怒首領蜂II

【どどんぱちつー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
販売元 カプコン
開発元 IGS
稼働開始日 2001年6月
判定 なし
ポイント 「IGS語」炸裂
前作からグラフィック流用が目立つ
ゲーム自体は佳作
半ば黒歴史扱いだがCAVEの未来を変えた隠れた功労者
ケイブSTGシリーズ

概要

ケイブの看板タイトル『首領蜂』シリーズの3作目。ただし本作は下記の事情によりケイブ内製ではない。
あの弾幕縦シューティングの開祖『怒首領蜂』の続編が出た!……と思ったら、なんか色々と違う。そんなゲームである。

一応 正式な続編 ではある*1のだが、「ケイブ上層部が現場に相談も無くライセンスを台湾のゲーム会社であるIGS(正式名は「International Games System」。現地名は「鈊象電子」)に貸与して作らせた(販売はカプコンが担当)」という経緯を持っており、ケイブ側からも半ば黒歴史に近い扱いをされている。

ちなみにIGSはこれまでSTGを作ったことが無いメーカーだった。

  • 同社は麻雀パズルゲームの『中国龍』シリーズ、ベルトスクロールアクションの『三国戦紀』シリーズ、格ゲーでは『形意拳(シンイーケン)』*2などと言ったACゲームを出しており、これらは一部を除き日本でも代理店を通じて流通していたことから当時のACマニアの間ではそれなりに知名度があった模様。

特徴

  • 基本的な操作体系は『怒首領蜂』と同じであり、8方向レバー+3ボタン(ショット、ボム、ショットオート連射)で操作。
  • 全7面の1周エンド構成。ただし最終面の7面は隠しステージ扱いであり、条件を満たす必要がある。練習モードクリア及びそれ以外のモードで隠しステージへの条件を満たせなかった場合はバッドエンドらしきものが流れて終了となる。
    • 隠しステージへの条件は「6面クリア時にスコアが4億点以上(工場出荷設定時。目標スコアはテストモードで変更可能)」である事。尚、コンティニューの有無は問われず、コンティニューしてもスコアはリセットされない仕様。
  • プレイヤーはゲーム開始時に、以下の3モードから選んでプレイする。
    • 練習モード…難易度が低いモード(のはず)だが、 実際の難易度は実戦モードとほとんど変わらない 。4面クリアで終了。
    • 実戦モード…通常の難易度にあたるモード。
    • インターネットランキング(I.R.)モード…弾数が多いなど、難易度がやや高く、ゲーム終了後にパスワードが表示され、公式サイトに登録出来た(現在は終了済)。
      • このモードのみ攻撃モード(後述)は基本的にエネルギーモードで固定だが、隠しコマンドを入力して選択する事でボムモードでもプレイ可能。
  • 前作と同様に、ゲームスタート時またはコンティニュー時に3種類の機体から1つを選択する。赤の「流星」(『怒首領蜂』Aタイプに準ずる)、緑の「凌駕」(おおよそ『怒首領蜂』Bタイプに準ずる)、青の「怒濤」(『怒首領蜂』Cタイプに準ずる)が存在する。
  • 機体選択後に「ボムモード」「エネルギーモード」どちらかの攻撃モードを選択する様になっている。前作の「ショット強化」「レーザー強化」はこれらのモードに取って代わられる形で廃止された。
    • ボムモード…従来どおりにアイテムを取得する事でボムを5つまでストックできる。
    • エネルギーモード…自機を敵弾にカスらせる事で画面下のゲージが上昇し、フルになると「スーパーオーラ」(外見は従来作のレーザーボム)を発射できる。
  • コンボの仕様も変更された。
    • 敵に攻撃を当て続けることでヒット数が上昇し、敵に攻撃を当てた時の撃ち込み点が上昇する。敵破壊もしくは敵へのレーザー照射が一定時間途切れるとヒット数が下がる。また、ボス戦ではある条件下でコンボの上昇数が10倍になる「10倍モード」へ移行する。
  • その他
    • 後期に出回ったバージョンの中には4ボタン目を配線することで、自機のオプションの配列を他の自機のものに切り替えられる隠し要素がある。
      • 自機の速度は変化しないため、赤の流星+青の怒濤オプションで高速で移動しながらワイドショットを垂れ流すといった芸当も可能。
        ただし、配置切り替え中はレーザー攻撃が一時的にできなくなるので切り替えるタイミングには注意する必要がある。

