星のカービィ スターアライズ

【ほしのかーびぃ すたーあらいず】

ジャンル アクション
対応機種 Nintendo Switch
発売元 任天堂
開発元 HAL研究所
発売日 2018年3月16日
定価 5,980円(税抜)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
判定(ver.4.0.0) 良作
改善
ポイント 新要素「フレンズヘルパー」で夢の共演
難易度は本編と追加モードとで両極端
全体的にキャラゲー寄りでアクション性はやや低下
大幅な謎解き要素の削減と本編のマンネリ感
星のカービィシリーズリンク


概要

シリーズ25周年を飾る、Nintendo Switch初のHAL研究所開発タイトル。
据え置き型ハードでの本編カービィとしては『Wii』以来であり、その後の3DS作品『トリプルデラックス(TDX)』や『ロボボプラネット(ロボプラ)』の要素をも色濃く受け継ぐ。
前作『ロボプラ』はシリーズを通しても異質な世界観だったが、ハードを乗り換えた本作は、スケールの大きさを意識させつつも、基本的にどこまでもいつも通りのカービィ。
過去作の「ヘルパー」や「コピー能力ミックス」などを統合した「フレンズヘルパー」関係の新要素が本作最大の特徴。


ストーリー

やみの力が広がって、銀河中が大ピンチ?!
宇宙のはるかかなたで行われた、とあるなぞのぎしきのせいで平和だったポップスターにも、何やら異変が……。
やみの心「ジャマハート」をめぐって、立ちはだかる強敵たち。
そして宇宙からせまるじゃあくなたくらみからカービィとフレンズたちは世界を救うことができるのか?!
(公式サイトより引用)


システム

コピー能力

  • シリーズおなじみのコピー能力は、本作では新旧合わせて歴代最多の28種類存在する。新登場のコピー能力は以下の4種類。
    能力名 コスチューム 概要
    アーティスト ベレー帽 SDX』『USDX』に登場した「ペイント」とは別物だが、明らかにそれを意識したような技はある。
    絵筆を振って絵の具を飛ばすことで攻撃したり、彫刻を即興で作成して武器として振り回す。
    3』のアド・『64』のアドレーヌのようにキャンバスに描いたキャラを突撃させることも可能で、
    一定時間ごとに冷蔵庫(『64』のアイススパーク)を描いて回復アイテムを出す事もできる。
    また、絵の具は水の属性を持つが、属性系のフレンズ能力には対応していない。
    スパイダー 蜘蛛の足付きのハット 蜘蛛の糸を出して敵を捕縛する。捕縛された敵は毛玉となり、押すことである程度跳ね返った後消滅する。
    蜘蛛の巣をトランポリンとして使い、仲間をハイジャンプさせることもできる。
    スティック 緊箍児付きの王冠 伸びる棒をつかったリーチの長い地上攻撃が得意な能力。
    『Wii』のスピアに似た、広範囲かつスピーディーな地上攻撃が多いが、空中絡みは苦手。
    フェスティバル 兵隊帽と羽根飾り カーニバルのように賑やかに踊り、画面上の敵を全滅させる。
    クラッシュと同様にフレンズが多い程ボスへの威力がアップするが、一度使うとすっぴんに戻る。
  • また、懐かしのコピー枠として「コック」「ヨーヨー」「スープレックス」「クリーン」が復活。さらにWii以降では「スパーク」に技を吸収されていた「プラズマ」が久々にこの名前で登場を果たしている。

フレンズヘルパー

  • 本作のカービィはオープニングで偶然取り込んだハートによって「フレンズハート」を投げられるようになっており、
    コピー能力を持つ敵またはそれが変化した帽子アイテム、あるいはコピーのもとに当てるとヘルパー(フレンズヘルパー)になる。
    • フレンズヘルパーは最大3人まで引き連れることができる。4人目を仲間にしようとすると既存のフレンズヘルパーから1体を離脱させる必要がある*1。フレンズヘルパーの離脱は任意のタイミングでも可能。
    • 本作は『SDX』や『Wii』と同様に複数のコントローラーを接続することで2P以降がフレンズヘルパーを操作できる。また、該当番号のプレイヤーがスタンバイしていない場合はCPU操作になる。ちなみに1PがCPUの頭の上に乗る事(のっとりおんぶ)でそのCPUフレンズを一時的に操作する事もできる。
      • CPUフレンズの場合は、自分の能力が有効な場面では自動的に自分の能力を使うように設定されている(導火線に火を付ける、ロープを切断するなど)。ただしプレイヤーのキャラが同じことをなし得る場合は動かない。
      • プレイヤー操作の場合に限りカービィ同様フレンズハートを出す事ができるが、1P以外の場合はハートが当たった敵のコピー能力を持つフレンズにキャラが即座に変更される。
      • 一部能力には全員でタイミングよく操作したときにのみ使用できる専用の溜め攻撃もある。
    • フレンズヘルパーを吸い込んでノーマル時のカービィがその能力を取り戻したり、すっぴんビームで帽子に変換することもできる。コツがいるが捨てた能力星をハートを使ってフレンズに変えることもできる。
    • ボスフロアの手前には必ずリセットフロアがあり、ここでカービィの能力とフレンズをコピーのもとに戻せる。同じ能力・属性やフレンズを揃えたり、フレンズの体力を全快させたいときに有用。
      • 後述するドリームフレンズはリセットフロアの影響を受けず、そのまま残り続けてHPも回復しない。
    • みんなで!カービィハンターズZ』と同様に、フレンズヘルパーのHPが無くなっても消滅せず(ただし水中でのダウンや、押し潰しやダメージ地形などへの落下でやられると即消滅する)、一定時間内にプレイヤーが倒れたフレンズに近づいてXボタンを長押しすると体力50%の状態で復活する。やられた回数が多いほど復活にかかる時間が長くなる。
    • 一つのコピー能力に対応するフレンズヘルパーは固定*2となっている。
      • 例えばアイス能力のフレンズはチリーに対応しているため、同じアイス能力を扱える別キャラクターであるMr.フロスティは、倒してからフレンズハートを当てても、Mr.フロスティを加えることは出来ずチリーに変化した状態で加わる。
    • 一発技ではコック能力のみがヘルパー化に対応。担当する「コックカワサキ」は専用の通常攻撃を持ち、カービィのコックと同じ能力技(敵を料理し回復アイテムに変える技を時間経過で再使用可能とかなり優遇された仕様となっている。
    • ヘルパーには体格だけでなく体力(被ダメージ倍率)にも違いがある。

フレンズ能力

  • 特定能力とフレンズの力を借りて発動できる連携技。通常とは違う強力な攻撃を繰り出したり、カッターなどの手持ち武器に属性の効果を追加できる。フレンズ能力を利用する謎解きも多く配置されている。
    • 能力発動時は派手な演出とカットインが入る。デフォルト設定では初回だけ見る仕様になっているが、常に省略するか、毎回見る設定にもできる。

属性

  • 本作では「属性」の概念も大々的に押し出されている。フレンズ能力や謎解きの基礎になっているのはもちろん、特定の属性で攻撃することで一部の雑魚敵を一撃で倒せたり、ボスへは大ダメージを与えたり長時間ダウンさせるといったことが可能。
    • これにより「氷属性」と役割が被っていた「水属性」に固有の利点が生まれた。
  • 新たな属性として「風属性」が登場。落ち葉を吹き飛ばして除去したり風車のギミックを作動させられるほか、フレンズ能力で武器に属性を付加させると攻撃軌道が大幅に変わるなど、他の属性にはないユニークな効果を発揮する。
  • コピー能力は「1つの属性を与えるもの」「仲間の属性を付与できる武器系」「属性に全くかかわらないもの」に大別されるが、後述するドリームフレンズと「クリーン」のみが例外。
    • 「クリーン」は基本属性の風属性以外に水属性の攻撃を両立している他、「ファイター」などが持つフレンズ能力と同じ効果のフレンズ能力を持つ。さらにドリームフレンズも持っていない固有のフレンズ能力も有しており、久々の登場とあってか大きく優遇されている。

フレンズアクション

  • フレンズヘルパーと合わせて4人いる時に特定の台座に乗ると、ステージ固有の「フレンズアクション」が発動する。
    • 障害物を蹴散らしながら一気に突き進める「フレンズころがり」「フレンズれっしゃ」、鍵持ちキャラを渡らせるための万人橋になる「フレンズつりばし」、シューティングのように操作し敵を撃ちながら空中を突き進める「フレンズスター」の4種類。

