このページでは、『太鼓の達人 とびっきり!アニメスペシャル』(良作)、『太鼓の達人 わいわいハッピー!六代目』(判定なし)、『太鼓の達人 ドカッ!と大盛り七代目』(良作)を紹介しています。



太鼓の達人 とびっきり!アニメスペシャル

【たいこのたつじん とびっきり あにめすぺしゃる】

ジャンル 和太鼓リズムアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 ナムコ
発売日 2005年8月4日
定価 タタコン同梱版:6,980円/ソフト単品:4,500円(共に税別)
判定 良作
ポイント アニメ祭り』から文字通り倍増のボリュームと豪華な内容
タイトルに偽りなし
太鼓の達人シリーズリンク

概要 (アニスペ)

家庭用版『太鼓の達人』の番外編で、通称「アニスペ」。アニメというと2年前の『わくわくアニメ祭り』(以下前作とも)があまりにも薄いそのボリュームで批判の対象になったが、本作では不満点を解消しただけではなく豪華なアーティストを迎えており、まさに「アニメスペシャル」の名にふさわしい作品になった。


特徴・評価点 (アニスペ)

  • 文字通り倍以上のボリューム
    • 収録曲は全40曲。内「アニメ」が27曲、「ナムコオリジナル」が13曲。前作から全体としては2倍以上、アニメだけでも1.5倍、ナムコオリジナルに至ってはたったの1曲から13倍という増加ぶり。
    • アニメでは「ココロのちず」「残酷な天使のテーゼ」*1「ハッピー★マテリアル」などの人気あるアニメの主題歌から「ヤッターマンの歌」*2「魔法使いサリー」「哀戦士」といった懐かしいアニソンまで、前作でも評価されていた選曲は本作でも評価点。
      • 前作ではバトルコースにしかなかった★×10の曲、「快晴・上昇・ハレルーヤ」が収録。アニメで★×10はこの曲が初であり、中盤の高速譜面もあって当時の最難関候補と言われた。
      • また、「行け、メカドン!」はアニメジャンル初の隠し曲。表譜面に限定すれば唯一でもある。メカドンというとナムコオリジナルじゃないの?と思う人もいるかもしれないが、当時放映されていた「クレイアニメ 太鼓の達人」の挿入歌なのでアニソンで間違っていない。
    • ナムコオリジナル曲は後述の豪華アーティスト陣が歌唱しており、レトロゲームのBGMアレンジが多い。
      • 本作の収録曲は人気が高く、後にカラオケで配信されるようになった曲もある。
    • また、当時稼働して間もない『アイドルマスター』の楽曲が2曲収録されている*3
      • その縁あってかどうかはともかく、後にアニメ化されておりある意味凄いことではある。
    • 前作では存在しなかったミニゲームが3種類収録。さらにすべてのミニゲームにルール変更や難易度の強化が行われた「スペシャルバージョン」も収録されている。
      • ミニゲームの1つ「杓子、とんでけー!」は、飛ばした場所によってクリア背景の演出と杓子の反応が変わるという力の入れよう。
  • 大熱唱!『アニスペ』を彩る豪華アーティスト
    • アニソンにその名を轟かせる大ベテランから人気アーティストまで…。アニソンに詳しい人は勿論、そこまで詳しくなくても聞いたことのある人物は多いはず。
      アーティスト名 収録曲
      水木一郎 響け!太鼓の達人
      きっと もっと ずっと
      合体!ドンレンジャーロボ
      マジンガーZ
      堀江美都子 響け!太鼓の達人
      きっと もっと ずっと
      リブルとラブルのマジカルファンタジー
      影山ヒロノブ 響け!太鼓の達人
      きっと もっと ずっと
      ドリルファイター ゴーゴーDigDug
      谷本貴義 Happy&Peace
      桃井はるこ ワンダーモモーイ
      宍戸留美 L・O・V・E
      ならはしみき かつとマリ子の絵かきうた
      土屋実紀 未来への鍵
      秦勇気 BE THE ACE
      ※「合体!ドンレンジャーロボ」と「リブルとラブルのマジカルファンタジー」はコーラスでアップルパイも参加している。
      • 「マジンガーZ」は水木一郎氏がアニスペにおいても「ゼーット!!!」と雄叫びを上げている。必聴。
      • 「ワンダーモモーイ」の編曲はあの「ブレイク工業社歌」でお馴染みのmanzo(萬Z(量産型))氏。その他楽曲も神前暁、佐々木宏人、LindaAI-CUEなどスタッフ大集合。
  • システム・演出の追加・変更点
    • 『アニメ祭り』以来となる初項・公差式の採用。難易度の★ごとに基準スコアが設定されている。
      • 「おに」の場合、★×1だと70万点が基準スコア。そこから星の数が1つ増えるごとに5万点ずつ増加、★×10は120万点が基準スコアとなっている。「むずかしい」以下も基準スコアが変更。
      • これによって、同難易度内でも全体でもコンボ数による極端なスコアの差がなくなった。
      • ある程度、自分がどのぐらいの精度で叩けているかの判断材料にもなっている。
    • 黄色連打は連打している間に連打数表示がされるようになり、どれだけ叩いたかが判りやすい。
    • 新しく踊り子に「とらまい」・「アイドルマスター」・「喫茶ア・ソビーナの日常」*4が登場。本作以降で一部変更された踊り子背景もある。
      • 『四代目』から一時リストラされていたミスタードリラーなどのゲストキャラクターも復活している。

