ゆっくりいじめ系2642 ゆっくり脳内補完(後編)

前編より)



いうまでも無くこの思い出された記憶も大きくまりさの脳内補完によって捏造されている。
全てまりさの都合のいいように捻じ曲げられた記憶。

しかしこの最後の防壁とも言える補完されたまりさの記憶は
ついさっきお兄さんが行った数々の非道によって本来の正しい記憶にゆっくりと戻されていく・・・
ゆっくりと記憶をいい方へいい方へと捻じ曲げていたまりさの餡子脳にもようやくひとつの真実の結論が導きだされた。


「も、もももしかしてお野菜さんはかってに生えてきたんじゃなくて」
「そうだ、あれは俺が汗水垂らしてあそこまで育てたんだ。今年はひもじい冬になりそうだよ」

「あのとってもゆっくりしたゆっくりプレイスは」
「そうだ、あれは俺が汗水垂らして建てた大事なものだ。お前らも穴を掘るのは大変だっただろう?」

「あのれいむは」
「そうだ、お前らがすっきりして殺したれいむは親父が縁日の屋台で買ってくれた大事な家族だ。お前らでいうところのおちびちゃんだ」

「ありすは」
「そうだ、必死にお前に助けを求めていたのにお前は「まりさはにげるよ、ありすはゆっくりしんでね!」とか言って
ゲラゲラ笑ってたな、れいむの手当てもあって追わなかったがお前は俺の家から徒歩五分の所に住んでたからすぐ見つかったぞ」

「まりさのれいむは」
「そうだ、隣の巣に住んでるぱちゅりーが「ゲスのありすにおそわれて命からがら逃げてきたまりさをゆっくりさせてね!」
とか言って強引に住み込みはじめたのを見たって言ってたぞ」

「ゆ゛っ・・・ゆ・・・ゆわわ・・・ゆわわ・・・ゆ゛わ゛わ゛!!!」

まりさとありすは群れのゆっくりに歓声で送られて下りていった人間の里で
捨てられたゆっくりプレイスを発見し、そこでゆっくりしていたら
巣を横取りしようと襲い掛かってきたゲスれいむをこらしめたのではない。

群れの仲間が止めるのも聞かず、人間の里に下り、お兄さんのゆっくりプレイスを横取りしようとして
それを親切に止めようとしてくれたお兄さんのおちびちゃんであるれいむを嬲り殺しにしただけだった。
そして帰ってきたお兄さんにありすを一瞬にして殺され、しーしーを漏らしながら必死こいて逃げ帰ってきたのだ。
更に群の一人身のれいむの家に転がり込み、無理やりすっきりして追い出されないようにした。

とんでもないことをしてしまった。

まりさの行った行為の数々は温厚で争いを好まないこの群れですらゆっくり裁判で極刑にされてもおかしくないものである。
それをまりさはゆっくりではなく圧倒的に力の差がある人間にしてしまったのだ。
非は完全にこちら側にある。言い訳はできない。まりさは事の重大さに振るえガチガチと歯を鳴らしている。

「あっあばばばっ!ばばばっばばば!・・・ゆっ!ゆゆっくりり!ゆくり!ゆくり!」

言葉にならない言葉を発し取り乱すまりさ、それ見て人間はため息をつき

「ようやく思い出したか、なにか言い残すことはあるか?」

淡々としかし冷たく言い放った。

辛い狩りから帰ってくるなり巣を取られ、食料を荒らされ、かわいいおちびちゃんたちを殺された。
辛く、悔しく、許せないことだった。しかしそれと同じ事を目の前の人間にやってしまったのだ。
相手が同じゆっくりならば優れたまりさは返り討ちにすることも逃げることもできたであろう。
しかし相手は全ての能力においてゆっくりを凌駕している人間。取り返しがつかない。
この状況を打破できる方法が思いつかない。・・・いや、違う。そういうことではない。

「ま、まりさは・・・まりさは・・・」

れいむと過ごした一週間でまりさは変わっていた。否、容易く変わってしまったのである。
三歩進めば忘れるゆっくりの餡子脳である。まりさの心は一週間前とは違い、先ほど転がっていったれいむのように善良なものになっていた。

「ごっ!ごべんね゛ええええええええええええええ!」

ボロボロと涙を流し、言い訳も命ごいもせずまりさは精一杯の謝罪の言葉を叫んだ。

「ま゛り゛ざは!むれで!いちばんだっだがら!ぞれでっ!でも!それはちがうくて!まちがってで!ごべんなざい!ごべんなざい!」

自分は間違いなくここで人間さんに復讐されて命を落とすだろう。
それはいい、別にかまわない、そうなっても文句を言えない程の事をしてしまった。
でもその前に人間さんにゆっくりと謝りたかった。まりさの頭の中はそれだけで満たされていた。自分のしてしまった色々な誤った行い
そのひとつひとつを挙げて謝罪したかった。しかしゆっくりとした餡子脳ではそれができずにただ、ごめんなさいの単語しか浮かばなかった。

