ゆっくりいじめ系2049 ぱちゅりーとおにーさん

私はぱちゅりー、群の皆からは知恵を求められてきたわ。

自分で餌を採るのは得意じゃないけど、困った時の相談役として群にいるからって、皆が餌をわけてくれるの。

申し訳がなくて、いたたまれなかったけど、群の長であるまりさに

「ぱちゅりーはおしえることがしごとだよ」って言われてからは少し割り切れるようになってたの。

最初は、食べられるキノコや草、虫さんを教える程度だったわ。

丈夫な家の作り方、れみりゃから逃げる方法、冬篭りの準備、食べ物の保存について、人間さんとの付き合い方。

だんだん教える事が高度になっていったけど、群の皆はちゃんと言う事を聞いてくれて、覚えてくれた。

そして、自分の知っている知識だけでは、皆に教える事が出来なくなってしまったの。

長まりさは「あかちゃんにべんきょうをおしえるおしごとだってあるんだよ」っていってくれたけど

今までたくさんごはんをくれた群の皆にたいして、それしか出来ないのは何か悲しいと思ったの。

だから、ぱちゅりーは変わることにしたわ。





今までは、教える事が仕事だったけど、これからは考える事を仕事にすると決めた。

考える事が仕事、といっても本当に考えてるだけじゃ答えは出てきてくれないから、当然動き回らなくてはならない。

薬草を採る為に高い山へ登った。食べられるキノコか見分ける為に己の身体で試した。

有効か疑わしかったれみりゃからの脱出経路や道具を使って実際にれみりゃから逃げ切った。

今までは、人間さんにはこちからは近づくな、知っている人間さんが近づいてきた時だけお話をしても良いと

群の皆にも言っていたが、自分から知らない人間さんとお話をしてみた。

そして、どんな人がゆっくりに対して友好か、解る事が出来た。

いじわるな人間さんに会ってしまった時は本当に死ぬかと思ったけど、何とか逃げる事が出来た。

優しく、賢い人間さんに会う事が出来て、いろんな知識を分けて貰った。

そんな風に行動していたら、いつの間にか、群の皆の質問には、殆ど答える事ができるようになっていた。

自分が生きていく上で、対処不可能な出来事はもうほとんどないのかも知れない。

――――――と思っていた。






「やめちぇ!!れいみゅのうんうんちゃべにゃいでよぉぉおおお!!」
「きたない゛わあ゛あ゛!!やべでえ゛!!ぞんな゛の゛どがいばじゃない゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!やべるんだぜぇええ!!まりさのう゛んう゛んをどっぢゃだめだんだぜえ゛え゛え゛え゛!!」

出した瞬間にうんうんを食べられたまりさは、にっこりと笑ったお兄さんの顔を見て失禁した。
「い゛やあ゛あ゛あ゛!!ぢーぢーずわ゛ないでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」
そして漏らした瞬間にお兄さんの口の上へ持上げられ、しーしーを吸われている。
ちゅーちゅーという、しーしーを飲む大きな音が止んだ。食事が終わったようだ。
「ふぅ……ごちそうさま!」
お日様みたいな笑顔だ。まるで悪魔のように恐れられているが、この笑顔は天使のようにゆっくりしているな、と思った。

20日程前から、群に居着いたこのお兄さんは、ゆっくりのうんうんを食べるにんげんさんだった。
うんうんをしていると、突如現れてうんうんを食べてしまう。という恐ろしいにんげんさんである。

本当に美味しそうにうんうんやしーしーを食べるので、何も知らないにんげんさんは何が恐ろしいか解らないだろうが、
うんうんや、しーしーは、はっきり言って美味しくない。それに汚いものだ、としっかりと教えられてきている。
実際、お兄さんの行いを見て、うんうんを食べようとしたゆっくりが少数居たが、
まぢゅい、おいじぐない、くちゃい、きたない、ゆっくりできない、と吐き出していた。
わからない、理解できない、といった未知な行動に対しては、恐怖心が生まれるのだ。これはゆっくりにとっては当然の事だった。
だから、自分を含め、この群の皆はこのお兄さんの食事に対してかなりの恐怖を感じているのだ。





