『分銅と砂時計』
「ここはゆっくりできないよ!!ゆっくりしないでここからだしてね!!」
「ここからだすんだぜ!!!」
「おうぢにがえらせでええええ!!!!」
「おかあさあああん!!!!どこにいるのおおお!!!」
「おかしもってきてね!!まりさはおなかがすいたんだよ!!!」
透明な箱の中には子まりさが10匹いた。この子まりさ達は畑を荒らしたゆっくりや村を徘徊していたゆっくり、森で捕まえられたゆっくりだ。
親ゆっくりや違う種の子ゆっくりはまた別の箱に入れられている。そっちは別の虐待に使うためここには無い。
「ゆ!じじい!!ゆっくりしないでここからだすんだぜえええ!!!」
箱の前に虐待お兄ちゃんがハエ叩きを持って近づいた。
「ゆ!おそらをとんでるみたいなんだぜ!!」
1匹の子まりさが箱から出され床に投げられた。
「いだ!なにするんだぜ!!」
子まりさの文句に返ってきたのはハエ叩きだった。
「ゆびゃ!!!!い…いだい!!」
虐待お兄ちゃんは何も喋らずハエ叩きで子まりさを叩き続けた。
「びゃっ!!いだ!!いだい!!やべっ!!!!ゆあああああ!!!!ゆっぐぢでき…ゆびゃ!!!!」
彼は20発程殴ってから子まりさを別の箱の中に入れた。そしてまた箱から別の子まりさを1匹取り出した。
「や…やべでね!!まりちゃはいいこだよ!!だからたたk…ゆびぇ!!!」
同じように20発程殴られ先程の子まりさが入れられた箱の中に放り込まれた。
「ゆびゃ!!!いじゃいよおお!!!ゆべ!!!ひいいいい…いだいい!!!!」
「ゆびぇ!!!!やべで!!!!いじゃ!!ひ!!ひい!!!!」
「おがっ!!いだ!!!!おがあざんだずげ…ゆびゃ!!!!!」
残りの8匹も同じように殴られて別の箱に放り込まれた。
「すっきりー♪じゃ仕事行ってくるね」
彼はそう言うと仕事に出かけて行った。
「いだいよぉ…」
「おかあざんにあいたいよぉ…」
「おながすいだよぉ…」
「ここからだじでぇ…」
子まりさ達は弱々しく呻くが何も起こらなかった。
「ゆぅ…ゆぅ…」
「みゃみゃぁ…」
「ゆっくちしたいよぉ…」
「おなかすいたよぉ…」
彼が仕事から帰宅した頃子まりさ達は眠っていた。彼は箱から2m程離れた所にシュークリームを乗せた皿を置いておいた。
「だじでええええ!!!!」
「おながすいだよおおおお!!!!」
「あまあまさんたべだいよおおお!!!!!」
朝、子まりさ達が起きると目の前には美味しそうなシュークリームが置いてあった。が、箱の中に居るので外に出ることが出来ない。
昨日から何も食べていない。1匹の子まりさが喚きだし次々と他の子まりさが起きシュークリームを発見して喚き始めたのだ。
10匹の喧しい声がするが地下にある虐待お兄ちゃんご自慢の虐待部屋だ、外には一切音が漏れていない。
「だじでよおおおお!!!!」
「おじさあああああんん!!!!!!いるんでじょおおお!!!!だじでよおお!!!!」
しかし彼はこの日虐待部屋には入らなかった。結局子まりさ達は叫ぶだけで夜になり疲労から眠ってしまった。
「「「「「「「「「「ぐーぐーぐー」」」」」」」」」」
寝言ではない。子まりさ達のお腹の音だ。よほどお腹が空いているのだろう。
次の日になった。
「ゆ…ゆ…」
「しゅーくりーむさん…」
「ゆっくりしたいよぉ…」
叫ぶ気力すらない。と、虐待部屋のドアが開いた。
「お…おにいさん!!!!ゆっくりしすぎだよ!!」
「おねがいだからここからだじでね!!」
「あまあまさんちょうらいね!!!」
彼を見た瞬間子まりさ達は喚きだした。彼はハエ叩きで箱を叩いた。
「「「「「ゆびゃっ!!!!」」」」」
「「「「「ごわいよおおお!!!」」」」」
2日前殴られたことを思い出したのか固まって黙ってしまった。彼は1匹の子まりさを捕まえると紐のようなものを帽子に結び付けた。
「な…なにこれ…」
紐のようなものはピアノ線だった。その先には天秤で使用する分銅が結び付けられていた。
「お…おもいよ!!!…ゆっ…ゆっ!」
人間にとっては軽い分銅でも子まりさにとっては相当重い。残りの9匹にも同じように分銅を結びつけたピアノ線が帽子に結び付けられた。
「おぼいよおお!!!!」
「ゆん!!ゆん!!!だめだあああ…」
