判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。


GUILTY GEAR

【ぎるてぃぎあ】

ジャンル 対戦格闘アクション
通常版
復刻版
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 アークシステムワークス
発売日 1998年5月14日
定価 6,090円(税込)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
※ゲームアーカイブス版より付加
廉価版 復刻版:1999年9月22日/2,940円(税込)
配信 ゲームアーカイブス(復刻版)
2007年5月31日/600円(税込)
判定 なし
GUILTY GEARシリーズリンク


概要

当時は中小メーカーもいいところであったアークシステムワークスが製作した、オリジナルの対戦格闘ゲーム。
石渡太輔氏の出世作でもあり、彼はキャラクターデザイン&世界観設定・BGM・主人公の声を全て担当するという八面六臂の大活躍を見せた。
後に『ギルティギア』はシリーズ化されるが、その第一作目が本作である。


特徴・評価点

爽快感を重視したゲームシステム

  • 二段ジャンプや空中ダッシュ、チェーンコンボ、通常技ジャンプキャンセル、といった動作はほぼ全キャラに搭載されており、適当に操作しているだけでも非常にスピーディで派手な動きができる。
    初代の時点でシリーズの特徴である「自由度の高いゲームシステム」は確立されていた。
  • ダストアタック(浮かせ技)、フォルトレスディフェンス(強化版ガード)、デッドアングルアタック(ガードキャンセル必殺技)などのシステムも、内容は若干異なるが名前は本作が初出。
    • いわゆる意味の無いアピールが挑発・敬意と二種類ある(それぞれ専用のボタンが割り振られている)のも本作から。
  • 全ての通常技がジャンプキャンセルに対応していたり、空中ダッシュの高度制限が無いといった、バランス重視の格闘ゲームでは考えられない思い切った仕様がいくつか存在している。
    ダッシュからの攻撃には慣性が乗る仕様もあり、前ダッシュからコンボを決めれば敵に張り付いたまま殴り続けられるため、多段コンボが非常にやりやすい。ちなみに波動拳コマンドの前進部分を2回入力するなどで、必殺技も滑り込みながら出せる。
    • これらの仕様は後の作品では制限がかかり厳しくなったが、家庭用版ではその制限を本作同様に緩和できる隠しモードが実装されていることもある。
  • 一撃必殺技
    • 文字通り「相手を一撃で倒す」必殺技。本作では一撃必殺技を成功させると規定本数を全て取ったことになる。つまり本当の意味で勝ちが確定する。
      • 発動方法は特殊で、まずボタン同時押しで出せる「殺界発生技」を当てるか、相手の攻撃を受ける直前でガードすると「殺界」が発生。
        殺界中に一撃必殺技コマンド(波動コマンドと簡単)を入力すると一撃必殺技が発生し、勝利が確定する。防御側は防御コマンド(逆波動コマンド)を出すことで回避できる。
  • チャージ
    • 大半のキャラは「チャージ」という行動で特定の必殺技を強化可能。対応した必殺技と同じコマンド+敬意ボタンでその場で気合を溜め始め、溜めた時間に応じて必殺技の性能が上昇する。
      チャージレベルはLv1~3まで存在し、一回必殺技を使うとLv1に戻る。また、チャージは必殺技同様、通常技をキャンセルして行うこともできる。
      • しかし、「チャージを終了した時に一切硬直が発生しない」のが大問題。これにより、地上HS攻撃を当てる→チャージでキャンセル→チャージを一瞬で終了→ダッシュ→通常技を当てる…というお手軽極まりない永久コンボ「チャージキャンセルコンボ」が成立してしまう。
      • 一部チャージを持っていないキャラもいるが、そういうキャラに限ってパンチ→キック→パンチ→キック…と繰り返すだけで永久コンボになったりする。
    • 続編では共通システムとしては削除されたが、カイがこのシステムを再現した技を持っていたり、聖騎士団ソルが固有システムとして似たようなチャージシステムを持っていたりと、後の作品でも活用されている。