ドリームフレンズ

  • 今作の目玉要素。シリーズ歴代のキャラクター達もフレンズヘルパーとして一緒に参加することが可能。通常の能力対応フレンズと区別してドリームフレンズと呼ばれる。
    • 各キャラクター固有のアクションが再現されているほか、通常のフレンズヘルパーと同様にフレンズ能力にも対応している。
  • ドリームフレンズは、特定のステージの大スイッチを押すことで出現する「ドリームしんでん」で仲間にできる。同じドリームフレンズを複数仲間にすることも可能。
    • ドリームしんでんではスロットで仲間になるフレンズを決定するが、時間が経つとスロットの速度が遅くなるので目押しは容易。
    • 一度ドリームしんでんを利用すると他のステージを1度クリアするまで再利用は不可能。ただしワールドごとに判定は別々なので、最終的に1回のステージクリアで3人分を揃えに行くことは可能となる。
  • 最初はバンダナワドルディしか選べないが、ストーリーを進めるとデデデ大王やメタナイトも選択できるようになる。
    • デデデ大王とメタナイトに関しては、それぞれボスで倒した際にフレンズハートを投げることによっても仲間にできる。

イラストピース・メモリアルイラスト

  • 「イラストピース」はパズルピースのような形をした本作の収集要素。集めると歴代シリーズをイメージした「メモリアルイラスト」が出来上がる。ピースは虹色と青色の2種類が存在する。
    • 虹色のピースはストーリーモードの各ステージに1つずつ存在し、青色ピースでは絶対に埋まらない各イラストパズルの一定部分を形成するピースとなっている。
      • 単純に達成率100%を目指す場合は、イラストを完成させなくても虹色のピースをコンプリートするだけで良い。なお、一度取得した虹色ピースはその後銀色のピースとなり、取得すると青色のピース3つ分に換算される。
    • 青色のピースはアクションゲーム上で複数入手でき、固定配置のものもプレイごとに復活する。虹色のピースが置かれる場所以外のどこかにランダムで配置されることもあるが、一度置かれた場所と重複することは無い。
    • 大型アップデートでは上記のドリームフレンズの他に、青ピースのみで完成できる新規のメモリアルイラストが毎回複数枚追加されている。

その他

  • マップ画面は前作『ロボプラ』のサブゲーム『3Dチャレンジ』のような、見下ろしマップ上のカービィを操作する形式になっている(他のゲームで例えるなら『スーパーマリオ 3Dワールド』が近い)。
    • さり気なく3Dワープスターもマップで登場するが、アクションステージ中には登場しない。
    • アップデート後、たまに背景にダイナブレイドやどこかで見た船などが見えるといった小ネタが追加されるようになった。
  • 今作はレベル区分と、ボス戦とアクションコースの区別が廃止。総エリア数が減った代わりに、1つのエリアに複数のボスが存在し、かつほぼすべてのボスはアクションステージの終端にいる*3

サブゲーム

開始時からプレイできる他のモードはJoy-Conを使って遊ぶミニゲームとなっており、どちらも難易度が3段階存在する。また複数のプレイヤーと一緒にプレイして競い合うことも可能。

ギャラクティックホームラン王

  • 落ちてくる隕石をバットで撃ち返し、飛距離を競うゲーム。操作タイミングでスコアが決する、ミニゲームではおなじみのタイプ。

ふりふり!きこりきょうそう

  • 1本の高い木をどれだけ切り進められるかを競うゲーム。途中で降りてくる毛虫やゴルドーは左右の移動で避けないとタイムロス。
    • レベルが高いほど切る速度が速くなる。
+ ストーリーモードクリア後

本編と同様にプレイヤー・NPC問わず最大4キャラまでの参加が可能だが、敵を倒した際の体力回復アイテム出現が無く、回復アイテム出現場所も削減され、総体力が限られている。

星の○○○○ スターフレンズでGO!

  • 過去作の「メタナイトでゴー!」や「デデデでゴー!」などに相当するモードで、指定したキャラで専用の5レベルをクリアするタイムアタックモード。
  • ストーリーモードのカービィと同様にフレンズハートを使い、敵をフレンズヘルパーにできる。
    • ストーリーモードと異なり、最大体力が通常の半分の状態でスタートする。キャラによっては一部箇所が、固有の能力を利用できるマップへ差し替わる。
      • ステージには能力アップハートが隠されており、それを獲得すると攻撃力・最大体力(貴重な体力全快も兼ねる)・移動速度が上昇する。獲得した能力アップハートはレベルごとにリセットされる。
    • 最後までクリアしたキャラクターは、他のキャラでクリアした時にエンドロールの下部に観客として表示されるようになる。
  • 通常のフレンズでレベル5までクリアするとドリームフレンズが選択できるようになる。アップデートで追加されたドリームフレンズでプレイすると、一部ステージの構造やラスボスのBGMが原作を意識したものに変化する。
  • 過去作とは異なり、途中で中断しても能力アップハートやフレンズヘルパーの状況はチェックポイント時に保存されているため、タイムアタック時のやり直しもしやすい。
    • Ver.2.0.0以前は途中までのセーブデータが1つしか保存できず、別のキャラでプレイすると上書きされてしまったが、Ver.3.0.0でキャラ毎にセーブデータが独立化した。
+ 修正済みのバグ
  • Ver.2.0.0までは、とある手順を踏むとカービィでプレイできた。開発スタッフの意図した動作ではなかったためVer.3.0.0で遊べなくなるよう修正された。
    • プレイ中に目立った不具合は起こらずエンディングまで到達できる。ポーズ時の解説が「(未せってい)」の1文のみだったりエンドロールのタイトル表記が別のキャラのものに差し替わったりとごく一部の表現がおかしくなる程度。
    • カービィで全ステージをクリアしても、他のキャラでクリアした時のエンドロールの観客にはならない。

Theアルティメットチョイス

  • 過去作の「ぼすぶっち」「格闘王への道」「かちぬきボスバトル」などに相当するモードで、回復アイテムが限られた状態でのボスラッシュに挑戦する。
  • 今回はコースを最大8つの難易度から選択できる。難易度が高いほど回復アイテムの質が(難易度5~Sでは味方全員の最大HPも)低下するが、更に多くのボスと戦えるようになり、イラストピースやスコアを手に入れるチャンスが増える。
    • 難易度6・7は難易度1~5のいずれかと「星の○○○○ スターフレンズでGO!」を一度クリアすることで解禁。ラスボスが登場するのが難易度7からなので、ここからが本番。
      • 難易度6・7のどちらかを一度でも完走すると、「真 格闘王への道」「真かちぬきボスバトル」に相当する難易度Secretが開放される。より限られた総体力で再び挑み、最後に待ち構える隠しボスを目指せ。
    • タイムアタック制ではあるがスコア記録も採用されており、ボスダメージ進捗と難易度、そしてステージ突破までの時間に応じてスコアが加算される。
      スコアランキングと最高クリア難易度は1Pキャラ毎に記録され、基本的にたくさんのボスをすばやく倒すほどスコアは上がっていく(残りライフボーナスだけはない)。
      • このため途中でやられてしまってもそこまでのスコアとして詳細な記録が残るようになったが、所要時間はこれまで通り完走したときのみ記録される。
  • 開始時のコピー選択は『カービィファイターズ!』のようにすっぴん+能力持ちのカービィの中からメニューで選択する方式に変更された。フレンズハートは終盤ボスとの戦い以外では使用できない*4
    • すっぴんで挑んだ時は通常と同じで、途中の中ボスやボスの攻撃から能力を得ることが可能だが、能力持ちの場合は代わりに攻撃を受けても能力が剥がれることがなくなっている。
      よって使用後に能力が消えるコマンド技は使用不可になっている。一発系能力も手に入ることはないが、例外としてコック能力枠はフレンズヘルパーのコックカワサキ固定で挑戦できる。
    • コックカワサキ以外のフレンズヘルパーやドリームフレンズで挑むことも可能。プレイヤー人数に関わらずヘルパーの選択も自由(ダブりもOK)。 ただし、こちらもドリームフレンズを使用するには、いずれかの能力または通常ヘルパーで任意のコースを一度クリアする必要がある。

アナザーディメンションヒーローズ

  • Ver4.0.0で追加されたエキスパートチャレンジ。ボス以外の部屋ごとにプレイヤーの能力が固定された状況で、フレンズハートを集めながら進んでいくモード。
    • 「星の○○○○」との違いは、レベルの攻略順をある程度選べることと、タイム記録がされないこと。
    • ハートを取りに行く難易度は当然ながらストーリーモードよりも厳しくなっており、手際よく動かないとハートが落下したり即ミスに追いやられるなど、集める過程で残機を失いやすい箇所が多い。
    • このモードのボスはすべてアナザー強化版となっており、攻撃パターンが追加・変化。さらにこのモードに限り、耐久力が他モードよりかなり上がっている。
    • 全レベルをクリアするとTheアルティメットチョイスの難易度Secretにこのアナザー強化ボスが登場するExtraバージョンがアンロック可能になり、また、レベルを任意に選んで取り逃したハートへの再挑戦が可能となる。 フレンズハートを100個以上集めた上でクリアした場合は、ドリームフレンズ「三魔官シスターズ」が使用可能となる。