涙と汗と変な液体を垂れ流し、顔をしわくちゃに歪ませながら謝罪の言葉を連呼するまりさを見つめる人間。
その表情は先ほどからの険しいものから、外で遊ぶ子供や日向ぼっこを楽しむ猫を見つめるような優しい表情に変化していった。

「反省したかい?自分がいけないことをしたってゆっくり理解できた?」
「ゆっぐり!りかいじまじだ!ごべんなざい!ごべんなざい!」

まだ殺さないでくれ、殺す前にちゃんと謝らせてほしい。まりさはそう思って餡子脳をフル回転させ謝罪の言葉を連呼している。

「その言葉が聞きたかった」

人間はまりさを優しく抱き上げ自分の目の前にその顔を持っていった。

「ごべっ・・・!ゆっ・・・ゆゆっ!」

ふと持ち上げられ目の前に映った人間の顔はとてもとてもゆっくりしていた。それはまりさが小さいころまだ赤ゆっくりだったとき
ぺろぺろしてくれて、すりすりしてくれて、その帽子でたかいたかいをしてくれて、お歌をうたってくれた親まりさの顔だった。

お兄さんはれいむが死ぬ間際に言っていた事をまりさに伝えた。
あの野良まりさを許してあげてほしい。れいむはゆっくりと人間さんが仲良く過ごせるように色々な事を教えてくれる家で生まれた。
そこで小さいころから躾けられてやってはいけないことを教え込まれた。
苦労して苦労してやっとそのやってはいけない事を覚えた。
きっと野良のまりさはやってしまったことを悪いことだと教えられていない。
人間の里で生きていくには大事な事だけど山で生き抜く分には必要の無い事ばかり、まりさは悪くない。

「だからまりさを許してあげてね・・・ってね」

「ごっ!ごべんなじゃ・・・っ」

目をぎゅっと閉じてまた謝罪の言葉を叫ぼうとするまりさの唇を人間は優しく人差し指で抑えた。

「あの家は親父と一緒に死に物狂いで働いて稼いだ金で建てたんだ。
そしてその親父が居なくなって、独りになってしまって辛くて悲しくてどうしようもない時に
れいむは俺と一緒に居てくれたんだ。「ゆっくりしていってね!」の一言で俺はとてもゆっくりすることができたんだ。」

まりさは転がっていったれいむと過ごした一週間を思い出していた。
始めは行くあても無いので、冬を越すまでは一緒に居ようと思っていた。

しかし一緒に野をかけまわり、ゆっくりした雲を眺め、歌を歌い、木の木陰ですりすりをし
子を授かってからはこれから始まるゆっくりと輝かしい未来を語りあった。

そうしている内にまりさの心境に変化が現れた。

自発的に冬篭りの為の餌集めを行い、突然の雨に驚き、捕食者に怯え、ちっぽけな自分を痛感した。
そして疲れ切って巣穴に帰った時、れいむの「ゆっくりしていってね!」が心に染みた。
まりさのゆん生の中でこれほどゆっくりした時間は無かった。
たった一週間だったが、まりさは生まれてからずっとここでゆっくりしていたと思い込んでしまった。

「俺を殺そうとして襲い掛かってきたり、また番を残して逃げようとしたりしたらすぐさまお前を殺してやろうと思ってた。
でもお前は違った。ちゃんと自分のやった事を理解して俺に謝った。だから・・・

「俺はお前を許すよ」

まりさは涙を流した。涙はさっきから止め処なく流れていたが人間の言葉を聞いて流れたそれは今ままでの涙とは違うものだった。
思えばまりさは口では「ゆっくりゆっくり」と言っていたが、その実ゆっくりしたことはなかったかもしれない。
まりさは自分だけがゆっくりしたかっただけだった。「ゆっくりしていってね!」ではなく「ゆっくりさせろ!」だった。
しかし今ならきっと本当の「ゆっくりしていってね!」ができる。そう思った。感極まったまりさは思わずそれを口にした



