ゆっくりいじめ系2610 ゆっくり見せしめ

「んほおおおおおおおおッ!」
「すーりッ!すーりッ!んむほぉ!」

戸を開けるとお茶の間はクライマックスであった。
窓を割って家に侵入したれいむとまりさは床を泥で汚し、
障子を破り、1週間分の食料を食い散らかし、瓶に入った水を撒き散らした後
ちゃぶ台の上で絡み合い、今フィニッシュを迎えようとしていた。

「す、すすッ!すっきりするよ!すっきりするよ!」
「ま、まりさもすっきりするのぜ!するのぜぇぇl!」

汗と涎と謎の液体を撒き散らしながら恍惚の表情を浮かべる二匹。
ヌメヌメと蠢く饅頭は家の明かりが反射してテカテカと光っている。
そのヌメヌメした饅頭がこちらに気が付き、ブサイクな顔になる。

「んほぉッ!なにみ゛てるの゛ぉ!?ここは・・・れいむの・・・ゆっくりほぉ!」
「なにみてるほぉんのぜへぇ!んんっすっすっき!ぷれいす!んほぉ!」

お約束のお家宣言をはじめようとするが、クライマックスだったので
すっきりとお家宣言のどちらを進行すればいいのかわからず、二つの行動が混ざる二匹。
結局、見られながらするのも悪くないのぜ、という結論に落ち着いたのか
ニヤニヤとこちらを見ながらすっきりを再開する二匹

「むほぉッ!まりさ!すっきりするよ!ゆっくりした赤ちゃんを産むよほぉおおぉぉッ!」
「んっほぉぉぉぉッ!れいむぅぅ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしてい゛っ・・・」

人間はすっきりする寸前を見計らってまりさを蹴り飛ばし、となりにダルマの置物を置いた。

「すッ!すすすっき・・・ゆゆっ!?」

れいむが何時の間にやら隣に居るのがまりさでは無くダルマという事に気が付き
恍惚の表情から一転、クワッと白目を剥いた。

「だれ゛な゛の゛ッ!?ゆっぐりじないで!・・・・すっきり、ゆげぇッ!?」

スケベDVD鑑賞中、突然男優のアップに切り替わった所で絶頂を迎えてしまった時の如く
テンションの低いすっきりでフィニッシュを迎えてしまったれいむ。
急激に熱が引いていく体からすっかり冷たくなった謎の液体をポタポタと滴らせ、無表情でダルマを見つめている。
一方、まりさは蹴られた事にすら気が付いておらず、うつ伏せになって必死に畳に体を擦り付けていた。

「すっ!すっ!すっ!すっ!」

もはや頭の中はすっきりの事しかないらしく、隣にはれいむが居ない事にも気が付いていない。
歯をむき出し、目を血走らせながら一心不乱に畳相手のすっきりに勤しむまりさ。
そんなまりさの後頭部に足を乗せると全体重をかけて一気に踏み潰した。
粘液だらけで湿っていたので皮は破裂せずに全身の餡子が体の下の方へ移動し、特大のうんうんを漏らした。

「すっ!すっぽろぉッ!!」

上半分を踏み潰されたまりさは動かなくなったが、
一回小さく痙攣すると次の瞬間狂ったように足の下で何度も跳ね上がった。
足をどけてやると上半分をペラペラさせながら奇声を発し、壁に体当たりを繰り返してる。

れいむの方を見ると植物型のにんっしんをしており
茎から生えてきた子供は全員れいむ種であるが、何故か全員無表情で遠い目をしている。
すっきりの相手がダルマだったからであろうか?よくわからんがおめでとう。
そんなれいむがこちらに気が付いた。

「ゆっ!さっきからうるさいよ!ここは・・・」
「ここはお前たちのゆっくりプレイスでいいよ」
「ゆっ!?」
「でも今からお兄さんのゆっくりプレイスにするよ、嫌なら勝負だ」
「ゆ゛ゆ゛っ!」

とんとん拍子で進んでいく話に対応できないれいむ
ここはれいむのゆっくりプレイスと言ったものの実は人間のゆっくりプレイスという事は理解していた。
しかし、何故かここはれいむ達のゆっくりプレイスであるらしく、
それを人間が横取りしようとしていて勝負をしなくてはならない。
そういえばまりさは何処に?子供が居ては勝負どころではない。
実はれいむのゆっくりプレイスでは無いことを人間に伝えた方がいいのだろうか?
しかしそれでは、れいむ達のゆっくりプレイスになったこの場所を手放すハメになる。それはこま

