星のカービィ ロボボプラネット

【ほしのかーびぃ ろぼぼぷらねっと】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 任天堂
開発元 ハル研究所
発売日 2016年4月28日
定価 4,800円(税別)
プレイ人数 1〜4人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
3D映像の表現 あり
周辺機器 amiibo対応
判定 良作
ポイント シリーズ随一のホンキ度
「ロボボアーマー」で豪快アクション
安定のファンサービス
星のカービィシリーズリンク


概要

ニンテンドー3DS向けの本編作品第二作目。前作『星のカービィ トリプルデラックス(以下TDX)』やこれまでのカービィシリーズとは一線を画すシリアスかつインダストリアルな世界観が特徴である(その経緯は後述にて説明)。
ただし、基本システムは『星のカービィ Wii(以下Wii)』と『TDX』がベースであり、世界観の変化を無視するならばゲーム性の変化はむしろ少ないといっても良い。


ストーリー

ロボット軍団をあやつる悪の企業によってカービィたちがくらすポップスターは機械まじりの世界になってしまう。
緑の草原が広がるおだやかな世界を取り戻すため、カービィが冒険へと出発!
(公式サイトより引用)


特徴

異色の作風

  • 今回は『宇宙企業の侵略』から始まり、ほぼ完全に機械化されてしまったポップスターが舞台。
    星を丸ごと機械化して資源を根こそぎ略奪する悪徳企業「ハルトマンワークスカンパニー」の魔の手からポップスターの平和と自然を取り戻すため、
    ポップスター各地にカンパニーが展開した拠点を片っ端から叩き潰してまわるのが本作の目的となる。ボスを倒して拠点を1つ制圧するまでが1レベルという構成。
    • 従来の緑・水中・砂漠といったステージでギミックや背景に機械が多く見られる他、カービィシリーズとしては特異なテーマとして扱われ続けた「走行中の列車内部」「科学研究所」「自動車が横行する市街地」「アイスクリーム工場」「カジノ」といった、従来のポップスターではほぼ見られなかったシチュエーションのステージもよりどりみどり。
    • 機械化の影響は敵キャラにも及んでおり、今作ではワドルディやスカーフィといった道中のザコから、ブロッキーやボンカースなどの中ボスなど、一部の敵が体に機械のパーツを装着させられた状態で登場する。
      • 中ボスの一体「ポイズンボロス」は後述の新コピー「ポイズン」を割り当てられた初登場のキャラクターだが、この作品の設定だからこそ登場したと言えそうな中々ショッキングな見た目。 カービィシリーズでは時折存在する程度のグロさだが
    • 敵が科学力に秀でた組織なだけあって、ボスには「巨大ロボット」「ホログラフ」「サイボーグ」「クローン」といった近未来的な要素を含むものがほとんどを占める。
  • 今までも機械がテーマとなるステージ自体は存在したが、それが印象的だったのは『SDX』『USDX』内の『メタナイトの逆襲』『銀河にねがいを』のみで、作品全体にわたって機械テーマで一貫しているのは初となる。
    • 機械的な世界観に合わせ、ポーズボタンでの能力説明も従来のゆるいノリだった解説から第三者視点による考察風になっている*1
    • とはいえ、星型の意匠や食品関係・楽器モチーフの建造物、愛嬌のある顔が付いた車や仕掛けなど、メカニクスの中にもポップさはちりばめられており、カービィのイメージを傷つけるようなことにはなっていないのでご安心を。

システム

コピー能力

今作では一発型も含めて28種類が登場。

  • 新たに「ポイズン」「ドクター」「エスパー」が追加。
    • ポイズンは名前の通り毒を操る、今までのカービィらしからぬ能力。技そのものは『Wii』のウォーターをリファインしたようなものが多いが、持続が長いヘドロや毒霧をまき散らしスリップダメージを重ねていくなど使い勝手は全く違う。コスチュームは髑髏がついた蛇のような禍々しい帽子。
    • ドクターはカプセルや薬剤を操るトリッキーな飛び道具が多く、カルテや包帯を使った近距離技もある。確実性はないものの自身の技で回復も可能。コスチュームは聴診器と白衣と眼鏡。
    • エスパーはサイコキネシスの遠隔攻撃やテレポートなど、これまたトリッキーなコピー。癖のある技が多いが全体的に無敵時間が長く、攻撃力も高い。コスチュームは野球帽
  • さらに、『SDX』で登場した「ミラー」「ジェット」が久々に登場。リメイクを除けば実に20年ぶりの復活である。
    • ミラーは帽子のデザインが変更され、更に新技が2つ追加。多くの技で「敵の飛び道具を直接跳ね返せる」という特性が追加されて道中の攻略に使いやすくなった。
      • 一方、弾丸は相殺・消滅してしまうのでボス戦ではあまり役に立たない事もある。
    • ジェットも魅力的な攻撃力はそのままで小技が一つ追加され使い勝手が向上。コピー元は「カプセルJ3」、カプセルJシリーズ二回目のバージョンアップである。*2
  • 完全なおまけ能力としてなんと「スマブラ」「U.F.O」も登場する。こちらは基本的に後述する「amiibo」でコピーする事になるが、どちらも普通にコピーする事も可能。
    • 「スマブラ」はいくつかの隠し部屋にコピーのもとが置いてある。シリーズに慣れている人なら見つけるのは難しくないため、ストーリー攻略に役立てることもできる。
    • 「U.F.O.」は100%クリア達成後のみ登場するため、ファンサービスのおまけ程度に考えた方が良い。
  • 「ルーレットコピーのもと」が初登場。名前の通り(スマブラ、U.F.Oを除いた)コピーが常に高速で入れ替わっており*3、得られるコピー能力がほぼランダムになる*4

