ゆっくりいじめ系17 間劇 0円から始める仕事

間劇 0円から始める仕事

 ゆっくり魔理沙が街に遊びに来ていた。
 もちろん、お金というものは理解しているので、むやみやたらに食べたりはしない。
 この前も、屋台のうなぎを勝手に食べたゆっくり達が主人の怒りを買った。という話をしているのを聞いたばっかりであった。
 しかも、自分達と同じようにパチェリーと霊夢が一緒だったそうだ。
 自分はそんな事にならないように、パチェリー達を守ろう。
 そう決心したゆっくり魔理沙の前に、初めて見る光景が飛び込んできた。
「ゆ♪ゆ♪」
 一匹のゆっくり霊夢が、大きな台の上でご機嫌にゆっくりしていたのだ。
 台の正面には、なにやら文字が書いてあるが、魔理沙には読めなかった。
「ねえねえ、そこでなにしてるの?」
「ゆっくりしているの」
「それ、かってにつかっておこられない?」
「ううん、おねえさんもいいっていってくれたよ」
「そこでゆっくりできるの?」
「うん、とってもゆっくりできるよ!!!」
 台の上のゆっくりはとても嬉しそうに弾んでいる。
 ゆっくりできる。あんなにたのしよう。
「おともだちといっしょにゆっくりしてもいい?」
 それだけで、このゆっくり魔理沙が興味をそそられるのには十分だった。
「うん、いっしょにゆっくりしようね」
 ゆっくり魔理沙は駆け出した。
 急いで森に帰り、霊夢とパチェリーにゆっくりできる場所を見つけたことを教えた。
「れいむもゆっくりしたい!!!」
「ぱちゅりもゆっくりしたい!!!」
「うん、みんなでゆっくりしよう!!!」
「「「ゆっくりしようね」」」
 初めて三匹で街に出た、二匹は初めて出る街に興味心身だ。
「まりさ!あそこにおいしようなのがあるよ」
「ごはんごはん!!!」
「だめだよ、あれはうりものだから。かってにたべると、たたかれたりしてゆっくりできなくなるよ」
 二人をなだめるゆっくり魔理沙。
 ちょっとした優越感を味わっていた。

「ここでゆっくりできるよ!!!」
「ここ?」
「むきゅ~」
 あちこち道草をしながらようやくたどり着いた三匹、さっきのゆっくり魔理沙はもう居ないようだった。
「あのれいむはもういないけど、みんなでゆっくりしようね」
 台の上に上がってみた。
 下からでは分からなかったが、その台の上は色とりどりの綺麗な石が散りばめられていて、絶えず色々な形を描いていった。
 そのとなりには小さな長方形の穴が開いていたが、不思議な仕掛けに意識があった三匹は、それに全く気付かなかった。
「うわー!」
「きれいだねー」
「むっきゅ~!」
 三者三様に感想を述べる。
 そして、もう一つ気付いたことがあった。
「ここあったかいね」
「かぜがぜんぜんこないね」
「むっ~きゅ~♪」
 時折、冷たい突風が吹いていたのだが、ここではそんなことは無い、それどころか気温までコントロールされているらしい。
「ここならずっとゆっくりしてられるね!」
「「ね」」
 2m四方の台で走り回ることができなくても、床を見れば退屈しない。
 しばらく、楽しく過ごしていた三匹の目の前に一匹のゆっくりがやってきた。 
「おお、たのしそうたのしそう」
「うんここは、すごくゆっくりできるよ」
「ゆっくりできるの?」
「うん、おともだちもさそってきてみんなでゆっくりしようよ」
「うん、つれてくるつれてくる」
 また一匹のゆっくりが街の中に消えていった。

「おお、ずいぶんやすいな」
「天然モノなんて、普通数千円するのになぁ」
 二人の人の声がする方を向くと、二人の男が三匹をみていた。
「おじさんたちもゆっくりする」
「いっしょにゆっくりしようよ!」
「おい、今日の宴会はこいつらを差し入れようぜ」
「おっ、いいな。じゃあ割りかんな」
「ゆ!宴会!!」
「「宴会行きたい! 行きたい!」」
 以前、神社の近くまで降りてきたときに、行われていた宴会。
 自分そっくりの顔をする人間よりも、沢山のご馳走を前に、みんなでとってもゆっくりしていたことがとても羨ましかった事を覚えていた。
「まりさもえんかいいきたい!!!」
「れいむも!!!」
「ぱちぇりも!!!」
「おお! わかったよ一緒にいこうな」
 お金を長方形の穴に入れながら元気に返事をする男。
 その男の後ろを付いて行く三匹のゆっくり。
 それらは知らない、これから行く宴会でゆっくり出来ないことを。
 ゆっくり魔理沙は、二匹を守れないことを。

 森の中、一人の少女が家路を急いでいた。
「まったく、三匹のほかに、金のかかる肉まんが増えた所為でこっちは大変よ」
「まぁ、こんなにうまくいくなんて思ってもみなかったけれどね」

「ただいま」
「「「おねえさんおかえりなさい」」」
「う~」
 四匹のゆっくりが出迎える。
 先ほどのゆっくり達と一緒で魔理沙と霊夢とパチェリーである。
 意外とこのトリオは多いのかもしれない。
「はいお土産のおかしよ」
「ゆ!こんなにいっぱいおねえさんおかねだいじょうぶなの?」
「大丈夫よ、遠慮しないでたべなさい」
「うっめ、これめっちゃうめ!」
「うめぇ!」
「ごはん!ごはん!」
「う~?」
 お土産のお菓子はたこ焼き、勿論屋敷からでて幾らも経っていないれみりゃは、お腹は減っていたが、食べはしなかった。
「あらあら、あなた達。れみりゃは食べなくってもいいみたいよ。代わりに食べていいわよ」
「うっめ!いただきます」
「これまじうめぇ。おねえさんありがとう」
「めし!めし!」
「うーうー」
 目の前で美味しそうに食べる三匹を、終いには泣きながら見ていたれみりゃ。
 早く自分のおやつが食べたいのだろう。
 昨日はきちんと、小悪魔がれみりゃ用の甘いおやつを出してくれ、朝もきちんと、パチェリーがプリンを作っていって帰っていったのだ。
 れみりゃがそう思うもの無理は無かったが、実際は出てこない。
 三匹の意地汚い食いっぷりが、更にれみりゃの涙腺を刺激する。
「うーー!うーー!」
 それを濁った目で見るアリス。
 通常、工場などに卸されあまり市場に出回らない丸ごとのゆっくり。
 元手0円で始めたその副業の利益をれみりゃに還元する気はあまりないらしい。
「れみりゃが早く遊びたがっているから、食べたら遊んであげてね」

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最終更新:2008年09月14日 04:45
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