賛否両論点 (アニスペ)

  • 初項・公差式の賛否について
    • 評価点でも挙げているが、逆に言えばこの仕様はどれだけコンボ数が多かろうが低かろうが、難易度で大体のスコアが決まってしまうということでもある。後作品で天井スコアが上昇した再収録・移植曲は多いが、逆に減少してしまった曲も少なくない。
    • またこの仕様で曲ごとの1コンボの配点の格差が、極端ではないものの大きくなったといえる。本作では存在しないが、後作品になっていくと100コンボ越えするとゴーゴータイム時での大音符が10000点越えする曲もあれば2000点もいかない曲も出てきている。この要素がモチベーションの上昇と見るか低下と見るかは人次第である。
      • 本作以降は、プラットフォームで多少の差異*5はあれどこの仕様が採用されている。

問題点 (アニスペ)

  • その他様々な不満点
    • せっかく追加された連打数表示だが、文字が小さい(コンボ数と同じ大きさと太さ)上に連打が終わるとすぐに消えてしまう。
      • 『六代目』では文字が太くなり、連打が終わってもしばらく表示が残るようになった。
    • 相変わらずゴーゴーバグが一部の曲で見られる。
    • 『五代目』ほど音符の間隔がめちゃくちゃにはなっていないが、それでもまだ等間隔にはなっていない。
    • 上位曲(★×8,9)の難易度が全体的に逆詐称気味。

総評 (アニスペ)

『アニメ祭り』の反省をきちんと踏まえてか、本作では見違えるほどのボリュームであり、タイトル負けをしていない良作に仕上がっている。また、内容に目を奪われがちではあるが後作品に継承されるゲームシステムの変更・追加点も注目される点である。
これほどのアーティストが集結している作品もそうそう多くはないだろう。アニソン好きも詳しくない人も、シリーズ経験者から初心者まで幅広くおすすめできる作品である。


余談 (アニスペ)

同時期に発売された『ぽ~たぶる』の収録曲である「CHA-LA HEAD-CHA-LA」は本作の収録もあってか影山ヒロノブ本人の歌唱となっている。

  • 『太鼓の達人8』からも本人歌唱の音源が使われていたが、『太鼓の達人14』では『太鼓の達人5』以来のカバーバージョンに戻ってしまった。

太鼓の達人 わいわいハッピー!六代目

【たいこのたつじん わいわいはっぴー ろくだいめ】

ジャンル 和太鼓リズムアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 ナムコ
発売日 2005年12月8日
定価 タタコン同梱版:6,980円/ソフト単品:4,500円(共に税別)
判定 なし
ポイント 前作までの問題点は一通り改善
『春祭り』並みのシリーズ内での地味さ
変わり映えの無さは堅実さの顕れかマンネリか
太鼓の達人シリーズリンク

