある場所…八百屋に目をつけ、早速食事をとることにした。
かなり遠出をしたので腹が減っていたのだろう。

「「「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~♪」」」
「「「おいしいね!!!」」」
「「「「「「おかあさん!!!ここにはおいしいものがいっぱいあるね!!!」」」」」」
「そうだね!!!それじゃあここをまりさたちのあたらしいおうちにしようね!!!」

ゆっくりずむ宣言である。
一家は置いてあった野菜のほとんどを食べてしまった。
周囲には、それを呆然と見ている人々。

「ゆっ!!?だあれ!!?」
「みんな!!!しらないひとにあったら、あいさつしようねっておしえたよね!!!」
「そうだね!!!あいさつしようね!!!」

「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」

「お前らぁ!!!ここで何をやってるんだぁ!!!」

店の主人が奥から現れた。

「ゆっ!!!ごはんたべてたんだよ!!!」
「とってもおいしかったよ!!!」
「おじさんがだれなのかしらないけど、ここはまりさたちのおうちだよ!!!ゆっくりしないででていってね!!!」

グシャ。

「まりざのいもうどがあああぁぁあぁぁああぁぁぁああ!!!」
「おねえじゃあああぁああぁああああぁあああぁああん!!!」
「どおじでごんなごどずるのおおおおぉおおおぉぉぉお!!!」

「ゆっ!!!おじさん!!!ひどいよ!!!おじさんはゆっぐりでぎないよ!!!
 みんな!!!ひごろのかりのせいかをためすときだよ!!!このおじさんをゆっくりできなくしてやろうね!!!」

「「「「「そうだね!!!れいむ(まりさ)たちはつよいもんね!!!」」」」」

先程まであの怠惰なれいむを見ていたからか、自分達の強さを誇示しようとしているまりさ一家。

「ゆべええぇぇぇぇえ!!!」
「ゆぎゅうううぅうぅうぅ!!!」
「どおじでええぇええぇぇぇ!!!」
「いだいよおおおぉおおぉお!!!」
「ゆっぐりじだがっだあああぁぁぁ!!!」

「どおじでっ!!?まりざだぢはいままでまげだごどないのにいいいぃぃぃぃいいい!!!」

こうしてまた、人間の恐ろしさを知らないゆっくり達が餡子と化した。





一日経っても戻ってこない姉妹達。

「ゆっ!!!れいむをまたせるなんてさいていだね!!!ぷんぷん!!!かえってきたらおしおきだね!!!」

一昨日リンチされたことなどすっかり忘れているれいむ。
もう家族は既に亡き者となっているのだが知るはずもなく。


「あ!おい!ゆっくりがいるぜ!」
「うお!マジだ!しかもスゲーでかいぜ!」
「前にやられたっていうドスまりさの仲間かもしれないぞ!」

三人の子供が洞窟の中に入ってきた。

「ゆっ!!!おにいさんたちだれ???あ!!!わかった!!!たべものもってきてくれたんだね!!!
 そのてにもってるものがそうなんだね!!!さっさとれいむにちょうだいね!!!」

見ず知らずの存在に食い物を要求するれいむ。
ちなみに彼らが持っているのは食べ物ではなく金属バットだ。
餡子がこびりついているところを見ると、大方ゆっくり狩りの最中だったのだろう。
「こいつ馬鹿か?」と思いながら三人はれいむを取り囲むように立つ。

「ゆっ!!!なにやってるの!!!そんなことしてないでれいむにごはんちょうだいね!!!このやくただずぶっ!?」

言い終わる前に一人の振るった金属バットがれいむを捕らえた。

「な、なにずるのぶっ!!!やめでべぶぅっ!!!べいぶにごんな゛ごどじでい゛いどお゛も゛っでべええ゛えぇぇぇえ゛え゛!!!」

れいむが口を開くたびリズムに乗ってバットを食らわす子供達。

親と姉妹は何をやってるんだ。
早くれいむをたすけろ。
そしてごはんをたべさせろ。
どうしてれいむがこんな目にあわなくちゃいけないんだ。
れいむはうまれるまえからずっとゆっくりしていたのに。
このよのだれよりもゆっくりしていたはずなのに、どうしてゆっくりできないんだ。こんなのおかしい。
そんなことを考えながら、れいむは全ての餡子を吐き出し、息絶えた。

「デカいから結構かかっちゃったな」
「でもこいつ全然たいしたことなかったじゃん」
「きっと今まで運動したことなかったんだぜ。だからあんなに太ってたんだよ」

そんなことを口にしながら、戦利品の餡子をすくって食べる。
タダで餡子が食べられるため、ゆっくり狩りの人気は高い。
ぱく。




「「「こ れ は ひ ど い」」」





なるほど。
どうやら何の運動もしない怠慢なだけのゆっくりの餡子はまずいらしい。

実に面白い。
この数十日間、この興味深い映像を合間合間に観察していたおかげで研究がはかどった。
ゆっくり実験はこれだからやめられない。



おしまい



作:TOSSY

ゆっくり自立するAAをヒントに書いてみました。


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最終更新:2024年03月30日 11:15
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