スーパーロボット大戦J

【すーぱーろぼっとたいせんじぇい】

ジャンル シミュレーションRPG imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 128MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 エーアイ
発売日 2005年9月15日
価格 5,800円
レーティング CERO:12歳以上対象
判定 なし
ポイント スパロボ初のギャルゲー(?)
戦慄の命中率0%スルーシステム
シリーズファン激震の参戦作品
戦闘アニメは前作より大きく進化
スーパーロボット大戦シリーズリンク


概要

GBAにおけるスパロボシリーズ第4作目で、同ハードにおける最終作。

+ 参戦作品一覧

★マークは新規参戦、☆マークは携帯機初参戦。

  • ☆マジンカイザー
  • ★マジンカイザー ~死闘!暗黒大将軍~
  • 機動武闘伝Gガンダム
  • ☆機動戦士ガンダムSEED
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • 超獣機神ダンクーガ
  • 蒼き流星SPTレイズナー
  • ☆冥王計画ゼオライマー
  • ★宇宙の騎士テッカマンブレード
  • 機動戦艦ナデシコ
  • ☆ブレンパワード
  • ★フルメタル・パニック!
  • ★フルメタル・パニック? ふもっふ
  • バンプレストオリジナル

今作の大きな特徴として、スパロボ御三家(マジンガー・ゲッター・ガンダム)参戦の法則を破った事にある。
ガンダムシリーズではこれまでの常連であった宇宙世紀シリーズがリストラ。マジンガーもOVA版のマジンカイザーからの参戦となり、ゲッターに至っては登場しない。

新規参戦作品は『マジンカイザー ~死闘!暗黒大将軍~』、『宇宙の騎士テッカマンブレード』、『フルメタル・パニック!』『フルメタル・パニック?ふもっふ』の4作品。

『フルメタル・パニック!』はアニメ化前に参戦する企画があった原作小説版ではなく、アニメ版からの参戦。

ロボットアニメ以外から『宇宙の騎士テッカマンブレード』『フルメタル・パニック?ふもっふ』が初参戦しており、話題になった
『テッカマンブレード』は変身ヒーロー物(一応ペガスというロボットとソルテッカマンというパワードスーツが登場している)。
『フルメタふもっふ』はロボットアニメ『フルメタル・パニック!』の番外編でロボットは登場しない。『ふもっふ』から参戦したボン太くんは着ぐるみ(後にパワードスーツ化)で、本作では機体だけの登場*1