「ゆぴぃ!」

考えがまとまる前に人間の平手打ちがれいむの頬を打つ。
倒れこみ体が平たくなるれいむ。
その時、頭のてっぺんが突っ張るような感覚・・・
頭から生えた茎が撓っているのだ。このままの体勢では茎は折れてしまう。

「ゆっくりおきるよ!ゆべっ!?」

れいむが起き上がった途端に再び人間の平手打ちが入る。
その衝撃に叩かれていない方も頬までブルブルと震えた。
また地面に倒れこみ茎が撓る。

「起きるんだ、これからお前を10回殴る」
「どぼじで!?」
「理解しなくていい、そうしたらまりさの怪我も治してやるし、お前たちをお前たちの巣まで送ってやる」

わけがわからない。
ふと見ると、まりさは上の部分がペラペラになって奇声を発しながら壁にすりすりを繰り返している。
一体何があったのか?しかし自分があと8回殴られれば、この馬鹿な人間は自分のゆっくりプレイスを
横取りされかかっていた事にも気が付かずに無事に巣に返してくれるどころかまりさも治療してくれるらしい。
人間は思っていた以上に力はあるが、頭は足りないようだ。

「ゆっくりりかいしたよ!とっととれいむを巣にかえしてね!」



結論から言うと、それかられいむは2回の平手打ちで根をあげた。
ゆっくりが死ぬ程の力で殴ったわけでは無い、加減をして潰れないように配慮をした。
にもかかわらず、今れいむは頭から生えた茎が撓り、折れそうになっているのも
負傷したまりさが徐々に動かなくなって壁に横たわり痙攣をしはじめたのにも関わらず。
起きようとせず、頬を膨らませ人間からもまりさからもそっぽを向いていた。

「どうした?まだ2回だぞ?」
「ゆっ!れいむはいたいのはもういやだよ!」
「茎が折れそうだぞ?このままだと子供が危ないぞ、それでもいいのか?」
「人間さんがもうなぐらないなら、おきあがってあげてもいいよ!」
「まりさはどうするんだ?ゆっくりじゃあの怪我を治すのは無理じゃないのか?」
「まりさがかってにああなったんだよ!れいむがゆっくりすればまりさはなおるよ!」
「そうしていても巣には帰れないぞ?夜になれば山道は捕食種だって出るぞ?」
「なにいってるの?ここがれいむのゆっくりプレイスだよ!人間さんはとっととでていってね!」

人間は何も言わずにれいむの頭から茎をむしり取った。

「ゆげぇ!!な゛に゛じでる゛の゛ぉぉぉ!!れ゛い゛む゛の゛おぢびじゃんがあああ!」

身を震わせ大粒の涙を撒き散らしながら号泣するれいむ。

この村では野生のゆっくりが家を荒らせば殺すことにしている。
しかしこの人間は家を荒らされても、毎回さっきのようにルール付きの暴行を加え巣に返していた。
ただ殺すよりも、人間への恐怖を植えつけて群に返したほうが、子に、群のゆっくり達に
人間は危険だという認識を植えつける事ができ、こういった事態を未然に防げると考えたからだ。
実際、いままで進入してきたゆっくり達はこの暴行に耐え、巣に帰って二度と里に下りては来なかった。

しかしこのれいむは耐えられる筈の痛みを拒否し、自分の番や子を見捨てようとしている。
おままごと感覚でまりさと番になり、人間の家に侵入し、自分勝手に子を宿した。
そして今、身を震わせて泣き喚き、被害者面をしている。
この村の生活はあまり裕福ではない。一週間分の食料は笑い事では済まされない。
村の中ではゆっくりに対して破格の対応をしていたこの人間を持ってしてもこのれいむは許せなかった。

