レジェンド オブ レガシー

【れじぇんど おぶ れがしー】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア 3DSカード/ダウンロードソフト
発売元 フリュー
開発元 フリュー
グレッゾ
キャトルコール
発売日 2015年1月22日
定価 5,980円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 2個(+一時保存用1個)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 ゲームバランスが不安定
賛否両論
ポイント 一昔を意識した(?)開拓・手探りゲー
空気感重視のシナリオ・高難易度
ロマサガ風(?)


概要

フリューが贈るRPG。他シリーズとの関連を一切捨象しにかかった完全新規のゲームをうたっている。製作には『サガ』シリーズを手がけるクリエイターの小泉今日治氏といった著名人を採用している。

あらすじ

大洋に謎の島が突如浮上。島には現在の人間では考えられないような高度な技術・文明の跡が数多く残されていた。いつしかその島は、神々が暮らしたとされる大陸になぞらえて「アヴァロン」と名づけられた。
人は文明を調査をしようとしたが、島の特異な自然と過酷な生物に阻まれ悉く失敗。
今、それぞれの目的をもった7人の旅人が集い、神々が残した真実を探求するための冒険がはじまる。

用語

  • イニティウム
    • 謎の島「アヴァロン」の調査のために、最南端に築かれた冒険者の拠点となる街。
  • 精霊術
    • 集った7人の旅人がそれぞれ持っていた精霊と交信する能力。「アヴァロン」は精霊が集い実体化しており、彼らと契約を交わすことで不思議な現象を引き起こすことが出来るほか、島に点在する過去の遺産(レガシー)を動かす力も持つ。遺産によってさらに先に進めるといったシステムも導入している。
    • バトルでは契約した後に使用可能な魔法としての立ち位置。
  • 神人
    • アヴァロンにて高度な文明を築いた存在。

登場人物

  • ミュルス
    • 精霊使い一族の末裔、アヴァロンに精霊が集められるところを目撃し何が起きているのかを突き止めるべく島にやってきた。
    • 戦闘では攻撃に特化したステータス。
  • ビアンカ
    • アヴァロンの名もなき洞窟に倒れていた記憶喪失の少女。記憶の手がかりがこの島にあると確信し、これからの目的を発見するためにも冒険者に混ざってアヴァロンの調査の手伝いをしている。
    • 体力が伸び悩むが、他の人のサポートに優れるほか、新しい技を覚えやすい。
  • リベル
    • 刹那的な性格で楽天主義。正義感が強く女好きのトレジャーハンター。手にしたものに永遠を与えるという伝説の秘宝「星杯」を求めて島にやってきた。
    • 攻撃と補助、回復を得意とする。
  • ガーネット
    • エミリア教会騎士団の女性。真面目で任務のためなら自分の身すら顧みないところがある。
    • アヴァロンにいる神を名乗る不届き者の成敗を誓い、教会から派遣されてきた。
    • 体力、防御を得意とする。
  • オーウェン
    • 自らを男爵となのる賞金稼ぎ。エミリア教会の者から雇われ、アヴァロンにいる神を名乗る不届きものを成敗しにやってきた。
    • 体力、攻撃、防御、回復を得意とする。
  • エロイーズ
    • 妖艶な衣装に身を包む錬金術師。不老不死の研究も行う薬師でもあり、彼女もまた「星の杯」の噂を耳にしてアヴァロンにやってきた。
    • 体力が弱く、SPが上昇しやすい。回復を得意とする。
  • フィルミア
    • カエル族の王子、見た目はまんまカエル。本名はとても長く、フィルミアは仮の名前。王子らしく豪華な見た目と尊大な言葉遣いであるが、非常に気さくな性格、眠りから目覚め故郷に戻ろうとしている。
    • 攻撃、防御、体力に優れる。
  • 戦闘や攻略は常に3人で行う。ゲーム開始時は選んだキャラとお供2人が残りの6人から選ばれている。
    • 何度も冒険をすることでその他のメンバーも街に現れ、話しかけることで仲間に誘える。最初に選んだキャラはバトルメンバーから外せないが、あとの2人は酒場で自由に入れ替えが可能。
  • 冒険王
    • アヴァロンにて処点となるイニティウムを築いた人物。アヴァロンの調査のための冒険者を募っており、成果を挙げると報酬をくれる。
    • かつては持ち前の冒険力で巨万の富を打ち立て王族の地位まで上り詰めたが、犯罪者の濡れ衣を着せられて奔走。この島に流れ着く。