子まりさ達は跳ねようとするが分銅が重くて上手く跳ねることが出来ない。
「ゆぎゃ!!!!」
飛び跳ねようとして後ろ向きに倒れこむのもいる。
「お前ら、お菓子食べたくないか?」
いつの間にか彼は皿の後ろに立っていた。
「ゆ!!おかしたべたいよ!!!」
「それちょうだいね!!!まりちゃのおやつだよ!!!」
目の前のシュークリームに色めきたった。昨日とは違い見えない壁は無い。
「よーし。だったらお前らにこのシュークリームをやろう。ただし」
彼は皿の横に砂時計を置いた。
「この砂が全部下に落ちる前にここまでこれないなら捨てちゃうからね」
「ゆ!かんたんだよ!!」
「あまあまさんゆっくりたべられてねぇ」
子まりさ達は一斉に跳ね……ようとしたが分銅の重みでほとんどの子まりさが背中から倒れてしまった。数匹は数cmジャンプしただけで前には進めていない。
「どぼじでぴょんぴょんでぎないのおおおお!!!」
「まえにずずんでよおおおお!!」
「おもいよおおおお!!!」
「おにいさん!!これどっでよおお!!!!」
「駄目だ。取って欲しいならシュークリームは諦めな。ほれ、文句言う暇があるなら這えばいいだろ。さっさとしないと時間切れになるぞ」
「ぞんなあああ!!!!」
「ゆんちょ!!ゆんじょ!!!!…ぜんぜんすすめないよおおお!!!」
跳ねて進むことを諦めずりっずりっと這うがやはり分銅が重くて数cmずつしか進めない。
「つがれだよおおお!!!!!」
「まだあんなにあるよおお!!!」
「ゆああああ!!!すながああ!!!すながああ!!!」
先頭の子まりさがようやく半分くらいまで来た頃には残された砂はあとわずかだった。
「すなさんゆっくりしててね!!!ゆっくりだよ!!」
「ゆっぐりじでよおおおお!!!!すなさんおちないでえええ!!!!」
「やだあああ!!!!たべだいよおおお!!!」
だが無常にも砂は全て落ち時間切れとなってしまった。
「しゅ~りょ~。じゃあこのシュークリームは捨てちゃうね」
彼は皿を持つとどこかへ行ってしまった。
「ぞんなああああ!!!まっでよおおおお!!」
「おながずいだよおおおお!!!!!!」
「すでるならまりざにぐだざああいいい!!!!!」
「ゆああああぁぁあぁあん!!!!!」
「しゅーくりーむだべだいよおおお!!!」
「ゆええぇえぇえええん!!!!!」
結局子まりさ達は何も食べられず元の箱の中に入れられた。
「おにいいいいいざあああああん!!!!!まっでよおおおお!!」
「どっでよおおお!!!!これどっでええええ!!!!」
「ごはんたべだいよおおおおお!!!!」
「ごごがらだじでええええ!!!」
「おうぢがえりだいよおおお!!!」
「おがあああざああん!!!!たずげでええええ!!!」
部屋のドアが閉まり虐待お兄ちゃんは見えなくなった。
「ゆええぇえぇえん!!!!!」
「ゆっくりしたいよおおお!!!」
お腹が空いた、ゆっくりしたい、この重いのどうにかしてくれと泣く子まりさ達。
「これどっでよおおお!!!まりさじゃとれないよおおおお!!!」
1匹の子まりさが分銅を取って欲しいと仲間に懇願した。
「こんなものがあるからゆっくりできないんだよ!!!」
「そうだよ!!!こんなものがなければいまごろむーしゃむーしゃしてたよ!!」
「ゆるせないよ!!!」
「みんなでとりはずすよ!!」
「「「「「「「「「えいえいゆー!!」」」」」」」」」
鬱憤を晴らすかのように9匹の子まりさたちがピアノ線に噛み付き引っ張り始めた。すると
「ゆあ!!!ぼうじはとらなぐでいいんだよおおおお!!!!」
帽子が脱げた。
「ど…どうじだらいいの…」
「ゆ!そうだよ!そこのまりさとまりさとまりさはぼうしさんをおさえててね!まりさたちがひっぱるから!」
「めいあんだよ!」
「いくよ!!」
3匹が帽子を押さえ7匹がピアノ線を引っ張った。すると
「「「ゆべ!」」」
帽子が動き3匹は倒されてしまった。
「ゆ!だったらもうふたりそっちいってね!!ひっぱりあうんだよ!!」
とりあえずこれで5対5だ。
「「「「「ゆんしょ!ゆんしょ!」」」」」
「「「「「ゆんしょ!ゆんしょ!」」」」」
綱引きの如くピアノ線が張る。しかし帽子の耐久は大丈夫だろうか?