「ぎげぇ!にんげんざん!おぢびじゃんをがえぜええええ!」

目を血走らせながら人間の足に噛り付くれいむ。
人間はそれを振りほどく、れいむは壁にあたり「ぽてん」とシュールな音を立てた。

「ゆげぇッ!い゛だい゛!」

そんな音とは裏腹に大声をあげるれいむ。それを無視して人間は部屋から出た。

暫くして戻ってくると手には黄色い液体が入った小瓶が握られていた。
それに赤ゆっくりの茎を入れる。無表情だった赤れいむ達の顔がすぐさま形相を浮かべる。

「い゛だぃぃぃぃ!い゛だぃぃぃぃ!」

振りほどいただけなのにさっきから死にそうな声で苦しんでいるれいむ。
もう赤ゆっくり達の事など眼中に無いようだ。舌を伸ばしぶつけた頬を必死に舐めている。

れいむは放置してまりさの治療をする事にする。
床にこんもりと盛られた餡子を鷲づかみにしてまりさのあにゃるから体に戻してやる。
無言で痙攣を繰り返すだけになっていたまりさの目が「んほぉ!?」と見開いた。
それから下半身?に寄った餡子を全身に行き渡るように整えてやり、頭からオレンジジュースをかける。
ぐったりとしていたまりさだったが、徐々に「なんかあまいのぜ」と言い出し回復した。
「もっとよこすのぜ」と言い出した辺りで平手を喰らわせ、ちゃぶ台の上に乗せる。

「ゆっ?ゆっ?ごはん?」
「手短に言うぞ、理解できなければお前はもう死ぬしかない、いいな。」
「どぼじで!?」
「お前らは俺のゆっくりプレイスを勝手に荒らした。わかるか?」
「わから・・・・わかるのぜ!」

本能でスッとぼけようとしたが、いとも簡単に自分を瀕死にさせた上、今こうして回復させている事に
圧倒的な力の差と今自分が置かれた立場を理解したのか、すぐさま訂正するまりさ
そして自分の隣で苦悶の表情を浮かべている赤ゆっくりと畳を転げまわるれいむの姿を見つけガタガタと震えだした。

「お前は俺に何をした?言ってみるんだ」

まりさは困った顔をして震えていたが、やがてボソボソと喋り始めた。

「人間さんの巣へいったれいむをつれもどしにここにきたんだけど・・・
きがついたらこんなことになっていたのぜ・・・ゆっぐりごべんなざい・・・」

馬鹿には違いないがれいむと違って救いようの無い馬鹿では無いらしい。
恐らくれいむを止めに家に侵入したものの、ゆっくりにとっては珍しい品々に気を取られ
遊んで腹を膨らませその勢いですっきりに突入したのであろう。

「まりさはどうなってもいいから・・・れいむとおちびちゃんだけはたすけてほしいのぜ・・・」
「無理だな、れいむを見逃すつもりは微塵も無い」
「お、おぢびじゃん・・・・だけじゃ・・・しんじゃうのぜ・・・」

まりさの代わりに赤ゆっくりだけ助けても到底生き残ることはできない。
れいむも助けてもらわなければ、結局赤ゆっくりの末路は死である。

「お前と赤ゆっくりで帰ればいいだろ」
「ゆっ・・・れいむを見捨ててまりさは帰れないよ・・・」
「ぞっ!ぞうだよ!ゆっくりれいむをたすけてね!」

いつの間に話を聞いていたのか、さっきまで死にそうな顔をしていたれいむが
畳の上を跳ねながら喚いている。

「おちびちゃんはれいむがゆっくりそだてるよ!まりさはここでゆっくりしていってね!」
「ゆゆぅ・・・れいむ・・・」
「決まったな」

人間はまりさを透明な箱に入れ、ゆっくりでも部屋の全体を見渡せる机の上に置いた。

「お前は帰してやる。少しここで待っていろ」

透明な壁に顔を押し付けるまりさ

「やめてね!まりさがれいむのかわりになるからね!れいむはたすけてね!」
「ま゛り゛ざがや゛る゛っでいっでるでじょおお!ゆっぐりりがいじでねぇぇぇ!」

汁を撒き散らしながら暴れまわるれいむ。畳の上を転がりまわり、飛びはね、叫んだ。
人間はそれをただジッと無表情で見ていた。
やがて息を切らし「ゆひゅーゆひゅー」喚き疲れて肩?で息をするれいむ。

「気が済んだならはじめるぞ」
「ゆ゛っ!!ぎい゛でね゛!どうじで!わ゛がっでぐでな゛い゛の゛!?」

まりさが身代わりになると言っているんだからそれでいいではないか
れいむはもう痛い目にはあいたくない、まりさが「やる」と言っているのだ。
何故こいつは理解できない?馬鹿なのか?死ぬのか?何故だ何故何故・・・

