ゆっくりいじめ系3077 脱ゆ4(後編)

赤ゆっくり達(構成は赤れいむ2 赤まりさ1 赤ありす1)は部屋の一か所に勝手に集まって挨拶し合い、慰め合い、寒さをしのいでいた。

暖房の消された部屋は室内とはいえかなり冷える。赤ゆっくりには辛いだろう。

「ゆうううう・・・しゃむいよおお・・・ゆっくちできにゃいよおおおお!!」

「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」

泣きながら体を密着させ、すりすりしている赤ゆっくり達。時折、チラっと寂しそうに子ゆっくり達の方を見る。子ゆっくり達は一日中叫んだ疲れが祟り、

針の痛みに顔を引きつらせたまま寝入っている。やはりゆ虐針4本は辛いのであろう。

しかし、そんな事になっているとはまったく知らない赤ゆっくり達は不満で悲しかった。自分たちはこんな辛い思いをしているのに声すら掛けてくれない。

近づいても来ない。まるで空気のように扱われ、赤ゆっくりたちは言葉にならないほど悲しかった。

赤ゆっくりはみな親に対して無償の愛を求める。くれるものだと信じている。幼い時期に親の愛を満足に与えられなかったゆっくりは足りないゆっくりになってしまうのだ。

そんなゆっくりは成体になったとしても健全な対ゆん関係を築くことが出来ず、いつの間にか孤立してしまう。

「ゆううう・・おにゃか・・・しゅいちゃよ・・・・・ゆっくちできにゃいよお・・・・ゆっくちしちゃいよおお・・・・・・」

そのうち一匹の赤れいむが空腹を訴える。深夜なので赤ゆっくりならば寝ている時間帯であるが、生まれてから一度も物を口にしていないので空腹で眠れなかった。

するとみんなも同様に空腹なようで、赤ゆっくり達だけで床にゆっくりフードが盛られた場所まで頑張って行く事に決めた。





さきほどその事を「親達」に伝えた時、「親達」は物凄い形相で赤ゆっくりに体当たりをし、突き飛ばす。

「いちゃいよおおおおお!!!どうじでこんにゃこちょしゅるにょおおおお!!?」

「うるさいよ!!このゲス!!お前たちが生まれたせいでまりさは・・・まりさは・・・妹達は痛い目に遭ったんだよ!!!なんで生まれてきたんだこのあぐまあああ!!!

お腹が減ったのなら勝手にその辺に転がってるごはんでも食べてね!!こっちに近寄らないでね!!!今度近寄ってきたら・・・・殺すからね・・・・!!!」

怒りながら、泣きながら赤ゆっくりたちを突き離す長女子まりさ。現に近づいてきた赤ゆっくりにスリスリなどされたら体に埋め込まれた針が中枢餡を刺激し激痛が走る。

それを過敏に気にしているのか、子ゆっくり達は接近したら殺すと赤ゆっくりに伝える。

赤ゆっくり達は自分たちが望まれない子供だということを知らない。だから何故親達がこんなに怒っている理由がまったく見当つかないのだ。

それ故にこの「親達」の仕打ちは心を深く傷つける。なぜ親は・・・こんなことするのだろうと・・・・・自分たちは何か悪い事をしたのかと。





赤ゆっくりたちはゆっくりフードが盛られた地点までようやっとこれた。距離にして5mくらいだが、赤ゆっくりにとってはかなりの距離である。

「ゆっきゅちちゅかりぇちゃよ・・・」

「ゆっくち・・・いただくよ・・・・・・・・むーしゃ・・むーしゃ・・」」

赤ゆっくり達は舌でゆっくりフードを掬い取り、口に収める。しかし、それは堅かった。今の部屋は外ほどで無いにしろ冷え切っているのでゆっくりフードは普段よりもさらに堅くなっていた。

