ゆっくりいじめ系2067 僕はこうして渡米しました 前半

注意

~あらすじ~
ゆっくりふらんに会うために、ボブと共にYRWG【ゆっくり・レイプ・世界・グランプリ】の開催地であるアメリカへ向かう息子。









身支度を整えた翌日。息子とボブの二人は最寄の空港に行き、アメリカ行きの便に乗り込んだ

飛び立った飛行機の中
安定高度に入り、機内での自由行動が許される
「ボブ。今パソコン持ってる?」
隣の座席のボブに一枚のディスクを見せた
「アルヨ」
立ち上がり荷台の蓋を開ける、ちなみに立ち上がる際、軽く頭をぶつけた
鞄からノート型のPCを取り出す
「大会の資料なんかと一緒に戸棚の中に入ってたから、これにも何か書かれてるかもしれない」
「OK、サイセイスルネ」
ボブは慣れた手つきでディスクをパソコンに滑り込ませた
二つしかないイヤホンの先を二人で片耳ずつさして共有する



『母さん、綺麗だよ』
『カメラの前だからとガラにも無くお世辞ですか? おお、捏造捏造』
画面にはベットに腰掛けるきめえ丸が映っていた。衣服は胸元が大きく肌蹴ている
『そんなことないさ、本当に綺麗だよ。とても一児の母とは思えない』
撮影者の手が白くなめらかな肌の上を滑る
『ん・・・・・』
甘い吐息をビデオカメラが拾う
『声、我慢してるのかい? 声を必死に押し殺す顔もそそる』
『だって、隣の部屋にはあの子……ふぐッ』
カメラが一瞬横を向き。視点が元の位置に戻ると、白いタオルで猿轡をされるきめぇ丸の姿があった
そのまま両手を縛られて四つんばいの姿勢になる。スカート越しでも小さいとわかる尻がこちらに向いている
『やっぱり夫婦のようなまったりとしたセックスも魅力的だが、こういうスタイルの方が興奮する』
『ん゛ん゛!! ん゛ん゛ん゛ッ!!』
口を塞がれながらも、抗議するきめぇ丸を撮影者は鼻で笑った
『でも、こっちの方がお互い燃えるだろ?』
『・・・・・』
耳元で囁くときめぇ丸はソッポを向き、それ以上何も言わなかった



「えじぇくとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
Escキーを押して画面を閉じさせる
「カメラマンノコエ、カチョウサンニ、ニテルネ」
「キノセイダヨ」
カタコトでしか返せないほど声が震えてしまった
ふとPC画面を見るとボブがCDのアイコンをダブルクリックしていた
「おい? なにコピーしようとしてるんだよ」
「50ドル、ハラウカラ」
「絶対だめ」