評価点

  • フレンズ能力によるアクション性の向上
    • 複数能力の組み合わせが『64』『参ドロ』よりも多彩になっており、遊びの幅がより広がっている。
      • 武器持ちの能力は属性を付与することによって攻撃範囲や挙動が変わり多種多様な動きが見られる。
      • 武器能力以外の組み合わせも存在し、中には仲間の種類を問わないものもあり、一発系能力もフレンズ能力によって威力が上がったりする。
        ぶん投げたりふっとばして弾丸のように攻撃させたり、敵と一緒に鍋で煮込んだりと、暴力的ながらコミカルな描写がカービィらしく冒険を賑やかしてくれる。
    • マルチプレイとの相性も抜群。仲間を取っ替え引っ替えし、色々な組み合わせを試しながら冒険出来る。
      • 体力が尽きた場合の復活ができるシステムは、1P操作キャラクターが倒れた場合でも例外ではない。カービィ担当者が多少腕前を譲っていてもフレンズ担当者がフォローできるのは本作のマルチプレイの醍醐味のひとつ。
    • 同じコピーの力を持つ敵がほぼ1種類ずつに統一されており、これによってコピー能力と対応する敵のつながりを明確にさせることにより、積極的に属性を意識させ、協力プレイを円滑にさせようという意図が見られる。マルチプレイなどで士気が上がりすぎてひたすら敵を倒そうと飛び出しでもしない限り、出現した敵を的確に利用できるようあつらえられている。
  • フレンズのお陰でコピー能力の温存が可能になった。
    • これまでは「この仕掛けを解くのにこの能力が必要」という場面でコピー能力を手放さなければならないシーンがあったが、本作では(プレイヤー人数が少ない場合や、プレイヤーが多いなら互いに妥協できる場合に限られるものの)そんな局面をフレンズに任せたり、自分の能力をフレンズにした後改めて自分が攻略に必要となる能力をコピーしたりすることで、持っている能力を捨てること無くステージ探索が出来るようになっている。
    • マルチプレイでは役割分担が簡単な操作で可能、ソロプレイではフレンズを能力のストックとして活用できる。
    • CPU操作の場合でも、『SDX』のヘルパーと比べると敵やトラップの回避性能がある程度上がっている。
    • コピー能力の交換を頻繁に余儀なくされる「フレンズスター」は、1Pがカービィ固定のストーリーモード以外はほとんど登場しない。例外的な場面に登場した場合でもコピー能力の換装は必要なく、マルチプレイでもある程度の温存が利きやすい。
  • ハード移行に伴うグラフィックの質の向上
    • カービィたちのモデリングや攻撃のエフェクトだけでなく、背景の景色なども美しく、かつシリーズ作品特有のポップでファンシーな雰囲気も損なわない仕上がりとなっている。
    • ボス登場時にカットインが入るようになった。ごく一部ではあるが条件で変化するものもいる。
  • 相変わらず良質なBGM
    • カービィシリーズはBGMの評価が高い事でも有名だが、本作のBGMも新作・アレンジ問わず素晴らしい出来のものばかりである。
      • 本作ではシリーズお馴染みの石川淳・安藤浩和の両氏に加えて、新たに小笠原雄太氏が参加。主にミニゲームとアレンジ・効果音中心だがベテラン2人に劣らないクオリティであり、ファンから早くも「期待の新参」と好印象をもって迎えられている*5
    • 前作同様EXステージでは過去作の曲がそのまま流用されているが、そちらも違和感なく馴染んでおり、ファンサービスとして十分機能している。
    • 全モードをクリアするとお楽しみのサウンドルームが解禁。お気に入りのBGMを心行くまで堪能できる。
      • 前2作に引き続き音符で作曲者が判別できるようになっている(赤:石川氏、青:安藤氏、黄:小笠原氏)。
  • 良心的なコンプリートの難易度
    • 前作・前々作では100%達成に手間がかかりすぎる事が問題視されていたが、本作は下述するイラストピースの仕様によりかなり改善された。虹ピースもその在り処を見つやすくなった程度に謎解き難易度が下がっている他、フレンズヘルパーの導入によりボスラッシュなどの難関も幾分か突破はしやすくなった。
    • 謎解き部屋では必要な能力のヒントも表示される。自力で解きたいという場合にはオプションの設定でヒントを消せる。
      • さらに今回は謎解きに必要な能力の持ち主が遠く離れているというケースが殆ど無く、謎解き部屋やその入口にたいてい対応する敵が配置されているケースがほとんど。ソロでもCPUフレンズに謎解きを任せて突破することも可能。
    • うっかり作動させると状況を悪化させるようなトラップ的仕掛けは、高難易度のコンテンツ以外にはあまり置かれていない。つまり、誰かの判断ミスで軋轢を生んだ挙句に友情破壊ゲームへと発展しないよう配慮されている。
  • イラストピースの仕様
    • 『TDX』キーホルダーと『ロボプラ』ステッカーには「ノーマル枠を含めた全収集が100%の必須条件」、「レア枠は基本的に1個ずつしか入手できない」、「ダブりが発生し、手に入るまでの周回が作業化」が共通の問題として挙がっていた。
    • 今作では100%クリアに青ピースは不要であり、虹ピースと大スイッチだけ探せばよい。またレア枠のダブリがなくなったことで複数個入手のための周回が不要となる一方で、再取得すると3個分の青ピースに換算されるため、2回目以降に取る意味がなくなったわけではなくなった。
      • これに関してはアップデートでイラストを追加していたことも関与している可能性がある。
    • ストーリーモードクリア後に解禁されるモードはピース稼ぎの場としても機能しており、タイムアタック周回しているうちにピースは自然と集まりやすくなっている。また、未入手のピースについても一目で確認出来る。
      • 一方でストーリーモードにおいてもアップデートでの隠し部屋追加が告知されており、一度遊んで終わりにさせないような配慮もある。ストーリーモード向けの周回向きコースもある。
  • 歴代最高レベルのファンサービス
    • フレンズヘルパー・フレンズ能力は没作品のGC版や『Wii』の要素のリベンジであるとともに『SDX』『64』『参ドロ』のシステムをミックスさせたような大盤振る舞いで、まさしくカービィシリーズの魅力を体現した要素となっている。
    • その他、前述のドリームフレンズ・メモリアルイラスト・BGMの他にも、ストーンの変身バリエーションが増えたり、お馴染みのHAL部屋もしっかり存在するなど、より広範囲のファンに対するアピールが数多い。
    • 『3』以来20年ぶりにコピー能力として復活したクリーンは、一部の技で『3』のお供だったナゴ・チュチュ・ピッチが登場しその合体技が再現されている。コピー元であるブルームハッターを操作している時も同様。
    • 同じく『3』から、懐かしのあのボスが復活している。
    • 追加のドリームフレンズについては初の3D化となるキャラクターもちょくちょくいる。シリーズの垣根を越えて色んなメンバーで冒険をできるのも本作ならではと言える。
      • 人気キャラが多かったものの過去作ではカムバックの機会に恵まれなかった『64』初出のある敵/フレンズヘルパーがついに再登場。
    • 上記の通り、本作はカービィ史上初めてコックカワサキがプレイヤーとして使用可能となっている。TVアニメ版で良くも悪くも特徴的な言動から同作ファンの間で人気の高いキャラの一人だったため、情報公開時には大きな話題となった。
      • スタッフも「能力を味方キャラとして落とし込むのが難しかったが、人気なので出したかった」という旨の発言をしている。能力的に優遇されているのは確かだが、ユーザーの需要を満たすには申し分ないと言えるだろう。
      • そもそもカワサキ本人が中ボスとして登場してくることすらも結構久々*6で、実はゲーム内での3Dモデル化は今回が初(スマブラ*7よりも早い)。公式Twitterでもカワサキにスポットを当てたツイートが何度か行われた。
    • 追加ドリームフレンズのアドレーヌがキャンバスから出現させるキャラクターの中に、アニメオリジナルの敵キャラ「オクタコン」が存在する。ゲーム版カービィにアニメ版のオリジナルキャラが登場するのは、番外作の『あつめて!カービィ』以来であり、本編シリーズに登場したのは今回が初。
      • また、フレンズ能力である「ピクニッカペインター」でも『64』のゴールゲームで登場したレジャーシートが描かれ、同作に登場する食べ物が飛び出す。ガード中のキャンパスで稀にとある場面で美化した彼女のイラストが出てくる。
    • 追加ドリームフレンズのダークメタナイトでは1P時に体力がなくなってミスになった場合、鏡のように割れてしまう演出も再現されている。
    • 各種アップデートにより、ドリームフレンズが描かれている「かくれキャラ石版」や隠し部屋がステージに追加されたり、一部の演出が変化・追加されたりするようになった。
    • 本作のEXステージには『64』のBGMを流用しているステージがある。このステージに登場するフレンズれっしゃは本編において数少ない使用場面であり、序盤は『64』でのトロッコが登場するステージのBGMになっている。操作感が似ていることからこのシーンを意識しているものだと思われる。
    • メニュー画面ではカービィやフレンズ達の寸劇が流れる。バリエーションは100種類以上にも及び過去作の一場面を再現したものから「ドロッチェがローアを盗んでいく」「コックカワサキがバードンやクーを(調理しようとしているのか)じっと見つめる」などニヤリとするものまでありただ眺めるだけでも時間がすぎるであろう。
  • ストーリーを持たせつつも、マルチプレイを重視して会話シーンを少なくさせテンポアップを図っている
    • 会話シーンはストーリーに深みを持たせることができるが、すなわちキャラを動かして楽しむ時間が減るということでもある。本作は掘り下げた世界観の割りに会話を最小限に抑えており、みんなで遊ぶ状況に停滞をもたらさないよう配慮されている。
+ ストーリーモードクリア後のネタバレ
  • 「星の○○○○ スターフレンズでGO!」はキャラによってタイトルや一部レベルのマップが変化する。またタイトルBGMは『Wii』のオープニングステージのアレンジになっている。
    • 例えばデデデ大王選択時はタイトルが「星のデデデ大王 王位の復権」となる。あくまで偶然だが、アニメ版のとあるエピソードを思い出した方もいるのではないだろうか。
    • 追加ドリームフレンズを選択すると、タイトル画面背景が出典のパッケージ絵を意識したものになる他、ステージ内もその原作のステージを意識した専用マップが挿入され、一部シーンの曲にも変化がある。
    • ポーズ時の解説もそれぞれで用意されている。『USDX』以来の登場となるギムの解説は、とある過去作を知っている人なら吹き出してしまうだろう。 あと2年早ければ…
  • 「Theアルティメットチョイス」の難易度選択では、難易度が上がるにつれカービィの表情が険しいものになっていくが、最高難易度だとアニメに登場したデビルカービィやストーリーモードをクリアしたユーザーなら分かる、とあるキャラクターに似た顔になる。
    • BGMに関しても、中ボス軍団のBGMには『Wii』や3DS作品から原曲が使用されている。また最高難易度では恒例のラスボス変化だけでなく、一部のボスのBGMが過去作のアレンジしたものに変更されるサプライズがある。
  • ストーリーモードの最後の隠しステージでは驚きの仕掛けが存在する。これは是非実機で確認していただきたい*8
  • キーコンフィグの追加
    • SFC作品準拠のキー設定と、DS・3DS作品準拠の2通りという簡素なものではあるが、『参上!ドロッチェ団』の頃から要望が多かったキーコンフィグがようやく実装。デフォルトは後者。