新たなパートナー「ロボボアーマー」

  • 今までの新カービィシリーズにおける「スーパー能力」「ビッグバン能力」に相当する重要要素。
    今回はよくあるパワーローダータイプのメカとなっており、SFC世代なら「ライドアーマー」「魔導アーマー」「からくりうぉーかー」を思い出すこと請け合い。
    • 元々はハルトマンワークスカンパニーが開発した「インベードアーマー」という戦闘支援マシンで、中ボスとして登場したものを倒したり、道中に乗り捨ててあるアーマーにカービィが乗り込むことで、カービィの姿と力を読み取って「ロボボアーマー」になる。
  • 非常にパワフルで通常は破壊できない障害物やトラップも破壊可能。
    他にも巨大なブロックを持ち上げて動かす、敵を踏みつけて倒すなど従来のカービィには不可能だった重圧感のあるアクションを楽しめる。
  • ロボボアーマーはカービィのコピー能力を受け継いだスキャン・モードチェンジ機能を持つ。 これによって得た能力は、同じ敵から得たものでもカービィ単体とは異なる使い勝手であることが多い*5
    • 基本的にカービィのコピーと同じく攻撃と謎解きを兼ねる役割を持つこともあり、自由に解除可能。
    • カービィ単体だと使い捨て能力だった「マイク」が通常の飛び道具として使える等、全く異なる性質を持つコピーモードも存在する。
    • ただしアーマーでの「ジェット」と「ホイール」モードのみは特定場所でのみ使用できる特殊能力で、双方ともある隠しステージを除いてクリアまで解除不可。特に前者は横スクロールSTGステージの専用能力となっている。
    • スキャンモードの説明文は冷静な文体の通常コピーから一転して、ロボットアニメの口上のような熱さや勢いを強調したものになっている。というより、こっちのほうがいつものカービィに近い。
  • 搭乗中は短時間しか飛行できなくなるため、ステージによっては落下死の危険が付きまとう。スキャンした能力も一部の例外を除いては技のバリエーションが大幅に落ちる、小回りが利きづらくなるなど不便な点が少なからずあるので、『2』『3』と同様に素のカービィが下位互換になっていないところが要注意ポイント。

特殊なカメラアングルとステージ構造

  • 64』以来の採用となる。基本的には横スクロールでありながらも、場所によって円形になっている地形や螺旋状になっている場所など様々。

amiibo対応

  • 正統シリーズとしては初の対応。スキャンすることでコピー能力を得るという、いわばリアルコピーのもとDXともいえる機能。
    • ただし、同じamiiboは一度使用するとステージを出ない限り再利用できないため「参上!ドロッチェ団」のコピー能力シャボンに近い。
    • 基本的にスキャンしたキャラのイメージ通りのコピーを手に入れる(マリオならファイア、リンクなどならソード…という風)。但し未対応amiiboはランダム。
  • スマブラ仕様のカービィ、星のカービィシリーズ仕様のカービィをスキャンするとそれぞれレアコピーの「スマブラ」、「U.F.O」がコピーでき、その他カービィシリーズのキャラをスキャンすると入手できる特殊仕様のコピーも存在。
  • コピー能力が手に入るだけではなく、同時に回復アイテムも手に入る。そのため、緊急時の回復手段としても使用できる。
    • スマブラのカービィキャラのamiibo、カービィシリーズのamiiboだとより高い回復アイテムが得られる。カービィシリーズのamiiboの場合、ステッカーも手に入る。
  • 恐るべきは「かちぬきボスバトル」などの隠しチャレンジモードでも使用可能だが、一度でも使用するとランキング記録の横にamiiboマークがつく。
    • こちらも同じ種類のamiiboは一回の挑戦につき一度しか使えない。

ICキューブ

  • エナジースフィアやサンストーンに相当する収集要素。ボスステージに行くために一定数集める必要があるのはサンストーンと同じ。
    • 前作同様エリア内でコンプリートすることでEXステージが解放される。
    • フルコンプリートによるネタバレも健在ではあるが、今作では多少分かった状態で手に入るため、一応は改善されている。

ステッカー

  • 前作のキーホルダーに相当する収集要素で、単なるコレクションではなくロボボアーマーをカスタマイズできる。
    • それぞれ、右肩・左肩に1枚ずつ計2枚まで貼れる。貼ったステッカーはムービーにも反映される。
  • 今回はどのレアがどのステージにあるのかヒントが表示されるようになった為、収集の難度は下がっている。
    • またレアステッカーの隠し場所自体も鬼畜難易度だった前作に比べると、程よく簡単になっている*6
  • 総数は200種類と前作のキーホルダーより少ないが、こちらもコンプリートが達成率に含まれていることを考慮すると改善点と見なすこともできる。
  • 前作よりも登場するキャラは増えており、現在でも根強い人気のある『エアライド』のアイテムや、再登場は絶望的と言われていた『64』のキャラクターもステッカーになっている。また、とあるゲームの主人公のステッカーも…。

