ゆっくりいじめ系2651 もしもゆっくりがシリーズ

    もしもゆっくりがシリーズ

            作者:古緑



         目次


  1:もしもゆっくりが賢かったら  
  2:もしもゆっくりがその辺で寝てたら
  3:もしもゆっくりが本格的な害獣だったら
  4:もしもゆっくりが強かったら
  5:もしもゆっくりが給料を貰ってssに出演してたら
  6:もしも言葉が






  1:もしもゆっくりが賢かったら  



ここはある人里離れた山の中。
人間がここまで来る事は滅多に無く、
ゆっくりとの関わりはせいぜい猟師や木こりが遠目に見つける事がある、
そのくらいのものでした。



私は山に入ってイノシシ等を捕らえる、まぁ所謂猟師として生計を立ててきた者なのですが
ゆっくりを見る機会は殆どありませんでしたね。
人と似た言葉を話すそうですので、
興味を持った私は何度かゆっくり達と接触しようと試みたものですよ。

しかしですね、彼等は動きこそゆっくりしてはいるものの、
生き物の気配を敏感に察知したり、身を隠す術、移動の仕方が非常に上手くてですね。
私も自然の中での移動の仕方はそれなりに分かってるつもりでしたが、
一度も彼等に近づく事は出来ませんでした。

なにせ追っているつもりがいつの間にか見失っているのです。
あれじゃあ、捕まえるどころか、追いつく事すらとてもとても…。


言葉を話すそうですので甘い言葉で誘ってみたり、
罠を仕掛けたり色々やってみたものですがね、無駄だった様です。
会えなくて困るわけでもないのでその内諦めましたよ。
今はもうあそこまで行く事はありませんが、一度くらいはゆっくりに会いたいものですね。

あ、こいつ孫の○○です。
将来は猟師になりたいとか言うもんで…ハハ。
ええ、そりゃあ勿論!幸せな隠居生活ってやつですよ!





 「れいむ、お帰りなさい。
  今日の山には人間さんは来てた?」

 「ゆうん、いなかったよ
  最近人間さんが来なくて安心だよ、  
  見つかったらゆっくり出来なくなっちゃうもんね
  今日もれいむ達だけでいっぱいゆっくりしようね!」




                    ~完~







  2:もしもゆっくりがその辺で寝てたら



ここは中学校の通学路。
夕方には学校帰りの生徒が群れをなして下校していく道。
ある日の夕方、そんな部活帰りの中学生が数人で、笑いながら、友人をどつきながら、
ジャージ姿のまま楽しそうに下校していた。




僕は中学二年生の男子中学生。
部活はテニス部に所属しています。
部活が終わるのは夕方の6時頃。
最近はそんな時間になっても割と明るいので周りのものがくっきり見えていいですよね。
でもくっきり見えないモノもありますよね、たとえば…


 「何あそこの黒いの?」

 「猫じゃね?っていうか昨日○○の…」


友人の内の一人が道路の隅に何かを見つけた様です。
初めは僕も黒猫か、ゴミ袋か何かと思ったんです…でも、違ったんです。


 「違ぇよアレ…うえぇえ…ゆっくりの死骸じゃん…まじきめぇ…」


黒いモノに近づくと、カサカサと虫が飛んでいったり…
蟻や、ゴキブリとかでしょうか、カナブンなんかも集ってました。
それは虫に集られたゆっくりの死骸だったんです。

トンガリ帽子が無かったら、それだと言う事にも気がつかなかったと思います。
寝てる間に虫にやられちゃうみたいで…そう珍しい事じゃないらしいんですけど…。
皮の間を蝕まれてたり、口の中で沢山蠢いてたり…酷い有様でした。
何しろゆっくりは饅頭らしいので…。
きっとゆっくりも暖かくなって来ると油断しちゃうんでしょうね。


 「まじもぉ…最悪…コイツら地球上から消えねぇかな…」


虫嫌いの友人が絞り出す様な声で呟きました。
『コイツら』という中にゆっくりが含まれているのかは訊きませんでしたが、
なんとなく僕は両方の事を言ってるのだと思いました。

あんまり虫が集ってて近づきたくもなかったので
僕等はゆっくりの死骸の転がっている狭い通路を通らず、少し迂回して帰りました。
次の日の朝には死骸は無くなってました。
きっと近くの住民さんが片付けてくれたのでしょう。


結局その年のうちに3体の死骸を見た僕等は、
次の年から路上でゆっくりが寝ていたら起こしてやるようになりました。
虫嫌いの友人はやっぱりゆっくりも嫌いになった様で、蹴って起こすようになったそうです。