概要

PS2版『太鼓の達人』ナンバリングタイトル第6作目。
四代目』から登場した「わいわい太鼓合戦」がパワーアップした「もっとわいわい太鼓合戦」をはじめ、様々なシステムの改善が行われている。


特徴・評価点 (六代目)

  • 「もっとわいわい太鼓合戦」にマイナーチェンジ
    • 本作のタイトルにもなっている最大の特徴。種目にシンプルですぐに勝負がつく「ミニミニゲーム」が登場した。3本勝負の2本先取で行われる。
      • 「連打しておイモを食べつくす」、「連打でとらまいを伸ばしてくすだまを割る」、「同じカードを複数枚取る」といった高度な技術を要求しないものばかりであり、初心者と上級者の間で比較的差がつかないようになっている。
      • これに伴い、前作まであった「演奏ゲーム」で発生するボーナスクイズが削除。「特定のチビキャラを数える」など似た内容のミニミニゲームは収録されている。
    • 集計方法のシンプル化、逆転要素の追加。得点制からポイント制になり、劣勢チームに次の対戦で貰えるポイント数を増加させるルーレットを回すチャンスを設けたことで、前作までの極端な差はつきにくくなった。
      • 総合成績発表でMVPだけではなく、「演奏ゲーム」「ミニゲーム」「ミニミニゲーム」のそれぞれで最も活躍したプレイヤーに贈られる部門賞もあり、ここでも逆転のチャンスが生まれている。
  • 演奏オプションの大幅追加
    • 倍速オプションと1ミス強制リザルトオプションの追加。これによって前者ではようやくスクロールの遅い譜面への対応が、後者ではスリルのある演奏ができるようになった。
      • プレイヤーエントリー時に特定の名前で新規プレイヤーを登録することで使用できる…が、この仕様のせいで前作では無かった弊害が起きてしまうことに(後述)。
  • 様々な年代層が楽しめる収録曲
    • 版権曲では「花」「GLAMOROUS SKY」「前略、道の上より」「恋のマイアヒ」等、ゲームミュージック・ナムコオリジナルでは「XEVIOUS」「CAPTAIN NEO」「タベルナ2000」等、バラエティある全48曲の収録曲が並ぶ。
      • 本作が発売された2005年には他にも『ぽ~たぶる』や『アニメスペシャル』と、シリーズ作品が多く発売されているが『ぽ~たぶる』との重複曲は少なく、同じ据置用である『アニメスペシャル』とは当然ながら1曲も重複していない。
      • アニソンだけで見ればどの作品も1曲もカブっていない。ある意味凄いことではある。
  • iアプリとの連動
    • 当時存在した携帯コンテンツ『太鼓の達人 おはなしドンドン』に、本作をプレイして入手できるパスワードを入力することで、アイテムを購入するために必要な「ドンマネー」を貰うことができた。
      • 現在はサービス終了しているので注意。
  • 細々とした追加・変更点
    • お芋音符がとにかく速く食べきることで高いボーナス点が得られる仕様に変更された。
    • 『アニメスペシャル』では文字が小さく、すぐに消えてしまっていた連打数表示が、太めの文字になり連打終了後もしばらく表示され続けるようになった。
    • ノルマを超えた時の踊り子の背景が七色に光るのではなく、別の背景に変わるようになった。
    • ゴーゴーバグが解消され、得点が理不尽に変動することはなくなった。
    • 譜面分岐するときに、「レベルアップだどん!」「レベルダウンだどん~」*6と吹き出しが表示され、分岐したことが判りやすくなった。
      • 早とちり気味だった分岐位置も「春祭り」以前のようになった。
    • 本作からジャンルに「ゲームミュージック」が追加。これまで「ナムコオリジナル」に入れられていたナムコ製のゲームミュージックと「バラエティ」に入れられていた他社製のゲームミュージックは全てここに入れられた。
    • 音符が等間隔で並ぶようになり、精度が取りやすくなった。
    • 本作以降、オート演奏でも大音符を両手で叩くようになった。
    • ミニゲームが終了すると、成績に応じて称号が得られる『三代目』以前の仕様に戻った。

賛否両論点 (六代目)