余談だが、この作品を最後にパッケージからオリジナル主人公機体が省かれるようになった。


評価点

  • GBAとは思えないほど良く動く戦闘アニメは当時のスパロボプレイヤーの度肝を抜いた。
    • 特に携帯機前作の『スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2』、前々作の『スーパーロボット大戦D』と比べると躍動感や細々とした動きなどが格段に進化している。『スーパーロボット大戦A』や『スーパーロボット大戦R』をプレイしたプレイヤーなら、コンバトラーやボルテスなどの戦闘ムービーはもはや感涙物である。
      • 但しGBAの性能的限界なのか、時々処理落ちで遅くなる。気になるほどではないが。DSでプレイすると処理落ちはしなくなる。
      • 基本同じ武器のエステバリスも機体毎に、ストライクガンダムもパイロットがSEED持ちかどうかでアニメが変わる等、小さなこだわりも。
      • GBAのスプライト機能を最大限に生かし、フルに近いアニメーションを行ってると言える。
    • また、現在のスパロボの十八番である「乳揺れカットイン」を携帯機で本格的に搭載した事もファンには驚きであった(WSCの『スーパーロボット大戦COMPACT3』で一部キャラに搭載されていたが、同作はあまりにも知名度が低い)。
      • なお、採用されているのは主人公とパートナーのカットイン。揺れる人は揺れる。統夜に至っては 髪の毛が揺れる。
      • また、カットインは全画面に表示されるという、かなり豪快なもの。
    • 今作の戦闘アニメはDSの『スーパーロボット大戦W』『スパロボ学園』にもほぼそのまま流用されている。流用自体は褒められたことではないが、GBAソフトである今作のアニメがDSに流用されても遜色ないという事実は、今作のアニメの質の高さを物語っている。
  • オリジナルロボのデザイン(特にラフトクランズ)は評価が高い*2。また各主人公やパートナーのオリジナル系BGMも評価が高い。
  • 前述のパートナー選択のシステムも、搭乗しているパートナーによって後継機4機の必殺技のモーション(もしくは武器そのもの)が変わるというシステムがありここは多くのプレイヤーが評価している。
    • 特に、後の携帯機作品では主人公&主人公機が完全に固定された中、主人公選択や主人公機・パートナーの選択など選択肢の多さも魅力。
  • 『冥王計画ゼオライマー』が本作に出演するにあたって、八卦ロボ全ての特徴を組み合わせた「グレートゼオライマー」という機体が設定・製作された。元々はアニメ版スタッフがお遊びでデザインした機体であり、本編には一切登場しない。ゼオライマーの公式HPで現在もその原画が見られる。
    • ちなみにデザインはアニメ版のメカニックデザイナーである森木靖泰氏が担当しており、マジンカイザーや真ゲッターと似た経緯を持つ準オリジナル機と言える。
    • その性能はMXの時点で「壊れユニット」と言われ、本作でもグレートゼオライマー発覚前は壊れユニットと言われたゼオライマーが「アレでも壊れてない」と感じるレベルの強化。もはやギャグの領域であり、本作最大、そしてスパロボシリーズでもイデオンやネオ・グランゾンと並ぶバランスブレイカーとして知られている。
      機体性能の割にパイロットのマサトの能力は低めだが、相方の美久が「覚醒」を持っているため、その能力の低さすら吹っ飛ばす殲滅力を発揮する。そして殲滅で得たPPをマサトの能力強化に振れるため、あっという間に能力値も他と並んでしまう。
      • 最弱武器の「デッド・ロンフーン」ですらフリーダムガンダムの最強武器「ハイマット・フルバースト」より威力が高く、改造で最大7000近くまで攻撃力が上がる。ちなみに本作では『SEED』のニュートロンジャマーがある設定なのだが、そんな事は関係なく核ミサイルをぶっ放すことも出来る。
      • あえて難癖をつけるならコンボ武器と無消費武器がなくなったことと移動力が低いことぐらいだが、前者はEN回復がありENも改造で最大300近くまで上がるうえマップ兵器の射程が1上がっているのでほとんど気にならないレベルで、後者も後述するバグでゼオライマーにメガブースターを装着したまま離脱させれば移動力を上げられる上、次元連結システムが発動すれば壁を無視して移動できるためやはり気にならない。
      • ただしENが尽きると回復するまで何もできなくなるため、調子に乗り過ぎると「被弾でバリア展開→反撃でEN消費」の繰り返しですぐにENが尽きて袋叩きにされてしまう。しかしながら覚醒烈メイオウ連発を受けて生き残れるのはボス級のみなため、そもそも反撃されないので気にならない。
    • さらに、グレートゼオライマーと同時に本作に参戦するに当たって、幽羅帝の専用ロボ「ハウドラゴン」も登場した(原作の幽羅帝の本来の機体はゼオライマーであり、一機しか存在しないため直接戦うことはなかった)。
    • また、ゼオライマー関連で言えば初参戦の『スーパーロボット大戦MX』では八卦ロボの殆どがイベントで倒されてしまったが、今作では殆どが自力でケリをつけられる(グレートゼオライマー入手条件の一つが、「ゼオライマーで全八卦ロボを倒す」こととなっている)。
  • イベントや特殊技能の発動を一枚絵(テッカマンのブラスター化、ユリカのブイ!、ブレン誕生、フレイの思念化、東方不敗暁に死すなど)で再現するなど演出面がかなり強化されている。これは後の『W』にも受け継がれている。
  • 後述のように扱いが微妙な版権作品もあるが、『レイズナー』や『ブレンパワード』のシナリオ再現は良好。
    • 『レイズナー』はスパロボ初の火星からの脱出が描かれた他、第2部のシナリオも再現されておりシリーズにおいても貴重な扱いとなっている。
    • 『ブレンパワード』もよく再現されていた『第2次α』から更に要素が追加され、ナッキィやカント・ブレンも登場する。この2作品目当てなら期待通りのシナリオに仕上がっている。
  • 一部版権キャラの良改変。
    • 本作のキラ・ヤマトは原作よりも前向きなキャラになっており「熱血キラ」「英語版キラ」などと呼ばれることもある。キラ役の声優である保志総一朗氏は熱血キャラも得意であるため、「これにボイスを当てて欲しい」という意見も見られた。
      • 更に力に溺れて増長する場面が丸ごとカットされていたり原作における言動の矛盾点も極力減らされているためSEEDゲームの中で一番きれいなキラだと高く評価されている。この辺りの設定は、『SEED DESTINY』設定で、後作品の『スーパーロボット大戦Z』や『スーパーロボット大戦L』などに受け継がれている。
    • また、敵役であるラウ・ル・クルーゼも、『SEED』が参戦するスパロボの中では最も活躍する。
      • 自らの生まれを呪い、世界の破滅を求めるのは同じだが、本作では人類の排除を目論むオリジナル敵組織『フューリー』とその思惑が一致。手を組んでいるわけではなく、お互いを利用し合っている。さらに、『ゼオライマー』の秋津マサトとも見事なクロスオーバーがなされており、多くの戦闘前会話が用意されている。
        + クルーゼの功績?(ネタバレ)
      • 実はクルーゼは『ナデシコ』の木連の指導者である草壁春樹を殺害してしまっている。『ナデシコ』の劇場版の展開を知っている人なら解る通り、草壁は後に「火星の後継者」を結成してアキトやユリカの運命を狂わせることになったため、結果的に彼らを救う事となった。世界を滅ぼそうとした男が、後の悲劇の芽を摘むという皮肉な展開ではあるが。
    • ネタ的な部分で木原マサキのツンデレ等も評価されている。
    • アラン・イゴールは、従来と異なり野生化を修得し、忍に匹敵する爆発力を見せてくれる。とはいえ、加入してすぐファイナルダンクーガになれるため、サブパイロットに甘んじことが多いが、ほかのサブパイロットよりSPが高めなので重宝する。
      • 特筆すべきはシナリオ内の活躍。獣戦機隊と共に、「フルメタル・パニック!」のミスリルに所属しているのだが、その人脈を活かして自軍のサポートを的確に行ってくれる。また、フルメタ以外にも、アスランと相打ちになったキラを助けたり、オリジナルキャラと密接に絡むなど、クロスオーバーも非常に充実している。
    • 恒例の裏切りキャラ、シャピロは、本作ではグラドスに所属。相変わらずの嫌味なナルシストぶりから当然のように嫌われており、特に死騎隊との絡みは必見。アラン同様、シリーズで唯一野生化を修得するほか、後述するバグもあり、色々な意味でやっかいな敵でもある。