ワシントン到着までのあと11時間、彼の長い空の旅は始まったばかりである


【人物紹介】
息子:ゆっくりと人間のハーフ。5才までスィーに乗って遊んでいたが、今は体重の関係で乗れない。感受性の豊かなお年頃。母親似

ボブ:ゆっくりレイパー。会社に「オバアチャンガ、キトクナンデス」と嘘をついて、彼の道案内を買って出る。息子に気がある

父:ゆっくりレイパー。上司に「しばらく会社を休みたい」と言ったら、『もしかして裁判員制度?』と勝手に勘違いされて休みを許可してもらえた

ふーちゃん:ゆっくりふらん。息子と恋仲。父と一緒に現在アメリカの会場にいる

きめぇ丸:息子の母。長いこと生きているため、難しい単語も知っている。父に開発されてド変態な部分もある

会長:レイプ同好会の二代目会長、女性ということを隠している。日本のレイパーの首領。育ちのせいか、いろいろズレている






「毛布ありがとうございました」
両親のハメ撮り動画の件以降、何もやる気の起きなかった彼は寝ようと思いキャビンアテンダントから毛布を借りていた
キャビンアテンダントに返そうとした毛布をボブが掴んだ
「ジャア、ボクガツカウ。イイ?」
「いいよ」
毛布を渡すと、ボブは自分に体に掛けることはせず、毛布を丸めて顔を埋める
「スーーーハーーースーーーハーーー、クンカクンカクンカ。ヤベェ、グッドスメル・・・・オバアチャンガツクル、パイミタイナニオイガスル」
「すみません、パラシュート1個下さい。この黒人を太平洋に叩き落としたいんで・・・・出来れば垂直落下式で」
「お客様、申し訳ございませんが了承しかねますので代わりにこれを…」
済まなさそうに頭を下げてから、ポケットからある物を取り出して息子の手に握らせた
(なんだろう、飴かな? でもなんか薄いな・・・グミ?)
手の中の感触を確かめながら指を開く
「いざとなったらソレを、同性のほうが感染しやすいと言いますし」
世界で最も有名な避妊具が彼の掌の上にあった
「『僕たちはそんな関係じゃない』とか『どうして持ってるんですか?』とかツッコミどころ満載なんですが」
「お客様、コンドーム片手に『突っ込む』なんてセクハラ以外の何ものでもありませんよ」
「バッチコーイ」
「・・・・」

ワシントン到着までのあと5時間、彼の長い空の旅はようやく折り返し地点に入った


「ドウシタノ?」
彼が貧乏揺すりをしていることにボブは気付いた
「ふーちゃん分が不足してきた」
「what?」
「ふーちゃんを抱っこしたい。手を繋ぎたい。顔が見たい。一緒にご飯食べたい。ギュッってしたい。お話したい。髪を撫でたい、ほっぺたむにむにしたい。
 宝石みたいな羽のお手入れしてあげたい。お膝の上に乗せて一緒に読書したい。あーんってご飯食べさせたい。声が聞きたい。肩車してあげたい。
 一緒にお出かけしたい。自販機でおしるこ奢ってあげたい。一緒にゆっくり捕まえに行きたい。一緒に芝生の上でごろ寝したい、一緒に一緒に一緒に一緒に・・・・・」

毎日顔を合わせていたゆっくりふらんと1週間も会ってないことと、レイパーが集う場に今彼女がいるという二つの要素で彼の精神は少しだけ参っていた

「ボブジャダメ?」
「断固辞退します」
「お客様。痴情のもつれは他のお客様のご迷惑になりますのでご遠慮下さい」
「なんで遠まわしにボブをプッシュしてるんですか?」

もちろん危険な状況下にいるのはふらんだけではない
一刻も早く彼女と合流して家に帰りたかった

「男二人、ブラジルでコーヒー農場を経営。素敵だと思いませんか?」
「機長さん。このスッチーおかしいです!!」

彼が貞操の危機を感じ始めた頃
窓の外には、陸地が広がっていた





空港近くのレストランのテーブルに二人は腰を降ろした
注文をして、待っている間に地図を取り出して状況の整理をする

カナダとの国境線ギリギリの位置に赤い印がある。その場所が目的地、大会の開催場所だった
地図をまじましと見ると彼はあることに気付いた
「この場所ってもしかして山?」
地図など滅多に見ないため見落としていた
「ソウダヨ」
「どうしてこの場所なの? 人目につかないから?」
「ソレモアル。デモイチバンノ、リユウハ、アンチニ、バショガシラレテモ、スグカナダニ、ニゲラレルカラ」
(なんでレイプする連中って、隠れることと逃げることは抜け目ないんだろう…)

その労力を他に回せばいいにのと思いつつ、ここで重大なことに気付く

「どうやって行くの? 公共機関使えないよ?」
タクシーを使うにしても、そこまでの資金はない
「シンパイナイヨ。アテハアルカラ」
「そうなんだ」

一部性癖に問題はあるが、ボブは優秀なナビゲーターだった
空港での入国審査等の手続き、ゲートまでの引率。相手が話すことを全て通訳して彼に教えてくれた
他にもこっちでしてはいけないジェスチャーや言語なども教えてくれた