賛否両論点

一部アップデートで改善されているものもある。

  • フレンズ関係のバランス調整が今一つ
    • 手持ち武器に属性の効果が追加されると攻撃力が上がるだけでなく攻撃時のエフェクトが派手になるが、このエフェクトもあいまって乱戦状態になると自機の場所を見失ってしまいやすい。また、一部のステージでは処理が重くなったり、気がつくと見当違いの場所にいるなどソロプレイだとやらないようなミスをすることもある。
    • 属性コピーが力を合わせて繰り出すフレンズ能力については、それを使うように設計された地形でも、普通の技のほうが素早く対処できてしまったりする。
      • ただしこれは裏を返せば「決まった正解がなく、自由度が高い」ことにもなる。協力して色々な技を発動させることで、それによって盛り上がること自体の楽しさを味わえるよう作ってあり、特にマルチプレイにおける「対人間同士」の距離感を重視している事が読み取れる。
    • フレンズヘルパーを連れていると必然的に中ボス戦やボス戦の難易度が低下してしまう。
      • 前作や前々作に負けず劣らず攻撃パターンの豊富なボスが多いのだが、フレンズの影響で日の目を見ない技も多い。
      • ボスへ与えるダメージは人数が多いほど下方修正されてはいるが、それでも人数の多いほうが総合的なダメージが高くなりやすい。腕前に大きな差があるプレイヤー同士が組んでもおいそれとソロプレイより不利にならない反面、腕のいいプレイヤーがソロでCPUフレンズヘルパーを連れていると一気に難易度が低下する。
      • 反面、CPU操作の場合だと道中の雑魚敵に対する攻撃は控えめであり、プレイヤーがダメージを受けてからようやく動き出す事も少なくない。また、コピー能力を持った敵に対しても同様に控えめではあるものの、状況によっては倒されてしまう事もある。
      • 要するに今作のCPUは「道中では特定の属性ギミックに反応する以外でプレイヤーより前に出張ることがほぼなく、人間プレイヤーの意図に反して暴れることが少ない反面、人間プレイヤーの想定以上の援護をしてくれることもまずない」、所謂トレードオフという形になっている。
      • 属性ギミックを発動させるときなどもギミックに気付く演出が入るため、人によってはうっとうしく感じる。
      • また、ファイターは「ギガはどうショット」は炎属性なのだが、CPUに対しては支持を出しても「ブンナゲフレンズ」の発動合図としかみなさない。グーイはそうではないのだが。
    • CPU操作フレンズがコピーのもとや帽子に勝手に触れて別のフレンズになってしまったり、強風がある場所では制御があまりできないのかゴルドー等の敵に触れまくって体力が無駄に減る問題もある。
    • アップデートにより、CPUが能力持ちの敵を倒した場合は敵が消滅するまでの時間が延びるようになった。また、ドリームフレンズに関しても帽子やコピーのもとを取っても別のフレンズにならないように改善された。
    • ドリームフレンズは意図的に強く設定されているためか、バンダナワドルディなど一部を除き「既存能力を複数組み合わせたような技構成のキャラ」が多い。属性付与によって技のレパートリーが増え機動力も高めなマルクや、3種の属性を含みかなりの数の仕掛けに対応できるリック・クー・カインやドロッチェ等、通常のフレンズに比べて明らかに頭一つ抜けている。
      • とはいえ、本編やおまけモードでの使用条件は通常のフレンズよりも厳しく、例え強くても全ての仕掛けに対処できるキャラクターは存在しないため、完全なワンマンプレイになる事は殆ど無い。また、マルクとマホロアの強さに関しては公式が意図的に強力なキャラとして位置づけた調整であるほか、更に上を行く三魔官シスターズは解禁がやや難しい隠しキャラである。
      • ただしバンダナワドルディは『Wii』で「スピア」の動きを流用していたときとほとんど変わらず性能は控えめである。
      • バンダナワドルディ同様アプデ前から使用可能なデデデ大王・メタナイトは性能自体は非常に優秀であるが、ボス時の大技も多く再現されているアプデ後の面々と比べると演出面で地味と言われがち。ストーリークリア後のとあるモードの内容が通常フレンズと変わらないことも含め、ドリームフレンズ関連ではむしろこれら初期組の調整の方が問題視されやすい。 これらの初期から使える3体は実質的にはレギュラーキャラとしての参戦という意味合いが強く、また『Wii』~『ロボプラ』で既に1~2回操作キャラ化していた以上それらからあまり手を加えにくかったと思われる。
      • なお、初期ドリームフレンズはVer.4.0から新たな技が追加。特にバンダナワドルディは悲願の無敵突撃技を得て、これだけでも大幅に強化されたと言える。
      • その他、長らく追加ドリームフレンズにのみ実装されていた要素も初期フレンズに導入されていった。
    • スクロールに関しては、あくまでも1P操作キャラが中心になっており、2P~4Pは画面外に出すぎると1Pの元へ強制送還される。倒された場合の復帰猶予も1Pだけは他のキャラクターの1/2しかない*9ことも含めて、マルチプレイではある程度の主導権を握れるプレイヤーが1Pを担当しないと、ゲームテンポが落ちる可能性が高い。逆に、圧死ギミックなど厄介な地形があった場合、1Pが素早くそのエリアを超えれば、圧死されそうなフレンズを強制召集して助けることができる。
      • ただし1Pが一部のキャラクターで高速移動を試みでもしない限り、全体的にはある程度プレイヤー全員が自分のペースでキャラクターを動かせるようステージが設計されており、仕掛けも協力すれば大概は解除できるようになっている。 それ故、ソロプレイ前提の作品に存在した「ステージ内を大幅に動かないと解けないもの」「かなり遠方から持ち込む必要のあるコピー能力が必須」といった大掛かりな仕掛けはほぼ用意されていない。
  • ストーリーモードの難易度が全体的に低い
    • 本作は『Wii』と同様に残機が7スタート、ボスに連敗するとボスHPが徐々に弱体化すると言う仕様*10から---もともとゲームオーバーになりにくい仕様では有るが、 さらにポイントスターや1UPアイテムも過去作より多く配置されており、普通にプレイして謎解きをこなしているだけでも残機がガンガン増える。稀なケースだが、ボス戦直前のチェックポイントに1UPが置いてあったりなども。
      • 『2』のように残機数とポイントスターの所持数がしっかりセーブされる仕様のおかげで、最終ステージに到達する頃にはストーリーモードの残機が3桁になっている事も珍しくない。一部のマリオシリーズでも似たような仕様だが、意図してやらない限り本編でゲームオーバーになることはあまりないだろう。
    • アーティストの「フードデルペインター」、コックの「ニコーミフレンズ」「ナベブッパフレンズ」、アドレーヌの「ピクニッカペインター」といった、回復アイテムを出せるフレンズ能力が強力。
      • いずれもフレンズの人数に応じて食べ物が追加される仕様なので、該当のフレンズヘルパーがいると非常に楽になる。一応、これらの技は一度使用すると再使用までに時間がかかる仕様になってはいるが、コックカワサキの効果はそれを考慮しても強力。ヘルパーをコックカワサキ×3で固める編成(通称「カワサキガン積み」)はネタ面・実用面共に強いことで有名。
    • 「ゲームオーバーになりにくい」とはいえ、強制スクロールや「フレンズころがり」「フレンズれっしゃ」などの即死要素は少なくない。またストーリークリア後のモードは回復が少なくあまりダメージが許容されないことで難易度が高くなっているため、一応釣り合いは取れている。
    • フレンズやコピー能力間のバランスについても、ニンドリでディレクターである熊崎氏が直々に「格闘ゲームなどのように均一のバランスにするのではなく多様性のあるバランスの方が様々な層が楽しみやすいと判断した」という趣旨のことを語っているため、ある程度は意図的なものと取れる。
  • フレンズヘルパーの色に関して。
    • 全て「2Pは黄色、3Pは青、4Pは緑」で統一されている。また、「星の○○○○」だと1Pと敵の色が全く同じになってしまう。
    • ドリームフレンズもアルティメットチョイスでは基本カラーを操作できるのは1Pだけとなっている。他は被っているか否かに関わらず色が変わる。
      • また、1Pが基本カラー以外を使う事も出来ない。
+ ストーリーモードクリア後のモードについて
  • 本編が突破しやすい分、隠しモードは基本的に回復アイテムが出現しないなどの高難度となっている。
    • 特に「アナザーディメンションヒーローズ」ではハート入手の過程で厳しい戦闘が挟まれたり、一歩間違えれば即死する危険なギミックを攻略しなければならなかったりと、本編のぬるさが嘘のように桁違いの難易度を誇る。
    • ただし回復アイテムを出すワザは普通に使えるため、コックカワサキorアドレーヌ&リボンを仲間にすれば難易度がだいぶ下がる。ドリームフレンズと合わせ、どうしても100%クリアにしたい人への救済処置といったところか。
    • もっとも全回復ポイントが多い「星の◯◯◯◯」はともかく、「アナザーディメンションヒーローズ」ではコックカワサキと遭遇する機会がある程度限られているため、少なからずは意識されているとも考えられる。
    • また、とあるボスは後半になると大技3連コンボでまともに被弾してしまえば、こちらの体力を約7割削り、乗り切れた後も波状攻撃を連発してくる。