「ぎっ、ぎげぇぇぇ!れ゛い゛む゛はい゛や゛だって゛い゛っでる゛でじょおおおお!!」
「駄目だって言ってるでしょう」

人間はれいむを座ったままの姿勢で両足に挟んだ。
村はずれにはゆっくりを殺す為の様々な器具を持っている変わった村人がいるが
そんな気の利いたものはここには無い。”見せしめ”は全て素手で行わなければならない。

「まりさ、群に戻ったられいむがどうなったかゆっくりと話して周れよ」

人間は無造作に両手の爪をれいむの額に当てると一気に掻き毟った。

「ゆ゛っ!!ぎゅっ!ばっ!ばばっ!やべっ!でっ!がっ!」

バリバリと音を立てながら少しずつ削れて行くれいむ、やがて乾いた音は湿った音になり
掻き毟るたびに餡子がしぶきの様に飛び散った。
縦、横、斜め、あらゆる方向かられいむの顔面を掻き毟る人間。

「やめてね!人間さん!れいむはいたがってるよ!ゆっくりさせてあげてね!」

箱の中から人間に懇願するまりさ、人間はそんなまりさの声には一切耳を貸さず一心不乱に作業を続けた。
やがて5分もするとれいむは叫び声もあげなくなり、時折ゆ゛っ!とくぐもった声を漏らすだけになった。
人間は立ち上がりれいむを先程とは比べ物にならない程の強さで蹴り飛ばした。

パァン!と乾いた音が響き、れいむは壁にへばりついた後、
少し間を置いてからズルズルと餡子の跡を残しながら床に落ちた。

「さっきより強く蹴ったのに「いたい、いたぁい」って言わないんだな」

れいむの口から発せられるのは荒い呼吸音だけである。
「かひゅー、かひゅー」と苦しそうに苦悶の表情を浮かべている。
顔の皮はズタズタに引き裂かれ、目はこぼれてしまいそうな程見開かれている。
それを受け止める瞼はもうその機能を果たしていない。
歯はむき出しになっており、ガチガチと音を鳴らしている。

「ゆ゛っ・・・ゆ゛る゛・・・じでっ!ごっ・・・!ごべな゛ざい゛」

目を泳がせながられいむの口から初めて謝罪の言葉がひねり出された。
しかし全てが遅すぎた。人間は構わずれいむの顔面の傷口に手を突っ込んだ。

「ゆ゛っ!ゆ゛ゆ゛ん゛や゛ぁぁぁぁ゛!!」

掻き毟りと蹴り飛ばしの上を行く激痛に再び声をあげるれいむ。
このまま引き散って終わりでいいだろう。ネチネチと痛めつける趣味も無い。
まりさは涙を流しながられいむの事を叫んでいる。その涙は箱に溜まる程だ。その時である。

「ゅ・・・・・」

ちゃぶ台の上から声が聞こえる

「お゛っ!おぢびじゃん!!に゛ん゛げんざん!れ゛い゛む゛の!おぢびじゃんをみで!ゆっぐりじでぇぇぇ!」

れいむが赤ゆっくりの声に気がつき、注意をそらそうと叫んだ。
黄色い液体に浸けた赤ゆっくりが早くも産まれようとしていた。
母体から赤ゆっくりの生った茎を切り離しても糖分を含んだ液体に浸けておけば問題なく赤ゆっくりは産まれる。

「ゅ・・・・がっ」

しかし今回赤ゆっくりに浸けたのは塩素、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン酸などのイオン、
クレアチニン、尿酸、アンモニア、ホルモンを含む塩分が豊富な黄色い液体である。
ボトリ、と茎から切り離された赤ゆっくりは弾むことなく、地面に着いた部分は平らになりそのまま動かない。

「れ゛い゛む゛のおぢびじゃんはがわいいでじょ!!それをあげるがら!れいむはだずげでべ!」

れいむからはこの梅干のような赤ゆっくりが見えていないのか、
かひゅかひゅと傷口から空気を漏らしながら、自信ありげにれいむはゲラゲラ笑った。
この糞饅頭は産まれた子供を自分の身代わりにするつもりのようだ。
空気漏れをおこす糞饅頭の前に梅干を置いてやる。

「ゆ゛っ!?な゛に゛ごれ゛」

赤ゆっくりの目は虚ろで、歯を食いしばりプルプルと小刻みに震えている。
赤ゆっくりは前に進む事ができないので体を転がすと地面に接していた部分が粘土のように平たくなっている。