独特の言語センス

本作最大の特徴となっているのが、ステージスタート時やクリア時にボスの名称や象徴する言葉を、画面中央に極太の明朝体で大きく表示する事である。例として1面ボスを(ノーミスで)倒した際の場合を挙げる。

浄化
-K.O-
-完勝-
PERFECT
+5000000

見た目的なインパクトも絶大であるが、それ以上にこの漢字と英語が混じった独特過ぎる、エキサイト翻訳にも似た言語センスは一種の中毒性を持っており、ネタ的に評価するプレイヤーも多かった。
公式ページ(当時のアーカイブ)で紹介されていたステージ紹介&ボス紹介の文章表現もまた必見である。以下に記事を掲載する。

+ 心の中でのツッコミはご自由に。
  • ちなみに各Stage紹介最終行にある「浄化」「突破」etc.の漢字は、ゲーム中ではボスを倒した時に表示される。

ステージ1(覚醒)
怒首領蜂が壮絶な戦いから再び甦る!
過去の壮絶な戦いで葬ったはずの【首領蜂】が、
夢魔となって立ちはだかる。
夢魔となって現れた【首領蜂】を浄化せよ!

ボス名:【首領蜂】夢魔
怒首領蜂の最後のボスで、敵軍の最大の悪夢の兵器でもある。

浄化:怒首領蜂を撃破して空間を浄化する。


ステージ2(出撃)
スクランブル!
敵機が急に現れ秘密基地に近づきつつあるのをレーダーが感知した。
まだ敵機に包囲されていないうちに敵軍を突破するため
作戦を練りスクランブル(緊急出撃)をかける。

ボス名:【巡弋工蜂】 戦慄
敵軍の警戒の担当を務める量産型の殺戮兵器。
その残虐さは味方が震え上がるほど恐ろしい。

突破:緊急出撃の任務を完了した。


ステージ3(飛翔)
空中での作戦様子はまるで鷹が獲物を狙い
空中から急速に地面に飛んで行くような
格好で敵軍に無情な攻撃を展開する。
緊急出撃の任務を完了した後、次に立ちはだかる敵は
敵軍の主力の空中母艦だ!生き残る道はただ一つだけ、
それは戦って勝利を収めることだ!

ボス名:【六角蜂巣】 天羅
六角型の敵軍の空中の指揮要塞であり、
全方位の網状の攻撃で有名。

穿越:敵軍の主力の空中艦隊を撃破!


ステージ4(侵襲)
敵軍本拠地周辺の都市を奪回せよ!
逃げるだけでは問題は解決できないと覚悟
した我が軍は自ら攻撃することにした。
敵軍が集結する都市の周辺に接近し死角がない
防御力に対して外側から攻撃し、すべての
敵軍を基地から引きずり出し、敵基地への
侵入をこころみる。

ボス名:【狩殺狂蜂】 地網
網状の罠を設けてわが軍を掠殺するのが得意である。
不利な状況に陥ると狂った状態になって狂乱な
攻撃をするのである。

奪回:敵軍に奪われた都市を順調に奪回した。


ステージ5(禁固)
敵軍にコントロールされた生物兵器を解放する。
基地に乗込む前に敵軍の生産設備を先に破壊して
無力化にすることによりはじめて勝利を収める
希望があるという思惑を持つわが軍は、
敵軍の工場の中に潜入してすべての
物を壊すとぞっとする事を発見した。
それはすべての敵軍の機械化部隊は、地球の
生物を敵軍が改造したものであること。
無類の生命が殺人の兵器として改造されてしまっていたの
である。彼らの魂の泣き叫ぶ声を聞いて我々は心が
切り裂かれる思いにかられる。
破壊の赤の火焔で邪悪に染められた生物らの魂を解放してやろう。