そのゆっくりフードは生まれたばかりの赤ゆっくりが食べるにはあまりにも堅過ぎる。赤ゆっくりの租借力では手が出せないだろう。

この餌は栄養価が高いので赤ゆっくりがこれを毎日たくさん食べれば6日程で小さめではあるが子ゆっくりにまで成長できるものなのである。

「ゆびぃぃ・・・ひゃがああ・・・・・・いじゃいよおおお・・・・・」

赤れいむの歯がコロコロと床に落ちる。餌が堅く、まだ柔らかく、脆い赤れいむの歯を欠けさせてしまったのだ。

「いじゃい・・いじゃいいいい・・・・・ゆえーんゆえええええん・・・おきゃーしゃーん・・・いじゃいよおお・・・・」

「れいみゅ・・・しっきゃりしちぇにぇ・・・あしたになっちゃらおきゃーしゃんたちきっちょまりしゃたちのこちょたしゅけちぇくれりゅよ・・・だきゃら・・だきゃら」

明日になればきっと親たちは機嫌を直して自分たちを慰めてくれる。だから今は我慢しようと赤まりさがいう。

未だこの赤ゆっくりたちはこの子ゆっくり達のことをやさしい「親」だと信じていた。今日は機嫌が悪いだけ、明日になればきっとゆっくりした親になってくれるはずだ。

そう思い込んで、今のこのゆっくりできない時間は、空腹だけど寝て過ごそう。

「ゆっくち・・・ねりゅよ・・・・・ゆえええええええええん・・・ゆえええええええええん」

「れいみゅ・・・なきゃないでにぇ・・・・・ゆ・・・ゆぐう・・・・・ゆええええええん・・・・」

「しゃむいよお・・・おにゃかへっちゃよお・・・ゆっくち・・・できにゃいよおお・・・・・・」

赤ゆっくり達が寝たのはそれから20分後の事である。その間子ゆっくり達はその啜り泣く音に起こされたが、体内に埋め込まれている針が痛くて、注意する気にもならなかった。