                    ~完~








  3:もしもゆっくりが本格的な害獣だったら



ここはある動物園。
ゴリラ、猿、キリンまでいるこの動物園、その中にはゆっくりを囲う柵まである。
休日には沢山の家族連れや、恋人連れの客で賑わう施設であるが、
その中には男同士でわざわざやってくる者もいた。





 「キリンって足速いんだってさ…」

 「………」

 「キリンって足速いんだって…」

 「…どんくらい…?」

 「…しらね…チーターよりは遅いらしいけど…」

 「………」

 「………」



その日は友人の誕生日だったんだが、
俺以外誰にも祝って貰えなかった友人は唯一祝ってくれた俺を強引に動物園に誘ってきた。

誘ったくせにテンションが低くて鬱陶しいが
まぁいいだろう。きっと人と一緒にいたいだけだ。


 「あーッ!!アレ!!ゆっくりじゃん!!オイ○○!あれゆっくり!!」

 「!?」


成人越してもう5年も経ってるのだからもっと落ち着いてほしい。恥ずかしい。
どうやらテンションの低かった友人は"ゆっくりコーナー"を見て大興奮の模様。
五月蝿いが、元気が出たのなら良い事だ。


 「そういやお前ゆっくり好きだったな」

 「おぉ!飼った事はねーけど小学生の頃は"ゆっくり"って呼ばれてたくらいだぜ!」


そこは"ゆっくり博士"とか呼ばれるべきだろ。
どう考えても馬鹿にされている。
そういえばコイツ子供の頃、他人のソフト借りパクしても平気でシラ切ってたな。
それでもまだ"ゆっくり"は言い過ぎだと思うが…。

だってゆっくりは正真正銘の害獣。害獣オブ害獣s。

人を見つけては意味も無く罵倒し、意味も無く攻撃して来る。
お家に無理矢理入ってきては意味も無く中を荒らし、
花壇を見つけては意味も無く荒らし、
走る車を見つけては意味も無くタックルして来る。
電車が止まるのはコイツらが命を賭けて妨害して来るからだ、忌々しい。
まったく、人を不快にさせる為に存在する様なやつらだ


 「あれがゆっくりれいむ、一番ポピュラーなヤツだ
  あれがゆっくりまりさ、同じくらいポピュラーなヤツ、
  あれがゆっくりぱちゅーーーー


 「おーおーそうかそうか」


俺はそんなゆっくの種類なんて知らないし、興味も無い。
だってどいつもこいつも害獣だろうし、外見が違っても同じ事だ。
きっと俺以外の多くの人も同じように認識してると思う。



 「おぉめずらっし!あの緑色のやつとか、
  ひゅんひゅん動いてるヤツとか、赤いヤツとか、
  あいつら他のゆっくりと違ってウザくないんだぜ!」



 「ふーん(ゆっくりはゆっくりだろ)」




                    ~完~








  4:もしもゆっくりが強かったら



ここは小学校の通学路。
朝にはそこの児童たちが群れをなして登校していく。
この日は授業参観日だったようで
ランドセルを背負った小学校3学年くらいの男の子が
少し気合いを感じられる化粧をした母親らしき女性と一緒に学校へ歩いて向かっていた。




私はその朝、子どもとお喋りしながら学校に向かっていたんです。
ゆう君(仮名)は元気な子で、好奇心も強く、どんな時でも落ち着き無く
そこらを走り回ったりしてるような子だったんです。
手はかかりますが、子どもは元気が一番ですよね。

その朝もゆう君は落ち着き無く、急に走りだしたり、急に止まったりしていたのですが
車道なんかには出さない様に気をつけていたんです。
でも、まさかあんなところにあんなのがいるなんて、思ってもいなかったんです…。


 「…り ていっ ね !」

 「おかーさーん!何コレー?」



 「どうしたのゆうくん… !?」



 「ゆっくりしていってね!!」




ゆう君が走っていったところの、その近くの林の中から現れた生き物。
それ"ゆっくり"でした。
その体当たりはガードレールを曲げ、噛み付きの強さは指を食いちぎる程という…!



 「ぎゃあああああ!!ゆうくんんん!!こっちに来なさいいいい!!!」



 「ゆゆー?ゆっくりしていってよー!」


 「落ち着いてよおかあさんっ?」



火事場の馬鹿力というものでしょか、
私は30キロ近くもあるゆう君の体を急いで抱きかかえ、来た道を走って逃げ出しました。
ゆっくりはそこまで攻撃的な生き物ではないそうですが
近くにいると何をするか分かったものではありません。

振り向くと、ゆっくりがドシュッ!ドシュッ!と音を立てながら跳ねて追って来ました。
なんという事でしょうか!興奮させてしまった様です!



