ゆっくりいじめ系1828 万能お兄さん5_2

一ヵ月後。
真冬の吹雪の中、万能お兄さんはきめぇ丸B、ぱちゅりーと共に山の中を歩いていた。雪が積もっている中、ゆっくりのみならず人間も行動する事は危険なのは承知している
が、それでもやらなければならないことだった。
ぱちゅりーは雪の中を跳ね回らせるわけには行かないので、苦しくないように上等な毛布で体を包み、彼の背中に赤ん坊のようにおんぶしている。
きめぇ丸は空を飛べるのでおんぶする必要はないが、ぱちゅりーのように人肌で暖めることが出来ないので、ぱちゅりーより厚着している。

彼らが歩いていたところは、吹雪でわかりづらいが杭と杭の間だけを見ると道の後をしており、彼は一定間隔で目印となる杭を打っていた。
「今、どれくらいかな?」
「ちょうど半分ですよ、ご主人様」
きめぇ丸が空から確認する。
「そうか、じゃあぱちゅりー。杭を打った時間を省いて、普通に目印に沿って歩いたらここまでどれくらいで着くかな?」
「むきゅむきゅ、ざっと1時間ってとこですわ」
「この道はだいぶ使われていないから、よく見ないと迷ってしまって、中間まで3時間はかかってしまうけど、やはり目印をつけるだけでだいぶ違うね」
と彼は言った。

この山道は、今は誰も使っていないがいずれ使われる。大量の人間がここを通ってくる。
彼はそのために、この道を新たに道として作っているのだ。杭を打っているだけだが、杭と杭の間は彼が秋に山の中で散歩したときに見た地形の中で、
もっとも平坦で、荷車なども通りやすいような場所を選んでいる。
暫定的だが山道だ。いづれ計画が見事成就した暁にはしっかりとした山道をつくる。この杭はそれまでに山道としての役割を果たしてもらう。

今彼は、使われなくなった山道を使えるようにし、尚且つ効率的に人が通れるように改造している。
この山道の存在を知っているものは「村から村へは半日はかかるといわれる」と知っているが、きめぇ丸に観測させて、
彼が実際にあらたに道を作ってみたところ、かなりずさんなものだということがわかった。
しかも、この山道はあの北の村が作ったらしい。閉鎖的で、よそ者が来るのを嫌うためだろうか、わざと疲れるように山道が作られてある。
半日どころか、中間で1時間なのだから、2時間もあれば村へ着くということがわかり、彼は驚嘆した。
「なにからなにまで、あの村は忌々しいなぁ……」
と、杭を打ちながらつぶやいた。

杭をここまで打つのに、ざっと3時間はかかってしまった。
だが、真冬の最中これをやるのは、人に見られずにすみ、外敵も現れないからだ。
至極きついが、もっとも安全且つ誰にも邪魔されずに効率的に、そして誰にも見られることなくひそかにできることが強みだ。
ひとえに計算どおりといったところである。


この調子ならあの村にたどり着ける。自分達が生まれた村。
春に起きるであろう、ゆっくりとの戦。それが終わったあとは、最愛の妹が目覚め、そして彼は妹との約束を果たすことが出来る。

愛する妹のために、彼はがんばって杭を打ち続けた。




3時間後、彼はたどり着いた。
ついに道が完成した。
目の前の開けたところには、民家がぽつぽつと建っている。10年前となにもかわっていなかった。
変わっていない……。いや、変わろうとしなかっただけなのだ。利益に固執したために、変わらなかったのだ。
10年経ち、自分はこうも変わったのに、あの村はなにも変わっていないのを感じると、どこか懐かしさを感じた。

どの家も静かにしていた。それもそうだ、あの家にはあのゆっくりの群れが住んでいるのだ。
だが、今あの群れには用はない。春になったら自分の計画のために十分利用させてもらう。
道もできたことだし、これ以上、ここに留まる必要はない。それまであの群れはゆっくりしているといい。
あいつらに見られるのもまずいので、彼らは早々にその場を立ち去った。

「ゆぅ〜?あそこにだれかいるよ?」
「ゆー、どこぉ〜?あ、ほんとだー」
「どこかでみたことがあるとおもうけど…。わたしたちにはかんけいないね」
「うん、こんなさむいなかそとをあるいているなんて、おろかおろか」
「わたしたちはわたしたちでゆっくりしようよ」
「ゆっくりするよ!」