      • かなり派手なエフェクトを伴う大技のため、使われるとほぼ必ず処理落ちが発生してしまう。また、このボスは大技以外の攻撃でも激しいエフェクトを発生させるため、自機を見失う、動作が重くなるなどの事態が起きやすい。それ故に真の敵はゲームの処理落ちと技のエフェクトと言われる始末である。
      • 大技3連コンボは、無敵技を貫通せず、乗り切った後少し時間が経つとボスが氷弾を飛ばして来るのだが、氷弾に火属性の攻撃を当てると回復アイテムが出てくるといった多少の救済措置は取られている。
  • 「Theアルティメットチョイス」の高難易度はそれなりに歯応えのある難しさだが、難易度7と難易度Sで出てくる敵は最後の最後以外は全く同じで『TDX』『ロボプラ』の真ボスラッシュと違って別にする意味が乏しい。
    • ただし、『TDX』や『ロボプラ』で問題点として挙げられていた「画面奥や画面外など攻撃が届かない位置に長時間逃げ続ける」行動パターンは大幅に削減されている。
    • また高難易度では体力上限が下がるなどにより、回復しつつゴリ押しする戦法は必然的に取りづらくなる。
    • Ver.4.0から追加されたExtraは体力上限と回復総量こそ通常Secretよりは増しになっているが、大半のボスが最終強化版であるため火力と防御力が格段に上昇する。 『ロボプラ』のようなストーンの無敵を貫通且つ即死といった悪質な初見殺しこそ無いが、さすがにカワサキガン積み編成に頼りきりだと時間がどうしてもかかる。 一方で道中のボス戦に、特定攻撃を対応属性で打ち消すことで回復アイテムが得られる要素が追加されているので、 攻略を目指すにあたって火力を取りつつも、慎重に戦えるようにどの能力を使うかの選択がより重要になったと言える。
      • また「ティンクルスターアライズ」はamiiboが使えないという点もあるため、使用するタイミングも重要。
  • マンネリ気味
    • 根本的な構造は26年程前の無印『星のカービィ』から変わらない。はっきり言ってしまえばいつもの2Dカービィである。これを「堅実な出来」と取るか、「新鮮味がない」と取るかはプレイヤーの感覚次第と言ったところ。
    • 新規要素はいくつか出しているとは言え、キャラクターの挙動やモデル自体は7年ほど前の『星のカービィ Wii』から変化がなく、しかも間に『ロボプラ』等で既に流用を挟んでいるため、変化に乏しい印象を強くしている。
      • アクション性に関しても「TDX」や「ロボプラ」で導入された、奥行きを利用した仕掛けやステージ構成が全面的に取り払われているため、それらの作品をプレイしているとむしろ劣化したようにも感じられる。
      • 任天堂を代表する長寿シリーズのマリオシリーズゼルダの伝説シリーズは、本作に先んじたSwitchの最新作(『オデッセイ』『BotW』)でシリーズの新機軸を打ち出し好評を得ている事に加え、『TDX』以降の既存のファンサービス要素に偏りがちの問題点が指摘されている事もあり、尚更本作の「いつも通り」が色眼鏡で見られがちである。この点も欠点の一つであるボリューム不足につながっている。
    • 一部のBGMの登場頻度が飛び抜けている。特に、初代『星のカービィ』のステージ1「GREEN GREENS」やそのアレンジ(「凱旋のテーマ」も含む)が前作の「FLOAT ISLANDS」とは比べ物にならないほど登場する。「あしたはあしたのかぜがふく」もこれに肩を並べられる多さ。
      • ただしこれらの楽曲はファンの間ではカービィシリーズを代表するメインテーマと言う扱いが定着しているため、25周年記念作品としての要素も強い今作では、コンセプトとしてはむしろ理にかなっているといえなくもない。
    • ただ確固とした基礎に忠実である分、本作に致命的な破綻は存在しない。豊富なコピー能力、新要素であるフレンズ能力についても上記の通り調整不足感はあれど自然と馴染んでいる。
      • そして64の時から3D作品を定着させたマリオやゼルダと違い、カービィの本当の意味での3D作品は『カービィのエアライド』『3Dチャレンジ』『カービィのすいこみ大作戦』など一部の外伝・ミニゲームにしかなかった(本編としての開発予定もかつてはあったが中止に終わっていた)ので一概に言える話でもない。
  • ボス戦の仕様とテンポ
    • 『TDX』『ロボプラ』で問題視されていた、ボスの行動によるテンポの悪さはそれなりに解消されている。ストーリーモードではボスと戦うたびにカットインが入るが、クリア後のモードにおいてカットインが入るのは各コースの最終戦のみである。
      • また一部のカットインや一部の段階・形態変化のムービーはスキップできるようになっており、悪質な段階変化の仕様を持つボス自体も減っている。さらにヒット後無敵がほぼ無くなったことにより多人数プレイでもスムーズにダメージを稼げるようになった。
    • 後者はそれによってテンポが「良すぎる」という話で、カットインやヒット後無敵の仕様のせいでボスが弱くなりすぎたという点である。
      段階変化中は防御力自体は上がるものの完全無敵ではなく、連打しまくればボスによっては変化演出直後に、一部の技では変化中に、相手に特定の固定パターンすら完了させずに倒してしまうことすら可能になる。
      • カットイン排除ボスに至っては、事実上の完全無敵であったカットインがなくなってしまったことによりカットインに相当する動作中にお構いなしに殴り続けることが可能になってしまっている。
        ひどいものだと挨拶中にゲージを未表示のまま半分削れてしまうため、体力ゲージが表示される前に段階変化し、あまつさえゲージをほとんど見せることなく瞬殺できてしまうというとんでもないことになっている。
      • この弊害を最も強く受けているボスが「三魔官」達であり、メインストーリーの難易度が低い本作において屈指の弱ボス扱いされるという憂き目に遭ってしまった。「アルティメットチョイス」でも癒し要員としてネタにされる始末。
      • Ver,4.0の追加モードに登場する強化ボス達はこれらの問題点を踏まえてか、耐久力が劇的に上昇しているため、流石に袋叩きであっさり倒されるようなケースは少なくなった。
    • 一部のボス戦ではボスを倒したあとに小ムービーが挿入されるのだが、一度見た後でも再戦し倒す度に強制的に挿入される上にいずれもスキップ不可。ただしムービーが挿入されるのはストーリーモード限定であり、「Theアルティメットチョイス」など他のモードでは全面的にカットされている。
      • しかし「星の○○○○」や「Theアルティメットチョイス」にもそれぞれ強制的に挿入されスキップも出来ないムービーはいくつか存在しており、周回しているユーザーにとっては非常にテンポの悪い仕様となってしまっている。
  • ヘルパーの選抜
    • プラズマのヘルパーが『64』で一回きりの登場だった「コンセ」に差し替えられた。
      • プラズマウィスプだとダッシュやスライディングが出来そうにないというのもあるかもしれないが…
    • 逆にストーンはロッキーのまま。本作の元にもなった発売中止ソフト『Kirby for Nintendo GameCube』では『鏡の大迷宮』のガレブに変更される予定だった。
      • このため、一時的に手が生える仕様になってパンチするという事になっている。いしころアッパーカットはもともとガレブの攻撃手段*11として用いられたものだが…
  • サブゲームが簡素
    • 初期状態でプレイできるサブゲーム2つは、『夢の泉』や『SDX』などの初期作品に近い小規模で、まさに「ミニ」ゲームという出来になっている。
      • 『Wii』のチャレンジステージや『TDX』『ロボプラ』の掘り下げれば一本のソフトになるようなボリュームはなく、それらを遊んでいると物足りなさを感じるかもしれない。
      • もっとも『TDX』『ロボプラ』のミニゲームは手が込みすぎていて「お手軽に遊べる」ゲームとは言えないモノになっていたため、人により評価が分かれる部分だろう。
    • なお「ふりふり!きこりきょうそう」はJoy-Conを振って遊ぶ場合、斧を振る動作を暴発させやすいので注意。
  • 一部の新設定
    • ネタバレになるため詳細は避けるが、本作で「星のカービィシリーズ」において重大な役目を持つあるキャラクターの起源について、核心に触れるほど深く掘り下げられ得る設定が追加された。
      • あくまでも「とあるキャラクターとの関連性が仄めかされているだけ」というには無理があり、このような長寿シリーズ作品の根幹に関わる設定は「謎のままにされるべきで、やるなら二次創作の範囲。公式でやっていい内容ではない」という声もある。
      • 熊崎氏の手がける作品ではよくある話ではあるが、今回掘り下げられたキャラクターは今まで掘り下げられたキャラクターとは比にならないほど重要なキャラクターである上に、もし確定となるとその影響は全ての過去作とこの先出るであろう新しい作品に及ぶ規模のものとなるため、受け入れられない人もいる。
      • しかし、ここまで核心に近づいた設定を匂わせてなお「そうである」というトドメの断言には至っていないため、あくまでプレイヤーの受け取り方に全てを任せるというスタンスは崩していない。
    • なお、ドリームフレンズとして復活したグーイの説明文に関しても意味深な一文があり、ファンの間で賛否が分かれている。

