多湖輝の頭の体操 第1集 謎解き世界一周旅行/第2集 銀河横断謎解きアドベンチャー
【たごあきらのあたまのたいそうだいいっしゅうなぞときせかいいっしゅうりょこう / だいにしゅうぎんがおうだんなぞときあどべんちゃー】
多湖輝の頭の体操 第3集 不思議の国の謎解きおとぎ話/第4集 タイムマシンの謎解き大冒険
【たごあきらのあたまのたいそうだいさんしゅうふしぎのくにのなぞときおとぎばなし / だいよんしゅうたいむましんのなぞときだいぼうけん】
ジャンル
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インタラクティブ・ひらめきパズルゲーム
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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512MbitDSカード
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発売・開発元
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レベルファイブ
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発売日
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第1・2集:2009年6月18日 第3・4集:2009年10月8日
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定価
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各3,200円
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判定
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なし
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ポイント
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ゲームではない レイトンとは完全に別モノ 電子書籍であることを知った上での購入が好ましい
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概要
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多湖輝氏の同名著書「頭の体操」をDSでゲーム化したもの。多湖氏は同社の人気ゲーム『レイトン教授シリーズ』の監修もしている。
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当時人気であったレイトンシリーズと同じ会社、同じ監修者と言う事で同作のようなゲームを求めて購入した人も多かった。しかしその中身は…。
評価点
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絶版になっている問題が手に入る。
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当時は新書版はほとんど(全部?)絶版で、文庫での復刊も2006年5月からは止まっていた(2013年に再開)。そのため、まだ復刊されていない問題を手にいれる方法は
2015年現在もこのソフトか古本しかない
。
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ソフト1本あたり400問以上(原作4冊分)を収録。原作の問題数は1冊100問程度で、新書版の定価は800円程度・文庫版の定価は500~600円程度。決して高くはない。
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用意されている問題そのものはレイトンシリーズとは違う方向性のヒラメキを要求される良質な物ぞろいである。
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だが、この方向性の違いがネックになってしまった…。
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解答を見ずに読み進めることが可能。
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原作である書籍版は、出題ページをめくると解答と次の問題が印刷されているという形のため、解答を見ずに読み進めるのは困難。
問題点
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結論から言うと、本作はゲームではなく電子書籍だった。
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アタマニアシリーズ第一弾『スローンとマクヘールの謎の物語』と違い、ゲーム要素が
全く無い
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このソフトをゲームして評価できる人が存在したとしたら、その人はこの世にある全ての文書をゲームとして評価できるであろう。
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プレイヤーは問題を出題され、メモなども使って正解を考える。…そこまではレイトンと同じなのだが、本作はプレイヤーが答えを入力することができず、ただ「答え合わせ」と言う事で正解を見て終わり…という流れ。
本作ではプレイヤーの導きだした答えが正解だろうが不正解であろうがお構いなく次へと進んで行ってしまうため、これでは本で問題を読んで次ページで回答を見るのと何ら変わりがない、と「正解して障害を乗り越える事で達成感を得る」というクイズの楽しみを求める人から不満が噴出した。
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そして問題を解いた後もひたすらその繰り返し。
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そもそもパズルは「解く過程を楽しむことが目的で正誤判定は付随物」であり、「答えを導き出すために悩むのが大切で、正解・不正解はあまり関係ない」という原作の趣旨も踏まえて考えれば、これで問題ないのだが…。
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因みに、このゲームの第二弾のパッケージには「ベストセラーのゲーム化」と書かれているが、あくまで電子書籍化をしただけでゲームではないため嘘に等しい謳い文句となっている。
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各章のイメージを統一するためか簡単なストーリーがあるが、冗長さや問題の偏りなどの原因になっており、むしろ邪魔。もちろん選択肢やボイス等のゲーム性もない。
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原作でも多少の舞台設定はあったが、問題を邪魔するような形ではなかった。
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ストーリーが原作そのままでないのは、複数の本から収録したことによる整合性や、DSに収録するには内容が古すぎる、等の事情と思われる。
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全問収録ではないため、本をすでに持っている場合の買い替え商品としては微妙。
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電子書籍としてみると質が高いとは少し言い難い部分がある。
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最後のページの大きな空白に3文字程度で文章を締めるなど、読みやすさを考慮して作られているとは言えないだろう。
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上記の通り、どんな問題であろうとページをめくったり戻ったりするのみのため、原作の文章をそのままDSにぶっこんで後は適当に作ったかような印象を受けやすい。
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解答を読むためには「タッチで封筒を開ける」「スライドで封筒から便箋を取り出す」「タッチで便箋を広げる」の3回の操作が必要で、非常に面倒くさい。
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しかもスライドの感度がイマイチで、一度で取り出せないこともよくある。
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「解答を見ようかどうか迷っている時に安易に見てしまわないように」との配慮らしいが、この手のパズルが得意で答えが分かっている場合などは大きなお世話である。
総評
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元々頭の体操の本はレイトンのように明確にこれ、という答えを出しづらい(例えるならレイトンが理系的なのに対し頭の体操は文系的な回答が多い)のでゲームとして正解不正解の判定が困難だったというのは分かるのだが、やはりプレーヤーとしてはゲーム性不在で達成感も得られずところどころに手抜き感が漂っており、物足りなさが残る出来なのは否めない。
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念の為言っておくが、「頭の体操」の本は決して不人気ではないどころか大人気である(シリーズ累計で1200万冊以上発行されている)。ただそれをゲームとして売るのには無理があったと言う事だろう。
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レイトンのような出来を期待してしまった人が多かったのも本作の悲劇。案の定レイトンファンからの評価は芳しくなかった。DSのソフトという形で売り出されたばっかりに「レイトンの割に」、「元が好評だった本の割に」と比べられてしまった、ある種のガッカリゲーと言えるだろう。
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店によっては大幅値引きされているため、内容を理解した上で購入するのが良いだろう。
最終更新:2023年03月12日 18:21