ゆっくりいじめ系2296 ドスのいる村

ドスのいる村


ある小さな村の近くの森を、
大小さまざまなゆっくりが100匹ほど列をなして村へ向かって跳ねていた。
先頭に立つのはは大きな黒いとんがり帽子、3メートルを超える巨体を持つゆっくりの指導者、ドスまりさ。

この群は、先週まで別の里の近くに住んでいたのだが
条約を結んでいたにも関わらず若者ゆっくりが行う度重なる畑荒らしに対し
堪忍袋の尾が切れた人間によって山狩りが実行されることを
直前に運良く知り、慌てて引っ越しを始めたのだった。
群のゆっくり達はそんなドスを臆病者と罵り、何故人間と戦わないのかと疑問を抱いた。
ドスまりさは一撃必殺の技、ドスパークを持っている。
これは対人でも効果があり、条約を結ぶ際の脅迫にも使われる。
しかし、人間にも効くといっても当たるかどうかは別である。
十数秒という長いチャージ。そして一発で一人しかしとめられないこと。
これらをこのドスは知っていた。自分が人間に勝てないことを知っていた。
だからこそこの引っ越しを実行したのだ。たとえ罵られようと、ドスとはそういうものなのだと信じてきたから。

『むれのりーだーをよんでね!まりさはそのひととはなしがしたいよ!』
村に着いたドスが叫ぶ。
村人は慌てることなく村長を呼びに行った。
条約がすぐに破れてしまうのは知っている。
しかしやらなければならないのだ。
複雑な感情をドスまりさは抱いていた。
「私が村長です」
立派な白髭を生やした老人がやってきてそういった。
『まりさはじょうやくをむすびにきたよ!むすばないと・・・』
そういった後、人のいない方へ顔を向け

キュウウウウウウン
ドドーーーーン

ドスパークを放つ。こうすることによって人間はドスの恐ろしさを理解し、条約を結ぶのだ。

「だが断る」

しかし、村長の言ったことはまりさの予想していたのとは全く違うものだった。
『じょうやくをむすばないとまりさはドスパークをむらにむかってうつよ!』
明らかな脅しをかけるまりさ。
しかし村長は脅しには屈せず、村の何者かを呼んでくるように周りの人に手配をしていた。
ズン ズン
と地面が揺れる。
何か大きいものが跳ねる音だ。
無論このまりさは動いていないため、別のものであることは明白である。
そして、その音の主が姿を現した。
『ゆっくりしていってね!』
『そんちょうさん、またどすがきたんだね!』
『こんどのまりさはききわけがいいといいね!』
『だいじょうぶだよ!そうだ!まりさたちもてつだおうよ!』
『そうだね!おなじまりさどうしならはなしをきいてくれるよ!』
二十体近くのドスまりさだった。
しかも群のドスとは違い、みずみずしい肌、美しい髪、そして5メートルを超える巨体を持っていた。
これには群のゆっくりも驚き、戸惑った。
人間だけが相手なら、ゆっくり達は人間の強さをあまり理解していないため何とでも言うことができるが、
相手が自分達の群のリーダーと同じドスなら、力の違いを理解している故、どうすればいいかわからないのだ。
そんなゆっくり達を尻目に村長は群のドスまりさに向かってこう言い出した。
「まりさよ・・・きみはゆっくりできているかい?」
『ゆ!?まりさはゆっくりしているよ!へんなこといわないでね!』
「いや、できていないだろう。
 群のゆっくりの為に働いているというのに
 群のゆっくりに感謝もされず、
 規則も守らず言うことを聞かない。
 それなのに自分がピンチになったら媚びを売り助けを求める。
 そんなゆっくり達にうんざりしているんだろう。
 そんなドスはみんなおまえさんみたいな顔をしてここに来るのじゃ。」
『ゆう・・・』
群のまりさは黙ってしまった。
村長の言うことはもっともで、まりさも今までの生活に疑問を抱いていたのだ。
群のゆっくりに目をやる。
「そんなことないよ!ドスはれいむのあかちゃんみてゆっくりできるんだよ!」
「ドスがゆっくりをゆっくりさせるのはとーぜんなんだぜ!」
「そーよそーよ!ドスにとってのゆっくりはゆっくりのためにはたらくことなのよ!うそつきはとかいはじゃないわ!」
「にんげんのみかたをするドスなんてゆっくりしていないんだぜ!」
そう叫ぶ群のゆっくりを見て、ドスまりさは思った。
ゆっくりの為に働くことがゆっくり?
違う!一日が終わって巣で一人でゆっくりしているときが一番ゆっくりできた。
人間の見方をするドスがゆっくりしていない?
違う!村から出てきたまりさたちは自分よりもずっとゆっくりできていることは一目瞭然だ。
村のまりさたちに目を移す。
『まりさもむらのなかまにはいるんだよ!』
『むらでいっしょにゆっくりしようよ!』
『まりさはまりさたちとゆっくりくらそうよ!』
よく見れば全員野生では見られないくらいの美ゆっくりだ。
それにまりさという呼ばれ方。
自分がドス化してから、誰もまりさをまりさとは呼ばなくなった。
皆からドスと呼ばれ、慕われ自分は特別なものだと自覚していながら、
他に頼れる者がいない、自分と同じ立場の者がいないという孤独感を常に味わっていた。

まりさ。
懐かしい響きだ。
あの村の仲間になれば、自分がずっと探していたゆっくりができる。
まりさと呼んでもらえる。
群のゆっくりの為に一人で働かなくてもいい。
もう、ゆっくりしていいよね・・・。