朝、この部屋に居る赤ゆっくり達、子ゆっくり達の顔を朝日が照らす。

「おきゃーしゃん・・・おにゃかしゅいちゃよ・・・・れいみゅになにかたべしゃしぇちぇ~~・・」

「ごはんっ・・・・ごはんっ・・・・ゆえええええええええええん」

起きた空腹の赤ゆっくり達はさっそく子ゆっくり達に食べ物をねだる。

長女子まりさは赤ゆっくり達に死なれても困るので、めんどくさそうに堅いゆっくりフードを口に含み、租借する。

「何度も言わないでね!!うるさいよゲスが!!むーしゃむーしゃ・・・・(ごくん)しあわせー!」

「ゆうううう!!にゃにちゃべちぇりゅのおおお!!?しょれはれいみゅのごはんでちょおおお!!!!?」

長女子まりさは咀嚼してエサを与えようと思ったのだが、このゆっくりフード(ハチミツ風味)は今まで食べたゆっくりフードの中で一番おいしいと感じた。

まず風味が違う。そして甘みも複雑で甘いものに目が無いゆっくりを魅了する味であった。

「ゆ・・・ゆうううう!!!!!おいしいよ!!!まりさ!!れいむ!!これおいしいよ!!!みんなで一緒に食べようね!!!」

長女子まりさはそのあまりのおいしさにエサを赤ゆっくりに与えることを忘れ、自分の妹達を呼ぶ。

そして姉妹でそれを食べ始める。赤ゆっくり達は自分たちのエサがどんどん減っていくのを見せつけられる。

「ゆうううう!!!おきゃーしゃん!!れいみゅのごはんがあああ!!!たべにゃいでえええ!!」

「ありしゅもしょれたべちゃいよおおおお!!!おきゃーしゃーん!!」

「むーしゃむーしゃ・・・しあわせええええ!!!」

子ゆっくり達は赤ゆっくり達のことなど気にも留めず、ひたすらそのゆっくりフードを貪る。それは美味で「しあわせー」という言葉しか出てこなかった。

お腹一杯になる頃にはお皿にあるゆっくりフードを全て平らげていた。

「ゆふーー!おなかいっぱいだよ!!」

「おいしかったね!!」

「ゆえええええええんゆえええええええええん れいびゅのごはんがああああ!!!!ゆええええええん!!」

「ありしゅのごはん・・・・おにゃかしゅいちゃよおおおお!!!」

「どびょじでれいびゅにいじわりゅしゅりゅにょおお!!??ゆえええええええん」

ご飯を一口も食べさせてもらえなかった赤ゆっくり達は泣きっぱなしだ。愛にも、食べ物にも飢えている。

「うるさいよ!!お前たちにはこのご飯はもったいないよ!!これでも食べててね!!!」

プリプリプリプリ・・・・

子ゆっくり達はは赤ゆっくり達の目の前にうんうんをする。お腹がすいたのならそれを食べろと言う。たしかにうんうんは柔らかいのであるが、匂いがゆっくりできない(もっとも餡子の匂いしかしないのだが)。

「くしゃいよおおお!!!!ゆっくちできにゃいよおおお!!」

「お前たちにはそれで十分だよ!!食べなかったらお仕置きだからね!!」

それだけを言い残し、子ゆっくり達は赤ゆっくりが届かないソファーの上に行ってしまった。ソファーの上はゆっくりできる。あの忌々しい赤ゆっくりが寄ってこれない。

あの忌々しい赤ゆっくりから離れられるし、ソファーのクッションがとっても心地よい。とてもゆっくりできるので少しだが針の痛みを紛らわすことができる。

赤ゆっくり達は親に未だ食べ物を食べさせてもらえないばかりか、一回もスリスリしてくれない事に悲しんだ。しかし、これ以上の空腹を続けると命にかかわる。

本能が目の前にある「うんうん」を食べろ食べろと赤ゆっくり達を突き動かす。

「ゆうううう・・・・むーしゃむーしゃ・・・・ふちあわちぇー・・」

「ゆええええええええん  ゆえええええええええん!!!」

「ゆうううううう!!!くしゃいよおおおおお」

まだほんのりと体温の残っているうんうんは不快だった。とてもまずいが、甘いこともあるので吐きだすことはなかった。赤ゆっくり達は泣きながらそれを平らげた。




ふしあわせー・・・・




それから赤ゆっくり達の食事はすべて子ゆっくり達のうんうんだった。まずくて臭くてゆっくりできないが量だけは一杯ある。

故に赤ゆっくりはすぐにゆっくりフードを自力で食べれるまで成長した。親達(子ゆっくり達)はその事を分かってはいたが、このおいしいゆっくりフードをあげることは決してなかった。