最初、彼が食事を、うんうんを食べてる姿を見て、とてもゆっくりできない駄目な人間さんだと思ったが、
今では、その評価はガラリと変わっている。

わずか一日で、木の棒や笹の葉なんかで小さい家を作っていた。かなり出来が良く、すごくゆっくりできそうなおうちだった。
寝る為に必要だと言っていたが、一日でこんな凄い家を作ってしまうとは思わなかった。
3匹のれみりゃが群を襲った時には、一瞬でやっつけて、群の皆のご飯にしてくれた。
全くの無言でれみりゃ達を叩き潰したその姿に憧れるゆっくりは跡を絶たなかった。
友達のれいむが大怪我をして、どんなにぺーろぺーろしても治らなくて、薬草なんて全く効かなくて。
何でも出来ると思っていた自分が情けなかった。皆ももう、諦めかけた時、お兄さんが不思議な物を塗ってくれて、治してくれた。
この時、本当に久しぶりに泣いてしまった。
怪我を治してもらった他のゆっくりも何匹か居たようで、奇跡の手だ。神の手だ。と教えを広めていた。

他にも困った事があったらすぐに助けてくれる優しいにんげんさんなのだ。
うんうんを笑顔で食べられるのは本当に恐ろしいけど、本当にやめて欲しいけど。
優しいから。助けてもらったから。その強さに憧れているから。凄い事が出来るから。
だから、群の皆もお兄さんを追い出そう、なんて言えないのだ。




「今日はまりさのうんうんが食べたいな~~、たーべたーーーいな~~~~。」
「やめてね!こっちにこないでね!!おにーさんはうんうんなんてたべないでね!!!!」
「おねがいだよ、まりさぁ~~~~。ほら、美味しいりんごさんあげるから~~。」
「ゆ!?・・・」
今日の被害者はまりさか、と溜息をついた。お兄さんはこんな風にゆっくりに餌をあげて釣るのだ。
「ほーら、たくさんあるよ。すっごいおいしぃよ!」
「ゆぅ~~!!りんごさん!ゆっくりまりさにたべられてね!!!」
沢山のりんごさんを目の前に出されて、まりさは考える事を放棄したようだ。
「むーしゃ!むーしゃ!!しあわせーーーー!!!」
ガツガツとリンゴを平らげていくまりさ。お兄さんはまりさを見ながらニコニコしている。
「ゆゆ!!うんうんでりゅよ!!!」
沢山食べたら、うんうんを出したくなる。いや、出さざるを得ない。
まりさは、目の前にお兄さんがいる事を忘れているのか、うんうんを出す体勢に入る。
するとお兄さんは、自然な動きでまりさのうんうんが出た瞬間に口に運び、飲み込む。
「うひょぉおおお!!!うんうんおいちぃいいいいい!!!」
「あ゛あ゛あ゛!!!おじいじゃんがい゛るの゛をばずででだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「今日のまりさのうんうんはリンゴの味がして、酸っぱくてシャリシャリしてて美味しいよ!!」
お兄さんは、うんうんを食べる時はいつも幸せそうだが、気に入ったうんうんの場合、すごくハイテンションになるようだ。
「やべで!!ぜづめいじだいで!!おいじぞうにわ゛らわ゛な゛いでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」

そう言ってる間にもうんうんは出続ける。沢山食べてたからね、しょうがないわね。
「まりさのうんうんっていつも川の匂いがして素敵だね。食べるたびに川で泳いでるようなふわふわした気分になるよ。
 お帽子で川を渡るのが好きだもんね。身体が川の流れでふわふわゆらゆらしてたから、うんうんもふわふわなんだね。
 それに、最近食べてるキノコはなめこでしょ?うんうんが、ぬるぬるぷるぷるってお兄さんの口の中で震えてるよ。
 まりさは運動が好きだからうんうんも元気が出るのかな?りんごさんの匂いと川の匂いがほら、お兄さんの口の中から
 ふわーって出てくるみたいでしょ。」
お兄さんに事細かにうんうんの味について説明され、まりさは涙を流しながら失禁した。
もちろん、しーしーをごくごくと飲まれた後は、しーしーの味についてもしっかり言及された。
まりさは解放されると、自分のおうちに転がるようにして帰り、その日は出てこなかった。