ストーリー、キャラ設定

  • ストーリー設定
    • 科学と魔法(GGでは「法力」と呼ばれる)が両立し、過去に起こった大戦で荒廃した世界が舞台となっている。そして攻略本ではゲーム中では語られていないそれら設定が年表付きで詳細に解説されている。
      • 生みの親である石渡氏は、『漫画「BASTARD!!」などをモチーフにした』と発言している*1
        例えばカイ・キスクの衣装シルエットはBASTARD!!のラーズ王子が着用したコートのシルエットまんまであったり、同じように登場人物にはHR/HM関連から名前を取ったキャラが多数いる。
  • 個性あふれるキャラクター達
    • キャラクターデザインも石渡氏が担当。雑誌の前情報などでキャラクターイラストは公表されており、独特のセンスを持ったそれらはゲーム発売前から注目を集めていた。
    • キャラごとのEDも凝った作りになっている。特にソルとクリフのEDは必見。
+ 登場キャラクター一覧
  • ソル・バッドガイ
    • 本作の主人公。神器「封炎剣」で生体兵器「GEAR」を狩る賞金稼ぎ。かつての親友にして全ての元凶である「あの男」なる人物を探している。
    • 飛び道具、無敵対空、突進技を所持したスタンダードな性能のキャラ。
  • カイ・キスク
    • ソルのライバルにして「もう一人の主人公」。神器「封雷剣」を所持する天才剣士で、弱冠16才で聖騎士団(人類側の精鋭軍団)の団長に就任。
    • ソル同様、飛び道具、無敵対空、突進技を持つスタンダードな性能のキャラ。
    • 後発の関連作品(ドラマCDや小説等)での出番が多い。
  • チップ・ザナフ
    • 「大統領」となって世の中を変えようと考えているアメリカン忍者。何者かによって殺された師匠の仇も探している。
    • 非常に素早い動きが可能で、さらにワープや迷彩といった撹乱技も使える。特に地上ダッシュの早さが半端ない。
    • 続編では「防御力がとても低い」という特徴が追加され、その紙装甲っぷりと死に台詞の「師匠ー!」からネタにされることも多くなったが、立ち回りで圧倒すれば上位キャラも食えるので愛用するプレイヤーが多く、彼が主人公の外伝小説も出ているなど愛されてもいる。
  • アクセル・ロウ
    • 元ギャング、20世紀からのタイムスリッパー。超人的な体術で二丁鎖鎌を操る。
    • 鎖鎌はリーチが長く、敵を寄せ付けない戦い方が可能。接近戦もそれなりに強い。
    • HR/HM関連を元ネタに持つキャラが多いことは先に述べた通りだが、このキャラは見た目も名前もモロにGuns N' Rosesのアクセル・ローズがモデル。攻略本でも明言されている。
      ちなみにSNKの某棒術使いのキャラにも非常に似ているため騒動になったとかならなかったとか*2
    • 線の細いGGX以降のデザインと異なり、本作では半袖短パンのムキムキマッチョ。後にこのデザインは『Xrd』で復活することとなる。
  • メイ
    • 義賊「ジェリーフィッシュ快賊団」の一員。小柄な体で錨を振り回す怪力少女。
    • リーチが短い代わりにすばしっこくて接近戦が強い。技もコミカルなものが多い。
    • この頃からGGXに登場するジョニーの設定はあり、ジョニー直伝と言いつつミストファイナーを出せるのだが全くの別物(続編新キャラ・ヴェノムの必殺技「ダブルヘッドモービット」に近い)。因みに初代のみ一部の飛び道具を反射できたりする。
  • ポチョムキン
    • 上半身と下半身がアンバランスなマッチョキャラ。祖国の命令で無理やり戦いに参加させられている。
    • 典型的な鈍重&パワーキャラ。巨大な図体かつ重量級キャラであるために、様々なキャラに対ポチョムキン専用のコンボが多く存在する事と、小回りのきかなさで相性の悪いキャラにはとことん我慢と苦戦を強いられるのが不安要素。防御力は一番高いが。
    • 投げ技「ポチョムキンバスター」はどうみてもアレ。続編ではセリフバリエーションの中に「48の必殺技!」という直球すぎる物が入るように。
  • Dr.ボルドヘッド
