ゆっくりいじめ系1969 ゆっくりした教育

「ん〜、どうしたもんかね」

突然だが俺は困っていた。
今朝友人に呼び出されて彼の家に行くと赤ゆっくりが入ったケージを渡された。
何事かと問い詰めてみると友人の飼いゆっくりが出産したらしい。
しかし彼の家はすでに親であるぱちゅりーとれいむの他れみりゃなども飼っており、その上仕事も忙しくなってきたためこれ以上は飼えないというのだ。
まったくあれほど去勢しておけと言ったのに。
そこで里親を探そうということになったのがなかなか見つからない。
そこでゆっくりにもそこそこ詳しく、これから飼おうと思っており、なおかつ今は飼っていないというこのために用意されたかのような状況の俺に白羽の矢が立ったというわけだ。
とはいえさすがにそう何匹も飼えないと主張するとせめて二匹だけでもと拝み倒された。
結局赤ぱちゅりーと赤れいむを一匹ずつ、二匹で手を打つこととなった。
そして今に至り俺は二つのケージを持って帰路についていた。

「おきゃーしゃん!れいみゅをここきゃらだしちぇね!せみゃいよ!」
「静かにしろ、それと俺のことはお母さんじゃなくてせめてお兄さんと呼べ。」

二匹はそれぞれのケージの中で騒がしく騒いでいる。
さっきから何度も注意しているのにこの有様だ。

「むきゅ?みゃみゃはおにーしゃんにゃの?」
「えーと、まあいいやそれで。」

こいつらは俺のことを母親だと認識しているらしい。
いきなりケージを手渡されたときにそう刷り込まれたようだ。
あの野郎はめやがって、どうやっても俺に飼わせるつもりだったんじゃねえか。
そんな感じで俺が友人に対して心の中で愚痴っていると突然目の前にゆっくりの集団がやってきた。
小奇麗さから見て元飼いゆっくりの集団だろう。

「おにいさん!ゆっくりしていってね!」
「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」」」

無視して通り過ぎる俺。

「おにいさん!むししないでね!それとそのこたちをまりさたちにかえしてね!」
「「「「「「「「かえしてね!」」」」」」」」」

素通りしてもよかったのだが聞き捨てならない言葉を聞いた。
かえしてとはどういう意味だろうか。
元の家の親元に「帰せ」というならわかる。
が、まりさに「かえせ」とはどういうことなのだろうか?

「え〜と、どういう意味かな?こいつらは俺の友達の飼いゆっくりの子なんだが…。」
「ゆっくりのこはゆっくりがそだてるよ!」
「にんげんさんのいえにいるよりまりさたちとそだったほうがゆっくりできるよ!」
「かいゆっくりたちがひどいめにあっているのはしっているよ!だかられいむたちはたちあがったんだよ!」

つまりこいつらはこれから飼いゆっくりとして育てられる運命にあるこの赤ゆっくり達を自分たちの下で野良として育てようというのだ。
虐待派の人間に飼われているゆっくりがどんな目にあうかは俺自身よく知っている。
そんな危険がある人間の下で育てさせるよりも自分たちが育てようとそういうことのようだ。
そういえば最近捨てゆっくり達が不幸な飼いゆっくり達の救済活動を行っているなんて話を聞いたことがある。
ガセネタだと思っていたのだがこいつらがそうだろう。
礼儀もただの野良に比べれば正しいし、こっちの話もちゃんと聞くし間違いない。
何せ不遜な態度だったらとっくに保健所か加工所送りだろうからな。
なるほど、一理ある。
仮に人間よりもはるかに高等な生物がいたとしてそいつらにペットとして命の選択権を握られ飼われるか。
あるいは人間として人間達と生きていくか。
どちらも一長一短だが確かにゆっくりはゆっくりと一緒に育ち住んだほうが幸せかも知れない。

「ん〜でもこいつらはあいつにもらった物なんだよなあ…。好きにしていいとは言われたが。」
「ちびちゃんたち!まりさたちといっしょのほうがゆっくりできるよ!」
「ゆ!?おきゃーしゃんよりゆっきゅりさちぇてきゅれるの?」
「そうだよ!ほらぱちゅりーもおにいさんにおわかれいおうね!」
「むきゅー、でもみゃみゃ…じゃにゃくておにーしゃんもいっしょのほうがいいわ。」
「ありすがそのおにいさんよりゆっくりさせてあげるわ!」