サブゲーム

みんなで!カービィハンターズ

  • 本編とは様相を異にする西洋ファンタジーな雰囲気のアクションRPG。ヒーローソード、ヘビィハンマー、マジックビーム、ヒールドクターの4種類のジョブから一つを選んでボスを倒す。前作の「カービィファイターズ」と変わって協力型。
    • 「ヒーローソード」は「ソード」をベースにした主人公タイプ。通常のソードと同じく癖が無く、ガードで広範囲にバリアを張ることが可能な攻守のバランスが良い万能型。
    • 「ヘビィハンマー」は「ハンマー」をベースにした重戦士タイプ。攻撃力と体力は非常に高いが、回復量が少なく機動力が大幅に下がってしまうという側面もある。
    • 「マジックビーム」は「ビーム」をベースにした魔術師タイプ。「タイムビーム」*7で時折敵の動きを止めることが可能。また、何回か敵に当てると敵の動きが完全に停止する*8。 欠点は、攻撃と体力がやや低めなこと。
    • 「ヒールドクター」は「ドクター」をベースにした薬師タイプ。攻撃性能は低めだが、「ヒーリングエリア」*9で自分含む全員をノーコストかつ確実に回復できる。ちなみに世界観に合わせた技モチーフの差し替えが行われている。*10
  • ローカルプレイ・ダウンロードプレイに対応しており、最大4人で遊べる。足りない分はCPUのおともを追加することも可能。
  • 戦闘中に出現する「石ばん」をそれぞれ全員が取ると「フレンドメテオ」ができる。
    • このときにかちわりメガトンパンチ*11の要領でタイミングを合わせて止めるというものがある。4人のタイミングによって合計が決まり大ダメージを与えられる。
  • RPGのように意味がある経験値があり、一定の経験値が溜まるとレベルがあがる。あわせて意味がある能力もあがる。でも「いみがない」ものも時々上がる。通信プレイの場合はもらえる経験値が通常より増加する。

カービィの3Dチャレンジ

  • 開発途中で没になった『星のカービィGC』のような、至極いつもの雰囲気の見下ろし型ゲーム。
  • コピー能力は一切登場せず、すっぴんでの遊び方(「すいこみ」と「はきだし」)で効率よく敵を倒していく。
  • ボスには『星のカービィ2』以来、20年ぶりの登場となる「マッシャー」が登場する。デザインや武器にはアニメの影響が見られる。
  • 単純な完走難易度はさほど高くない一方、吐き出す位置とタイミング次第で複数の敵をまとめて倒せるためスコアを伸ばすかを考える戦略性が主に求められる。どちらかと言うとパズルアクション的要素が強い。
  • New3DS、またはNew3DSLLでプレイをしているときにCスティックを動かすとカメラ操作ができる。
    • 各ステージに本編で出てくるステッカーや意外なものまで見えることもある。

前作同様、どちらもミニゲームとしては本編に劣らぬ規模であり、それぞれ『みんなで!カービィハンターズZ』『カービィのすいこみ大作戦』という拡張版が後にeショップで配信された。

+ ストーリーモードクリア後

かちぬきボスバトル

  • 毎度おなじみ、ストーリーモードで登場したボスたちと連続で戦うゲームモード。
  • 今回は戦うボスの順番が完全に固定である。また前にもましての長丁場となっているためか、
    休憩所は消費状態を持ち越すマキシムトマトがない代わりに「ルーレットコピーのもと」と「アシストスター」(+一定ステージ突破でステッカー)が毎回1個ずつ出現。

メタナイトでゴー! リターンズ

  • 『USDX』以来となる、「メタナイト」でストーリーモードに出て来たステージをクリアしていくタイムアタックチャレンジ。*12
    • ほとんどのボスが強力な「Ver 2.0*13」に差し替わっており、更に前作と同じ様に新たな裏ボス達が登場する等、上級者にとっても歯応えのあるモードになっている。
  • ロボボアーマーは使用できないが、ロボボアーマーで壊せるものはギャラクシアで壊せ、ボルト操作などどうしてもロボボアーマーが必要な場所はそもそもそこを通らないルートで構成される。
  • 回復アイテムは少なくアシストスターも使用できないが、ポイントを使って技を使用可能。従来の「メタクイック(加速)」「ヒーリング(回復)」に加え、スマブラから逆輸入された大技「ギャラクシアダークネス」と全画面大ダメージ必殺技「メタナイツでGO!」の4種。
+ 『メタナイトでゴー! リターンズ』『かちぬきボスバトル』クリア後

真・かちぬきボスバトル

  • 基本的には『メタナイトでゴー! リターンズ』で登場した裏ボスと連続で戦う最終コース。こちらもボスの順番は完全固定。
    • 後に詳しく説明するが、最後にはシリーズ恒例となっているアレがある。
  • 『かちぬきボスバトル』よりも攻撃パターンが熾烈であるのはもちろんだが、出現する「アシストスター」も回復量の小さい「チェリー」が入ったものがほとんどであり、総体力に余裕がない為、シリーズ中でも屈指の難易度を誇る。

