実況パワフルプロ野球NEXT
【じっきょうぱわふるぷろやきゅう ねくすと】
ジャンル
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野球
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対応機種
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Wii
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発売元
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コナミデジタルエンタテインメント
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開発元
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コナミデジタルエンタテインメント(パワプロプロダクション)
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発売日
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2009年3月19日
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定価
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5,980円(税5%込)
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判定
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なし
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ポイント
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いろいろ実験した初心者向け作品
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実況パワフルプロ野球シリーズリンク
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概要
Wii唯一の独占パワプロ。Wiiのユーザー層を考え、徹底的な初心者向けなのが特徴。選手は2009年の開幕予想データになっている。
さすがにパワプロシリーズもシリーズを重ねることにマンネリ化が進み、一部の昔からのファンなどからの評価が下がり始めた。
今作は新しいパワプロシリーズの可能性を模索し、サクセスをなくし新しいモードを導入、旧シリーズの要素を一部で復活などの要素を盛り込んでいる。
特徴
ヒーローモード
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いつものパワプロで言うサクセス。小学生である主人公は野球選手になるために小中高と野球人生を歩む。
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難易度は『ノーマル』『ルーキー』。ルーキーは成長が抑え目になるがクリアが容易になる。また難しいに値する難易度は無い。
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ただルーキーでも基本能力がB以上の選手を育てられる上に、ノーマルでも簡単のためによっぽどの初心者以外は選ぶメリットが低いか。
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高校生編で甲子園にでれは甲子園での勝ち負け関係なく、クリアは出来るが希望球団には入れない。優勝してやっと入れる。
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と言ってもモードは簡単なので決勝までは簡単に行けるが。
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進行方式はすごろく。進んだマスの色によって悪いイベントや良いイベントが起こる。マスを進むには『カード』(これを使い練習や勉強などを行い、能力を上げる)を使い、カードに書かれている数字の分マスを進む。またカードはシャッフルを行うと種類を変えられる。
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赤いマスに入ると能力またはやる気が下がる。金色及び青色のマスは逆にメリットがおこる。
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マスの色を変えるにはおみくじイベントを行うが、自分の好き勝手には変えられない。大吉だとマスの色が青及び金色が多くなる。
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要するに『14』『15』に出てきた「栄冠ナイン」と同じ移動システムである。
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ゲームを進行すると進学イベントがあるが、進んでいく中学及び高校にも強い選手を育てるのに良い学校とあまり良くない学校がある。
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仲間のCPUが強く、練習できる範囲が多い学校に入るには勉強が必要になる。そのため学習能力を上げるカードを使い、定期的に起こるテストイベントで高得点をとる必要がある。
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ちなみにとある高校には他の高校にはない学ランを改造できる要素がある。所有カードが3つになり進行は難しくなるが学ランを改造しきれば「威圧感」を簡単に手に入れられる。
Wi-Fi対戦
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本作は全国のプレイヤーと野球勝負が出来るオンラインが搭載されている。
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フレンド登録したプレイヤーとは対戦だけではなく作成した選手を交換できることも特徴。
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逆に『対戦お断りプレイヤー』にて前に戦ったプレイヤーを二度とマッチングしないように出来る。要はブラックリストに入れることである。
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ただし発売から数年後にはほとんどプレイヤーのいない深刻な過疎状態だったので、お断り機能は実質機能しない状態になっていた。むしろめったに対戦相手が見つからないため、フレンド登録の方が重要視されるか。
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2014年5月20日にニンテンドーWi-Fi コネクションサービスは終了。現在はネット対戦不可能。
リモパワモード
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前作のWiiのパワプロで搭載されていたリモパワを本作も収録。Wiiのリモコン一本で投打を自在に出来る姿はWiiのパワプロでのみの完成型とも言える。
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打撃はリモコンを振るだけ。守備・走塁の際はリモコンを振ると走るペースが早くなる。投球も打撃とさほど操作系統は変わらないが、変化球を投げる際は特定のボタンを押す必要がある。
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リモパワモードで通常の試合や、ホームラン競争も可能である。
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非常に打ちやすいが、それだけに3作続けてもあまり進化しなかったモードと言えるかもしれない。
その他の特徴
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今作で収録されている球場はプロ野球12球団のホーム(広島カープは広島市民球場)の他、地方ドームや学校の球場が収録されている。
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今作もパスワード機能が搭載されているが、姉妹シリーズであるパワプロクンポケットシリーズの『11』のパスワードを使用でき、能力もそのまま反映される。
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Miiを選手としてリモパワモードで使用可能。能力やポジションはランダムで割り当てられる。
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投手と野手の兼任能力が割り当てられたり、コントロールは良いがスピードがかなり遅いなど癖のある選手が多い。
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またMiiを使用していると見た目はほとんど『Wii Sports』をやっているようなものになる。
評価点
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Wi-Fi対戦に対応。