料理が運ばれてきたのでひとまずテーブルを片付ける

「不味っ、アメリカのゆっくりれいむ不味っ」
息子が頼んだのはデザートの欄にあった【ゆっくりの丸上げ】というものだった
折角なので、アメリカ産ゆっくりの味を堪能しようと思い注文した
「ソンナニマズイ?」
ハンバーガーとチキンサンドに舌鼓を打つボブが尋ねた
「甘みの種類が日本と違う。日本のは舌先で甘いと感じるけど、これはなんていうか・・・・・舌の中間の味蕾の部分で感じる甘さ?糖分が無駄に濃いっていうのかな?」
「?」
彼の言っている意味がわからなかったが、話の腰を折るのも悪いので評価を続けさせた
「皮も変。水気が多くて揚げた時のパリッとした感触が全く無い。濡れおかきみたいな歯応えで…」
ここで一旦コップを取り水を口に含み、口内を洗浄するように2~3回クチュクチュとかき回してから飲み込んだ
行儀が悪いと自覚はしていたが、やらずにはいられなかった。コップを持ったまま続ける
「あとは目。これは最悪、ミニ四駆のゴムタイヤ食べてるみたい」
また水を飲む
「ユックリノ、ソムリエニデモ、ナルノ?」
「まさか」
コンッと勢い良くコップをテーブルに置いた
中の水は空になっていた

なんとか食べ終わり、一服がてらしばらく雑談をして過ごしてレストランを出る
その後地下鉄に乗るために駅に向かった
幸い地下鉄は空いていたため、座席に座ることが出来た
「ん?」
「どうしたの?」
息子は目を閉じて首を大きく回した
「なんか眠い・・・・・おかしいな、まだ日は高いのに」
「ソレ、ジサボケ」
「時差ぼけ? これが? ボブ、さっきのコップに何か入れてない?」
「マサカ」
真相は闇の中

地下鉄が宿泊施設の多い区域に到着すると、半ば彼を引っ張りながら地上に出た。その頃にはもう夕方になっていた
道を歩いているボブの足が止まる
「ココニスル?」
「うん」
手ごろな価格で泊まれる宿を見つけたのでそこを今日の寝床に決めた
部屋はベッドが二つのワンルーム、風呂トイレ付き
「オフロハイッテキナヨ」
「そうする」
鞄から着替えとタオルと取り出して風呂場に入る。寝ぼけていても鍵を掛けることまでは頭が回った
(ここってトイレと風呂が一緒になってるんだ)
そんなことを思いつつ、床を濡らさないようにカーテンを浴槽の内側に引きシャワーのカランを捻った




「よし、目が覚めた」
冷水を浴びてから、温水につかり体の疲れを取ると眠気は吹き飛んでいた
鏡で自分の体が水を吸ってむくんでいないか確認してから着替え浴室を出た

『くぅ、あ・・・・・・もっと・・・もっとしてくだ、さい』
『こんな姿で後から犯されてるのに、オネダリするなんて母さんはとんだスキモノだな』
『私を、こん…な体にしたのは、あなたじゃ・・・・ないですか・・・・あぁっ!』
『可愛いよ母さん』
『ふふっ・・・・・他の子にもそう囁いているのでしょう? あなたは色欲魔ですから』
『いいや。母さんだけさ』
『相変わらずの嘘吐きですね。おお、ずるいずるい』

