『ゆっくりの生態 都会編 ~捨てられる理由~』
『ゆぴいいいい!!!!やびぇじぇよおおお!!!!』
『いもうとをはなじでえええ!!!』
『ゆるじでえええ!!!でいぶのおちびぢゃんがああ!!!』
赤ゆっくりが何者かに握られていた。姉であろう子ゆっくりと親であろうれいむが人間の足にすがり付いていた。
親れいむの頭には赤ゆっくりが数匹実っている。
『ゆるじでぐだざいいいい!!!まりさが…まりざがわるがっだでずううう!!』
『だじゅげでええ!!!!だじゅg……ぶびゃああああ!!!!おびぇびぇえええ!!!おびぇびぇえええ!!!』
『おちびぢゃんのきでいなおべべがああ!!!』
人間は赤ゆっくりの目に煙草を押し付けた。ジュウゥゥっと音がして赤ゆっくりの片目は白く濁り固まってしまった。
『ほれ』
赤ゆっくりは放り投げられた。
『ゆっぎゅ……あぢゅいよおおおお!!!おべべがあじゅいいいい!!!!』
『お…おかあざんが…ぺろぺろして…あげるからね……ぺーろぺーりょぼゆびょぶよぶよよおおおお!!!!!』
『はなじでえええ!!!おかあざんのしたざんはなじでええ!!』
人間は親れいむが伸ばした舌を掴むと思いっきり引っ張った。親れいむの舌はブチンと千切れた。
『ひゃあああああ!!!!!!!ひいいいいい!!!!!』
『でいぶううう!!!じっがりじでえええ!!』
番であろうまりさが近づき必死に介抱する。
『も…もうおこったのぜ!!!!よくもおねえちゃんといみょうとを!!!ぷくううう!!!!』
子まりさが人間の足元で膨れ威嚇する。子まりさの姉というのは真っ先に人間に踏み潰されて死んでしまった。
『だ…だべだよおお!!!おにいざんにさからっぢゃだめええええ!!!!』
親まりさは声を上げた。
『なにいってるのお!!!おとうさんのばかあああ!!!このじじいがわるいんだよおお!!!』
子まりさは人間に体当たりを始めた。
『へええ…おいまりさ!お前がやっていた教育ってのはこういうことかい?』
『ち…ちがうよおおお!!!ああああああ…やめようよ!!おちびぢゃん!!!!おちびぢゃん!おにいさんにあやまろうね!!!』
だが子まりさは聞く耳を持たなかった。
『ふん』
『ゆわ!!は…はなじぇえええええ!!!!はなじぇえええ!!!じじいいい!!!』
人間は子まりさを掴んだ。
『おでがいいい!!!はなじでぐだざいいいい!!!!』
『お前の教育が悪かったんだよ』
子まりさを掴む手に力を込めた。
『ぎゅ…ぎゅるじいいいいい!!!ぎぇええええええ!!!!!』
『おねえぢゃああああああん!!!!!』
『おでがいじまずう!!!おでがいじまず!!!!!はなじでぐだざい!!!はなじでぐだざい!!!』
『きょわいよおおお!!!おきゃあしゃあああんん!!!!』
子まりさが黒く変色していく。人間の周りではゆっくりが命乞いをしたり逃げ出したり失禁したりと大騒ぎだった。
『ぶうううう!!!ぎゅぎゅぎゅうううう!!!』
『お前らよぉく見とけよ』
人間はしゃがみ込んでからさらに手に力を込めた。
『びゅうううううう!!!!むむっむむぶぶぶゆぶゆぶゆう…』
プッと音がして子まりさの目玉が2つ飛び出した。同時に口からおびただしい量の餡子が吐き出された。ポトリと目玉は床に落ちた。
『ぎゃあああああああ!!!!!』
『おねえぢゃんのおべべがあああ!!!!いやあああああ!!!!』
『うああああああ!!!おちびぢゃん!!!おちぢぢゃん!!!!』
人間はどこかへ行ってしまった。コロンと投げ出された子まりさに親まりさと子れいむが近づいた。
『だいじょうぶ!!???だいじょうぶ!!???じっがりじでえええ!!!』