  • ナムコオリジナル曲の減少
    • ナムコ製のゲームミュージックが新ジャンルの「ゲームミュージック」に移動したこともあって、「ナムコオリジナル」の曲数は隠し曲を含めても6曲のみ。
      • 旧ジャンルで考えれば、ナムコ製ゲームミュージックは4曲あるのでこれを足せば10曲と、一応それなりにはあるが『四代目』や『五代目』と比べるとそれでも減少している。
      • 裏を返せば、その分他ジャンルの収録曲数が増加しているということになる。プレイヤー側が何を求めているかによって、この点の評価は分かれるところだろう。

問題点 (六代目)

  • 変わり映えの無さ
    • 本作では様々なシステムの変更が行われたが、はっきり言えば本作の特徴はそれぐらいしかなくゴーゴータイムを導入した『五代目』やアドベンチャーモード「わくわく冒険ランド」がある『七代目』、前後作と比べるとどうしても印象が薄く見劣りするのは否めない。
      • 「前作からの変更点が多いのが主な特徴」という点は『春祭り』にも共通しているところか。
      • 「もっとわいわい太鼓合戦」のシステム変更にしても、1人でプレイする層には全く必要がない。せっかくミニミニゲームなどを導入したのだから、CPUとの対戦も可能にしても良かったのでは。
      • システムはそのままにボリュームアップを行った『三代目』と比べても本作のインパクトは小さいものとなってしまっている。
  • 演奏オプションで圧迫するセーブデータ
    • 本作では演奏オプションが4つ追加の5種類とかなり充実しているのだが、使用するには仕様の関係でエントリープレイヤー数を1つ消費しないといけない。つまり、全部使用しようとすると8つの内5つが演奏オプションで潰されてしまう。
      • 使いたいオプションだけ登録すればいいのだが、それではオプションとしての自由度が低くなってしまう。いくらおまけ要素とは言え…。『七代目』ではさらにこの問題に拍車をかけてしまっている。
  • 一部ゴーゴータイムの入りがおかしい譜面がある。
    • 本作の収録曲の一つ「ワイワイワールド」はサビに入った1小節後にゴーゴータイムが始まる。これはゴーゴーバグによるものではなくスコアなどにも問題はないのだが、気になると言えば気になってしまう。
      • 後にこの部分は修正されている。
  • 地雷原な低難易度曲の数々
    • 難易度表記がおかしい、というのは最早特筆する点でもないのだがそれでも本作では★×6以下の適正者泣かせの譜面が多い。インフレというと『七代目』のイメージが強いものの、本作でも『五代目』と比べるとかなり難易度が上がっている。
    • HSがかかっている曲が多く「GLAMOROUS SKY」はコンボ数の多さも相まって現在でも★×5としては最強クラスに位置している。
    • 特に本作で指摘されるのが「童謡・民謡」の収録曲。HSはもちろん、難易度からは考えられない複合が入っており「童謡が動揺」と言われる始末。
      + 童謡が動揺な詳細
    • アルプス一万尺
      • ★×4でありながら16分が多めである上にHSが徐々にかかり、最終的には2倍の速さになるという厳しい譜面。
        • 本作では★×4が「おに」の最低難易度であるが、どう考えても詐称である。が、『DS2』では★×2まで降格しておりますます詐称曲に。
    • 線路は続くよどこまでも
      • 主に16分と12分で構成されているが、ゴーゴータイムの複合が★×5適正者には厳しめ。単一パターンではあるが、2番からHSが徐々にかかり最終的には1.8倍になるこれまた厳しい譜面。
    • オクラホマミキサー
      • HSは無いが全体的に24分が多めな上に、終盤では12分と24分の複合が入るという★×6どころか上位の譜面も真っ青なラス殺しが入る。
        • 逆手で24分を叩かなければいけない箇所があったりといやらしい配置になっているのも、難易度を高くしている要因になっている。
    • もろびとこぞりて
      • 低速ではあるが16分の長い複合が続く譜面。精度が取れないと不可を量産しやすいが、倍速オプションをかけることでいくらかやり易くなる。
    • ロシア民謡メドレー
      • ★×7と本作では最難関にあたる。適正ではあるがBPMがちょくちょく揺れる上にHSがかかって精度が取りづらい箇所が多いので油断できない譜面。

