ゆっくりちるのは馬鹿である。
ただでさえ馬鹿なゆっくりではあるが、それに輪を掛けて馬鹿である。
いつものようにゆちるのは飛んでいた。目的地はあるお花畑。
そこはゆっくりゆうかが育て上げたお花畑で、ゆちるのは暇さえあればいつもそこへ出かけていた。
理由は」、ゆっくりゆうかに教えを請うためだ。
ゆっくりチルノは馬鹿ではあるが、他のゆっくりと比べて向上心が強い。
その為ゆちるのはゆっくりの中でも頭が良く、力の強いゆっくりゆうかに様々な事を学ぶのだ。
いつものように到着したお花畑で、ゆちるのは信じられないものをみた。
れいむとまりさ、ゆちゅりーとありすに荒らされたお花畑に、その側でボロボロになったゆっくりゆうかが倒れていた。
ゆっくりゆうかは強い種である。しかし、それ故に敵を作り易かった。
育てた花は、他のゆっくりからみれば単純に食料でしかない。
その為今までゆちるのが見ている前でも襲撃は何度もあった。しかし、それでもゆっくりゆうかはその度に撃退してきたのだ。
わからない… ゆちるのは何度も考えた。しかし、答えは全く出てこなかった…
「やっぱりぱちゅりーはすごいね!!」
ゆちるのが思考を繰り返してると、れいむがそんな声をあげた。
「ほんとうだぜ!! まさかあんな方法でゆうかをたおすだなんてかんがえつかなかったぜ!!」
続いてまりさが騒ぎ出す。ゆちるのはこいつらがどんな方法でゆうかを殺したのか聞く事にした。
「むきゅん!!てんさいなわたしにかかればゆうかなんててきじゃないわ!!」
「でもほんとうにすごいわよ!!まさかゆふらんをしむけるなんて!!」
「どうやってゆふらんをてなづけたのかおしえて!!」
「それもかんたんよ!!クズなめーりんをつかまえたのよ!!」
「あのクズめーりんを?」
「そうよ。ふらんにとってクズめーりんはははおやみたいなもんだから、むこうはなんでもするっていってきたわ!!」
「それでゆうかをたおすようにいったんだな!!」
「めーりんのクズはもうしんでるのにばかなふらんはゆうかとたたかったのよ!!」
「ふらんもばかなやつだぜ!!」
「でもゆうかがふらんをたおしたのはたおしたのにはおどろいたわ…」
「でもぼろぼろだったかられいむたちのてきじゃなかったけどね!!」
「あんなざこだったのはおどろきだぜ!!」
「わたしたちがつよすぎたのよ!!」
四匹が気分良く笑っている中、ゆちるのは全てを聞いて 静かに涙を流した…
捕まって殺されためーりんに…
騙されて戦わされたゆふらんに…
そして、こんなやつらに殺されたゆうか為に…
一つの決意を胸に宿して、ゆちるのは四匹の前に出た。
「みて!! バカなちるのがいるよ!!」
「ほんとうだぜ!! おまえにやるものなんてないんだぜ!!」
「ばかなちるのはそこらへんのざっそうでもたべてなさい!!」
「それともばかだからわたしたちのことばなんてわからないかしらね!!」
楽しそうにゆちるのを見下す四匹は、ゆうかを倒した自分たちがちるのに負けるだなんて餡子頭で考えてもいないのだろう。
油断しているまりさに、ゆちるのはいっきに跳んで噛み付いた。
「いたいんだぜ!! はなすんだぜ!!」
まりさはいきなりのことで反撃する事ができず声をあげることしかできなかった。
まわりの三匹も見守るだけ。動きは完全に止まってしまった。
そして、その時に勝負は決まってしまった…
ゆちるの最大の特徴は、その息である。
くしゃみ等で勢いよく吹けばゆっくりは簡単に凍ってしまう。
その息を体の内部に出されたら…
「あ、が、が…」
当たり前だが凍ってしまう。
内部から凍らしたまりさを噛み付いた口でゆちるのは投げる。目標はれいむだ。
「ぶぎゅぅぅぅぅぅ!!」元々同じくらいの大きさだったれいむは凍ったまりさに潰され、体中から餡子を噴出して絶命した。
慌てて逃げようとしたありすとゆちゅりーだが、ゆちるのはそれを見逃さない。
羽を動かし、距離を詰めてありすに後ろから喰らいつく。
「やべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」とありすは悲鳴をあげるが、ゆちるのは許すわけもなく凍らした。
最後のゆちゅりーだが、逃げようとしたものの元々体の弱い種であるためそこまで距離を稼げなかった。
すぐに追いつき、ゆちるのは正面から体当たりをした。凍らせればすぐに終わるが、こいつだけはそんな一瞬で楽に死なせてやるつもりはなかった。
何度も体当たりをされ、その度に「むぎゅ!」と無様な声をあげるゆちゅりー。
最後は「どうじでぇぇぇぇ…」と泣きながらクリームを吐き出して死んだ。
凍らせたまりさとありすを崖から落として、ゆちるのの復讐は終わった。
ゆっくりちるのは馬鹿である。
ただでさえ馬鹿なゆっくりではあるが、それに輪を掛けて馬鹿である。
あれから、ゆちるのはゆっくりゆうかの代わりに花畑の世話をすることにした。
今は亡きゆうかが育てた花畑を、代わりに世話をしてあげれば死んだゆうかの為になると考えたのかもしれない。
もしくは、花畑を綺麗にしたら生き返ると考えたのかもしれない。
花畑の側にある3つのお墓に挨拶をし、ゆちるのは今日も花畑の世話をする。
ゆっくりちるのは馬鹿である。
ただでさえ馬鹿なゆっくりではあるが、それに輪を掛けて馬鹿である。
しかし、とても優しいゆっくりである…
自分の中のイメージでゆっくりちるのを書いてみました。
御目汚し失礼。
最終更新:2011年07月30日 02:01