注意書き:
見慣れないゆっくり達が活躍します。
某童話のゆっくりver. です。
むかしむかし、とあるゆっくり村のはずれで食糧の番をしているひとりの少女、ゆっくりてゐがいました。
饅頭の化身に少女というのはいささか度が過ぎるかもしれませんが、ルビーのように真っ赤な瞳と
長く美しい黒髪、そして丸っこく大きなうさ耳を持っていました。
それ以外はその辺のゆっくりと大差ありません。見た目は――
「たいへんうさ、たいへんうさ! ゆゆこがくるうさあああああ!!!」
「ゆゆっ!?ゆゆこはゆっくりできないよ!!!」
「ちょっとこわいけど、みんなでおいはらえばこわくないだぜ!!!」
「とかいはじゃないゆゆこは、ゆるさないわ!!!」
「わかるよー、わかるよー!!!」
ある日、この少女の叫び声が聞こえるので、村人、いえ村ゆっくりたちは急いで少女の元へ
駆けつけました。村にはたくさんの食糧が保管されていましたが、ゆゆこにかかっては
ひとたまりもありません。
我らがゆっくりらいふを守るため、血相を変えてゆっくりたちが集まってきます。
しかし、いざゆっくりたちが来てみると、ゆゆこなどどこにもいません。そこには、
ゆっくりてゐがひとり笑いころげていました。
「あはははは。うっそうさ~♪」
「ゆゆこなんていないじゃない!!ぷんぷん!!!」
「まりさにうそをつくなんて、いいどきょうだぜ!!!」
「うそつきは、いなかもののはじまりよ!!!」
「ちーーんぽ!!!」
村ゆっくりたちは少女をこっぴどく叱りましたが、とにかく食糧の草花も少女も
無事だったので安心し、戻っていきました。
しかし、ゆっくりたちが我が家に戻ってみると
「「「おぎゃあああじゃあああん!!!ごはんがにゃいよおおおおおお!!!」」」
「ゆゆっ!?でいぶがいっしょうけんめいあつめたごはんがああああ!!!」
「ま゙り゙ざの゙お゙い゙じい゙お゙はなさんがあああああああ!!!」
「とかいはのゆうがなてぃーたいむがあああああ!!!」
「わ゙がらないよー!!!わ゙がらないよー!!!」
何ということでしょう。それぞれが日々こつこつ貯めてきた食糧が、根こそぎ無くなって
しまっているではありませんか。
「おきゃあしゃん・・・まりしゃおにゃかしゅいちゃよ・・・」
「ごめんね・・・おはなさんがどっかいっちゃったんだよ・・・」
「「ゆ、ゆわあぁああああああん!!!」」
子どもたちは泣きじゃくり、大人たちもまたおなかをすかせています。しかし辺りはうす暗く
なってきており、本当にゆゆこが現れかねないので、仕方がなく空腹にたえて眠りにつくのでした。
一方、少女のおうちでは
「れーせん、てつだってくれてありがとうさー♪いっぱいたべるうさー♪」
「げらー!!!げーらげーらげーら!!!」
そう、ていとれーせんの考えた悪だくみでした。
村ゆっくりたちがおうちから出払っている隙をついて、食べものを運び出していたのです。
「うーしゃ、うーしゃ、しあわせー♪」
「げーらげーらげらげらげらげらー♪」
他の村ゆっくりたちがおなかをすかせている中、2人はたらふく食べて眠りにつくのでした。
何日かして、再び少女の叫び声が村に響き渡りました。
「たいへんうさ、たいへんうさ! ゆゆこがくるうさ~!」
村じゅうのゆっくりたちが急いで駆けつけましたが、そこには同じく少女が
笑い転げているだけでした。
「あはははは、また、だまされてやんのうさ~♪」
「またうそだったんだね!!ぷんぷん!!!」
「つぎやったらただじゃおかないだぜ!!!」
「うそつきなていとはすっきりできないわ!!!」
村ゆっくりたちはひとしきり怒りを表現すると、とぼとぼと我が家を目指し、歩いていきました。
しかし、例に漏れることなく
「ど、どぼじでごはんがないのおおおおおおおお!!!」
