ゆっくりれみりゃ系いじめ2 いないいないうー

紅魔館。
幻想郷の外れに位置する湖の畔に立つその館は、悪魔が棲むとして人間達からは恐怖の、妖怪達からは畏怖の対象として知られてきた。
そんな悪魔の館の庭に、最近新たな住人が現れた。というより、無断で住み着いたと言うべきか。
ある時期から幻想郷全域に姿を現した汎用顔型食用生物『ゆっくり』。そのれみりゃ種が紅魔館周辺には多く見られる。
人々には希少種として知られているれみりゃ種だが、この一帯には最も多数生息していると考えられているれいむ種やまりさ種よりも多く生息していた。
今日はそんな紅魔館産のゆっくりを御覧に入れよう。どうかゆっくり読んでいって欲しい。

紅魔館門前。悪魔の館に地上から入るための唯一のルートである。
そこを守るは豊乳かつスレンダーという矛盾した至高の肉体を持ち、館の看板であるかのような鮮やかな紅色の髪を伸ばし、
外の世界の大国の伝統的な衣装に身を包み、悪魔の館を守っているとは思えない程気さくであり、
そして3ボス中最も美しいと里の若者に密かな人気を誇る紅美鈴という妖怪である。
その美鈴は、今日も今日とてシエスタに励んでいた。断じてサボっている訳ではなく、適度な休憩を挟む事による仕事の効率化を図っているだけなのだ。
そんなシエスタ中の美鈴に希少さに定評のあるゆっくりれみりゃ、長いのでゆっくりゃが近付いていった。
ゆっくりゃは見事な鼻ちょうちん(見る物を忘我させる程美しい)を作る美鈴に忍び足で近付き、持っている日傘で鼻ちょうちんをつついて割った。
「ふあっ!」
物凄い勢いで飛び起きる美鈴。どんなに弱点を晒している状態からでも瞬時に臨戦態勢に入れる辺り、伊達に紅魔館の門番をやっている訳ではないようだ。
「うー♪うっうー♪」
「って、何だあんたか。人がせっかくサボ…仕事の効率化を図ってる時に邪魔しないでよ」
「うー?うっうーうあうあ♪」
「はあ……そんな事言っても無駄かぁ。学習能力なんて無いもんね、あんたらは」
美鈴の言う事は正確には間違っている。彼らには学習能力が無いわけではない。
例えばこの、美しき門番美鈴を指差して笑っているゆっくりゃは紅魔館のメイド達に一度お菓子を分けてもらった際、
ここが自分にとって都合のいい場所であると瞬時に脳に(あるのかは謎だが)深く刻み込んだ程優れた学習能力を持っている。
単に、他人の都合を一切省みることができないだけである。
「うー↑うー↓うー↑♪」
「全くいい気なもんね……って、ああ!それはお嬢様の日傘!こら、返しなさい!」
「ぶー!ぶー!」
「ぶーたれても駄目!あんたがそれを持ち出す度に何故か私が怒られるんだから!」
そう言ってゆっくりゃが大事そうに抱える日傘を奪い取る美鈴。見るとクレヨンで『れみりゃの』等と落書きがしてある。
「ああー!こんな落書きまで…ヘイそこのメイドA!」
「何でしょう?」
庭でこっそり様子を伺っていた妖精メイドが美鈴に近付く。
「至急フェアリー・ガーディアンズ門前分隊を呼んできて。私は咲夜さんに用事ができたから」
「かしこまりました。すぐ手配いたします」
「お願いね」
てきぱきと指示をする美鈴。フェアリー・ガーディアンズとは、紅魔館で働く妖精メイド達の中でも館内の警備を担当している者達である。4面から出てくる雑魚妖精とか。
ちなみに名付けたのは館の主であり、れみりゃ種の元となったと思われるレミリア・スカーレットである。不夜城レッド(笑)
「ガーディアンズ、推参いたしました!」
「じゃあ後はお願い。さ、あんたも来るのよ肉まん」
「うぅー!うーあー!」
ぐずるゆっくりゃだったが、東方最萌トーナメントを制した事もある美鈴に体力で叶うはずも無く、ずるずると館に引きずられていく。
扉を開ける直前、目の前に紅魔館における唯一の人間にしてメイド長である十六夜咲夜が現れていた。
「時止めで登場するのは心臓に悪いからやめて欲しいなぁ…」
「何か言ったかしら美鈴?」
「いえ何も。丁度良かったです。咲夜さんに報告する事がありまして」
「事情は大体分かるわ。どうせこのゆっくりがまたお嬢様の日傘を持ち出したんでしょう?」
「ええ。ですがそれだけではありません。これを見て下さい」
咲夜に日傘の落書きを見せる美鈴。その瞬間、咲夜の目付きが変わった。
美鈴は震えた。この貌の咲夜を見る度に、美鈴の背筋に電流が走るのだ。
この顔を見たいが為に、わざと見つかるようにサボっているのだ。ああ、もっと!もっとその貌で私を見下して!罵って!踏ん付けて下さい!