ボス名:【裝甲雄蜂】 驚愕
敵軍のハイテク技術で創り上げた最新型の戦闘機であり、
ハイパワーの装甲装備と高速な動き、そしてハイパワーの
火力が加わってわが軍に想像以上の損失を与えた。

解放:敵軍にコントロールされた生物を解放することに成功。


ステージ6(終結)
戦争を終結する序曲として首脳を倒す。
やっと基地の内部にたどり着いた。その時すべての
敵軍の精鋭部隊がここに集結した。
ここまで奮戦してきた我が軍が簡単に倒されるわけではない。
前に進んでいけ!地球の平和を保つ責任はわれわれの
手にかかっているのだから。

ボス名:【母體蜂后】 深藍
敵軍の表面にたっている首脳は強い統率力をもっていて敵軍の
すべての行為をコントロールしている。

撃破:敵軍の首脳を撃破した。


Final Stage(真相)
6ステージ終了までにある一定の点数以上獲得すると
最終ステージに入れます。
戦争の起源、敵軍の真の首脳。
戦争は本当に終わったのか。敵軍の真の
首脳を倒してしまった我々の心にはずっとその
疑惑を持っている。
もしかして、これからもっと強い邪悪な意志がひそかに
真相の裏に潜んでいるかも…

ボス名:【未知秘蜂】 陰霾
敵軍の真の首脳は陰でパワーを蓄積しながら進化の
一刻をたくらんでいる。

この他、自機の当たり判定を「致命点」と表記したり、エネルギーモードの説明では「危機を転機に転ずるモード」といった絶妙な表記がある。所謂「ケイブ語」とも一味違う何かがあり、良くも悪くもツッコミどころ満載さから独特すぎる趣を感じざるを得ない。


評価点

  • ゲームの難易度は弾幕系STGとしては低めな部類であり、初心者でも入り込みやすい。
    • 前作と比べると序盤の弾数がかなり少ない為、ある程度弾幕STGに慣れた人なら、初プレイでも3面ぐらいまでは到達可能だろう。
    • 自機性能は前作のショット・レーザー双方強化という調整に仕上がっており、攻撃面の不安は特に無い。ただボムモードの場合レーザーのオーラがやや狭くなるため、後半多くなる自機追尾ミサイルへの対処がやや難しくなってしまう。それでもクリア不能というほどではないが。
    • とは言え後半面はやはり弾の量が多く、弾幕STGに慣れていないと難しい部分はあるが、『怒首領蜂』を1周クリア出来る腕前があれば本作をクリアするのはそれほど難しくはない。
  • 本作独自要素である「エネルギーモード」については好意的な評価が多い。
    • 敵弾をカスってゲージを溜め、ここぞという場面でスーパーオーラをブチかましていく流れは他のシリーズ作では味わえない独特のスリルと爽快感に溢れている。
  • とにかくスコア稼ぎが熱い!
    • 前作から様変わりしたスコアシステムだが、スコア稼ぎの熱さは本作でも健在。
      • 硬めの敵への「オーラ炙り」を極め、パターンを突き詰めれば一面目の「最終鬼畜兵器 蜂」だけでも、稼ぎ無しプレイ1コインクリア以上の凄まじいスコアを叩き出す事が出来る。普通に1コインクリアが出来るようになってからのハイスコア狙いこそ本作の醍醐味である。
  • 前作と方向性は全く異なるものの、BGMの出来はなかなかに良い。
    • 中でも、ボス戦BGMは前作では2種類しか無かったのに対し、本作では各面毎に違ったものが用意されている。
      • 6面ボス戦では、蜂繋がりでリムスキー=コルサコフ作曲のクラシック音楽「熊蜂の飛行」のアレンジが流れる。
        なお、リムスキーの死後50年以上(2001年時点)経っている為、日本国内では著作権上の問題はない。
  • 後述する問題点もあるが、一部演出やデザインは評価されている。
    • 5面以降のボスは本作オリジナル。いかにも強大な「蜂」といったデザインでかなり格好良い。
      • 特に5面ボス「装甲雄蜂 ARMED BEE」は、出現直後しばらくは敵の猛攻を避ける展開となり、その後敵の本体と合体し「’’驚愕 -PANIC-’’」と表示され本格的に戦闘開始、という演出により人気が高い。
      • 上記の隠し裏ボス「未知秘蜂 SECRET BEE」は前作の「最終鬼畜兵器 蜂」の流れを汲む巨大な蜂型兵器。禍々しさと格好良さを兼ね備えたデザイン、ワインダーや巨大レーザーといった多彩な攻撃、エレキギターの音色を多用した熱いBGMと他のシリーズ作品の真ボスとは違った方向性で戦いを盛り上げてくれる。

