Five Nights at Freddy's2

【ふぁいヴないつあっとふれでぃーずつー】

ジャンル シミュレーション、ホラー
対応機種 Windows
メディア ダウンロード専売ソフト
発売・開発元 SCOTTGAMES.com(Scott Cawthon)
発売日 2014年11月11日
定価 798円(税別)
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント 2作目にして極まった難易度
本作以降は舵取りが微妙に変化
Five Nights at Freddy’s
1 / 2 / 3 / 4 / Sister Location / The Pizzeria Simulator / UCN / Help Wanted / Security Breach


概要

主に実況動画などで人気を博した新式ホラーゲームの第二弾。
基本システムは概ね引き継いでいるが、新たなアニマトロニクスを多数導入し2作目ながらボリュームはシリーズ最大級(元々低価格ソフトなのでそこまで多いわけではないが)。

ストーリー

ハロー! ようこそ!装い新たに新装開店したフレディ・ファズベアーピザへ! 君を新しい仲間に迎えられることをとても嬉しく思うよ!

ん?変な噂が流れてる?そんなこと気にするな!

まぁ、君にはこれからこの仕事を投げ出したくなるような辛いこともあるかもしれない。 でも安心しな!君には俺がついてるからね! 何か困ったことがあれば俺がアドバイスしてあげるよ。

夜勤なんて普通は寂しいもんだけど、うちには可愛らしい人形がたくさんいるから全然寂しくないよ! それじゃ5日間頑張ってくれたまえ!

システム

  • 身動きの取れない警備室で12:00から朝6時まで襲い来るアニマトロニクスたちをやり過ごす、という基本システムは全く同じ。前作同様、アニマトロニクスに捕まるとぬいぐるみの「ガワ」を無理矢理着せられて惨殺される。
  • 本作のフレディファズベアーズピザは前作に比べて余裕があるようで、今回は電気の使用制限はない。その代わり懐中電灯の電池は切れる可能性があるが、前作で電力切れに陥り「ふわふわボディのフレディ」にお願いするしかなくなって殉職した無数の警備員からすれば羨ましい限り。
    • ただし、前作で警備員たちの命綱だった警備員室のドアがあろうことか撤去されてしまった。警備室は常にフルオープンである。さらに両サイドには新たに他の部屋に通じるダクトまで空いており、管理しなければならない侵入経路は前作の2か所から3か所に嫌なパワーアップを遂げている。
    • どうでも良い話だが、何故か前作よりも時給が悪化しているため主人公のブラック待遇もパワーアップ。
  • 防御手段は監視カメラの他、「懐中電灯」「フレディの頭」「オルゴール」が用意されている。
    • 懐中電灯は前方を照らしてアニマトロニクスが迫っていないかチェックできる。これでないと追い払えないアニマトロニクスもいる。前述のように電池切れに陥る可能性はあるが、よほど無茶な使い方をしなければ夜明けまで余裕で保つ。
    • フレディの頭は中身の入っていないフレディの着ぐるみ。これを被っておけば大半のアニマトロニクスはプレイヤーを「着ぐるみを着ている仲間」と勘違いしてスルーしてくれる。
      • ただし、主人公は器用ではないので着ぐるみを被っていると懐中電灯と監視カメラが使えなくなる。また、視界が大幅に狭まるのも地味に厄介。そして「大半の」ということは一部これが通用しないアニマトロニクスも……。
    • オルゴールは……正式には防御手段というかペナルティの一種である。監視カメラで特定の部屋をのぞいている時だけ遠隔操作でネジを巻くことができる。その効果は後述。