村の民家から2匹のゆっくりが気づいたが、すぐに興味を失い、ゆっくりすることに決めた。

彼が作った、杭と杭の間だけの山道を通ると、驚くほど歩きやすい。山の中ということを忘れるくらいだ。
「むきゅ、ご主人様はやっぱり天才だわ。山道が通りやすいですもん」
「さすがは、私達の愛するご主人様。いつも以上に尊敬しますよ」
「はっはっは、僕だけじゃないさ、君達の協力があってからこそ、この道が出来たんだ。いわばこの道は3人で作ったんだよ。
僕のほうこそ、君達に感謝しているよ。家に帰ったらふらん達がホットココアを作っているだろうから、ゆっくり温まろうね。」
「「さんせーい」」



「「「「ご主人様、おかえりなさい!!」」」」
「うん、ただいま」
と、彼は体の雪を払いながら答える。2匹の雪も丁寧に払い、居間へと入った。
「ご主人様、ココアを温めておきました」
「ついでにクッキーもやいたんですどぅ〜☆」
「ああ、ありがとう。2匹とも気が利くね、うれしいよ」
彼はふらんとれみりゃに感謝の印として頬に口付けをする。みるみるうちに2匹は顔を真っ赤にした。

「あ〜、寒かった。みんな僕を温めてくれないか?」
「「「ゆっくりあたためるよ!!」」」

主人を包むようにして、ゆっくりたちが寄り添い、彼を温める。
彼はゆっくり達に感謝の言葉を述べ、ココアを飲み始めた。
後は、皆でクッキーを食べたり遊んだりとゆっくりするだけで、時間を悠然と過ごした。
計画は順調に進行している。なんら問題はない。







次の日。ついにゆっくり達と人間の間に子を作らせる方法を考えた。といっても思いつきなのでぶっつけ本番である。
ちなみに、この場合は胴なしの通常ゆっくりだけであり、家にいるきめぇ丸A,Bとれみりゃ、ふらんの胴付き4匹はベッド・インして作ることに成功した。
4匹とも顎の下が膨れている。使ったのは下のほうなのになんとも不思議である。さすがゆっくり。いい加減な生物。

彼は4匹とのベッド・インのときに、残る27匹のための少なからずの量の自分の子種を出した。はっきりいってしんどかった。
27匹ともなるとさすがに量が半端なくなる。これには彼もさすがに目の前がぼやけるほど疲れた。
だが、この試みが成功すれば、その苦労をねぎらうことが出来るのだ。手始めに、ゆっくりの精子餡を研究し、自分で似たような餡子を作ってみる。
他のゆっくりの遺伝子が含まれているわけではないので、これを注入しても子はできない。基本となる遺伝子がないからである。
それに、自分の子種……。いわゆる精子だが、これを適量いれて混ぜる。混ぜたこの餡子をゆっくりたちのまむまむに注入する。
しかし、ただ注入するだけではつまらないので、彼は27匹全てを絶頂させた。
「んほおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「ごしゅじんさまあああああああああああああああ!!!!!!」
「あいじでるうううううううううううううう!!!!!!!」
「むぎゅううううううううううううううううう!!!!!!!!!」

砂糖水まみれになりながらも、HENTAIお兄さんから伝授したテクをつかって絶頂させたゆっくりから順に、まむまむに特性餡子を注入していった。
あとはしばらく待つのみである。



翌日には結果が出ていた。ゆっくり達の下あごが膨れていたのだ。
「ご主人様!!赤ちゃんが!赤ちゃんができました!!」
思い思いを主人に伝えるゆっくり達。だが、彼は不安があった。本来彼はこういったことは念入りに研究してからやるものだが、いかんせん時間がたりなかった。
だから、これで生まれるのかどうかが心配なのだ。ちゃんと生まれてくるよう彼は願い、それと同時に子が生まれるのを心配する父とはこういうものかと思った。

だが彼の不安はなくなることとなる。翌日には結果が出た。彼のゆっくり達は、彼が育てたせいか、子が出来るのも早かった。
それゆえに出産するのも早く、2日目にはすでに出産体制へと移っている。
居間でゆっくり達総勢31匹が苦しそうな顔を浮かべている。普段物事に動じない彼でも、これには心から心配した。なぜなら苦楽を共にした家族だからだ。

