ゆっくりいじめ系1277 生き別れのれいむ姉妹

『生き別れのれいむ姉妹』




とある夜。
森の中にあるゆっくりのおうちがれみりゃ達に襲われた。
盾になった親が一番に食べられ、次に何も知らずにれみりゃに近づいた赤ちゃん。
ここで長女ゆっくり達が親に続いて盾となり、その隙にれいむ姉妹はれみりゃ達から逃げ延びた。
しかし暗い夜道を駆けていくうちに、夜目の利かないれいむ姉妹は途中ではぐれてしまった。





それから一ヶ月。

姉れいむは子供でありながら一匹で森の中を生き抜き、今や大人のゆっくりとなっていた。
生き抜くためなら何でもやった。
他のゆっくりのおうちを見つけては出かけている間に空き巣を行った。
瀕死のゆっくりを見つければ助けなんて呼ばずにその場で食べた。

でもそれはある意味仕方ないことだ。
善だの悪だのと考えていれば死んでしまうような厳しい自然の世界なのだ。
そんな概念に縛られない姉れいむだからこそ一匹で生き抜いてこれた。
そして他のゆっくりから摂取することこそが姉れいむにとっての善だった。

姉れいむは一匹のまりさからこんな噂を聞いた。
森を太陽の昇る方向に向かった先に人間が住む里があって、野菜を独り占めしているらしい。
野菜なんて森ではたまにしか食べることが出来ない高級な食べ物である。
それを独り占めにするとは何てゆっくり出来ないんだと姉れいむは思った。
そんな奴らに野菜なんてもったいない。
隙を見て盗んでやろう。

その情報を教えてくれたまりさにはお礼として何度もすっきりさせてあげ、
後はおうちの食料をありがたく頂いた。




森を抜け、人間の里の入口で姉れいむは思わぬゆっくりと出会った。
妹れいむだった。おうちの周りで落ち葉を集めている。
大人になって体は大きくなっていたが、あのリボンは間違いなく妹だった。

「ゆっ! おねーちゃん!? おねーちゃーん!!」
「れいむ…!!」

お互いに死んだと思っていた姉妹が生きていたことに喜んだ。
そして懐かしい家族に頬を擦りつけ合わせた。
さらには相手の柔らかホッペを咥え、あむあむもち~んと引っ張り合う。
最後にはもちろん、

「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」

お決まりの挨拶である。
ゆっくりする暇の無かった姉れいむには久しぶりの「ゆっくりしていってね!!!」だった。

「れいむ! いままでどこでゆっくりしてたの!!」
「このいえにいたよ! にんげんのおにーさんがたすけてくれたんだよ!!
 おねーちゃんは!?」
「れいむはもりにいたよ! たいへんだったけどなんとかゆっくりできたよ!!」

姉れいむは妹に答えを返しながら妹れいむの姿をじっと見つめる。
妹れいむはかなりの美れいむに成長していた。

きめ細かく白い肌。
艶々でさらりとした綺麗な髪。
何だかゆっくり出来るれいむのいい香り。

それに比べて自分はどうか。
カサカサで薄汚れた肌。
ギトギトで乱雑な髪。
自分の香りは分からないが、おそらく…臭い。

なんで姉である自分がこのざまで、妹がこんな綺麗なんだろう。
胸、というか体の中心がチクリと痛む。

姉れいむは心に芽生えた微かな嫉妬心を抑えて冷静になる。
そして自分もここをおうちにすれば妹と同じかそれ以上に綺麗になれると考えた。

「ゆゆっ、れいむもここにすむね!!」
「ゆっ!? おねーちゃんそれは…」
「きまったことだよ! きょうからここはれいむのおうちだよ!!」

姉れいむは早速おうちを見て回ろうと半分開いていた扉からおうちに入った。
段差を越えると左には広い部屋、まっすぐ前には台所と食糧の入った戸棚があった。
もっとも森にいた姉れいむにはそれが台所だとも食料が木の箱の中に入っているとも分からなかったが。

なので姉れいむはとりあえず広い部屋の方へ跳ねる。
中には机や本棚など様々な家具があるが、それも姉れいむには変な形の木でしかない。

「ゆっ、おねーちゃんでていったほうがいいよ。ゆっくりできないよ!」
「ばかいわないでね!! ここはもうおねーちゃんのおうちなんだよ!!」
「ち、ちがうよ! そういうことじゃないよぉ!」
「ゆゆっ! これはふかふかだね!!
 ここをれいむのべっどにするね!!!」