「あのおにーさんは、ゆっくりできるひとだけど、ゆっくりできないよ!!!」
昨日、沢山のりんごを食べて、うんうんを沢山食べられたまりさがおうちに来た。
「……おにーさんを群から追い出したいのね?」
一応、こう尋ねてみる。結果は見えているが必要な会話プロセスだ。
「ちがうよ!!おにーさんはまりさのいもうとのけがをなおしてくれたよ!それにきのうくれたりんごさんはおいしかったよ!!」
「…ならいいじゃないの。ゆっくりできる人だわ。」
「でもうんうんをたべるのはゆっくりできないよ!!!おにーさんがうんうんをたべなくなるようにしてね!!」
「…どうやって、食べなくさせるの?」
「ゆぅ……、わからないよ!!でもぱちゅりーはあたまがいいから!!きっとかんがえてくれるからここにきたよ!!!」
「むきゅ。分かってるわ……。あのおにーさんについて、考えるのが今のぱちゅの仕事だわ。」

今みたいな依頼は、このまりさで27件目だ。
最初は追い出してね。という依頼もあったが、今では100%が、追い出さずにうんうんを食べるのを止めさせてね。
になっている。実を言うと自分もおにいさんには出て行って欲しくないと思い始めている。
うんうんを食べるのはやめて欲しいが、うんうんを食べている時のお兄さんの笑顔がなんとなく好きになってしまっていたのだ。
とりあえず、様子を見よう。おにーさんに話しかけるのにはまだちょっと時期が早い気がする、なんとなく。



なんとなくで、ゆっくりお兄さんを尾行する日々を続け、20日も立ってしまった。
もはや、群でおにーさんにうんうんを食べられていないゆっくりは、自分を含めて数匹になっていた。
この20日間で解ったことは、お兄さんの食事のほぼ100%がゆっくりのうんうんとしーしーであること。
昼の間は、ゆっくりと一緒に遊んだりして過ごしてるが、夜にはご本を読んだり、ご本を書いたりしてるらしいこと。
そして、お兄さんの笑顔が堪らなく好きになってしまっている自分がいること、であった。
――――全く情報が増えていなかった。
このまま尾行、観察しているだけでは埒が明かない。見ているだけの生活にも限界を感じていた。
おにーさんに話しかける事にしよう。そして、どうしてうんうんを食べるのか聞いてみる事にしよう。
他の皆は、食べないで。やめて。どうしてそんなことするの。と叫んでいるだけだからお兄さんは答えてくれないんだ。
自分ならちゃんと冷静に問いかける事ができるはず。全く……、最初からこうすれば良かった。





「むきゅ、おにーさん、お話があるわ。」
「お、ぱちゅりー。ゆっくりしていってね。」
「ゆっくりしていってね!!………お話があるの。ゆっくり聞いてくれる?」
どんなに、知識を蓄えても、体を鍛えても、このゆっくりお返事を返すという癖は直らない。
いきなり出鼻を挫かれてしまったが、ここでペースを乱したら負けである。
「んー・・・いいよ。長いお話なのかな?座布団敷くね?」
「ありがとう、おにーさん。あのね、ぱちゅはおいーさんの体が心配なのよ。
 毎日、うんうんやしーしーで生活していたら、いつか体を壊しちゃうわ。そしたら群の皆も心配すると思うの。
 それにね、人間さんはどうか知らないけど、ゆっくりにとってうんうんは、ゆっくりできないものなの。
 だから、ゆっくりできないものを美味しそうに食べるおにーさんが、恐いって思っちゃうのよ。
 ぱちゅはおにーさんが、みんなに恐がられてるのは嫌なの。……ううん、私だけじゃないわ。皆おにーさんのこと好きだから
 ……………、…………………。」
それから10分くらい話した所で、息が切れてきてしまった。おにーさんの目の前で緊張しているからかしら。
それに必死に喋るなんて久しぶりだから呼吸の仕方が、何かあやふやになってきているのを感じる。