「お兄さん!ゆっくりしてい「じゃあこれからお前を殺す準備をするからちょっと待っててね」ゆ、ゆゆっ!?」



まりさは人間が言った言葉を理解できなかった。きっと聞き間違いであろう。
まさか「これからお前を殺す」なんて言うはずがない。話の流れから言ってもそれはありえない。

「ゆっ!お、お兄さん!今なんて言ったの?まりさはちょっとよく聞こえなかったよ!」
「ゆっくりお前を殺す準備をするから待っててね!って言ったんだよ」

この人間さんは一体何を言ってるのだろうか?まりさはゆっくりと反省したのである。殺される理由が無い。

「ま、まりさはゆっくり反省したよ?それに人間さんはさっきまりさを許してくれるっていったよ?言ったでしょう??」

まりさに間違いは無い、人間さんには悪いがそれはさすがに訂正してもらわねばならない。
しかし次の人間の言葉にまりさは驚愕する。

「許したけどな、それでお前の罪が無くなったわけじゃない。わかるか?
俺はお前をもう恨んでいない、でもやったことの罰はうけなきゃいけないんだ」

大きな鞄からは「尖った何か」「堅そうな透明な何か」が出てきた。
何だろう?これは?とにかくとてもゆっくりできなそうな品々である。

「お前らにもわかるように言うとお前は群の皆で集めた食料を勝手に食べた。
家族はそれを許した。でも群を収めるドスは許してくれてないって事だよ」

「わ゛がらな゛い゛よ゛おおおお!!ぞのひどにもあやばるがら!まりざをぞこへづれでっで!!」
「えっ、この村にドスいるの!?」
「い゛な゛い゛よ゛おおおおお!」

「つまりはこういう事だよ、「それはそれ、これはこれ」って奴だよ。」

人間の言い分は複雑すぎてまりさには到底理解できない。

「やだっ!がえる゛!もうお゛う゛ち゛がえるううう!」

全てを悟った気になっていたまりさ、それは勘違いだった。あっという間に取り乱しありふれたテンプレートな言葉を叫びだす。

「おいおい、お前のお家はここでしょう」
「そこはお゛に゛い゛ざんのゆ゛っぐりブレイズでじょおおおお」
「お兄さんのゆっくりプレイスが木の根元の穴のわけないでしょう?それなんて修行僧?」

ゆがあゆがあ、と暴れるまりさを両足に挟んで固定してお兄さんはまりさの頭に「えいや」と針を突き刺した。

「ゆべぇ!」

それにビクンと反応させ体を振るわせるまりさ

「今打ったのは、ペットゆっくりの躾け用に使う
<<餡子がちょっと硬くなって歩けなくにゃるよ注射>>を4箱分鍋でじっくりと煮詰めたものだよ」
「ゆぴぃ!ゆぴぴ!」

本来は数分間動きが鈍くなり飼い主に口答えをしたり、決められた場所以外でうんうんやしーしーをしてしまった場合に注射し、
悪い事をすると体がちょっと動かなくなるよ!ゆゆゆ!・・・ゆっくり気をつけるよ!と軽いお仕置きに使われるものである。
それを凝縮された注射はちょっとどころかガッチガチに体内の餡子を羊羹のように硬化させる程度の効果を持つ。
お兄さんの両足から逃れようとウネウネと波打っていたまりさの体の動きが次第に遅くなっていく。

「あがっががが!まりさのなかがおがじいよ!人間ざん゛!やべてね!ゆっぐりはんぜいじだま゛り゛ざをだずげでね゛!」

「助けないよ」

はじめからお兄さんはまりさを見逃す気は無かった。

れいむは大事な家族であった。

そう思っていた。しかしれいむが死ぬ間際に発した言葉にはお兄さんへ対しての事はひとつも無く
ただただ、あのまりさを許してね!だけだった。
長年暮らしてきたお兄さんよりも同属の身を重んじたのだ。この思いは嫉妬であった。
そしてゆっくりごときに嫉妬している自分が惨めでたまらなかった。
そんなペットの忠告に素直にしたがう道理が無い。仮にれいむが一命を取り留めても同じようにまりさを殺そうとしたであろう。
先ほどの三文芝居はまりさをひと時安心させ、次の瞬間に奈落へ落とすその為の行為であった。

餡子が硬化し身動きひとつできなくなったまりさはコロンと地面を転がった。もはや両足で押さえつける必要もないだろう。
そのまままりさの頭を下にして逆さまの状態にする。なすすべなくお兄さんの前にむき出しになったまりさの可憐なあにゃる。
それにお兄さんは無造作に指を突っ込んだ。

「んほぉっ!やべちぇね!そこはまりさのとってもゆっくりした びんかんな ところだよ!ゆっくりゆびをぬいてね!」

言葉とは裏腹に顔を綻ばせ頬を赤らめながら自力ではほとんど動けないのにも関わらず自ら腰を動かし始めるまりさ
笑顔で涎とよくわからない液体を垂らしながら「やべちぇね!やべちぇね!」と嬉しそうに連呼するまりさをよそに
押し広げたあにゃるに一本また一本と指を突っ込み、右左全ての指を入れると・・・一気に押し広げた!