システム

  • 拠点の街(イニティウム)
    • 入り口の宿屋で宿泊やセーブが出来る。宿泊は無料で、HPの最大値と、戦闘で特殊な行動をする際に消費するSPを回復させられる。他の場所でのセーブはクイックセーブのみ可能。
    • ショップではマップを練り歩くことで得た地理の情報やフィールドで拾ったアイテムの売却が可能で、本作の収入源となっている。
    • 通常の商品や掘り出し物にこちらの装備品がランダムで出回る。
    • お金を消費して交易船を派遣することで、街ではなかなか手に入らない少し良いアイテムを入手可能。すれちがい通信に対応しており、他の3DSとすれちがうことでいつもよりも良いアイテムが手に入る模様。
    • ダンジョンの強敵や仕掛けを一通りクリアしてから、冒険王に報告に行くとわずかだが報酬をもらえる。
  • カートグラフ(フィールド探索)
    • アヴァロンのほぼ全土が人跡未踏。プレイヤーが歩き回って白紙の地図を徐々に書き込んでいく仕組み。
    • イニティウムのショップで地図を売却すると、そのフィールドの情報が流通し、他の冒険者が出現するようになる。敵モンスターの数が若干減ったり、体力を回復させるキャンプ地が現れたりなどする。
    • 売却できるのはひとつの地図につき一度きりであり、完成度に応じて報酬の額も変わるので注意が必要。敵の配置をどうしてもかいくぐれない時や難易度を下げたい時には、不完全なまま売ってしまうのもひとつの手。
    • 低確率で、フィールドの小区画に強敵「影人」が出現し、その区画が視界不良になる。普通にエンカウントするモンスターも強くなり、レアアイテムをドロップしやすくなる。影人を倒すか、他のフィールドをしばらく探索するかすると元に戻る。
  • エンカウントなど
    • シンボルエンカウント制をとっており、マップを徘徊するモンスターに触れると戦闘になる。不意打ちの概念はなく、シンボルの背後を取っても取られても戦闘に影響なし。
    • 木などの設置物にモンスターが隠れていることもあり、このタイプは近づいただけで戦闘になる。また、フィールド上にアイテムと思しき光が出現することがあるが、これを調べても、戦闘となることがある。
    • ボス戦以外は成功確率100%で逃走可能だが、フィールドの入り口に戻されるというペナルティ付き。全滅するとゲームオーバー。一方上述の地図売却により他の冒険者を呼び込んだ状態であれば、全滅しても高確率で助けてもらえる。
    • バトルが終了するとSPはそのままだが、HPはバトル終了時に0であろうと完全回復する。
      • ただしHPを0にされる、またはHPが0の時にさらに攻撃を受けると、最大HPが減少する。減少した最大HPは、宿屋などで休むかアイテムを使うことで回復可能。最大HPが0になると戦闘不能となる。全滅とは異なり、パーティメンバーの一人でもなるとゲームオーバーとなる。またマップそのものにキャラへのダメージを与えるギミックが存在し、それにかかっても一時的に最大HPが減少してしまう。
  • 成長システム
    • 経験値によるレベルアップ制ではなく、戦闘を重ねるごとに確率でどれかの能力値が強化されていく仕組み。
    • 装備した武器に対応した技が自動でセットされているが、こういった技を使うことで、装備した武器に関係する別の技をひらめく「覚醒」というシステムを導入している。このとき覚えた技をノーコストで使用するので、これが強技であればピンチを打開する一撃になるかもしれない。覚えた技も使っていくうちにどんどん強くなっていく。
      • キャラごとに得意な武器や相性の良い精霊属性が存在するようで、「覚醒」の頻度や使用できる技の強化の起こりやすさや精霊術の覚えやすさに関連している。
  • フォーメーション
    • アタック・サポート・ガードの3つのポジションが存在し、ターンの始め(各キャラに使用する技などのコマンドを与える前)に各キャラはいずれかのポジションに付くことになる。
      • アタックは攻撃力上昇、サポートは自分のすばやさ上昇、ガードは防御コマンドの全体化という補正がかかる。
      • 本作におけるHPとSP以外のキャラの能力値はアタックLv、サポートLv、ガードLvの3つとそれぞれポジションと同じ名前になっており、各ポジションに付いた時の効果の高さを表すような形となっている。
    • ターンの開始ごとに一人ずつポジションを決めていくのではなく、戦闘前にフォーメーションを設定しておき、そのフォーメーションを選ぶことにより各キャラのポジションを決める。
    • 最初は基本のポジション3つのみだが、ゲームを進めていくと基本ポジションの効果に更にメリットとデメリットを加えた新たなポジションが手に入ることがある(「アタック」の攻撃力上昇をさらに高めた代わりに行動順が遅くなる「ディレイド」など)。
      • 地図売却後、ダンジョンに現れる冒険者から入手可能。
  • 精霊
    • 本作における魔法は精霊術と呼ばれ、水・火・風の3種類の精霊+敵専用の邪の精霊が存在。術を使用するには戦闘中に精霊と契約する必要がある。
      • 「歌う岩のかけら」というアクセサリを装備し、「大いなる呼びかけ」というアイテム技を使用することで精霊と契約することができ、契約状態になると契約した精霊に応じて恩恵を得られる。
      • 精霊術は「ささやく岩のかけら」というアクセサリを装備し、かけらに応じた精霊術を一つだけアイテム技として使えるが、使っているうちに覚醒して精霊術を習得することで「ささやく岩のかけら」なしでも使用できるようになり、最終的にはひとりで複数の精霊術を放つことも可能。ちなみに精霊術は媒介となるアイテムを装備しなければならないという仕様で、各「岩のかけら」のほか、一部の武器を術具として媒介にすることができる。
      • なお、各キャラアクセサリを装備できるのは二個まで。耐性面等を強化する他のアクセサリとどちらか選ぶ形となる。
      • 精霊と契約するのは味方だけではなく、敵も精霊と契約してくる。なお、敵が精霊と契約した場合その精霊との味方の契約は途切れてしまう*1ため、精霊の奪い合いが生じることになる。
    • 戦闘中にはその場における「精霊力の強さ」を示すバランス(精霊秤)が表示されている。術を使用するごとに精霊のバランスは変化していく。
      • 説明書には記載されていないが、どの精霊が優勢かで敵味方ともに少なくない影響を及ぼすという重要なシステム。
  • 周回プレイ
    • ラスボスを討伐すると、主人公を選びなおしてゲームを最初からプレイできるようになる。
      • 冒険の知識の一部が引き継がれるほか、クリア時に装備していた武器と防具(岩のかけらは除く)は、イニティウムの交易品として登場する形で引き継がれる。
      • キャラ能力の引継ぎは一切ないが、2周目以降だと地図情報未売却状態でレアモンスターと遭遇できるようになる確率が上がる、その他いくつかの隠し要素があるが趣味の範疇。