「どんと、むーぶ!!!」
「ゴフッ!」
ノートPCであの時のディスクを再生し視聴しているボブに渾身のドロップキックを放った
生半可な攻撃ではボブが倒れないことを知っていたため、全体重を掛けるとこの可能なドロップキックを選んだ
「なに勝手に見てるんだよ!! コピーしてないだろうな!?」
「ソレハマダ、60ドルハラウカラ、コピーサセテ」
床に転げたまま頼むボブ
「微妙に価格が上がってる・・・・・・・・じゃなくて、駄目なものは駄目!!」
「shit」
この撮影者が父だと知られたら自分の素性までもしかしたら知られてしまうかもしれない。それだけはなんとしても避けたかった
というよりも、両親がセックスしている動画という存在自体がもっての他である
「あれ? ディスクが出てこない」
CDを完全に破壊してしまおうと、取り出しボタンを押したが反応が無い
「ロックシテマス。カイジョキーガヒツヨウ」
「解除キー? 早く教えてよ」
「ダガ、コトワル」
起き上がったボブ
下半身が滾(たぎ)っている
「ムスコクンノマツゲッテ、ナガイヨネ。ユックリミタイ」
一歩近づく
「ボ、ボブ・・・なんの冗談?」
一歩退がる
「ナンデカナ、キミヲミテルト、ユックリヲミテイルヨウナ、キモチニナル」
一歩近づく
「ちょ、ちょっとボブ!!?」
一歩下がる
「フツツカモノデスガ、ヨロシクオネガイシマス」
「キショい事言うなああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」









20分後

「コンナノッテ、ハジメテ・・・」
ボブは天井を仰いでいた
「僕もだよコンチクショウ」
ベッドに腰掛けて肩を落とす息子
「・・・・・・・・・・・よもや人を簀巻きにする日がこようとは。しかし危なかった」
ボブは布団でくるまれて、その上からロープでグルグル巻きにされていた
それでも彼は安心できないのか、簀巻きの上からさらにロープを通してベッドにくくりつけた
その姿はまるでガリバー旅行記のワンシーン、捕らえられた時のガリバーである
「コレ、ナニシバリ?」
「自在結びとエイトノット、モヤイ結びの複合型」
過去、キャンプへ行った時に学んだロープワークがこんなところで役に立つとは思わなかった
「反省してる?」
「シテマス」
静かな声だった
「アノキメェマルト、ムスコクンッテ、ナントナク、ニテルキガシテ、ムラムラット」
(確かに親子だから似てる部分あるかもしれないけど・・・・)
きめぇ丸と彼は実の親子である。それがボブの昂ぶった性欲に拍車をかけたのかもしれない

解除キーの番号をボブから教わりディスクを取り出す
そしてそれを半分に割ってゴミ箱に捨てた
「D・V・D!! D・V・D!!」
「黙れ」
「スミマセン」
「はぁ・・・」
とりあえず危機を脱して安堵する
「ふぁあ。眠い」
大きな欠伸を一つ。再び睡魔が襲ってきた
「ごめん、ボブ。先に寝る。夕飯は一人で食べに行って」
「マッテ、コノジョウタイデ、ドウシロト」
ボブの言葉には反応せず、自分のベッドに倒れ沈み込んだ

「ホウチプレイ? ネェコレ、ホウチプレイ? ・・・・・・・ヤッタネ♪」

ボブはたくましかった









翌朝

「おはようボブ」
「グッドモーニング、ムスコクン」
「なんでボブ恵方巻のコスプレしてるの?」
自分が眠る直前の出来事だったため、良く覚えていなかった
「コトシノ、エホウハ、トウホクトウ」
「そうだね」
ボブを戒めるロープを解くために結び目に手をかける
「あれ? これどうやって解くんだろう?」
「キミガヤッタンダヨ?」
「そうだっけ?」

突発的な出来事をすぐに忘れてしまうのは彼の中のゆっくり分と関係があるのかもしれない


宿を出て、二人はある場所を目指す
今は目的地に向かうための車を手に入れなくてはならない
「どこ行くの? 昨日はアテがあるって言ってたけど」
「タイチョウニ、アイニイク」
「たいちょう?」
そんな言葉を残してボブはずんずんと道を進んで行く
進むにつれて町の建物の雰囲気が変わっていくことに彼は気付いた
壁の落書きが増えて、ホームレスもちらほらと目に付くようになる
「ここってもしかして・・・・」
貧困街。経済の格差が存在し続ける限りスラムはどの地区にも存在する
「ダイジョウブ、ムカシ、ボクガイタトコロヨリハ、チアンガイイカラ」
はぐれないように、ボブの後を懸命についていく
ボブが育った区域に比べれば治安がいいらしいが、気を抜くことなど出来なかった