そして、それぞれがほぼ同時に勢い良く顎下から子を生み出した。31匹が1匹ずつ同時に生んだので31匹の子ゆっくりが生まれた。

子ゆっくり達は、ぷるぷると震え目を瞑ったまま「ゅ…ゅ…ゅ…ゅ…」と小さな声を出していた。
親となったそれぞれのゆっくり達は
「あかちゃん!おかーさんだよ!!ゆっくりあいさつしようね!!」
と懸命に声を掛ける。だがしばらく経っても目を瞑り、小さな声を出すだけだ。
さすがに心配してきて、万能お兄さんも
「赤ちゃん!ゆっくりしよう!!ゆっくりしていってね!!」
と親ゆっくり達にまじって声を掛け始めた。

願いが通じたのか、しばらく震えた後、目を少しずつ開けていき、そして舌足らずの声が31匹分重なり
「「「「「「「「ゅ…ゅ…ゅ…ゅ…ゆっくりしちぇいっちぇにぇ!!!!!!」」」」」」」」
「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!!!!!」」」」」」」」」

親子が元気良く挨拶を交わす。特に親となった家ゆっくりたちは初めて出来る子に感動の涙を流していた。

ああ、初めての子が出来た。
この家に来て、暖かい食事と寝床。捕食種など垣根なくゆっくり過ごすことができ、互いに協力して野菜を作り、最愛の主人との間にも
子を宿すことが出来、そして生まれた。
今までよりも、どの出来事よりもうれしい。今私たちは最高に幸せだ。
これで愛する主人の計画が上手くいく。これで愛する主人を「ゆっくりさせる」ことができる。
親となった家ゆっくり達は我が子を見て滝のような涙を流している。

彼はこれを見て安堵し、そして彼自身も挨拶を交わす。だが、彼を驚かせることが起きた

「みんなゆっくりしていってね!!!」
子ゆっくりに元気良く挨拶した万能お兄さんを、31匹の子ゆっくり達は
「「「「「「「「おとーしゃん、ゆっくりしちぇいっちぇにぇ!!!!!!」」」」」」」」

「………………なん……だと……?」

これには彼は仰天した。なにせ自分は人間である。ゆっくり達が人間である自分を親と認識することはないと思っていたからだ。
刷り込みにしても、すでに親ゆっくりを見ているからこっちを親と認識することはないのに……
彼は気を取り直して質問した。
「えーと、君達、僕は人間だけど君達からみればお父さんなのかい?」
「ゆっ?おとーしゃんはおとーしゃんだよ?」
「おとーしゃんはにんげんだけどおとーしゃんなのにはかわりにゃいよ?」
と答えてくれた。どうやら自分の子種のせいなのだろうか。家ゆっくり達は、子が生まれたのは主人が自分に子種を入れてくれたから生まれたもの、と考えており、
赤ゆっくり達が万能お兄さんを父と認めていることについては疑問にも思っておらず、むしろ喜んでいる。
これは新しい発見なのか……?そういえば、人間とゆっくりの間に生まれた子がいて、姿は人間だが中身にゆっくりが混じっているというのを聞いたことがある。
これは姿も中身もゆっくりだが、相手となった人間を親と認識するタイプのようだ。もしかしたら新発見……?
と考えていたが
「おとーしゃん、むじゅかしいかおをしてらいじょーぶ?」
「ありしゅたち、おとーしゃんがしんぴゃいだよ」
「みゅきゅう、おとーしゃんゆっくりちていっちぇにぇ」
と健気に彼に寄り添いすりすりしてくる。これを見て彼は純粋にうれしく感じた。子ができるとはこういうことなのか。難しく考えるのをやめ、
「皆!僕がお父さんだよ!!ゆっくりしようね!!」
ゆっくり達と共に子育てすることをはじめた。



3日後。

「ごめんくださーい」
と玄関から声がしたので、行ってみた。
すると愛でお兄さんが、透明な箱を持っていた。中には寝ている子ゆっくりが3匹確認できる。

「やぁやぁ愛でお兄さん。どうしたんだい?」
「実はゆっくりんピースから頼まれてゆっくりを躾けているんだけどさ、ちょっとこのままだと、数が多くて間に合わないんだ。
だから君にも手伝ってほしいんだけど……。いいかな?」
「どんなゆっくりなんだい?」
「れいむ、ありす、まりさと基本的な3匹だよ。3匹とも子ゆっくりだ」
「ならまだ許容範囲内だ。手伝うよ。」
「ありがとう、助かるよ。この礼はいつか必ずするからさ」
「いいって、最近ゆっくりブリーダーとして躾けていなかったからさ、ちょうどよかったよ。でも、もしものときは……わかるね?」
「ああ、子がどうしようもなくゲスだったときは君の好きにしていいよ。君の名は知れているから、君が諦めたとなれば、協会もわかってくれるさ」
「うん、それさえ確認できればいいよ、僕は」
「でも、君は今までゲスだからといって殺したことはないけどね……。プラチナブリーダーの名誉会員さん」
「よしてくれ、確かに名誉会員だけど、僕はゆデスファミリーにも属しているからさ。こういうとき自分の中途半端さがややこしく感じるよ。
それに、ゆっくりんピースの幹部である君にはかなわないさ」
「ははっ。でも君はその中途半端さがいいんじゃないか。両方の協会に属していて、尚且つ反感を買っていないなんて普通に考えてすごいよ。
じゃあ、ゆっくりのことはお願いするね」
「ああ、まかしてくれ。人前に出しても恥ずかしくないように躾けるよ」

