ゆっくりいじめ系634 ゆっくりのいる街3_1

fuku2025の続き。人物オリジナル注意。


前回のあらすじ

ゆっくり二匹の「おうち」を家族もろとも消し去ってやったぜ!ざまあみろ!

第三話

さぁ晩飯の時間だ。
ゆっくりの「おうち」を燃やすのに夢中になって昼飯を食い損ねたから余計に腹が減っている。
昨日の食べ残しのめーりん残り二食分をペロリと平らげた。それでも一部だけ残したが。
腹が減っていたこともあるだろうが、それよりもゆっくり共を駆逐できてとてもいい気分なのだ。
食事を済ませ、箱詰めされたままの連中の様子を見る。

「………………」

かなり沈んでいる。当然だろう。目の前で「おうち」ごと家族が燃やされたのだから。

「おい」

「ゆ……ゆっくりしていってね…」
「まりさたちは…ゆっくりしてるよ…」

俺に敵対意識が無いのを見るに、おうち全焼が俺の仕業だということには気づいていないのか?
それとも忘れているだけなのか…餡子脳なら十分有り得ることだ。

「お前らの飯だ、食え」
そう言ってハッピーターンの袋をちらつかせる。

「ゆ…れいむごはんいらないよ。おにいさんがたべてゆっくりしてね」
「まりさたちは、ごはんがなくてもゆっくりできるよ…」

生気が無いというのはこういうことを言うんだな。
このまま放っておけば勝手に餓死するだろうがそれは俺が許さん。
生きる気力がないなら与えてやればすむ話だ。
俺は二匹を掴み、箱から出してやる。

「「ゆ…?」」

二匹は俺の手に掴まれたまま中に浮いている。
俺はそのまま両手を揺さぶり、二匹に振動を与える。
そう、これこそ加工所が編み出した最古の繁殖法、「バイブレーション」だッ!!

「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」

顔が紅潮してきた。発情したのだろう。
俺は時期を見計らって揺さぶりをやめ、二匹をさっきまでとは別の箱に閉じこめた。
それはゆっくり二匹入れても十分余裕のあるスペースのある箱だった。親子捕獲用のスケルトンボックスである。
ちなみにこの箱は防音加工の施してある特別製である。これで交尾の際の不快な声を聞かなくて済むというわけだ。
放火の際もそうだったがゆっくりの音量は高いのだ。









次の日の朝。
発情したゆっくり共の様子を見るため起きてすぐにリビングに向かう。
そこで目にしたのは予想通りの光景だった。

「ゆっゆっゆっ♪」
「ゆっくりしていってね~♪」
(歌っているわけではない。嬉しさを表現しているだけだ)

れいむの方に三本の蔓が伸びている。
そのうち一本には赤ちゃんれいむが五匹、一本には赤ちゃんまりさが五匹、もう一本にはまだ判別不能の赤ちゃんの実が四匹生っている。
あの一晩のうちに交尾し、子種を作ったのだ。
無理矢理だろうと子供ができれば生きる気力を取り戻すだろうと踏んだ結果がこれだ。
俺は二匹を箱から出し、床に置いた。
運ばれているというのに嬉しさのせいか意に介していないようだった。

「ゆっくりそだっていってね!!!」
「いいこになってね!!!」
あ、やべ、ダメだ。


ブチブチブチッ


「や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」
「ま゛り゛ざの゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

あーあ、ついやっちゃった。
生きる気力を与えるために子作りさせたのにそれを毟っちゃってどうすんだよ。
でもあんなこと言われちゃあな。「毟ってください」って言ってるようにしか聞こえなかったんだよ。俺は悪くねぇ。
ちなみに毟ったのは判別不能の四匹の蔓である。栄養が途切れたせいか白目剥いて泡吹いてやがる。死んだなこりゃ。

「お゛に゛い゛ざん゛びどい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「どう゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」

「悪い、悪い、あれお前らの赤ちゃんだったのか。てっきりお前らに寄生した悪い何かかと…」
わかっててやったに決まっているが嘘をついてごまかす。

「ゆ…じらながっだらじょうがないね…」
「あのごだぢのぶんまで、ごのごだぢをゆっぐりざぜであげようね…」

物わかりのいい奴らだ。流石はスタンダード。今は亡き家族達とたっぷりゆっくりした生活の賜物だな。
とりあえず朝飯を食うことにする。昨日と同じくシリアルだ。体にいいんだぜ。
すると二匹が物欲しそうにこちらを見ている。

