ドンキーコングシリーズリンク


ドンキーコングシリーズ

機種 タイトル 概要 判定
ドンキーコング
AC/FC*1 ドンキーコング ドンキーコング、そしてマリオのデビュー作。
GBA ファミコンミニ ドンキーコング FC版のベタ移植。
Wii/3DS ドンキーコング オリジナル・エディション 国内では「夏のダウンロード版スタートキャンペーン」として3DSで配信。
コングが梯子を登って逃げる動作や、幻の2面をFC版に追加したアレンジ移植。
AC/FC*2 ドンキーコングJR. なんとマリオが悪役。タイトルにはないが『ドンキーコング2』として宣伝された。
AC/FC ドンキーコング3 主人公はスタンリー…って、誰それ!? ドンキーの魔の手からフラワーパークを守る。
実はゲーム&ウオッチ『グリーンハウス』の流れを汲む作品。
なし
PC88/
PC66/XI
ドンキーコング3 大逆襲 原作から植物園関連の要素が消滅し、
様々なステージを巡る普通の固定画面シューティングに変貌。
GB ドンキーコング マリオvs.ドンキーコングシリーズの基となる、アクションパズルゲーム。
プロローグステージのみ初代を再現しているが、それ以降は全く異なる完全新作。
番外作品
FC ドンキーコングJR.の算数遊び 『JR.』を元にした算数勉強ゲーム。 なし
DSi ゲーム&ウオッチ ドンキーコングJR. DL専売。ゲーム&ウオッチ版『JR.』の再現作品。
マリオvs.ドンキーコング
こちらを参照。


スーパードンキーコングシリーズ

機種 タイトル 概要 判定
スーパードンキーコング
SFC スーパードンキーコング レア社と任天堂の初タッグかつSFCに革命をもたらした一作。
GBC ドンキーコング2001 『GB』とは違い原作に忠実な移植。
ハードスペックを鑑みると破格の移植度だが、移植であることがあまり宣伝されなかった。
GBA スーパードンキーコング 単純だったボスの行動パターンが一新されるなど変更点は多いが、概ね原作に忠実。
ミニゲームをはじめとした追加要素も。GBA移植3作の中では一番まともな出来。
SFC スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー チームアップ、DKコインなど新要素を加えた続編。特にBGMはシリーズ屈指の人気を誇る。
GBA スーパードンキーコング2 携帯機移植とはいえ、様々な面にわたって劣化が目立ってしまった。 劣化
SFC スーパードンキーコング3 謎のクレミス島 BGMとグラフィックの良さは変わらず。セーブも自由に行えるようになった。
GBA スーパードンキーコング3 『2』と似たような劣化点が目立つ。追加ステージの存在は評価される。 劣化
スーパードンキーコングGB
GB スーパードンキーコングGB 初代『スーパードンキーコング』の後日談。原作SFC版をベースにステージを一新。
ドンキーコングランド 『2』をベースにアレンジした作品。
やはりコース設計はまったくの別物だが、GB3作では最も原作SFC版に近い内容。
GBC ドンキーコングGB ディンキーコング&ディクシーコング 『3』をベースにアレンジした作品。ただし内容は原作SFC版とは別物。
新世代機作品
N64 ドンキーコング64 グラフィックやサウンドは好評だが作業的なゲーム進行で劣化『バンカズ』の印象が強い。 なし
Wii ドンキーコング リターンズ 帰ってきたスーパードンキーコング。
シリーズ内でも屈指の高難易度路線を意識した硬派なプレイ感覚。
3DS ドンキーコング リターンズ 3D Wii版を立体視に対応させ、バランスを調整した「ニューモード」を搭載。
WiiU/Switch ドンキーコング トロピカルフリーズ 『リターンズ』のシステムを踏襲しつつ、ディクシーとクランキーが登場。
Switch版ではファンキーも参戦。