「ゅ・・・っ・・・じ・・・ね゛」
「ゆ゛ゆ゛っ!!」

赤ゆっくりは思った。ゆっくりしたいがゆっくりできない。ゆっくりできないのは何故か?
ゆっくりを産んだのはお母さんである。お母さんは自分を存分にゆっくりとさせる存在だ。
それなのに産まれる前から全身に激痛が走り、ロクに動く事もできない、言葉も発せられない、
きっとゆっくりできない親から産まれたからだ。だからそんな親はゆっくりと言わず急いで死ねばいい。

「じ・・・ね゛!じ・・・じね゛ぇぇぇ!」
「ゆがぁぁぁぁ!」

小さい梅干から発せられる殺気にれいむはしーしーを漏らしながら、尻で後ずさりした。
壁に頭をぶつけ、ビクッと体を振るわせて、横方向に後ずさる。
そこには人間の足、手には茎が刺さっていた小瓶が握られている。

「だずげで!あ゛れ゛を゛ごろ゛じでぐだざい!おでがいじばず!」
「駄目だね」

小瓶に入った液体をれいむに垂らす。

「ぴっみゅぅぅぅ!!」

塩分を豊富に含んだその液体はれいむの傷口から体内に侵入した。
れいむに焼けるような激痛が走る。
春先に丸々太って窓に体当たりを繰り返す蝿のように部屋中をのたうち回るれいむ。
人間は目の前に跳ねてきた時を見計らい足で踏みつけ動きを止めた。

「はびゅっ!?」

目はギョロギョロと動き回り、舌はだらりと垂れ下がっている。
足から何とか脱出しようとあらゆる方向に体を揺さぶるれいむ。
しかしゆっくりの力では人間の力には到底適わない。

「じっじね゛ぇぇぇぇ!ゆ゛っぐり゛ごろ゛じはぞぐざに゛じね゛ぇぇぇぇ!」

もはや何故こんな目にあっているのかもわからないようだ。
いや、初めからわかっていなかったのかもしれない。

「じに゛だぐな゛い゛!じに゛だぐな゛ぁぁぁぁい!」

見る人によってはかわいらしい顔に見えるらしいその顔の面影はもはやない。
気がつけば、箱の中のまりさは餡子を吐いて気絶している。
どうやら暫く無駄な時間を過ごしたようだ。まりさが見ていなければこの虐待には何の意味も無い。

「じに゛だぐな゛い゛!じに゛だっ・・・ゆ゛ん゛っ!!」

人間はれいむを踏みつける力を強めた。

「わかったよ、そこまで言うなら殺すのはやめにしてやるよ、だから黙るんだ」
「ゆっ!ゆゆゆゆ!ゆっぐりりがいじだよ!ゆっぐりだまるね゛!」

汚い顔面からこぼれそうな笑みを浮かべるれいむ。
実際、眼球はこぼれかかっているが・・・

このクソ饅頭はどんなに痛めつけても反省はせず、ただ理不尽だと叫んで死ぬだけであろう。
人間はここで名案を思いついた。そんなに死にたくなければ、ずっと生き続ければいい。
ただし、ゆっくりなど二度とできないが・・・



「ゆっ・・・?」

まりさが目を開けると周りには赤ゆっくり達が居た。全員れいむ種である。

「「「「ゅ・・・ゅ・・・」」」」

全員いびつな顔をしており、時折フルフルと身を震わせ、言葉もロクに喋れないようだが
先程の梅干のような痛々しい姿に比べたら随分とマシになっていた。
そんな赤ゆっくり達がまりさの横でゆっくりと体を揺らしている。
恐らくはすりすりのつもりなのだろう。

「おっ・・・おちびちゃん・・・!に、人間さんが治してくれたの!?」
「そうだ、オレンジジュースだと溶けて死んでしまうかもしれないと思ったからこれを使ってみた」

人間の手元の壷の中に入っているのは蜂蜜であった。
梅干のようになった赤ゆっくり達の体を蜂蜜でコーティングしたのだ。
それをゆっくり吸収して干からびた粘土のような体は幾分か回復した。
と、行っても普通の赤ゆっくりには程遠い、そしてこれからもこれ以上の回復の見込みは無いだろう。

「ゆっ!まりさ!そんなゴミクズはほおっておいてとっととこっちへきてね!」
「ゆゆっ!?れいむ!?どぼじで!?」

まりさと赤ゆっくり達が入った箱の隣にはそれよりやや小さいサイズの箱がありその中にれいむは居た。
れいむもまた皮に爪の跡が薄っすら残っているが、先程とは比べほどにならないほど元気になっていた。