愛でお兄さんは、万能お兄さんに透明の箱に入った3匹の子ゆっくりを渡すと帰っていった。

居間に戻ると、家ゆっくりたちは愛でお兄さんの来訪と、彼が渡した3匹の子ゆっくりをみて、何のことなのか理解したようだ。
知能が高いお陰で、説明する手間が省けて助かる。
赤ゆっくり達も3日経っただけで子ゆっくりへと成長した。胎生型妊娠したせいもあるが、親が優秀なお陰で子も優秀な子に育っている。
新しくきた3匹の子ゆっくりに、家子ゆっくり達は興味津々だ。

「ご主人様。その子達の躾ですか?」
「うん、頼まれたんだ。君達、この3匹を一人前にしてくれるかな?」
「「「「ゆっくりしつけるよ!!」」」」

過去に何回もやったことがあるので、躾はお手の物だ。彼自身も躾は得意だが、ゆっくりはゆっくりに任せたほうが飲み込みがはやい。餅は餅屋だ。
透明な箱から3匹を取り出し、家ゆっくりたちと3匹の子ゆっくりは元気よく

「「「「「ゆっくりしていってね(ちていっちぇね))!!」」」」」

「「ゆっくちちていっちぇね!!」」

とお互い挨拶した

「とってもとってもきれいないおねーしゃんたちだれ?ここはゆっくちできるの?」
「きょうからわたしたちは、あなたたちをいちにんまえのゆっくりにさせるためにいろいろとおしえるのよ」
「ゆっくちできるの!?」
「でも、ゆっくりするにはきまりをまもらないといけないの。ゆっくりおしえるからあせらずゆっくりりかいしてね!」
「「ゆっくちりかいちたよ!!」」




と、家のゆっくりたちはそれぞれ3匹を一人前とするべく、基本的なことを教え始めた。マナーからはじまり、食事の作法にはじまり、
飾りがなくてもゆっくりを識別できるようにした。これらはゴールドバッジを手に入れるために必要なものである。
4日たっただけで、もう赤ちゃんことばもほとんど抜けている。ひとえに家ゆっくり達の教育がいいからだ。無論、自分の子達も躾けることも忘れない。
だが、家子ゆっくりのほうが物覚えは速いが、赤ちゃんことばはまだ少し抜けていなかった。
ほとんどのことは口で教えるが、たまに居間のビデオを使って、子ゆっくりに直接見せたりした。

「いい?おやさいさんはしぜんにはえるんじゃないのよ?こうしてにんげんさんがつくっているからできるの」
「へー」
「すごーい」

と、人間が野菜を育てているビデオを見せる。すると、どこからともなくゆっくりがきて、畑の作物を食べ始めた。

『ここはゆっくりできるところだね!!』
『きょうからおれたちのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!』
『とってもとかいはなばしょだわ!わたしたちにぴったりね!!』

一般的に現れる、作物を荒らすゆっくりだ。それをみた子ゆっくりたちは

「ゆぅ、このおねーしゃんたちなにいってるの?」
「せっかくにんげんさんがそだてたおやさいさんをかってにたべるなんていけないんだぜ!」
「とってもやばんで、とかいはじゃないわ」

子ゆっくり達は口々に感想を言う。
ビデオを見せる前の教育がいいせいか、飲み込みが早い。

「このゆっくりたちは悪いゆっくりなんだよ。わるいゆっくりはこうなってしまうんだよ」

と、教育係のトップのれいむが優しく教える。
すると、人間が畑を荒らしたゆっくりたちを殺し始めた

「「ゆぅぅぅぅう〜〜」」

子ゆっくり達は恐怖におびえている。
荒らしたゆっくりは『にんげんたちはでていくんだぜ!』『ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ!』
と定型文を言ったが、人間を余計怒らせただけだ。