賛否両論点

  • 男主人公の場合、サブパイロットである3人の女性キャラから一人と結ばれるというギャルゲー要素は賛否両論。
    • 紫雲統夜(しうん・とうや)という名前、とあるエンディングでの3人からのモテモテ具合とかけて、夜を統べる人というあだ名も付けられている。
  • 女主人公カルヴィナ・クーランジュはどうみてもヤンデレ。中盤の周囲に当り散らす暴走っぷりにドン引きした人も多いだろう。そしてラストではデレまくる。
    • ちなみに、統夜とカルヴィナの能力はほぼ互角だが、カルヴィナが指揮官技能持ちなので総合的にはカルヴィナの方が強い。また、統夜でリアル系のクストウェルという機体を選んだ場合、全武器がP属性(移動後攻撃可能)武器なので、デフォルトで覚える精神コマンド「突撃」(一度だけ全武器をP属性にする)がいらなくなる(逆に射撃武器ばかりのベルゼルートだと有効活用できる)。2周目以降の精神コマンド変更システムで突撃以外の精神コマンドにしないと、コマンド欄が一つ無駄になる。
      • ちなみに忘れられがちなのが「3人の誰とも条件を立てないルート」。サブパイロットをコロコロ変える必要がある上、1周目でこのルートを目指そうとすると「後継機の最強武器が封印される」というハンデが付いてくるので、2周目以降で目指した方が安全。
  • ルート分岐により部隊を分割した場合、分岐先のどちらのシナリオにも関わらないメンバーは全て主人公に付いてくる。前作『D』にもあった要素だが、今作では「どの作品のメンバーがどちらに行くか」がはっきりと表示されるようになり、非常に分かりやすくなった。
    • 別行動したメンバーは合流時に全員自軍の上位20名の平均レベルに追いついているため、中途半端に使っているキャラより一切使っていないキャラの方が遥かにレベルが高い、ということもよくある。あまり評判が良くなかったのか、今作以外では採用されていない。
      • その点、Gガンダム系のイベントはほとんどが共通ルートで起こるため、別ルートに行ってくれない=非常にレベルが上げづらい。敵軍のレベルは自軍の平均レベルによって変動するので、強制出撃で苦戦を強いられることになる。
  • 前述したグレートゼオライマーを入手するためには、特定のマップ以外でゼオライマーを出撃「させない」という、前代未聞の条件を満たさなければならない。また、『ナデシコ』のガイ復帰フラグや『レイズナー』のレイズナーMk-IIやゲイル生存フラグなど、数多くのフラグを諦める必要もある*3
    • この要素は、普通にプレイをするだけではまず達成不可能な点が問題視されている反面、その苦労に見合う価値が十分に得られるということで賛否両論になっている。

問題点

シナリオ

  • シナリオは鏡俊也氏と國島宣弘氏の2名が担当。
  • 鏡氏は『スーパーロボット大戦64』や『D』でもシナリオを担当していた。これらはスパロボシリーズ中でもシナリオ評価の高い方に入るが、今回は原作重要イベントのオミット、伏線未消化、EDでのオリジナル以外のフォロー一切無しと同じ担当ライターとは思えないほどにシナリオが劣化。
    • EDでは統夜編では版権キャラも宗介や甲児達の出番もあるが、カルヴィナ編ではマリューとユリカくらいしか出てこない。なお両方を合わせても、オリジナル・『マジンカイザー』・『フルメタル・パニック!』・ユリカ・マリュー以外の面々は登場しない。
    • パートナー3人娘は敵の本拠地(月)から逃げてきたはずなのに、終盤で本拠地の所在が判明するまで誰一人その事に触れない
    • 主人公機の乗換えが淡白。グランティードなどは「ピンチになった時現れた謎のメカと合体して後継機になる」という燃える展開が攻略本の設定にはあるのだが、実際は「モルゲンレーテであらかじめ作っておいたから乗り換えてね」とまったく違う。ちなみに複数ある主人公機全てで共通の展開*4
  • 後半と前半を比べると、オリキャラの性格が変わりすぎていたり、二人称や地名の差異、伏線の未消化は顕著であり、「途中で降板してライターが変わったのでは?」「急いで間に合わせで作ってしまったのではないか」と感じるプレイヤーは多い。
    • パートナーの一人であるカティアの口調が一定していない。当初は隣のお姉さん的な口調なのだが、34話以降は唐突に「~ですわ」という口調に変貌し、敬語を使うようになる。38話では統夜に対してすら敬語。ただ皮肉にも逆にキャラが立ったせいか、ファンの2次創作でも丁寧口調で話している例は少なくない。
    • パートナー3人組はカルヴィナのことを「クーランジュ」と呼んでいたが、34話以降は名前で呼ぶ。
    • カルヴィナは他者から名前で呼ばれるのを嫌がる。かつての恋人であるアル=ヴァンのみ名前で呼ばれる事を許すのだが、なし崩し的に36話以降は気にしなくなる。
    • 誤字が非常に多い。単なる脱字や誤変換ならよくある話だが、設定レベルでおかしいものがある。豹馬の台詞の中で南原コネクションを超電磁コネクションと誤表記したり、クルーゼがムウに向けた台詞の中で「それでこそラウ・ラ・フラガの息子だ!」とミスしたり(ラウ・ラ・フラガとは他ならぬクルーゼの本名である。ここで正しいのはムウの父であるアル・ダ・フラガ)。設定レベルのミスが頻発するようになるのは34話以降。
    • 地球連合軍との決着後に部隊が再合流する場面でマジンガーの兜兄弟がムウの訃報を知らずに行方を尋ねるシーンがあるのだが
      主人公と共通ルートのため、ナデシコルートなら自然なのだがアークエンジェルルートだと目の前で撃墜される瞬間を目撃している状況で尋ねるので非常におかしな状況になっている。
  • これらの表記の癖から、34話・35話を境にライターが交代したのではないか? という可能性が出てくる。特に二人称の違いは複数のライターがいて意思の疎通が十分でないと起こり易い事例。…が、なにしろ公式な発表はないので真相は闇の中である。
    • 國島氏は本来3DCGを手がける美術畑の人物なのだが、なぜ突然シナリオを担当する運びになったのかが不明。鏡氏もその後スパロボのシナリオに関わっていないため*5、色々な憶測が広まっているが詳しいことはわからずじまい。