問題点

  • ボリュームが少なく感じやすい(Ver.4.0以前)
    • 前作の『ロボプラ』及び前々作の『TDX』は通常ステージ28+EXステージ7+各レベルのボスといった具合だったが、今作は通常ステージ16+EXステージ10+ボス含むステージ14となっている。単純なステージ数は今までと大差ない。
      • 前述の通りボスステージのアクションエリアは極一部の例外を除きエリア数がかなり少ない上、フレンズアクションの使用を強制される物が多く、意図的に減らさない限りはフレンズを多数連れているのが常なので、大半のボスはアッサリ倒せてしまう。
      • 一応CPUフレンズを封印した完全ソロプレイを貫いた場合はそれなりの歯応えはある。それはそれで今作のコンセプトとしてはどうかという話にはなるが…
      • 近作2つが携帯機で出ていたため、より性能の高い据え置き機でステージ数が大差ないとなると印象的に見劣りする、というのも関連しているだろう。
      • マルチプレイにおけるエンディングまでの到達時間を短くした調整の結果とも解釈できる。特に立ち寄り必須ではないEXステージを完全にパスすると、全ステージの1/4をスルーすることになり、これをソロプレイの観点で従来作と比べた場合にボリューム不足を感じる原因とも言える。
    • メインストーリーに『64』のクリスタルや『TDX』のサンストーン、『ロボボプラネット』のICキューブに該当する、クリアに必須な収集アイテムが今作には存在しない。*12あくまで次々とステージを踏破するのみ。
      • 結果として解除するギミックや謎解きが大幅に減っており、その謎解きも難易度が低いため、実際のステージ数こそ前作からほとんど変わっていないものの、体感的なボリュームは前作以前より少なく感じられる。ステージも統一性が無いことも合わさり物語のスケールの割に小さく感じてしまう。
      • ただし、あくまでも「隠し要素がレベルクリアに必須ではなくなった」程度であり、虹ピースや大スイッチにたどり着くまでのギミックは一癖あるが、最低限のエンディングを見たいのであればあまり気にする必要はない。なお、一部の隠し部屋がアップデートで追加され、メモリアルイラストの同時追加に対応して大量の青ピースが手に入ると言う形となっている。
    • そもそもカービィシリーズそのものが、同じTV据え置きのマリオやゼルダシリーズのような「広大なエリアでお題をクリアしたり何度も探索する」「クリア後限定の高難度ステージ」という固有のやりこみ要素が少ないために少ないステージがそのままボリューム感に影響してしまう(本作では隠しモードと追加された隠し部屋がこの立場にあるといえるか)。早い話据置機向けタイトルとして発展や新機軸に乏しい部分があり、これらの点はカービィシリーズの課題であると言える。
    • またこれらのボリューム不足の要因で挙げられる納期を決めて開発に変更したという点も、本編ソフト販売期間の長い空白と新規層に苦戦する面など近年課題になっていた問題点を改善する点でもあり、一概に批判はできない。
    • 最終アップデートとなるVer.4.0での新モード、強化ボスの追加でボリューム面はある程度解決したものの、発売から約8カ月後というのはやや遅いと言わざるを得ず、旬を逃した感は否めない。購入しても最終アップデートの前に売ってしまった人も多かろう。
  • 一部コピー能力の影が薄い
    • 過去作においても陰に隠れがちなコピー能力はあったものの、今作では新システムである「フレンズ能力」の影響により、属性付与に一切関わらないコピー能力の評価が過去作以上に総じて低い傾向にある。特にラスボス戦専用フレンズ能力での攻撃力に属性の有無が直接影響するため、タイムアタックでも露骨な影響がある。
      • これに該当する能力が解くように設定されている仕掛けも、一部のドリームフレンズや属性付与コピーで対応できてしまう。裏を返せば「自由度が高い」ということにもなるのだが。
    • また、フレンズ能力にも100%クリアまでに使う必要のない物が数多く存在する。
    • ドリームフレンズが強すぎて、主人公であるカービィの影が薄れてしまっている点も否めない。
    • また、トルネイド、ホイール等、これまでよく登場していたコピー能力が何個か削除されてしまった。それに伴うコピー元キャラも登場しない。
      • 特に「風属性を付けられるコピー能力」としてはうってつけだったトルネイドや、人気の高いホイールの削除を惜しむ声が多かった。フレンズヘルパーと言う事で「ウィリーライダー」を期待する声もあったが…
      • 但し、スターアライズの初期案で、ウィリーとウィリーライダーのイラストがあったため、初期段階では登場させるつもりだったようである。
      • 「属性付与される方」としてうってつけであろう「ベル」「スナイパー」も登場しない。
  • 敵の種類が少ない
    • フレンズヘルパーの関係からかコピー能力を持つ敵は各能力につきほぼ1種類しかいない。
      • 例外の敵はそもそもフレンズヘルパーに出来ないか対応するフレンズヘルパーに姿が変わるかのどちらかである。
    • スカキャラの種類も減っているため、どのステージも同じ敵ばかりいるという事態となっている。
    • 中ボスの種類が5種とかなり少なく、前作『ロボプラ』の半分以下の種類になってしまった。また体の色と攻撃パターンが異なる強化版もいるが、今までのように強化版で付けられていた名前(EXやDX、Re:など)が存在せず、複数形の名詞キャラと言う形になっている。
      • クリア後のシリーズお馴染みボスラッシュでは、難易度が上がると派生元のボスキャラに出番がなくなってしまう他、中ボス軍団との戦闘に体力が多いザコ敵が混じるようになった。後者は『鏡の大迷宮』のオマージュとも考えられるが、いずれも倒すのに時間がかかる敵で面倒である。
      • また、中ボスの時の属性相性の生かし方も「炎だとMr.フロスティの氷塊を解かせる」と「水・氷・風だとボンカースが起こした炎を消せる」くらいで雷は相性に影響しない。ボンカースが炎を仕掛けるのは本作が初ではないが… しかし中ボス相当であればこれくらいが妥当ともとれる(属性攻撃の相性によっては瞬殺できるが)。
    • 大ボスの種類、数は前作までとあまり変わりないが、ストーリーモードでの最終マップは強化版との再戦が多いため使い回し感が出てしまっている。おそらくこのマップはSDXの『銀河にねがいを』になぞらえたものか。
      • 今作はそもそもステージ構成が『夢の泉』方式ではなくなり、「レベルの最終ステージでもないのにボス格がバンバン出てくる」というSDXに近い仕様なので、単純な比較は難しい。
      • 参考に、SDXの格闘王に登場するボス数は大ボス16体、中ボス軍団2組、ザコ敵ワドルディの計19枠である。一方で本作には中ボス込み、強化前の基本種を除いて最大13枠のボスが「Theアルティメットチョイス」に登場し、さらにこのモードに登場しないボス(中ボス?)が1体存在する。前述の通り今作のボス総数はWii以降の平均的な数字と差はあまりない。
      • 後にアップデートにより新しく強化版が何体か追加されたものの、結局は既存のものの色違いなため見た目の変化に乏しく、より一層使い回し感が強まってしまっている。その代わり攻撃の方は桁違いに強くなっているのだが。
  • ストーリーが説明不足かつ消化不良気味
    • 故意に謎を残す部分はあってもおかしくない、ということを考慮してもワールド3からワールド4への移行は流石に唐突さが否めない。
      • 簡単に説明するとワールド3の最終ステージクリアの流れで宇宙に飛び出し、そのままなんの説明もなく*13惑星を巡ることになる。ある程度ワールドマップを巡れば目的を察することはできるが。
    • セリフこそ多いものの三魔官や黒幕に対する掘り下げ自体は少なく、唐突に現れて唐突に戦うことになるため、結果的に印象に残りづらいキャラクターとなってしまっている。
      • 一応黒幕のセリフから彼らの目的についてはなんとなく察せられるのだが、かなりの長文な上に自動早送りで流されるため解読するのは困難。しかしセリフの内容自体は非常に意味深であり、考察好きな方には一読の価値はあるだろう。
    • いずれも難易度の低下により体感的にストーリーが短く感じることや、前作の『ロボプラ』や前々作の『TDX』と比較した際の相対的な作り込みの落差なども、展開が駆け足気味かつ説明不足に感じる要因かもしれない。
  • ただし「作り込まれていない」わけではなく、雑誌に掲載されるインタビューやSwitchで見ることのできるゲームニュース内などで設定が明かされることがある他、アップデートによる追加要素で多少の補完はされている。
  • しかしこの点も裏を返せば、これらの外部情報を読まない限りはストーリーを理解出来ず説明不足の印象が残るだけになるため、重要な設定なのであればちゃんと作中で描写してほしいという声もある。
+ ストーリーモードクリア後のモードについて
  • 「アナザーディメンションヒーローズ」では、マルチエンド形式を採用しているのだが肝心のストーリー性が殆ど無く、説明や描写不足となった部分が多い。