「何だよ」

「あのね、おにいさん、れいむたちにもごはんをわけてほしいの」
「あかちゃんがゆっくりするためにはごはんがいるの、まりさのぶんはいいからせめてれいむだけでもゆっくりさせてね」

「昨日食わなくてもゆっくりできるって言ってたじゃねーか」

「れいむたちはゆっくりできても、このこたちがゆっくりできないんだよ」
「いまゆっくりできないと、うまれたあともゆっくりできないんだよ」

子供の栄養が必要だから飯を分けろということか。声のトーンまで落とすとはよっぽどのようだ。

「いいだろう!」

俺はシリアルをバラ撒いてやる。昨日よりもずっと多い。

「「ゆっくりいただきます!!!」」
なんだかんだでまりさの方も空腹に耐え切れなかったのかがっつき始める。

「「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~♪」」
「あかちゃんたちもゆっくりあじわってね!!!」
「あかちゃんたちもしあわせになってね!!!」

即座にブッ殺したくなる光景である。だが耐えろ…今はその時じゃない… 俺は握り拳に力を入れ歯を食いしばりじっと耐えた。

「おにいさんありがとう!!!おかげでゆっくりできたよ!!!」
「これでゆっくりしたあかちゃんがうまれるよ!!!ゆっくりしていってね!!!」

自分達の家族を殺した張本人にお礼とは実におめでたい奴らだ。
あと少し黙れ。お前らが騒ぐとゆっくりできないんだよ。

赤ん坊ゆっくりは昼頃になるとプチトマトよりちょっと大きい程度まで成長した。そろそろだろう。

「ゆっ!?まりさ!!!あかちゃんがうまれるよ!!!」
「ほんと!?れいむ!!!ゆっくりがんばってね!!!」

誕生の時が近づいたようだ。俺は二匹のそばで様子をうかがう。

「あかちゃん!!!ゆっくりうまれてね!!!」
「あわてなくていいからね!!!ゆっくりでいいからね!!!」

赤ん坊のうちの一匹がゆらゆらし始めた。暫くすると…

プチン、コロン。

「ゆ…ゆ…うまれたよ!!!まりさあああああ!!!」
「まりさたちににてゆっくりしたいいこだよおおおおおお!!!」

赤ん坊れいむの誕生だ。生まれた赤ん坊はゆっくりと瞼を開き、両親を認識する。

「ゆ…おかあしゃん…?」

「そうだよ!!!れいむはおかあさんだよ!!!」
「まりさはおとうさんだよ!!!あかちゃん!!!」
「「ゆっくりしていってね!!!」」

「ゆ…ゆっくいちていっちぇね!!!」

赤れいむの誕生を皮切りに次々と床に落ちていく他の赤ゆっくり達。
そして十匹全てが無事に生まれ落ちた。
奇形児などいない。どれもこれも「ゆっくりした」赤ん坊だ。

「「ゆっくりしていってね!!!」」

「「「「「「「「「「ゆっくいちていっちぇね!!!」」」」」」」」」」

愛護派にとってはさぞ感動的な光景なのだろう。虐待派にとっては非常にゾクゾクする光景である。

「「あかちゃんたち!!!このおにいさんのおかげでゆっくりできたんだよ!!!みんなでおれいをいおうね!!!」」
「「「「「「「「「「おにいしゃん!!!ゆっくいちていっちぇね!!!」」」」」」」」」」

それがお礼のつもりか。当たり前だが全然嬉しくない。
だったら体で示してもらおうか。
俺は赤れいむとまりさを一匹ずつ手のひらの上に乗せる。

「「わぁい!!!おしょらをちょんでりゅみちゃいー!!!」」
「わぁー!!!いーなー!!!」
「りぇいみゅもおしょらちょびちゃーい!!!」
「まりしゃもー!!!」
「おにーしゃん!!!ちゅぎはりぇいみゅにもやっちぇね!!!」
「じゅるいよ!!!まりしゃにもやっちぇー!!!」

「おにいさん!!!ゆっくりさせてあげてね!!!」
「まりさたちのかわいいあかちゃんゆっくりかわいがってあげてね!!!」

やなこった!!!
俺は手の上の赤ゆっくり共を口に放り込み咀嚼する。
プチュプチュっと潰れる感触がたまらない。

「あ゛ぎゃあ゛ぁ゛ぁぁ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛ちゃい゛ぃぃぃ゛い゛いぃ゛ぃいい゛い゛!!!」
「ま゛り゛し゛ゃのお゛おぉぉぉお゛お゛か゛り゛ゃだぎゃあ゛あ゛ぁぁぁああ゛ああ゛あ!!!」