 「ゆっくり!ゆっくりしていってよ!」



 「ぎゃああああぁああぁ!!誰が助けてえぇぇえぇ!!」

 「あらどうしたの○○さん、朝からそんなに走って」

 「たすけてぇえぇぇ!!」


結局、偶然外出するところだった父母会員であり私の友人の○○さんの家に駆け込み、
避難させてもらう事でこの事件は無事に終わりました。


 「一緒にゆっくりしようよぉ…」


そのゆっくりですが、ドアの外まで来ていた様です。
その声は私にとって恐怖以外の何者でもありませんでした。

もう数年も前の事ですが、
ゆっくりの力を知らずに、ゆっくりと戯れていた中学生が大怪我をしたそうで
それを知った市が対応した結果、この辺からは姿を消した筈だったのですが…。

通学路にあんな危険な生物が出現するなんてとんでもない事です。
イノシシやゴリラを野放しにしておくのと同じなのですから…。
私はその旨を学校に訴えると、直ぐに対応して下さったようで
それから数年間、この辺りではゆっくりの姿はまた見えなくなりました。


せめてゆっくりの力がもっと弱かったら
こどもの遊び相手にもなってくれたかもしれないのですが…。



                  ~完~






  5:もしもゆっくりが給料を貰ってssに出演してたら



ここはある家の中。
新品のテーブル、新品のタンス。床に撒かれた果物や千切れた新聞紙。
その散らかり方もどこかわざとらしい、いかにも映画のセットのような雰囲気だ。
そんな中には3匹のゆっくりーー
ーーまりさ、れいむ、ちぇんーーが向かい合って口論している。
そして少し離れた所からカメラを廻している人間が一人。
どうやら何かの撮影の様だ。



ちぇんはちぇんなんだよー。
今日はれいむとまりさお姉ちゃんと一緒に"お仕事"なんだよー!
お仕事っていうのはね、"監督さん"に言われた通りに喋ったり、
喧嘩するふりしたり、眠ったふりしたりするんだよー!
れいむお姉ちゃんがちぇんを誘ってくれたんだよー!
"演劇"っていうんだって!


 「うん?ちぇん、聞いてるかい?」

 「うん、わかるよー!」

 「それならいいけど、次はな、れいむとまりさに向かって…」


"お仕事"はこんな風に監督さんが指示してくれるから簡単だよー。
今からちぇんを見ててねー、これがちぇんのお仕事なんだよー!


 『れいむ、まりさ、そうじゃないよー、ここはお兄さんのおうちなんだよー?
  分かったら自分達のお家に帰ってねー!』


上手に言えたんだよー!
これでまた褒めてもらえるんだよー!
あ、言ってなかったけどちぇんはまだ始めたばっかりでねー。"半人前"なんだよー…。
でも、れいむお姉ちゃんや、まりさお姉ちゃんは"ベテラン"だから
ちぇんよりもずっと上手に"お仕事"出来るんだよ、見ててねー!


 『ゆゆ!?何言ってるの!?
  れいむが見つけたんだかられいむのお家に決まってるでしょ!?
  そんな事も分からない超絶馬鹿ちぇんなの!?死ぬの!?』

 『ゆっへっへ!まりさ達のお家を横取りしようなんて
  ちぇんはとんでもないゲスなのぜ…!
  制裁としてぼっこぼこにした後にすっきりの刑にあげてやるのぜ!』


見てたでしょー?すごいよねー!迫力あるよー!
ちぇんもあんな風にやってみたいけど、
監督さんは『駄目』の一点張りなんだよー!わからないよー…。


 『なぁにをボケっとしてるんだぜぇ!?
  ゲスちぇんはゆっくり死ね!!』


まりさお姉ちゃんがちぇんにぶつかってきたよー!
でもこれは"演技"だからぜんぜん痛くないよー、分かるよー!
今ちぇんがする事は横になってるだけなんだよー、らくちんだよー。
あ、次はお兄さんの番だよー、ドアを開けて出てきたよー!
お兄さんも上手なんだよー見ててねー!


 『ちぇん!!ちぇん!!
  大丈夫か!?誰がこんな…酷い事を…!』

 『ゆゆ?くそじじいがノコノコ現れたんだぜぇ?
  これからそこのちぇんとすっきりするんだから
  邪魔なじじいはとっとと出ていくんだぜ!』

 『貴様ら…許さんぞ!!』


打ち合わせどおり、ここで今日はおしまいだよー。
やっぱりお兄さんも上手だよー。…ちぇんはまだまだだよー…でも、頑張るよー!
監督さんが"カメラ"をしまったから、今日のお仕事は終わりだよー!