だが今はそのような場合ではない。事がお嬢様の私物に関する事だし、本筋から外れた上にネチョ展開になってしまいかねない。そうなったら色々と破滅だ。
話を戻す。
「どうしましょう咲夜さん」
「そうね……流石にこれは私の一存では決められないわ。お嬢様の指示を仰ぎましょう」
「分かりました。ほらとっとと着いて来なさい」
「うー!うぅぅー!!」
ぷんすかと怒るゆっくりゃ。事情を知らぬ者が見ればさぞ和むであろうその顔も、今の二人にしてみれば鬱陶しいだけだ。
館主の部屋の前へ行き、扉をノック。
「咲夜ね。入りなさい」
「失礼いたします。お嬢様」
「失礼します!」
館主、レミリア・スカーレットは優雅に詰めチェスをしている所だった。
その可愛らしい姿からは、とても彼女が五百年以上生きる恐るべき夜の王、吸血鬼であるなどとは想像もできない。
里に住む怖いもの知らずの若者達は「カリスマなし」だの「れみ☆りあ☆うー」だのと言っているが、
実際に相対すればそのような事はとても言っていられないだろう。その可愛らしい外見を帳消しにする程の威圧感とカリスマを、彼女は備えているのだから。
「珍しいわね。美鈴まで連れて来るなんて。どうせいつもの悪戯でしょうに」
「仰る通りです。ですがお嬢様。これを御覧下さい」
「!!…………これはもういらないわ。見るのも嫌だから跡形無く処分なさい」
「うー!うーうー!」
『それは自分の物だ。どうしてそんな事を言うんだ』そう抗議するかのように声を上げるゆっくりゃ。だが、レミリアが睨み付けると静かになった。
「かしこまりました。それで、この者の処分についてはいかがいたしましょう」
「当然処分よ。やり方は美鈴、貴女に任せるわ」
「わ、私ですか?」
「そうよ。貴女も、コレには散々嫌な目を見させられているでしょう。臨時のボーナスみたいなものよ」
「ありがとうございます!ありがたく頂戴致します!」
「じゃあ下がっていいわ。ああそれと咲夜。後でパチェに会いに行くからお茶を用意しておいて」
「かしこまりました。では失礼致します」
「失礼しました!」
「うー!んー!あー!」
退室する二人。部屋を出た途端にぐずりだすゆっくりゃ。「自分の」お気に入りの日傘を「取られた」事が相当気に入らないらしい。
「じゃあ咲夜さん。私は仕事に戻ります。コレは今晩中に処分しておきますので。失礼します」
「ええ。じゃあ仕事頑張ってね」
「は、はい!!頑張ります!!」
その瞬間目の前から消失する咲夜。美鈴は咲夜の『頑張ってね』だけでご飯三十杯はイケる、等と顔を緩めながら自室に向かっていた。
部屋の中にゆっくりゃを放り込んですぐ施錠する美鈴。
中から鍵を開ける事も可能ではあるが、どうせゆっくりゃにそんな事は出来やしないし、窓だってゆっくりゃ程度に破れる程脆くはない。ここは、悪魔の館なのだから。
部屋の中に放り込まれたゆっくりゃ。今までにこのような乱暴な扱いなど受けた事が無いので何が何だか分からず呆然としている。
だが、数分後にはその豚より鈍い頭でもどうやら自分がぞんざいな扱いを受けたという事ぐらいは理解できたようで、大声で泣き出した。
「ぶうううぅぅぅー!ぶうううぅぅぅー!」
普段なら泣けばメイドの誰かが賭け付けて来てくれるのに、今は誰も来ない。その事実に益々声を張り上げるゆっくりゃ。
ちなみにこの部屋は戦闘要員用の部屋で、扉も窓も防音防弾防レーザー仕様であるので廊下はいたって静かなものだ。
三十分程経った頃、どんなに五月蝿く泣き喚いても誰も来てはくれないと漸く気付いたゆっくりゃは周囲の物に八つ当たりをし始めた。
ベッドの上に数分かけてよじ登り、脇にある台上の花瓶を突き落とす。流石に紅魔館のカーペットは格が違ったのか、物音一つしない。