スラムに入って一時間が経つ頃
「うわっ!なんだこいつら」
歩く二人の背後を沢山の丸い物体が付かず離れずの間隔でわらわらと集まっているのに気付いた
「「「「~~~~~~~~!!」」」」
そのゆっくり達が彼に向かって何か話しかけてくる
「やっぱりみんな英語で話してる」
「『キミノコトガスキダ』ッテ、イッテルヨ」
彼の特性はアメリカのゆっくりにも通用するらしい

しかしゆっくり達は距離を置いて話しかけてくるだけで、それ以上近づいてこない
(まさか・・・)
ボブの方を見る
「どうしたの?」
「「「「~~~~~~!!?」」」」
ボブが言葉を発するとゆっくり達が身じろぎした
ゆっくり達はボブの存在を本能で最上級危険因子と認識していた
息子に近づきたいが、ボブのせいで近づけないというのがスラムのゆっくり達の現状だった

「ヘイ、ルックザット」
「オー」
路地裏からボブほどではないが、背の高い黒人が二人現れた
二人のうちの一人が話しかけてきた
英語であるため、当然ボブが応対をする

「(これは君たちのゆっくりかい?)」
「(いいや。違うよ、なぜか知らないが勝手に集まってきたんだ)」
「(そうかい、じゃあ一匹貰ってくよ)」
「(どうぞ)」
「(ありがとう)」
集まっているゆっくりの中かられいむを一匹拾うと二人は道路脇に設置されていたフェンスをよじ登り、
その向こうにあるバスケットゴールの下で、れいむをボールに見立てて1on1を始めた

「・・・・・すごい。れいむがスラムダンクされてピクピクしてる」
いつかボブが言った、スラムでのゆっくりの死因一位が『スラムダンクによるショック死』というのを思い出す

今度は頭にスカーフを巻いた老婆がやってきて、小さめのサイズのまりさを一匹拾い持って帰った
「あれは食用だね」
「ダネ」

この場所にいると危険だとゆっくり達も理解したのか、皆、散り散りになって逃げていった
路地裏に駆け込むもの。ゴミ箱の中に隠れるもの。来た道を戻るもの。様々である
「あれ? ボブがいない」
逃げ惑うゆっくり達を見ていたらボブの姿が無かった
あたりを見回すと、まりさを担いで公衆のトイレに入ろうとするボブを見つけた。慌てて追いかける
「一応聞こうか。そのまりさをどうするの?」
まりさがしきりに『ヘルプミー』と訴えていた
「レイプ」
「やっぱり」
「ココデダシトカナイト、コンヤアタリ、マジデヤバイ、ホント、マジデヤバイ」
「なら・・・・いってらっしゃい」
「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」
まりさの慟哭が響いた。その慟哭はしばらく鳴り止まなかった




スラム街を抜けたときには夕日が沈みかけていた
壁に書かれた落書きや割れた窓の家はほとんど見られず、普通の民家や商店が並ぶ町並みに変わっていた
ホームレスはほとんどいなくなり。小綺麗な格好をした人達が目立つようになる

「ココ」
「ここに車を出してくれる人がいるの?」
ボブは周囲に比べて飾り気の無い地味なバーを指さした
入ると店内に5~6人いるだけでガラガラだった
「ハナシヲツケテクルカラ。ソコデマッテテ」
「わかった」
ボブはカウンターでグラスを磨くここのマスターと思わしき中年の男性に話しかける

「(マスター久しぶり。隊長いる?)」
「(おお、ボブじゃないか? いつ帰ってきたんだ? 隊長ならクラブで一人寂しく酒をカッ食らってるから会いにいってやれ。ところであのガキはオマエのツレか?)」
視線を彼に向ける
「(隊長に合わせたいんだけど駄目かな?)」
「(部外者を入れるわけにはいかない。“レイプクラブ”のルールを忘れたのか?)」
「(彼は関係者だよ)」
マスターは彼を値踏みするようにしばらく眺めた後
「(・・・・・よし。入れ。特別だからな)」
「(ありがとう)」
マスターは二人をカウンターの裏に招いた