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またこのWi-Fi対戦はマナーが悪いプレイヤー(初心者狩りなど)がいた場合には『対戦お断りプレイヤー』にて登録すると二度と対戦することがないように設定できるため、自分のレベルにあった対戦相手を捜すことが容易になっている。
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ただし上述のように、過疎で対戦相手を探すのが難しかった。さらに現在はWi-Fi対戦不可。
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新規に描き直されたグラフィック。
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キャラの周りの黒い縁取りもなくなり、前作までとはかなり雰囲気の違ったものになった。球場の臨場感もかなりアップしており、グラフィックはこれまでのWiiのシリーズの中ではトップレベルで綺麗。
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ホームラン性のバッティングを行った際にカットインによる確定演出が入ったり、守備画面で画面の隅にランナーの様子が映し出されたりと、後の作品にも導入された要素は多い。
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サクセスのかわりに投入されたヒーローモードだが初心者向けでテンポも良いので短時間ですぐ選手が作れる。
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また初心者でも少し慣れれは、単純なスペックだけを見れはBの選手もサクサク作れるようになる。
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今作のデータではカープは旧広島市民球場がホームだが、とある方法でマツダスタジアムを使用可能。ただし看板に広告などの類は一切ない。
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『パワプロクンポケット11』からパスワードで選手データを入手可能。さらに今作はパワポケでしか取得できない超特殊能力も再現される。
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超特殊能力を使えるパワプロは後にも先にも64版の『2001Basic』とGC版の『11』と本作のみである、パワポケで苦労して作った選手を100%暴れさせる事が出来る対戦ツールというのは本作最大のアイデンティティと言える
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本作がWiiでのパワプロ最終作となった事もあり、パワポケで作ったキャラを暴れさせることが出来る最後のパワプロになってしまった(PSプラットフォームのパワプロではパワポケのパスワードには非対応)。
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パワポケ10、11には公式パスワードも存在しているためアレンジチームの作り甲斐もある。
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Wiiに対応しているコントローラーはすべて使用可能。リモコンとクラコン、GCコントローラにもしっかり対応している。
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旧作から引き続き、リモコンを振るだけで投球と打撃が行える「リモパワ」にも対応。
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パワプロ恒例の熱い実況も健在。球場も相変わらずリアルで看板の広告も再現。
問題点
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新機能が追加される一方、多岐に渡る機能削減が旧作ファンからの反感を買ってしまった。
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ペナントが1年に短縮される、応援歌のエディットが出来なくなる、人気のマイライフモードが削除されるなど。
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球のスピード感が遅くなっており、135キロ程度の速さのボールと150キロのスピードボールでも体感速度が変わらないという意見が多い。
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そのため比較的球を目で捉えやすいため、長打を出すことが前作より少し簡単になっている。
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ヒーローモードは特殊能力を手に入れるのがすごい運任せ。しかも高確率で失敗する。まあ逆に言えは悪い能力も手に入れにくいが。
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今回はスゴロク形式なのだがさらに進むために必要なカードを変えるのなどもこれまた運。
−−サブポジを手に入れるのはもっと運。発生確率の決して高くないイベントを複数種類こなす必要がある。
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『栄冠ナイン』にも通じる特徴だが、向こうがチーム単位で強化していたのに対し本作は主人公のサクセスであるため運任せなのが余計に気になる。
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またヒーローモードはシリーズ経験者にはかなり簡単な上にボリュームが初心者向けとしても無い。
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そのため各キャラとのイベントも淡々としており、感情移入がしにくい。
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一応ヒロインが進む高校によって、外見や性格が変わったり、見るところが無いわけではないが。
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再びサクセス(この作品でいうヒーロー)試合でのミット移動が非表示に。
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『15』では一時的にサクセス試合でのミット移動が復活していたのにこの作品から『2011(psp版2010を除く)』まで再びなくなり、十字キー操作の人は不利になった。
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ただ今作は体感球速が遅めであること、『15』同様にボールの回転が見えるのでまだ打てやすい。
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ヒーローモードのおみくじで大吉が出れは発生させられるとあるイベントがある。このイベント低確率だが成功さえ出来れは能力アップに繋がるのが、もちろん運頼みの上に、失敗すると育成に支障を起こすレベルのデメリットが起こる。
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すなわち基本的に自信のない人は、強制イベントではないので見逃せはいいのだが、初見では引っかかる人が多いか。
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全シリーズを通じての問題だが相変わらず阪神が強い。
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ただし本作の阪神はエラー率は全体的に高い査定であるため後述のバグの煽りをもろに喰らって(相対的に)弱体化している。
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エラー回避率にバグがある。
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本来は「エラー回避」のステータスが高ければ高いほど守備時にボールを落としたり弾いたりするエラーを回避しやすくなる。
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しかし本作ではエラー回避が高いと、むしろエラーしやすくなるという致命的なバグが存在する。
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つまり「エラー回避率1(G)の選手の方が、エラー回避率15(A)の選手よりエラーしにくい」という逆転現象が起こっている。
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その上でPS3の『パワプロ2010』にもこのバグが引き継がれている。全く見直されてなかった状況はこのバグを把握していたパワプロファンを呆れさせた。
総評
サクセスを廃止するなど多数の実験的要素を組み込んだ本作。野球パートの演出や関連作にヒーローモードに似たサクセスが出るなど、後年への影響を残した面も少なくなく、一定の評価はあったようだ。
しかしヒーローモードは運要素が強いなどサクセスの完全な代替とするには不足な代物であり、また過去作からのモード・機能縮小も目立っている。
成功したとは決して言えないが、マンネリ化していたパワプロに一石を投じたという面ではエポックメイキングな作品である。
最終更新:2023年04月07日 20:56