「ぢびぢゃあ゛ああ゛あ゛あぁ゛ぁ゛ぁぁあ゛あぁ゛ぁぁぁ゛ああ゛ぁぁあ゛ああ゛あん!!!」
「り゛ぇーむ゛のい゛ぼう゛どぎゃあ゛ああぁぁ゛あああ゛あぁあ゛あ゛あぁあ゛ぁあ゛!!!」
「お゛ね゛え゛じゃあ゛ぁぁあ゛ああ゛ぁあ゛ぁあ゛ああ゛あぁぁぁあ゛ああ゛ぁああん!!!」
「「どーじでごん゛に゛ゃごどじゅる゛に゛ょお゛お゛お゛おぉ゛ぉお゛おお゛ぉお゛ぉ!!!」」

「おにいざあああん!!!あがぢゃんだべないでえええええ!!!ゆっぐりだじであげでえええええええ!!!」
「ゆっぐりだじであげてね!!!あがぢゃんだちゆっぐりざぜであげでね!!!ゆっぐりざぜてあげでね!!!」

涙と絶叫の大合唱。だからこそ親子の苦しむ様は面白いのだ。
それにしてもやはり産みたては違うな。甘さとコクが段違いだ。
人間型出産だとさらに違うそうだが今度試してみるかなー。
俺は赤ゆっくりを飲み込み、親子の方を向く。

「悪い悪い。うまそうだったからつい食っちまった」

「でい゛むだぢばだべも゛の゛じゃな゛い゛よ゛お゛お゛お゛ぉぉぉお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「ばり゛ざだぢの゛あ゛がぢゃん゛だべぢゃだめ゛でじょお゛お゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛ぉ゛お゛お!!!」

「でも昼飯時だから俺腹減ってたんだよね。お前ら俺にお礼したかったんだろ?いいじゃねーか赤ん坊の一匹や二匹」

「「ゆ゛う゛ぅぅぅぅぅううう゛うぅう゛うううぅう゛ぅううう゛ううぅ゛ううう゛うう゛っ!!!」」

二匹は考えていた。
確かにお兄さんは自分達の赤ちゃんを食べた。
でもお兄さんは自分達をお兄さんのおうちでゆっくりさせてくれた。
ゆっくりさせてくれたおかげで、とてもゆっくりした赤ちゃんたちが生まれた。
そのお礼として赤ちゃん二匹を差し出して当然なのかもしれない。赤ちゃんはまだたくさんいるのだ。食べられた二匹の分も残りの子たちをゆっくりさせてあげよう。
それが二匹の餡子脳の導き出した答えだった。

…どうやらわかってもらえたようだ。
親二匹とあまりの衝撃で気絶してしまっている赤ゆっくり残り八匹を全員箱の中に閉じこめた。
昨日交尾用に使った箱より小さめで、防音効果は施されてはいない。

「「おにいさん!!!ここじゃゆっくりできないよ!!!ここからだして!!!おうちかえる!!!」」
親二匹が箱をガタガタ揺らし俺に懇願する。赤ん坊もいるし昨日より狭いから一匹分の箱に入れられた時のトラウマが蘇ったのだろう。

「おうち帰るっつってもお前らのおうちもう無くなっちゃったじゃねーか」
「「あ゛…あ゛ああ゛あぁあ゛あ゛ぁぁ゛ぁぁぁ゛ああ゛ぁああ゛ぁぁ゛あ゛ぁあ゛!!!」」

思い出したように絶叫する親二匹。幸せの絶頂からどん底に落とされた気分だろう。
その叫びを聞いて気絶していた赤ゆっくりが目を覚ましたようだ。赤ゆっくりは現在の状況に不満を漏らしてはいない。両親がいるから安心しているのだろう。
俺はその様子を見て昼飯の準備に取りかかる。カップ麺だけどね。
ゆっくりの方にはある物を用意する。夕べの残り物だ。