評価点

  • ロボボアーマーの導入
    • 『Wii』の「スーパー能力」、『TDX』の「ビッグバンすいこみ」に当たるものだが、「スーパー能力」で言われていたテンポの悪さが改善され、カービィでは対処できない物を軽々破壊し吹き飛ばす爽快感がある。
    • ローラーダッシュや二段ジャンプと機動性も備えており操作性は非常に良好。飛行能力は短時間のホバリングしか持たない。
    • さらに「ビッグバンすいこみ」のように取得を強制されることも無く、ロボボアーマーなしでも進めるステージ設計になっている為*14、ロボボアーマーに乗らなくてもステージクリアできる。*15
    • ロボボアーマーは強力であるが「スーパー能力」「ビッグバンすいこみ」程ではなく、落下ミスの危険性もある為アクションの緊張感も失われていない。
      • どちらかといえば、『2』『3』に登場したリックなどのお供に近いポジションである。またそれ故にステージが進むにつれて、『2』『3』の仲間システムのように「ICキューブを集める為に隠されたロボボアーマーを見つける」という方向性にシフトしていく。それ故に下記の欠点にも繋がっていく。
    • カービィらしからぬパワフルなアクションが可能な反面、コピーによるモードチェンジといったカービィらしさはぬかりない。
  • シナリオ
    • 発表当初、ロボットが登場し、企業との戦い*16を描く今までとは異なるシナリオにファンは色々な意味で驚愕したが、ストーリーの骨子はきちんと作られており、いつものカービィに収まる範疇。
    • オープニングとエンディングのムービーはその道に精通した企業が製作しただけあって、前作よりも更に迫力が出ている。
    • ラスボス出現から決着までの怒涛の展開は、あまりのブッ飛びぶりに多くのプレイヤーは(良い意味で)唖然としたことだろう。
      • とりわけ、長年のファンはラスボスの正体・隠しボスの真相などに驚く事間違いなしである。
  • やり応えのあるゲームバランス
    • 各ステージのパズル要素はそう難しいものでもないが、ちょっとしたことに気付けないと解けない程よい難度。
    • アクションでも展開のシリアスさに合わせてか、ボスたちが何気にシリーズ屈指の強者揃い。三~四段階の形態を持っている物も存在したり、過去作とは一線を画すような面々まであり、気の抜けない戦いが多い。ラスボス戦も歴代シリーズでも屈指の手強さを持つ。
    • コピー能力格差の改善
      • 前作『TDX』では「ハンマー」と他のコピーの差が顕著だったが、今回は全体的にコピーの調整がバランスよくされている。
      • 相変わらず「ハンマー」の攻撃力に定評があるが、「スマブラ」の他「アイス」「エスパー」等も使いこなせば同等の速さでボスを倒せる。
  • 良質なBGMの数々
    • シリーズを通してBGMの評価が高く、最近では『Wii』の「CROWNED」、『TDX』の「狂花水月」が話題になったこともあったカービィシリーズだが、今作も良質なBGMが揃っている。BGMは新作・アレンジ・原曲収録と幅広く、BGMの収録数も過去作と比べると非常に多く、150曲以上収録されている。また、原曲収録や新規アレンジのBGMの殆どは別のステージで使い回されることがない。
      • 作曲は『Wii』『TDX』に引き続いて、安藤浩和氏、石川淳氏。『TDX』と同様、サウンドテストの音符で作曲者が判別できる。
    • 今作の新BGMは今までのポップな雰囲気を残しながらも、電子音や機械音の混ざった曲となっており、独自の雰囲気を前提とした物がそろっている。鉄道、カジノ、サイバー空間など、普段のカービィシリーズでは聞けない雰囲気の曲がここぞとばかりに多数登場するのがミソ。
      • ラスボスのBGMである「VS.スタードリーム」「回歴する追憶の数え唄」は『Wii』の「CROWNED」、『TDX』の「狂花水月」同様に高い人気を得ている。なお、今回は真・かちぬきボスバトル限定のボスにも専用BGMが存在する。ラスボスとの最終決戦BGM「この一撃に桃球レボリューション」も、愉快な曲名とは裏腹なアップテンポな曲調や、正統派ロボットアニメを彷彿とさせる演出と相まって非常に熱い。
    • 今作の新規アレンジ曲や新曲内でのそれに類する要素がファンのツボをつく選曲であり、どのアレンジも良質なので歴代のファン感涙間違いなしである。
      • 『1』の「グリーングリーンズ」や「フロートアイランズ」、『Wii』の「スカイタワー」といったカービィシリーズの定番曲は今作の雰囲気に合うように新規アレンジがつくられている。
      • 『2』の「ダークキャッスル」、『3』のピラミッドのテーマといった、ややマイナーながらも根強い人気があるBGMもアレンジされている。どちらもアレンジは今作が初である。
      • また、『64』からあの曲が「はつでんしょけんがく」として、今回で3回目のアレンジ。世界観が世界観なので、発売前から絶対あるだろうなと察していた人も多い。
      • 戦闘曲では、『毛糸のカービィ』以来となる「メタナイトのテーマ」、『USDX』以来となる「やきいもシューティング」といったものが今作で新規アレンジが作られている。
    • 前作では『Wii』のものが中心だった原曲流用のBGMだが、今作は番外作品を中心に幅広く選曲されている。意外な所だと『カービィボウル』や『カービィのきらきらきっず』からもステージBGMとして使用されている。
      • 『TDX』の最終EXステージで『エアライド』版の「夢の泉*17」が流れたように、今作の最終EXステージでも『デデデでデンZ』の「CROWNED:Ver.2」、さらに『エアライド』版の「グリーングリーンズ」が流れる。シチュエーションも相まって(ファンならば特に)鳥肌必至である。
  • 相変わらずのファンサービスと意味深な描写の数々
    • 既に触れている点もあるがキャラクターやBGMなど、今回も過去作から多く元ネタを取り込んでいる。直近の作品や定番のものはもちろん、久々に日の目を見た要素も多数ある。シリーズ恒例となりつつあるHAL部屋も健在。
    • ボス戦中にポーズをかけることで読める説明文がプレイヤーの想像力をかき立てるのも前作同様。敵サイドの主要キャラについての説明文は必見である。
    • 演出のみの登場であるが、メタナイツがリメイクを除くとSDX以来の再登場になった上に、今作で初めて3Dで描かれている。ファンの間では嬉しいとの声が多かった。
  • 前作の欠点を積極的に解消しているのが各所で見受けられる。
    • 上記のように、『TDX』で浮き彫りとなった「きせきのみ」取得の強制や、コピー能力間の格差が改善されている。
    • ボス戦タイムアタックを前提とした調整も続けられており、今回は中ボス以上の敵にダメージを与えた時の無敵時間がなくなり、多段ヒットの技でダメージを稼ぎやすくなった。
      • ハンマーの「だいしゃりん」や、アイスの「こちこちといき」など、連発できる技や連続でダメージを与える技が強化されたともいえる。
    • 前述の通り未取得のレアステッカー(≒前作のレアキーホルダー)の所在ステージが一目で分かるようになっている。収集難易度は比較的下がっている。
    • これまでのCGカービィ作品と比べて、ややカービィの動きが速くなっている。『Wii』と比べると分かりやすい。
    • 無意味な画面前後の行き来も減少している。
    • ボスに一定以上負け続けるとボスが弱くなる「手心システム」、救済処置アイテム「ふっかつトマト」も、引き続き搭載している。
      • なおふっかつトマトの出現条件が「同じボスに三回以上負ける」に変更されている。