総評 (六代目)

ゲーム全体のシステムが洗練され、より快適にプレイしやすくなった本作。ボリュームの増加だけでなく演奏オプションの充実など経験者待望の要素も追加されており以前より進化している部分が多い。

しかし全体の特徴としてはそうした変更が主になってしまい、シリーズ全体からみても地味な立ち位置にあるのが惜しまれる。 とはいえ、先述したように音ゲーとしてみれば十分良作の域にあるので、収録曲が気に入ればプレイして損はしないだろう。


太鼓の達人 ドカッ!と大盛り七代目

【たいこのたつじん どかっ とおおもりななだいめ】

ジャンル 和太鼓リズムアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 2006年12月7日
定価 タタコン同梱版:6,980円/ソフト単品:4,500円(共に税別)
判定 良作
ポイント PS2版最終作
現在に続くアドベンチャーモードの先駆け「わくわく冒険ランド」
太鼓の達人シリーズリンク

概要 (七代目)

家庭用版『太鼓の達人』ナンバリングタイトル第7作目であり、PS2版最後の『太鼓の達人』である。 ゲームシステムの変更や演出の強化が加わっただけではなく、やりこみ要素が大きいアドベンチャーモードの「わくわく冒険ランド」を収録するなどボリュームの面も随一であり、まさにPS2版としてもシリーズ5周年としても集大成といえる作品である。


特徴・評価点 (七代目)

  • 新モード「わくわく冒険ランド」
    • ぽ~たぶる2』の「おはなしモード」を継ぐ、初の試みとなる本格的なアドベンチャーモード。「おはなしモード」同様、オートセーブではなく任意でセーブする必要がある。
    • 仮想の世界「ドンだ―ランド」を舞台に、和田どんが「伝説のお祭り曲」を求めて冒険の旅に出る…という内容。後作品ほど大きくストーリーが展開されるわけではないが、それでも十分に楽しめる。
    • マップを進んでいき、各マスのお題をクリアすることで「冒険ポイント」が貯まり、進める範囲が広がっていく。
      • クリア条件には「良の数」「たたけた率」「魂ゲージ」「コンボ数」など多種多様。マスの中にはミニゲームを特定の条件を満たしてクリアするものもある。
    • 各エリアにある「太鼓タワー」はボスステージにあたる。各所で様々な演奏技術を求められ、一定数以上ミスせずに演奏しきる(タワーを登り切る)ことが出来ればクリア。
      • 太鼓タワーでは専用の曲か、本作の収録曲が使われている。譜面は正統なものからカオスなものまで色々。
      • ネタ譜面も作られていて、後作品で裏譜面として収録された曲もある。
    • このモードで「伝説のお祭り曲」を手に入れることで、エンディングが視聴可能。また「伝説のお祭り曲」が「演奏モード」内で遊べるようになる。
      • ちなみに「わくわく冒険ランド」ではインストゥルメンタル版になっている。
      • ここまでに貯まった冒険ポイントはすべてドンポイントに替わる。さらに一通りクリアしたボーナスも加わる。そのため本作では他作品に比べてドンポイントによる隠し要素の解禁がしやすくなっている。
    • 「おはなしモード」では存在しなかった難易度選択も可能。「甘口」と「辛口」の2つから選べる。
      • 「辛口」は上級者でもなかなかてこずる難しさがあり、100%クリアした時の達成感はひとしお。「甘口」もそこまで甘くない難易度になっている。
      • お題が難しいと感じたら、遠回りにはなるが比較的易しいお題をクリアすることで先に進むことができるという配慮もうれしい。
    • エンディング後も冒険の旅は続く。というよりは、むしろエンディング後が本番と言ってもいいかもしれない。
      • ステージクリア率、太鼓タワークリア数が一定数を超えないと解禁されないエリアがあるのでやりこみ度は非常に高い。
      • 一通りクリアすれば、特定のポイントからこれまでに貯めた冒険ポイントを任意でドンポイントに替えられる。
  • 演出の強化とシステムの変更
    • 演奏画面の演出がより派手に。当時稼働していた『太鼓の達人9』のベースとなっており、『太鼓の達人14』までこの仕様が続いた。
      • 使用されているフォントが変更されて、文字がより太くなり見やすくなった。
      • 「かんたん」「ふつう」では50コンボ、「むずかしい」「おに」では100コンボでコンボ表示が太く赤色に、また太鼓に桜が咲いて豪華になった。
      • ゴーゴータイムが始まると踊り子の下からスモークが噴出する。
      • 魂ゲージでノルマを超えた後のゲージ(黄色く点灯する部分)が大きくなっており、魂ゲージが100%になっていると虹色に光る。
      • レーンに大音符用の枠も表示され、叩くタイミングが分かりやすくなった。
      • 譜面分岐位置の小節線が黄色くなった。
      • 踊り子にやつしか・かせ鳥、チビキャラにけんだまとおりづるが新規追加。
    • リザルト画面も一新。良・可・不可数の表示がされたことで、全良したことなどが判りやすくなった。
      • ノルマクリアを成功すると和田どん(かつ)がすすどんに胴上げされ、失敗すると上からタライが降って頭にぶつかるようになった。
    • 演奏曲選択画面の仕様が変更された。再び難易度から曲選択に固定。曲の並び方はまずジャンル別に分けられ、ジャンル内で難易度が低い順に左から並ぶようになっている。
      • 画面下はプレイヤー名のみと、すっきりした表示になっている。
  • 演奏オプションの追加
    • 「あべこべ」が追加。譜面の「ドン」と「カッ」が入れ替わり、通常とは違った感覚で楽しめる。
      • しかしこれまでと同じように演奏オプションがおまけ要素の立ち位置だったので…(詳細は後述)。
  • 称号が上がるたびに「太鼓通信」が閲覧可能。ちょっとしたメッセージと宣伝が書かれている。
    • バックナンバーは「太鼓の通信簿」で見ることができる。

