ゆっくりいじめ系2466 ゆっくりれいむを発狂させよう!

ゆっくりの中でも俺が最高にムカつくゆっくり。
それは自分から人に迷惑をかけておきながらその自覚を持たず
正義面こいて歯向かってくるゆっくりだ。
そして俺のように畑を耕す人間はその手合いに出会う事が稀にある。

『ゆっくりに悪気は無い』俺の中にはそんな考えも無い事は無い。
自然の中で暮らすゆっくり達は人間の持つルールなんて知った事では無いのだ。
ルールを知らない、それ故にルールを破った事にも気がつかない。
結果的に俺に迷惑をかける事になったとは言え
コイツ等のした事は自分達がゆっくりする為に何も知らずにした事だ。
だが、許す許さないという話になれば




断固、許さない。










    ゆっくりれいむを発狂させよう! 

              古緑










「おちびちゃんたちはれいむがまもるよ!!
 みんな!いまのうちににげて!!」


目の前には親れいむと思わしき大きさのゆっくりが
後ろにいる小さなゆっくり達を隠す様に俺の前に立ちはばかっている。
ゆっくりにしてはそこそこ賢いようで
自分と人間のサイズの差から決して敵わないとは分かっているのだろう。
その両の眼には堪えているのだろうが涙が滲んでいる。



「ゆええぇぇん!!」

「みゃみゃ!みゃみゃ!!」


親れいむの後ろでその子ゆっくり達4匹が泣きながら震えている。
親ゆっくりを含めて5匹とも全てれいむ種だ(元々は6匹だったがさっき一匹踏みつぶした)
恐らく長女であろう一番大きな子れいむが母の死の覚悟を感じ取ったのだろうか
早く逃げるように他の姉妹に呼びかけている。



俺はというとあまりの怒りで頬がピクピクと引きつり、
フヘへと笑ってるのかどうかも分からない様な声が唇から出て行く。

おちびちゃん達を守るだと?お前が俺からか?フザケやがって
これから『とんでもない目』に遭わせてやるから
今からでもゆっくりの神様に奇跡が起こりますようにとお祈りしておけ。
もっとも、そんなのがいればの話だがな。










ゆっくりれいむは目の前に立つ山の様に大きな男を見て震えていた。
人間の事は群れのありすから聞いている。
そのありすの片目は人間の子供に戯れに奪われて食われた事で失ったと言っていた。
自分よりも大きく強く、狩りの上手いあのありすが
何の抵抗も出来ずに負けたと聞いたれいむは最初から人間に勝てるとは思ってもいなかった。
ただ子供達を助ける為に、
ただ子供達を逃がす為に目の前の人間を威嚇するのだ。



「(ぜったいに…ぜったいにおちびちゃんたちだけはまもるよ!!
 れいむのこのいのちにかえても…ぜったいにまもるよ!!)」



しかし、この『人間には決して勝てない』という考えは
後にひっくり返る事になる。

















数週間前。
ゆっくりれいむの巣の中で子れいむと親れいむがその頬をすり付け合っていた。


「わかってくれてれいむはうれしいよ、おちびちゃん、
 ともだちにいたいことしちゃったらあやまらなきゃいけないよ
 そのときだけは…ゆっくりしてちゃいけないんだよ…」

「ゆん…ゆっくちりきゃいしちゃよ…」


ゆっくりれいむは群れではその面倒見の良さと
子育ての上手さで一目置かれる存在であり、
群れの皆はれいむの事を『ゆっくりの母』と心の中で尊敬していた。
普段の生活の中ではいつもニコニコと子供達に歌を教えたり、
子供達がせがむ時は群れの親ゆっくり達の昔話を話してあげる事もあった。


「やっぱりおちびちゃんはれいむのじまんのこどもだよ!
 さぁ、みんなとゆっくりあそんでおいでね!」

「みゃみゃ!ありがとう!ゆっくちあしょんでくるにぇ!」


その優しさの一方で子供達が悪い事をしたらキチンと反省する様に厳しく叱りつけ、
その子が分かってくれた時は溢れんばかりの愛情で包んで上げる事の出来る
群れのゆっくり達の評価に違わぬ『ゆっくりの母』であった。