『びぇっ……ぎゃっ……あ……』
『おねえぢゃあああああああああん!!!!じんじゃやだよおおおお!!!』
『ひぇいひゅの……お…ひび……ひゃ…ん……』
親まりさは吐き出された餡子を子まりさの口に入れた。だが入れても入れても餡子を吐き出してしまう。
『のんでよおおお!!!のまないと!!……のまないどじんじゃうよおおお!!!』
『ゅ…びゃぁぁぁ……びゅっ……』
とうとう子まりさも動かなくなってしまった。また1匹子ゆっくりが永遠にゆっくりしてしまった。
『さて、とっとと終わらせるぞ』
人間が戻ってきた。段ボール箱を抱えている。
『ゆるじでぐだざいい!!!ゆるじでぐだざいい!!ごべんなざいい!!ごべんなざいい!!!』
親まりさは必死に頭を下げた。
『うるせえよ。元はといえばお前のせいだろうが!!!』
『ゆぎゃあああ!!!……があああ!!!!』
人間は親まりさを蹴飛ばした。親まりさは吹っ飛ばされ壁に激突した。
『ちゃっちゃとやろう』
まずぺちゃんこに潰れた子ゆっくりだったものを剥がしダンボール箱に入れた。れいむ種だったのかまりさ種だったのかもう分からない。
次に今永遠にゆっくりしてしまった子まりさを投げ入れた。
『死体はこれだけだったよな…』
死んだばかりの子まりさにすがり付いて泣いていた子れいむに手が伸びた。
『や…やだあああ!!!じにだぐないい!!!おきゃあしゃあああんん!!!!たしゅげでえええ!!!』
子れいむは逃げ出したが腕を伸ばした人間にいとも簡単に捕まってしまった。
『はなじでええ!!!はなじでええ!!!ころざないでえええ!!!!ゆっくりさせでよおおおおお!!!』
子れいむは人間の手の中でじたばたした。もみあげを上下に激しく降り滝のように涙を流した。
『うるせえな…この毛。何でそんなに動くんだよ。気持ち悪いんだよ!!!』
子れいむのもみあげを掴むと引っ張った。ブチッと音がしてもみあげが千切れた。
『ゆんぎゃあああああ!!!!いだいいい!!いだいいい!!!』
『ほれもう片方』
『ぶぎゃああああ!!!!ぎぃぎいぎいぎいいいいがややあああ!!!!』
人間は2本のもみあげを段ボール箱に投げ入れた。
『いじゃいよおお!!!いじゃいよぉ…。もう…ぼう…ぴこぴこできじゃいよ……』
子れいむのもみあげが生えていたところから餡子が漏れ出していた。
『次はどいつだ』
子れいむを段ボール箱に放り込み周りを見回した。
『あ?どこ行きやがった?』
親れいむと親まりさの間には4匹の子ゆっくりと4匹の赤ゆっくりがいたはずだ。
『何処隠れt……お前か?』
人間は親まりさを摘み上げた。
『ちびぢゃ……ん……ご…べんね……ぢゃん…ど…きょう…いg…びゅうううっ!!!!』
『ちっ…こいつじゃねえ。じゃ、あの饅頭か』
親まりさを床に叩きつけると親れいむの方へ向かった。
『むうぅ……………』
『やっぱな。お前か。膨れたりしちゃって』
親れいむは口を真一文字に閉め膨らんでいた。
『おいクソビッチ、口開けな』
『む…むう……ううう…むむ…』
親れいむはブンブンッと顔を横に振った。
『ふ~ん…じゃあ絶対口開けるなよ』
人間の手にはハンマーが握られていた。
『!!!!むむむむむうううううううう……』
親れいむの目が血走った。わなわなと震え体中から変な液体が滴りだした。人間はハンマーを振り上げた。そして親れいむの口へ……
『むむ……びゃああぎゃああああああ!!!!!!!!!』
親れいむの歯が砕けた。あまりの痛さに親れいむは叫び口の中のものを全て吐き出してしまった。
『ゆぴゃっ!!!』
『もうあんしんだね!』
『でられちゃよ!』
『みょうだいじょうびゅだね!』
『みゃみゃありがちょお~』
