さく:キャベツ頭
ご注意:舞台は現代です。お察しのとおり、うんうんに関する描写がメインです。
しんしんと牡丹雪が降り積もるなか、僕は家路をいそいでいた。
自宅でゆっくりの家族を養っているのだが、ヒーターのスイッチを入れてきたかどうか、怪しかったからだ。
ゆっくりはおまんじゅうだけあって、寒さに弱い。カチコチになってしまうのだ。
息を切らせて帰宅すると、予想どおりに、一家は部屋の隅に身を寄せ合って、ガタガタ震えていた。
「おおおおおにいさん!!さささささむくてゆっくりできないよおおおおお!!!」
「ごめんごめん。今、ヒーターのスイッチを入れたから」
温風がふきつけて、部屋が次第に暖まってくる。当初、歯の根が合っていなかったゆっくりたちも、
表情がやわらいできて、おもむろにゆっくりとしはじめた。
お母さんまりさとれいむ、子まりさが二匹、子れいむが二匹。一家そろっての、ゆっくりしたひととき。
だが、一匹の子まりさだけが、こわばった顔をしたままだ。不審に思った親れいむたちが声をかける。
「ちびちゃんどうしたの?おかあさんといっしょにゆっくりしようね!」
「おねえちゃん、ゆっくりしていってね!ぺーろ、ぺーろ」
親と姉妹が子まりさをあやし、ぺろぺろとなめて、ゆっくりさせようとするものの、反対に子まりさは涙を流しはじめた。
脂汗をたらりたらりと流し、何かを必死にこらえている様子の子まりさ。
我が子の異常事態に、ゆっくりとようやく気がついた親まりさが、特有の間抜けな音を立てて、こちらに跳ね寄ってくる。
「おにいさん!」
「ん、どうしたの、まりさ。相変わらず、間の抜けた音で跳ねるね」
「ゆ゛っ゛…!!まりざのことはいいから、ちびちゃんをみてあげてね!!ようすがおかしいんだよ!!」
僕の一言に涙目になりながらも、子供が気になるのだろう、あえて反論せず、下手に出るまりさ。
そもそも僕は、こうしてゆっくりをいじめる為に、飼っているのである。もちろん殺しはしない。
殺してしまえば、ゆっくりから反応が返ってこなくなるのだし、何より、また調達せねばならない。
生かさず殺さず、適度な虐待を心がけるのが、「余裕派」虐待お兄さんのたしなみなのだ。
「あっそう。見てやってもいいけれど、高くつくよ」
「まりさたち、なんでもするよ。ちびちゃんをたすけてあげてね」
「それじゃ、君の帽子をもらうことになるよ」
「ゆ゛っっ!?」
ここではじめて、親まりさにためらいが生じた。ゆっくりにとって、リボンや帽子などの装飾品は、
命の次に、いや、ある時は命よりも大切な宝なのだ。子供の命も大切だが、秤にかけられるものではない。
親まりさは悩んだ。ぎりぎりと飴細工の歯で歯ぎしりをし、涙を流した。そして決断する
「ゆっぐじわがっだよ…おにいざん、ばりざのおぼうじをもっでいっでね!!ぢびぢゃんのいのぢにはがえられないよ!!」
「よく言った!」
まりさは、我が子の命を選んだ。しおらしく、頭頂部をこちらに突き出すまりさ。
そんな健気な様子が、なぜか逆に苛立たせる。ゆっくりという生き物特有の、大袈裟さとでも言おうか。
僕は腹立ちにまかせて、なんとなく、頭を突き出すまりさを踏んづけた。
「おにいざん、ゆっぐじはやぐおぼうじをもっでいっでね………ゆぎゅっ!!」
「ばりざああああああああああああ!!!」
子供を看病していた親れいむが、遠巻きに絶叫をあげる。このやかましさも、ゆっくりいじめの醍醐味ではある。
踏んづけていた足をどけると、まりさの帽子は見事につぶれていた。先端をつまんで引っ張ると、ジャバラのようになっている。
うん、たった今からこいつの名前はジャバまりさだ。
「ば…ばりざのおぼうじが………ゆわああああああああん!!ゆ゛ぎゃあああああああん!!!」
ジャバまりさは子供の前で、大声をはりあげて泣き出した。これはなだめてやらねばならない。
「泣くなって、バカまりさ。ほら、お帽子がアコーディオンみたいだぞ。うるっさいアコーディオン」
「ばじざあごーでお゛ん゛じゃないいいいいいいい!!ぞれにいま、ばがっでいっだでじょおおおおおおおおおお!!!」
わりと耳ざといジャバまりさ。ごまかそうと、帽子をつまんで引っ張ったりつぶしたりする。
「はっはっは。バレてはしかたない。ホラ、びよーーーーーーーーーーーーん」
「や゛べろ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」
それからたっぷり一時間は、まりさの帽子をつかって遊んであげた。ふと、様子がおかしいという子まりさのことを思い出し、
泣きじゃくるジャバまりさを残して、容態をたしかめてやることにした。
「れいむ、子まりさは大丈夫かい?」
「ゆ゛っ゛、おにいざん、おぞいよ!!お゛な゛ががいだぐでぢびぢゃんがぜんぜんゆっぐじでぎでないよ!!!」
「それはそれは」
好都合、と言いそうになるが、うるさくされると少し困るので、口をつぐむ。
問題の子まりさは腹が痛いらしく、紫色になって震えているではないか。
トマトサイズのパープルまんじゅうが、バイブレーターのように震えているところを想像してみてほしい。
僕は「超きめぇ!」と、いたく真っ当な感想を抱いて、子まりさを蹴っ飛ばした。バコッと。
「ぎゅぴっ」
「ぢびぢゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」