「「「「「ゆびぇ!!」」」」」
「「「「「ゆびゃ!!」」」」」
ブチッ!という音と共に5匹×2は倒れてしまった。
「あ…あああああ…ぼうじがあああ!!!!ばりざのだいぜつなおぼうじがああああ!!!!」
ゆっくり程度の力でピアノ線が切れるはずない。その前に子まりさご自慢の帽子の一部が破れてしまった。
「ごれじゃゆっくりできないよおおお!!!!」
「あ…ぁ…ご…ごめんね…ごめんね!!」
「ま…まりさとゆっくり…しよう…ね。まりさはまりさだよ!」
「ごめんなさい!!ゆるじでえええ!!」
結局子まりさ達は分銅を取り外すのを諦め眠ってしまった。
次の日
「「「「「ゆ!!ここはどこ?」」」」」
「「「「「か…かわがあるよ!」」」」」
子まりさ達が目を覚ますと川原にいた。目の前に川がある。箱の中には入れられていなかった。
「お前ら、おうちに帰りたいか?」
「「「「「「「「「「ゆ!!」」」」」」」」」」
振り返ると虐待お兄ちゃんがいた。
「帰りたいかと聞いている」
「か…かえりたいよ!!」
「おうちにかえっていいの?」
「ああ。この川を越えれば森だ」
「ほんとうに?」
「ああ。帰りたいならさっさと行きな」
「「「「「やったあああああ!!!!」」」」」
「「「「「おかああざああん!!いまからあいにいくよおお!!」」」」」
何はともあれ10匹の子まりさ達は1匹も死ぬことなく無事におうちに帰れそうだ。帰ったらいっぱいごはんをむーしゃむーしゃしよう!
おかあさんやおねえちゃんとす~りす~りしよう!!ともだちといっしょにあそぼう!!!
「ゆふう…ゆふう……」
「がんばろうね!!あとすこしでかわさんだよ!かわをわたったらだいじょうぶだよ!!」
「ゆんしょ!ゆんしょ!!」
数日間ご飯を食べていないのだ。すぐに疲れる。それでも確実におうちは近づいている。
「まりさはもりでくらいたことないよ…」
「ゆ!まりさ!いっしょにすもうよ!!おかあさんもゆるしてくれるよ!!」
「いいの?」
「うん!!いっしょにゆっくりしようね!!」
あんなに辛い日々を送ったのだ。10匹の絆は固く結ばれていた。
「みんなそろったね!!」
「あとはかわをわたるだけだね!!」
「まりさはかわをわたれるんだよ!!」
「みんなかわをわたれるよね!!!」
「「「「「「「「「うん!!!!」」」」」」」」」
「おーるはもった?」
「「「「「「「「「うん!!!!」」」」」」」」」
子まりさ達は帽子を脱ぎ川に浮かべた。あとは帽子に飛び乗ってオールで漕げばおうちにたどり着くはずだ。
こうして子まりさ達はおうちに帰り幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし
by 虐待おにいty
「そんなわけないじゃん」
「「「「「「「「「ゆああああああ!!!どぼじでええええ!!!!」」」」」」」」」
川岸から9匹の子まりさ達の悲鳴が聞こえる。帽子に分銅付きピアノ線が固く結ばれていることを忘れてませんか?