「んぽお゛お゛お゛お゛っ!?な゛に゛じでるのおお!?そ゛れなんてぷれいなのぉぉぉほお゛お゛お゛!?」

人間さんの我侭プレイにさっきまでのニコニコ顔も何処へやら、白目と歯を剥きだして今おかれている状況を思い出すまりさ。
ゆっくりの動物型出産時と同じ位に押し広げられたまりさの可憐なあにゃる。赤ゆっくりが産まれる高揚感無しでの激痛に顔が歪んだ。
押し広げられた皮の中には薬のせいで羊羹のように硬化した餡子が見える。それを確認したお兄さんはまりさの体勢を頭が上になるように戻し
その上になった頭に自分の膝を乗せ体勢を整える。そして覆面レスラーからマスクを剥ぎ取るような感じで・・・

「お゛っお゛でぃ・・・ざっ!やべで・・・・ぞんな゛ごどじだら・・・・・・ゆ゛っぐり゛いいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

膝に体重を乗せて少しずつ皮を剥がしていく。
ブチッ!ブチブチブチッ!とまりさの中から音がする。その音に合わせてまりさが「ゆ゛っ!ゆ゛っ!」と声を上げる。
羊羹状になったまりさの中身と皮が分離して、徐々に外気に晒されていく。
まりさの食いしばった歯が砕けんばかりにギリギリと鳴っている。今まで過ごしてきたゆん生の中で経験したことの無い苦痛に身を躍らせるまりさ、
餡子が硬化してなければとっくに漏れ出して即死している・・・否、即死”できた”はずである。

まりさのあにゃるからどんどん姿を現すまりさの中身、これはまりさなのだろうか?それとも巨大なうんうんなのだろうか?どうでもいいや。
唇の皮がはがれ、ヒビが生え今にも砕けそうになっている歯と歯茎があらわになる。人によっては可愛く見えるらしい容姿の面影はもはや無い

「ま゛でぃざのぎれいなお゛がおがぁぁぁ・・・・い゛ま゛な゛ら゛ゆ゛るじであげるがらぁぁぁゆっぐりじないでやべでねぇぇぇ」

もはや被害者面のまりさの命乞いをよそに皮はまぶたまで剥がされた。
むき出しになった両目はギョロギョロと高速で色々な方向へ向き、その体のどこにそれだけの液体が詰まっているのか?
と、考えさせられる程の涙と汗とよくわからない液体がボタボタと垂れている。
体はじっとりと噴出した体液でテカテカと日光を反射し、中身の餡子は時折まりさの痙攣にあわせてぶるん!ぶるん!と揺れる。

キモい、主に視界に入る光景がキモい。
もはや残すのはお兄さんの膝が乗っている頭皮の部分だけである。
体勢を変え左手の親指を餡子むき出しのまりさの左目の窪みに、人差し指と中指を右目の窪みに添える。

「左手は・・・添えるだけ」
「ひぃ!ひぎぃ!やべちぇね!やべちぇねぇぇぇええ!ごべんなざァァい!も゛う゛じま゛ぜん゛!もうじま・・・・せんこっ!」

右手で一気に頭皮を剥がした。ビッ!と布を切り裂くような音がして黒いプルプルした塊が再び地面にごろんと転がった。
急激に体温を失い冷たくなっていくまりさの皮、ヌルヌルとした感触、眉間にシワをよせお兄さんはその皮を無造作に地面に放り投げた。

「・・・・ゅ!?・・・・っ!!!!?」

主に全てが剥き出しのまりさ、風に吹かれただけで激痛が走るはずである。
背中に小石が突き刺さりその激痛に飛び上がるまりさ、着地した先でまた小石が刺さる。
転がっては飛び上がるを繰り返し、お兄さんの前を行ったり来たりしている。動き辛いのに頑張るものである。
もはや言葉を喋ることもできずに今までに見たことの無い早いテンポの痙攣をはじめた。

その姿にお兄さんは丸々太った蝿がガラス窓に気が付かずハイテンションで体をぶつけ続けている光景を思い出した。
そのハイテンションな蝿が目だけをギョロギョロウネウネと動かしお兄さんに何かを訴えかけている。
何を言いたいのかは容易に想像できる「ゆっくりしないで今すぐに殺してね」であろう。

