戦国無双3

【せんごくむそうすりー】

ジャンル タクティカルアクション

対応機種 Wii
メディア 12cm光ディスク 1枚
発売元 コーエー
開発元 コーエー(オメガフォース)
発売日 2009年12月3日
定価 通常版:7,140円
特製クラコンPRO同梱パック:8,715円
TREASURE BOX(限定版):11,865円
with Wii*1:27,300円
プレイ人数 1~2人
周辺機器 クラコン/同PRO・Wiiリモコン
ヌンチャク・GCコントローラ対応
通信機能 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
レーティング CERO:B(12才以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル・暴力
廉価版 みんなのおすすめセレクション
2011年1月20日/2,800円
判定 なし
ポイント 弱すぎてすぐ敗走する友軍武将達
新作・新ハードなのに改悪要素あり
戦国史は有料なのに特典ナシ
新アクションは好評
無双シリーズ



いざ、出陣!



概要

『真・三國無双』のシステムで戦国時代が舞台の『戦国無双』シリーズのナンバリング第3作。
真・三國無双5』が従来のシステムを刷新していたこともあり、従来のシステムをベースとしている本作に期待するファンも多かった。
更に、本作は積極的にシステムなど周りの情報を公開していったこともあり、『真・三國無双5』の時*2と違う対応に対し、本作に寄せる期待感に拍車をかける所もあった。

ただし本作はWiiでの発売となっている。『真・三國無双5』と同じくPS3/360発売だろうと期待していたファンの多くが肩透かしを食らう形になった。


評価点

  • 新アクションの影技や皆伝は高評価。アクションの幅が大幅に広がった。
    • 影技はいわゆる突進技で、ガード崩しやコンボ継続の要となる。攻撃なら無双奥義と皆伝以外あらゆる動作をキャンセル可能で、空中でも発動可能。
      • これを使用するための練技ゲージはコンボ数に比例して溜まりやすい仕様なので、出し惜しみすることなく使っていけるというよく練られた仕様。
    • 敵を落とさずにコンボし続けるのが苦手な人にとっても練技ゲージは無駄ではなく、満タンまで貯めれば無双奥義・皆伝に使用できる。
      • 無双奥義自体の性能が強化され、デフォルトで属性が付くようになるが、特筆すべきは〆の技が変化し、範囲・威力ともに申し分ない必殺技を発動。まさに一騎当千の爽快感を味わえる。
      • 一部癖のある武将はいるが、全体的に性能は申し分ない。
      • また、無双奥義を鍔迫り合いに持ち込ませることなく一方的に潰すことができる。
    • リザルトの勲功加算に難易度補正がかかるようになり、前作よりは階級上げが若干楽になった。
    • また、本作では階級24で全アクションと無双ゲージ3本目が解禁されるため、全てのアクションを楽しむまでのレベル上げの必要度は大きく減った。
      • 前作では40前半にならないと無双ゲージが3本目にならないため道のりがあまりにも遠すぎた。本作では無双演武をクリアして+1ステージ辺りでレベル24になる。
  • 武将のカラーはプレイヤーの好みに色を変えられるようになった。
  • 馬呼びが全員出来るようになった。これによって移動が楽になり、ミッションが快適に進められるようになった。
  • ワラワラ感が前作より上昇、1000人撃破も少し頑張ればできるレベル。
    • ただし、全体的に敵が攻撃的になっているためワラワラした敵に袋叩きに遭ってストレスが溜まるという意見も見られる。
  • 処理落ちがほぼ無い。
    • HD機には及ばないものの、グラフィックはWiiとしてはかなり頑張っている。
  • 参戦した武将はいい意味での予想外であったため、歓迎された。 
    • 北条氏康や毛利元就とこれまで知名度が高い武将にも拘わらず参戦していなかった武将が次々と参戦した。
  • 一部の無双演武のストーリーは高評価を得ている。特に徳川家康のシナリオは最後の締めにするべしと言われている程。
    • また、『戦国無双2』では不満意見も少なくなかった真田幸村も『戦国無双』の方向性にシナリオが戻ったことで高評価を得ており、中でも最終ステージの捨て身の単騎特攻以降の展開はバックにかかる曲と相まってとにかく熱いと好評。
  • 敵将撃破ミッションがCPUが撃破しても成功になるようになり、敵将撃破ミッションがやりやすくなった。しかし、CPUが敵を倒してくれることはあまりない。詳しくは下記参照。
  • 無印『2』では出来なかった新武将のエディット機能が1以来に復活した。
    • 2Empires』と比べ、防具パーツの変更や選べるモーションが増えたことで自由度がアップした(ただし、風魔小太郎のモーションのみ使うことが出来ない。腕伸ばしデザインが合わなかった?)。
  • Gacktとタイアップした楽曲は好評を得ている。
    • 他の楽曲も更に和楽器を多用した和を意識した楽曲が多く好評。
  • 成長限界突破が猛将伝なしで実装された。
  • 『1』で消えた夜叉属性だが、本作では無双最終奥義限定で復活した。属性というよりは特殊効果に変更されたというべきか。
  • レア武器の入手条件が、「一度無双演舞をクリアした後、難易度難しい以上において、無双演武・第5章での撃破効果を達成する」に統一され、分かりやすくなった。もっともヒントはないが。