問題点 (七代目)

  • 「わくわく冒険ランド」について
    • 一部のお題、特に辛口の内容が凶悪。
    • 「サーフサイド・サティ」の同一譜面を「ばいそく」「さんばい」「よんばい」のオプションをつけて連続で叩くというエリアがある。プレイヤーにもよるが「また?」と言いたくなるようなストレスパートになっている。
      • 繰り返しに目を瞑ったとしても、「よんばい」(人によっては「さんばい」も)は音符が目視できるような速度ではなく、クリアにはある程度の暗記が必要であり、暗記が出来るか否で人によって難易度が大きく変化するエリアとなっている。
      • 一応、本作では面と縁の同時押しが効く仕様なので、コントローラー操作限定にはなるがどうしてもクリアできない場合はこの方法に頼るのも手。
    • ミニゲームを連続でクリアし、途中で一度でも失敗すると最初からやり直しになるエリアがある。ミニゲームが不得意なプレイヤーは何度も何度もここをやり直しされられることになり、やはりストレスパートになりかねない。
      • しかも、このミニゲームを連続でクリアするエリアのノルマの難易度も高い。
    • 本作の収録曲「紅」を、「最大コンボ数999回でクリアする」というお題がある。「紅」は999コンボの曲であり、つまりはフルコンボしろという内容。当時★×9だったこともあってトップクラスの難易度。
      • 分岐点にあるので100%クリアが目的でないならば挑戦しなくてもいいというのが救いか。
    • 「太鼓タワー」もカオスな譜面が多い。
      • 「太鼓タワーその3」は風船音符とお芋音符がやたら多い譜面になっている。風船音符は叩き割らないとミス扱いになること、お芋音符は食べきった後の演出のおかげで次の音符が見づらくなっていること、ミスを2回して失敗になるということもあって難易度が高い。
      • 「太鼓タワーその6」は低速の黄色連打に隠れて音符が高速で流れる譜面になっている。ただでさえ高速譜面な上に物理的な見づらさ、1回でもミスすると失敗という条件のため太鼓タワーの中でも非常に難易度が高い。
      • 「太鼓タワーその9」は「やわらか戦車」を使用した伝説の16分381連打譜面。歌詞のある間休みなくひたすら叩き続けなればならない。複合は極端に難しくはないが、高密度で体力が必要。ミス5回で失敗となるため長複合でミスすると立て直しが難しく、失敗しやすい。
      • 「やわらか戦車」じゃなくて「やわらかくない戦車」なネタ譜面であり、『太鼓の達人11』でまさかの裏譜面として収録されている。
    • こうした要素のおかげで100%クリアの難易度は非常に高いが、バラエティに富み、やり応えが十分にあるという見方もできる。
  • 「ドカッ!と大盛り」なのは「わくわく冒険ランド」だけ?
    • 先述した「わくわく冒険ランド」によって確かにボリュームは増量されているが、それだけにそれ以外のボリュームの変わらなさが目に付きやすい。
      • 『太鼓の達人』の何を求めているかにもよるが、別に「わくわく冒険ランド」をやるつもりのないプレイヤーからすると余計に『六代目』と変わらない印象を受ける。
    • 収録曲は全48曲と、『六代目』から1曲も増えていない。これまで順当に収録曲数が増えていたことから、「ついに本作で50曲突破か?」と思ったら肩透かしを食らったプレイヤーも少なくない。
      • 初の999コンボ曲である「紅」、本人歌唱の「ハレ晴れユカイ」、当時最難関でプレイヤーを驚愕させた「きたさいたま2000」など収録曲そのものは良いのだが、どうせ大盛りと謳うのであればこちらもボリューム増量しても良かったのでは。
      • 「きたさいたま2000」に関して言えば、この曲はまさかのデフォルト収録である。『ぽ~たぶる2』が初出であること、本作は「十露盤2000」が収録されていることもあるのだろうが、『ぽ~たぶる』が初出である「よくでる2000」は『六代目』でも「タベルナ2000」同様隠し曲になっていたこと、そもそも最難関であると言われていたこともあって、何故本作ではラスボス曲が最初から遊べるのか疑問。