 「はい、お給料のチロルチョコ15個
  れいむとまりさも、明日も来てね
  まりさ、さっき転んでたけど平気だったか?」

 「大丈夫だよ!ゆっくりありがとうね!」

 「スマンな今回もこんな役で…
  出来る事なら他のトコに回してやりたいのは山々なんだが…」

 「ゆっくり気にしないでね!明日もがんばろうね!」


お姉ちゃん達は何でも出来るから
何でも引き受けちゃうんだよー…すごいよねー!
ちぇんもいつかはお姉ちゃん達みたいになりたいよー!


 「ちぇん!まりさとれいむは
  ありすのお家に"お見舞い"に行くから、あとでゆっくり来てね!」

 「分かったよー!」


ちぇんはこの後"個別レッスン"があるからふたりと一緒には帰れないんだよー…。


…でも、本当は"レッスン"なんてしないんだよー…。
監督さんがそう言えって言うんだよー…。
だってねー…。




 「はい、またファンからの差し入れだ、ホント人気出てきたな。
  チロルチョコ50個詰め合わせと
  板チョコ20枚、チュッパチャップス30本、コンペイ糖1kg。
  こりゃまた凄いな…、重いから後で巣に持ってってやるよ」


 「わかるよー…」


 「あ、手紙も来てるから読むぞ…え~、
  "love love!!超絶熱狂ちぇんファン倶楽部日本支部部長"さんから。
  題名…え~、なになに…?『れいむとまりさ=地獄送り希望』?…またか」



…お姉ちゃん達には言えないよー…。
お菓子も後で拾ったって言って、分けて上げるしかないよー…。

お姉ちゃん達も昔は沢山差し入れを貰ってたみたいなんだけど、
"ワイルドでハード"な役を演じるようになってから
だんだん"剃刀入りのチョコ"とか、"唐辛子入りの水飴"ばっかり貰うようになってねー…、
ファンの人からの差し入れを見ると怖がるんだよー…お姉ちゃん達、可哀想だよー…。


 「『×スなクソま×さやゴ×れい×、腐れレ×パーあり×を
  グッ×ャ×チャにするちぇんちゃんも見てみたいで』……ちぇん?
  …いや、済まなかったな…もう、今日は帰っていいぞ…」


 「わかるよー…」


 「ちぇんも嫌になったらいつでも辞めていいんだからな?
  ありすには…その……よろしく、言っておいてくれ…」



ありすお姉ちゃんはこの前のお仕事が終わってから
何があったかは分からないけど、お家から出て来られなくなっちゃったんだよー…
…きっと人間さんはありすお姉ちゃんのしてた役がすごく嫌いなんだよー…
お仕事も楽しい事ばっかりじゃないよー…わからないよー…。


でも、ありすお姉ちゃんの分までちぇんが頑張るよー!
それに明日のお仕事は、ちぇんが力尽きて
永遠にゆっくり出来なくなっちゃう最大の見せ場なんだよー!
今からちょっとドキドキだよー!楽しみだよー!皆も見ててねー!



 ー次の日ー



 『おにいさん…ちぇんはもう駄目だよー…わかってねー…
  おにいさんと一緒で…ちぇんは…ゆっくり…でき…た…ょ………』

 『ちぇん!ちぇぇぇえん!!うわあああぁあぁ!!
  …うぅ…!…ちぇぇん…!』




 『ちっ!くたばりやがったのぜ!へなちょこなお便器ゆっくりだったんだぜ!!
  ま、いいのぜ!一回くらい死体とすっきりしたいと思ってたんだぜ!
  オイくそじじい!用が済んだんならとっとと代わるんだぜぇ!?』

 『ゆーっふっふっふー!!やっと目障りなゲスちぇんが死んだよ!
  お兄さん!ゲスちぇんの代わりに
  可愛い可愛いれいむとまりさが一緒にこのお家に住んであげるから
  ありがたく思って世話してねぇ~ん?
  ゆぷぷ!可愛くてごめんねー!』




…れいむお姉ちゃんとまりさお姉ちゃんと、監督さんのお家に
"爆弾"が投げ込まれたのはこのお仕事が終わってから直ぐの事だったんだよー…。



                  ~完~




ーーーーーーーーーー後書きーーーーーーーーーーーーーー
もしも、とか書いたけど考えてみりゃ
他のどのssも"もしもゆっくりがこうだったら"って話だった。
まぁ、いいか…

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年05月18日 16:04
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。