だから食事はうんうんから変化することはない。こんな悪魔にこのゆっくりフードは勿体ないと考えている。

赤ゆっくり達は食事毎に与えられるそれをなるべく咀嚼回数を少なくし、飲み込んでゆく。

「ふしあわせー・・・」

「ゆげっ・・まじゅい・・・・ゆええええええんゆえええええええええええん!!」

「ゆっくちしちゃいよおおお!!!!!こんにゃのゆっくちできにゃいよおおおお!!!」

「ほんとに手間のかかるゲスだよ。お前たちにはそれでも勿体ないくらいだよ!!」

「お前たちゲスはゆっくりする必要なんてないんだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」

子ゆっくり達はこの赤ゆっくり達が大嫌いだった。こいつらが生まれてきたせいで自分たちは今こんな激痛を味わされていると思っているからだ。

早く適性試験をパスし、この悪魔達から逃れたいと思っていた。

それから子ゆっくり達は赤ゆっくり達を事あるごとにに怒鳴りつける。

餌の時も、寂しいといってすりすりをお願いしてきた時も、寒いから温めてと言ってきた時も、etc・・・何かあるごとに怒鳴りつけた。

子ゆっくり達が眠いっている時、赤ゆっくり達が寒さと肌恋しさにすーりすーりしてくることもあった。。

「ゆううううう・・しゃむいよおおおお・・・おきゃーしゃんしゅーりしゅーりしようにぇ・・・しゅーりしゅー「ゆぎい!!!?いだいよ!!何するのこのゲス!!」」

体内に埋め込まれた4本ゆ虐針はスーリスーリの振動にも敏感に反応してしまう。その際スーリスーリした赤ゆっくりは死なない程度に痛めつけられた。

「ゆげっ・・・ゆげえええ!!・・いじゃいよお・・・・れい・・みゅは・・・れいみゅは・・・おきゃーしゃーんにしゅりしゅりしようとおもっちゃだけにゃのに・・・・・・・

ゆう・・ゆううう・・・ゆえええええんゆええええええええええええん」

「まりさはお前たちのおかーさんなんかじゃないよ!!こんなゲス生んでないよ!!!お前たちなんかにおかーさんなんて呼ばれるととっても不愉快だよ!!!」




暴行により赤ゆっくりの歯が砕け落ちることは日常茶飯事であった。

赤ゆっくり達は何もかもがゆっくり出来なかった。中でも一番ゆっくりできなかったのは「ふざけないでね!!れいむ(まりさ)はお前なんかの親じゃいよ!!」と言われる事だった。

それを言われると餡子の奥が凍るような思いがしてゆっくりできなかった。

そのうち赤ゆっくり達は親達を親と思わなくなった(実際には親ではないのだが)

始めの頃は子ゆっくり達を親と思いとても好きだった。しかし少しも自分たちをゆっくりさせてくれないので、見切りをつけたのだ。

この赤ゆっくりたちの親はゲスの中でもとりわけゲス度の高い個体である。ゲスは自分が生きる為なら仲間を売る傾向が強いので、見切りをつけるのも早い。

あれだけ生まれてこないでねと言われている環境で生まれ落ちたゆっくり達だ。生き抜く能力はゲスの中でも群を抜いている。

並みのゆっくりではここまで早く親に見切りを付けることは不可能だろう。

赤ゆっくり達はこんなに可愛くてゆっくりしている自分達に対して「すりすり」も「ぺろぺろ」もすらしてくれない、ゆっくりさせてくれないこいつら(子ゆっくり達)は

ゆっくりできないやつらだと思うようになり、赤ゆっくりたちはどうにかしてゆっくりしようと思った。






そんな生活が5日経つと、4匹の赤ゆっくり達はプチトマトサイズからテニスボールサイズまで成長し、針の埋め込まれている子ゆっくり達よりもより俊敏に動けるようになる。

うんうんはまずいが、赤ゆっくりを成長させるのに必要な栄養素をたくさん含んでいるのだ。

ゆっくり達の生活が一変した。

赤ゆっくり達は食事が置かれると針の刺さった子ゆっくり達よりも早くエサの所までたどり着き、それをすさまじい速度で食す。

「むーちゃむーちゃ・・ちあわちぇええええ!!!」「れいみゅがおきゃーしゃんたちの分までたべちぇあげりゅにぇ!ゆっくち感謝ちてにぇ!!!」

「ときゃいはじゃにゃいおきゃーしゃんたちはありしゅのうんうんたべちゃせちぇあげるにぇ!!」

「ゆううううう!!!!それはまりさのごはんだよ!!!!」

「れいむのご飯勝手に食べないでね!!!このゲス!!」

子ゆっくり達は体に埋め込まれた針のせいで早く動けない。それでも少しでも早くエサ場までたどり着こうと、跳ねる。一跳ねするごとに激痛が餡子に走る。

結局子ゆっくりがたどり着く頃には、ゆっくりフードは4匹の食べざかりの赤ゆっくりにほとんど食べ尽くされていた。皿には赤ゆっくりのうんうんが転がっている。

「ゆうううう・・・ごのあぐまああああ・・・・・!!!」

「「ばーきゃばーきゃ!!」」「「ゆっきゅりしちぇにゃいおきゃーしゃんたちはれいみゅのうんうんたべちぇにぇ!!」」

動きの鈍い子ゆっくり達がいくら追いかけても、赤ゆっくりには追いつけない。エサを置かれる位置は毎回、男の気分によって変わるため、最初からエサ場で待つという事も出来ない。