「ほらお前らの飯だ。食え」

べしゃ、と箱の中に落としてやる。

「ゆ…あ゛ああ゛あぁぁ゛ぁあ゛あぁ゛ぁぁ゛あああ゛ぁ!!!」
「な゛に゛ごれええ゛ええぇ゛ええ゛えぇぇ゛ぇええ゛え!!!」

両親の絶叫も当然である。
それは二日前俺が「助けた」めーりんの苦痛に歪んだデスマスクだ。
わざと顔の部分が残るように食べておいたのだ。
ゆっくりをちゃんと識別できる両親はそれの正体にすぐに気がついたのだろう。

「おにーしゃん、こりぇなーに?」

「お前らの食べ物だよ」

「ゆ、ちゃべもにょ?」
「れいみゅおにゃかしゅいたー!」
「まりしゃもおなきゃちゅいたよー!」
「「「「「「「「ゆっきゅりいちゃだきましゅ!!!」」」」」」」」

「「だめ゛え゛え゛えぇ゛えぇ゛ええ゛ぇぇ゛え゛え!!!だべぢゃだめ゛ええ゛えぇ゛えぇ゛え゛ええ゛ぇえ゛ぇ!!!」」

「「むーちゃ♪むーちゃ♪」」
「「ちあわちぇー♪」」
「「おいちいね!!!」」
「「おかあしゃんたちもちゃべよー♪」」

うわマジ殺してぇ。まぁすぐに死ぬんだけどね。
両親の制止も聞かずめーりんだったモノを貪る赤ゆっくり達。
それを見ていた両親は口を噛み締めながら涙を流し続けている。

「「おにいしゃん!!!おいちいものをありがちょう!!!」」
「「「「「「「「ゆっくいちていっちぇね!!!」」」」」」」」

完食。顔だけだったとはいえ赤ゆっくりにとっては相当な量だったはずだが八匹もいるのだ。ものの数分で平らげてしまった。
両親はというと、子供が同族を食べてしまったことに悲しんでいたようだが、子供達の幸せそうな様子を見ていてものすごく複雑な表情をしている。
さてと。

「俺は少し出かけてくる。すぐに戻ってくるから待ってろよ」

「「「「「「「「ゆっくいちていっちぇね!!!」」」」」」」」

「「ゆ…ゆっくりしていってね…」」

俺は戸締まりをすませ、外に出た。調達したいものがあったからだ。

「れいむ…あのおにいさんほんとうにゆっくりできるのかな…」
「ゆ…なにいってるのまりさ、おにいさんはおうちのなくなったれいむたちをゆっくりさせてくれたよ。
 おにいさんのおかげで、ゆっくりしたこたちがうまれたんだよ」
「でも…このめーりん…」
「きっとちがうめーりんだよ。このめーりんはきっとゆっくりしてないからたべられちゃったんだよ」
口ではそう言っているれいむだが、心の奥では少年に対する疑念が深まっていた。
昨日の出来事はあまりのショックで部分的に記憶が欠けているため、少年が放火したという事実は忘れてしまっている。

「「おかあしゃん、れいみゅちゃちとあしょぼー♪」」
「「まりちゃともあしょんでー♪」」

「ゆ…そうだね!みんなでゆっくりしようね!!!」

幸せそうな子供達の様子を見て、そんな考えは吹っ飛んでしまったようだ。すばらしき餡子脳。





「ただいまー。ゆっくりしてたかー?」

「「「「ゆっきゅりちてちゃよ!!!」」」」
「「「「おにーしゃんもゆっくいちていっちぇね!!!」」」」
「「ゆっくりしていってね!!!」」

赤ん坊とじゃれついているうちに両親もすっかり元気を取り戻したようだ。
またすぐに沈んでもらうけどな。
俺は箱を持ってキッチンへと移動する。

「「ゆゆっ??ここどこー??」」
「「ゆっきゅいできゆの??」」
「「ゆっくいちようね!!!」」

箱の中で騒ぎ出す赤ゆっくり。
俺は箱の中から赤れいむとまりさを二匹ずつ取り出した。

「「わぁい!!!おしょらをちょんでりゅみちゃいー!!!」」
「「ゆー♪ゆっくいできりゅよ!!!」」
「「ゆー!いいなー!!!」」
「「ちゅぎはまりしゃたちにもやっちぇね!!!」」