      • 「ナムコオリジナル」も7曲と『六代目』よりは1曲増えたが、やはり少ない。ここは好みの問題なので一概には言えないが。
    • ミニゲームは相変わらずの4種類、「もっとわいわい太鼓合戦」もドンポイントが貰えるようになったこと以外特に変更なし。
      • 余談だが、ミニゲームで高成績を出すことで解禁される隠し曲は2つある。1つはミニゲーム内のBGMだが、もう1つは…。
    • EDのお遊び要素が無くなっており、前作よりもパワーダウン気味。本作では「わくわく冒険ランド」のエンディングムービーもあって「かんたん」「ふつう」「むずかしい」のクリアムービーが数十秒ほどに短縮されている。
  • ますます演奏オプションで圧迫されるセーブデータ
    • 本作でも演奏オプションはエントリープレイヤー数を1つ消費しないと使えないので、全部使おうとなると8つのうち6つ、つまり全体の3/4が演奏オプションで埋まる。結果的に自由度がさらに低くなってしまっている。
      • これだけ充実するとそろそろ重ねがけなどが欲しくなるところだが、この仕様のため未搭載。重ねがけは『ぽ~たぶるDX』まで待つことになる。
      • また「きたさいたま2000」を「よんばい」で演奏すると、終盤の高速スクロールの処理が追い付かずフリーズする可能性がある。
  • インフレとデフレが激しい難易度
    • 「おに」の難易度が全体を通して高水準であり、低難易度でも高難易度でもこれまでに無かったパターンの譜面が多く、現行基準でも詐称気味と呼ばれるものが多い。
      • そのインフレ具合を象徴するのが「きたさいたま2000」であり、高速BPMと16分ラッシュ、ラス殺しは当時の多くのドンだーに強烈なインパクトを残した。
      • 最近のシリーズでは版権曲の難易度の低さが度々指摘されていたが、本作では版権曲も難易度が高い。
      • 『六代目』では「童謡が動揺」と言われた「童謡・民謡」は相変わらずの地雷譜面が多い。
      • 上級者にとってはこれまで以上に歯ごたえのある譜面が多い点は評価できる。…ただ、「BRAND NEW WORLD」や「Real Voice」などはスカスカな譜面になっている。全体のバランスをとろうとしたのかもしれないが、逆に不自然さを残す出来になってしまい、またその効果があるかも疑問である。
    • 一方で「ふつう」は全体的に簡単になっており、最高難易度の★×7が「かんたん」の★×5とあまり体感難易度が変わらず逆詐称が目立つ。
      • これまでのふつうコースは16分が多少なりとも出現していたが、本作からかなり減っている。
      • これは本作以降も徐々にデフレが長く続き、8分3連打が多少出る譜面で★×7として表記される事もある。
  • その他様々な不満点
    • 先述した通り、本作では曲から選択できない。『四代目』といい何故いきなり仕様を変えて変更できないのか。また、ジャンルではなく収録曲全体での難易度順に入れ替えが出来ない。
      • 収録曲全体での難易度順入れ替えは『太鼓の達人10』からできるようになる。
    • 「もじぴったん」や「ミスタードリラー」等のナムコ製ゲストキャラクターが『四代目』以来となる2度目のリストラ。一応「魔法をかけて!」で「アイドルマスター」のアイドル達が踊り子として登場するが、『ぽ~たぶる2』との重複曲なので新鮮さに欠ける。
      • もじぴったんは後に復活するが、ミスタードリラーに関してはこれっきり復活していない。だから『四代目』といい何故だ。
      • 同時期に稼働していた『太鼓の達人9』では登場しているというのに…。ただ業務用版も『太鼓の達人10』以降、ミスタードリラー等はリストラされている。
    • 本作の収録曲「大打音」が『ぽ~たぶる2』同様、達人譜面だと仕様上叩きづらい。
      • 16分の大音符は家庭用版だと片手で叩くと、後の音符がややタイミングをずらさないと良・可判定が出ない上、そもそも両手で叩かないと大きく失点となるためフルコン難易度は非常に高い。