俺を無視して勝手に話が進んでいく。
だがどうすればいいのだろうか?
こいつらも今のうちになら野生に帰ることも可能だろう。
ひょっとしたらその方がこいつらのためになるのかもしれない。

「しょれでもれいみゅはおきゃーしゃんといっしょがいいよ!」
「むきゅ!ぱちゅりーもよ!」

おお、ちょっとぐっときた、いまだにお母さんなのは気になるが。

「ゆぐぐ…、そうだ!それならたまにおにいさんにあいにこればいいよ!」
「れいむがつれていってあげるよ!」
「ゆ!それじゃあみだいじょうぶだにぇ!」
「むきゅ〜。」

ガクっと肩が落ちる。
こいつら…。
赤ゆっくりならこんなもんだろうが飼うとしたら相当躾が必要だな。
そのとき俺の脳内にあるひらめきが走った。

「お前たち、子育てに相当自身がありそうだが自信を持って自分たちが育てた子供がゆっくりしているといえるのか?」
「ゆ!もちろんだよ!」
「まりさのこどもはとってもゆっくりしてるよ!」
「ありすのそだてたこはれいぎただしいってにんげんさんにほめられたのよ!」
「れいむのこどもはとってもげんきだよ!」
「ふむ、それじゃあ人間がどんなゆっくりと一緒ならゆっくりできるか知ってるか?」
「もちろんだよ!やさしくてげんきなこだよ!」
「いいつけをよくまもるこね!」
「うそをいわないこだよ!」

さすがは元飼いゆっくり、少しは博識で狡猾じゃないか、なかなか好感が持てる。
そこで俺はある提案をする。

「それじゃあ勝負しないか?この子達を一匹ずつ育ててよりゆっくりした子を育てたほうがこの子達を育てるんだ。」
「ゆ?」
「期日は半月後…って言ってもわかんねえな。まん丸なお月様が出た次の日までだ。それまでにこの子達をよりゆっくりした子に育てられた方の勝ちだ。飼ったほうが相手のゆっくりを育てる。それでどうだ?」
「ゆ!のったよ!まりさのかちにきまってるけどね!」
「さいこうにとかいはなこどもにそだてるのよ!」
「おにいさんをびっくさせてあげようね!」
「「「「「「「「「「えい!えい!ゆーーーーー!」」」」」」」」」」

さて話は決まった。
俺は少し考えてぱちゅりーの方をゆっくり達に渡しれいむの方をつれて帰る。

「ぱちゅりー!きょうからまりさがままだよ!ゆっくりしていってね!」
「むきゅー…ゆっくりしちぇいっちぇね。」

赤ぱちゅりーはまだこちらの様子を窺っている。
すぐにまた会えると言うと少し寂しそうにしながらもゆっくり達に付いていった。

「おきゃーしゃん!ゆっきゅりしちぇいっちぇね!あのまりしゃしゃんたちよりゆっきゅりさせちぇね!」
「ああ、ゆっくりさせてあげるよ。」

元気な赤れいむに不敵な笑みで俺は答えた。




「ゆ!ぱちゅりー!ごはんだよ〜!」
「むきゅ〜♪」

さてゆっくり達に住処までつれてこられたぱちゅりーは早速ご飯の時間だ。
メニューは芋虫や草などの一般的な野生のゆっくりが食べるものだ。

「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー!」
「ゆ!だめだよ!むーしゃむーしゃはゆっくりできないよ!」

本能から食事への幸せを口にしたぱちゅりーはご飯係りのまりさに叱責される。

「むーしゃむーしゃっていうのはゆっくりできないゆっくりなんだよ!ゆっくりしたこになりたかったらりかいしてね!」
「む、むきゅ…。」

まりさは元飼いゆっくりなので食事中にむやみに喋るのはよくないことだと教えられている。
しかしこれではせっかく美味しい物を食べているのにこれではおいしさ半減だ。
また何度もむーちゃむーちゃと言ってしまいその度に赤ぱちゅりーは叱責された。