    • 作中の描写から判断すると、ハッピーエンドかバッドエンドかどうかの基準が三魔官達(敵陣営)の安否であるという斬新な展開*14のようだが、ストーリー性が殆ど無いがために分かりづらいという声がある。
  • テンポの悪い場面がある
    • フレンズ能力の一つである「フレンズつりばし」は発動時に長時間足止めされるうえ、一つの部屋で2~3回使用する場合が多く、発動するたびに演出が入るためやたらテンポが悪い。
      • アップデートにより、「星の○○○○」モードではフレンズつりばしを使用する部屋が取り除かれた。
      • 同じくアップデートにより、フレンズの能力が発動する演出は全てキー入力でスキップできるようになった。
    • 随所で足止めをされてザコ敵ラッシュが発生する。結構な頻度で発生するため煩わしい。
      • ザコ敵ラッシュ自体は以前の作品でもあったので、適切な頻度であれば良かったのだが、「星の○○○○」ではタイムアタックの要素として飽きを防ぐためか挿入される場面が増え、ストーリーではただの道中であった場所にもザコラッシュが追加されている。
      • 上記にもある通り敵の種類が少なく、ラッシュにおいても似たような敵ばかりが登場するため、場面ごとの代わり映えもあまり感じられないものとなってしまっている。
    • ステージに入ったり、扉をくぐって次のエリアに進む際、長いロードが入るようになってしまった。なおロード中は攻略のヒントが表示される。
      • ゲーム後半からは、次のエリアに進む際のロード中に表示されるヒントが消える代わりに少しだけロードが短くなる。
      • ちなみにゲームを起動した時にもやや長めのロードが入る。
      • このロード時間もアップデートで少し改善されており、Ver.3.0以前と比べて約1秒ほどは短縮されている模様。
    • また、地形が動くのを潰されないようひたすらかわし続けるだけの部屋も存在。この手のマップ自体は過去作にもあるし、単体ならいいのだが、クリア後のモードを何周もすると煩わしい上、「遊びやすく改善する」と予告してアップデートしたにもかかわらず改善されていない。(追加ドリームフレンズのみ例外)
      おまけに「星の○○○○」では、複数レベルでこの手の同じステージを使いまわされているキャラも存在する。
  • 一部のステージでフレンズを失いやすい
    • トゲや溶岩の上で倒れたフレンズは復活不可能。空中で技を出しながらそこに落下するなどの事案は多い。「フレンズころがり」などの全員落下ではフレンズそのものはロストしない(ただしソードなどに付与される属性は取れる)のと比較するとかなり厄介である。
    • 圧死を誘う地形が多いステージはもともと対処の難しいギミックでは有るが、NPC操作だとほとんどこれに対応できない。空中の移動速度が遅いカービィが1Pだとフレンズが自分から潰されに行くことすらあり、圧死すると復活は不可能。前述の「潰されないようかわし続けるだけの部屋」で起こりやすいのも拍車をかける。
      • 特に起こりやすいのがよりにもよってラスボス直前のコースなので、ストーリーモードでのラスボス前座戦にCPUドリームフレンズを持ち込むのが極めて難しくなっている(ボス直前に多数のコピーのもとは存在する他、ラスボス戦のみ独立ステージになっており、最初から好みの能力・フレンズを連れて行ける)。「星の○○○○」でも起きることがあるが、こちらは直前のセーブからやり直せる。また、ドリームフレンズではこのマップは採用されていない。
        ただし一部例外があり、「星のアドレーヌ&リボン」では圧死ギミックの多い過去作のステージを再現したコースが登場するため、フレンズがCPU操作の場合引き連れた状態で突破することが非常に難しくなっている*15。「星のグーイ」でも大型キャラにとって非常に圧死しやすいフロアが待ち構えている。「星の三魔官シスターズ」では圧死ギミックのフロアでザコラッシュが待ち構えているため、采配をひとたび間違えると圧死のオンパレードとなる。
  • その他の問題点
    • ゲームパートのfps(フレームレート)が低く、従来作の滑らかさに慣れたプレイヤーにとってはカクついたような感じに見える。
      • アクションゲームでのfpsは画質の印象に直接左右するだけに、気にしない・すぐ慣れるプレイヤーがいる一方で、気になるプレイヤーにはとことん気になる部分となっている。また、フレンズ能力などのエフェクトが派手になると処理落ちが激しくなるマップがあったり、メニュー画面やゴールゲームでは従来通りの滑らかさで動くために、その落差のせいで余計に画質が悪くなったような印象を受けてしまう。
      • 処理落ちに関しては、こちらが何もしていなくてもステージ側の演出やボスの放つエフェクトなどにより発生することがあるため、完全に防ぐことは難しい。また、繊細な操作を要求されるラスボス戦においても処理落ちは発生しやすい。
      • 殊に前述した同種の構造であるWii版の時点で既に多人数プレイや美麗な背景などを表現できていただけに、過去作から劣化した感想を抱くプレイヤーも少なくない。
      • 余談だが、数値的には本作が30fps、『64』以外ほぼすべてのカービィシリーズでは60fpsとなっているが、本作でもゲームパートも内部処理では60fpsになっていたり、同Switchの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『DOOM』では30fpsでありながらカクつきを感じにくい作りになっている。
    • 1Pがフレンズ、ドリームフレンズを自由に操作出来るのはクリア後コンテンツのみ。ストーリーモードではクリア後もカービィしか操作出来ない。
      • プレイヤーが一人だけの場合、「のっとりおんぶ」を使ったり、2P用のJoy-Conやコントローラーを用いることでカービィ以外のキャラも操作出来るようにはなるが、必然的にカービィが無防備な状態となってしまうため守りながら進める必要がある。
    • フレンズアクションの内「フレンズころがり」と「フレンズれっしゃ」については、操作がAボタンでジャンプするだけとやっている事があまり変わらない。それでいて、ギミックもタイミングよくジャンプしてスイッチを押すものがほとんど。また、アイテムの取りのがしても後戻りが効かない。
      • 『TDX』のビッグバンでは、やっていることは同じでも様々なギミックで趣向を凝らしていたため、これと比べても見劣りする。
      • 近いものとしては『64』のワドルディ操作(ボート、トロッコ、ソリ)があり、こちらもやることはAボタンのジャンプのみ。
      • 極一部のシーンを除き、そもそもフレンズアクション自体、普通のステージに強引にねじ込んだ感じも否めない。
    • Ver.3.0までのBGMの中に、マスタリングの出来が明らかに宜しくないものが含まれている。普通の人はあまり気にならない部分だが、音楽が高品質な星のカービィシリーズであるだけに、このミスは地味ながら痛い。
      • Ver.4.0の追加BGMや、後に発売された公式サウンドトラックでは全曲しっかりと調整済みの模様。
    • 一部の技で暴発が発生しやすい。
      • ダッシュ攻撃と敵に接近時のみ使える技の両方を持つ*16場合、敵にある程度接近しているとダッシュ攻撃の無敵状態で突破しようとしたら接近技が暴発する。後述の処理落ちも含めて高難度モードでは致命傷になりうる。
      • 前述の処理落ちが原因でダッシュや素早い上下操作等を受け付けず、別の技が暴発する事も多い。酷い時は 一切の入力操作を受け付けず棒立ち状態 *17に陥る事さえある。*18
      • メタナイトの場合、敵に密着してジャンプから即座に下突きする高火力コンボが主力だが、ジャンプ操作を受け付けずVer4.0で追加された技「ギャラクティックカウンター」が暴発する事が多く、 アップデートで改悪された との批判も多い。尤も、この新技はカウンター成功時の単発威力に優れ、きちんとした使い所もあるため、決して死に技ではない。
    • ダメージ判定が消えてしまう事がある。
      • 処理落ちによるものだが、発生してしまうと短い間隔で多数展開する飛び道具技*19が数秒間に亘って 攻撃判定が消滅 し、敵に一切当たらなくなる。
      • 一部ボスの形態移行時にダメージを与えるタイミングが悪いと ボスの喰らい判定が消滅して無敵化 する。空中浮遊型の一部ボスで発生しやすく、こちらは永続的な物ではなく、別のアクションに移行すると喰らい判定が元に戻る。
+ ストーリーモードクリア後のモードについて
  • 「星の○○○○」において、本編のステージのうち水流の影響を大きく受けるエリアが採用されているが、該当エリアに配置されているギミックがかなり悪質で、タイムアタック要素のある本モードとの相性が非常に悪い。
    • 特に「ポピーブラザーズJr.(ボム)」など一部フレンズは水中だとほぼ無力化、カービィ操作と違って水鉄砲も出来ず、攻撃範囲の狭さ故に敵を避けるしかない場面も多く、非常にシビアな操作を要する。
  • 「Theアルティメットチョイス」でコピー能力なしのカービィを選択すると、中ボスを倒したときの能力帽子によってフレンズヘルパーが変わってしまい、スコアも変化後で登録される。