与えられるエサはほぼ全て、赤ゆっくりに食べられた。だからといって、赤ゆっくりのうんうんを食べる行為だけはしなかった。

子ゆっくりはある程度体に栄養を蓄えているため数日間食事を取らなくても死ぬことは無い。

子ゆっくり達は徐々に痩せてゆく。そしてその餡子の奥に、その心に、ゲスとはいかに油断できないか、ゆっくりできないか、存在を許してはいけないか、ということを刻み込む。

実は試験の主な目的はそれであった。子ゆっくり達にゲスがいかにゆっくりできないかを解らせるため、行ったのだ。

あとはどれだけ人の言う事を忠実にこなせるかetc・・などである。

子ゆっくり達はこれでもかという程ゆっくりできなかった。油断すると赤ゆっくり達に噛みつかれ、体の一部を食いちぎっては素早く逃げてゆくのだ。

既に子ゆっくりの体には数か所食いちぎられた跡がある。特に末女子まりさの齧られた跡の数は多かった。齧られた跡からは液状の餡子が流れ出ている。このままでは長く無いだろう。

赤ゆっくり達は、与えられるエサだけでは足りず、遊びも兼ねて子ゆっくり達を襲撃する。ゲスならではの生きゆっくりの目を抜くその動きはまさにゴキブリの如くであった。

赤ゆっくりでもここまで早く動けるものはそういないだろう。

赤ゆっくり達が寝ている間に子ゆっくり達が襲撃し返そうにも、針による痛みで、つい、声が出てしまい、赤ゆっくり達に気づかれ逃げられてしまう。

この空間はもはや赤ゆっくり達のゆっくりプレイスと化していた。

「ゆゆゆゆゆゆ・・・・眠いよ・・・いだいよ・・・!!・・・ゆっくりできないよおお!!!」

「だめだよまりさ!!寝たらあいつらに食べられちゃうよ!!ゆっくりできないよ!!」

「ゆうううううう!!!みんな!!ねちゃだめだよおお!!!寝たら死んじゃうよおお!!!!」

子ゆっくり達は栄養不足に寝不足で、疲弊しきっていた。このまま寝てしまえばこの悪魔のような赤ゆっくり達に食い殺されてしまうだろう。

妹達の事を気遣う長女子まりさも限界を迎えていた。しかし、悪魔のような赤ゆっくり達は不敵な笑みを浮かべ、にじり寄ってくる。

「「「ゲシュはゆっきゅちちんでにぇ!!!」」」

「れいみゅたちのうんうんにしてあげりゅにぇ?ゲシュにはお似合いだにぇ」

そして、三匹の中でも一番弱い末女子まりさに赤ゆっくり4匹が飛びかかり、一斉に噛みつく。今までには無い大胆な行動。恐らくこの赤ゆっくり達は末女子まりさに止めを刺すつもりだろう。

「ぴぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」

「ゆうううう!!!!まりざあああああああああ!!!!!?」

もうだめだ。末女子まりさは助からない。末女子まりさが死んだら次は自分達の番だろう。もうゆっくりできない。ここで終わりだ。自分たちはあの悪魔のうんうんになるのだ。姉等はそう思った。

(おかあさん!!!最後にもう一度だけ会いたかったよ!!!今までわがままでごめんなさい!!!おかあさんは・・・・・れいむ(まりさ)達がしんでも・・・・ゆっくり・・・していってね!!)