「ゆわあああああん、まりしゃのごはんがあああああ!!!」
「おにゃかしゅいたよおおおおきゃあああしゃあああん!!!」
村の貯蔵庫は無事であったものの、我が家の食料はすっからかんです。またしてもゆっくりたちは、
空腹に耐えながら夜を明かさなければなりません。
「うーしゃ、うーしゃ、しあわせうさー♪」
「げーらげーらげらげらげらげらげらー♪」
「こんなうまくいくとはおもわなかったうさ。みんなばかでたすかったうさー♪」
「げらげーら♪」
村ゆっくりたちが腹をすかせるのを尻目に、ふたりは晩餐を終え、幸せな眠りに就くのでした。
この後も少女の叫び声が何度か聞こえ、その度に村ゆっくりたちは駆けつけましたが、
すべて少女の狂言なのでした。更に少女に呼び出されると決まって、
村ゆっくりたちの家中の食べ物が無くなります。村で最も賢かったぱちゅりーは、
漸くていたちが怪しいのではないかと気づき始めました。
ある日、少女がいつものように食糧の番をしていると、村のはずれに本当に一頭の
ゆっくりゆゆこがやってきました。
「うさっ!?やばいうさ、やばいうさ~!!」
少女はギョッとしましたが、ゆゆこのほうはまだ少女に気付いていません。
少女は冷や汗をかきながら、ゆゆこに気付かれないようそっと後ずさり、くるっと向きを
変えて駆け出すと、村の中心まで来て大声で叫びました。
「たいへんうさ!!!たいへんうさ!!! ゆゆこがきたうさあああああ!!!」
ところが少女の声は聞こえているはずなのに、誰も本気にせず出てきてくれません。
少女は泣きながら絶叫しました。
「ほんとううさあああああ!!!ゆゆこが、あ・・・・・・・」
そこまでいって、少女は驚きのあまり口がきけなくなりました。目の前の木の上に、
れーせんが縛り付けられており、村ゆっくりたちが続々と集まってくるではありませんか。
「げらげーらぁ・・・・・・・」
「むきゅっ!?うさぎのあさぢえなんて、ぱちゅりーのあしもとにもおよばないわ!!!」
「どういうことか、ゆっくりせつめいしろなんだぜ!!!」
「それどころじゃないうさ!!!それどころじゃないうさあああああ!!!!!」
ふたりの悪だくみに気付くのに長い時間かかったぱちゅりーのちえなんてたかが知れていますが、
ていにとってはそれどころではありません。こうしている間にもゆゆこたちは
「こぼねー、こぼねー♪」
と鳴きながら食糧庫を食い尽し、村に近づいています。
「うるさいよ!!!うそつきていはゆっくりしね!!!」
「ゔざっ!!」
ひとりのれいむが突進を仕掛け、ていは吹き飛ばされてしまいました。それを皮切りに、続々と
村ゆっくりたちがおそいかかってきます。
「とっととしねだぜええええ!!!」
「いなばうああああああああああああ!!!」
まりさはていのほっぺを噛みちぎります。傷口からはどくどくと、桃色のさくら餡が漏れ出しています。
「そんなのありすの苦しみに比べたら、痛くないわ!!!」
「だずげでええええええ!!!え゙え゙え゙えええりいいいいん!!!」
誰のことかはよくわかりませんが、本能によるものでしょう。
ありすは大きく口を開けて、ていを大きな耳ごと丸かじりします。こうなっては彼女の運命も
決まってしまったも同然です。
「むーしゃ、むーしゃ、ぜんっぜんおいしくないわ!!!」
「うざあああああああああああああああ!!!」
辺りにさくら餡がぶち撒けられ、爽やかな甘い香りが立ち込めます。その言葉から察するに、
ありすにとってこの上ない御馳走となったに違いありません。
「ぺええええええええええ、ぺにすっ!!!」
「い゙、い゙な゙ばゔあ゙!!!」
更にみょんが、残ったていの喉目がけて木の枝を突き立てます。これがとどめとなり、
ていは力尽きました。しかし本当の恐怖は、これからです。