賛否両論点

  • 一部の新規参戦の姿、キャラクター付けに賛否が分かれている。続投の中にも前作より性格が変わったのもいてこちらも賛否に分かれている。
    • 中でも、今作より登場した毛利元就は『銀河英雄伝説*3に登場する「ヤン・ウェンリー」のパロディ色が非常に強く*4なっており、そのために単なるパクリだとして否定的に見る意見がある。
    • 同時にただの流用ではなく、独自の要素を含んだキャラクター付けをされている所もあることから、「あくまでオマージュにすぎない」として、謀略家でありながらも穏やかでのほほんとしたキャラクターを好意的に見る意見もある。
      • キャラクター性の他にも担当声優の石川英郎氏の演技が「(同じく石川氏の演じる)羽柴秀吉との演じ分けが出来ていない」とする意見、「秀吉とはちゃんと違うキャラクターの演技が出来ている」とする意見の両方があり、キャラクター賛否が割れる点に拍車を掛けている。
  • 戦闘前や戦闘中にナビゲーションが入るようになったのは初心者視点で言えば良い事と言えるのだが、指示されたルート以外は物理的に移動出来なかったり(門が開門していない等)、移動できても前述の異常に弱い味方の影響もあって、行動の自由が極端に狭められている。
    • 『戦国無双』シリーズは元々「ミッションシステム」により、『真・三國無双』シリーズに比べて行動の自由度が狭まるタイトルなのだが、その点を本作は強化している。
      • 前作はある程度自由に戦場を動き、要所要所でミッションが出される形であったが、今作は撃破効果やミッションのナビゲーションも含めいかにミッション、撃破効果の条件を効率よくこなすかというゲームになっている感がある。
    • また、「初心者視点で」と書いた通り、ある程度シリーズに慣れている者や本作に慣れて来た者からすれば、単純に行動に制約を課されるだけになるため、鬱陶しいだけになると言う意見もある。
    • さらに、撃破効果も存在し、戦中ずっと異常に弱い味方の救援にかけずり回ることになるために不満の声が聞かれる。
  • 村雨城モードが難易度激ムズ。敵も特殊でほとんどやり込みプレイヤー向け。
    • しかも最強の軍馬など村雨城でしか得られない要素もある。ただ、達成の報酬が無いよりはマシ。
    • これは当時の村雨城を再現したかったからとインタビューに答えている。
      • ただし、一部のゲーマーはともかくとしてほとんどのユーザーからの受けはすこぶる悪く、「こんなモード入れる位なら本編をもっと充実させてくれ」と言ったような意見の方が大勢を占めていた。
    • チャージ攻撃でないとろくにダメージが通らないという仕様。元々不遇気味だと言われていた通常攻撃タイプだが、村雨城モードではその格差がさらに拡大する。
    • なお、『3Z』にはこのモードは元ネタとなる『謎の村雨城』の著作権等の問題が絡んでくるため、収録されていない。
      • そう言った問題のない『3 猛将伝』の方は『3』から引き続き収録され、遊びやすく改善をされている。
  • 今作では戦況メッセージに合わせて伝令(?)のボイスが入るようになっている。
    • 例えば門が開いた際には「開門!」と、戦況の変動で勝敗条件が変われば「勝利(敗北)条件変更!」と、総大将(および敗北条件になっている武将)が苦戦していれば「お助けください!」と、武将が討死すれば「討死!」と言ったような案配。
      • 単純に鬱陶しいだけだとする意見もあれば、雰囲気が出て良いとする意見もある。特に「討死!」のボイスは前作までの作品の武将が戦死する実機ムービーの挿入と違い、「○○(武将名)、討死!」という戦況メッセージの表示とこのボイスという簡素なものだが、かえってグッと来るものがあるとする意見もある。
  • 無双ゲージがレベル制から本数制に変更。単純にストックが3本になった。これだけなら緊急回避の手数が増えたとして歓迎されるところだが…。
    • その代償として1本あたりのゲージが短くなり、無双奥義持続時間が減少した。これで割を食ったのが通常攻撃タイプの武将で、オリコンで主力のチャージを出す前に無双奥義が終了してしまうことが多くなった
      • 携帯道具や技能で無双奥義の時間は伸ばせるようになるが、そんなことしなくても通常攻撃以外のタイプは影響が少ないわけで…。
    • 『2』の無双奥義のレベル強化は皆伝のオリコンに移行したとみるべきだろうか。とはいえ衝撃波をばらまくわけではなくあくまで純粋な性能強化のため『2』ほどの派手さはない。
  • BGM「勝機」について
    • 本作では、無双演武第5章で最後の総大将と戦う際にこのBGMが流れ、ラストバトルを盛り上げる演出をしている。とくに真田幸村では最後の突撃とBGMが合わさって高い評価を受けている。
    • しかし、この演出をほぼ全ての無双演武で行うのでワンパターンになってしまっている。ストーリーなどに合ってない演出が少ないのがせめてもの幸いか。

