ゆっくりいじめ系1811 すぃーチキンレース

※ご覧頂く前の注意書き※
  • 悪いことをしてないゆっくりが酷い目に遭います。
  • 全滅しません。
  • 俺設定込みです。
注意書きは以上です。それでは、お楽しみ頂けると幸いです。

3/10 一部加筆しました。 by 作者




冬。休日なのでのんびりしていたら、あることを思いついた。
加工所直営の店でスィーを2台購入して(意外と高いのね)、ゆっくりの家族を探しに白くなった森へ入る。
家族は偶数が良い。
巣を覗くと奇数の家族も見つかったが、今回は偶数が良かったので全て潰していった。かわいそうに。
3、4家族ほど潰したところで偶数の家族が住んでいる巣が見つかった。
親2匹、子供3匹、赤ん坊5匹の計10匹のようだ。

とりあえずにこやかに挨拶をする。挨拶は良い付き合いの第一歩だからな。
「おい、巣を雪で埋められたくなかったら10数えるうちに全員出て来い」
すると中から
「でてっちゃだめだよ! そのうちあきてむこうにいっちゃうからね!」
「おちびちゃんたちはおくにかくれててね!」
「「「ゆっくりりょうかいしたよ!!」」」
と聞こえてきた。
3、2、1、0。タイムアップ。宣言通り埋めさせてもらう。思惑が外れて残念だろう。
ザッザッザッ
「ゆうううううっ!! やめてねええええ!!」
ターイムアップ。
ザッザッザッ
「ごめんなざあああい!! おぞどにいぎまずううう!!」
遅かりし由良之助。
ザッザッザッザッ
「どぼじで……ごんなごどずるの……」
「もっと……ゆっくりじだがった……」
南無。



埋め終わったので次のゆっくり家族を探しに行く。
奇数の家族をまた2つほど見つけたので、本当に本当に悲しいことだが全滅させておいた。
またしばらく歩いていると、偶数の家族が見つかった。
今度は親×2、子供×3、赤ん坊×3の8匹家族だ。
爽やかに挨拶をする。
「おい、巣を雪で埋められたくなかったら10数えるうちに全員出て来い」
「にんげんさんだよ! ぜったいでていっちゃだめだよ!」
「おちびちゃんたちはかくれてね!」
「「「ゆっくりわかったよ!!」」」
またかな。
「5、4、3、2……」
「「ゆええええん! こわいよおおおお!!」」
お。手応えあり。カウントストップ。

「ゆう……」
「れいむ、しかたないよ。おそとにでるしかないよ」
「でもでていったらゆっくりできないよ!」
「このままだとみんなうめられちゃうよ!
 でもでていったらもしかしたらにげられるかもしれないよ!」
「ゆうううう……。わかったよ……」
「おちびちゃんたち! おそとにでるけどあんしんしてね!
 おとーさんとおかーさんがまもってあげるからね!」
「それならあんしんだね!」
「にんげんちゃんもきょわくないね!」
来るか。よし。
「「にんげんさん! いまからでていくからゆっくりまっててね!」」
待ちましょうとも。



「ようこそ」
「にんげんさんははやくかえってね!」
「できればたべものをおいていってね!!」
「「おかーさんこわいよう……」」
「ちびちゃんたちあんしんしてね! おとーさんとおかーさんがまもってあげるからね!」
「良く出てきてくれたね。今日は皆に面白い遊びを教えてあげよう」
遊び、と聞いて親の後ろで震えていた子供たちが一斉に出てきた。
「なにちてあちょぶの?」
「ゆっくりできる?」
「おにーさんはいいひとだね!」
さっきまで巣を埋めようとしてたけどね。
あとこれからやることを考えるととてもそんな事は言えないけどね。



「遊びというのは、ここにあるスィーを使うんだ」
「ゆっ! すぃーだ!」
「まりさのったことあるよ!」
「れいむも!」
「おねーちゃんたちうらやまちいな……」
「れいみゅものりたいよ!」
子供はすっかり私を信用したようだ。親は……半信半疑といった顔である。
まあ子供が信用しているようだから、親の信用を得るのも時間の問題だろう。

「近くに川がある。そこで遊ぼう」
「「「ゆっくりついていくよ!!」」」
歩き出すと子供が嬉しそうについて来た。順番に手の上に乗せてやると、
「おそらをとんでるみたい!」
と子供が喜ぶ。それを見た親にも笑顔が出てきた。よしよし。