総評

星のカービィ25周年を締めくくるシリーズの集大成に位置づけられた作品なだけあり、積み重ねられた歴史を感じるファンサービス要素は非常に素晴らしいものとなっている。
目玉となるフレンズ関連にやや調整不足な面が見られる点や、本編部分の大幅な難易度の低下やボリュームの削減など残念な部分もいくつかあるものの、
もともと低難易度はカービィシリーズの本題でもあり、ポップな雰囲気やゲーム初心者の入りやすさといった点は損なわれていない。
Switch、Joy-Conの仕様を用いて新機軸を打ち出そうとする制作側の努力を窺える点も多く、その点を以て本作は多人数プレイで盛り上がることを視野に入れた作りであるともいえる。

つまるところ「カービィシリーズにまた一つ入門向け作品が増えた」と言ったところか。機会があるならば、身近なフレンズ(家族や友達、恋人)と一緒に遊んでみるのも一興である。


余談

  • サブタイトルの「スターアライズ」は英語で書くと「Star Allies」となる(海外版公式サイト)。「allies(allyの複数形)」は「同盟」「盟友」「味方」等の意味を持つので、和訳するなら「星の同盟」「星の盟友」となるか。
  • 最近の本編カービィはカービィ役の大本眞基子氏が兼役で他のキャラも演じていたが、本作の敵幹部4人はそれぞれ別の声優が担当している。
    • 熊崎ディレクター曰く「4人中3人は似通ったデザインなので、キャラの個性をより出すため別の声優に担当してもらった」とのこと。
    • また、4人ともカービィ同様掛け声等にしかボイスが付いていないが、これは「通常の台詞にまでボイスを付けると国ごとに声優を変える必要があり、吹き替え声優によって印象が変わってしまうので、世界中でキャライメージを統一したい」という理由がありそうである。
  • 欧米に限り本作の体験版が配信されている。Switchはリージョンフリーなので日本でも一応遊ぶことは可能(日本語表記にも対応している)だが、ダウンロードの仕方など詳細は各自で検索してほしい。
  • 近年ではお馴染みとなっていた中ボス戦BGMは本作には存在しない。
    • ただし、過去作のBGMを流用しているエクストラステージでは中ボス時にBGMが変わるようになっている*20
  • 過去作から流用されたBGMの中には途中でループするぶつ切りのものが存在している。
    • 2種類存在しており、片方はアップデートの際に修正された。
  • 3Dのカービィでヘルパーシステムを盛り込むという発想については、『星のカービィ Wii』の初期プロットの時点から存在していたが採用されず、実質本作で日の目を見る事になったと言える。
  • とあるボスのフルネームが非常に覚えづらいと言われている。これは実際の設定上においても「そのボスの上官に当たるあるキャラクターに覚えられていない」という形で公認されている*21
  • 角川つばさ文庫から本作の小説版が発売されている。作者・イラストは従来のカービィ小説と同じだが、従来と違い前後編構成(「フレンズ大冒険!編」「宇宙の大ピンチ!?編」)となっている。
    • 前作『ロボプラ』の小説版が1冊に無理やり詰め込んだ内容で、不満が挙がっていたための措置だと思われる。
  • 対応ハードSwitch自体の人気による影響もあり、新規層獲得のためかコロコロコミックや派生雑誌のコロコロイチバンで久しぶりに大々的に特集が組まれた。また12年間(1994年~2006年)連載された『星のカービィ デデデでプププなものがたり』(以下、デデププ)の作者・ひかわ博一氏による書き下ろし漫画が公式サイトにて公開されている。
    • 氏は『デデププ』終了後は活動を停止し、ネット上で様々な憶測が流れていた事や、2017年に「ゲッサン」掲載の『カメントツの漫画ならず道』で明かされたその真相から活動再開は絶望的と思われていたが、同年末にコロコロコミックの大人版「コロコロアニキ」における『デデププ』の新作掲載という形で復帰し、ファンを驚かせた。『デデププ』はその後コロコロアニキで正式に連載を開始している。
  • ゲーム開発者向けの技術講演CEDECにおいて本作を含むカービィシリーズのUIデザインについて解説された。(電ファミニコゲーマー
    • 本作はHD機ならではのフラットデザインと説明されている。
  • セーブデータ連動
    • カービィファイターズ2』と本作の連動で、『ファイターズ2』側で「三魔官シスターズのぼうし」を入手できる。
    • セーブデータ連動で、『カービィのグルメフェス』側にBGMが追加される。
  • 『ロボプラ』に引き続きサントラも発売された。
  • 長期にわたるジワ売れの末、『Nintendo DREAM』2022年3月号にてミリオンヒットを達成していたことが明かされた。

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最終更新:2024年04月05日 23:15

*1 離脱させない場合は4人目がコピー能力の帽子に変化し、考え直す猶予が与えられる。

*2 『スーパーデラックス』と同様

*3 例外的に普通のステージとあまり変わらない上、ボス戦後に脱出パートが入るステージもある。

*4 このモードでは初期設定の人数よりも仲間を増やせない制限があり、フレンズハートが仲間を増やす以外の用途に限られるため。

*5 新参とは言ってもかなりの経験がある人物であることは付記しておく。

*6 テレビアニメや漫画やノベライズの方で目立つキャラクターである。特にテレビアニメでは爆弾発言・狂言を連発したので記憶に残りやすいと思われる。

*7 スマブラでは『X』におけるシール収録のみだった。アシストフィギュア出演した『スマブラSP』は本作よりも後の発売。

*8 TVモードかつヘッドホン未接続時にしか発動しないうえ、純正コントローラーのある機能を使った仕掛けのためにプレイ動画では伝わらないのである。

*9 2P~4Pは20秒、1Pは1カウント2秒×5カウント=10秒。

*10 手心システムと呼ばれている

*11 ただし、パンチしている時に吸い込むとファイターをコピーする。転がっている時だとホイール、その他の時だとストーン。

*12 『TDX』のレアキーホルダーや『ロボボプラネット』のレアステッカーに該当するアイテムはある。

*13 さすがにノベライズ版では説明がされた

*14 そのためか本モードの彼女達のスペシャルページや後半戦のBGMの曲調が三魔官視点のものになっている。

*15 ベースとなった『64』のステージよりも足場が広くなっており、十分な素早さ成長前提だが前述の強制招集も利用しやすいため、グーイや三魔官と比べてフレンズを失いにくい。

*16 カッター、ファイター、ニンジャ、パラソル、ドロッチェが該当。

*17 更に、棒立ち状態で被弾後、その直前に入力していた技が暴発する遅延現象もある。

*18 この状態ではポーズ画面での操作も反応が鈍くなっている。

*19 マホロアのブラックホール等

*20 クリア後に出現するステージを除く。

*21 覚えようとはしているが、結局「アナタ」呼びもしくは名前の途中までしか言えていない。なお、別のモードでのある画面ではそれについてのコメントもあったり、本人も本作の公式Twitterにおいて言及してたりする。