床に大きな水溜りこそ出来たが、それでは不満なようで元々丸い顔を更に丸くして、今度はまた数分かけてベッドから降りて本棚に向かう。
ちなみに、ゆっくりゃにも元となったレミリアと同じく羽が生えており、短時間なら飛べるのでこのように時間をかける必要は無いのだが、どうやら気付いていないらしい。流石ゆっくりは頭の出来が違った。
本棚の前に立つと、とりあえず手の届く本を片っ端から床にぶちまけていく。
『これで貴女も一流のセレブ!』『家庭で出来る易しい暗殺術100集』『本格的ガチムチパンツレスリング年鑑2008』『ドラゴンボール完全版20巻』
等といった本が次々と床に叩き付けられていく。手の届かない本については、飛べば済むものを結局諦めたらしい。
次にゆっくりゃが目を付けたのは、ベッドの下にある衣装ケースだった。
小さい体躯で必死にベッド下から衣装ケースを引っ張り出し、さあ散らかしてやるぞと期待してケースを開けると、そこには衣装など入っていなかった。
美鈴も(心は)うら若い乙女なのである。そりゃあんな本やこんな本の百冊や二百冊、持っていても不思議は無い。
ゆっくりゃはどうも興味を持ったようで、一番上に置いてある咲夜によく似た女性が美鈴によく似た女性の首筋を舐めている表紙の本を手に取って開こうとして、
「何じゃこりゃあああああああ!!!」
部屋の主が帰ってきた。驚いたゆっくりゃは本を取り落とした。そして、たまたまその本の一番盛り上がる場面が両者の目に留まってしまった。
「な、何を……」
「う、うー?」
「何をやっとるんじゃこんのドグサレがあぁぁぁぁ!!!」
「う、うあー!」
凄まじい迫力に腰を抜かすゆっくりゃ。美鈴はそのゆっくりゃの頭を鷲掴みにして、
「お゛ぉ!?おどりゃ誰に断ってワシの部屋荒らしとるんじゃゴルルァ!耳に指ィ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたろか!?」
「う゛、う゛ぅぅぅぅぅぅ」
はっきり言ってこれでは誰だか分からない。一応断っておくとこれはオリキャラではなく、正真正銘紅美鈴(第二回東方最萌トーナメントチャンプ)である。
その後も何弁なのだか分からない方言混じりの罵倒が小一時間も続き、漸く落ち着いたのか部屋を片付け始める美鈴。
ゆっくりゃは真っ白になって床に新たな水溜りを作っていた。無論、小水ではなく肉汁である。ゆっくりゃは人間ではなく肉まんなのだ。
「まったく、これだからゆっくりってヤツは嫌なんですよね……」
「…………」
愚痴りつつ部屋を片付けた美鈴。未だ固まっているゆっくりゃに近付き、とりあえず腹をサッカーボールのように蹴り上げてキャッチ。
「おーい起きてるー?」
加えてぺしぺしと往復ビンタ。そこでやっと意識が回復したのか、どぱっと涙を流し始めるゆっくりゃ。
「ぶ、ぶあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん」
「お。起きたわね。ビービー泣いたって何も起きやしないわよ。ここは防音だし、そもそもあんたの命運は尽きてるんだから。嬉しいでしょ?」
「うえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛」
ひたすら泣き続けるゆっくりゃ。とりあえず気合を入れて睨み、黙らせる。
「はいはい喧しいから泣かない泣かない。ほーらいないいないばあ」
「う?」
急に笑顔になった美鈴に戸惑うゆっくりゃ。そして再び
「ほーれいないいないババア」
「う、うー♪」
少しずつ機嫌を直すゆっくりゃ。本当に単純である。
「いないいないいなーい…ばあー」
「うー♪うー♪」
すっかり上機嫌になったゆっくりゃ。頃合かと判断した美鈴は、今度はゆっくりゃにやらせてみる。