「ゆ?どうしたの?」
1匹の子まりさは普通に帽子を脱ぎ飛び移ろうとしていたが他の9匹はそうではなかった。3匹は帽子を脱ぎ川に浮かべようとしたが川には
落ちず宙ぶらりんになっていた。残り6匹は帽子が脱げないでいた。
「「「「ど…どうなっでるのおおお」」」」
分銅とピアノ線のせいである。。1匹は昨日ピアノ線ごと帽子の一部が破れたため普通に帽子がひらひらと川に落ち浮かぶことができた。
3匹はピアノ線が弛んでいたせいか帽子を脱ぎ川に向けて落とすことはできたが途中でピアノ線がピーンと貼ってしまい宙ぶらりんになっていた。
残り6匹はピアノ線に余裕が無く帽子すら脱げないでいた。
「ゆ!ねっころがればぼうしさんぬげるよ!」
「ほ…ほんとう?」
6匹はごろんと寝転がり帽子を脱いだ。ここまではいい。
「ゆううう…どうじでおぼうじざんうごいでぐれないのおお!!!!?」
「こ…これだよ!このぴかぴかしてるのがわるいんだよ!」
「ぴかぴかさん!まりさのじゃまをしないでね!」
といって分銅が動いてくれるわけが無い。
「このひもがわるいんだよ!」
「これがなければぴかぴかさんもじゃましないよ!」
「ゆっくりできないひもなんてかみちぎっちゃうよ!」
「まりさもちぎっちゃうよ!」
9匹はピアノ線に齧りついた。残りの1匹はエールを送っていた。
「がんばってね!みんな」
「まりさはさきいってていいよおお」
「だめだよ!みんなでいっしょにゆっくりするってきめたもん!」
「ゆっくりしないでひもさんちぎれてね!」
「ゆううううううう…」
その時だった。
「あぎゃ!!」
「いだ!!!」
「ぴゃあああ!!」
「ぎゃり!!!」
「ひゃああああ!!!」
ピアノ線を噛み千切れるはずが無く子まりさ達の歯は欠けてしまったりヒビが入ったりしてしまった。幸い折れてしまったのはいない。
「いひゃいひょおおお!!!!」
「どうじだらいいのおお!!」
「ゆ!そうだよ!」
傍観していた1匹の子まりさが飛び上がった。
「みんなであのぴかぴかさんをかわにおとすんだよ!」
「でも…ぴかぴかさんうごいてくれないよ…」
「みんなでおすんだよ!みんなでいっしょにがんばればぴかぴかさんうごいてくれるよ!」
10匹の子まりさ達は1つ目の分銅に群がり押し始めた。
「ゆ!ほんとうだよ!みんなでおせばかんたんだよ!」
「すごいね!まりさたちちからをあわせたらさいきょうだね!!」
「ゆんしょ!ゆんしょ!」
「あとすこしだよ!」
「ぴかぴかさんゆっくりしないでかわにおちてね!」
そして…
「やったね!ぴかぴかさんかわにおちたよ!」
「ぼうしさんもおちてくれたよ!」
「つぎのぴかぴかさんをおとすよ!」
こうして9つの分銅を川に落とすことができた。
「ゆひゅう…ゆひゅう…」
「ちょっとつかれたよ!!!」
「すこしだけやすませてほしいよお」
「ちょっとだけゆっくりしようね!」
「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」」」」
少し休んだ。
「じゃあこんどこそぼうしさんにのるよ!」
「「「「「「「「「うん!!!!」」」」」」」」」
子まりさ達は水面を覗いた。
「「「「「「「「ゆあああああ…どぼじでえええええ!!!」」」」」」」」
分銅が錘となって帽子は沈んでいってしまったよ。そうそう、1匹の帽子は破れた所から水が入って沈んじゃったんだってさ。
「「「「「どぼじでおぼうじざんしずんじゃうのおおお!!!」」」」」
「「「「「がえりだいよおおおお!!!!!」」」」」
帽子を無くした子まりさ達は泣きながら水面を覗いていた。確かにさっきまでは浮かんでいた。ところが分銅を落とすのに時間がかかったため