装い新たなアニマトロニクス達

Toyシリーズ

  • 最新式の可愛らしいアニマトロニクスたち。前作のアニマトロニクスたちに比べると、ポップでデフォルメされたデザインになっているのが特徴。
  • Toy Freddy
    • 前作Freddyからはあまり変化のないToyシリーズ。Toyに共通の赤いほっぺが印象的。
      • 正面から侵入してくるオーソドックスな行動パターン。特に注意すべき点はないが、前作のFreddyと違って初日から行動を開始するのが前作プレイヤーへの初見殺しになっている。
  • Toy Bonnie
    • 前作Bonnieよりも明るい色使いでよりウサギらしいデザインになった。
      • 右ダクトから侵入してくる。猶予時間は甘めで対処は楽だが、彼だけはなぜか警備員室に滞在する時間が長く、一度侵入されると長時間拘束されるのでオルゴールや懐中電灯の使用を妨げられがち。
  • Toy Chica
    • Toyシリーズでも一番外見の変遷が激しい。舞台の上では旧型とあまり違いがないが、一度動き出すとなぜかクチバシと眼球が消失し、ヒヨコどころか黄色いヒト型の何かにしか見えない異形と化す。ボディラインがフェミニンなものに変わっているのもそれに拍車をかける。
      • 正面もしくは左ダクトから侵入してくる。オーソドックスにこまめにライトを照らし、頭を被って対処する。
  • Mangle
    • 正式には「Toy Foxy」……のはずだが、そう呼ばれることはない。ピンク色のFoxyと言ったデザインだが、子供たちの玩具として使われ続けた結果、元のデザインすら判別できないほどのバラバラになっている。直しても直しても繰り返しバラバラにされてしまうので、遂には職員が修理を諦め何度も壊してまた組み立て直すアトラクションとして「Mangle(バラバラ)」のあだ名で呼ばれるようになってしまった。
      • 正面か右ダクトから襲ってくる。雑音が聞こえ始めたら襲撃の合図なので頭を被って避けるべし。侵入されるとノイズを鳴らして他のアニマトロニクスを集める。警備員室に入られると対処手段はないが、なぜか朝まで襲われないパターンもありかなり気まぐれ。
  • Balloon Boy
    • 風船を持った笑顔の男の子のアニマトロニクス。名前が長いので「BB」の略称で呼ばれることが多い。
      • 左ダクトから入って来るが、全アニマトロニクス中唯一侵入されてもキル判定がないという特徴がある。ただし、ペナルティとしてライトを封印した上で他のアニマトロニクスをひたすら呼びまくるという迷惑この上ない存在。ライトが使えないとFoxyに対して対処が不可能になるので、朝が近くなければ実質侵入された時点で詰みである。特徴的な笑い声を頼りに頭を被って凌ごう。
      • 「常時稼働するアニマトロニクスたちで唯一動物をモデルにしていない」「プレイヤーを殺さない」など、他のアニマトロニクスに比べると異質な特性を持つ。
      • ちなみに初期配置部屋における背景に置物の様に溶け込んでるせいでカモフラージュ力が非常に高いことにも定評があり、初見プレイヤーは「まさかコイツが動くとは思わなかった」と驚くとか。

Witheredシリーズ

  • 前作にも登場した旧店舗で使用されていた旧式アニマトロニクスたち。部品取りのために現在の店舗に搬入され、部品庫に放置されている。日数が経過すると動き出し、共通してToyよりも判定が厳しめ。彼らの特徴として、全員カメラか正面のライトを当てることで進行速度を遅くすることが出来る。
    • 前作と比べ全体的にボロボロ、特にBonnieが顕著だろう。
  • Freddy Fazbear
    • 他の旧式アニマトロニクスに比べると損傷は少なめ。ただ、それでもあちこちコードが飛び出した痛ましい外見になっている。
      • Toy Freddyとほぼ同じ行動パターンだが、判定がより厳しくなっているため対処難易度は上がっている。
  • Bonnie
    • 旧式アニマトロニクスたちの中で最も損傷が激しい。なんと頭部の前面部分がゴッソリと消失しており、頭部で残っているのは下顎部分と内骨格のみ。さらに左腕もちぎれている。
      • ワープ移動を行うため監視カメラでの発見はまず不可能。侵入されたら即座に頭を被って対処する必要がある。というかコイツらが登場する段階になると、カメラを下ろす→頭を被るを癖付けておかないとあっという間に死ぬ。
  • Chica
    • 瞼は無く目は見開かれてる上に、顎が閉まらなくなり、内側の内骨格の歯までもが見えている恐ろしい外見。「Let's EAT!!!」のよだれかけはそのままである。
      • ほぼBonnieと同様の対処が要求される。
  • Foxy
    • ガワがさらにボロボロになって配線が剥き出しに、顔面の損傷はそこまで酷くないので上の2体比べれば見れる姿ではあるが…。盗塁する姿は見られなくなったが、気づかないうちにこっそりと忍び寄り飛びかかって来るパターンはそのまま。
      • 今回はカメラを見ても彼のスチールを止めることはできない。その代わり、ライトを一定時間浴びせかければ撃退できる。なお、シャイで恥ずかしがり屋な彼はとても神経質な性分。フレディの頭は一切通用しないので、頭被りっぱなしで殉職しないように。