「殺さないよ」

そういうとお兄さんはまりさを両手で掴み持ち上げた。まりさはむき出しの餡子を直接掴まれる激痛に身をよじった。

「ゆひぃ!ひぃひゅぅぅ!ぴみゅうううッ!」

そして用意してあった大きく透明なガラス製の花瓶の上にまりさを乗せた。尻の部分からゆっくりと花瓶に吸い込まれていくまりさ

「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」

痙攣するたびに体は花瓶の中に沈んでいく、一分もしないうちに花瓶にギッチギチに詰まるまりさ。
ガラスの皮は当然今までのように柔軟に変化しない上に常に体を締め付けられているようなものである。おまけに透明だから色々丸見えだ。
人間はポケットから本を取り出し文章を目で追っている。

「これで完成だな、俺が言うのも何だがひどい事を考えるやつが居たものだな」

そう呟くとお兄さんは本をポケットの中にしまった。
その本はゆっくりの虐待方法を古今東西津々浦々にまとめた「ゆ虐百景」お近くの書店、コンビニでお買い求めください。
そして水筒を取り出すと花瓶の中で苦悶の表情を浮かべているまりさにオレンジジュースを注いだ。

「ぶべっ・・・!ぶひゅう・・・!ゆぺぺっ!」

自分の新しい皮の中で溺れるまりさ、体を動かそうにも花瓶はびくともしない。
花瓶の中で溺死する寸前のところでオレンジジュースは餡子に吸収された。

「よぐもがわいいまりざをごんなべにぃぃぃ!もどぜ!!いまずぐもどにもどぜぇええええ!じじぃぃぃいいい!」

先ほどまで殺して欲しいと懇願していたのにも関わらずオレンジジュースで若干体力を取り戻した事もあり、
二度と閉じることのできなくなった両目を吊り上げてお兄さんを威嚇しながらわめき散らすまりさ
「ぷくぅ!」をしてるつもりなのか口をへの字に曲げている。ガラスの皮ではぷくぅなど当然できない。

そんな奇怪な花瓶には目もくれず、もはや誰からも存在を忘れられてしまったであろう風船赤れいむを手に取ると
口に貼ってあったガムテープを剥がす

「ぷひゅるるるるるるぅ~!ちゅっきりちたよ!ゆんゆん♪」

二秒前まで不細工な顔芸を晒していた赤れいむとは思えないかわいらしい笑みを浮かべて、
またしてもすぐさまゆっくりしだす赤れいむ。親の惨状を見ていた筈だが、
今は自分がゆっくりできたことでそんな事はすっかり忘れ、その残り少ないだろうゆん生を謳歌し始めた。

「ゆゆーん♪れいみゅはゆっくちおにゃかぎゃちゅいたよ!きゃわいいれいみゅにとっとと・・・・ぴみゅぅ!」

アホの赤れいむを鷲づかみにすると花瓶・・・もといまりさの元に人間は向かった

「お空を飛んでるみたいとか言ったらさっきの5倍膨らませるよ」
「ゆーん♪おちょらを・・・・ゆぴっ!?なじぇっ!?」

心を読まれた!?この人間さんは只者ではない!そう思いながら赤れいむは無言で涎としーしーを垂れ流した
そして花瓶のまりさは人間が握っている赤れいむを発見し色めきたった。

「お゛っお゛ぢびぢゃん!ぶじだったんだね!べーろべろじであげるがらね゛えぇぇ!」

花瓶がガラスに舌を這わせながらそんなことを言っている。
こんな状況で口にする台詞ではない、天然なのか、現実逃避なのか?
ゆっくり全員がそうなのか?こいつが抜きん出て馬鹿なのか?きっと全部正解なのだろう。

「ゆゆっ!おきゃーしゃんの きょえ が ききょえるよ!ゆぅゆぅ!きゃわいいれいみゅはきょきょにいるよ♪」

萎んだ風船がきゃっきゃっ♪と騒ぎ始めた。お兄さんの手から落ちたら赤れいむの体ではただでは済まないのだが
そんな事に気を回す脳も無く、握られた手の隙間からにゅる!と身を乗り出し辺りを見回している。
目の前にある花瓶をじーっ!と見ていたが「あれはないだろ」と言った表情を浮かべ、ニュルニュルキョロキョロを再開した。

いや、あれで正解です。

「ごゆるりと」

そんな赤れいむを花瓶の中に落とす。
むき出しの餡子に赤れいむがめり込み「ゆっぐりい゛じゃい!」と叫ぶまりさだが
そんな事に気がつかない赤れいむは着地した後もかわいさアピールのつもりなのか餡子の上で
「ちょまらにゃいよ♪ゆんゆん♪」と、ころころと転がり続けている。

「いばっ!ばっ!ばっ!だっ!やべでねおぢびじゃん!ごろごろやべでね!」
「おこえはききょえる けど どこにもいにゃいよ!きゃくれて れいみゅを おこらちぇないじぇね!ぴゅんぴゅん!」