問題点

劣化・改悪要素

  • 『真・三國無双5』と同様、新作・新ハードなのに下方修正要素が目立つ。しかも『真・三國無双5』同様、これがわかったのは発売近くになってからで公式プレスリリースも無かった。
    • ステージ数が23から20に減少。ステージも使いまわしが多い。例を挙げると前作で固有マップだった小谷城、九州、長谷堂が同じステージ。
    • 武将の顔アイコンの表情が一つに減少。邂逅シーン(名乗りデモ)などが削除。マップ上の馬のアイコンが削除。勝利シーンでの口パクがなくなった。
      • ただ邂逅シーンは前作までは挟まれることでゲームが一時中断させられていたこともあって好意的に見る意見もある。
      • 馬アイコンの削除は、今作全武将に追加された「馬呼び」で呼んだ馬がどこにいるかが解らないと言うこともあるため、不便だとする意見でほぼ一致している。
    • 武将カラーを変えられる代わりに、新コスチュームと過去作品のコスチュームが無し。
    • 外伝が削除されたため、前作は無双演武一つにつき実質6つのシナリオが用意されていたのが、5つに減少してしまった。
    • 前作では全武将に2つずつあった特殊技が、特殊技タイプ以外の武将は1つに減らされてしまった。
      • ただ、キャラクタータイプの差別化という点では解らなくもないとする意見もある。
      • お市などの新規モーションは即座に技を出すことができるが、前作は特殊構えの動作を挟むため技の前に横槍を入れられやすい*5。また特殊構えは幸村以外は構えを維持できず自分のタイミングで技を出せなくなったため、光秀の受け返しなど使いどころが難しくなった技もある。
    • 技能が武器・防具に付加するようになったためか、前作ではあった武将各自の「固有技能」が撤廃された。
  • 基本フレームレートが30fps。そのため前作よりアクションがカクカクしている。
    • さらに攻撃命中時に非常に強いヒットストップによる一時停止も発生するため、輪をかけてモッサリ、カクカクの印象を与えてしまう。
    • 「処理落ち対策ではないか」という声もあり、実際に処理落ちはほぼ見られないが、前作の『戦国無双2』では60fps出ていること、基本性能がPS2より向上しているWiiであることもあり、この仕様は不満の声が噴出した。
      • 相当な不満意見が制作陣に届けられたのか、後にPS3に発売された『戦国無双3 Z』に限ってだが基本フレームレートが60fpsとなり、公式HPなどでも大々的にアピールされていた。
  • 模擬演武でプレイヤーキャラと同キャラのCPUが出る。『2』での同キャラCPUとの差し替えから、初代のような軍勢に追加される仕様になった。
    • キャラに関わらず無双演武にあるステージ以外を選ぶ(上田城を前田慶次でプレイするなど)と起こるため、特に無双演武のない模擬専用キャラは必然的にそうなってしまう。
    • そのため、「森蘭丸が討ち取られたのに、もう1人の森蘭丸が敵ボスを討ち取る」という不可思議な現象が起こる。
    • 余談になるがこの同キャラが分身してしまうこと自体は、すでに『2猛将伝』にて利家と勝家を姉川や雑賀などでプレイすると起こっていた。