問題点

  • グラフィック、面構成ともに前作からの流用が非常に多い。
    • 1面はいきなり前作のラスボスの一歩手前の「最終鬼畜兵器 蜂」と戦うのだが、前作のそれとは似ても似つかないほど弱い。ゲーム開始早々前作そのままの強さで出されてもそれはそれで困るが。
    • 2面は道中、ボス共に『怒首領蜂』の1面のようなもの。3面は道中、ボス共に『怒首領蜂』の3面のような(ry。4面は道中、ボス共に『怒(ry…。
      • ただし、グラフィックこそほぼ同じながら、攻撃のパターンはかなり別物となっている。前作以上にアグレッシブに動き回るようになった4面ボスはある意味で必見。
    • グラフィックをただ流用するだけでなく、模様を足すなどデザインもアレンジされているのだが、半端な流用でリスペクトが足りないと評価されてしまう事も多かった。
  • ショット1発で倒せるザコが殆どいない等、全体的に敵が硬めに調整されており、やや爽快感に欠けるきらいがある。
    • 特に4面からそれが顕著になり、耐久力の高い地上砲台やフェンスがこちらのショットを遮ってくる。
  • 自機のバランスが全く取れていない。
    • エネルギーモードはスーパーオーラによるコンボ数の上昇が著しい上に、「スーパーオーラ展開中でも、弾にかすった分だけオーラ終了後にエネルギーゲージが自動的に充填される」という「それなんて『サイヴァリア』?」な仕様もあり、非常に強力。対してボムモードにはこれといった優位性も無く、クリア狙いでもスコア稼ぎでもエネルギーモード一択になりがち。
      • 上方に対し攻撃手段が乏しいボスが多いことも、エネルギーモード優位に拍車を掛けている。というのも、エネルギーモードはレーザー発射時のオーラの判定範囲がボムモードより強くなるという仕様が存在し、敵の上方にいてもオーラ撃ちで問題なくダメージを与えることが出来てしまう。更に上部が完全な安地でない場合もスーパーオーラで一気に後ろに下がりながらゲージを回収、その後無敵時間の間に上に戻って以下ループ…なんてことになる。
    • ただし、一応ボムモードでもノーコンティニューで最終面突入条件を満たし、裏ボスも時間切れせず撃破できることは確認されている(5面ボスだけは撃破報告が上がっていない)。一部のボスには一定ダメージごとにボムアイテムを放出する仕様もあり、時間は掛かるがパターン化さえすればボムモードでも十分な安定性で攻略することは可能。

総評

雰囲気からボーナスの仕組みまで大きく変わっているので、リリース当初はプレイヤーから「こんなの怒首領蜂じゃない」という批判の声が相次いだ。
また、半端にグラフィックを流用(変な模様を足す等の魔改造付き)したり、ゲーム調整の方向性が全く違うなど、名前と素材を借りた割に前作に対するリスペクトがほぼ感じられないのも問題であった。