版権作品の扱い

フルメタル・パニック

  • 続編『The Second Raid』放送中だったこともあり、TVCMで相良宗介役の関智一氏が担当し、WEB限定CMではボン太くん役の金田朋子氏が担当し本作における参戦作品の最大の目玉として宣伝で押されていたが、ゲーム本編での扱いは不遇。
    本作では1期のみのシナリオ再現で原作再現度はそれなりなのだが、新規参戦なのに本作の特徴であるインターミッションでの一枚絵がない他、全体的にキャラクターが大幅に削減されており、新規参戦作品としては今一つの扱い。
    • このキャラクター大幅削除の結果『フルメタ』に登場するセイラー中佐ら米軍を『ガンダムSEED』のモラシムに置き換えクロスオーバーとして活かしている展開もあるが、作中で味方として登場し裏切るグエンとダニガンを、モブ『傭兵』に置き換えられている。ちなみにこのモブ兵士の名称は『傭兵』となっているが、『フルメタ』作中には傭兵に属している敵はほぼ登場しない。
      • 結果、本作で登場するミスリルSRTは宗介、クルツ、マオの3名だけと少々寂しい。
  • また一部シナリオが途中で終了するため、イベントシーンでは登場しているものの、ガウルン搭乗のコダールと直接戦闘する機会がなぜかツメスパのみと残念な部分も散見される。
  • 更に機体の原作把握も甘く、マオのM9にジャミングが無かったり、クルツのM9の最大射程を誇る武装が狙撃には不向きな57mm滑腔砲(クルツは主に76mm狙撃砲を使用する)だったりとファンなら首を捻るような仕様になっている。
    • アニメ1期の戦闘が凄まじく分かり辛かったせいか、戦闘アニメはかなり手抜き気味。そのため第2期『フルメタTSR』参戦の次回作『W』では『アーバレスト』は『フルメタTSR』の戦闘を再現する形で戦闘アニメがほぼ一新されている。
  • 同時に初参戦となった番外編スピンオフギャグアニメ『ふもっふ』に関してはシナリオ再現がないものの*6、条件を満たせば1期のシナリオ中に『ふもっふ』のボン太くんも登場し、本作トップクラスといって良いほど気合の入った戦闘アニメが描かれており優遇されている。
    • 隠しユニットながら戦闘前会話ではネタ方向でよく絡んでおり、ネタ方面でプレイヤーを楽しませてくれる。
    • ちなみにユニットとしての性能は「ラムダ・ドライバが無い」「サイズがさらに小さい」という面でアーバレストより弱いが、パーツスロットが4なので付けるパーツによっては化ける。
  • 性能面ではラムダ・ドライバは原作では主にバリアとしての使われ方が多いが、本作ではバリアの性能は控えめで、主に火力を上げるという方向で調整されている。
  • 味方パイロットは原作設定を活かし3人とも必中を覚えリアル系にもかかわらず防御含む基礎パラメータがトップ10に入るほどには高い反面、M9は原作の次世代ハイスペック量産機という設定が感じられないほど性能は控えめである。

テッカマンブレード

  • 関連シナリオは原作に沿っている割に、一番のミソである主人公が蝕まれていく描写が希薄。
    また原作終盤の再現もカットが目立ち、原作の最も評価の高いエピソードである「時の止まった家」なども無い。
    Dボウイの台詞でサラッと一言触れる程度であり、それもラダムとの決着後という有様。
  • さらにブラスター化の描写もあっさり終わってしまっており、一度離脱した後戻ってきた時にはブラスター化している。一応変身時にはアニメーションが流れたりと演出面では優遇されており、前述のシナリオ再現度の高さも相まって総合的には扱いは良い方である。

Gガンダム

  • 最終回にあたるレインの救出イベントが丸々カットされており、東方不敗と決着をつける所でシナリオが終了する。さらにウォン・ユンファやウルベ・イシカワといった敵役も登場しない。
    • 何度も参戦している事に加え、東方不敗との決着が『Gガンダム』のシナリオの一番の盛り上がり所という意見もあるため一概に悪いとも言えないが、レインへの告白こそドモンが成長した証でもあり、さらにシナリオ中でも散々レインに当たっていた癖に、いきなりドモンが愛に目覚めてラブラブ天驚拳が使えるようになる様はかなり不自然。
      • 『SEED』のムルタ・アズラエルがデビルガンダムに目を付ける描写があったが特に未回収のままで終わったため、先述のライター交代の影響があった可能性がある。貴重なクロスオーバーの機会になりそうだったたけに残念である。
  • シナリオ上の扱いも、今まで生身での戦闘能力の高さ故に護衛役などを任されていたが、本作では『ボルテスV』の岡めぐみに役どころを取られている。クロスオーバー面ではドモンより東方不敗やジョルジュのほうが恵まれている。
  • 戦闘アニメはよく動き、ゴッドガンダムには唯一トドメ演出が存在するなど演出面では優遇されているのだが、後述の性能の問題があるのでせっかくの演出も見る機会が奪われがち。