等とクソかわいらしい台詞を赤れいむがほざき、先ほどのダメージのせいで空気を漏らしながら「ぷくぅ!」をして跳ねた。

「おかあさんはここにいるよ!ぶべっ!おちびじゃん!やべでね!ぞこでぽいんぽいんするのやべでね!」

声はすれど姿は見えず、キョロキョロと辺りを見回すもまりさの姿は見当たらない。
しかし「きゅんきゅん!」と鼻を鳴らすような仕草をすると「はっ!」と驚いたような顔をし、
赤れいむは足元の餡子がまりさであるということに気がついた。

「おきゃあしゃんだね!さいちょは わきゃら なかったけど きゃわいい れいみゅ には わかるよ!すーりすーり♪

むき出しの餡子にすりすりする赤れいむ

「ぎゃぼろえ!いじゃい!!ゆっぐぢやべでね!ゆっぐ!すぐやべろおおおおお!」
「ぴみゅう!にゃんで しょんなきょというにょ゛!れいみゅ きょんなに きゃわいいのに!あと おにゃきゃ ちゅいたぁぁぁ!・・・ゆゆん?」

徐々に体が餡子に沈んでいる事に気がつく赤れいむ。

「ゆゆっ!きゃらだ が ゆっくち ちじゅんでいくよ!」

むき出しの餡子は痛覚であり、胃袋でもある。先程のオレンジジュースの様に赤れいむを吸収しはじめた。

「おぢびじゃん!ゆ゛っぐりじでないでここがらにげでね!ごごはゆ゛っぐりできないよ!」
「みゅみゅん!ゆっくち りきゃいちたよ!ぽいーん!ぽいーん!」

いや、理解していない。

ピンポン玉のように花瓶の中を跳ね回りきゃっ♪きゃっ♪と楽しそうな声をあげる赤れいむ。
その都度まりさに激痛が走る。自分が死に直面している事に気が付かず楽しそうに弾む。そして・・・

「みゅ♪」

そこまで迫っている自分の死には気がつかなかったが、その物体の甘さには貪欲に気が付いた。
痛覚であり、胃袋でもありそして甘味でもあるまりさの中身、その餡子を赤れいむは貪りはじめた。

「ゆっ!ぴみゅ~ん♪このぷるぷるさんとってもゆっくちでき・・・うめえッ!めっちゃうめぇッ!これッ!にゃにこれぇッ!」
「ゆ゛があああああ!だべるな゛ぁぁぁ!さっさとでろぉぉぉぉぉ!」
「なにいっちぇるにょ!れいみゅ とっても おにゃかがすいてたぃゃん だよ!ぴゅんぴゅん!」
「石でもぐっでろおおお!じね!そくざにじねねえええ!ゆっぐりできな゛い゛おばえはばりざの子じゃな゛い゛よ゛!!!」

早くも我慢の限界に達したまりさは体を振って意識を集中する。それに連動して餡子の吸収力が増した。ゆっくり脅威のメカニズムである。

「ゆぴぃ!ゆっきゅりしじゅむよ!いやじゃぁぁぁ!ゆっきゅりできゅにゃぁぁぁい!」

急に沈む速度があがった為、焦りだす赤れいむ、足元が沈んでしまいもはや飛び跳ねることはできない。
イヤイヤとぷるぷる体を揺さぶるものの徐々に沈んでいく赤れいむ、
やがて白目を剥いて痙攣しはじめる。正直「またか」という感想しかない。

「おきゃあしゃぁぁん!やべでね!ゆっくりたしゅけてね!もうたべにゃいきゃらね!れいみゅ はゆっくち はんちぇいしたょ!」

赤れいむの呼びかけに答えず不敵な笑みを浮かべるまりさ、さっきから痛みを与え続けてくる赤れいむとあっさり敵と見なしたようだった。

「お、おきゃぁしゃん!なられいみゅはあやまりゅよ!あやまりゅかりゃ すぐにやめちぇね!」

一部始終を見ていたお兄さんだったが、花瓶に手を突っ込むと沈みかけていた赤れいむをズルゥ!と取り出した。

「ゆげぇっ!じじいぃ!じゃま゛をずるな゛ぁぁぁ!」

人間は舌打ちした。予定では痛みに耐えながら「にげてね!にげてね!」と連呼するまりさをニヤニヤと眺めながら
まりさが力尽きるまでそれを堪能し、まりさが死んだ後に赤れいむだけは助ける筈であった。
飼っていたれいむと同じ顔のゆっくりを殺す気など元から無かったからだ。
わざわざ親れいむだけこの場から遠ざけたのもその為であった。
口の中で汚した飾りも洗えば元通りになるし、他の赤ゆっくりもお兄さんのポケットの中で寝息を立てている。