「げ…げらげら…げらげえええええらあああああああああ!!!」
「うるさいね!!!つぎはおまえのばんだよ!!!いのちごいしてもむだだよ!!!」
「ゆっくりしねだぜ!!!」
れーせんは紐の中で暴れまわり、耳をつんざくほどの絶叫をあげました。村ゆっくりたちの視線は
れーせんに釘付けなため見ることはできませんが、さくら餡をむさぼるありすの背後で、
ゆゆこがゆっくりと、大きな口を空けているところです。
「ぺっぽおおおおおおおおおおん♪」
「うっめ、うっめ、めっちゃ…ゆ゙っぎゃあああああああ・・・」
ありすの絶叫が聞こえたと思うや否や、一瞬にしてゆゆこの口の中に消えていきました。
「むーしゃ、むーしゃ、ぺぽぺぽーん♪」
「「「ゆゆっ!?ゆっくりにげるよ!!!」」」
「「こっちこないでだぜ!!!」」
「ゆゆー♪」
ありすの絶叫でようやく異変に気づき振り返ると、三頭の大きなゆゆこが大きな瞳をぱちぱちさせ、
これまた大きな口を開けながら近づいてきます。
「げえええええええりいいいいいいん・・・」
ばきっ、ばきっ
「むーしゃ、むーしゃ、こぼねええええええ♪」
続いて縛り付けられていたれーせんが犠牲となりました。れーせんは枝ごとゆゆこに噛み砕かれ、
宇宙の藻屑となりました。
「ゆびゃっ!?こっちこないでね!!こっちこないでね!!」
「れ、れいむのほうがうまいだぜ!!!まりさはまずいだぜ!!!」
「れーみゅはおいちくにゃいよ!!!ゆっくちやべでにぇ!!!」
「まりしゃはたべもにょじゃないよ!!!こっちこにゃいでにぇ!!!」
「おかあさんのおくちのなかにかくれるだぜ!!!」
「ちちちちちちちちちちちちんぽぽぽぽぽおおおおおおお!!!」
ゆっくりたちは顔を真っ青にして逃げ惑い、あるものは家の奥に、あるものは木に登り、
あるものはできる限り遠くへ逃げようと駆け出しました。
「ぺぽっ!」
「ぺっぽー!」
「ぺぽぺぽぺっぽー!」
「「「ゆかああああああああああああああああああああああああ・・・」」」
ビュウウウウウウウウゴォオオオオオオオオオオ・・・
全てが無駄となりました。
三頭のゆゆこたちは互いに背を向けてトライアングル・フォーメーションを組むと、更に大きく口を開けて
息を吸い込み始めました。その勢いは凄まじく、特大の台風のごとく猛烈な暴風に包まれます。
「「「わーい♪おそらをとんでるみた…ゆぎゃああああああ・・・」」」
「「「「おぎゃあああじゃああああああん・・・」」」」
「までぃざのぼおおおおじいいいいいいいい・・・」
「もっどゆっぐじじだがっだ・・・」
「ま、まりさはまずいだぜえええええええええ・・・」
「ぺえええにいいいずうううううううううう・・・」
「わがだないよおおおおおおおおおお・・・」
「でいぶのおりぼん…ゆぎゃああああああああ・・・」
逃げ遅れたゆっくりたち、遠くへ逃げようとしたゆっくりたち、
枝葉や泥でできた家は吹き飛び、木は根こそぎ倒され、
家の中に逃げ込んだゆっくりたちまでも…
五十人ほどいた村ゆっくりたち、全てが桃色のブラックホールへと消えていきました。
「「「こぼねー♪」」」
それから四半刻も経たない頃でしょうか。暴風は吹き止み、三頭のゆゆこたちはかつてない程の
御馳走におなかを膨らませ大満足です。
後には根こそぎ倒された木々が残るのみで、その葉っぱ一枚とて残りませんでしたとさ。
おしまい♪
あとがき
ふとてゐのことを考えていたら、某童話に結びついてしまいました。
戦ったとしても、結局ゆゆこ相手ではひとたまりもありません。
もしていの言うことを聞いて一目散に逃げ出していればあるいは…?
by まりさつむりの人
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最終更新:2008年11月01日 11:29