「それじゃあれいむ、ゆっくりおねがいするんだぜ!」


「ゆっくりしていってね!
 おちびちゃんたちもあかあさんに
『おいのり』をしてあげようね?」


「たくしゃんごはんがゆっくちとれましゅよーに!
 おかあしゃんがきょうもゆっくちかえってこれましゅよーに!」


「いつもすまないんだぜ、れいむ
 おれいにたくさんごはんをとってくるんだぜ!!」


「こまったときはおたがいさまだよ!
 まりさ!ゆっくりがんばってね!」


「「「がんばっちぇにぇ!!」」」


ゆっくりれいむは群れの中で片親の、
狩りに行く時にはいつも巣を空けなくてはならない親ゆっくりの代わりに
子供達を預かり、教育を授ける役割を任されていた。
その報酬として子供達を預ける親ゆっくりから食料を分けて貰う事で生活していたのだ。

これはゆっくりれいむが言いだした事では無く、
ゆっくりれいむの愛情を信じるゆっくり達によって持ちかけられた仕事である。
それ程ゆっくりれいむは皆に信頼され、そして子供達の事を愛していた。







だがそんな愛に満ちあふれた、
順風満帆だった生活は段々と失われていった。



「ゆぅ…これっぽっちじゃ
 おちびちゃんたちがゆっくりできないよ…」


「ごめんなさいれいむ…
 なんだかごはんがあまりとれないの…」


「ゆ…!ゆっくりきにしないでねありす!
 みんなつらいんだからしかたないよ!」



何故だかは分からないが
皆の昼間の狩りで採ってくる食べ物が少なくなってきている。
その量はどんどんと減り続け、
今では子供達が満足出来ないくらいの量になってしまっていた。
原因は群れの狩猟範囲内に存在する
食べられる草や虫を食い尽くした事によるモノなのだが、
群れのゆっくり達はそんな事は知る由もない。


やがて食料をれいむに分け与える事も出来なくなる程
余裕の無くなった群れのゆっくり達は
昼間の狩りの間に子供達をれいむに預ける事が出来なくなっていた。
れいむ一家に食料を分けていたら自分達がゆっくり出来なくなるからだ。





「おかあしゃん、おなかしゅいたよ…」

「もっとゆっくちしたいよぉ!」

「ゆぅ…ごめんねおちびちゃんたち
 おうたをうたってゆっくりしようね?」


困ったのはこのゆっくりれいむだ。
子のお守りをする事で食料を分けてもらっていたのに
それが無くなっては生活が出来ない。
いつまでも貯めておいた食料だけで何とかなる筈も無く、
ゆっくりれいむは久しぶりに自分で狩りをする事に決めた。




「ゆ?おかあしゃん、これなぁに?」

「おいちくないよ…ゆっくちできにゃいよ」

「ゆ…これはたべものじゃないよ
 ゆっくりたべないでね…」

「おなきゃしゅいたよぉ…」


しかし狩りに慣れている他のゆっくりですら
今は満足に食料を採ってくる事は難しいのに
久しく狩りをしていなかったれいむに上手くやれる筈も無い。
(元々あまりれいむは狩りが得意ではなかった)




「ゆー!そういうことなら
 このまりさがゆっくりひとはだぬいでやるんだぜ!!」

困り果てたれいむは友達のゆっくりまりさに相談してとっておきの狩り場を教えてもらった。
まりさがまだ他の誰にも教えて無い、最近見つけたばかりの秘密のゆっくりプレイスだそうで
少し遠い事だし危険かもしれないという考えもあり、
独り身のゆっくりはともかく家族を持つゆっくりには迂闊には教えられないが
そういう事情があるのなら仕方が無いとまりさは教えてくれた。


そのゆっくりプレイスにはご飯が沢山あり、
そのご飯の味はどの虫さんや草さんよりも甘いらしい。
ゆっくりれいむも一度だけまりさがそこから持ってきたご飯を分けて貰ったが
本当に頬が落ちる様な美味しさであり、病み付きになりそうな味だった。