死を覚悟したその瞬間



「そこまでだ!!!」



大きな声と共に、男が部屋に入ってきて、末女子まりさに迫る。末女子まりさに齧りついていた赤ゆっくり達は驚き、その場から素早く離れる。末女子まりさの命は辛うじて救われた。

そして男は痩せこけた子ゆっくり達に試験は合格だという旨と伝えた。

そして子ゆっくり達がずっと会いたいと思っていた親れいむを抱え、この部屋に連れてきた男は子ゆっくり達を褒めたたえる。

「おめでとう。さすがれいむの子供達だね。おにーさん驚いたよ。これからはみんなでこの家に一緒だ。一緒にゆっくりしようね」

「おちびちゃあん!!!れいむのおちびちゃああん!!!!大変だったね!!!!これからはずっと一緒だよ!!」

「ゆううう!!!おかーさんやっとあえたよおおお!!!!まりさ・・まりさ・・・ゆええええええええんゆえええええええええん!!!!」

「ゆううううううう・・・おかーさん!!れいむがんばったよ!!!がんばったよ!!!ゆえええええええん!!!」

「ゆええええええええええええええん!!おきゃーしゃんこわかったよおおおお!!!ゆえええええええええんゆええええええええええん!!!」

子ゆっくり達は泣いて母親の体に顔を埋める。感動の再会を果たし、親子は抱き合い、激しくスリスリし合う。

「おちびちゃああん!!!おちびちゃあん!!!ゆっくりしていってねええ!!」

「おかーざああん!!!これからはいっしょにゆっくりできるよおおおお!!!」

「ゆえええええええんゆええええええええん」

普段の子ゆっくり達では赤ゆっくり達に向かって決して見せたことの無い表情で母親に抱きついている。

母ゆっくりの顔も子ゆっくり達の顔も赤ゆっくりたちが今まで見たこともない表情だった。




その光景を遠くから見ているモノたちがいる。そう・・・赤ゆっくり(ゲス)だ。

「ゆうううう・・・・・・おきゃーしゃん・・・・・・ゆううううう・・・」

「ゆえええええええええええん!!!ゆええええええええええええええん!!!!」

「れいみゅも・・・おきゃーしゃんとしゅーりしゅーりしちゃいよおおお・・・・ゆええええええええええええええん・・・ゆええええええええええええええん」

生まれてからというもの、一度も愛されたことのない赤ゆっくりたちはこの光景を見て、涙が出てきた。最初はなぜ涙が出るのか分からなかった。

お腹が減ったら子ゆっくり達から奪い、それを満たす。もう怖いものは何もない。あの体格が数倍はある親(子ゆっくり達)も敵ではない。

既に赤ゆっくりの中では子ゆっくり達は格下であり、捕食の対象である。

自分たちはとてもゆっくりしていると思っていた。しかし、何かが欠けている、何かが足りないと心の奥で思っていた。でもそれは解らなかった。

そして、その答えは目の前に提示される。自分たちに足りないものは「親に愛されることにより感じることが出来るゆっくり」だったとわかった。

むしろ、そのゆっくりこそが赤ゆっくり達が今現在、最も欲しかったものであったことに気づく。

食欲を満たすことによる「ゆっくり」も、親だと思っていた子ゆっくり達を憂さ晴らしの対象として襲うことによる「ゆっくり」も、この室内で得られるありとあらゆる「ゆっくり」は