その他

  • 他にも明らかに他のアニマトロニクスと異質な行動パターンを持つアニマトロニクスが存在している。
  • Puppet
    • 手足の細い人間の姿をした操り人形。プライズコーナーのビックリ箱の中に潜んでおり、普段はその姿を見ることはできない……というか、見たらマズイ。明らかにデザインと行動パターンが異質であり、さらに後述のミニゲームで不思議な行動を取っているなど本作の設定の根幹にかかわる存在であることが示唆されているが……。
      • 対処方法は全アニマトロニクスたちの中で最も単純。「プライズコーナーのオルゴールを切らさない」。それだけである。ただし一度オルゴールが切れてしまうと、ビックリ箱の中から出現。どんな手段を用いても絶対回避不能な即死攻撃を放ってくるため、いかなる状況であってもオルゴールの残量は常に注視する必要がある。
  • Golden Freddy
    • 前作では幻覚のような曖昧な存在だったが、本作ではカスタムナイトでレベル設定もできる公式な敵として登場。金色であちこちが損傷したFreddyの姿をしている。アニマトロニクスたちの中では最も活動開始が遅い。
      • 気が付くと警備室に突然現れる不気味な存在。侵入を阻止する手段はなく、ライトを使うかカメラを見るとその場で襲われる。とはいえ、頭を被ればそのままいなくなるので対処は簡単な方である。
  • Shadow Freddy
    • 部品部屋にてごくごく稀にWitherd Freddyの位置に座っている。見続けてしまうとゲームごとクラッシュしてしまう、前作のGolden Freddyのような仕様を持つ。 非常に謎の多いキャラクターであり、後の『3』のミニゲームにも似た見た目のキャラクターが登場する。

評価点

  • 逃れられない恐怖、再び。
    • 本作では「扉の撤廃」という大胆な変更により、「気が付くと正面の暗闇に何かいる」というシチュエーションが発生するようになった。ライトを照らした瞬間浮かび上がる影に緊張感はいや増す。
    • 上記の通り扉を撤廃したことでアニマトロニクスとは直接対峙する事を強制される事も絶妙なスパイスとなっている。
  • シリーズ最大の11体ものアニマトロニクスが襲い来る恐怖。
    • 後のシリーズでは、Freddy、Bonnie、Chica、Foxyの4体に絞るような方向性になっており、このゴージャスさは本作特有の魅力と言える。
    • 当然行動パターンはそれぞれに特有のものが用意されており、対策も個別に講じる必要がある。
    • ToyシリーズとWitheredシリーズが混在して登場するのは、本作以外だと外伝のお祭りゲーのみである。
    • 本作以降のアニマトロニクスたちのデザインは、Witheredシリーズ以上におどろおどろしい方向にシフトしており、「可愛らしいアニマトロニクスが容赦なく襲ってくる」ギャップを楽しめるのも本作がラストである。
  • 前作に比べると「手詰まり」に陥る可能性は減った。
    • 電力使用がフリーなのが嬉しい。諦めなければ大抵の場面でどうにかなる。だからといってヌルさは欠片もない難易度なのは前作譲りなので努々油断しないこと。
  • オルゴールの追加で単調さが緩和された。
    • やることは単純だが、監視カメラを通じて適宜巻いていかないと即ゲームオーバー。アニマトロニクスに侵入されうかつに頭を外せなくなった状況でオルゴールがじわじわ削れていく焦燥感は非常に心臓に悪い。
    • 最終日まで新たなアニマトロニクスが追加され続けるため、油断も隙もない。この面でも単調さは減っている。