ガンダムSEED

  • 『SEED DESTINY』放送中に発売されたこともあり、本作では『SEED』の世界観をベースにしておりシナリオもほぼ全て再現されており、本作で一番優遇されている作品と言っても過言ではない。一方でファンからすると残念な部分も少々散見される。
  • 本作の中心作品でもあるからか、自軍があまり他作品には絡まず、ザフトもナチュラル云々で切り捨てている印象が強い。またキラが中盤まで原作同様ひきこもる場面も、本作では他作品のキャラも本人に聞こえないような声や場所で心配するなどどこか腫れ物に触れるように接するので、原作より孤立している印象が強く、人によっては鬱陶しいキャラに見えることも。
  • 今作のナタルは、やたら他作品のキャラに嫌味なセリフを言うなど、プレイヤーの反感を買う演出が多い。
    • 原作でも彼女は厳格な軍人で融通は利かない人物だが、ここまで酷くはない。版権キャラ関連も、多くが軍人ではないのもありやたら彼女を非難する。さらに声優ネタで『ナデシコ』のユリカをかなり敵視するなど、シナリオのしわ寄せが行っている感が拭えない。
  • 『ブレンパワード』の世界観なのか、または原作再現なのかザフト軍が出現するMAPは総じて地形が「」。MSの例にもれず水中適応が低いため、水中適応が高い機体の餌食になる。
    • しかもストライクガンダムは主武装がビーム兵器なので水中の敵にマトモな攻撃が出来ない。空を飛ぶ事で水中戦を避けられるエールストライクに至っては火力も射程も乏しい欠点まで抱える。
      • 換装パック無しだと原作での水中戦を再現してかナイフとバズーカを装備しての出撃となり、地形適応はさて置き水中の敵へもそれなりに反撃できる。
  • ちなみにどういうわけか、原作ではあっさり死亡したミゲルは結構長生きする。結局死ぬが。
    彼が死ぬのも足を取られる海中戦だったりといい扱いなのか悪い扱いなのかいまいちわからない。
  • ニュートロンジャマー*7についても、「序盤にプレイヤー部隊が火星に向かうべく地球を出発した直後に打ち込まれ、帰還した際にその事実を知る」という設定なのだが、原子力で動くコン・バトラーVは何も対策を施していないのに問題なく稼働している。さらに山のバーストン(と、グレートゼオライマー)の武装である核ミサイルも正常に作動している。鉄甲龍については「技術力、恐るべし」とネタ混じりに語られることもある*8が、コン・バトラーVについては完全に謎。
  • とはいえ、『ガンダムSEED』は本作を含めて当サイトで紹介可能なスパロボ*9では3作品*10しか参戦しておらず*11、そのうちの一つである『第3次α』では急遽参戦の煽りを受けストーリーが歪であり、もう一つの『W』も、アストレイに食われ気味*12であるため、消去法的に考えれば、本作が一番扱いがいい。
  • ちなみに、本作のアークエンジェルは初登場時には艦長のマリューの他に5名のサブパイロット(精神要員)がいるのだが、物語が進むにつれて3名が永久離脱するため、総合的に見てどんどん弱体化していくという『スパロボ』全作中でも珍しいユニットとなっている。
    それでも性能自体はそんなに悪くないが、もう一隻の戦艦であるナデシコがあまりにも強いため、相対的に弱く見えてしまう。
    • シナリオ終盤において、原作再現でアークエンジェルを庇ってムウ搭乗のストライクが撃破されるのだが、「ムウは永久離脱するのにストライクはそのまま残っている」という不可解な展開になる。原作を考慮すると機体ごとロストされてもおかしくない状況であるため不自然。

マジンカイザー

  • ミケーネ帝国の扱いがあまりにもひどい。後半ルートの分岐で『ブレンパワード』のルートに行くと登場するのだが、マジンカイザー勢は主人公についていくので、そのルートにいかなかった場合なんの説明もなくいたのかすら分からない状態になる。
    • そのルートに行ってもグランチャー・バロンズゥの咬ませ犬扱いである。
    • ただし一部の敵幹部以外は目立つことなくあっさりやられるという点は原作の再現ではある

オリジナル

本作のオリジナル敵組織は「フューリー」という名の異星人である。
内戦で敗れた彼らは数十億年前に太陽系へ飛来し、原始の地球に生命の種を蒔き、時間停止状態で地球の環境が整うのを待った。だが、予想外の進化の結果人類が誕生してしまったため、これを抹消するために動き出したという設定。
しかし、つっこみ所があまりにも多い。