賛否両論点

+ ストーリーモードクリア後のモードについて(ネタバレ注意)
  • 『メタナイトでゴー! リターンズ』でメタナイトが使う「メタナイツでゴー!」はで登場するのがメタナイツだけで、「USDX」の「メタナイトでゴーDX」でメタナイトのヘルパーとして登場したソードナイトとブレイドナイトが登場しない。
    • あつめて」のミニゲーム「カービィマスター」ではメタナイツ同様、メタナイトの部下として登場していたのだが…
      • なお、この2体が「メタナイトでゴーDX」や「カービィマスター」でメタナイトの部下として登場したのは、テレビアニメで部下として登場していたのが由来。
    • なお、ブレイドナイトは「Wii」から本作までは「ソードをコピーできるザコ敵」としての登場だけで、ソードナイトは「Wii」以降は登場していない。
    • 「片方だけメタナイトの部下として登場させる」のも中途半端だと言えるが…
    • 「ソードをコピーできるザコ敵」はソードナイトやブレイドナイトの他にも「Wii」で登場した「ソドリィ」がいるのだから、そちらを登場させてソードナイトやブレイドナイトは「メタナイツでゴー」に登場させるという手段も使えたはずだが…
  • (真・)かちぬきボスバトルの所要時間の長さ
    • 詳細は避けるが、上述どおり本作は手強いボスが多く、ラスボス自体の脅威性と相まってボスラッシュの完走難易度そのものが高くなっている。また、後述の問題点に示すように、形態変化の多いボスの存在や、高速で移動するパターンの他、攻撃を当てられない画面奥や円型ステージ中央に逃げるボスも少なくないため、全体的に時間がかかる。
      • 結果、初見ではプレイタイム30分以上は当たり前*18。しかも初見殺しはしっかり実装されており、強いられた長時間の集中をあっさり無駄にされるため再挑戦する意欲を削ぎかねない。
    • 真ラスボスの出現が真ボスラッシュの最後というのは今回で3回目だが、今回の場合は余計に長丁場を助長している形のため「条件を変えた方がいいのでは?」という意見も。
      • その一方で、真ボスラッシュを戦い抜いて始めて戦えるからこそ…という意見もあるので、ここは完全に好みの問題である。
    • また、本編では初のamiibo対応ソフトであり、amiiboがあれば幾分か救済措置になる。
  • 次回作以降はプレイタイムがやや抑えられ、救済措置も多く用意されており初心者でも本作と比べるとまだやり易くはなっている。
+ もう少し詳しく:ネタバレ注意
  • 真・かちぬきでは本編中ボス・大ボスの強化版に加え、通常版で登場していないある中ボスと隠しモードのボスが3体追加される。
    • そしてラスボスはシリーズ恒例となりつつある「ソウル」であるが、今回は通常状態で全3形態のあとに、ソウル限定形態がさらに追加されるという形になっている。ひとつひとつの形態がそれなりに強く、3形態倒すだけでも約10分かかる。
      • 一番厄介なことは、前作と同様これらの形態変化中は回復ができない。前々作は形態変化中に回復ポイントがあったので今作も置いてくれても良かったのではなかろうか。
    • さらに、「真」の恒例として回復アイテムの数や回復量も少ない上、直前には『Wii』でも登場したあの銀河最強の戦士との勝負が待っている。極めつけはラスボス自体で、恐怖の必殺攻撃を2種類も持っている。
+ ラスボスの攻撃の詳細
  • 一方は通常、ソウル問わず第3形態が使う、一定時間経過で発動する非常に回避が困難な広範囲攻撃「デッド・エンド・コード」。
    • 第3形態は基本的に「数字のホログラム」と「破壊できる大型敵」を交互に出して攻撃するのだが、このホログラムはよく見ると「5」「4」「3」・・・と、カウントダウンになっている。 そして「1」の次は「GO!」が出た後「Fatal Error」(致命的なエラーという意味)と書かれた真っ赤なスクリーンが次々と飛んできて、大ダメージを何発も受ける。
      • 理論上回避は可能となっているのだが、体力が一定以上残っていて、緊急回避「セイルウィング」の扱いが上手くなければ、初見でこの攻撃に耐える事はまず無理。ソウル版では高速化する上スクリーンの数も多くなるため、さらに回避が困難となる。
    • すなわち、実質第三形態には時間制限が存在するので急いで倒す必要がある。一応カウントダウンが進むに連れて敵の防御力は下がっていくが、途中の大型敵を破壊してプラネットバスターを撃てなければ間に合うかは怪しい。
      • ただし時間制限持ちのボスそのものは夢の泉、2、64などにも存在するので特別珍しいわけでもない。おまけにそいつらのほとんどは時間制限があることがわかりにくい上に時間が切れた瞬間完全無敵になる。それらの作品ではあらかじめ本編で予行練習できたという違いはあるが。
  • もう一方はソウルの最終形態に存在しそれを体力を0にした後に放つ、ガード及び無敵技を貫通する上、即死級の威力を持つ「ハートレス・ティアーズ」。
    • 体力を0にしてしばらくたった後に衝撃波を3回放つのだが、1発目はカービィの体力の約2割、2発目は約4割、そして最後の3発目に至ってはなんと約9割ものダメージを与えてくる。
    • 数十分に及ぶ死闘の末撃破したと思われたところに襲い掛かるカービィ史上屈指の初見殺しであり、涙を呑んだプレイヤーも少なくなかった。体力0からの演出を見て怪しんだプレイヤーは初見でも少なくないと思われるが、警戒したところで確実に回避できるわけではない。これまでの激戦からして、体力が耐えられるだけ残るのはまず稀である。
    • 対処法を知っていれば回避はさほど難しくないが、前述のとおりガードも無敵系(後述する一部を除く)も貫通するため、コピー能力のダッシュ攻撃でやり過ごそうとして玉砕してしまったプレイヤーも多い*19。さらにダメージを受けた後の無敵時間まで無視するため、2発目を受けるとそのまま3発目も受けてしまうので 確実に即死する。 真っ向から透過できるのは「かいひ」系のアクションや、完全に判定が消失する「エスパー」の「バニシュ」状態、コピー能力取得後僅かに発生する無敵のみ。