ふと、手元を見るとついさっき膨らましたり、ガムテープを貼った事も忘れたのか、
助けられた赤れいむが目を輝かせながら人間を見ている。

「ゆゆーん♪おにぃしゃん♪たちゅけてくれてありぎゃとうね!
でみょ ぐずぐず ちてにゃいで ちょの くじゅ をちゅぶちてにぇ!
れいみゅ ぐじゅ は きらいに にゃるよ?」

さっき赤れいむにはまりさだという事はわかると言っていた。つまりわかっていて「親を殺せ」と言っているのだ。
まりさの子を子と思わない行動もあるが、何故こうまで簡単に豹変できるのだろうか?
赤れいむは餡子まみれの体をお兄さんの手のひらにこすりつけながら愛想を振りまいている。
その醜悪な内面を感じさせない屈託の無い笑顔に怖気が走る。

「しゅーり♪しゅーり♪とってぇもゆっくちできるでちょ?
ゆっくちちたら きゃわいいれいみゅにあまあまをもってきちぇね!
ちょうちたら れいみゅが とくべちゅ に おにぃしゃんのおちびちゃんになってあげゆよ!
ゅぅ!おにいしゃん!きいちぇるの?れいみゅが おはなち ちてるときは こっちをみちぇね!ぴゅんぴ・・・・べっ!」

お兄さんは無言で手のひらを返し赤れいむを地面に落とした。
地面に落ちて一瞬平たく潰れ、ふにょん!と元に戻る赤れいむ。残念な事に大きな怪我は無かった。

「なにちてるの!ゆっきゅりあやまっちぇね!さっさとれいむをひろっちぇね!そしてはやくあのぐじゅをつぶちてね!
はやくれいみゅをひろぇぇぇ!じじぃぃぃ!こっちみりょぉぉぉお!」

お兄さんの足にぽこんぽこんと体当たりをし始める赤れいむ

「いたいでちょ!やめちぇほしきゃったらちょっちょちょかわいいれいみゅをひろってにぇ!
ぴみゅぅぅ!むちちにゃいでにぇ!じじぃ!こっち・・・・み゛っ!」

お兄さんは足を振り上げ無造作にその足を振り下ろした。
飼っていたれいむと同じ顔から吐き出される汚い言葉の数々が許せず無意識に足が動いた。
足は赤れいむの体の半分をとらえ押しつぶした。
足からはみ出した半分はじたじたと暴れながら何とか足から脱出しようともがいている。
お兄さんの足の裏にウネウネと動く赤れいむの感触が伝わってくる。ただただ不愉快で気持ちが悪い。
半分だけ潰して苦しめているわけではなかった。親を殺せと喚く醜い生物と視線を合わせたくなかったのだ。

先ほど親が苦しんでいるのにもかかわらず、遊び半分で飛び回っていた時とは明らかに様子が違う。
必死、ただただ必死である。目を血走らせ、歯をくいしばり、醜く体を震わせ、一心不乱に足からの脱出を試みている。

「い゛じゃい!い゛じゃぁぁい゛!ゆっくちあちをどけちぇね!れいみゅ きょんにゃに きゃわいいにょに!いじめにゃいでにぇ!
いいきゃげんに ちないと れいみゅ おきょるよ!あじをどげろぉぉぉぉ!じじ・・・・・」

お兄さんは何度も足を振り下ろした。

「い゛っ!じゃっ!い゛っ!や゛っ!じじっ!い゛っ!・・・じねっ!じにだっ!ぐな゛っ!びゃ!ぱぴゅっ!?・・・!・・・!?」

しぶとく罵声をあげていた赤れいむだったがやがて何も言わない餡子の塊になった。
人間の目線の先にはミンチなった赤れいむを見て
「おぉ、ぶざまぶざま」と言わんばかりの笑みを浮かべているまりさ、むき出しの目を細めて満足そうにしている。
気分が悪い。まりさはお兄さんがこちらを見ている事に気がつくとわざとらしく「はっ!」とした表情をし、へりくだった笑みを浮かべた

「ゆっ!ゆへへっ!お、おにいさん・・・ゆっくり聞いてね・・・!
まりさの巣はお兄さんに荒らされてもう住むことができないし世話をさせていたれいむもどこかへいっちゃったよ
この体じゃうごけないし、もうすぐ冬になるから寒くてゆっくりできないよ・・・
お兄さんがかわいいおちびちゃんもころしちゃったね・・・!でも特別に許してあげるよ!」

パァァ!と笑顔を作るまりさ。

「でも条件があるよ!お兄さんはまりさをお兄さんのゆっくりプレイスへ連れて行ってね!」

「連れて行かないよ」

連れて行くわけが無い。まりさを助けたかったから赤れいむを殺したとでも思っているのだろうか?