その他の作品

機種 タイトル 概要 判定
ドンキーコンガ
GC ドンキーコンガ 太鼓の達人』シリーズスタッフによる音ゲー。
タル型の専用コントローラー「タルコンガ」を使用。
ドンキーコンガ2 ヒットソングパレード
ドンキーコンガ3 食べ放題!春もぎたて50曲
アクションゲーム
GBA ぶらぶらドンキー 突起をつかんで上に登っていく、独特な操作感のアクションゲーム。
GC ドンキーコング ジャングルビート タルコンガで遊ぶドンキーコング。熱いスコアアタックとノリノリなアクションが特徴。
Wii Wiiであそぶ ドンキーコング ジャングルビート リモコン操作に変更し、システムやステージ構成の変更など細かい調整が入った。
DS ドンキーコング ジャングルクライマー 事実上『ぶらぶらドンキー』の続編。
レースゲーム
N64 ディディーコングレーシング 良くも悪くも実力差が出る、ストイックな作りのレースゲーム。
DS Diddy Kong Racing DS 日本未発売。キャラクターの変更をはじめ、モードやコース等の追加要素がある移植作。
Wii ドンキーコング たるジェットレース Wiiリモコンとヌンチャクを振って操作するレースゲーム。
元々はタルコンガ専用ソフトとして開発されていた。
なし


関連作品

機種 タイトル 概要 判定
マリオシリーズ 初代『ドンキーコング』はマリオのデビュー作でもあった。
ゲームボーイギャラリーシリーズ 一部作品でゲーム&ウオッチ版の移植およびリメイクを収録。
バンジョーとカズーイの大冒険シリーズ 『スーパードンキーコング』シリーズと同じく、レア社が開発を担当したアクションゲームシリーズ。
バンジョーは本作に先駆けて『ディディーコングレーシング』で初登場した。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ 初代から登場しているシリーズの一つ。これまでにドンキー、ディディー、キングクルールが参戦。
ワリオシリーズ 『メイド イン ワリオ』シリーズに本シリーズが題材のプチゲームが登場。
AC パンチアウト!! 観客席にドンキーコングとドンキーコングJr.が登場する。
スーパーパンチアウト!!
FC テトリス ドンキーコングが登場。
FCD スマッシュピンポン 観客席にドンキーコングJr.が登場する。
GB F1レース グランプリモードで優勝するとドンキーコングがレースクイーンに混じって祝福してくれる。
GBC Conker's Pocket Tales 『ディディーコングレーシング』に登場したコンカーが主役の作品。
N64 Conker's Bad Fur Day
Xb コンカー Live & Reloaded
N64 どうぶつの森 ファミコン家具として『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.の算数遊び』を収録。
GC どうぶつの森+ 上記2作に加え『ドンキーコングJR.』『ドンキーコング3』も収録。
どうぶつの森e+
GBA It's Mr. Pants 日本未発売。『Donkey Kong Coconut Crackers』として開発されていた作品。
Wii PUNCH-OUT!! 隠しボスとしてドンキーコングが登場。
DSi ニンテンドーDSiメトロノーム DL専売。初代『ドンキーコング』を基にしたミニゲーム『DONKEY METRONOME』を収録。
WiiU Skylanders: SuperChargers 日本未発売。amiiboで「Turbo Charge Donkey Kong」が登場。
Wii/3DS Skylanders: SuperChargers Racing
WiiU/Switch Skylanders: Imaginators
Switch ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online DL専売。『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』『ドンキーコング3』を収録。
スーパーファミコン Nintendo Switch Online DL専売。『スーパードンキーコング』『スーパードンキーコング2』『スーパードンキーコング3』を収録。

概要

アーケードゲーム『ドンキーコング』から始まったシリーズ。
ゴリラのドンキーを敵役としたアクションゲームとして製作されており、アーケードで3作品が製作された。
『スーパードンキーコング』シリーズの元祖となる作品であるとともに、今ではすっかり任天堂の顔役に成長したスーパーヒーロー、マリオのデビュー作である。