  • このソウル戦では4つもの形態と連戦することになるが、直前に手に入るアイテムはストック可能な元気ドリンク(体力ゲージの半分ほど回復)1本のみ。前作のソウル戦ではそれまでの戦い次第で体力満タンからマキシムトマトを持参できた(形態も2つのみ)ことを考えると、回復面ではかなり厳しくなっている。そもそも戦闘数が前作より多い。
    • 加えて、今作では通常版含めて「一戦ごとに回復アイテムが支給され、取らなかった場合次の戦闘に持ち込めなくなる」という仕様となっている。従来の作品では最初からまとまった個数で置かれる仕様であり、必要に応じて回復アイテムを温存する手段が使えた為、いざという時に大きく回復する手段が使えなくなったのも向かい風となっている。
  • 上記の真・かちぬきにおけるソウル形態のエグさばかり目立つが、ストーリーモードの時点でも3Dシューティング形式かつ3連戦というかなりの長期戦で、負けると連戦の最初からやり直しになるため、カービィシリーズ初心者や小さい子供のプレイヤーにとっては100%コンプリートはおろか、エンディングに到達するのも一筋縄ではいかないと思われる。
  • 同種のレアステッカーが欲しい場合、本作を持っている人とのすれちがい通信でしか獲得できない。
    • 運よく通信できたとしても、どのステッカーが出るかはランダムな上、通常のステッカーが出る場合もあるので安定しない。
    • とはいえ、ロボボアーマーにステッカーを貼れるのは同種含む2枚までなので、同じ物を3枚以上持つメリットはない。
      • 強いて言えば、メインメニューの上画面のステッカーの並び方のパターンがより面白くなる。複数枚所持していないと表示されないパターンがあったりする。
  • 「(真・)かちぬきボスバトル」で、「スマブラ」と「U.F.O」の能力を使いたい場合はamiiboの使用が必須。
    • クリア時間の短縮を目指す場合「ハンマー」あたりを使えばよいが、「スマブラ」「U.F.O」も高性能で比較的クリアし易い部類に入るコピーであり、amiiboがないと遊べないのが少々惜しまれる。
    • もっとも、ストーリーモードでは条件を満たせばどちらもamiiboなしでもらえるので、「(真・)かちぬきボスバトル」でもamiiboなしで「スマブラ」「U.F.O」が使えてしまったらamiiboを買う意味がほとんどなくなってしまうわけだし、「スマブラ」はコピー元となる敵に困りかねないという面もあるのだが…
      • また、ドゥビアが再登場したにもかかわらずコピーできる能力が「U.F.O」ではなく「スパーク」のまま。「スパーク」をコピーできる中ボスキャラクターなら「2」のマスターグリーンを再登場させるという手もあったはずだが…
    • 「スマブラ」はシリーズでも立場の難しい特別なオマケ要素*20、「U.F.O」はシリーズ初期から反則級の能力として扱われており、この2つが最近のシリーズで表立って起用されたことはまずなかった。
    • またamiibo必須であるため、この2つのコピーを使用するとamiibo回復の使用有無が区別できなくなる。
  • 「メタナイトでゴー! リターンズ」「真・かちぬきボスバトル」での一部ムービーがムービーシアターで見られない。
    • 見られないムービーはほとんどが、「カービィをメタナイトに」または「あるボスのモデルをそのまま」差し替えただけの同じ内容であるため、そこは仕方ないと思われる。
      • ムービーシアターでムービーを見る時はカービィがコピー能力を持たない状態でしか見られない。次回作では改善されたが、「ディスカバリー」以降は同様。
  • ロボボアーマーのパワフルなアクションを売りにしているのだが、上記の通りストーリーが進むにつれてICキューブ収集の為に隠されたロボボアーマーを見つけ使い謎を解くパズル要素が強くなり、また通常に置かれているロボボアーマーに乗って普通のカービィ同様にザコ敵や中ボスを倒すなどインパクトの割にスーパー能力やビッグバンすいこみに比べると印象になる場面がそれ程多くない。
    ギミックそのものやゲーム上の役割が従来の仲間システムやWiiの『スーパー能力』の延長線上を出ない上に、イベントやそれに絡むボス戦も少ない事もそれに所以している。
  • 過去作の要素について、BGMやボスの再登場やアレンジ数がかなり多い点は、ファンサービスとして評価される一方でオリジナル要素の強い新曲や新ボスが少ないという弊害をも生んでいる。
    • 中でも初代「星のカービィ」のステージ3「FLOAT ISLANDS」のテーマは今作の新アレンジだけで3曲、過去作のアレンジの流用を含めると5曲と極端に多い。
    • ボスについても、過去作の要素を全く含まない純粋な新キャラは敵企業の幹部キャラ2体のみ。
  • あまりにも重すぎる裏設定
    + こうかいしませんね?
  • 簡潔に言うと、本作よりも過去に、幼い頃事故にあった少女が現在では秘書スージーとして会社に潜り込んでいる話と、娘が事故に巻き込まれて行方不明となり、それ以降ハルトマンがおかしくなっていたという二人の過去の話が裏ストーリーモードで明らかになる。*21
    • そして、その話を踏まえて本作の終盤の展開を見直すとあまりにもその二人にとって救いようのない物語であった事が明らかとなる。本編の物語に深く関わるものではないとはいえ、この重すぎる設定には賛否両論。
    • その賛否両論の意見を踏まえてなのか、『スタアラ』以降の作品では裏EDにて救いのある展開がしっかり用意されている。
  • ウィスピーウッズやメタナイトがキカイ化するといった少々ショッキングな展開があり、いつもよりもシリアスな物語である事を強く感じさせる一方でやや人を選ぶ演出が多め。*22
  • このようにファンサービスが好評な一方、新機軸のシステムが少なく、シリアスなストーリーや一部の異様な難易度の高さなど、全体的にコアゲーマーや往年のカービィマニアに向けた方向性が顕著。
    これはすなわち他のカービィシリーズよりもアクションゲーム・シリーズ初心者や子供達が取っ付きにくくなっているということで、良くも悪くも長寿シリーズの現状を物語ったソフトだったと言える。