賛否両論点

  • 相変わらずの手探りゲー。
    • 「オルゴールを巻かないと死ぬ」ことを知らないと、一夜目すらクリアできない。また、Foxyは他のアニマトロニクスとは根本的に異なる対処が必要なため、それを知らないとやはり詰む。
      • 情報は電話で伝えられるのは前作と同じ。英語さえわかれば基本的なヒントは得られる。英語力に自身のない人は素直に攻略Wikiなどを参照することを勧める。攻略サイトを見たぐらいで楽々クリアできるゲームではないので
  • やはり難易度は高い。
    • 11体ものアニマトロニクスをさばき切るのは、常人にはかなり難しい。耳を研ぎ澄ませて全神経を集中させアニマトロニクスたちを躱していく必要がある。
      • 第6夜(もちろんここまででも非常に厳しい)をクリアすると前作同様AIレベルを自由に設定できるカスタムナイトが解放される。今回はフリー設定の他、事前に用意された複数のコースをクリアすることで机の上の飾りが増えていく特典が得られる。
      • その中でも最高難易度コースとして用意された「Golden Freddy」コースは全アニマトロニクスが最高レベルの20に設定された極悪コース。4作目まで出た現在でもシリーズ最高難易度と評されることもある。
  • ミニゲームが追加されたが、そのプレイ方法が「ゲームオーバー時にランダムにプレイできる」というもの。
    • ミニゲームとはいえ本作の裏設定にも関わってくる重要な物なので、自由にプレイできないのは惜しい。
      • とはいえ、「ランダムだからこそ考察しがいがある」というような見方もある。雰囲気づくりにはこのランダム性は一役買っている。

問題点

  • 固定視点とパターン性ゆえにダレがちなのは前作同様避けられない。
    • 対処すべきアニマトロニクスが増えたとはいえ、突き詰めるとやるべきことは「カメラを見てオルゴールを巻く→頭を被る→Foxy対策に目の前をライトで照らす→余裕があったら左右ダクトチェック」……の繰り返し。
      • 「オルゴールをどの程度まで巻いておくか?*1」など戦略性もないことはなく、どれだけ慣れても緊張感はあるのだがそれでも究極的には機械のように精密な操作と決してあきらめない忍耐力、それにがクリアには不可欠。合わない人には合わないだろう。
  • 突き詰めると作業ゲーになってしまう。 ドアを閉じてもアニマトロニクスがいつ去るか分からなかった前作に対し、フレディの頭を被れば対処出来てしまうので、オルゴールを巻く→周囲を確認、Foxyを照らす→入られそうなら構えておく→オルゴールを巻く、の単調な行動が出来てしまい、前作より緊張感に欠ける。

総評

キャラクターは激変しているが、根本部分に大きな変化は皆無。
つまり前作を楽しめたなら本作も十分楽しめるだろうし、前作を投げ出しているなら本作を楽しむのは難しいだろう。
チャレンジャーは是非ともカスタムナイトの「Golden Freddy」コンプリートを目指していただきたい。

余談

+ ネタバレ注意
  • 本作は『2』ではあるが物語の時系列としては『1』よりも前、シリーズで『4』の次に過去のシナリオになる。
  • 新装開店の店舗、新型のアニマトロニクス、時折出てくる旧店舗という単語、なにより前作で襲いかかってきた旧式のWitheredシリーズ達といかにも未来の話っぽい雰囲気を作ってはいるがこれらは全てミスリードである。*2
    • 作中で語られる旧店舗とは『1』の"フレディファズベアーズピザ"ではなく、"『1』とは別のフレディーファスベアーズピザ"だと言う事が終盤に語られる。
  • 給料が減っているのはどうやらこれが当時の最低賃金だからだとか。
  • 最後までクリアする事で『2』店舗の閉店を報じる新聞を見る事が出来る。
  • 過去の時系列なのに前作のアニマトロニクス達がボロボロの外見になっているが、これは「フレッドベアーズファミリーダイナー→旧店舗→2店舗→1店舗」の流れがあり彼らは"フレッドベアーズファミリーダイナー"と"旧店舗"で使用されていたアニマトロニクスであるため。本作終了後に修理され、1でおなじみのあの姿になり1警備員を殉職させる
  • "フレッドベアーズファミリーダイナー"には名前の通りメインであり、謎に包まれた存在の"フレッドベア"と、それとは別にもう1人メインの"スプリングボニー"が居る。スプリングボニーの末路については…『3』

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最終更新:2023年08月09日 22:16

*1 余裕があるうちにできるだけ巻いておくべきなのだが、あまりPuppetにかかりきりになっていると眼前の状況に対応しきれなくなる。

*2 前作同様にクリアする事で給与明細が貰えるのだがその日付が『1987年11月12日』。1で前任者が語るには87年に『噛みつき事件』なる事故があったようだが…