敷かれている赤いマットをどかすと取っ手の付いた床が現れる。外すと地下室に続く階段が現れた

「なんだこれ」

状況がイマイチ飲み込めないまま、彼は階段を下っていった

階段は意外と短く、スグに地下に到着した
「かなり広いね」
この場所はかつて地下駐車場として利用されており。30台以上の車を収容することの出来る広さだった

隅っこに冷蔵庫が置かれ、酒の空き瓶が散乱し。奥の方には四角い木箱が積まれている
その木箱の山に腰を下ろして酒瓶を傾ける男が一人

「(隊長~久しぶり~)」
「(ボブじゃないか。研修で日本に行ってたんじゃないのか?)」
「(他のみんなは?)」
「(大会を見に行っている。残ってるのはシード選手の俺と大会自体に興味の無いやつだけだ)」

父と同年代かそれより少し若いくらいの白人の男性が酒瓶を置き箱の山から降りてボブを歓迎した

しかし、息子を見た瞬間彼は眉を寄せた

「(どうして東洋人がここにいる?)」
「(彼日本の補欠選手)」
「(にしちゃ若すぎるだろ? 車の免許も取れない歳だろ)」
「(その車でお願いしたいことがあるだけど)」

ボブ事情説明中

「(なるほど。会場まで向かう足が無いから、俺達に車を出して欲しいということか)」
「(頼める?)」
「(お前の頼みだ、無碍にはしたくない。しかしなぁ、ここはレイプクラブだ。ここの流儀に従ってもらう)」
「(わかったよ)」

隊長と呼ばれている男からボブは離れ、息子の方に近づく

「タイチョウガ、キミトハナシヲシタイミタイ。ウエデマッテルネ」
「待って。状況がイマイチ掴めないんだけど。え? というか僕英語とか全く駄目なんだけど」

「心配しなくも日本語なら話せる。軍にいた頃、嫌って言うほど慣わされたからな」
隊長と呼ばれている男が流暢な日本語で喋った
「とりあえず、こっちに来い」
「あ。はい」
隊長に促されて彼も木箱に座る
「僕の聞き間違いでしょうか? このお店に入ってから“レイプクラブ”という怪しげな単語がしきりに聞こえてきたんですけど」
「そうとも。ここはゆっくりをレイプする者達が集う、レイプクラブだ」
(世の中絶対間違っている・・・)
日本のレイプ同好会といい、レイプクラブといい、おかしな組織が多すぎると頭を痛める
「どうした? 頭痛が痛いのか?」
「定番の日本語ミスしないでください」

ふと首を回すと、壁に紙が張ってあることに気付いた
紙には細かい字がびっしりと書かれている
「レイプクラブのルール、1から8が書かれてある。知りたいか?」
「いいです。大体予想できます。どうせどっかのファイトクラブみたいに1と2は同じ文章なんでしょ」
「良く知ってるな。だが惜しい1から8まで『クラブのことは口外するな』だったりする」
「なんで中途半端にパロってるんですか」
「HAHAHAHAHAHAHAHA!!」
(腹立つわ~このオッサンなんか腹立つわ~)
自分の親父のアメリカ版を見ているようで微妙にイラついた

「ボブから大まかな事情は聞いた。会場へ行きたいんだろ?」
「はい。出来るだけ早く向かいたいんです」
父と一緒にいるゆっくりふらんのことが心配だった
「補欠とはいえ、日本代表だ。それなりの力は持っているんだろ? 俺と手合わせしてみないか? 俺がお前を出来るやつだと判断したら会場まで送り届けてやる」
(なにこの少年誌みたいな展開・・・・)