1匹の子ゆっくりと4匹の赤ゆっくり達は人間がいなくなったと勘違いしているようだ。
『ゆ?おしょらをとんでりゅ……ゆわああああ!!!!』
『まだいだああああ!!!!』
『どびょじでまだいりゅのおおおお!!!』
『きょわいよおお!!ちにちゃくにゃいよおおお!!!』
『おきゃあしゃんのばきゃあああ!!!!どぼじでおくちしゃんあげぢゃっだにょおおお!!!』
1匹の赤れいむが摘み上げられた。黒くて小さな目に指が2本触れた。そのまま指先は目に食い込んだ。
『いじゃいい!!おびぇびぇがああ!!!やびぇでえええええ!!!!いじゃいいい!!!いじゃいよおお!!!』
2本の指に力が込もり目玉がブチュリと潰れた。
『ゆんぎゃああああ!!!!!!びえにゃいよおおお!!!!おびぇびぇええええ!!!いだいいよおおおお!!!』
同じようにもう1つの目玉も潰された。潰された後段ボール箱に投げ入れられた。
『あとはどうするかな…』
人間の目の前には子ゆっくりが1匹と4匹の赤ゆっくり。うち1匹の赤ゆっくりは先程片目を焼かれた個体だ。
『じ…にだぐないよぉ…』
『ゆっくちちたいのにぃ…』
『ぼうやじゃよ…。おびぇびぇあぢゅいのはいやじゃよぉ…』
『ゆっぐ……おねえしゃん…おきゃあしゃん…たじゅぎぇ…ゆえぇえぇえぇん…』
『ゆわああああああああん!!!!!ゆわあああああああああん!!!』
人間は5匹をまとめて手にすくった。そしてそのまま段ボール箱に落とした。
『痛かった方が良かったかもな。これからもっと苦しめばいいさ。さあて…あとは』
親まりさのもとへ足が向いた。
『お前は本当に恩知らずだったな。ここまで育ててやったのによ』
『ごべんなざいい!!!ごべんなざいい!!ごべんな……ざい…ゆっぐ……ゆるじ…』
『誰が許すかよ!』
人間の手が親まりさの帽子に伸びた。だが帽子は取らずに何かを剥がした。
『おぼうじざ……ゆが!!そ…ぞれ…はああああ!!!!!』
『もうお前なんかペットじゃない』
人間の手には銀色のバッジが握られていた。
『か…かえじでえええ!!!!かえじでえええ!!!ばっじがえじでえええ!!!それがないどおお!!!それがないとおおお!!!』
このまりさには分かっていた。人間がいるからこそ自分が生きていられるということを。銀バッジが取られたという意味も。
『いやだああ!!!まりざはずっどおにいざんといっじょにいだいいいい!!!ずでないでえ!!!!ずでないでえええ!!!』
『もう遅えよ。言うこと聞かない奴は…死ね!!!』
『ぶっ……ぎゅぎゃあああああああああ!!!!!』
今まで味わったことの無い一撃がまりさの腹に与えられた。口だけでなく肛門からも便意があったわけでもないのに餡子が押し出された。
『……ゆ……げ……ゆべ……が……む…』
『あばよっと。あとはお前だ』
まりさも娘達が待つ段ボール箱に投げられた。
『ごないでえ…ええ!!だず…で…ええ!!!ば…ざ…ああ!!!ばり………………』
まりさの意識が段々と遠のいていった。
「ゆわあああああ!!!!!!!!!!!!!!」
まりさは大声を上げて目を覚ました。
「ゆひゅう……ゆふう……っが……ゆ……ゆ…ゆめ?……」
一息つくとまりさは外を見た。もうお昼近い。
「ま…まり…ひゃ…?」
「おち…ょう…しゃ…ん」
まりさの声で周りのゆっくり達も目を覚ました。まりさ達がいるのは狭い段ボール箱の中だった。
「ゆっくちちちゃいよぉ……」
「おにゃかしゅいたよぉ………」
目を覚ました赤ゆっくり達はお腹が空いたと泣き始めた。
「ゆ……ゆ……ゆ…ゆゆ…っぐ…ひ……うぅぅ……」
まりさはすすり泣いていた。
(ゆっぐり…できでないよ……れいぶも……おちびぢゃんも……うぅ…)