川に到着。まだ凍結はしていないが、かなり水温が下がっている。
「おにいさん、ここでなにをするの?」
親れいむが聞いてきたが、無視して家族全員を持ってきた箱に投げ込む。
「ゆっ!」
「いちゃい!」
「おねーちゃんおみょいよ……」
「そんなことないよ! まりさはないすばでぃだからおもいはずがないよ!!」
子供はこんな感じだが、親は
「だまじだなあああああ!!」
「だぜえええ!! ごごがらだぜえええ!!」
と箱に体当たりを始めた。しかし、当然ながら箱はびくともしない。



さて、楽しい時間の始まりだ。私にとっての。
「あー、今からこのスィーに乗ってチキンレースをしてもらう。
 ルールは簡単、対戦相手より川の近くで停まれたら勝ちだ」
「だぜえええ!! だぜえええええっ!!」
「ばりざのばがあああああ!! どうじでごうなるっでわがらながっだのおおおお?」
「でいぶだっでででいごうっでいっだでじょおおおお!?」
「おきゃーしゃんきょわいよおおおお!!!」
「ゆっぐりでぎないいいい!!」
「ゆわああああああん!!」
「静粛に」
箱を蹴っ飛ばすと静かになった。

「ゆぐっ、ゆぐっ……。もじまげだらどうなるの?」
「敗者はグッドバイだな」
「おうぢにがえじでぐれるの……?」
「ノンノン。この世からグッドバイだ。つまり、負けたら死ぬってことだな」
「「ゆううううううっ!?」」
もう一度蹴っ飛ばすと静かになった。ちょっと面白い。
「相手より奥に止まろうとして、川に落ちても家族と永遠にさようならだ。
 冬だから川は冷たいしな。お前ら元々水に弱いし。
 なお、スタート地点と川の半分以上進めなくても負けと同じ扱いとする。
 バックして戻る事も反則だからな」
「「「いやぢゃああああ!! おうぢ」」」ガンッ
静かになった。宜しい。



「では記念すべきオープニングゲームを始めよう。最初の対戦は……お前とお前だ」
「ゆっ!! まりさいきたくないよ!!」
「ゆゆー、おしょらをとんでるみちゃい!」
子まりさと赤まりさをチョイスした。箱から出す時の反応が対照的でちょっと面白かった。
「乗れ」
「ゆう……」
「おもちろちょうだね!」
「やべろおおおおおおお!!!」
「ぢびじゃんだぢいじべるなあああああ!!!」
……観衆が箱に体当たりしたり叫んだりでちょっとうるさい。
スタートの時は黙っているのが観戦マナーなので、箱を蹴って静かにしてもらった。

「そうだ、小さいほうのまりさはスィーの動かし方を知らないんだったな。
 おい、親のまりさよ。動かし方知ってるか?」
「じじいにはおしえないよ!」
「そうか、レースは中止だ。全員ペナルティーで今すぐ死んでもらおう」
「ゆゆっ!? まって、おしえるからやめてええええ!」
「さっさと言え。時間をとらせるな」
「あかちゃんたちきいてね!
 すぃーはね、『すすみたい!』っておもうとすすんで、『とまりたい!』っておもうととまるんだよ!
 まがるときは『みぎにまがる』とか『ひだりにまがる』っておもってね!
 すぃーのうえでゆっくりするとゆっくりうごくんだよ!」
「「「ゆっきゅりりきゃいちたよ!」」」
なるほど。意志力がスィーの動力源なのか。不思議アイテムだな……。



「では始めよう。3、2、1、スタート!」
「ゆっ!」
「ゆゆっ!!」
先にスタートを切ったのは子まりさ。なかなか良いスタートだ。
一方の赤まりさは……出遅れてしまった。まあ、初めて乗るのだから仕方ないと言える。
「まいしゃがかちゅよ!」
おっと、出遅れた赤まりさが猛然とダッシュを掛け、前を走っていた子まりさをブチ抜いた。
「やっちゃよ! ごーゆ!」
ゴール……じゃねーよ! あらら、川に突っ込んじゃった。