「ゆゆっ!話は最後までゆっくり聞いてね!まりさはとってもゆっくりしたお歌を歌えるよ!
前に一緒にいたれいむよりもゆっくりできるはずだよ!ゆー♪ゆふぅぅー♪ゆすぽぉ♪」

花瓶の中から歌と称する雑音が聞こえてくる。曇る花瓶。それを舌で「ゆゆっ!」っとふき取るまりさ

「とってもゆっくりできたでしょ?ならまり「連れて行かないよ」」

「ぎい゛でね!冬にな゛っだらじんじゃうで「連れて行かないよ」」

「まりざはうごけな「連れて行かないよ」」

「ゆっく「連れて行かないよ」」

「ゆぎぃ!聞げぇぇ!じじいぃ!じにだぐな゛い゛!じんだらゆ゛っぐりできないいいいい!」

まりさの願いが聞き入れられる可能性は0である。
こうなってしまってはもう死ぬしかない。身の程をわきまえなかった振る舞いの結果がこれである。
それなのにまりさはこれから訪れる死を受け入れる事はできない様だった。

理不尽である!フェアーで無い!とその目が訴えかけている。
このような姿になってもまだ生を渇望し、目先のゆっくりを求めた。

叫び声をあげ、死を拒絶するまりさ、もはや自分がどうしてこういう事になったのかも覚えていない様だった。
本当のゆっくリズムを理解しつつあったまりさは数分で元のゲスへ戻ってしまった。
そもそもゆっくりが言う「ゆっくり」という雲を掴むような捕らえようの無い概念に答えなど存在しないのかもしれない。

そんな親と子の修羅場を目撃したお兄さんは「一刻もこの場から去りたい」そんな衝動に駆られていた。
地面にちらばった虫や花、雑草、赤れいむの残骸、ゴミ、注射機、赤ゆっくりの飾り、全てをかき集める。
それを見てまりさは自分を連れて行ってくれる準備をしてくれていると勘違いした。

「ゆゆっ!やっとりかいしたんだね!あとかたずけをしたら まりさとおうちへかえろうね!
おにいさんのゆっくりプレイスについたら なにをおいても まずまりさにあまあまをたべさせてね!」

まりさの言葉を聞き流し、両手に集めたそれをまりさの花瓶に詰め込んだ

「ゆぎぃ!なにじでるのおにいざんっ!ごみはごみばこでしょぉぉぉ!?ばがな゛の゛じぬっ・・・じぬのいや゛ぁぁぁ!」

ポケットの中の三匹の赤ゆっくり達の事も思い出し、無造作に花瓶に放り込む
「ゆぴゃっ!」と声を上げ次々に目を覚ます赤ゆっくり達「ごひゃん の じきゃん だにぇ!」などと見当違いの事を言っている。
最後にコルク栓で花瓶に蓋をする。それを木の根元の巣穴に放り投げ、ひたすら石を置き、土をかけ巣穴を封鎖した。
中からはまだお兄さんに呼びかける叫び声と赤ゆっくり達の暢気な声が聞こえてくる。

「春になって思い出したら連れて行ってあげるよ、それまではここでゆっくりしていってね!」

「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくちちぇいっちぇね!」
「ゆっくちちぇいっちぇね!」
「ゆっちち、ちちぇっちぇちぇ!」

反射的に元気のいい返事を返すまりさと赤ゆっくり達、その直後にまたなにやら叫び声をあげているが
人間はそれに二度と耳を貸すことは無くまりさの巣を後にした。
時としてかすかな希望は最高の絶望となる。本に書かれた一文を思い出し、
せいぜい苦しんで死にますように、との思いから放たれた一言であった。

その後、飴玉を「あまあまゆっくり!」と存分に堪能した親れいむがぽいんぽいんと巣へ帰ってきたが
ガッチリと封鎖された巣穴を見て、れいむがゆっくりしている間に人間さんとまりさが冬篭りしてしまった!と思い込み
「ゆーんゆーん」と泣き叫んでいた所をお隣のぱちゅりーに保護されて、れいむはぱちゅりーの巣で冬を迎えた。

そしてまりさの巣からはなにやらゆっくりできないうめき声が聞こえると群れのゆっくり達の間で噂が流れ、
その後まりさの巣に近づくゆっくりは一匹も居なかった。

そのゆっくりできないうめき声は冬が過ぎて春になっても聞こえ
夏の一番暑い日にピタリと止むと、それから二度と聞こえる事は無かった。




おしまい

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最終更新:2009年05月18日 15:06
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