ダンボールの中は酷い光景だった。所々に黒いシミがこびり付いていた。番のれいむはボロボロで腹部から餡子が漏れていた。
なぜか餡子塗れのゴルフボールが数個転がっていた。持主のいない小さな帽子とさらに小さな帽子が転がっていた。
丸くて黒いゴミみたいなものがぶら下がっている干乾びた茎が転がっていた。
小さな毛の塊のそばでおかっぱ頭の子れいむが泣いていた。自慢の赤いリボンは切れ端だけが残っていた。
1匹の赤ゆっくりはまだ眠っているのか片目だけ目を閉じておりもう片方は薄灰色に濁り固まっていた。
2匹の赤ゆっくりもボロボロだが目立った怪我は無い。泣き叫んでいるがどこか弱々しかった。
そしてすすり泣いているまりさ自身もボロボロだった。帽子は破れておりおさげもバッサリ切られていた。
(おにいざん………ごめんなさい……ごめんなざい…どうじだらいいの……)
そもそもこのまりさはれっきとした銀バッジゆっくりであり赤ゆっくりの時から育てられていた。飼い主との関係も良好だった。
成体まで成長し、ある日奥さんを購入しようと飼い主とまりさはペットショップへ向かった。
だが途中でまりさは緊張してしまい心の整理がしたいと公園へ立ち寄ってしまった。これが悲劇の入り口だった。
たまたまそこに居合わせた野良れいむに一目惚れしてしまったのだ。結局その日はその野良れいむと遊んで帰宅した。
まりさは野良れいむと一緒にいたいと飼い主に懇願した。だが飼い主はできるだけ野良とくっ付けたくなかった。
それでも飼い主はその日野良れいむと遊んでたまりさの嬉しそうな顔を忘れられなかった。そこで条件を出した。
1週間後公園でその野良れいむと再開できたら一緒にいてもいいと。相当な低確率であったが1週間後奇跡的に再開できた。
野良れいむもまりさのことを気に入り2匹はめでたく結ばれた。飼い主は結婚を許した代わりに1つ条件を出した。赤ゆっくり禁止である。
野良ゆっくりの遺伝子を持つと躾け難い。出費も嵩む。だが2匹は早々にこれを破ってしまった。
飼い主は茎の生えたれいむを捨てようとしたがまりさが必死に許しを請いちゃんと教育するからという理由で何とか許してもらえた。
だがこれが…いけなかった。
ある日飼い主は留守番をまりさに任せて1週間主張へ出かけた。赤ゆっくりも子ゆっくりにまで成長し行儀も悪くはなかった。
まりさであれば大丈夫だろうと思ったのだ。しかし飼い主が1週間後帰宅すると部屋は滅茶苦茶だった。
『何だよこれ…』
部屋中散らかされていた。さらに赤ゆっくりが増えていた。しかもれいむの頭には新たな赤ゆっくりが実っていた。
『ゆ~ん…あかちゃんはゆっくりできるね!』
嬉しそうに赤ゆっくりと戯れるまりさ。困っている様子は微塵もない。飼い主は信じられなかった。
"おにいさん!まりさはわかるよ!あかちゃんがいっぱいいたらおかねかかるししつけもたいへんだしね!"
まりさは出張前そう言っていた。分かっていたら何でこうなった!!??
『ゆ!きょきょはまりちゃのゆっくちぷれいちゅだよ!!』
『ゆゆ!へんなにんげんがいるよ!!』
『きゃわいくってごみぇんねえ!』
『きょきょはりぇいみゅのゆっくちぷれいちゅだよ!!あみゃあみゃしゃんちょうだいにぇ!!』
気がつくと飼い主の足元で赤ゆっくりや子ゆっくりが騒いでいた。
『おちびちゃんどうし………』
まりさは固まった。飼い主の顔を見た瞬間全てを思い出したのだ。
『ぴゅきゅううう!!しゃっしゃとあみゃあみゃしゃんちょうらいね!!』
『きょんなじじいまりちゃちゃまがやっちゅけりゅんだじぇ!!』
これが教育されたゆっくりか?ただのゲスじゃないか!!