思い思いの喜びの声を上げる赤ゆっくり達。
しかし先程俺に赤ん坊二匹を食われたことをはっきり覚えている両親は

「おにいさん!!!やめてね!!!ゆっくりおろしてね!!!」
「あかちゃんたちたべないでね!!!ゆっくりさせてね!!!」

当然の如くわめきだす。
無視して蛇口を捻り水を出し、赤れいむを洗浄する。

「ゆ~♪きもちいー♪ゆっくいできりゅよ!!!」

気持ちよさそうな声を上げる赤れいむ。握り潰してしまいたい衝動にかられながらも残りの三匹も洗浄してやる。
その際邪魔な赤まりさの帽子を取り上げると

「かえちて!!!まりちゃのぼーしかえちてね!!!」

「後でキレイにして返してやるから我慢しろ」

「ゆー♪ゆっくちがみゃんちゅるよ!!!」

適当にごまかしてやる。どうせこの帽子はお前らの元には戻らない。
四匹の洗浄を終え、用意しておいた白い粉のそばに置いてやる。

「その粉の上で転がってみろ。たーのしーぞー」

「ゆゆっ!!ゆっくいこりょがりゅよ!!!」
「ゆー!ゆー!ゆっくち!!!」

粉の上でコロコロ転がる四匹。そのたび体中に粉が付着する。

「ゆー♪たのちいね!!!」
「ゆー♪りぇいみゅまっちろー♪」
「まりちゃもまっちろー♪」

「れいみゅもあしょびちゃーい♪」
「まりしゃもー♪」

箱の中のゆっくりも羨ましがっている。両親も楽しそうな四匹の姿を見て安心したようだ。
「やっぱりおにいさんはゆっくりできるひとだ」と。
四匹にまんべんなく粉が付着したのを確認し、俺は油の入った鍋に四匹を放り込む。

「ゆー♪」
「ゆっくいうきゃんでりゅよー♪」
「ゆっくち♪ぷかぷか♪」
「ちあわちぇー♪」

その幸せもここまでだ。
カセットコンロのつまみを捻り点火する。
その瞬間

「おにいさん!!!あかちゃんをゆっくりだしてあげてね!!!」
「ゆっくりできなくなっちゃうよ!!!ゆっくりさせてね!!!」

両親は二日前、うーパックが焼き殺された現場を目撃し、さらには昨日家族もろとも「おうち」が全焼する様を目の当たりにしたのだ。
火に対するトラウマから咄嗟に「ゆっくりできない」ことを察知したのだろう。
だが当然無視だ。

「ゆー♪おかーしゃん、ゆっくいできちぇりゅよー♪」
「ぷかぷか♪ゆっくち♪」
「ゆっくい♪ちあわちぇー♪」
「ちあわ…ちぇ…?」

四匹の中で一番小さい子まりさが異変に気がついたようだ。
そして。

「ゆ゛……あ゛ぁあ゛あぁあ゛あ゛あ゛あぁ゛ああ゛あ゛ぁああ゛!!!」
「あ゛ちゅい゛!!!あ゛ちゅい゛よ゛ぉおお゛おおぉぉ゛おおぉ!!!」
「ゆっくち!!!ゆっくちできな゛い゛い゛い゛ぃいい゛いぃ゛い!!!」
「お゛がぁじゃああ゛あああ゛あああ゛ああ゛ぁああ゛あ゛ああん!!!」

「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!あ゛がぢゃあ゛あ゛ああ゛ぁあ゛あぁ゛ああ゛ぁぁあ゛あん゛!!!」」

「「ぢびぢゃあぁ゛あぁぁあ゛ぁぁぁあ゛ん!!!」」
「「お゛ねえじゃああ゛あぁぁ゛ぁあぁぁん!!!」」

こんがり焼き色が付き始める赤ゆっくり達。
ちなみに箱は鍋の中身がよーく見える場所に置いてあるため、中で赤ゆっくりがもがき苦しむ様を特等席で見ることができるのだ。

両親は、赤ゆっくり達の悲鳴を聞き、昨日の出来事を思い出していた。
今と同じく絶望の悲鳴を上げながら焼け死んでいった自分の妹達を思い浮かべていた。

「「ゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってねえええええええ!!!」」




赤ゆっくりの悲鳴が聞こえなくなった時が食べ頃だ。
俺はこんがり狐色になった四匹を皿の上に盛る。息を吹きかけ少し冷ます。
そしてその後やることといえば…試食である。
ガブリ。