「ゆぶっ! おきゃーしゃんたちゅけてええええ!! ちゅめたゴボゴボゴボ……」
哀れ、ルールを勘違いした赤まりさは沈んでしまった。
「ばりざのあがじゃんんん!!」
「おにいざんだずげであげでえええええ!!」
観客席からは大歓声だ。スィーはまだ使うので回収しておく。うう、川の水が冷たい。
そんなこんなしているうちに、子まりさが川の直前でストップした。
「ゆう、ゆう……まりさごめんね……」
「おめでとう! 勝ったまりさは次のレースまでゆっくりしてね!」
箱へポイ。
「ゆぶっ」



「さて第2レースを行います。次の栄光ある選手は……子れいむと子まりさ!」
「ゆわああああん!!」
「いぎじゃぐないいいい!!」
観客からまた大歓声があがる。でもスタート前なので箱を蹴って静かにしてもらった。マナーは守ろうね!
「乗れ」
「ゆううう……」
「……」
この子まりさはいいな。ちゃんと精神統一をしている。
「ではスタートだ。3、2、1、スタート!」
「ゆううううっ!」
子れいむがなかなかのスタートダッシュを決める。遅れて子まりさもスタート。
っと……? まりさがスピードを上げて斜めに走り出した。
「れいむがしねばまりさのかちだよ!」
ドンッ! まりさの乗ったスィーがれいむのスィーに体当たりした!
当然れいむはバランスを崩してスィーから落ちる。そこへニヤニヤ笑いをしたまりさのスィーが襲い掛かる!
「ばかなれいむはしんでね!」
「ゆぶっ」
クリーンヒット! まりさのハンマー○クラッシュがれいむに炸裂!
れいむは餡子と皮だけの物体と化した。

「ゆはあっ、ゆはあっ……。おじさん! これでまりさのかちだよね!?」
「いや、反則負け。あくまでレースでの勝負だ。相手を潰して勝つなんてのは許容できないね。
 見てるゆっくり達よ、こいつをどうする?」
「れいむをころしたまりさはしんでね!」
「しまいをころすなんてもうおかあさんたちのこどもじゃないよ!」
「おお、はんそくはんそく」
「おねえぢゃんをがえぜええええ!!」
「ちね! ちね!」
沸き起こるシュプレヒコール。満場一致のようだ。

「どぼじでぞんなごどいうのおおおおお!?」
「決まりのようだな」
まりさをつかみ、川へ投げ入れる。
「ゆぶぶぶっ! ごめんなざあああい!! ゆるじガボガボガボ……」
沈んでしまった。今回は観客からの死を悼む声は無かった。
むしろざまあみろの声が多い、というか全部である。
「ゆっくりしずんでいってね!」
「おお、ぶざまぶざま」
「わるいおねーちゃんははんちぇいちてね!」



3回戦だ。
「次のレースは……。よし、お前等」
親れいむと赤れいむを引っ張り出した。
2回蹴られて学習したのか、観客は静かである。選手の搭乗もスムーズに終わった。
「れいみゅまけにゃいよ!」
「あかちゃん……」
親は涙を流している。子供はやる気満々といった様子だ。
「では始める。3、2、1、スタート!」
「ゆっ!」
赤れいむが抜群のスタートダッシュを決めた。親のダッシュも決まった。
レースは赤れいむが先頭。そのまま川へ近づいていく。

「!! あかちゃんあぶない!」
いきなり親れいむが涙を流したまま表情を鬼のように変え、キノコでも使ったかのように加速した。
そして川の直前でドリフトを決め、盾になって赤れいむが川へ飛び込むのを防いだ。
「あかちゃん! あぶないからまえをちゃんとみてはしってね! かわにおちちゃうでしょ!」
「ゆゆ、ごめんなちゃい……」
このまま終われば美しい親子愛の図であるが……現実とは時に冷酷なものなのだ。
「はい、お母さんの勝ちね。という訳で、負けた赤ちゃんはさようならでーす」


そう、親れいむのほうが川に近い。自分の体を盾にして、子供が川へ飛び込むのを防いだのが仇となったのである。
親子愛? 知るか、ゆっくりの親子愛なんてゴミ同然。ルールは絶対だ。
「「ゆううううううううっ!?」」
「れいむよ、何でドリフトなんかしたんだ? 
 そんなことやったら子供よりも川寄りに停まるのは当然じゃないか。考えなくたって分かるぞ。
 あっ、そうか。きっとれいむは赤ちゃんなんか死んでいいから自分が助かりたかったんだな。
 そうでないとあんなに焦って加速する理由が見当たらない」