『ゆ……ゆああああ!!!!お…おお…おちびぢゃん!!!おにいさんにはやくあやまってね!!!ごめんなざい!!ごめんなさい!!』
まりさが狂ったように頭を下げ始めた。
『まりさおねえちゃんがじじいをやっつけるよ!!!』
誰一人として親まりさの言葉を聞かず一番上の子まりさが飼い主に飛び掛った。
『ゆ!!ゆ!!ゆ!!y…ぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!』
飼い主は無言で子まりさを踏みつけた。思いっきり。全体重をかけて。そしてゆっくりと足を上げた。
『お…おねえちゃんがあああ!!!』
『まりちゃおねえしゃんぎゃああああ!!!!!』
『お…おちょうしゃあああああん!!!たじゅぎぇでええええええ!!!!』
後はまりさが見た夢と同じ地獄だった。結局まりさもゆっくりだったのだ。欲望の塊であるゆっくりに過ぎなかったのだ。
タネを明かせば飼い主が出張した夜にれいむがまりさに夜這いをしたのだ。初めはまりさも拒絶したが性欲には敵わず溺れてしまった。
久々の快感に理性が吹っ飛んでしまったのだ。あとは本能のまま。行儀の良かった子ゆっくり達も早々に堕落してしまった。
家族は散々痛めつけられた後まとめて捨てられた。まりさとれいむが出会った公園に捨てられたのだ。
『いじゃいよおおお!!!』
『ゆぴゃっ!!!!!』
地獄はさらに続いた。色んな人達に虐待された。子供や学生や大人、さらにはゆっくりや犬にまで。家族を見た者は何かしらしていった。
両目を潰された子れいむは餌を恵んでもらおうとおうちの前で声を上げていた。
通りすがりの人間がその子れいむを摘むと地面に思いっきり投げつけた。形見のリボンまでぐしゃぐしゃに潰れて弾けてしまった。
もみあげを千切られた子れいむは餌を探していたところを野良ゆっくりに見つかった。
もみあげの無い変なゆっくりだと攻撃され命からがら逃げ帰った。リボンを咥えられながらも必死に走った。
お陰でリボンは殆ど千切られてしまった。不幸中の幸いは家族が子れいむのことを識別できたことだ。
親れいむは餌を恵んでもらおうと歌を歌った。そこに1人の男が通りかかった。
『ほひひゃん!!!ひぇいひゅはあひゃひゃんひゃひひゅんひゃよ!!!ひゃひゃらあひゃあひゃひゃんひょうひゃいにぇ!!』
『何言ってんだお前?しかも下手糞な歌だなあ』
れいむは舌を千切られ歯も砕かれている。まともに喋ることも歌うこともできない。
『れいひゅはひゃわいひょうなんひゃひょ!!!』
『煩いなぁ……ああ、面白いもん生やしてるじゃねえか』
男はれいむから生えている茎を無理やり引き千切った。弱々しくも育っていた赤ゆっくりがみるみるうちに黒く萎んでいった。
『ひひゃい!ひひゃいい!!!!ひゃひぇひぇえええ!!!!ひゃあああ!!!!!』
『おらおら!!』
男はムチのように茎をれいむに振るった。れいむには堪らなく痛かった。可愛い赤ちゃんで殴られているのだから。
男はすぐに飽きて帰っていった。れいむは茎を咥えるとよろよろと涙を流しながら逃げ帰った。
家族の巣である段ボール箱は通りかかる者によく蹴られた。蹴られる度におうちは歪な形になり穴も開いた。
『ゆぴゃあああ!!!』
『ゆべ!!!』
『ゆびゃあああ!!!』
ある夜家族で身を寄せながら眠っていたところを思いっきり蹴飛ばされた。おうちは吹っ飛び家族は地面に投げ出された。
『おうぢがあああ!!!』
『ゆええぇえぇえぇん!!!!!くりゃいよおお!!!きょわいよおお!!!』
『まりちゃぼういやだあああ!!!!おうぢがえるううう!!!またすぃーのりちゃいよおお!!』
1匹の赤まりさが走り出した。生まれた場所である元飼い主の家へ行くつもりだったのだろう。
『まっでえええ!!!!あぶないよおお!!!かえっでぎでよおおお!!!』
親まりさが後を追いかけた。
『まりちゃは…まりぢゃは…ゆっくちずりゅんだ!!!ゆ?おしょらをちょんでりゅよ…』
『おちびぢゃあ……ゆああああ!!!いぬ!!!いぬさん!!いぬざん!!がえじでね!!あがぢゃんがえじでね!!!』