+ 統夜の発言の謎。ネタバレ有り
  • 統夜は出自に秘密があり、その正体はフューリーの父と地球人の母の間に生まれたハーフである。そのためなのか後半では特定の場面でのみフューリーしか使わないような言い回しを使って敵を糾弾するのだが、その覚醒のプロセスが不明。乗機が敵の技術を使った機体だからなのか、あるいはフューリーが何らかの方法で記憶を受け継がせることのできる種族なのかもしれないが、具体的な設定の説明は一切ない。このシーン自体は格好いいのだが…
    • 遺伝交配で子供が残せるのも謎。イレギュラーじゃないのか?
  • 3人娘をわざわざ誘拐して改造し、主人公機の操縦補佐をできるようにした理由が不明
  • 作中の17年前から活動を開始していたが、本腰を入れて活動し始めるのは現在である。やはり理由が不明
    • 一応、戦闘経験があるフューリーは敗れた内戦の生き残りの騎士だけなので、若き準騎士や従士たちは人類社会を利用して操縦技術を磨いた設定はある。
  • 「ヴォーダの闇」という単語が何度も出てくる。前後の文脈から推測すると「地獄」または「ヴァルハラ」のような意味で使われていると思われるのだが、プレイヤーへの説明はない
  • 光子力エンジンは光子力で動くし、ゲッター炉はゲッター線で動く。が、主人公機体の動力源であるオルゴン・エクストラクターはこのレベルの説明すらない
    • なお本来の「オルゴン」とは、1939年に精神医学者ヴィルヘルム・ライヒが主張して天候改変装置に使用したとされるエネルギー。スパロボシリーズ参戦作品の中では『X-Ω』に参戦しているアニメ『キャプテン・アース』が元ネタのほうのオルゴンエネルギーの設定を採用している。
    • オルゴン・エクストラクターはサイトロンという粒子を用いておりそのエネルギーはサイトロン・エナジーと呼ばれる。フューリーにはサイトロンを介して未来のヴィジョンを垣間見る一種の予知能力がある。どうやら未来から過去へ向けて進む何らかのエネルギーのようなの(タキオン?)だが、フューリー達の母船「ガウ・ラ」では単なるエネルギー源のような扱いとなっており、その中にあるステイシス・ベッド(前述の時間停止能力を応用した一種の長期冬眠装置)にパワーを供給しているのもこれ。
      更にはサイトロンを介して他者と意識をリンクすることも可能となっている。機体と意識をリンクするサイトロン・コントロールという技術も使われている。またラスボス機はサイトロンを原子化する機能が搭載されている。
      • このステイシス・ベッドでは大勢のフューリーたちが時間停止による冬眠状態に入っており、最終話では狂乱したグ=ランドンが同胞を犠牲にステイシス・ベッドからサイトロンを奪って自機のエネルギーにするのだが、説明不足なせいで「時間停止が解けるだけで、別に生命維持には問題ないのでは?」とプレイヤーに思われてしまい、緊迫感が削がれる原因となってしまっている。
  • 名有りフューリー4人のうち、ジュア=ムとグ=ランドンの2人は追い詰められただけで発狂する。
    • 戦闘ではメッセージ欄3行をフルに使って狂気に満ちた台詞をぶちまけるが、テキストだけなのが災いして逆に滑っている
    • 特にラスボスのグ=ランドンはそのあまりの豹変ぶりに2ちゃんねる等でネタにされている。ユニットも死角があり弱いのがネタ化に拍車をかけている*13
  • 残り2人のフューリー、アル=ヴァンとフー=ルーはまだまとも。しかしいかんせん見せ場が少ないので前述2人に持って行かれがち。
    • 男女両主人公とも浅からぬ関係があるアル=ヴァンは中盤にある理由にフェードアウトし、最終話にて何の伏線も無く突如味方に参戦する。その間どこで何をしていたのかは全く分からない。
      アル=ヴァンのラフトクランズは改造できないため敵改造段階を増やすと弱くて泣けてくる。
    • 敵幹部の紅一点でもあるフー=ルーは中盤辺りから登場するのだが、最後まで大した見せ場もネタも無い。唯一のネタ要素と言えば女好きのクルツに女性扱いされていないところか(クルツは『フルメタ』の登場人物。女性キャラと交戦すると戦闘台詞がナンパ台詞になる)。
  • フューリーの実働部隊はフューリア聖騎士団と呼ばれ、騎士としての振る舞いを重視するシーンが度々ある。が、やってる事は時を止める時間兵器「ラースエイレム」を使って時を止め一方的に攻撃するだけ。騎士として恥ずかしくないのか。人類をそもそも同格と見ていないのかもしれないが、その点の補足はやはり無し。
  • 統夜編冒頭の、謎の少女(シャナ=ミア)の夢の伏線が終盤になってやっとわかるが、かなり駆け足なもので、「こんなキャラいたっけ?」と思うようなタイミングである。ちなみにカルヴィナ編ではその夢イベントすら無いので、「誰?」としか言えない。
    • 攻略本に載っている裏設定では、実はシャナ=ミアは統夜の幼馴染であることが書かれているが、本編ではそのことに関して一切触れない
    • このためか、前述のグ=ランドンと同じく彼女も「ごめん、覚えてない」*14「空気ヒロイン候補」「ぽっと出」などとネタにされている。*15
  • と、キャラクターが定まっていなかったり、伏線があまり語られないことが多いのでお世辞にも評価は高くない。そもそも攻略本に書かれている設定と本編の設定がかみ合って無いものが多く、裏設定にすらなっていなかったりする。「OGに活かされるのに期待」が大方のファンの意見。
    • 「オリジナル敵と地球人のハーフ」、「一般人から立派なパイロットに成長」等細かい設定及び展開は好評であり、GBAソフト前作の『D』と同様、リメイクを望む声が多い。

システム

  • 敵が「命中率が0%になるユニットは狙わない」という思考パターンをしている。そのため回避系ユニット(テッカマンブレード、レイズナー等)の運動性を強化改造して回避率を上げると、敵に完全無視されるようになり有用性が著しく低下してしまう。しかもクリアして周回しても改造段階がリセットされない仕様のため、一度やってしまうとデータを消去しない限り取り返しがつかない。 *16
    • 「回避系ユニットの運動性を更に強化改造して半無敵状態にして、敵前に放り込んで反撃させまくる」というのはスパロボシリーズでは定番の戦法であり、本作でも真っ先にそれを実行したプレイヤーも多かった。
      特に序盤からいる回避重視のユニットは回避率がそれほど高くないため、最優先で運動性などをテコ入れしてしまうケースも多かったが、ここにシナリオ上のパワーアップなどが重なって命中率0%に達してしまうことは珍しくなく、結果的に泣きを見るプレイヤーも多かった。
    • おそらく従来の回避系重視バランスに一石を投じるための試みだったと思われるが、本作と『スーパーロボット大戦XO』以外でこのシステムは使われていない。
    • 誤解されがちだが、命中率1%以上の時に、精神コマンド「集中」や信頼補正などが加わって0%になっている場合は普通に狙ってくる。あくまで基礎命中率が判断対象である。他にもゴステロのように「特定のキャラを狙って攻撃」と設定されているキャラは、0%でも普通に攻撃してくる。
    • ちなみに全機体への命中率が0%だと、敵は接近してくるだけで一切攻撃してこない。これを利用して敵機に狙われたくないサポート機やマップ兵器搭載ユニットが纏めて撃破するのに活用できる。
      • ……と思いきやコンボ攻撃やマップ兵器をやってくるので戦艦の配置ぐらいは注意が必要。
  • 本作はかなりバグも多い。
    • バグにより「シールド防御」してもダメージが減らない。*17
    • また、強化前と強化後で強化パーツのスロット数が異なる機体(該当するのはマジンガーZ→マジンカイザー、レイズナー→強化型レイズナーorレイズナーMk2、天のゼオライマー→グレートゼオライマー、ユウ・ブレン→ネリー・ブレン)は、前機体が離脱するときに特定のスロットに装備していた強化パーツの効果が復帰する時に取り込まれるバグがある。ただし、周回で効果は残らない。
      • マジンガーZの離脱タイミングは比較的早い*18ため強力なパーツをつけることは少ないが、天のゼオライマーは離脱タイミングが中盤なので強力なパーツを入手していることが多く、このバグを利用するとただでさえ凶悪なグレートゼオライマーがさらに強化される。例えばフリーダムやレイズナー並に足が速いグレートゼオライマーを作ることも可能。またレイズナー→レイズナーMk2の場合スロット数が3→1になるため、強化パーツ2個分という凶悪な底上げが可能。
    • 逆に第29話で強制出撃するグレートマジンガー(旧)・ビューナスA(さやか)に強化パーツを付けていると、そのマップで永久離脱した際に装備した強化パーツが消滅してしまうという重大なバグもある*19。対策は第29話での強制出撃前のインターミッションで強化パーツを外しておくこと。
    • 「偵察」や「脱力」など対象指定タイプの精神コマンドを選択し、カーソル移動中(画面上ヘルプで『SEL:リスト』表示中)にセレクトボタンを押すとフリーズしてしまう。
    • 第42話でシャピロが増援として出現する前に死鬼隊(ゴステロ・ボーン・ゲティ・マンジェロ)を全員倒しているとフリーズする*20
  • 本作は周回プレイ時に一度登録されたBGMは最初から選べるようになるのだが、なぜか統夜でクリアした後カルヴィナを主人公にしても統夜のBGMが登録されない。逆にカルヴィナでクリアした後で統夜を主人公にするとカルヴィナのBGMはちゃんと登録される。