ゆっくりれいむはこの美味しいご飯を子供達にも
味わって欲しくなり、この晴れた日の真っ昼間に子供達を連れて
まりさが教えてくれたゆっくりプレイスに久しぶりのピクニックを兼ねて行く事にした。







「「「む~ちゃ!む~ちゃ!ちあわちぇ~!!」」」

「おいちいね!おかあしゃん!」

「よかったね!おかあさんもうれしいよ!」

「ゆっくちー!!」


暫くの間満腹の感覚を忘れていた子供達。
その子供達のお腹が膨れていくのを見てゆっくりれいむは幸せだった。
このゆっくりプレイスがあれば群れの皆もゆっくり出来る。
皆でこのゆっくりプレイスの近くに引っ越す様にまりさと一緒に皆と相談しよう。
ゆっくりれいむは太陽の眩しさに目を細めながらそう決心した。















「テメェら…!!何やってやがるんだ!!」







ゆっくりれいむは底なしに不運だった。


第一にこの人間の目に見つかってしまった事。
まりさに教わったゆっくりプレイスは村の一員であるこの男の畑だった。
その上、それを知らないまりさが4回程も畑を荒らした為に
この日畑の主である男はずっと神経を尖らせて畑荒らしを警戒していたのだ。
そして男は初犯のれいむを畑荒らしの常習犯として認識した。


「…ゆ?ここはれいむたちのみつけたゆっくりぷれいすだよ!
 おじさんもゆっくりしていってね!」

「「「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」」」

「………………」



第二にその男はゆっくりの事が大嫌いだった事。
この村では今までゆっくりに畑を荒らされる事は他の害獣に比べてずっと少なかったし
山の入り口付近ではゆっくりが子供の遊び相手になってくれる事も稀にあり、
大旨村の人間はゆっくりに対して好意的だった。
しかしこの男は昔からゆっくりの姿や仕草、喋り方が嫌いであり
更に最近になって自分の畑ばかりが何度も荒らされる事から
ゆっくりに対する意識は最悪と言えるモノに変わっていった。



「ここは俺の畑なんだよ…!!
 いや…やめだ、話すだけ無駄だ…

 ぶっ殺してやる!!」


「ゆゆー!!?」




第三にこの男は非情に残忍な男であり、
村の人間からも少しばかり距離を置かれていた存在だった事。
この性格から妻は愚か友人も僅か数人しかいない。
また、その友人達が少し村はずれにある男の家を訪ねてくる事も滅多に無かった。



「ゆゆ~?にんげんしゃん!
 ゆっくちちようよ!」


「死ね」


「ゆぴ!」


「………………ゆ……?

 ゆうぅぅぅうぅぅうっぅううううう!!?」




第四に子供達を連れて来てしまった事。
これがゆっくりれいむにとって最悪の事態を招く事になった。
















そして話は冒頭に戻る。




「おちびちゃんたちはれいむがまもるよ!!
 みんな!いまのうちににげて!!」


「フ…フヘへ…何だと…?」



「ゆっくりたたかうよ!
 もうおちびちゃんたちにはゆびいっぽんふれさせないよ!!
 ゆっくりかかってきてね!!ばかにんげん!!」


「…………………」




舐めた口訊きやがって。
『お母さんは悪い人間から子供達を守るよ!』
そんな雰囲気をプンプンさせてやがる。
実際そんなつもりでいるんだろうがな…!


怒りで眼球付近の筋肉をピクピクと痙攣させる男は
道具なんかを使って楽に殺す事はしないと心に誓い、
持っていた鍬を地面に下ろそうとした。

そしてその瞬間、男に生まれた隙をゆっくりれいむは見逃さなかった。



「ゆっくりしんでね!!」



ゆっくりれいむは鍬を下ろす際に
男の膝が沈んだのを見て猛然と向かって行った。

まさかあのゆっくりがここまで俊敏に攻撃に移れるとは思いもせず、
油断していた男は胸のど真ん中にゆっくりれいむの体当たりをもろに受け、
元々バランスを取りづらい体勢であった事と
農作物に足を取られた事もあり、べたりと畑に尻餅をついた。
(この時男が尻餅をついた事で農作物が潰れ、更に余計な被害が生まれた)