    • 常人離れした長身を持つスキンヘッドの殺人鬼。かつては優秀な医師であったが、クランケの少女を誤って死なせてしまった事がきっかけで発狂してしまった。
    • 体格、キャラの動き、台詞などあらゆる面であきらかにイカれたキャラ。因みに声優は塩沢兼人氏。
    • GGX以降に登場したファウストは設定や使用する技などから察するに同一人物と思われるが、公式からの発表は無い。
  • クリフ・アンダーソン
    • 先代聖騎士団団長。現在は老いたため引退していたが、若かりし頃は一騎当千の強さを誇っていた。
    • 身の丈以上の巨大な剣を振るうために攻撃力が異常に高くリーチも非常に長いが、その代わりに防御力が低く、機動力も最低クラスという超極端な性能。
    • 特定の技でぎっくり腰になってダメージを喰らう事もある。
    • GGXで削除されたキャラクターの一人。その理由は設定上本作で死亡したこと以外にも、上記のキャラ性能のせいでもあると思われる。ただし家庭用限定のキャラとして登場したり、AC+Rで復活したりとなんだかんだで愛されているキャラ。
  • ザトー=ONE
    • アサシン組織の頭領。自らに「禁呪(強力さと危険性の高さから禁じられた法力の術)」を施したことで、影を意のままに操ることができる能力を得た。ただし、その代償として視力を失っている。
    • 名前と盲目である設定から明らかであるように、元ネタは『座頭市』。
    • 遠近問わず戦えるキャラ性能と、千変万化する影のバリエーションがウリのキャラ。塩沢兼人氏のボイスと相まって、キャラ人気は高かった。
    • 本作の時点では分身との同時攻撃はない。それらはGGX以降で実装されることとなる。
  • ミリア・レイジ
    • 「禁呪」により髪を武器に変える力を手に入れた元アサシン組織の暗殺者。ザトーとはただならぬ因縁があるらしいが…。
    • 発射後向きを変えられる飛び道具や、持ち前の高機動力で敵をかき回しつつ戦うキャラ。続編では起き攻めが強烈な強さを誇るようになる。
  • テスタメント
    • 中ボス。人間を素体とした「GEAR」。死神がモチーフであり、大鎌を振るい一部のモーションでは顔が髑髏に変化する。
    • 罠設置に特化しており、移動封印、毒付与、時間差で打ち出されるガード不能の攻撃といったオンリーワンの技を持つ。ボス性能ゆえか、技性能がGGX以降と比べるとかなり凶悪である。
      • 例えば覚醒必殺技の「ナイトメアサーキュラー」。ヒットした相手に毒を付与する技なのだが、本作では毒のスリップダメージでも容赦なく死ぬ上に、テスタメントがダメージを受けても毒が消えない、技自体の威力も高めかつコンボにも組み込める…と凶悪な性能であった。
  • ジャスティス
    • 本作のラスボス。かつて人類に反旗を翻した最強最悪の「GEAR」。見た目はテッカマンブレードに似ている。
    • 通常技、必殺技共に強く(中でも飛び道具は凶悪性能)、覚醒必殺技でボルテッカに似た極太レーザー「ガンマレイ」も照射する。さらにCPUは超反応かつ的確にコンボを決めてくるため、クリアの際の強大な壁となる。
    • ストーリーとキャラ性能の関係上、GGX以降は家庭用専用キャラとして登場。そしてAC+Rにてクリフとともに正規キャラとして再登場を果たす。
    • 人間男性であれば性器がある位置に、非常に目立つ突起物が付いていることがネタとなっている。だが、後年明らかになったジャスティスの『コアとなった人物』の事を考えると…。
  • 梅喧
    • 粗暴な女剣士。幼少時に家族を惨殺した「あの男」を探している。
    • 特定の条件を満たすと使えるようになる隠しキャラなのだが、あまり作り込まれているとは言えず、必殺技も少なかった。しかしX以降では、「ガードキャンセル技主体に立ち回り、相手の勢いを削ぐ」という、独自の戦法を取るキャラに生まれ変わった。
    • 初代での声優は本作でメイの声を演じているこおろぎさとみ氏。彼女の演じる役としては「粗暴な成人女性」というあまり類を見ないタイプのキャラ。