隊長が地下室のシャッターを開けると、そこはゆっくりの飼育場だった
比較的繁殖の楽なれいむとまりさの二種類が水槽や檻に入っていた

「対戦ルールはショットガン方式でいいな?」
「?」
言葉ではなく、表情で彼は返事をした
「お前そんなことも知らないのに補欠なのか?」

ーーショットガン方式ーー
ゆっくり(種類は問わない)を手だけで絶頂させる競技
本来はブリーダー認定試験に用いられるもので、2000年に正式に種目採用された
種目の中で最も下ネタ度が低い
一定時間で何匹絶頂させるかを競う時間制と
指定の数を何分で絶頂させるかを競う数制の二つがある

任意の道具を使用して行なう自由型というのもある



「ルールはこれでわかったな。シンプルだから覚えやすいだろ」
(なんだそのトチ狂った競技)
「今回は数制だ。先に5匹終わらせた方の勝ちでいいな?」

れいむ種だけを10匹取り出して透明なケースに一匹ずつ入れてお互いの前に5匹ずつ並べる

「レディ・・・・・・・よいどん」
(うわぁ、なんだよその掛け声・・・)

気が乗らないが勝たねばふらんに会うことが出来ないため勝負に意識を傾ける

一匹目のケースを開ける
「~~~~~~~~~~~!!」
彼に何か話しかけているが、英語なので一切わからない。たまに知っている単語が出る時もあるが、それで文全体の意味がわかるほど英会話は生易しくない
(声は無視して、とにかく集中、集中・・・・ようは気絶させればいいんだから)
いつか父から教わったゆっくりの性感帯のツボ押しを思い出す
目の前のれいむの体をジッと見つめる
アレが見えた時からだいぶ日が経っているため、感覚をなかなか取り戻せない
隣を見ると、隊長はもう2匹目に取り掛かっていた
揺すって発情させてイかせるのが隊長のスタイルらしい
手の動きが相当早く一匹に30秒も掛かっていない

(手の動きがキモイ・・・・主に全てがキモイ・・・・・じゃなくて。今は)

気を取り直して集中しなおすこと一分
ようやく点が浮かび上がってきた

(よし・・・・・)

そこからは早かった。一匹を数秒で終わらせた
しかし、あと一匹というところで隊長が先に終了した

「この馬鹿者」
「いたっ」

勝負が終わってすぐに彼は頭を拳骨で叩かれた

「ゆっくりの性感帯がわかるのは評価してやる。その年でわかるんだ、素晴らしい才能だと素直に誇っていい。正直、俺でも未だにわからない」
「評価しなくていいです。誇らしくもないです」
口を尖らせ、頭を摩りながら答える
「なんで日本人はみんなそんなに謙虚なんだ? チンコも本当はデカイんだろ? 妬まれるのが怖くて嘘の情報を世界に向けて発信してるんだろ?」
「違います」
拳骨の理由を隊長は説明する
「ゆっくりの性感帯(Gスポット)を押すのは間違ってない。でもな、このやり方だと競技じゃ失格だ。痛みで失神させたようなものだからな。快感を与えてイかせなければカウントされない」
残念そうにため息をつく。彼のしたGスポット突きは、敏感なツボを乱暴に押して気絶させただけのものだった
腕を組み、彼を見つめる
「よし。練習だ」
突然そんなことを言い出した
「はぁ?」
「言葉が違ったか? 訓練をする、お前を鍛えるという意味だ。日本語というのは単語の使い方が面倒だ」
「いえ、練習で通じるんですが。その・・・・どうして僕がそんなことを・・・・・」
「その程度の技術で大会に出るなんていい笑い者だ。そんなヤツをわざわざ会場に送り届けたいとは思わない」
(別に大会には出る気ないんだけどなぁ・・・会場に用があるだけなんだけど)
しかし目的地に行くためには、隊長の言うことに従うほか無かった

「ここにいるゆっくりは自由に使って良い」
そう言って、隣のシャッターも開放した。そこにもゆっくりがびっしりと飼われていた
「まずはツボを押す力加減を覚えろ。快感を与えるギリギリの感じを学べ」
「勘弁してください・・・・」

彼の特訓が始まった





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最終更新:2009年01月30日 10:43
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