「おきゃーしゃんほんちょうにゃの? れーみゅがちんでもいいきゃらおきゃあしゃんはたしゅかりたきゃったの?」
「ゆっ、あかちゃんちがうよ! おかあさんはあかちゃんをたすけようとおもったんだよ!
 おにいさんもへんなこといわないでね!」
「そうかそうか。れいむは言い訳が上手だなあ。
 だがなあ。お前が鬼のような顔になって加速したところを見たんだよ。あれはどういうことだ?」
「ゆうううううっ! あかちゃ」
れいむが反論しようとするのを遮って続きを言う。
「決まってる。あのままじゃあ子供のほうが先に川に近づいて停まってしまう。
 先に有利なところに停まられたら、思い切って川まで近づくしか無い。
 後から止まる位置を探そうとするとブレーキをミスして川に飛び込む危険も増える。
 だから、子供より先に加速して有利な位置で停まろうとしたんだろう。違うか?」

この説明は強引過ぎて突っ込みどころがたくさんあるのは承知の上だ。特にドリフトについての説明が足りない。
……が。常に刹那的思考とその場しのぎで生き、論理的思考をしたことが無い普通のゆっくりでは穴を指摘できないだろう。
ぱちゅりー種などの頭の良いゆっくりや、人間に教育してもらったゆっくりなら話は別であるが。


「おきゃーしゃんのばきゃあ! どうちてれいみゅがかつのじゃまちたのお!?」
「だってあのままじゃかわへとびこむところだったんだよ!」
「だってじゃにゃいよお! おきゃーしゃんのせいでれいみゅちんじゃうんだよ!! ゆええええええん!」
「ごべんねええええええ!!」
「はいはいどいてねー。もう何を言っても無駄ですよー。
 じゃ、赤ちゃん永遠にさようなら。お母さんのせいだからね!」
スィーから赤れいむを降ろし、間髪入れずに踏み潰した。

グシャッ
「ぶぎゅ」
「ゆああああ……。あがぢゃんがああああ……」
「でいぶのばがああああ! じねええええええ! あがぢゃんがえぜええええ!!」
「れいみゅをころちたのはおきゃーしゃんのせいだよ! わりゅいとおもうにゃらちんでね!」
「ゆぐっ、れいむ……。せめててんごくでゆっくりしてね……」



レースはまだ終わらない。
「さあて次のレースだ。対戦するのは親まりさと赤まりさにしよう。カモンッ!」
箱から出し、両者をスィーに乗せる。
ここまでの傾向を見ると、赤ん坊は上手くスィーを停められないようだ。さて今回はどうなる。
「まいちゃがかちゅよ!」
「ゆう……」
「3、2、1、スタート!」
「しぇんてひっちょうだよ!」
今回も子供が先手を取り、親が追走する形だ。
半分を過ぎるまでは赤まりさが先頭だったが、半分を過ぎた辺りで親まりさが一気に加速した。
目には意志の光が灯っている。
親まりさは伴侶のれいむと同じように川の直前でターン、赤まりさの行く手を塞ぐ形で停止した。
少ししてから赤まりさが親の手前に来て停止する。
先ほどのレースと同じ展開だ。

「おとーしゃんどいちぇね! ぷりちーなまりしゃがちんでもいいの? ばきゃにゃの?
 まいしゃれーみゅみちゃいにちにちゃくにゃいよ!」
「おとうさんにかんがえがあるから、そこでいいこにしてとまっててね! うごいちゃだめだよ!」
「ゆゆっ? わかっちゃよ!」
どうするのかと思っていたら、親まりさはバックターンして体勢を戻し、
さらにバックして赤まりさと同じ位置でスィーを停めた。
「おにいさん! おんなじところにとまってるからひきわけだよね!」
「お前今バックして戻ったよな? 考えたつもりだろうが反則負けだ」
「ゆうううううっ!? どぼじでえええええ!?」
「バーカ、最初にバックしたら反則って言ったぞ。ったく、ちゃんと聞いてろよ……」
「うぞだあああああああ!!」
「いや、本当だって。とにかくペナルティな」



「おとーしゃんをいじめにゃいでね!」
赤まりさがスィーに乗って体当たりしてきやがった。しかし大したダメージにはならない。
スィーの速さは人間がジョギングするより少し速い程度。
ちぇんなどの速い種を除く普通のゆっくりのスピードは人が歩くよりも遅いので、
それに比べたら速いと言えるが、まだまだ遅い。
しかも乗っているのが軽い赤ゆっくりなので、大人のゆっくりが体当たりする程度の衝撃力しか出ないのだ。
「……貴様ァ! 審判に暴行を加えるとは言語道断! お前もペナルティだっ!!」
スィーから引っ張り上げ、思い切り踏み潰してやった。
「ぴぎゅっ」
「あがじゃんんんん!」
「まりさがあああああ!」
箱の中の観衆も大騒ぎだ。

