【ふぁいなるふぁんたじーたくてぃくす】
ジャンル | シミュレーションRPG | 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | プレイステーション | |
メディア | CD-ROM 1枚 | |
発売・開発元 | スクウェア | |
発売日 | 1997年6月20日 | |
定価 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング |
CERO:B(12歳以上対象) ※アルティメットヒッツ版で付与されたレーティングを記載 |
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廉価版 |
スクウェアミレニアムコレクション:2000年6月29日/3,990円 PS one Books:2001年12月20日/2,625円 アルティメットヒッツ:2006年7月20日/1,575円(表示定価は全て税込) |
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配信 |
ゲームアーカイブス:2009年5月13日/1,047円(税10%込) |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
シミュレーションRPGとなったFF外伝 シナリオの松野氏の影響が色濃い、中世世界観の強いシリアスな作風 一方で戦闘に「ジョブ」要素を加えるなどFFらしさもしっかりと残る FFの外伝作として理想的な代表作 中盤以降のバランスブレイカー要素も話題になりやすい |
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ファイナルファンタジーシリーズ |
戦士は剣を手に取り胸に一つの石を抱く
消え行く記憶をその剣に刻み
鍛えた技をその石に託す
物語は剣より語られ石に継がれる
今、その物語を語ろう…
『ファイナルファンタジー』シリーズ初の本格シミュレーションRPG。
「ファイナルファンタジー」の名を冠してはいるがあくまで外伝扱いであり、中世ファンタジー的要素は従来通りながら、世界観・シナリオ共に徹底してダークな雰囲気でまとめられた異色作。
勧善懲悪的で王道ファンタジー色の強い従来のシリーズとは一線を画し、イヴァリースという異世界で起こった戦乱を背景に、名門貴族出身の主人公と平民出身の親友を軸とする群像劇が繰り広げられる。
現実の中世ヨーロッパ同様の徹底した階級主義社会が背景となっており、身分差別と覇権争い、戦乱に乗じてかつての権勢を取り戻そうとする宗教の醜さ、さらに彼らの思惑を利用して裏で暗躍する集団の存在など、中世ヨーロッパ暗黒時代を髣髴とさせるダークな世界設定を特徴としている。
それまでのシリーズ作品と毛色が大きくが異なりつつも、ゲーム性・シナリオ面が高く評価され、シミュレーションRPGとしては驚異的な130万本を超えるセールスを記録。
以前はマイナーな一ジャンルにすぎなかったSRPGをメジャージャンルに押し上げる功績を挙げた。
また、本作は『タクティクスオウガ』の開発・企画・シナリオを務めた松野泰己氏がシナリオ・ゲームデザインを担当しており、同作から様々な要素が継承されている。
イヴァリースとオルダリーアの二大国が争った「五十年戦争」は、イヴァリースの事実上の敗北という形で和平が結ばれた。
長い戦乱で疲弊したイヴァリースでは、十分な恩賞を得られずに困窮する一部の貴族や騎士階級が野盗と化し、治安は悪化の一途をたどっていた。
イヴァリースの名門貴族であるベオルブ家の末弟ラムザ・ベオルブと、その親友でありベオルブ家の庇護の下にある平民出身の青年ディリータ・ハイラルは、
士官候補生として治安維持のために各地を転戦していく過程で、貴族と平民の間にある埋め難い溝を思い知らされる。
そんな中、彼らの人生を決定的に変える、ある事件が起こる。
やがて、王家に仕える有力諸侯が支持するゴルターナ公と、没落した貴族や騎士・平民層が支持するラーグ公、
ともに獅子を紋章に掲げるイヴァリース二大将軍家の権力闘争の末に、後に「獅子戦争」と呼ばれることになる大規模な内乱が勃発。
戦火と混乱の裏で暗躍する者たちの影を察知したラムザは、孤独な闘いに身を投じてゆくこととなる。
+ | 長いので収納 |
戦闘・育成
その他
時に陰鬱ながらもキャラクターの信念が垣間見える良シナリオ
良質なBGM
最強育成のやり込みにおける懐の広さ
「儲け話」による収集要素。
レアアイテム収集
隠しマップ「ディープダンジョン」のボリュームが少なめ
序盤~中盤における難しさ。
ゲームバランスに影響する強アビリティの存在と、大味なダメージバランス
終盤のストーリー展開に関する賛否。
+ | ネタバレ注意 |
用語やジョブシステムなど、戦闘ではFFシリーズの要素を色濃く残しながら、基本システムはもちろんストーリーでも既存シリーズとは大きく方向性を変えている。
階級社会や戦争と平和、騎士道精神、宗教観などの要素を物語に取り入れた、FFシリーズとしてはまさに異質なストーリーも高く評価された。
グラフィックの関係もあって、全体的には『ファイナルファンタジー』よりもむしろ『タクティクスオウガ』の性質のほうが強く感じられるだろう。
バランス面でしばしば欠点が指摘されるのがやや残念だが、ゲーム性を大きく損なうほどではない。
今までと異なるスタッフ、今までと異なる描き方で本シリーズに影響を与えることなく裾野を広げた、なかなか理想的な外伝作品と言えるだろう。
+ | 源氏シリーズの悲劇 |
+ | 内容 |
*1 正確には弓には「弓」と「自動弓」の二種類があり、うち「弓」が「弓使い」専用となっている。「自動弓」はアビリティで装備可能に出来る他、一部の専用ジョブでも装備可能となっている。
*2 バグではなく仕様だと思われる。カーソルが表示されるのは、各アビリティの効果を後述のヘルプメッセージで確認できるようにするためであろう。
*3 本作の各キャラには各々の誕生日により、現実世界の十二星座に準えた星座が割り当てられており、それぞれの星座に相性のいい星座・悪い星座が設定されている。相性の良い星座には魔法成功率が高く・魔法効果が大きくなる。逆に相性の悪い星座には魔法成功率が低く、魔法効果は小さくなる
*4 ランダムエンカウントの時のゲストキャラも含まれるため、たまに混ざるゲストに気付かずに戦死され、いつの間にか戦死者数がカウントされているという事も起こる。
*5 ただしアビリティ密漁による味方モンスターのロストは除く。
*6 実際は銃でもチャージ分のダメージはしっかり増えている。チャージする時間で次発を撃った方が良いという意味かもしれないが……
*7 しっかりお膳立てしてやれば十分強力だが、他の強力なアビリティを使った方が早いし楽なため、結局あまり使われない。
*8 チュートリアルバトルにありがちな、味方に有利なハンディキャップがほとんど存在しない上、このバトルまでレベル上げや自由な味方の強化が一切できないため
*9 ごく一部算術化出来ない魔法もあるが、特に問題にはならない
*10 事実、聖剣技を使用できるキャラが早い段階で仲間になるが、それでもなお厳しい戦いが続く。聖剣技のポテンシャルは装備・サポートスキルに強く依存し、ゆえにどちらも欠く聖剣技使い加入直後の時点では戦況を左右する強さを発揮するのに至らない。
*11 同じくバランスブレイカーのレーゼは、サブイベントを完遂しないと加入しないため、労力に釣り合った性能と言える
*12 この中に最高性能の盾が含まれている。それ以外は別の手段で入手可能。
*13 サウンドテスト曲名はローリングソバット、神殿騎士バルク戦やディープダンジョンなどで流れる