豊作祈願を書いた人です。
変なのを書いてしまった気がします。
どうしましょう。
「あー、だんだん暑くなってきたなあ・・・。」
桜ももう散っても良い陽気になって来ている。
俺は公園のベンチに座ってぼーっとパックのコーヒー牛乳を飲みながら鳩にポップコーンをやる。
最近、ここの公園も鳩が増えてきた気がするが気にしない。
この公園は自然公園だから元々多いんだと思いながらポップコーンのカップに手を入れる。
「・・・っとポップコーンが切れたか」
それじゃ次弾追加ということで袋の別のカップに手を伸ばそうとしたときに足元から変な声が聞こえた。
「ゆーぽっぽー。」
足元を見てみるとソフトボール大の子れいむが鳩の群れの中に居た。
どうやら、鳩の餌のポップコーンを狙ってきたのだろう。
この汚れっぷりからみて野良だろうなぁと思いながらじーっと観察した。
「くーぽっぽー。くーぽっ「ゆーぽっぽー。」っぽー。」
鳩の真似をして子れいむがポップコーンに近づこうするが鳩の群れの中でもみくちゃにされてポップコーンに近づけない。
それどころか鳩に邪魔者だと追われて突付かれる始末だ。
「ゆぇーん、はとしゃんぢょいてね!れいみゅにもちゃべしゃせてね!ぢょいてね!」
そう言いながらポップコーンが撒かれている中心部に行こうとするが鳩の群れから弾き出される。
入ろうとするが弾き出される、この繰り返しをしているうちに足元にあったポップコーンは全部なくなってしまった。
鳩はもっと餌が無いのかとしばらく足元をウロウロしていたが餌の追加が無いので方々に散っていった。
残されたのは俺と「ゆぇーん、ゆぇーん」と大きな声で泣く子れいむのみ。
あぁ、泣くなよ。
そう思いながら子れいむに話しかけようとすると、池のほうからぽふんぽふんとバレーボール大のれいむが慌てて来た。
「おちびちゃん!どうしたのっ!なにがあったの?!」
どうやら母親らしい。
涙を拭うように舌で子れいむを舐めている。
子れいむは親れいむに叫んだ。
「おかーしゃ~ん!ちゃべれにゃかったー!」
親れいむはその声にびくっとする。
子れいむが人間の前で大きな声でそんなことを叫んだからだ。
どうやらこの親れいむは頭が良いらしい。
人間の前でそんなことを大きな声で叫んだら気分を悪くしてどんな目にあうか分からないと思ったからだろう。
「おにーさん、ごめんなさい。れいむたちはもういくね!」
そう言って慌てて行こうとするれいむたちを呼び止める。
「ああ、そんなに慌てて行かなくてもいいぞ。実はもう一つあるんだ。」
と言ってさっき取り出そうとしたカップを開けてポップコーンを子れいむにくれてやる。
「丁度今暇なんだよ。話をして行かないか。」
子れいむの「む~しゃ、む~しゃ、おいしぃー!」という声を聞きながら俺は親れいむにもポップコーンをやる。
前々からこの辺に住んでいるのかと尋ねると、この親子は近くの川原に住んでいたらしい。
だが番のまりさがカラスに襲われ永遠にゆっくりしてしまったこと、川原にれいぱーありすが多く居てゆっくり出来ないことを理由に
こっちの公園に越して来たというのだ。
餌は川原に比べて少ないが、ありすが全然居ないのでゆっくり出来るとれいむは嬉しそうに言う。
まぁ確かにこっちはありすは少ないだろうなぁ・・・と思った。
公園だから当然人間の家族連れが多い。
普通にゆっくりが跳ねている分には家族連れもそれほど気にしない。
しかしれいぱーありすは別だ。あんなもの見たら純真無垢な子供心にトラウマが付きかねない。
だから即刻潰されることも多いのでれいぱーはこっちに住めないのだ。
ポップコーンをやりながらそんなことを話しているうちにカップの中が空になった。
「ああ、もう品切れだ。美味かったか?」
そう言ってカップを逆さにして見せる。
れいむ達も満足したようだ。
「ゆゅ~。おいしゅかったよ~。」
「おに~さん、ありがと~。」
そう言って周りを跳ねる。
跳ねている。
跳ねているなあ・・・。
ふと疑問に思いれいむ達に聞いてみる。
「なぁ、お前達どうやって跳ねているんだ?」
「ゆ?れいみゅたちはあんよをつかってはねちぇるよ?」
そう言って親子そろって目の前でぴょんぴょん跳ねている。
ゆっくりに足?そんなものあるのか?