「ばりざのあがじゃんがえぜええええ!!」
いやいや、死んでるから返せないし。
親まりさは体当たりをしようとこちらへ跳躍してくる。
その勢いを利用させてもらおう。思いっきり蹴った。カウンターである。
「ぶぎゅっ」
バシャーン!!
「ぶぶっ! だずげで、でいぶだずげでえ!! がぼっ!!」
「ばりざああああああ!!」
「おとーさあああああん!!」
まりさ種なんだから帽子使えばいいじゃん、とお思いの方もいらっしゃるかもしれないが、
残念なことに帽子を残してまりさは川へ飛んでいってしまったのだ。
そもそも溺れるほどの深さがある川の中で帽子を外して乗る、なんて器用な真似はできないだろう。
「ぼっど……びんなでゆっぐりじだがっだよおお……」
まりさは沈没した。



「ゆぐっ、ゆぐっ……」
「どぼじで、ごんなびどいごどずるのおお?」
親れいむが聞いてきた。お答えしよう。
「暇つぶし。あとさ、お前らだって虫さんとかお花さん獲ったりする時は楽しいだろ? あれと同じさ」
「おばなざんやむじざんばだべぼぼでじょおおおおおおっ!!??
 でい゛ぶだぢばだべぼぼじゃだい゛い゛い゛い゛い゛い゛っ!!!!」
「ハハ、面白いこと言うね。でもさあ、俺たち人間にとってはお前らは食べ物なんだよ。
 お前が何て言おうが変わらんよ。食べないでやるだけ感謝しろよ?
 さあて、最終レースだ。勝った方は自由の身にしてやるよ。賞品としてスィーもあげよう」
「…り………てね……」
「ゆぅ……。ゆっくりわかったよ……」
親れいむが子まりさに何事か囁いている。スタート前は静かにするのがマナーだが、最後だしこれ位は許してやろう。

「始める。3、2、1、スタート!」
「まりさああ! おかあさんたちのぶんもゆっくりしてねええええ!!!」
叫ぶと同時に親れいむがロケットスタートを決めた。一方の子まりさはノロノロ運転である。
半分を過ぎてもれいむのスピードは落ちない。落ちない。もう川だ。それでも落ちない。
バッシャーン!!
「まりさ……おかあさんたちのぶんもゆっぐり……じでね……ゴボゴボゴボ……」
親れいむが沈むと同時に、子まりさが川の直前まで来て停止した。
「おかあさん……。まりさみんなのぶんもゆっくりするからね……」
優勝者は子まりさに決まった。これで遊びも終了である。



「まりさおめでとう。約束通り君は自由の身だ。賞品のスィーをあげよう」
「すぃーはうれしいけどあんまりうれしくないよ……」
「そうか。春になったらスィーでもっと人間の住んでる所から離れた場所に引っ越したほうがいいな。
 これからもっと寒くなるからお兄さんはもう来ないよ」
「しんようできないよ」
「そうか。なら勝手にしろ。家までは送ってやる」
「おねがいするよ」



まりさを巣に送って、家路についた。
別に全員潰しても良かったが、最後のレースを見て飽きてしまったのか、その気にならなかった。
後の話になるが、春になってもう一度巣を訪れてみたらまりさは居なかった。
スィーも無かったので忠告通り引っ越したのだろう。
最初は今回ので何回か遊ぶつもりだったが、終わったら遊ぶ気はどこかへ行ってしまった。
冬は長い。また新しい遊びを考えるとしよう。


おしまい






あとがきのようなもの
Q. ドの付く遅筆じゃなかったの?
A. たまたま時間があったのでついカッとなって書いた。反省はしている。


午前中に某社の説明会がありました。
質問したのはいいんですが、緊張してあわわあわわになってしまいました。
もっと慣れないとダメですね。
時間を見つけて書きたいとは思いますが、色々しなければならないので、ゆっくり書いていきたいと思います。


今までに書いたもの
  • お星様になってね!

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最終更新:2009年03月10日 11:57
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