「や゛め゛でぇぇえ゛ぇえ゛え゛えぇ!!!でい゛ぶの゛あ゛がぢゃん゛だべない゛でぇえ゛え゛えぇ゛え゛えぇ゛え゛!!!」
「な゛ん゛でっ!!!どう゛じでごんな゛ごどずるの゛おお゛お゛ぉ゛お゛おぉ゛お゛お゛お゛ぉお゛お゛ぉお゛ぉお゛!!!」

無視して咀嚼を続ける。残った赤ゆっくり共は全身から体液を出し白目を剥き歯茎を剥き出しにしながら気絶している。
さっきよりひどい状態だ。中には痙攣モードに入っているヤツもいた。

「う……う……うまい!!!(テーレッテレー)」
改心の出来だ。これならきっと喜んでもらえるだろう。
キッチンペーパーで残りの三つを包む。おっとそうだ忘れてた。

「ひかえおろー。これが目に入らぬかー」
俺はかじった揚げ饅頭を両親に見せてやる。

「お゛お゛お゛ぉ゛お゛ぉ゛お゛ぉお゛お゛お゛お゛お゛ぉお゛おお゛おぉお゛おぉ゛おお゛お゛お゛おぉ゛おぉ゛ぉぉ゛ぉぉ゛ぉ゛ぉお゛お゛おお゛!!!」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」

それは、さっきまで幸せそうにはしゃいでいた我が子の、絶望と苦痛に歪みきった目も当てられないような顔だった。
今までで一番面白い反応だぞ。
気絶した赤ゆっくりは放置し、両親に猿轡を噛ませ、最初にこいつらを入れた一人用の箱に詰め込み、外へ出た。
目的地は目と鼻の先。隣の家のインターホンを押す。
ピンポーン

「どちらさまですかー?」
「俺だよ、オレオレ。開けてくれるかい」
「あーおにーちゃん。いまあけるね」

中から出てきたのはゆっくりちぇんを抱いたとても可愛らしい女の子。ちなみに幼稚園児だ。
彼女は俺と同い年の姉と二人暮らしなのだが、今姉は外出中のようだ。
俺とも仲が良く、暇な時はよく一緒に遊んであげている。目の前でゆっくりの虐待はしていない。この子の姉にキツく言われているからだ。
三日前に風邪をこじらせ、外せない用事のあった姉に代わって俺がつきっきりで看病してあげた。
…勘違いするなよ。俺は年上に甘えたいタイプなんだ。

「そろそろおやつの時間だろ。おいしいもの持ってきたから食べなよ」
「え?ほんと?ありがとう」
「わかるよー。おいしそうなにおいがするよー」
いやしんぼめ!!!

「わぁ!これなーに?」
「揚げ饅頭っていう食べ物だよ。召し上がれー」
「いただきまーす♪」
「わかるよー。ちぇんもたべるよー」
ちゃっかり者め!!!

「もふもふ…おいちーっ♪」
「わかるよー。こくがだんちがいだよー」
やかましい!!!

「む……!!!ゆ…………!!!ふ……………!!!」
「ん……!!!ぐ…………!!!う……………!!!」
箱の中の両親が唸っている。目の前で自分の子供達が食べられているのだ。しかも同族にまで。

「おにーちゃん、そのゆっくりなーに?」
「あぁ、あれは…「おしおきされてるんだね、わかるよー」
この野郎!!!だがナイスフォローだ。あとで顔をナメナメしてやる。

「おにーちゃん、おしおきおわったらちゃんとだしてあげてね。かわいそうだよ」
ええ子や。これで愛護派じゃなけりゃな。
「大丈夫。ちゃんと出してあげるから心配しなくていいよ」
嘘ではない。そうする予定である。

「あ!そうだ!おにーちゃん、あのね、おとといね、すぐそこでゆっくりたちがおうたうたってたんだよ」
「え、あ、ああ…」
「とってもへたっぴだったけど、「おかねいれてね」っていってたから、いちえんだまあげたの」
「そ、そうなの…」
その一円玉は今は俺の財布の中です。
そういやあいつらどうしてるんだ。一応様子を見てみたが母の残骸は無くなっていたし、やはり野垂れ死んだのか。
というか幼稚園児にまでヘタ認定されてんのかよww

「それじゃ今日はこのへんで。風邪ぶり返さないように気をつけるんだぞ」
「うん!おにーちゃん、またね」
「またたべものもってくるんだね、わかるよー」
次はお前を料理してやろうかアァアアァァ!!!


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最終更新:2023年12月26日 08:39
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