評価点

  • 雰囲気
    • イベント中に登場するおもに建造物といったものの描写は、鉛筆の走り書きを敢えて残したような印象的なデザイン。3D対応にもなっているので綺麗。
    • パッケージの表面にあるキャラの挿絵通り、描きこまれる世界観がどこかゆるくファンタジックなテイスト。後半に行くにつれてだんだんと神秘的な地形も増えていく。
    • SEに力を入れており、キャラが歩いた場所や近くにいる敵に応じて様々な音が鳴る他、バトルでも剣を構えたり弓を引いたりするSEが上手に挿入されている。BGMも数は少ないながらも良質。サウンドトラックも出ており、公式ページでは試聴もできる。
  • キャラクターと世界観
    • シナリオは比較的薄い部類に入るのだが、キャラの個性がしっかりと出ている。
    • 最初に選んだキャラクターに応じて、通過するイベントが変化するので奥深さはある。お供の2人のリアクションも、彼らのバックグラウンドをきちんと反映したものになっている。
    • 周回プレイをしないと気づきにくいが、島の各所にある「歌う岩」「ささやく岩」がうたう文言はシナリオの一部となっている。
  • 戦闘システム
    • 後述の賛否両論点にも関連はしているが、精霊の奪い合いといった本ゲーム独自の駆け引きが楽しめる。
    • サガシリーズでも見られたものだが、武器による技を使用することで次々と新しい技を覚えたり、技そのものが強化されたりしていくので戦闘によるキャラ育成自体は楽しい。
  • セーブ&リセットの手軽さ
    • イベント中以外はどこでもクイックセーブ(リアルタイムセーブ)が行える。クイックセーブはメニューから以外にも、ボタン操作で呼び出すこともできる。また、通常セーブと同じく何度でもロードが可能。
    • ソフトウェアリセットにも対応しており、リセット&ロードが非常に手軽に行える。これにより「失敗してやり直し」に対するストレスがかなり軽減されバランスがとられている。
  • スクリーンショットの手軽さ
    • 3DSでは通常ゲーム画面を撮影するのに結構な手間がかかったが、本作はスタートボタン一つで画面を撮影し保存してくれる為簡単に記録を残せる。