「ぱちゅりー、大丈夫かい?頑張って喋りすぎて疲れたんじゃないか?ほら、野苺で作ったクッキー(バター,卵無し)が
あるから、食べながら話そう?話してると、喉渇くだろうから、山桃のジュースもついであげるよ。
おにーさんは、ぱちゅりーが話すのをゆっくり待っていてあげるから。だからゆっくりお話してね。」
そう言って、おにーさんは、自分の頭を撫でてくれた。

ああ、おにーさんは優しい。嬉しすぎてちょっと涙が出てきてしまった。
………そういえば、自分が小さい頃は、全然上手く喋れない子だった。
頭の中では沢山言葉が出てるのに舌が回らなくて、悔しくて俯いて泣いていた事もあった。
けど、そんな時はお父さんとお母さんが、こうやって頭を撫でてくれたっけ。

「うわぁーーん!!おにい゛ざあーーーん!!!」
もう死んじゃった両親の事を思い出してしまって、おにーさんに泣きついてしまった。
「よしよし・・・。」
おにーさんは、しゃくり上げて泣いている自分を抱き締めて、優しく優しく撫でてくれた。



「……むきゅ、泣いちゃってごめんなさい。」
「いいよ。僕で良ければ何時でもなでなでしてあげる。」
いきなり泣くなんて、恥ずかしい事をしてしまった。けどお兄さんが優しくて、
それに沢山、撫でてもらえて凄く幸せだった。この幸福な時間をずっと続けたくて、他愛も無い話をした。
おにーさんの作ったクッキーを食べる時はあーんさせてもらった。ジュースもおにーさんと乾杯して飲んだ。
おひるねする時はおにーさんに膝枕をしてもらった。起きたら一緒にご本を読んでくれた。

お日様が沈んでしまって、おうちに帰ろうとした時、
今日はもう遅いからお兄さんのおうちでゆっくりしていってね。と言ってくれた。
お夕飯に食べた鮎とイワナの塩焼きはすごく美味しかった。おにーさんは、ただ焼いただけだ。と不満そうだったけど
ゆっくりは魚を取れないし、火だって使えないのだ。美味しすぎて涙が出るくらいだった。……今日は少し涙もろい。
夕食後には、デザートだと言って、グミの実のジャムを食べさせてくれた。
手掴みで口の中にジャムを運んでくれて、なんだか恥ずかしかった。
ジャムが残ったおにーさんの手をぺーろぺーろした時の味は、忘れられない味になるだろう。
今日一日で何度、「しあわせー!!」と言ったか数えられそうになかった。
普段は、「むーしゃ、むーしゃ」なんて言わないけど、おにーさんの料理を食べると声が出てしまう。
本能に負けてるようで恥ずかしかったけど、おにーさんが食事する自分を見て嬉しそうだったから、たまには良いかなと思った。

夜眠る時は、おにーさんにご本を読んでもらいながら眠った。一字一句聞き逃さないようにと意気込んだけど、
すごくゆっくりとした声とトーンには、とても逆らえそうになかった。
こんな幸せな日は、きっと二度と訪れないだろう。それくらい素敵な時間だった。
意識が落ちる間際に、今日より素敵な日じゃなくて良いですから、明日も素敵な日であってくださいと、願った。




「むきゅ。おにーさん、朝よ。ゆっくりおはよう。」

「……、ん、ぱちゅりー。おはよう。」
おにーさんが起きる時間は、ここ最近のストーキングで解っていたので、その時間までは
寝顔を見つめながら待っていたのだ。誰でも起こされるのが早いと嫌なものだ、という自分の常識である。
おにーさんの寝顔も満喫できたし、朝の挨拶を一番に出来たしで最高のスタートを切れた。