「さあ、れいむ。ごはんだぞー。」
「ゆ!ごはんごはん!」

一方青年の家。
青年の家のメニューは歓迎の意味もこめて豪勢にも甘いシュークリームだ。

「むーちゃ、むーちゃ!ちあわちぇえええええ!!!」
「はっはっは、そうかそうか、よかったな!」

青年はご飯にがつつく赤れいむの邪魔を一切することなくその幸せそうな姿を見ていた。




「さあぱちゅりー!べんきょうのじかんよ!」
「む、むきゅ…。」

勉強係のありすが食後眠りかけていた赤ぱちゅりーをたたき起こす。
普通ならば生まれたての赤ゆっくりには勉強を教えることはないのだが何しろ期日はわずか半月だ。
一時たりとも無駄にできない。

「さあ、ぱちゅりー!ありすがとかいはなれいぎさほうをおしえてあげるわ!むちなぱちゅりーもすぐにとかいはになれるわよ!」
「むきゅ…ありしゅおねーしゃん…ぱちゅりーはねみゅいわ…。」
「なにをいってるの!とかいはになるためにはちゃんとべんきょうしなければならないのよ!むちなぱちゅりーはねむっているひまなんてないわ!」

その後夜が更けるまでありすによる勉強は続いた。




一方そのころお青年の家では。

「ゆぴー。ゆぴー。」

赤れいむがいびきを立てながら眠っていた。




そうして半月が経過し、ついにお互いの子供のお披露目の日となる。
初めこそ勉強を嫌がっていた赤ぱちゅりーもぱちゅりー種特有の知識欲でやがて自分から先生を叩き起こすほどにまで成長した。
青年との勝負に向けて先生達が集中的に鍛えた甲斐もあり子ゆっくりになったころには成体と変わらぬほどの知識を身につけていた。

「むきゅ、ま…おにいさん、ひさしぶり!ゆっくりしていってね!」
「ああ、ゆっくりしていってね!」
「さあおにいさん!まりさたちのじまんのぱちゅりーだよ!おにいさんのれいむをみせてね!」

促され青年は持ってきたケージかられいむを出す

「ああ、ほらでろ、れいむ。」
「おかあさん!こんなせまいところにいれないでね!れいむおこるよ!」

もはやどちらがよりゆっくりしたゆっくりなのかは一目瞭然だろう。

「俺の負けだな、まりさ。今日かられいむは君たちの仲間だ。ほられいむ。」
「ぷんぷん!おかあさんはぜんぜんゆっくりさせてくれなかったよ!まりさおねーさん!きょうからよろしくね!」
「れいむ、よろしく!ゆっくりしていってね!」

れいむを連れて帰ろうとするまりさ。
そこへ青年が懇願する。

「待ってくれまりさ!ぱちゅりーに最後のお別れに歓迎がしたいんだ。一週間、いや三日でいい、お月様が少し欠けるまでぱちゅりーをうちで預からせてくれないか?」
「むきゅ…、ぱちゅりーもおにいさんにおわかれがしたいわ。」

まりさは考える。
ぱちゅりーにとって青年は母親だった。
まりさが何度言って聞かせてもぱちゅりーは頑なにそのことだけは譲らなかった。
たとえ一度顔を合わせただけの相手でも刷り込みによって親と認識している以上子ぱちゅりーにとって「おにいさん」はお母さんなのだ。
別れのとき何時でも会いに来れるとは言ったが実際にはめったに会えない、あるいはもう二度と会えないことをまりさは知っている。

「わかったよ!おつきさまがはんぶんになるまでぱちゅりーはあずけるよ!」

結局まりさは青年の願いを聞き入れれいむとともに群れに帰っていった。




「ほら、ぱちゅりーいっぱい食えよ。」
「むきゅ、…お、おいしいわ!!!」

青年の家に来たぱちゅりーは早速ご飯の時間だった。
たくさんの今まで食べたこともないようなおいしいご飯に舌鼓を打つ。
与えられているのは普通のゆっくり向けのペットフードだがそこそこのものを選んでいるため野生のゆっくりのご飯よりは遥かに味が上回る。