問題点

  • ボス戦のテンポの悪さがあまり改善しておらず、手の出せない場所へ逃げるボスが依然として多い。
    • 前作のヴォルゲロムほど逃げ腰のボスはいなくなったが、ほぼ攻撃を受け付けないパターンを持つボスや仕切り直しを強制するボスが多く、カービィ側に追撃する手段が乏しい*23
      • ボス戦に円形フィールドが多用され、形態変化とともにボスがカービィと離れてから戦闘再開…といったパターンが多くみられる。画面外に逃げるわけではないのでダメージを与えられないわけではないが、一部のコピー以外では追いかけるのも煩わしい。そもそも攻撃パターンに距離を離す性質が組み込まれているものも少なくない。
      • 中ボスのドゥビアは初出こそWii版だが、本作では後半になると画面外からの攻撃を多用するという誰得な仕様変更がされ、逃げパターンに入られると本当に何もできず待つしかない。「第2のヴォルゲロム」と呼ばれることもある*24
      • こうした攻撃パターンが変化する時の演出の回数も『TDX』より全体的に増えている。今作では、最大で3回も攻撃パターンが変化するボスも存在する(3回変化するボスは前作にもいるが、今作は一つひとつの演出の時間が前作とは比べ物にならないほど長いボスが多数)。
    • そしてこれらの問題は前述した「(真・)かちぬきボスバトル」でより表面化する。
      • ボスは体力の減った後半ほど攻撃を当てにくいパターンを繰り出す傾向があるため、火力のゴリ押しによって逃げられる前に倒しきらないとただでさえ長いプレイ時間が伸び、それがそのままプレイヤーの集中力に影を落とす事となる。逃してしまうと余計なダメージを貰う危険が増す事はもちろん、敵の攻撃をひたすら耐え続ける事になるため大きなストレス要素に変わる
      • この傾向は本作以降少しずつ改善はされるものの依然として存在し、攻撃を派手に演出できる一方でプレイヤーに待ち時間を強いる悪癖にもなっていく。
  • 立体視をオフにすると画面奥からの攻撃の判定がわかりにくい。
    • 特にラスボス戦で顕著。立体視が苦手な人や2DSで遊ぶプレイヤーには辛い戦いを強いられる。
    • ボスの中には「最終段階になると画面の手前と奥との往復を繰り返し、カービィと同じ軸に来た時にのみ攻撃を当てることができる」ものがいるが、これに至っては「通常のものはステージの床に影が出ることでタイミングがわかりやすいが、強化体はこの段階になるとカメラ位置が移動して影が見えなくなる」というとんでもないものになっている。初めから3D機能を利用させるのが目的なのだろうが、使わない場合や2DSでプレイする場合は諦めて撃ちまくるしかない。
  • ボスの「メタナイトボーグ」と「D3砲」が拍子抜けする。
    • メタナイトボーグは中盤の方に登場するにもかかわらず従来のメタナイトと比べて動きが鈍くなってしまっている。攻撃力も大して強くはない。
      • 決まった位置に移動してから動かない攻撃も多くなってしまっており、対処もされやすい。
      • 従来の防御も頻度が下がっており「一切カードされないまま倒せた」という人もいる。メタナイトボーグ改や強化量産メタナイトボーグも同様。
      • 余談だが「剣士から剣技を取り払い、機械の武器を後先考えずに取り付けた結果の弱体化という皮肉のために意図的に弱くした」というそれっぽい説がプレイヤーの間で囁かれていたりする。
    • 「D3砲」は画面の上側を飛んでいるだけで全ての攻撃を避ける事ができてしまう。
      • EXモードでも対空攻撃らしい技がない。
      • 第一形態にあたる「クローンデデデ」がそこそこの強敵である為の調整とも思われるが…。弱いせいで名曲*25である専用の戦闘曲が飛ばされがちなのは純粋に残念である。
  • 立体視をオンにした際のフレームレートが不安定。
    • 2Dモードなら全編固定60fpsで動作するのだが立体視をオンにすると可変fpsになる。
      • この変動の幅がかなり大きく、人によっては酔う可能性もある。
    • 大量のエフェクトが発生した時や、ラスボス戦を含めたシューティングステージなどで特に顕著で、30fps台に落ちることもある。
    • New3DSシリーズを使用しても改善されない。

総評

機械化されたポップスターという異質な世界観ながら、その実はアクションの爽快感・ギミック・BGM・シナリオ・ミニゲーム・ファンサービスといった
前作の長所はそのままに、細かい不満点の解消・難易度の上昇などを施した「続編タイトル」に在り方が近い。
あらゆる点で非の打ち所がないとまでは言わないが、総合的な完成度と歯ごたえは、ベースとなった『Wii』や『TDX』は勿論他のカービィシリーズの作品とも引けを取らない高水準にある。
カービィシリーズのプレイ経験や、アクションゲームのプレイ歴を問わず誰にでも薦められる、骨太の一作である。