BGM

  • エレキギター全開のHR/HMが主体のBGMとなっている。作曲者は石渡氏。
    • こちらも良曲ぞろいで、「Holy Orders」「Suck a Sage」「Writhe in Pain」「Momentary Life」などのBGMは後のシリーズでも使用されており、ラスボス・ジャスティス戦の「Meet Again」などは非常に人気が高い。

キャラボイス

  • 各キャラの必殺技ボイスが最大3種用意されており、技を使うたびランダムに変わる。何でもないことのようで、カプコンや旧SNK等の格ゲー大手の作品でも見られない新鮮な演出だった。
    • ソルの「ガンフレイム」であれば抑揚を変えた技名のシャウト3種、メイの「ミストファイナー」であれば技名シャウト2種+台詞「ジョニー直伝!」の計3種といった具合。むろん負けボイスも3種類あり、チップなら「師匠ー!」「畜生ー!」「バケモンがぁー!」となっている。
  • 石渡氏がソルを演じているほか、チップ、ポチョムキン、クリフ、テスタメント、ジャスティスも制作スタッフが演じているが、本職の声優陣に混じって健闘しており悪くない水準。石渡氏の演技は特に好評を博した。

問題点

ムチャクチャなゲームバランス

  • 大半のキャラが弱攻撃が入ったらそこからチャージキャンセルコンボに繋げられるうえに、その難易度も他の格ゲーに比べて容易。どう考えても「世紀末」なゲームバランスである。
    もっとも、チャージキャンセルを使わない永久・即死コンボも普通に開発されていたりするのだが…。
    • 「ダッシュしながら攻撃を出すとダメージが倍増する(通称:CLASH)」「チャージで強化すると異常な攻撃力になる技が多数ある」「体力半分以下だと覚醒必殺技(=超必殺技)が撃ち放題になる」「低空ダッシュの高度制限が無いためJCからの低空ダッシュでコンボ繋ぎ放題」「何にでもダッシュ慣性が仕込めるためノックバック無視し放題」「ソルの覚醒必殺技『ドラゴンインストール』がかけ直し可能で、しかもかけ直せばかけ直しただけ必殺技の威力が上昇する」といったイケイケ調整もその滅茶苦茶ぶりに拍車をかけている。
    • さらに気絶の解除条件が「コンボ補正が切れたところで攻撃を当てるか、ダストアタックを当てる、または殺界発生技を食らった際に回避コマンドを入力する事、もしくはダメージを受けていない状態で一定時間経過する事で解除される」のいずれかとなっており、上記の条件を避ければ気絶させっ放しでコンボを繋げることができる。気絶中は受身も一切取れないので空中コンボもつなげ放題。