「ごめんな、まさか負けるとは思わなかったから、粗末なものしかなくて。せめてたくさん食べてくれ」
「む、むきゅ!?」

これが粗末な食事?
それでは今まで自分が食べてきたあれはいったい何なのか。
そんなことを考えながらも目の前のご馳走に口は止まらない。
そのぱちゅりーを見て青年口を開く。

「おいしくないかい?れいむはおいしかったら必ずしあわせー!って言うのだけれど。」
「むきゅ、むーしゃ、むーしゃはゆっくりできないのよ。ありすせんせいからおそわったの。」

なるほどと呟く青年の口元に微笑が浮かんでいるのをぱちゅりーは気づかなかった。




一方まりさの群れ。
今日はれいむの歓迎会だ。
大人たちががんばって大量のご馳走を用意した。

「さ、れいむ!いっぱいたべてね!」

しかし促されたれいむは一切反応しない。

「ゆ?どうしたのれいむ?」
「なにこれ?こんなごみよりはやくあまあまなごはんをよういしてね!しゅーくりーむでいいよ!」

事実そこにあるのは虫や生ごみなのだ。
しかしそれは野生のゆっくりにとってはご馳走である。
このれいむは青年によって甘やかされて育った。
最初の一週間ほどは贅沢な生活に満足していた。
しかしご飯も毎日同じものですぐに飽きたて美味しくなくなったし青年もまるで遊んでくれない。
こんな家よりもまりさおねえさんの家のほうがゆっくりできる。
子れいむの頭ではこうなっていた。

「なにいってるの!?これがごはんだよ!ほら。」

ぱくぱくとご飯を平らげていくまりさ。

「…みててきぶんがわるくなったよ。ねむりたいからべっどをよういしてね!」
「ゆ…。」

そんなれいむの反応にめげず根気強く寝床へ連れて行く。

「こんなところじゃねむれないよ!ちゃんとふかふかなべっどをよういしてね!」
「むしさんのこえがうるさくてねむれないよ!ゆっくりしないではやくなんとかしてね!」
「れいむたいくつだよ!おもちゃもってきてね!おもちゃもないの?ばかなの?しぬの?」

そんな台詞をこれから毎日聞かされるとも知らずに。




計画通り!
さっきぱちゅりーに聞いたところ、

「おにいさんのいえのほうがゆっくりできるからこっちにすみたいわ。」

と言ってくれた。
こうして俺はたいした苦労もせず躾の行き届いたゆっくりを手に入れることが出来た。
あのれいむはメシの時間以外は殆ど無視していただけなので実に楽だった。
監禁…もとい住まわせていた部屋は防音が行き届いていたので安眠妨害も無い。
適当にエサをやっていただけなので俺の家がゆっくりできなかったのは事実だろう、野性よりはましだろうがな。
ぱちゅりーはもともとの頭がよかったのかかなり素直で人間好みの飼いゆっくりにそだっていた。
なぜか物事を説明する時だけ無知だの何だの言いやがるがこれは後で躾ればいい、身の程を思い知らせてな。
所詮ゆっくりの知識だ、生涯かけて身につける知識の量など人間の三日分にも及びはしない。
さてそのぱちゅりーは何をしているかなっと…、チラシ読んでる?

「ぱちゅりー、何してんだ?」
「むきゅ、じゃましないでおにいさん。ごほんでおべんきょうちゅうよ。」

ご、ご本?
ご本といったか?
やべえ笑いが漏れちまう、これはカメラに収めざるを得ない。
俺は隣の部屋へビデオカメラを取りに走った。


翌日ぱちゅりーが文字と本物の本を教えられて赤っ恥をかくのは別のお話。


また、数日後子れいむを中心とした野良の子ゆっくりの集団が人里へ降りてきて加工所送りになるのもまた別のお話である。



最近ようやく一度書いた文章をアップロード前に見直すことを覚えました。

過去書いたもの

奇跡のゆっくりプレイス
醜い男
生きるための選択
体つきゆっくり愛好家
ありすの戦い
黒歴史
ぱちゅりーの教育

byデストラクション小杉

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最終更新:2009年01月17日 18:20
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