「むーしゃ、むーしゃ~♪しあわせ~~♪♪」
朝ごはんはおにーさんお手製のパンケーキだ。昨日から思っていた事だがおにーさんのごはんは凄く美味しい。
いくらでも食べれてしまうような、おにーさんの調理技術はもはや魔法の域であると感心するばかりである。
たっぷりと食事を取ったので、朝の身嗜みを行う事にした。小川に行き、顔を洗い、髪を綺麗に梳かし、トイレに向かう。
ご飯を食べた後はちょっと眠くなるのだが、これは自分のルーチンワークである為、寝惚けていてもても行える。
特に今日は朝ご飯をたっぷり摂っていたので今にも寝そうであった。

昨日からの幸せを引きずり、夢うつつな状態で髪を梳かす。
おにーさんは、昨日も今日も、自分を見つめてニコニコしていてくれた。食事の時も寝る時もずーっと・・・・。
もしかしたら、おにーさんは自分の事を?…………いや、それは飛躍しすぎる。ちょっと現実的な思考じゃなかった。
トイレへと足を進めつつ、昨日のおにーさんの笑顔を思い出す。そういえば、
自分がご飯を食べてる時は笑顔を絶やしていなかったな。自分が作った料理を食べてくれるのは、嬉しいと言っていたし。
おにーさんは、ここに来るまでは、料理を作る仕事をしていたんだろうか。
うんうんをしながら、考えを進める。………あれ?そういえば、おにーさんはいつ、しょくじをとっていたんだろう?
ぱちゅは、おにーさんがごはんをたべているのをみていないきがする………。
……ねむいから、あたまがまわってないのかしら。おにーさんのしょくじふうけいを、おもいだせない。



「・・・うっめ!!、これめっちゃ旨ぇ!!」
「ゆ゛!?お゛!?おにい゛ざん!?」
おにーさんが、居た。顔を洗ってくると行って別れてから、確かについて着ていなかったはず。
それに自分はちゃんと周りに誰も居ないか確認してから、うんうんをする事にしている。今日だってちゃんと確認してから……
「ぱちゅりーのうんうんは、アレだね。熟成されたワインのようだよ。まりさはすぐうんうんしちゃうからね。
 まぁ、それはそれで鮮度が良く、爽やかな味がするんだけど最近物足りなくてね。ぱちゅりーのはすごいよー。
 他のぱちゅりーとは比較にならないね。色も濃いし、ねっとりとした凝縮感がある。味も香りも単調じゃなく複雑なんだ。
 舌にふんわりと、やわらかく乗っかるこの感じは、すごく官能的。すっごく美味しいよ。」

おにーさんの発言で思考が途切れる。
「どうして!?どうしておにーさんがここにいるの!?」
「んー、ぱちゅりーがうんうんの時間だなーって思って。」
「しつもんにこたえてぇええ!!?」
ひょい、と身体を持上げられる。お空を飛んでるみたい、なんて言わないけど、ちょっとした高揚感は抑えられない。
おにーさんの手が身体を這う。……、んっ!なにかしら?この湧き上がる感覚は?
「えーっと、確かうんうんのツボはここらへんかなぁ、最近だいぶ熟知してきたんだけど……っと!ここだ。」
「いやっ!!なんで!?なんでうんうんがでるの!!??」
「そーいうツボを押してるからねぇ・・・。直接いただきます。れろんっとね。」
「い゛や゛よ゛お゛!!やべで!!お゛にい゛ざん!ぞんな゛!!おじりにぢょぐぜづじだをお゛お゛お゛お゛!!!」
「もーぐもーぐ、しあわせー。ってね。どんどん出してね。ぱちゅりー。」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!う゛んう゛んだべだれでるう゛う゛う゛う゛う゛!!!!
 ぎだない゛わ゛よお゛お゛!!お゛に゛いざんに!ばぢゅのぎだない゛う゛んう゛んだべられぢゃっでる゛う゛う゛う゛!!!」
「ぱねぇっ!!めっちゃうっめぇ!!ぱちゅりー最高ッウウウウ!!!」