群のドスが村に向かって跳ねる。
そして、村長に言った。


『まりさもむらのなかまにいれてください!』



「「「「「どぼじでそんなごどいうのおおおおおおおおお!!!!」」」」」
群のゆっくりが騒ぎだした。
『まりさはきみたちといてぜんぜんゆっくりできなかったよ!』
「あかちゃんみせてあげたでしょおおおおおおお!!」
『たにんのあかんぼうなんて、まりさにはかんけいないよ!
むしろ、ふえたせいでしょくりょうがへってゆっくりできなかったよ!』
「どすのためにたべものとってきたでしょおおおおお!!!」
『ほとんどまりさがとってきていたし、にんげんさんのはたけからなんどもぬすんできったよね!
 そのたびにまりさはあやまらなくちゃいけなかったんだよ!
 ゆっくりできないよ!』
「どすのためにはたらいてきたでしょおおおおおお!!」
『たのんでないし、かってにやってただけだよね!
 むしろひとりになれなくてぜんぜんゆっくりできなかったよ!』
「「「「「「どぼじでぞんなごというのおおおおおお!!!!」」」」」」

「承諾してくれてありがとうまりさ君、我々は君を歓迎する」
『やったねそんちょうさん!かぞくがふえるよ!』
『よろしくね!まりさ!』
『むらでいっしょにゆっくりしようね!』
『むらでのきまりをおしえてあげるよ!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』

『ゆっくりしていってね!!』

群のドスは今までのゆん生の中で一番ゆっくりできていた。
賢く、美しく、そして自分をまりさと呼んでくれる新しい仲間。
優しそうな村の人たち。
自分のほしかったゆっくりが、この村にはある。
慣れないうちは大変かもしれないけど、ゆっくり頑張ろう!

これを見ておもしろくないのは群のゆっくり達だった。
今までドスに依存する生活を送ってきたため、今更ドス無しでは生きられないからだ。

「まりさ君、このゆっくりはどうするかね?」
『まりさはもうみんなにみれんはないよ!そんちょうさんにまかせるよ!』
「わかった。さあ皆の者よ、聞いたか!加工場へ送るなり捕まえるなり、好きにするが良い!」

「「「「おおおおおおおおー!」」」」

村長の後ろから出てきた老若男女が籠を持って群のゆっくり達に向かって駆けだした。
中には飼いゆっくりを肩に乗せている者もいる。
「はなして!れいむをはなして!」
「へっへっへ!家でたっぷりかわいがってやるから覚悟しやがれ!」
彼は村一番の虐待お兄さんだった。
「「「「「おきゃーちゃーん」」」」」
「まりさのかわいいあかちゃんをゆっくりはなしてね!」
「おめえもくるか?みんな潰して畑の肥やしにするべ」
「「「「「そんなあああああああ!!!!」」」」」
いかにも農夫な人がまりさ一家を捕まえた。
「つかまえるなんてとかいはじゃないわああああ」
「帰ったらお菓子作ってあげるよ!ちぇん!」
「シュークリームなんだねーわかるよー!」
料理のうまいお姉さんがちぇんと一緒に帰っていく。
「どすううううううたすけてえええええええ!!!」
「ちょうどコンポスト用のゆっくりが切れたところじゃからちょうどよかったわい」
「ほんとうだな、おやつにちっこいのは食べてしまおうか」
「まりしゃはおいちくにゃいよ!ありしゅをたべちぇにぇ!」
「おにぇーちゃんどうしてちょういうにょーーー!」
「心配せんでもええ、全部食ってやるから安心しなはれ」
「「しにちゃくにゃいよーーーーー!!」」
老夫婦が仲良く話しながらゆっくりを捕まえていった。

そんな地獄絵図を尻目に、群のドスをやめたまりさはとてもゆっくりしていた。


この村に最初のドスがきたのは二年前のことだった。
畑を荒らし、家に侵入しおうち宣言するゆっくりに手を焼いていたころ。
ある瀕死のドスまりさが村の近くで倒れていたのだ。
村人はそのドスを殺そうとしたが、哀れに思った村長が自宅の庭に運び、治療をしてあげた。
元気になったドスから村長は話を聞いた。

 群のゆっくりの為に働いているというのに
 群のゆっくりに感謝もされず、
 規則も守らず言うことを聞かない。
 それなのに自分がピンチになったら媚びを売り助けを求める。

そんなゆっくり達にうんざりして群れを出て行ったところれみりゃに襲われたという。
それからドスは、助けてもらった恩返しのために村のために働いた。
畑の水やり、重い荷物の運搬、喧嘩があればゆっくり光線で仲直りさせた。
ドス魔理沙はうれしかった。
村の人の役に立てるだけではなく、何よりありがとうと言われる事がうれしかった。
それから月日がたち、村人からの呼ばれ方がドスからまりさになったころに、
別のドスの群れが現れ、村に条約を要求してきた。
まりさはそのドスから出るオーラが、自分と似ていると思った。
群れのゆっくりに疲れているというオーラを。
だからまりさは言った
『まりさ・・・まりさはゆっくりできてる?』

この村の大きな仲間は、これからも増えていくだろう。
村長が代わっても。村が町になっても。
かつてドスと呼ばれていた大きなゆっくりに、見守られているのだから。

おわり



あとがき
pomeraなるものを購入したアサシンの人です
なかなか便利なこの機械。学校や電車の中でSSが書けるのはうれしい。
これを機に虐待SSのメジャーライターになろうかしら

今までに書いた作品
「ゆっくり兵」
「アサシンゆっくり~お兄さん遊び編~」
「ゆっくり焼き串」
「ゆっくり護身術」
「ゆっくりになった男1」
「ゆっくりになった男2」

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最終更新:2009年03月12日 11:09
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