「「「お゛ね゛ぢゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」」」
子まりさは部屋の隅にふっ飛んでいき、壁にぶつかって、うつ伏せになった。「あにゃる」をこちらに向けた格好だ。
親れいむたちの絶叫もそれを追って、律儀に壁にぶつかり、部屋中に反響する。
ジャバまりさはまだ、帽子をつぶされ、遊ばれたショックから立ちなおっていず、泣きながら震えている。
「どぼじでごん゛な゛ごどすづの゛!!!!!」
母れいむ、怒りのアフガン。ではなく体当たり。ぽこん、ぱこんと、これも間抜けな効果音だ。
だが、子まりさの様子が気になったので、むんずとつかみ上げ、ジャバまりさのいるほうへ放り投げる。
すると、まりさのドタマに見事命中。ジャバの帽子は、さらに形が変わって、シュール・アートのオブジェっぽくなっている。
その場で、二匹が口論をはじめた。口汚く、伴侶を罵りあうゆっくり夫婦。睦まじかった昔はどこへやら。
げらげら笑いながら見ていると、そこへ、さっきから空気だった、腹痛まりさ以外の子ゆっくりがやってくる。
「おにいさん、まりさのようすがへんだよ!!ゆっくりしてないよ!!」
「おねえちゃんのようすをみてあげてね!!ゆっくりたすけてあげてね!!」
「ゆっくりさせてあげてね!!おかあさんたちもとめてね!!」
まことに注文の多いおまんじゅうだ。だが、確かに子まりさの様子は尋常じゃない。振れ幅がすごいことになっている。
こいつを家庭用ゲーム機のコントローラーに、振動パックとして取り付けられないだろうか。
ロクヨンのアレは、別売で高くついたっけなあ……。
それぞれに騒ぎ立てる一家を尻目に、考えに耽っていると、唐突に腹痛まりさがしゃべった。
「も…がまんできないよ…まりさはゆっくりするよ……」
さきほどから、お尻(後頭部だけど)をこちらにむけて、うつ伏せになっていたまりさ。
言うが早いか、あにゃるがムリムリと音を立てて裂けはじめ、そこから、水気の多い餡子が噴き出した。「うんうん」だ。
思わず、僕は飛びのいていた。そのせいで、飛来した下痢餡子が、子ゆっくり姉妹の顔面に降りかかった。
「ゆっ?これはなあに?」
「まりさがうんうんしてるよ!」
「うんうん?」
「ごれ゛う゛ん゛う゛ん゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
子ゆっくりたちが恐慌状態に陥る。とは言うものの、その場でぴょんぴょん跳ねたり、ぐるぐる回るだけだから、
下痢うんうんを撒き散らし続ける、腹痛まりさの餌食であることに変わりない。
ブリッ!ブビッ!バビッ!ブツッ!
ものすごい音を立てて散布される、腹痛まりさの下痢Pうんうん。普通なら、いくら下痢をしているとはいえ、
そこまで飛距離が出るわけではない。しかしこの場合、裂けた肛門の痛みに耐えようと、
腹痛子まりさが「あにゃる括約筋」に力を入れ続けるため、その圧力で、ゆるい餡子は勢いよく射出されてしまうのだ。
言うなれば、腹痛子まりさうんうん鉄砲地獄篇。だが、体の小さな子まりさのことである。砲撃は既にやんでいた。
勢いよく餡子を射出し続けて、皮だけになったまりさ。下痢うんこまみれのゆっくり姉妹はそれを眺め、茫然自失状態だ。
親ゆっくりはまだケンカを続けている。やめようとする気配がないので、あにゃるの裂けた、まりさの皮をつまんで、
二匹の間に放り込んでやる。
「へ゛ぢゃ゛む゛ぐれ゛の゛れ゛い゛むはゆっぐり゛じないでじね!!!……ゆ゛っ゛!?」
「ぐざぐでう゛ずぎだない゛ぼうじのばりざごぞじね!!!…ゆ゛ゆ゛っ゛!?」
投げ込まれたモノを、不思議そうに、しげしげと見つめる二匹。とどめとばかり、しわくちゃになった子まりさの帽子を投げる。
「ゆ゛っ゛!!!!ぢびぢゃ゛ん゛!!!!べんじじでええええええええ!!!」
「おがあざんだよお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!りっぱなおぼうじのおがあざんなのにい゛い゛い゛い゛い゛!!!!」
皮+帽子=我が子と悟り、泣き叫ぶれいむとジャバ。両親の叫び声を聞いて我に返ったのか、ゆっくり姉妹までが泣き始めた。
ようやく分かったのだが、寒さにやられた子まりさは、風邪をひいてしまい、その一症状として下痢をしたものらしかった。
比較的行儀のよい子ゆっくりだったから、その場でうんうんを漏らすことができずに、僕が帰るまで持たせる気だったのだろう。
だが、いざ飼い主が帰宅してみれば、もはや手遅れの状態であり、言葉を話すことさえできなくなっていた。
後は説明したとおり、うんうんバズーカが炸裂してしまったというわけである。
掃除とゆっくりたちの後始末が大変ではあったが、これは大変面白い現象である。
下痢をするゆっくりのスカトロプレイにはまった僕は、それ以来、冬の間でもヒーターをつけずに過ごしている。
その甲斐あって、一番大きなジャバまりさが、情けないことに、真っ先に風邪を引き、下痢になった。
こいつは下品で遠慮を知らない個体だから、我慢の限界が来るまで、あにゃるにコルク栓をしている。
決壊の時が待ち遠しい。
最終更新:2008年12月29日 17:26