「はいあんたもやってごらん。せーの、いないいなーい……」
美鈴の真似をして手で顔を隠し、号令を待つゆっくりゃ。
「ばあ」
「うー♪」
上手くいった事が余程嬉しいのか、ケタケタ笑うゆっくりゃ。
「次は羽でやってみなよ。はいさんのーがー…」
「いあいいあーい……う「うらぁ!!」
『うー』と言いながら羽をどけようとした瞬間、一対の翼を両手でもぎ取る美鈴。その形相は昼間の咲夜にも負けない迫力だ。
「びあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「ハハハ!いい声で鳴くのねぇあんた。そらもっと私を悦ばせなさいよオラ!!」
そう言うとかつて翼が生えていた場所に指を突っ込みグリグリと回す美鈴。益々激しく絶叫するゆっくりゃ。
「ぎい゛い゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛う!!!」
「んん~カ・イ・カ・ン♪あんたは憎たらしいけど可愛い所あるんじゃない。気に入ったからたっぷり愛でてあげるわ」
「びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛う゛あ゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」
某魚類さんのような叫び声を上げるゆっくりゃ。そうした悲鳴を聞く度に美鈴の心身はどんどん昂ぶっていった。
「ふふふ、次は腕よ。もっと私を愉しませて」
瞬時に両腕を肩からもぎ取る美鈴。れみりゃはあまりの苦痛にのたうち回ろうとするが、素早く傷口に五指を突き刺され固定される。
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「あぁぁ良い。スゴく良いわ。お嬢様とちょっとばかり似たパーツを持つだけの出来損ないの分際で嬌声だけは一人前ね」
はっきり言って美鈴は変態だった。それも、ドSでドMでバイでやおいでスカトロからカニバまでオールオッケーで赤子から老人まで何でもこいという超一流の変態だった。
そのような美鈴にとって耳を塞ぎたくなる様な苦痛の叫びはたまらない愛撫であるに違いない。ましてその相手は尊敬する主であるレミリアの紛い物だ。
多少の違いなど妄想力でいくらでもカバーできる彼女にとって、これは間違いなく主とのまぐわいであった。
「はぁぁぁぁ……次は脚。その次は耳。次は瞼。次は歯茎。次は胴体の皮。次は…次は…」
顔を紅潮させ、うっすらと汗をかき時間をかけゆっくりとゆっくりゃを『愛撫』していく美鈴。
その度にゆっくりゃはとてつもない絶叫で応え、美鈴は幾度となく達した。
そして朝日が差し始める頃、もう胴体は跡形も無くなり、首から上だけで辛うじて苦痛を感じているゆっくりゃ。
流石に多少疲れた様子の美鈴は仕上げとばかりにゆっくりゃの破片を拾っては食べていく。
どうやら気功で無理矢理意識を維持させられているらしく、美鈴が元ゆっくりゃを食べる度に目で悲しみを訴えかける。
それに満足した様子の美鈴は、最後の最後に自分の顎を外してゆっくりゃを丸呑みにした。
腹の中で胃酸に焼かれ溺れ苦しむれみりゃの様子は気配でよく分かる。
気で胃酸の分泌すら調節できる彼女は、ゆっくりゃと一つになった後も、ゆっくりと愛し合い続けるのだった。

HAPPY END

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最終更新:2022年01月31日 01:13
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