その後、GB版が作られたのを最後に長らくシリーズは途絶えていたが、レア社とのタッグにより、キャラクターを活かした新規作品ともいえる『スーパードンキーコング』が発売され、人気を博してシリーズ化された。
こちらは初期3作品とN64での3D化作品が1作発売された後、キャラクターの版権がレア社から任天堂に移った後も開発会社を移行しつつコンスタントに作品が作られている。

余談

+ 長いので折りたたみ
  • 1作目のバックストーリーは「マリオのペットだったドンキーコングが、マリオにレディという恋人ができてから自分を全然相手にしてくれなくなったため、イタズラで彼女をさらって建設中のビルに逃げ込み、それをマリオが追いかけてレディを助けに行く」という話。
    • このストーリーは後のGB版でも反映されている。
    • また、本作におけるマリオの職業は「大工」で、「配管工」という設定が定着したのは『マリオブラザーズ』以降である。
      • そもそもマリオは様々な職を転々としているので、設定も半ば無意味であるかもしれないが。ゲーム&ウオッチでは、一時期マリオ登場作品が乱発されていたことも影響している。
  • 敵役のドンキーコングのその後は、次回作救出対象となるなど脇役として活躍。マリオの敵役といえばクッパとはなったものの出番がなくなったわけではなかった。
    • 94年発売の『スーパードンキーコング』以降は、年老いたためドンキーコングの名前を2代目に譲り「クランキーコング」の名前で登場し、2代目ドンキーコングやその仲間達を助けるキャラクターとなった。
    • ちなみにクランキーコングは結婚しており、「リンクリーコング」という妻がいた(現在は幽霊となっているが)。
  • 当時マリオの恋人だったさらわれ役のレディはその後『ファミリーベーシック』や『ピンボール』に出演するも、マリオが有名となった『スーパーマリオブラザーズ』以降はヒロインの座をピーチ姫に奪われ、13年間出番が無かったが、1994年に『ドンキーコング (GB)』が発売された際に『ポリーン』という名前であることが判明*3、デザインも変更された。
    • この際、スタッフのインタビューによって、GB版の同作終盤でキノコ王国に辿り着いたマリオがピーチと出逢い、ポリーンから乗り換えてしまったことが明かされた*4
    • そしてこれまた13年後の2007年に発売された『マリオvs.ドンキーコング2 ミニミニ大行進!』で勘違いで2代目ドンキーコングにさらわれる。ちなみに、この時の説明書等にはマリオの友達と紹介されている*5
    • さらに10年後の2017年に発売された『スーパーマリオ オデッセイ』では、初期『ドンキーコング』シリーズをモデルにした「都市の国 ニュードンク・シティ」の市長に就任しており、ここではマリオに対して終始敬語で他人行儀な態度を貫いている。
  • 本作が誕生したきっかけは、元々は北米市場で『レーダースコープ』というSTGが不発に終わってしまい、基板の在庫を大量に抱える問題が発生したことが発端であり、この基板や部材を在庫処理するために社内公募された企画であった。
    • 『レーダースコープ』は当時にしてOP価格100万円前後*6という高価な商品で、しかもそれでも採算度外視に近かったと言われている。業務用機ということでコストの概念を頭からすっ飛ばして設計した結果がこれである。
      • 『レーダースコープ』の基板はオーバースペックであったため、ROM差し替えでない追加生産分は『ドンキーコング』に必要のない機能や性能を削減してコストダウンが図られている。
    • しかし、当時の日本の任天堂は『ゲーム&ウオッチ』の大ヒットにより誰もが忙しく手を回せる人員がほとんどいなかったため、急遽、新入社員でそれまでゲーム開発に関わったことがない宮本茂氏が抜擢されることなった。
    • さらに、元々は有名アメリカカートゥーンアニメ『ポパイ』をフィーチャーした版権もののアクションゲームになる予定だったが、版権の都合がつかなかったため断念し、宮本茂氏が新たなキャラクターのデザインまでもをほぼ1人で行うことになる。