『ゆ……ゆぴゃああ!!!きょわいよおお!!!いにゅしゃんやじゃよおお!!!』
赤まりさは野良犬に咥えられていた。野良はゆっくりだけでない。犬だって野良はいるのだ。
『がえじでえええ!!!!いぬさんがえじでえええ!!!ぷ…ぷくうううう!!!!』
『だじゅぎぇでえええ!!!!!おちょうしゃんだじゅぎぇでよおお!!!はなじぇええええ!!!!』
赤まりさはじたばたした。犬はそれが煩わしかったのだろう。パクリと口の中へ入れた。小さな小さな帽子だけがひらひらと落ちた。
『ちゃびぇにぇいでええええ!!!!いじゃいい!!!いじゃいい!!きゃ…きゃまないでえええ!!!』
『うあああああ!!!!がえぜえ!!!がえぜ!!!あがぢゃんがえぜ!!!』
親まりさは犬に飛び掛った。が、犬はそれをひらりとかわした。一声吠えてからどこかへ走り去ってしまった。
『がえじでよおお!!!がえじでよお!!!ゆわぁあぁあぁあぁあぁん!!!あがぢゃんがあ…あがぢゃんがあ……』
まりさは小さな小さな帽子だけ持って戻った。戻ってからまた1匹家族が減ったことに皆涙した。
家族は新しい段ボール箱を探した。公園はゆっくりできない。そう判断したのだろう。早々に段ボール箱を見つけ公園を出て行った。
そして家族は今いる路地に段ボール箱を置き住み始めた。捨てられてから3日目だ。だがすぐに悪魔はやってきた。
『何だ、こんなところにゆっくりがいるぞ』
深夜誰かが覗いていた。家族は飛び起きた。また蹴飛ばされるのではないかと警戒しているのだ。
『おねがい……おにいさん…かえってください…』
『ほお…行儀がいいな』
『みゃみゃはいみょうちょうみぇにゃくなっちゃったんだよ!!』
『きゃわいしょうなんだよ!!!』
『ゆっくじ…させで…ぐ…ださ…い』
『ううぅぅ………』
家族は人間に懇願した。だが非情にも人間は何やら悪い企みを企てていた。
『そうか…赤ちゃん死んじゃったのね。それは可哀想だ。うん。哀れだ。だったら…』
人間は荷物から何か取り出した。れいむを引き寄せると急にまむまむのあたりに指を入れた。
『おじさんが赤ちゃんをあげるね』
人間はれいむのまむまむを強引に拡げた。
『あああああああああ!!!!!!!!』
堪らずれいむは叫んだ。人間は構わず手に持っていたゴルフボールをまむまむの中へ入れ始めた。
『なにずるのおおお!!!!やめでよおおお!!!』
『どびょじでしょんなこちょしゅるのおおお!!!!』
『まりちゃちゃんとおねがいしちゃのにいいい!!!』
『ごわいよぉ……もう…いや……ゆえぇえぇえん……』
まりさは必死に体当たりをした。子れいむはうずくまって怯えていた。他の2匹の赤ゆっくりはただ泣いているだけだった。
『ううああああ…………あああああああ………ひゅうああああ!!!!!!』
次々とれいむの腹にゴルフボールが入れられていく。
『ありゃもう無いわ。でも五つ子ちゃんだよ。頑張って産んでね』
人間はさっさといなくなってしまった。
『ふううう………う…あ……ああああ……うううう……ぶっ……びぇっ……』
れいむは苦しそうに餡子を吐き出し始めた。
『あああ……どうじよう…どうじよう…でいぶが…でいぶがじんじゃうよ……』
『おきゃあしゃんしんじゃやじゃよおお!!』
まりさはあたふたしていたがそのうち帽子を脱ぎ中から木の枝を取り出し口に咥えた。
『し…しかた…しかたないよ……れいぶ……がまんじでね!!』
まりさは木の枝をれいむのまむまむに突き刺した。中のゴルフボールを穿り出す気だろう。
『あああああ!!!!!ううううう!!!ひゃああああああああ!!!!』
れいむの腹からどんどん餡子が漏れていく。1つ1つゴルフボールが穿り出された。
『おきゃああしゃあああん!!!!!』
『じんじゃやじゃよおお!!!』
『がばんじでね!!!がばんじでね!!!』
電灯の明かりを頼りにれいむの治療が行われた。れいむの腹から5つのゴルフボールが摘出されたのは朝方だった。
家族は疲れ果てぐったりと眠りについた。
最終更新:2011年07月29日 18:24