しかし、ゲーム自体は作り込みが甘い部分も見受けられるものの全体的には丁寧に作られており、独特な世界観とゲームシステムに魅せられたファンは多く、それまでの首領蜂ファンでも最初から素直にドハマりしたプレイヤーが確かにいたのも事実である。

難易度が抑え目で初心者の弾幕STG入門に適しているという意見や、弾にカスってゲージを貯めてレーザーボムをブチ込むという一風変わった『怒首領蜂』を楽しめるとして評価する意見もある。また、当初は本作を毛嫌いしていたシリーズファン達も現在では「一周回って好きになった」と再評価する声も多い。スコア稼ぎの熱さからハマる人にはとことんハマるスルメゲー的な魅力も持った作品である。

現在は設置しているゲームセンターも殆ど無く、移植も一切されていない為にプレイは難しくなっているが、もし店頭で見かける事があったらプレイしてみる価値はあるだろう。


余談

  • 基板はMVS(業務用ネオジオ)に似た大型ロムカセット式*3のため壊れにくく、マザーボードは液漏れ腐食を起こしやすい半田付け式の電池をコイン電池仕様に改修された物も出回っており、稼働できる残存数は多い。日本版ロムカセットの相場は2023年現在でも4万5千円ぐらいであり、暴騰しているシューティング基板全般の中でも比較的手に入れやすいほうである。但し、基板上から言語設定は変更できない。
  • 本作で使用されたIGS社製の基板「PGMシステム」のアーキテクチャは、その後『怒首領蜂大往生』『ケツイ~絆地獄たち~』『エスプガルーダ』でも使用されている。
    • 『怒首領蜂大往生』以降のケイブのSTGが「PGMシステム」対応作品と吹聴されているケースがかなり多く見受けられているが。実際にはどれも専用の一枚基板で、『怒首領蜂大往生』に至っては大型のシールドケース&コピープロテクト用のバックアップ電池までもが搭載されている。勿論台湾も含めた海外においても「PGMシステム」のカートリッジ版は正規版としての販売は一切されていない。
    • だが、基板性能や仕様上「PGMシステム」と互換性がある為なのか後年になってPGMカートリッジとして焼かれたコピーROMが3作品とも出回っている。『怒首領蜂大往生ブラックレーベル』に至っては電池切れの心配が要らない一方で無印との切り替えが不可能になっている。
  • 『怒首領蜂』で使用されていた基板よりも性能が低かったという話は有名で、表示できる弾数の少なさを補うため『怒首領蜂大往生』では弾幕が超高速化し、『ケツイ』では従来の弾幕の常識を覆す変則的な軌道を持つ弾幕が登場した。結果としてこの二作ともにケイブの代表的な作品となっているが、稼働当初は多くのシューターを苦しませることになった。
  • 上述の独特な日本語表現は俗に「IGS語」と呼ばれる。同社の他作品には「なせ降参しないか」「みんな、突っ込め?」「高位高禄御前次第だ」「慌てるな、それは幻像です」「命さながら」「逃げ延びたももの」など、数々の笑える文章表現がある。興味のある方は是非調べてみよう。
  • 2010年にはIGSによる『怒首領蜂大往生魂』という、本作のまさかの続編のようなタイトルが話題にあがったが、これは『大往生』の中国向けローカライズ+α*4であるとのこと。
    • 様々な事情(ビデオゲーム新作枯渇・ケイブのACゲーム開発事業撤退など)により、何故か最近になって国内で流通することとなり、いわゆるエミュ基板(違法コピー基板)を導入できない某大手チェーンなどで稼働しているのが見られる。ちなみに使用基板はPGM2*5
  • 上述の『大往生魂』とは別にケイブが『大往生』のリリース後、『大往生』の海外市場向けバージョンを『怒首領蜂III』というタイトル名でリリースしている。
    • こちらも『大往生魂』同じく国内向け通常版がベースだが、制約付きながらも2周目の残機持ち越しが可能になっていたり、ショット強化のレーザー中の移動速度が若干速くなっていたりと、後に限定販売された『ブラックレーベル』のプロトタイプといえる内容となっている。