ゲームバランス

  • 批判されている部分に、ほとんどの戦闘で敵の増援が激しいことが挙げられる。
    • 敵をある程度減らすと増援が来ることを示唆する台詞が発生するのだが、ほぼ毎話、キャラや台詞は当然違えど発生するため、「また増援かよ…」と萎えるプレイヤーも多かった。
    • ただしシナリオ面から考えると、1マップで複数の(しかも同盟を組んでいなければならないといった制約は無しで自由に)敵組織を出現させられるため「敵勢力の空気化が防げる」というメリットがある。『W』にも、この増援の多さという点は引き継がれている。
  • 攻撃の中には相手の装甲や攻撃力等を激減させる特殊効果つきものがあるが、それに対する耐性がラスボス含め無い
    • 特に攻撃力を下げる効果を持つドラゴンガンダムのドラゴンファイヤーは凶悪無比で、これを喰らえば如何なボスユニットであろうと無力化は避けられない。
    • HPなど敵の能力値調整が不足気味であり、名ありの敵でもHPが低く瞬殺できることもある(SEED系に顕著)。堅めの敵でも特殊効果で弱体化→袋叩きで大丈夫。
    • ボルテス系敵ユニットがこぞって硬く、ボルテスV自体の性能の微妙さも相俟って強制出撃ステージが辛い。
  • Gガンダム系ユニットに至っては避けない脆い移動力が低い空適応Bと悪いこと尽くめであり、スーパー系の運動性とリアル系の装甲を兼ね備えているユニットなどと呼ばれた。せっかくの爆発力も上位互換が沢山いるため使われないという、かつての化物ユニットの面影も感じられないほど弱体化してしまっている。
    • パイロットのドモンは味方中最高の技量を誇り、開発者的には切り払いとゴッドシャドー(分身)で頑張れと言いたいらしい。
    • 他のシャッフル同盟のパイロットも能力値は高めで、その高い能力値を底上げする技能であるスーパーモードを持っているため、機体さえしっかりと強化してやればそれなりにはなる。
    • 上述の通り、分岐でも毎回付いてくるため、出撃させてレベルを上げないと低いままとなりレベルが上げにくい。その上強制出撃も中盤の最後にあるので、そのステージで詰んだ、というプレイヤーも。
    • 陸適応はAなので、地上に降ろしてやれば十分に活躍できる。しかし、もうひとつの問題である移動力の低さが大きく足を引っ張っている。さらに、後述するようにマップの広さの問題もあるため、不自由さのみが目立っている。
    • ただしドラゴンガンダムは、移動力7(スーパーモード発動時は8)に加え前述のようにドラゴンファイヤーが凶悪な武器であるため、Gガンダム系ユニットの中では十分活躍できるといえる。
      • もっともドラゴンファイヤー自体の威力が低い事や、パイロットのサイ・サイシーが「必中」「直撃」を覚えないのでバリアや分身持ちには効果を発揮し辛いという弱点もあるが。
  • 他にも今作のオリジナル敵ユニットの持つ能力であるオルゴンクラウドが厄介。
    • 一定条件を満たすとダメージを軽減するバリアと分身(一定の確率で攻撃を完全に回避)が追加されるのだが、特に分身は対策の出来ないキャラがおり、またそのキャラの大半は上記の0%スルーの被害を受けているユニットで、さらに使い勝手の悪さが増す結果に。
    • オリジナル敵どころか、ナデシコ系の敵が持つボソンジャンプ、ブレンパワード系の持つバイタルジャンプ、フルメタル・パニック系の持つECS、レイズナー系の持つV-MAXなど、名称は違えど分身と同じ効果を持つユニットが多く、しかも名前の無い雑魚敵でも持っていることがあるため、かなり厄介。さらに本作では「脱力」で気力を130以下に下げても分身は発動し続ける。
    • そのためそれらを打ち消すことが出来る「必中」や「直撃」という精神コマンドが使えるパイロットが優遇されることに繋がった。
    • しかも本作では任意のパイロットに「必中」の効果をかけられる「感応」が存在しない。「必中」「直撃」「愛*21」のいずれかを持たないパイロットは、本作の仕様上技量を養成しないと分身系能力で頻繁に回避される。
  • 今作は携帯機スパロボの中でもマップが極端に広く、足の遅いユニットがかなり辛い。コン・バトラーのように気軽に「加速」が使えるユニットならまだしも、そうじゃないユニットはまず戦艦に収容して移動しないと厳しい。とあるマップではターン制限があることも含め、開幕で収容して運搬しないと、戦線に辿り着く前にステージが終了してしまう。
    • そのため戦艦でありながらもバランスブレイカーであるナデシコを単艦で突撃させたほうが快適になる状況もある。
    • 0%スルーと敵雑魚の多さ、そして敵雑魚が援護防御を標準装備している関係で見た目以上に硬い。そのため援護防御を無視できるコンボ武器やマップ兵器が重要になるのだが、このうちコンボ武器はリアル系だとEN未消費で振れる事が多く、多用しやすい。そのため「敵ターンにはスーパー系に鉄壁を掛けて囮にして反撃で削る、自ターンにはリアル系がコンボ武器で数を減らしていく」という今までと真逆なゲームバランスになっている。
      この戦術にEN回復とバリアまで装備しているゼオライマーが噛み合いすぎているので、余計にゼオライマーは本作最強ユニットとして目立ちやすいのである。