「やっちゃ~!!みゃみゃちゅよーい!!」


「…ゆ、ゆっくりはんせいしてね!
 おちびちゃんたち!ゆっくりしないでにげるよ!」



時間稼ぎの為であり、子供を逃がす為、
そして男の注意を自分に向かせる為の攻撃だったが
殊の外尻餅までつかせる事が出来たゆっくりれいむは驚き、
あわよくば自分も助かるかもしれないと思ってしまったが
この事態は『決して』招いてはならない事だった。


「ゆ?どうちちぇ?
 みゃみゃ!ちゃんしゅだよ!
 ゆっくちできにゃいにんげんをゆっくちやっちゅけちぇにぇ!」


「「やっちゅけちぇにぇ!」」


「みゃみゃ!かんばっちぇにぇ!」



何故ならゆっくりれいむの子供達は母が人間に尻餅をつかせた事によって
『母は人間に勝って自分達の見つけたゆっくりプレイスを守ってくれる』
そんな意識を子ゆっくり達に植え付けてしまい、
その結果、母の逃げるという言葉の意味を理解出来なくなってしまったからだ。



「………てめぇ…!!
 楽に死ねると思うなよ…!!」



そして何よりも最悪な事に
軽視していたゆっくりに尻餅をつかされたという屈辱的な事実は男の怒りを狂う程に高め、
この五匹のゆっくりを『この場で』皆殺しにしようと思っていた
男の予定を変えてしまう結果になった。



「みゃみゃいけー!!」


「ゆっくちできにゃいにんげんをゆっくちたおちぇー!」


「「「ゆーゆ!ゆーゆ!ゆーゆ!ゆーゆ!」」」



一転、期待の高まった小ゆっくり達に応援されるゆっくりれいむは
今度は勝利という未来を明確に想像し始めた。

人間は聞いていたよりも強くない?
その証拠に自分の体当たりで倒れたではないか
勝てるかもしれない!
勝ったらこのゆっくりプレイスは守られて
もう自分で狩りにいく必要は一生無いし
ずっとおちびちゃん達とゆっくり出来る。



「…ゆっくりくらってね!!」



ゆっくりれいむは今度は二の足をしっかりと地面につけて立つ男に
先程よりも更に勢いよく跳ねて向かっていった。
ゆっくりれいむはこの攻撃で決着を付けるつもりだった。
跳ねる時の角度も最高、今度は男の腹目掛けて体当たりをぶちかました。













7秒後、ゆっくりれいむは畑の外で意識を失っていた。


男の腹に向かって行くれいむの体当たりのエネルギーは
れいむに突き刺さる男の膝に乗せられて跳ね返り、
その結果れいむは男の膝一撃の下に気絶した。
その前歯は全てへし折れ、口の上は窪んで黒い餡子が透けて見えている。

男はこれ以上農作物に被害を出さぬ為に
倒れたれいむの髪の毛を掴み上げ、畑の外に投げ捨てたのだ。



「「みゃみゃあぁあぁ!!ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!」」


「おきちぇみゃみゃあぁあぁ!!
 ゆっくちできにゃいにんげんがきゅるよぉぉ!!」


「「「ゆっくちおきあがっちぇにぇ!!」」」



その声で目を覚ましたれいむはその体をピクピクと痙攣させながら体を起こすと
畑の中央に目を向けた。
尻餅をついた為、土の付いてしまったズボンの尻部分を手で払って土を落とし、
周囲の被害を確認した男はこちらまでゆっくりと向かってくる。

分かっているのだ。ゆっくりれいむがもう碌に動けない事を。
そして男のその顔はこれでもまだ怒りが収まらんと言わんばかりに紅潮している。



ゆっくりれいむは心底恐怖に震えた。
もう既に男との距離は4m弱、人間なら一瞬で詰められる間合いだ。
子供達はゆっくりれいむの側で震えて母から離れようとしない。
ゆっくりれいむは決意した。
どうせもう逃げられないのならー