システム面

  • 味方がガンガン敗走する。救援のため戦場を駆けずり回らなければならず、自由度が下がった。
    • 救護要求を出したかと思ったら直後に敗走、というのがよくある。援軍として登場したはずの武将が、登場後数十秒経つと苦戦し始めて救援を要求してくることも多々ある。
      味方の敗走が敗北条件になっている戦いが多数ある為、ゲーム上における難易度は低くても、実際には難易度が高いというステージもある。
      このうち「味方の敗走が敗北条件の戦い」については、特にプレイヤー武将が史実で総大将を務めていた戦いにて顕著となっており、この場合主に「大事な後継者を失ってはならない」という設定により味方総大将であるプレイヤー武将の子息が敗北条件となっていることが多い。
      そのため、過去シリーズではプレイヤー武将が味方総大将の戦いの場合プレイヤーが討死しない限りは敗北にならない為に難易度は比較的低めだったが、本作ではそれらと同じ方法が通用しないことが多いために批判が根強い*6
      以上のことから、頑張ってミッションをこなして戦いを進めているにもかかわらず味方総大将及び敗北条件に該当する味方武将がすぐに敗走してゲームオーバーになることに対してイライラを募らせるプレイヤーが続出した。
      • このため、くのいちの第五話「大坂の陣」がこのゲームの中で初見では一番難しいステージになってしまった(攻略方法を知れば大したものではないが)。
      • さらに、「低難易度であれば味方が敗走しやすく、難易度を上げると味方が敗走しにくくなる」という謎仕様。これはNPCキャラクターの攻撃力や防御力などの能力補正が敵味方関係なく一緒くたにされているためで、難易度を下げることで敵武将の能力も下がるのと同時に味方武将の能力も下がり、難易度を上げるとその逆になると言うこと。これにより味方を粘らせるためには難易度を上げなければならないが、そうすると(多少はレベル上げで補えるとは言え)敵が強化されてしまうため、こちらが戦死しやすくなるという板挟みに陥ってしまっている。
    • 以前の無双シリーズは一部を除いて、プレイヤー以外の画面に表示されていないNPCは敵味方問わず、個々の能力よりも士気(戦意)を元に戦いが進んでいた*7。そのおかげで、自分の活躍に引っ張られるように味方も活躍するという、全く別の場所にいながら共闘感を味わえる仕様だった。
      しかし今作は士気の概念が無くなり、プレイヤー以外も全て体力制(+攻撃力・防御力)になったため、結果として敵兵などに囲まれたり等すると、いとも簡単に友軍武将が敗走するようになってしまった。共闘感が皆無であるばかりか、わざわざ味方と同じ場所に行って尻拭いをしなければならなくなっている。
      • NPCは回復アイテムを拾わないため回復手段が極端に限られてしまうのも一因。プレイヤーが体力を回復させる携帯道具「団子」「大盛御飯」を対象の友軍武将の近くで使うか、一部のステージに存在する特定の武将の体力を回復させる撃破効果を発動させるしかない。
    • なお敵将も条件は同じで味方武将に囲まれている状況では簡単に敗走する*8。とは言え敵将は率いている一般兵が味方武将より多いため簡単には起こらない。
  • 前作までの「技能」は武器・防具の付加要素となったが、この付加特技がランダム要素・運要素が激しく収集が難しい。
    • 今作では武器に付加されている技能によって戦い方が大きく変わってくるため、良い技能が付いた武器を収拾することが極めて重要になった。一応、通常の武器より強力な「レア武器」*9はあるが、レア武器は技能の強化・書き換えなどが一切不可能。
      • 本当に欲しい技能・属性のついた武具を得るには俗に「千本ノック」と呼ばれる、気が遠くなるほどの途中セーブ&ロードを重ねなくてはならない