「いい?にんげんはとってもつよいの。それに、せっかくつくったものをたにんにとられたら、あなたたちはどうおもう?」
「「ゆっくりゆるせないよ!!」」
「でしょう?だから、にんげんのものをかってにたべたり、あらしたりしたらこの悪いゆっくりみたいになっちゃうからね」
「「ゆっくりりかいしたよ!!」」
「じゃあこんどはゆっくりやさいをつくろうね。そしてものをそだてるよろこびをりかいしようね」
「「ゆっくりがんばるよ!!」」

後は、室内でも栽培できるプチトマトを作らせ作物を作る喜びを教えたり、捕食種とであったときの逃げ方や、体を鍛えたりさせた。
といっても、ここらへんはゴールドバッジを手に入れるためには不必要なのだが、プラチナブリーダーとして彼は教えていた。


「まつんだどぅ〜☆」

れみりゃが3匹を追いかける。3匹は3方向にそれぞれ散開し、その3匹のうちのれいむをれみりゃはおいかけはじめた。

「「「ゆっくりにげるよ!」」」

訓練の賜物か、子ゆっくりとは思えない速度で逃げる。それをれみりゃが追いかける。とうとう追いつかれそうになり、れみりゃが

「つかまえたんだどぅ!」

と手をすばやく掴んだ瞬間、普通のゆっくりには出来ない動きで華麗によけた。家れみりゃも彼に鍛えられているとはいえ、掴むことが出来なかった。


「ごうかくよ!」

と家れいむが掛け声をして、追いかけっこは終わった。

「てんてきである、れみりゃやふらんにであったら、このようりょうをわすれないでにげるのよ!いつもにんげんがまもってくれるとおもわないこと!
じぶんのみはじぶんでまもるようにすること!いいね!」
「「ゆっくりりかいしたよ!!」」
「じゃあくんれんおわり!あそんでいいよ!!」

と、れいむの声を皮切りに、3匹はそれぞれ家ゆっくりたちと遊び始めた。
先ほど追いかけ役だったれみりゃに高い高いをさせてもらったり、自分達の先輩である、れいむやまりさとすりすりしたりと、非常にゆっくりしていた。
自分と同じサイズの家子ゆっくり達とも仲良く遊び、ゆっくり過ごしていた。


日付を見ると、12月25日。ちょうどクリスマスだ。
預かって1ヶ月は経つが、もうどこに出しても恥ずかしくない、一人前の飼いゆっくりとなった。
彼が躾けた場合、出来る範囲での雑務をこなしたり、家庭菜園を作ることができるので、彼が育てたゆっくりを飼いたがってる人はたくさんいる。
それらも彼のゆっくりんピースでの肩書きである「プラチナブリーダーの名誉会員」の効果のおかげでもある。
ちょっとした臨時収入かな。彼は喜び、愛でお兄さんに躾が完了したことを報告し、家の親ゆっくりを全匹つれて彼と一緒に町へと向かった。
子ゆっくり達を連れて行くのはさすがに危険なので、お留守番をしてもらう。居間の3分の1ほど占める巨大な透明ゲージに31匹の子ゆっくりを入れて、彼は語りかけた。

「いいかい?僕達はちょっとお出かけするから、みんな仲良く待っててね。いいこにしてたらお土産上げるからね」
「ゆっ!!おみやげほしいよ!!ありしゅたちゆっくりいいこにまってるよ!!おとーしゃんたちゆっくりでかけていってね!!」

子ゆっくり達は、まだ危険だということを言えば少しも不満に思わない。なんとも親ゆっくりに似て賢くて助かる。
家族総出で町へ出かけるのは、色々とすることがあるからである。

ちなみに、今日は冬でも暖かい日なので、家ゆっくり達に防寒をあまり施さなくてよかったので助かった。
真冬でもこの日のような、暖かい日は必ずある。だから真冬でも、野生のゆっくりが現れたりする。万能お兄さんはもしものためを考え、戸締りをしたほか、
野生のゆっくりが勝手に家に入っても、家のものを荒らされないように片付けておいた。
これならば、たとえ勝手に入っても、あらされても問題ないものがおいてあるだけだし、食料は厳重に締まっているため食べられることはない。
子ゆっくり達は頑丈なゲージに入れておいたし、これで外敵がきても安心である。こんな日にゆっくりが入ってきたこともあったので、念には念を入れておいた。
満足した後、愛でお兄さんと31匹と共に町へと向かった。



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最終更新:2008年12月29日 22:15
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