余談

  • 無料体験版が配信されていた。現在は3DSのeショップが終了したためダウンロード不可能。
  • 本作の発売によって3DSはSFC以来の「星のカービィ本編の完全新作が2本発売された」機種になった。
  • 前作同様、今作も敵サイドの重要キャラに女性キャラが登場するが、前作のある主要キャラクターと同様カービィ役の大本眞基子氏が兼役を務めている。
    • そしてもう1人の重要キャラには、ロックマンXシリーズのシグマなどでおなじみの麦人氏が声を担当。本家カービィシリーズにおいて大本氏以外のプロ声優の参加は珍しい。*26
    • ちなみに次回作の『スターアライズ』でも大本氏以外のプロの声優が参加している。
  • 挿入歌「銀河に名立たるハルトマン」は『カラオケJOYSOUND』にて持ち歩きパックとして期間限定配信された。
    • 作曲は、リードサウンド・安藤浩和氏。作詞は、ゼネラルディレクター・熊崎信也氏。*27
  • 宣伝・CMについて
    • 本作のキャッチコピー「カービィ、ロボに乗る」からも分かる通り、本作発売前後はカービィがロボボアーマーに乗って戦う、という面が強調されて宣伝された。
    • しかし本作発売から3ヶ月経過した後に放送された新CMでは、ほとんどロボボアーマーが登場しない「いつものカービィ」である事を前面に押し出した内容になっている。
      • ロボボアーマーを強調しすぎたあまり、本作を「いつものカービィ」ではない番外編と勘違いしてしまう人が出てしまったのが一因だろうか。
  • 元々は前作『TDX』の正統続編として開発が始まったが、「同じハードで出すこともあり、独自性を出すために現在の路線に変更された」という事がゼネラルディレクター・熊崎信也氏の口から語られている。
    • 世界観の一新と、新たなユーザーの開拓を狙って、前作の「温かみのある空と植物」というテーマに対して真逆のイメージの「キカイの世界」をテーマにしたという。
    • 開発は『デデデ大王のデデデでデンZ』などのスピンオフタイトルと平行で、2年以内に完成させた、とのこと。
  • 前作でも様々な事が語られ、ファンの間で話題になったMiiverseのスタッフルームだが、今作の発売後「星のカービィ ロボボプラネット大質問会!」なるものが企画された。
    • 一旦質問を締め切った後、熊崎信也ディレクターの回答が公開された。ゲーム開発の裏話や詳しい裏設定などが聞けるので、質問していない人も一度プレイしているなら回答編だけでも楽しめるだろう。
    • 既にMiiverseがサービスを終了しているため、現在は閲覧不可だが、Web Archiveから閲覧可能。1回目2回目3回目
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最終更新:2023年11月14日 22:48

*1 ただし、「スマブラ」「U.F.O」「クラッシュ」は例外で、スマブラはスマブラforのとあるネタ、他2つは夢の泉DX以降で使われた説明文をリスペクトしたものとなっている

*2 初代カプセルJが「ツインビーに酷似している」ということでスパデラ→ウルデラでカプセルJ2に差し替えられたのは有名な話であるが、そのカプセルJ2も「ヒカリアンに似ている」と言われたため新顔になったと思われている。

*3 「ミックス」と同様の順番なためそれを覚えてMiiverseボタンを連打することで欲しい能力が得やすくなる

*4 一度取得すると消滅するため、選びなおすことは不可能

*5 ただしスキャンできるアーマー用能力の総数はカービィ本人の能力に比べて少ない

*6 但し5-2だけは難しすぎるともっぱらの評判

*7 コマンドは「ビーム」の「はどうビーム」

*8 ゲーム内のタイムも停止する。

*9 コマンドは「ドクター」の「かじょうとうよ」

*10 カプセル投げがジュエルに、ダッシュBのカルテが魔道書になっている。性能はほぼ据え置き。

*11 SDXのミニゲームの一つ。

*12 ステージ構成は前作の「デデデでゴー!」に近い。

*13 ゲーム中は「Re:○○」、海外版では「○○2.0」表記

*14 ジェットモード、ホイールモードは強制取得、解除不可。また、一部ステージは強制される。

*15 もちろんICキューブの収集には必要である

*16 企業が敵と言う点はアニメ版も同様だが、ゲームでは本作が初。

*17 元を辿れば『SDX』グルメレース1のオーケストラアレンジ。『エアライド』版はスマブラDX版を更にリテイクしたもの。

*18 計測されない形態変化や休憩所も含めると更に増加。また、実機プレイでは2022年9月現在でも、真・かちぬきボスバトルの10分未満が達成されていない(2022年7月にTASで10分切りが記録されているのみ)。

*19 今作ではこの技に限らないが、画面奥からの攻撃が共通して無敵判定を貫通するため、なおのこと打開策をつかみにくい

*20 初出の『鏡の大迷宮』の時点で「スマブラ」能力は『外注故にボツを免れた』という経緯がある。しかも今となっては作品そのものが別々の会社に属するという関係になってしまったため、なおのこと話が拗れる可能性さえある。

*21 但し裏ボスの内その二人のスペシャルページを見なければその情報は一切分からない為、本編に大きく関わる設定では無い。

*22 結局世界やキカイ化したキャラは元に戻りはするのだが…

*23 ちなみにヴォルゲロムは「カービィハンターズ」でボスの一体として登場。行動パターンはある程度マシにはなっているがそれでも十分に厄介。

*24 このため前半パターンのギリギリのラインを覚えて調整し、ラッシュを仕掛け、逃げパターンに入られる前に倒すという手段を取る必要がある。

*25 クローンデデデには専用のBGMがない

*26 アニメ版やスマブラではメタナイトを私市淳氏が担当しているが、今作を含めたカービィシリーズではスタッフの声を使用している。

*27 安藤浩和氏が作曲したボスのテーマに熊崎信也氏が歌詞を作った、とのこと。