そう思いながら親れいむに聞いてみる。
「あんよ?ゆっくりにそんなの有るのか?見せてもらっても良いか?」
そう言って親れいむを持ち上げる。
持ち上げて親れいむの底面を覗き込むと底面の4箇所もぞもぞと動いている。
「れいむのうごいているところがあんよだよ!」
「ははー、面白いなあ。ちょっと触っても良いか?」
そう言いながらベンチに腰掛け、親れいむを逆さにしてひざの上に置く。
「ゆゆっ?!おにーさん逆さにしないでね!れいむうごけないよ!」
そういって親れいむはあんよをじたばた動かす。
触ってみるともぞもぞと皮が動いていて気色悪い。
つか、コイツあんよをあれだけじたばたさせているのに体はまったく動かない。
「れいむ、もしかして引っ繰り返ると起き上がれないのか?」
「れいむたちはひっくりかえるとほかのゆっくりにおこしてもらわないとおきあがれないんだよ。
だからゆっくりしないでおこしてね」
そういいながら親れいむは足をじたばたさせている。
へーおもしろいなぁと思いながら底を見ているとあごの辺りに穴があるのに気付いた。
ええと、この穴はたぶん・・・これとあれとそれだな。
ええと・・・その・・・だめだ・・・、好奇心を抑えきれない。
「おにいさん・・・・はやくおこしてぇぇぇ・・・・!」
「おこしてあげてぇぇぇ!おかーしゃんがかわいしょうだよぉぉぉ!」
子れいむが足元でぴょんぴょんはねて抗議する。
お兄さんの耳には2匹の声が届いているのだが好奇心に押されてひっくり返す気にならない。
そしてコーヒーパックに手を伸ばすとおもむろに親れいむのあにゃるにコーヒーパックのストローを突き刺した!
「ゆぴゅあああああ!」
親れいむはあにゃるにストローを挿され変な声を上げる。
「お゛、お゛にいしゃん、にゃ・・・、にゃにずるのぉぉぉ?!ぎもぢわるいぃぃぃ!は、はやくぬ゛い゛でぇぇぇ!」
親れいむがイヤイヤといわんばかりにくねらそうとするがまったく動けない。
子れいむの方はそんな親の姿を見てガクガク震えながらちーちーを漏らしている。
お兄さんは構わずストローに口をつけて息を吹き込む。
「ゆぴゃぴゃぴゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
親れいむの悲鳴と共に体がどんどん膨らんでいく。
お兄さんはそのまま一気に息を吹き込み、親れいむの大きさはついに2倍近くまで膨らんだ。
そばにいた子れいむはその信じられない姿を見て悲鳴を上げながら白目を剥いて気絶してしまった。
「ふう・・・・。こんなもんだろう。」
親れいむの方は苦痛に白目を剥いているが気絶はしていない。
あにゃるからストローを抜き、ポップコーンの蓋に貼りついていたテープをあにゃるに貼り付けて空気が漏れないように固定した。
お兄さんは霊夢の大きさを見て満足する。
昔流行った蛙を膨らます遊びを思い出してついやってしまったのだ。
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・・ぐるじいいいいぃぃいぃぃ・・・・!だずげでぇぇぇぇぇぇ・・・・!」
引っくり返った親れいむのあんよが小さくわずかにぴこぴこ動く。
膨らましてしまった分皮が張ってあんよを動かす余分な皮がなくなってほんの少しの動きしか出来ないのだ。
試しにと霊夢を元の向きにして地面に置いてみた。
が、霊夢のあんよがまったく足が着かない。
「あ゛あ゛あ゛あ・・・・あ゛んよ゛がどどがないいいぃぃぃぃ!だずげでぇぇぇ・・・・!」
お兄さんはそのまま親れいむのあんよがむなしく空を切るのを30分程眺め続けてしまった。
「「ぷくぅぅぅ!」」
お兄さんたちは自動販売機の前にいた。
開放された親子はお兄さんに怒っているんだと言わんばかりに膨れている。
お兄さんはお詫びにオレンジジュースを親子にご馳走することにしたのだ。
「本当にごめんなあ・・・・。つい気になっちゃったもんだからつい・・・」
「「おにいさん(おにいしゃん)とはゆっくりできないよ!もうにどとれいむにちかづかないでよ!」」
れいむ親子はジュースを飲み終えると公園の奥に跳ねていった。
(おまけ)
後日お兄さんはまた公園にやってきた。
また鳩のえさでもやりながらぼーっとしようと思ったのだ。
- まあこの間のれいむに会えればいいなあという気持ちも少しあったりする。
お兄さんが公園に入ると白い丸いものがたくさん転がっているのに気づいた。
何だろうと近づいてみるとそれは膨らまされたゆっくりだった。
しかもご丁寧に口をガムテープで塞いで喋れない様にしてある。
びっくりしたお兄さんは近くをジョギングしていたおじさん捕まえてどうしたのかと尋ねた。
おじさんはどうやら中学生くらいの子がゆっくりを膨らまして遊んでいたようだと教えてくれた。
お兄さんは気づいた。
お兄さんがれいむにやっていたことを見て、面白そうだからと中学生が真似したのだろうということに。
呆然としたお兄さんの前を午後の強風に煽られながら膨らまされたゆっくりたちが転がっていった。
(おわり)
最終更新:2009年04月18日 23:28