「おぢ…おぢびちゃんだぢ!!
 おかあさんのくぢのながにゆっくりはいってぎてね!!
 ここならあんぜんだよ!!」


「ゆ!?みゃみゃ!?」


「ゆっくちりきゃいしちゃよ!
 ゆっくち!ゆっくち!」



「…ゆ”!!ぜっだいにでできぢゃだめだよ!!
 ゆっぐりまもっであげるがらね!!」



ゆっくりれいむは4匹の子供達を全て口の中にしまい込むと口をしっかりと結び、
男に背を向け、そして顔を地面につける守りの体勢に入った。
この子を守る為のゆっくりの行動は頭隠して尻隠さず、一見間抜けにも見えるが
決して無駄なものでは無く、たとえば同じぐらいの大きさの動物に襲われても
親はやはり食い殺されてしまうものの
成体ゆっくりの分厚い背中に守られた子ゆっくり達は
親の背中を食って満腹になった動物が去った後に口から生きて這い出る事が出来る。

つまり完全に子を生かす為の行動。
ゆっくりれいむは自分の命と引き換えに子を生かす事を再度決心したのだ。




「…………なんだそりゃ?」




こめかみに青筋を浮かべた男は冷たくそう言い放つと
右脚を振りかぶり、ゆっくりれいむの右頬に尖った靴の先を蹴り入れた。


「ゆぶうぅ!!?
 ゆ”べぇッ……!!ゆ”ぅ”…!ゆ”ぐ”う”ぅ”うぅ~~~!!」


ゆっくりれいむの頬に食い込む男の足先。
少し手加減して蹴った為にくるぶしの辺りまで食い込んだものの
ゆっくりれいむは蹴り飛ばされる事無く蹴られる前と同じ位置で悶絶した。



「おがあじゃん!!おねえ”じゃんが!!おねえじゃんがあぁあぁ!!!」


「ゆびぁああぁああ!!ごわいよぉおぉぉぉ!!」



口から2匹の子ゆっくりが慌てて出てきたが残りの2体は出て来ず、
ゆっくりれいむが余りの痛みから嘔吐くと『子ゆっくりだったモノ』が吐き出された。


「……………?」


「ゆ”…ゆ”……?
 ……お…おぢびぢゃん…おじび……」



余りにも凄惨なその様を見てもこの残忍な男はぴくりとも表情を変えずに
ゆっくりれいむに向かって今度は平坦な口調で次の様に話しかけた。


「お前、ガキの事が随分大切みてーじゃねぇか?
 俺の家に遊びにこいよ
 今までのツケもついでに払わせてやるからよ」


「おぢびぢゃん…にげで………にげで」



男はその言葉を聞いてニコリと微笑むとゆっくりれいむの髪を掴んで持ち上げた。
その視線の先には涙目で逃げようか、母を助けようか迷っている様子の子れいむが二匹。



「おっと!お前等にも付き合って貰おうか
 ホレ逃げんな逃げんな」


「ゆ”んや”あ”ぁ”あ”あぁああ!!」


「おがぁざん!おがぁざんだずげてぇえぇ!!」



ゆっくりれいむはその悲鳴をまるで遠くに聞きながら
朦朧とした意識の中、群れでの幸せだった頃の生活を思い出していた。
いつか狩りに行ったきり戻って来なかったまりさがお家の中で微笑んでいて
子供達もまりさの帽子の間から悪戯な微笑みをこちらに見せている。

ご飯も沢山あって


夕方までありすの家族と一緒にお喋りして…



ありすの子供の頃のお話をしてあげて…




子供達にお布団を用意してあげて…













意識を失ったゆっくりれいむとその二匹の子を乱暴に部屋の中に投げ込んだ男は
また畑に出て鍬を拾うと夕方まで農作業を続け、再度家に入り込んだ、
そして雨戸をしっかりと閉めて、その日はもう外に出る事は無かった。


夜はこれから
ゆっくりれいむの悪夢はこれから




幸せな夢の中でゆっくりれいむは群れの子供達に囲まれて
どこまでも幸せそうに微笑んでいた。



                     (続く)

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最終更新:2009年05月02日 01:51
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