      • シリーズ過去作と違い、戦いに敗北してもそこまでの段階で手に入れていた武具は手に入るのは唯一の救いと言え、今までのシリーズでは敗北してしまうと途中で獲得していた武器やアイテムは全て没収されてしまっていた*10
      • こちらに関しても批判が多かったためか、『3猛将伝』『3Z』では技能の書き換えが可能になった。
        但しレア武器が必ずしも最強武器では無いことは元々無双シリーズにおいて恒例の要素であり、「千本ノック」自体も汎用武器の厳選によるやり込み要素を求めるユーザーからは然程批判の声は多くなかった。
        また『3猛将伝』『3Z』にて技能の書き換えが可能になったとは言え、ゲームバランスの崩壊と汎用武器厳選によるやり込み要素を損なうのを防ぐ為か、書き換えを含めた技能強化の回数制限はやや厳しめの設定となっている。
  • 撃破効果(一定条件を達成した上で特定の敵武将を倒すと自軍が有利になる効果が発動したり、武器や防具を入手できるシステム)の発動条件の難易度調整。
    • 「コンボ数を稼ぐのが困難な武将に対して数百ヒット出している状態での撃破(倒した時点で達成している必要がある)」を要求したり、制限時間が極端に短かったり*11等、かなり達成が困難なものが配置されている。
    • ただし、この効果によって得られる武器・防具は普通に入手したものより遥かに強力になりやすいため、その意味ではクリアする意味はある。また、武将ごと指定されたステージで全ての撃破効果を達成するとレア武器が手にはいる。
    • また、携帯道具には「HIT数アップ」「制限時間延長」といったものがあり、それを持っていき適切な形で使用すればかなり楽に達成できるようになっている。
    • 武器防具以外の効果は「総大将の体力回復」「敵の攻撃力低下」「援軍登場」といったもので、発動させればかなり有利な戦況に持っていくこともでき、ミッションなどの達成もかなり楽になる。
  • 戦国史と言うエディット武将専用のモードがあるが、有料DLCという扱いのため、プレイするにはゲーム上の金ではなく現金が必要。
    • しかも戦国史は有料の割にクリアしても報酬はない。
      • 後にPS3に発売された『3Z』ではDLCとしての配信ではなく、最初から収録されている。
  • 味方CPUの頭が悪い。
    • ミッションで特定ポイントに行かないと話が進められない(ストーリー的にも急がねばならない)時にいちいち離れたところの雑魚にかまい続けてなかなか進もうとしない、持ち場か周りに敵がいるとき以外動こうともしない一般兵、撃破されると敗北条件の武将に限って単身敵陣深くまで突っ込んでいこうとする(そして味方は知らんフリ)。
      • あまり優秀すぎるとゲームとして成り立たないが、もう少し調整が必要ではないかと思われる挙動である。
  • ゲームに支障があるバグ
    • 例えば本多忠勝の「伊賀越え」や島津の「関ヶ原突破戦」では、なんと対象の味方が移動しなくなることがある。このときミッションの進行に関わってくるため、事実上クリアが不可能となってしまう。
  • 無双奥義・皆伝
    • 性能に差があり過ぎる。基本的に全方向カバー+多段ヒットが強力であり爽快感はある。
      • 逆に、単発ヒットしかない、範囲が前方向のみは弱い。弱いだけならまだしも戦局を打開できないどころか逆にゲージが空になってピンチになってしまう場合も多い。
    • 皆伝に移行する際に周りの敵が制止するのだが、このとき敵が起き上がりの最中だと無敵時間と重なって攻撃が当たらなくなってしまう。無双奥義は一方的に潰せるというのに。
    • 練技ゲージが最大の時に強制発動するため、練技ゲージを温存するという選択肢が出来ないのも不便。ちなみに騎馬は不可能なため騎馬キャンセルも不可。
    • こちらが強力な分、敵が使うと手が付けられなくなる場合も低確率ながら存在する。
    • この技で敵総大将にとどめを刺すと、撃破スローが過剰なまでにくどくなる。鬱陶しい