姉れいむは座布団の上に飛び乗ると寝床宣言をした。
妹れいむは部屋の入口でオロオロとするばかりだ。

「れいむ! おなかすいたからごはんもってきてね!!
 ひさしぶりにあえたからごちそうしてね!!!」

ここは元々妹のおうちだからと姉れいむは妹れいむにご馳走をお願いした。

「ゆっ、だめだよ!
 ごはんはおにーさんがよういしてくれるんだよ!!」
「ゆゆっ!?」

人間に、用意してもらう??
姉れいむは驚愕した。
人間から野菜を盗もうとしていたが、まさか人間にそんな使い方が出来るとは思わなかったのだ。
つまり姉れいむは妹が人間を飼っていると勘違いした。
そしてその妹の姉である自分はもっと偉いんだと本気で思い込んだ。

「だったらおにーさんにごはんよういしてもらおうね!!
 れいむはおやさいがいいからにんげんにたのんできてね!!」
「ゆぅぅ~ちがうよぉ!!」

妹れいむは姉れいむのそばに寄っていく。
そして背中をぐいぐいと押した。

「ゆゆ? まだすっきりにははやいじかんだよ??」
「ちがうよぉ! おねーちゃんゆっくりしないででてってね!!」
「なんでそんなこというの!!」
「ここはゆっくりできないよぉ! おねーちゃんはまだみつかってないかっゆぎゅんっ!?」

姉れいむは妹れいむに体当たりした。
妹は後ろに一回転した後うつ伏せに倒れた。

「ゆぎゅぅぅ、いだいよ! おねーぢゃんひどいよぉぉぉ!!!」
「ひどいのはれいむのほうだよ!!
 こんなゆっくりぷれいすをひとりじめするなんてにんげんいかのぐずだね!!!」
「ち、ちがうよ! ここはゆっくりぷれいすじゃないよ!!」
「うそいわないでね!! そんなれいむはいもうとなんかじゃないよ!!」
「ゆぐっ、やべっ、いだいっ…! やべでぇぇ!!」

姉れいむは何度も妹れいむに体当たりをかます。
抵抗できずに部屋を転がらされる妹れいむ。
やはり野生で生き抜いてきた姉れいむの体当たりは強かった。
妹れいむは強い衝撃に体を凹ませながら転がっていく。

「いぢゃいよぉぉ!! おねーぢゃんもうやべでぇぇぇ!!!」
「ゆっくりしね! ひとりじめするなんてきたないれいむだね! うそつくなんてきたないれいむだね!!」
「ゆぶっゆぐぼっ」

妹れいむはとうとう壁まで転がらされ、姉の体当たりのたびに壁に押し付けられる。
ざらざらの家の壁は妹れいむのもち肌を削っていく。
何度か姉に続けて押し付けられると餡子が少し漏れてしまった。

姉れいむは壁に付着した餡子を見ると体当たりはやめた。
代わりに上から踏みつぶそうと飛び跳ねた。

「ゆぐぇっ!!」

弱った妹れいむの上に姉れいむは飛び乗ると、妹れいむは口から餡子を少し吐き出してしまった。

「よわっちいね!!
 ちょっときれいだからってゆっくりしたけっかがこれだよ!!」
「ゆぎぇ!!」
「にんげんにたべものだしてもらえるからっていいきにならないでね!!」
「は…ぐ…っ!!!」
「このおうちとにんげんはおねーちゃんがもらってあげるからかんしゃしてね!!!」
「っ………!!!」

姉れいむは悲鳴もろくに上げられなくなった妹の上からようやく退いた。
あとは食べるだけだ。
姉れいむは大口を開けて瀕死の妹れいむに口を被せる。

そのはずだったが、閉じた口は空気を噛んだ。
そして自分は宙に浮いている。

「この糞饅頭め…」

人間の顔が横にあった。
姉れいむは片手で頭を掴まれて持ち上げられたのだ。

「おにーさんはなして! そいつころせない!!」
「チッ、こいつはさっさと殺すか」
「ま、まって…おにーざん……」

妹れいむはズリズリと畳を這い、人間にお願いをした。

「おねーちゃん、なの。…だから、ごろざないでぇ……!」
「これがお前の姉? 本当か?」
「ほんものだよぉ。だから…」
「ダメだ。許すわけにはいかない」
「おねがいぃ…れいぶのおねぇぢゃんなのぉぉ」