賛否両論点

  • 「アヴァロン」の未知で過酷な環境を忠実に再現
    • ザコ敵の能力値・配置の両面において難易度が非常に高い(そこが魅力でもあるのだが)、さらに上記の難易度調整機能はあるが分かり難い。
    • 人ひとりが通れるほどの狭い道を数多くのモンスターシンボルが跋扈しており、シンボルごとに動きの特徴があるとはいえ、マップ完成などで全モンスターを回避するのは至難の業。
    • 当たり前に遭遇するモンスターそのものが場違いに強かったり*2、3人の味方に対してこのような強敵が同時に4体登場するということも多く、その都度対策を考えなければならないが、分からない時は理不尽としか思えない。防御策は勿論あるのだが……。
      • 1ターン休みになるスタン、長ターン休みになる睡眠といったステータス異常があるが、本作のゲームバランスで誰か一人が行動できない状況になるとほぼ戦線崩壊となる。
      • 下手をするとシナリオで絶対に戦うことになるボスよりも、こういった雑魚敵の群れの方が数段強い。
    • そんな過酷な環境をかいくぐりながら、マップの踏破が冒険の目的のひとつになっている。もちろん完全踏破することは義務ではないのだが、テンポよくマップ埋めをこなしたいなら、クイックセーブ機能はほぼ必須。
      • なお、マップを完璧に埋めてから地図を売却する場合は、地図売却まで敵が強くなったり、「埋めたマップにはもう行かずに次のマップに行く」というやり方だと、冒険者との会話機会が減り「冒険者との会話で手に入る」新たなポジションが著しく手に入りづらい状況になるという罠のような仕様がある点には注意。
    • 島の南端にある拠点の町に入荷する装備や島に落ちている品は、冒険を進めればだんだんと良いものにはなっていくが、さらに強力な装備を手に入れたい場合、交易(すれちがい通信)や視界不良エリアの探索など手が限られる。
    • 単純にゲームとして見てしまうとただの設計ミスに映りかねないが、本作の舞台「アヴァロン」の冒険者たちを阻んできた未知の環境というコンセプトを忠実に再現したつくりとはいえる。
      • 難易度の高さへの感想は人それぞれ、という理由で賛否両論となった。
  • 手探りで覚える冒険方法
    • システムで長々とゲームのルールについて述べたが、こういった情報はゲーム中では最低限しか説明されない。プレイヤーが手探りで覚えるか、外部情報を調べる必要がある。
    • ザコ戦闘後の自動回復や、準備の手間・ややこしいイベントの数の削減などの特徴があり、ステージ探索もシナリオやフラグに縛られない手軽なものにはなってはいるが、次に何をすべきかが殆ど分からない。
    • フィールド上での精霊力の強さは、特性を知っているかどうかでゲームバランスが激変するほどに重要な要素なのだがこの説明が一切ない。
    • 戦闘もそうだが手探りでこなしていくような一昔前のRPGを、意図的に再現しているともとれる。ロマサガ2などと似通った点があるかもしれない。
    • ただの理不尽設計ではなく攻略法はきちんと存在し、適切な準備や対応をしていけばこなせる調整ではあるので、殆どノーヒントでこの攻略法をプレイヤー自身に気づかせるようなスタンスをとっていると思われる。しかし、ここまでで挫折するプレイヤーもそれなりにいただろうが。
  • RPGに何を期待するか
    • このゲームに群像劇やしっかりとしたシナリオ、サクサクと進める難易度を期待した人も多かったようであるが、総じて、このゲームは悪い方にとらえると、「敵が強くてテンポの悪いハク&スラ」「シナリオのないサガシリーズ」とも呼ばれてしまう。
    • シナリオにしてもゲームシステムにしても、製作陣はゲーム内で強く説明をしないというスタイルを選択していることが窺えるが、手探りで自ら攻略法を考えることで(感じ方は人それぞれにしても)確実にゲームの中での成長やできなかった何かを段階的に成し遂げることはできる。苦境を乗り越えて新しい地域を開拓したときの感動はひとしおであり、こういった流れに快感を覚えることが出来たプレイヤーからは「独特の魅力を持つ名作」に映るだろう。