総評

主にオリジナルを中心にシナリオ面では問題を抱えており、システム面でもテコ入れと思しき命中率0%を無視する敵AIのせいでリアル系が使いづらかったりとどうにも粗の目立つ作品。
とはいえ演出面は順当に進化しており、戦闘グラフィック等は良い出来であり、総合的には惜しい作品である。


余談

  • 本作の参戦作品は続編がある作品が多く、特に『フルメタ』と『ガンダムSEED』はそれぞれ『The Second Raid』及び、『SEED DESTINY』が放送中に本作が発売されたため、本作の続編が発売されるという予想が多かった。
    • 実際には本作の参戦作品の多くが続投した『W』が発売されたが、本作の続編ではなく新作となっており、『SEED DESTINY』は参戦しなかった。
  • OGシリーズでは、『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』にて参戦。OGシリーズの世界観に合わせて統夜は「トーヤ・シウン」と表記されるなど、一部設定やデザインが刷新されており、特に穴の多かった設定面は大幅な補完と整理が行われている。
  • 本作のボスボロットは修理費10、パーツスロット4、補給装置持ちという点は従来と変わらないが、更に修理装置追加、ゼオライマーのメイオウ攻撃並みの威力の自爆*23、精神コマンドを普通のパイロットと同じLvで覚えるヌケ&ムチャ*24、長射程を持ち穴が無く優秀な武装など、旧作のボスボロットとは比較にならない(というか、ヘタをすると本作最強ユニットの一つと言える)ほど高性能の機体に変貌しており、旧作ファンの度肝を抜いた。
    • 一方でシナリオ中では『ナデシコ』のルリから 「頭数に入れないでおけば、万が一活躍した時うれしいと思います」 という微妙に酷い扱いを受けているのが笑いどころとなっている。
    • OVA版『マジンカイザー』が再度参戦した『W』と『L』にも登場しているが、前者では若干、後者ではかなり弱体化している(精神コマンドの消費SPが増え、一部武器性能が変更されるなど)。
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最終更新:2023年05月06日 10:47

*1 補足すると、『フルメタ』の原作小説はシリアスなSFロボットアクションである長編と日常のコメディを描いた短編からなる。アニメの『フルメタ』は長編をメインに、『ふもっふ』は短編をアニメ化した作品である。

*2 基本的にラフトクランズは敵ユニットとして登場するが、主人公機を三種類使用してクリアしたデータで開始すると隠し機体でヴォルレントを選択可能になり、その後継機としてラフトクランズが使用可能になる。

*3 グレートゼオライマーと両立できるフラグは、『レイズナー』のブラッディカイザル&ジュリア加入フラグと、『テッカマンブレード』のソルテッカマン1号機改&バルザック生存フラグの2つのみ。なお、ガイとゲイルは1周目で仲間にしないと加入時の機体の数段階改造が施されないというデメリットも存在する。

*4 内容からベルゼルートの乗り換えイベントを他の機体と統一した事が窺える。

*5 後にグランティードの新技である「オルゴナイト・バスター」の命名などを行っているため、縁が切れたわけではないが。

*6 原作では世界観や作風が違うため別シリーズとなっており、『フルメタ』本編とは相性が悪い。それ故1期のシナリオ再現がそれなりにされたとも言える

*7 ニュートロンジャマーが抑制するのは核分裂であって核融合ではない。従って、核融合を動力とする『Gガンダム』系ユニットには何ら影響はない。

*8 のちにリリースされたCard Chronicleでは、実際にバーストンがニュートロンジャマーの影響で核ミサイルが使えなくなったというシーンがある。

*9 携帯電話、スマホ以外。

*10 機体のみ参戦の『K』と『L』を含めれば5作品。

*11 大抵は続編の『SEED DESTINY』としての参戦である。

*12 本編とアストレイのクロスオーバーは秀逸だが

*13 ラスボスはバリア&分身付きのオルゴン・クラウドが消去され、脱力をかけまくれば射程1~5までの敵に攻撃できなくなるなど、変化前からネタになるくらい弱体化している。

*14 ブレンパワードの主人公、勇のセリフより

*15 ファンからは「隠しでシャナ=ミアをサブパイロットに出来るようにして欲しかった」という意見もあった。

*16 Dと同じくフル改造ボーナスも変えられない為運動性UPを選んだ人はWパンチである

*17 攻略本には「演出で何の意味もない」と書かれた。

*18 ただしバグを活用するには第10話終了時のルート分岐でアークエンジェルルートに行く必要がある。従ってグレートゼオライマーとは両立できない。

*19 機体が失われた際に装備していた強化パーツも一緒に消滅するのは筋が通っているが、他の『スパロボ』作品ではそんなことは起こらない。非消費型の強化パーツはシステム上、消滅したりするようなものではない。

*20 マップ兵器やコンボ武器で倒して条件を満たした場合はフリーズしない

*21 複数の精神コマンドの効果を一度に得られるもので、「必中」の効果も含まれる。

*22 当時人気の高かった『ガンダムSEED』の初参戦を据え置き機へ優先させたためだと思われる。

*23 本作の自爆はこれまでの精神コマンドとは違い武装扱い。全滅プレイなどの応用ができなくなった反面、単発の威力は向上している。

*24 『第2次α』『第3次α』ではLv80にならないと3つ目以降の精神コマンドを習得しなかった。