自身を殺そうとした姉だというのに妹れいむは助けてあげてと頼んでいた。
あんなにボロボロで苦しそうだというのに、だ。
これには人間も考えを改めた。

「いいだろう。だが扱いはお前と同じだ」
「ゆんっ、とうぜんだね! でもいもうとよりおおめにたべものだしてね!!」
「ぁ…ぁ……やべであげでぇっ!!」

妹れいむは自身と同じことを姉がされるのは避けたかった。
だからこそ家に上がり込んだ姉を追い出そうとしたのだ。
一方で姉れいむは別方向に勘違いしているようだった。

「これでも譲歩したほうだ。
 それとも、お前は俺に逆らうのかれいむ?」
「ゆひっ…」

妹れいむがガクガクと震えだした。
痛みによるものではない。
これは恐怖。
今までこの人間に与えられた恐怖が脳裏を駆け巡ったのだ。

異常なまでに震える妹を見た姉れいむは瞬時に察した。
そして自分の認識に間違いがあったことも理解した。
妹れいむは人間を飼っていたんじゃない。捕まってたんだ。
だから人間の言葉にここまで怯えるんだ。

姉れいむは人間に対する怒りが湧いてきた。

「おにーさん! れいむのいもうとになにしたの!!」
「それはこっちのセリフだ馬鹿野郎!!!」
「ゆびんっ!?」

突然人間に頬を殴られた。
野生でも決して味わうことの無かった重い一撃。
こっちの壁からあっちの壁まで一直線に吹っ飛ぶぐらいの威力だ。
ただしこの姉まりさは頭を掴まれたので実際に吹き飛ぶことはなかった。
その代わりに頭を掴む人間の指が頭にめり込み、殴られた頬には大きな裂け目が出来てしまったが。

「ゆぎゃあああああああああああ!!!!」

頬が裂けた痛みと頭に五本の指が刺さった痛みに姉れいむは大声で叫ぶ。
叫んでいないと気が狂ってしまいそうだった。

「おっと、つい手が出てしまった。
 すまんな」
「あああああああ!! いだいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
「うるさいな。
 叩き潰したいところだが一応約束だからな。
 お前の妹と同じ扱いをしてやるよ」

その人間は姉れいむを持ち上げたままもう片方の手を両足の付け根の間に当てて何かをしている。

ガチャガチャ
ジー…

「まったく俺のれいむをボロボロにしやがって。
 しょうがないからお前で"処理"させてもらうぞ?」
「ゆぎぇえっぇぇぇぇぇ!!!」
「…うるせぇなぁ」
「ゆぼっ!?」

痛みで叫び続ける姉れいむの口の中に人間の手が突っ込まれた。
喉の奥を掴まれて思わず嘔吐しそうになる。

「えーっと、確かここだったな」
「おごっ、おごっ、んごおぉぉおおおおお!!!」
「おりゃ」
「ゆ"っ………」

人間の抜いた手には何かが掴まれていた。
姉れいむはそれが自分の中身だと分かった。
そしてそれが無くなった姉れいむは声が出なくなっていた。

「これで静かになったな。
 それじゃ、入れるからな」


その後、姉れいむは地獄を見た。
人間に付いている何かに姉れいむは貫かれ、中に何かを何度も注ぎこまれた。
それは人間式のすっきりなのだが、ゆっくりにとってそれは暴力でしかなかった。

これが妹れいむと同じ扱い。同じ扱い…
妹れいむは本当のことを言ってたんだ。
そして助けてくれようとしてたんだ。
なのに自分はそんな妹を殺そうとした。
その結果がこれだよ。

姉れいむは自分の罪を理解した。
しかしそれはあまりにもゆっくりとした理解だった。

れいむ、だめなおねーちゃんでごめんね。







結局、人間はありすと同じように満足するまですっきりしてから姉れいむを解放した。

「ふー、すっきりーってとこか」
「おにーさん…もうやべであげでよぉ。おねーぢゃんをゆるじであげでぇ…」
「…まあいいか。こいつは森に帰してやるよ」
「ほんと!?」
「ただしお前はその分働けよ?」
「ゆ…ゆっくりわかったよ」

妹れいむは助けてくれた人間の恩に報いるためここにいた。
どんなにひどいことをされてもそれは変わらなかった。
この人間がゆっくり出来ると言ってくれるまでこの契約は続くのだ。











姉れいむは森に生かして帰してもらえた。
しかし声は出ないし体の傷は残ったままだ。
厳しい野生の世界では長く持たないだろう。

さらにはコソ泥のように生きてきた姉れいむだ。
他のゆっくりに出会ったところで優しくして貰えるかどうか…

進むに進めず立ち尽くすだけの姉れいむ。
彼女はどんな余生を送るだろうか。









by 赤福


たまには思いつきで。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年10月28日 16:45
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。