難点

  • マップデザイン
    • 一度通って経験した地形であろうが、木々や瓦礫といった障害物はプレイヤーが近づかないと見えない仕様なので行き止まりに直面しやすい。下画面に映るマップには障害物が表示されるが、敵の位置は表示されないため、敵の位置を確認するためには嫌でもマップから目を離す必要がある。
      • オブジェクトが地面からにょきにょき生えてくる描写は本作独特で、飛び出す絵本のような楽しさがあり一定の評価を得ていた面もある。とはいえ上記のような問題点を抱えていた為か続編には採用されなかった。
    • 木々が非常に密に生えるなど障害物が意地悪に配置されているものも多く、移動や敵シンボルからの逃走中に引っかかりやすい。
    • カメラの角度を変えることができないので、障害物の陰にいるモンスターのシンボルに気づきにくい。
    • ダッシュ機能やブックマーク&ワープ機能がないので、探索する際は不便。ただし脱出は戦闘で逃走すれば一瞬でできる。
  • シナリオの末端部分
    • 本作の雰囲気に一役買ってはいるのだが、キャラには音声がない。ナレーションのみ音声あり。
    • 設定に関する説明も弱く、深いところに関してはプレイヤーの想像に一任することになっている。
    • 雰囲気に徹するにしても、キャラの掘り下げが殆どなかったりあっさり仲間にできたりと人によっては無味乾燥な印象が否めない。
  • 他RPG・宣伝内容とのギャップ
    • RPGとしてシナリオのボリュームが戦術要素に対して薄く、決して万人向けではないし、確実に人を選ぶ作品であろう。
    • 他シリーズからは独立した作品だということをうたってはいるが、小泉今日治氏の特色が強いのではないかという声もある。
    • 同様にサガシリーズの小林智美氏の起用も宣言されているが、氏のおなじみの絵が活かされている場面はあまり多くない。*3

総評

昨今でもなかなか珍しいタイプのシステムを導入している作品であり、最低限のシナリオ・高難易度・プレイヤーの手探り攻略の要求といったクセの強さから非常に人を選んでしまうことは否定できない。
また周回要素があるにもかかわらず引き継げる要素が少ないことに落胆した声も多く聞かれる。

難易度の高い戦闘や多くを語らないシナリオなどこの作品はやる人によって合う合わないがはっきりしており、荒削りな面も含めて賛否両論であるが、
その上で淡くも繊細に描かれるアヴァロンという世界観は美しく、知恵を絞り、命を削り合う戦いに貴方はひょっとしたらやみつきになれるかもしれない。

ビジュアル面や音声関連に関しては非常に凝っており、単に良作というだけでなくスタッフの拘りが随所に見られる。
尤もシステム面においてもこだわり自体は見られるのだが……先述の通り、バランス調整の癖が強過ぎて万人受けはしなかったが。

余談

  • 難易度の高い作品(世界樹の迷宮女神転生等)を好むプレイヤーには楽しめるだろう。
  • 後に北米版が発売された際には大幅なバランス調整が加えられている。日本語版にはこの内容は反映されていない。
  • 本作の流れを汲む続編として『アライアンス・アライブ』が発売された。
  • 2024年2月1日にPS4/PS5/Switchで『レジェンド オブ レガシー HDリマスター』が発売。遅れてPC(Steam)版が同年3月23日に発売予定となっている。
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  • キャトルコール

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最終更新:2024年02月01日 22:42

*1 そのターンに術を使用するコマンドを入れ、術を使用する前に敵に精霊と契約された場合、不発になる。

*2 序盤ではシールドでガードしていても、最大HPに匹敵するダメージを一度に2回与えてくるスプリガン、2回行動かつ高威力の攻撃を連発する霊鳥など。

*3 クリア後の隠し要素として立ち絵の差し替えが可能