システム面

  • CPU戦の難易度が高い。
    • 序盤はそうでもないが、後半~ラスボスは的確に反撃・コンボを決めてくるためまさしく鬼。ノーコンティニューでクリアするなら、チャージキャンセルコンボの使用もやむをえない。
      • 前述したとおり、本作では体力が50%以下になったら覚醒必殺技が使い放題なのだが、ラスボスはそれを悪用して覚醒必殺技「ガンマレイ」を連発してくる。避けにくい極太レーザーを照射し、ヒットしたら大ダメージ+確実に気絶、そして再びガンマレイを撃たれて終了、ガードしても大量の削りダメージ…ととんでもないことになる。ただし、照射直前の隙を突いてダッシュ攻撃で出かかりを潰す(実は本作では覚醒必殺技の暗転時に時間停止がない)、ハイジャンプで空中に逃げる、ボルトヘッドはしゃがめば当たらない(しゃがみガードではダメ)といった抜け道もある。
      • なお、一撃必殺技はCPUも狙ってくることがある(特にボルドヘッド・チップ・クリフ・ジャスティスは狙ってくる頻度が高い)。
    • また、CPU戦の難易度・本数設定ができない点も難易度上昇に一役買ってしまっている。
  • コンボ重視のゲームなのに、高く飛んでも画面がほとんど上にスクロールせず、せっかくの空中コンボが画面の上端や体力ゲージで隠れてしまう事が多い。
    • ダストアタックを当てた時などは浮いた相手がちょうど体力ゲージの裏の辺りに留まるため、最初から見せる気が無いとしか思えない。
  • 一撃必殺技関連
    • 一撃必殺技を回避された場合、仕掛けた側が先に動けるようになっているのだが、相手が無防備なところにそのままコンボを繋げる事が可能なキャラがいる。回避しなければ一撃必殺が待っているのだが、回避してもコンボから普通に死ぬという理不尽仕様。
    • 「殺界発生技を喰らった瞬間に気絶すると絶対に回避できない」という、これまた理不尽な仕様が存在している。逆に言えば、対CPU戦のジャスティス相手でもこれを利用すればあっさりと一撃必殺技を喰らわせて勝つことができるが。
    • そもそも「一撃で勝負を決められる可能性があるにもかかわらず、仕掛ける側にコストもリスクらしいリスクもなく*3、しかも無制限に使える」という時点で完全にイカれている。

その他

  • バグもやたらと多い。再現の難しいバグから実戦でぽんぽん起こるバグまで様々。実戦投入できればさらなる世紀末化が期待できるバグは多い。復刻版で修正されたものもあるが、一部のみ。
    • 「CPU戦の対戦相手が全員ポチョムキンになる」という謎の裏技がある。これを使うと、ジャスティス登場デモの後なのにポチョムキンが出てくるという珍妙な事態に。しかしCPU戦の後半の難易度は(使用キャラにもよるが)それでも結構高いのが現実。
    • テスタメント・ジャスティス・梅喧の勝利台詞が用意されていない。通常プレイでは勝利台詞を見ることができないし、ある手順*4を踏むことで勝利台詞を出現させても、「ただいま開発中によりメッセージが用意されておりません」という、いかにも「作りかけ」いった趣旨のメッセージが表示されるのみ。

総評

ここまで読めばだいたい察しが付くだろうが、本作の要素を全て解禁した時「ゲームバランス」などというものはどこかに消し飛んでしまうほどガタガタで粗い作りである。
もし本作が当時のアーケードシーンや現在のネット対戦用ゲームとして登場していたら、間違いなく「商品失格のクソゲー」呼ばわりされるであろうレベルであり、そこかしこに今となっては考えられないトンデモ調整が行われている点が数多く見受けられる。処女作の時点で世紀末の血脈を感じることが出来るのではないだろうか。

しかし、爽快感あふれるゲーム性や魅力あるキャラクター、名曲揃いのBGMといった良点は決して無視できるものではなく、「『家庭用ハードでしか展開していない2D格闘ゲーム』としては飛び抜けた完成度の高さである」という印象を与えてくれる作品ではあった。


その後の展開

  • 本作の発売当時はメジャーな存在とは言えず、「面白いクソゲー」として一部で人気を獲得するに留まっていた。
    しかし大手メーカーながらゲーム方面ではいまいちだったサミーの目に止まり、続編製作が決定。そして開発された『GUILTY GEAR X』は格闘ゲーム界及びアーケード業界に新風を吹き起こすこととなり、以降、度々のアップデートや続編が稼働する人気シリーズとなる。