      • ポパイ=マリオ、オリーブ=レディ、ブルート=ドンキーコングと、そのキャラクターと「主人公がさらわれた彼女を助けに行く」という構図がゲーム内容に活かされる事になった。
    • しかし元々は在庫処分企画でありながら、アメリカ本国においても人気を博し、なんと本作を題材にしたカートゥーンアニメが作られている。
    • そしてこの作品は後に任天堂の看板キャラクターとなるマリオのデビュー作になり、宮本氏も任天堂ゲームの中心的開発者として活躍していくことになる。
      • もしも基板の在庫処理の企画がなければ、あるいはポパイの版権の許可が下りていたのならば、ドンキーはおろか、今日でも知られているマリオでさえ存在しなかったということである。ある意味彼らの登場は奇跡といってもいいものであるのかもしれない。
    • ちなみに、『ポパイ』をフィーチャーした作品自体は版権を取得した上で翌年の1982年に発売が実現している。→『ポパイ
  • 1作目稼動当時の任天堂は家庭用機に消極的だった*7為、任天堂タイトルには珍しく他社製品向けに多くの移植作がある。
    • Atari2600版やインテリビジョン版を経て、コレコビジョンにはハード同梱タイトルとして移植されている。しかしいずれも海外展開であり、後にコレコ社と任天堂の間で本作の契約を巡って一悶着あったこともあり、日本では発売されなかった。
  • その後、満を持して日本で登場したFC移植版『ドンキーコング』は、超絶的にヒットすることになる『スーパーマリオブラザーズ』がリリースされる前のキラーソフトの1つとして、ファミコンの普及に大きく貢献した実績を持つ。ドンキーが家でプレイできるのは当時のちびっ子達にとって、この上なく衝撃的なことであった。
    • もっとも、前述のコレコビジョンが国内発売されていたり、コレコ版電子ゲーム『ドンキーコング』が国内で出回っていたならその衝撃はかなり薄れていたであろうが…。
      • ファミコンの開発動機のひとつに「コレコ社との国内販売権の交渉が決裂した」ことが理由としてあり、さらに北米ではアタリ経由で販売を交渉していたタイミングで不遇にもかのアタリショックが到来したため止むなく自社でNES(海外版FC)を展開することになり、結果的にNESも大成功したことを考えれば、これも奇跡の一つである。
      • なお、コレコビジョンには本作とともに同じ池上通信機の『ザクソン』もキラータイトルとして移植されていた。
  • 一方で、任天堂タイトルとしては訴訟沙汰の多い商品でもある。
    • 『スペースインベーダー』と同様、当時の人気作の例に漏れずコピー基版が横行した。有名なものに「クレイジーコング」がある。
    • その訴訟の一つが原因で、初代開発担当だった池上通信機と袂を分かつことになる*8
    • 任天堂が『ドンキーコングJR.』『マリオブラザーズ』をリリースする一方で、池上通信機はセガと組むことになり、もう一つのドンキーコングとも言える『ティップタップ』(コンゴボンゴ)を開発、セガからリリースすることになる。

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最終更新:2023年10月27日 20:03

*1 日本での展開はアーケードとファミコン(とゲーム&ウオッチ)だけだが、海外専売ハードに多数移植。

*2 日本での展開はアーケードとファミコンだけだが、海外専売ハードに多数移植。

*3 ただし、発売当時は同一人物であることが明言されていなかったため「レディとポリーンは別人ではないか」という意見もあった。後に『スマブラforU』のフィギュア説明欄で、ようやく公式に明言された。

*4 ただし、任天堂の公式設定として組み込まれているかは不明。

*5 ついでに外見にもほぼ変化がない。

*6 参考として、同じ任天堂製品では、モノクロ版のスペースフィーバーがOP価格148000円である。

*7 テレビゲーム15/テレビゲーム6などがヒットしていたが、『スペースインベーダー』の登場でこのような設計のゲーム機が通用する時代が終わったという認識で、家庭向けはゲーム&ウオッチが主力だった時代。

*8 ちなみに、池上通信機自体は現在も存続しているが、ゲーム関連事業からは手を引いている模様。