「……………………うーん……、昨日食べた量を考えると後半分かなー。」
下半身から、おにーさんの口が離れた。食べるのはやめてくれるのかしら、そんな安堵感が出てくる。
……が、下を見ると、うんうんの出て行く先にはしっかりとお皿が用意されていた。
落ちていくうんうんが、お皿の上に盛られていく。
「お゛にい゛ざん!??なにじでるの゛お゛お゛お゛お゛!!?」
「いや、なに、ね。例えばまりさのうんうんは、すぐに食べるのが一番美味しいってのは判ってるんだが。
 ぱちゅりーの場合、時間を置いて、冷ましてからの方が美味しい気がするんだよね。何となく。
 一応、川の水で冷やして置くのもいいかもなあ……、ふふふ、楽しみだね。ぱちゅりー。」
「・・・・・ぃ、いやぁ・・・・ぁああ゛あ゛あ゛あ゛!!」



「……、これがうんうんか……!?」
冷やしたうんうんを食べた瞬間、おにーさんが呆然とした顔で呟いた。
ぱちゅはもう、精神をごっそり削られていたので見ているだけしか出来ない。

「冷やす事で弾力性が増している・・・、それに、舌の上で転がすだけじゃなく、噛み締める事で味わいが増す…。
 ああ・・・、口の中で溶けていくこの感触!!たまらない!!!!」
冷やしたうんうんをあっという間に食べていくおにーさん。うっめ、という台詞はない。
最近、ゆっくりの影響か、めっちゃうめ、などと食べながら叫んでいたが、今は無心に食べている。

「なんてこった。もう食べてしまった……。しかし、この味こそが僕の求めていたものだと確信出来た!!
 このうんうんを毎日食べたい。いや、このうんうんじゃなきゃ一生は食べていけないだろう………。
 ぱちゅりー!!僕と一緒に暮らそう!!!きっと幸せにしてあげるよ!」
「むきゅ!!?」

気力が0だったのでほとんど聞いていなかったが、プロポーズされたような気がする。
え、いや、ちょっとまって。そりゃおにーさんのことは好きだ。好きだけど。まさかおにーさんからプロポーズしてくれるなんて。
嬉しい。すごく嬉しい!!・・・・・・けど、嬉しくないわよ!?うんうんを食べるのは変わってないのよ?いいの?ぱちゅりー?
これから、ずっとうんうんを食べられる生活よ?本当にこの人でいいの?………不安になる。

ちらっとおにーさんのほうを見てみる。
ああ、なんて真っ直ぐな目。きっとおにーさんは、自分しか見ないでくれるであろう。
いいじゃないか。誰にだって人には言えない癖だってある。
たった一個許すだけだ。おにーさんが好きならおにーさんの短所も含めて愛するべきなのだ。
………ただ、その一個を自分は許容できるのか?朝のわずか1時間にも満たない間で、これだけ精神が磨耗した。
これから一生、続けていけるのか?

「ぱちゅりー……。好きだよ。」
好き、って言われちゃった。好きって言われちゃった!!!ずきゃーん、と自分の胸を貫かれてしまった。
ああもういい。この身がどうなろうと、おにーさんとなら生きていける。

「ぱちゅりーも、おにーさんのこと、好きよ。一緒に、暮らしたいわ。」

「!!……ありがとう、ぱちゅりー!!愛してる!!!」
そういって、おにーさんはぱちゅの事を抱き締めてくれた。
愛してる、発言も相まって、もう立っていられない程ぐんにゃりと身体から力が抜けた。
けど、されるがままに抱き締められるが、気持ちよかったのでそのまま黙っていた。





抱っこされながら、おにーさんの家に向かう。
これから、自分は毎日うんうんを食べられるんだ。それはとってもゆっくり出来ない毎日。
けど、おにーさんと一緒に暮らせる。それなら大丈夫。それに、うんうんを食べてもらうのが、しあわせだ、と思えるように
なればいい。そしたらずーーっと毎日がしあわせな日々になるはず。
今は、ただ、おにーさんに抱っこされている幸せを噛み締めよう。考えるのは後でいい、とぱちゅりーは思った。

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最終更新:2009年01月26日 11:05
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