「れいむはゆっくりはんせいしたよ!だからもっとあまあまをちょうだいね!」

人間は無言で壷の蜂蜜をすくいれいむに垂らす。
それを大きく開けた口で受け止めると、身を震わせて喜んだ。

「うめっ!めっちゃこれうめっ!じあ゛わ゛ぜッ!」

「ゆゆ!どういうことなの?人間さん!?ほんとうにれいむをゆるしてくれたのぜ!?」
「そんなワケ無いだろ、これから仕上げだ」

れいむは人間が殺さないと言い、手当てをはじめたので勝手に許されたと思っていただけだった。

人間はガムテープをれいむの口に貼った。

「ゆむぅ!?ゆゆゆゆゆゅ!?(なにしているの!?)」

そして箱に壷に入った蜂蜜をどんどん流し込んでいく。

「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!?ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!?(やめてね!おぼれるよ!!)」

あっという間に箱の中は蜂蜜で満たされた。粘液の中を漂うれいむ。
人間は箱の蓋を閉め針金を使って蓋を固定している。

「ゆ゛っ!ゆ゛!ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」

息ができずにもがくれいむ。しかし口を塞がれて蜂蜜を飲み込む事ができない。
これでは餡子を吐き出して気絶して苦しみから逃れる事もできない。

「ゆ゛っ!!む゛っ!!むごっ!!ばびひ!!」

苦しさから物凄い勢いで体を収縮させるれいむ。高速でのぷくぅ!とぷひゅるる!の繰り返しである。
顔を真っ赤にし狭い箱に体を押し付けてもがいている。
ゆっくりの餡子脳でも即座に理解した「出口は無い」
しかしそれでも無い出口を求めて箱の中で身をくねらせ続けた。続けるしかなかった。
そしてもうひとつ理解した。

粘液の中では溶けて死んでしまう事もできなかった。
これからずっと箱が壊れるまでの数ヶ月、あるいは数年かを窒息の苦痛に顔を歪ませながら動き続けるだろう。



それから数時間後、人間とまりさ達はゆっくりの群を目指し、夜の山道を進んでいた。

「置いていくぞ、はぐれたらすぐに捕食種が来るだろうな」

赤ゆっくりを帽子に乗せすり足で進むまりさと比べて人間の足取りは速かった。

「ゆっ!まってね!人間さん!まりさはそんなにはやくうごけないのぜ!」
「知らないね」

人間にとってまりさはもう必要では無くなっていた。このれいむの箱だけで群のゆっくりの脅しには十分だ。
この箱を群の集落の中央に設置すれば、馬鹿なゆっくりでも毎日人間の怖さを痛感するであろう。
ゆっくり達が巣を捨て山から離れればそれはそれでもいい、そうしたらこの箱と同じものを山の至る所に設置しよう。
そうすれば山を住処にするゆっくりなど今後現れないだろう。

「ゆぅ!まってね!ゆっくりしていくのぜ!人間さん!」

まりさが通った地面には餡子がこびりついている。
足の裏の皮が破れたのであろう。人間との距離は更に広がっていく

「ゅ・・・ぉ・・・が・・・ぢゃ・・・」
「ぎょ・・・・ゎ・・・ぃ・・・ょ・・・」

赤ゆっくり達も帽子の上でガクガクと震えだした。人間の姿はもう豆粒ほどの大きさになっている。
れいむはまだ死んではいない、人間が帰ったらゆっくりと箱から出してあげればいい
おちびちゃん達もどんどん回復している。
きっとこの調子なら他のゆっくりと同じようになるのにはそう時間はかからないだろう。
でも今は足が凄く痛くて、周りはとても暗くて、どうしようもないくらい怖かった。

「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!」

呪文のようにゆっくりを連呼するまりさ、
果たして群のゆっくり達は、れいむを箱から出すのに協力してくれるだろうか?
全然ゆっくりしていない赤ゆっくり達は群のゆっくりに歓迎してもらえるだろうか?
これだけ餡子を漏らしたまりさを捕食種は見落としてくれるだろうか?

「ゆっくり!!ゆっくり!!ゆっくり!!」

まりさは声を張り上げた。もう人間の姿は見えない。
餡子の匂いに気がつかなくても、この声は捕食種に届いたかもしれない。

また少し、まりさの生存の可能性が減った。




おしまい


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最終更新:2009年05月11日 18:39
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