その間に破れた帽子は水が溜まって沈み、残りの帽子は分銅が錘となりさらに水に浸かってた部分が破けて沈んでいったのだ。
「どうじだらいいのおおお…」
「みんなといっしょにかえりだいよおお」
2つの帽子はかろうじて浮かんでいた。まだそう長く浸かっていないからだろう。しかし2匹は飛び移れなかった。
「みんなといっしょにゆっくりしたいよおおお!!!」
「だめだよ!まりさだけでもゆっくりするんだよ!!」
「いやだよおおお!!!みんなとはなれたくないよおお!!!」
そんなことを言ってるうちに帽子はみるみる水を吸い沈んでいった。
「ああああああ…ぼうじが…ぼうじがあ…」
「どぼじでしずんじゃうのおおお…」
「「「「「「「「「「ゆええええぇえぇえええん!!!」」」」」」」」」」
「どうしたお前ら?帰りたくないのか?」
「「「「「ゆぐ!!」」」」」
「「「「「か…かえりだいよ!!!」」」」」
「じゃあ何で川渡らないの?」
「だっでぼうじがああ…」
「帽子無くしたらゆっくりできないんじゃねえの?」
「「「ゆ!!!」」」
「帽子の無いまりさなんてゆっくりじゃないね。きっとみんなからころころされちゃうね!」
「そ…そんなああ…」
「おかあさんもまりさのことなんてわからないだろうね。おかあさんにころころされちゃうかもね!!」
「「「ぞんなのいやだあああ!!!!」」」
「「「ゆええぇえぇえん!!!」」」
夢は全て粉々に崩れ去った。もう母親とすりすりできない。友達と遊ぶことなんてできない。
「ん~そうか。帰りたくないってことでいいな」
「ち…ちがうよおおお!!!!」
「じゃあ早く帰れ」
「でもぼうじが…」
「しょうがねえな」
彼は昨日の砂時計を子まりさ達の側に置いた。
「昨日と一緒。この砂が下に落ちる前にここから離れていなかったら帰りたくないってことで。そしたら俺がお持ち帰りするわ」
「ゆぇ…」
「い…いやだぁ…」
「ま…まりさは…かわをおよげるんだああああ!!!」
ヤケになった1匹の子まりさが川に飛び込んだ。本気で泳ぐ気らしい。
「ゆびゃあああ!!!!だずげでえええ!!!!」
「ばりざああああ!!!」
「どぼじでとびこんじゃうのおおお!!!」
「ぶぐぶg…だずg…ぶぐぐぐ…びゃあ!!!!」
「おにいさん!!!だずげであげでえ!!!」
「ヤダ」
「ぶぐぶぐぶぐ…ぼっど…ゆっぐりj…」
果敢にも飛び込んだ子まりさは川に沈みゆん生を終えた。
「いやだああ!!!!」
「がえりだいよおお!!!…でも…がえっだら…」
「おにいざんのどごろもやだあああ!!!」
「どうでもいいけどもう後ちょっとだぞ。はやく決めなよ」
子まりさの水没ショーを見てるうちに半分が経過していたようだ。
「ゅ…ゅ…ゅ…」
「わがらないよおおおお」
「どうじだらいいの…」
帰ると地獄。帰らなくても地獄。どちらを選べばいいか分からず心なしか子まりさの顔が赤くなっている。知恵熱か?
「ゅ…ゅ…」
「うううううう…」
ほぼ同時だった。
「「「「「「「「「ぼえ!!!!」」」」」」」」」
9匹の子まりさ達は餡子を吐き出し気絶してしまった。考えすぎておかしくなったのだろう。
「ま、どっち選ぼうが地獄だよ。少しは可愛がってやるさ。少しはね」
彼は9匹の子まりさを箱に戻し川原を後にした。
つづく
言い訳
13日深夜から14日深夜にこのSSを読んでくださっていた方は何が起こったのかと疑問に感じるでしょう。
Wiki覗いて何かおかしいと思って見直したら終盤の間がごっそり抜けてました。2話目も考えているのに完結させてた…。
俺の脳みそは餡子脳か……
最終更新:2009年04月16日 01:44