余談

  • 本作の製作スタッフ「TEAM NEO BLOOD」は「全員が入社したてのホヤホヤで、これまで商用ゲームを制作したことが無く、さらに人数も少ない」というにわかには信じられない事実がある。少人数制作によるフットワークの良さが、(世紀末に足を突っ込んではいるが)いい結果を残したと言える。
  • 製作資金不足等の事情により、半分近くのキャラボイスを開発スタッフが担当している。ただし、素人ではあるものの聞くに堪えないレベルではない。1作目ゆえに声のイメージもよく固まっていなかったせいもあるが。
    • 中でも主人公のソル役は石渡氏本人が担当している(当初は山寺宏一氏を予定していたが、急遽変更になってしまった)。
      これが「渋い声でぶっきらぼうなソルのイメージに合っている」「キャラデザ・ストーリー設定・作曲に加えて主人公の声まで演るだと!?どんだけマルチタレントなんだよ!?」とユーザーからは大好評。2012年の『GGXXAC+R』に至るまで石渡氏がソル役を担当し続けることとなった。
      • ただし、これは石渡氏には不本意なことであり、「GGXX時の収録時、恥ずかしさを隠すため酒をガブ飲みして挑んだ」という逸話も残されている。
        また、ストーリーモードやドラマCDなど長い台詞をしゃべる必要がある時は、「自分の演技力では本職の声優の方に失礼だから」という意向でプロの声優が担当している。このためゼクス以降に発売されたドラマCDおよび『GGXX』のストーリーモードでは花田光氏が、『GGXXAC+』以降では中田譲治氏がソル役を務めている。
      • 『AC+R』はストーリーモードだけでなく対戦中の声も中田氏が演じているが、対戦時に限りおなじみの石渡氏の声に切り替えることも可能。余談だがこの機能について石渡氏は「あれ?俺の声、売られてる…?」と発売まで知らされていなかった模様。
  • 雑誌で始めて情報が公開された際はまだ開発途中で設定等も固まっていなかったらしく、製品版とは大きく違う情報が載っていた。
    • グラフィックがプリレンダ3Dだったり、製品版では常人外れの巨体で闘うポチョムキンが斧を持っていたり、メイも錨ではなく此方もなぜか斧を持っている等、設定面での変更も見受けられる。
  • 本作にもあの「バスケ」が存在することが後に判明している。というのも実は『北斗の拳 (AC)』のメインプログラマー安部秀之氏のゲームプログラムデビュー作が本作であるため。
    安部氏は後にディレクターとなっていくつかの作品をリリースしているが、もしかしたらそれらの作品でも「バスケ」が見つかるかもしれない。
  • 2019年5月16日にシリーズ誕生から20周年を記念した復刻版として、Switch/PS4/Windows(Steam)にて移植版がリリースされた。なお、Switch版は本作と『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』とのカップリングである『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』も同日にリリースされている。

+ タグ編集
  • タグ:
  • FTG
  • PS
  • 初代
  • アークシステムワークス
  • 1998年
  • GUILTY GEAR
  • 2D格闘

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年11月14日 22:50

*1 『公式攻略ファンブック ギルティ・ギア コンプリートバイブル』や『アートワークス・オブ・ギルティギア ゼクス 2000-2004』などで明言されている。

*2 HR/HM系の同じ人物が元ネタ、バンダナ、金髪、リーチの長い武器を使う、ギャングである…など。一応、性格はかなり違ってはいる

*3 一応直前ガードされると攻守が逆転するという仕様はある

*4 プラクティスモードで対戦相手に該当キャラ、自キャラにクリフを選び、回避技「先の先」使用時に一定確率で発生する「ぎっくり腰」の自傷ダメージを重ねて自殺する。