    • その立ち位置故か半ば幻のバージョンとされていたが、2023年12月7日発売の『怒首領蜂大往生 臨廻転生』(PS4/Switch)への収録及び初移植が実現した。
  • シリーズ最終作『怒首領蜂最大往生』のプロモーションムービーにおいて、過去作の映像を次々に表示してシリーズを振り返るという演出がなされるが、本作は見事にスルーされている。
    • しかし、『怒首領蜂最大往生』の3面中ボスとして、本作の開発元IGS社が名の由来の巨大戦艦 「IGS(インペリアルガードシステム)-彩音-」 が登場。
      • 8年後に稼働した『怒首領蜂最大往生 EXAレーベル』の新規モード「EXA LABEL」では敵弾をカスらせる事でもハイパーゲージが上昇するようになっており、本作を知るプレイヤーから話題となった。
    • また、CAVEのスマートフォン向けソーシャルSTG『ゴシックは魔法乙女』ではボス撃破時に 「浄化完了」 と表示される等、CAVEにもネタとして認識されているようだ。インストカードに載っているピンク髪のねーちゃんの魔法乙女化は、まだですか?
  • CAVEは本作発売の時点で『プロギアの嵐』を以ってアーケード事業から撤退する予定だったことから、自社での続編開発の予定がなかった為に外部へのライセンス許諾がされたものといわれている。
    …が、 実際は本作のヒットによって事業継続が決定し、『怒首領蜂大往生』が作られることになったという経緯になっており、そういう意味では隠れた功労者と言えるだろう *6
    • 本作は海外展開も行われ、英語圏向けには『Bee Storm』というタイトルで販売された*7。IGS自らが販売を担当したこともあり一定のセールスを記録している。
      パブリッシングがAMIに移行した『大往生』以降はケイブ作品の海外展開自体がほぼ行われなくなった(上述の『怒首領蜂III』、『大往生魂』が数少ない例外で、『ケツイ』以降は全く行われていない)。
  • 一部のBGMについて
    • 高評価を得ているBGMであるが、どこかで聴いたようなフレーズが織り込まれているという指摘は結構多い。
      ただし、サントラは当時も問題なく発売され、2012年にも『首領蜂』『怒首領蜂』とカップリングで再販されているため、少なくとも表立って問題にはなっていない模様。
      • 3面ボスのBGMはFFシリーズの戦闘曲の例のイントロに酷似したフレーズが使われているため特に有名。
      • 全体の作風としてオーケストラル・ヒットなどのサンプリング音が多用されている為、サンプリング元が被っただけとも考えられる。
    • また、一部のBGMは2003年にリリースされたIGSのベルトスクロールアクション、『闘幻狂』の国内版BGMにも流用されている。
+ タグ編集
  • タグ:
  • 2001年
  • AC
  • STG
  • 縦シューティング
  • カプコン
  • 首領蜂

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月18日 21:18

*1 『怒首領蜂大往生』のクリア時一枚絵に『DONPACHI EPISODE 4』とあるのはそのため。

*2 日本での稼働は本作と同年。但し、稼働時期は本作より若干先だった模様。

*3 マザーボードの写真を見る限り、MVSの1本挿し基板である「MV-1」とそっくりな外見である。

*4 国内向け通常版をベースに難易度を落とした1周エンド制のイージーモードが追加されている。

*5 この基板は初代PGMと違いカスタムチップによる集積化が多く、CPUがARMベースであること以外の詳細は不明だがスペック自体はPGMよりも上。

*6 ケイブが2010年に刊行した『ケイブシューティング史 こんにちは17年 ありがとう16年』や『怒首領蜂大往生 臨廻転生』(PS4/Switch)の限定版付属の冊子内インタビューにもこれらの経緯が書かれている。

*7 中華圏では『蜂暴(フェンバウ)』のタイトルで稼働。