親に愛されることによる「ゆっくり」に比べれば取るに足らない「ゆっくり」だと思った。このゲスたちもまた・・・子供だったのだ。

「ゆううううう・・・・ゆえええええええんゆええええええええええん!!!!れいみゅもおきゃーしゃんにあまえちゃいよおおお!!」

「ゆうううう・・・まりしゃも・・・・・おきゃーしゃんほちいよお・・・・・」

「こんにゃのときゃいはじゃないわ!!!みんにゃであのおきゃーしゃんのところに行きましょう!!!あにょおきゃーしゃんはありしゅたちのものよ!!」

「「「ゆうう!!しょうだにぇ!!」」」

ゆっくりは自分より強いものには徹底的に弱く、自分より弱い者には徹底的に強くでるという習性がある。特にゲスはその傾向が顕著だ。この赤ゆっくり達もその例外ではない。

この赤ゆっくり達の考えは、自分より格下の子ゆっくり達だけが母親を持っていることが許せないのだ。

その母親は、その母親からもらえる「ゆっくり」は、自分たちのものだ。決してお前達(子ゆっくり達)の物ではないという考えに行きつく。






赤ゆっくり達は笑顔で、幸せそうな表情でれいむの元へ跳ねて向かう。

「れいみゅたちもゆっきゅちさせちぇにぇ!!ゆっくちさせちぇにぇ!!」

その声を聞いた子ゆっくり達は「「「ゆびぃ!!!!」」」といい怯え、親れいむの後ろに隠れる。もはや子ゆっくり達の目にはこの赤ゆっくり達はただの赤ゆっくりには写っていなかった。

自分よりも小さな、ゆっくりできない捕食者であると認識していた。

「おかーさんたすけてえええ!!まりさたべられちゃうよおお!!!」

赤ゆっくり4匹がれいむに近づいたその瞬間。

ビタン!!!

親れいむの体当たりを受けて吹き飛ばされる赤ゆっくり達。

「ゆべぇ!!」「いじゃい!!」「ゆびいいいい!!」

「このゲス共!!!おちびちゃんたちには手を出させないよ!!ゆっくり理解してね!!」

先ほどの聖母のような顔が一転、鬼のような形相になる親れいむ。

「どびょじでれいびゅにごんにゃごじょじゅるにょおおお!!?」

「げしゅはあいちゅらだよ!!ゆっきゅりできにゃいよ!!」

赤ゆっくり達は自分たちがゲスであるということを必死に否定する。

「うるさい!!ゲスはしねえええええ!!」

その剣幕に赤ゆっくり達は身がすくみ、動けなくなる。

その隙を逃さず、れいむは赤ゆっくりをその巨体で潰しにかかる。しかしそれは男に阻止された。

「話してねおにいさん!!あいつらころせないよ!!!」

「まあまあれいむ。おにーさんにいい考えがあるからさ」




それから、れいむ一家の生活はとてもゆっくりとしたものだった。一家に与えられた主なゆっくりプレイスはリビングである。

そこには飼いゆっくりの理想郷とも言えるほどのゆっくりがあった。愛があった。れいむ一家は幸せの絶頂だろう。

そのリビングにあるテーブルには足を焼かれ、動く事が出来なくなった4匹のゲス赤ゆっくり達が鎮座していた。

赤ゆっくり達は一番欲しかったものを、幸せ一杯の一家の姿を常に見せつけられる。そして如何に自分たちがゆっくりしていないかを思い知らされた。

最初は「ゆっきゅりしちゃいよお」とか「ゆんやあああ!!!やじゃああ!!ゆっきゅりできにゃいよお!!」や「れいみゅ(まりしゃ)だけでもゆっくちさしぇちぇにぇ」

など泣き喚き、いいBGMを奏でていてくれたのだが、今ではもう無口になり、幸せそうな一家のゆっくりを見て、ただひたすら涙とうんうんを流すだけとなった。

飼い主の男がいうには、「ゲスがこの顔をするのを見るのがいい、実にゆっくりできる」だそうだ。

それら赤ゆっくりの食事は二日に一回のみ、子ゆっくり達のうんうんを与えられる。最初は嫌がっていたが、空腹には勝てず食べるようになった。

しかし栄養は常に欠乏状態になるように与えられているのであれからかなり時間がたったのにも関わらず、まったく成長はできなかった。

この赤ゆっくりたちはゆっくり出来なくて死ぬまでこのまま飼い殺しにされる予定だ。

実ゆっくりならばゆっくりできないと死に易いが、一度生まれてしまえば、ゆっくりできないだけではなかなか死ねないようだ。

この赤ゆっくり達はまだまだ生きて、男を満足させるだろう。









by洗脳君

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最終更新:2011年07月29日 02:44
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