総評 (七代目)

PS2版最終作ということもあって、「わくわく冒険ランド」の収録、演出強化などの様々な追加・変更が行われており、文字通り「ドカッ!と大盛り」なボリュームのある作品である。 もちろん不満点が無いわけではないのだが、20年近く経った現在でも初心者・経験者ともにやり応えは十分にあるので是非プレイしてみてはいかがだろうか。


余談 (七代目)

+ ネタバレ注意
  • 1pを普通、2pを「かんぺき」でプレイヤー登録をし、「ハレ晴れユカイ」(おに)で何も叩かずにリザルト画面に移ると、1pも2pもめちゃくちゃな結果表示がされ、その後のドンポイント集計もめちゃくちゃなポイントが1pに付加されて、称号が「へたっぴ」から「大達人」までうなぎ登り、それに伴い隠し要素が一気に解禁されるバグ技がある。
    • 1pのたたけた率が647%とオーバーフロー、不可数がなぜか13回、「ノルマクリア失敗~」と言いながらも「フルコンボだドン!」と使われていないはずの『四代目』のボイスで喋る、取得ポイントが74876ドンポイントなのに累計ポイントでは99999ドンと表示される、とにかくツッコミどころの多いバグである。
    • 「称号が昇龍の勢いで上がったドン!」という、滅多に聴くことのないボイスが聴ける。バグではあるが意図的に起こさなければこのようなことは普通はないので、興味のある人だけお試しを。
  • 2017年にPS4版『太鼓の達人 セッションでドドンがドン!』が発売された。ソニー据置機での発売は本作から約11年振りとなる。
+ タグ編集
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  • 太鼓の達人
  • 2005年
  • 2006年
  • ミニゲーム集

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最終更新:2024年03月21日 21:14

*1 『太鼓の達人3』で収録されていたが、別音源・譜面である。

*2 『太鼓の達人Wii』に収録されているのとは別の音源と譜面。また本作で収録されている「GALAXY EXPRESS 999」もWiiのEXILE版と別音源・譜面である。

*3 2曲とも、最新の譜面とは別の譜面である。

*4 ナムコ・ワンダーページで掲載されていたWebアニメであり、キャラクターデザインは本作と同じ横尾有希子女史。現在も視聴可能

*5 DS版では難易度の基準スコアが異なる。また新筐体以降では10コンボ刻みによる配点の増加が見直された

*6 本作のみ「どん」と平仮名表記、後作品では「ドン」と片仮名表記になっている。