武将関連

  • 無双演武が前作30人に武将7人が加入。しかし、その代わり前作7人は無双演武が無い「模擬演武専用」となっている。
    • もっとも、『真・三國無双5』のように半数以上がコンパチ(モーションの共有)のフリー専用(こちらで言う模擬演武専用)キャラクターと言うのよりは改善されていると言える。
  • 性能も微妙もしくは癖があるものが多く、特に北条氏康と立花宗茂、竹中半兵衛に至っては3作目とはとても思えないような酷い性能となっている。
  • ゲームオリジナルである(しかも『戦国無双2』でプレイアブルではなかった)くのいちにすら無双演武があるにもかかわらず、『2 猛将伝』の主役級だった前田利家、同作の準主役級だった柴田勝家の模擬専用化は、多くのファンがガッカリし、「史実の武将よりオリジナル優先なのか」という声が噴出した。
  • 前作では模擬専用武将にも関わりのある戦場で専用台詞やイベントが用意されていたが、今作は一気に増えた為か用意されていない。だが、とある無双演武ありには模擬限定の台詞が用意されている。たったの一人だけだが、模擬限定の台詞も用意できれば出来ることが判明して余計に批判された。
    • シリーズを重ねてネタ切れで模擬専用にしたというのなら分からなくも無いが、今作での無双演武は史実をなぞった物が多い前作と違い、無双演武のある武将にしても、シナリオによってはあまりにも史実無視と言わざるを得ない内容も見られたため、余計に反感を買う事になった。
  • ガラシャ・佐々木小次郎・宮本武蔵に至っては存在自体が消された。
    • ただし、初代 →『2』の時にも行われている(人数は今回と変わらず3人)。
      • なお、ガラシャのみ後に発売された『3 猛将伝』『3 Z』にてプレイアブルとして再登場している。
  • 任天堂とのコラボで登場した鷹丸は宮本武蔵や佐々木小次郎の代わりになる剣豪として注目されていたが、モーションは一般武将*12やエディット刀の使い回し。つまりモブモーション。
    • ただ、鷹丸の特殊技は強いので他のエディット刀や一般武将の上位になってはいる。

総評

細かな不満点こそ多いが、その多くが前作までと比べてのものであるため、シリーズ未プレイ者等であればほとんど問題なく楽しめるゲームではある。
事実、みんなのニンテンドーチャンネルではみんなのおすすめセレクションにてシルバー選出されている
開発費の高騰のためか、あるいは新ハードでの開発ノウハウが十分でなかったためかは解らないが、前作までをプレイした者にとってはハード面の向上にもかかわらず改悪点が目立ってしまうのが難点。
戦場での自由度の低さも大きな不満点で、ミッションに撃破効果に味方の援護に、と非常に忙しい。

『真・三國無双5』ほど極端ではないが、シリーズの仕切り直しとして単独で見ればそれなりの完成度である。
だが、シリーズの集大成を謳うには改悪点が目立つため、物足りない仕上がりと言わざるを得ない出来である。


余談

  • モンスターハンター3』に始まる2009年のWii超大作ソフト集中の一翼を担いながらも、まさかの前作の半分程度の25万程度と売り上げが落ち込んでしまった。
  • 本作および「猛将伝」は、Wiiで5本しか無い2層ディスクのうちの2つ。そのため通常の1層ディスクよりも、Wii本体のレンズの汚れ等による読み込み不良が発生しやすい。
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最終更新:2024年02月18日 01:09

*1 本体とクラコンPROのセット。

*2 『三國5』リストラやコンパチなどと言った要素を隠すため(と取られても無理はない)公式サイト上での情報公開が少なかった。

*3 田中芳樹氏著作のSF小説。およびこれを原作としたコミックやアニメーション作品等。

*4 ネット上ではヤン・ウェンリーならぬ「ヤン・モウリー」と言う愛称が当たり前のように広まっている。また、シナリオも銀河英雄伝説のパロディ傾向が見られることから「戦国英雄伝説」等と呼ばれることもある。

*5 前作では特殊構えボタンを押してさえいれば、特殊構えをとらずとも瞬時に技を出すことができた。

*6 この「味方の敗走が敗北条件の戦い」については次回作の『4』以降でも続投しているが、同作では士気の概念が復活し味方武将の敗走頻度が低下した為、一応の解決を見ている。

*7 ただし、画面に表示されている間は個々の能力が適用される。

*8 そういう敵将に限って後述する撃破効果の対象だったりするが。

*9 ちなみに、『真・三國無双2』から『同4』における同様の武器が「ユニーク武器」と呼ばれていたため、その名残で本作の「レア武器」を「ユニーク武器」と称する者もいる。

*10 ちなみに、レア(ユニーク)武器の入手方法が今作と過去作では異なり、過去作では難易度を指定されたもの以上に上げて戦闘中に特定条件を満たした上で戦闘中に手に入れるものとなっているが、本作では特定の戦いにおいて(難易度の条件は変わらないが)その戦いの中で提示される4つ全ての撃破効果を発動させると戦闘後に初めて入手できるようになっている。また、前述したが、過去作では戦闘に勝利しないと入手武器が没収されていたため、「ユニーク武器を手に入れるとこまでは行ったが、その後やられて水の泡」という事態も少なくなかった。

*11 開始30秒以内に対象の敵武将を撃破することを要求されるが、マップの制約で対象の敵武将の元に行けるようになるのに15秒程かかるため、実際の制限時間は提示された条件の約半分ほどしかないと言うものもある。

*12 プレイアブルと異なり、固有のグラフィックを持たない武将のこと。汎用武将やモブ武将とも言われる。前述のプレイアブル「無双武将」と言われている。

*13 既に『真・三國無双 MULTI RAID』『真・三國無双5』『ガンダム無双』の完全版とも言える、それぞれのタイトルの末尾に『Special』と名を冠したソフトが乱発されていたことでユーザーサイドの警戒感をやたらと強めてしまっていた面がある。