beatmania IIDX 19 Lincle

【びーとまにあ つーでぃーえっくす ないんてぃーん りんくる】

ジャンル DJシミュレーション
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼動開始日 2011年9月15日
判定 なし
ポイント 初心者向けシステム導入
IOSYS電波曲の参戦
ミニキャラアバター「クプロ」登場
面倒な解禁、やはり全解禁は無し
かなり不評な連動イベント
beatmania IIDXシリーズ



可憐 (ラブリー)× 轟音 (ドライブ)= 新連鎖 (ニューリンクル)



概要

『beatmania IIDX』シリーズ20作目。
青緑とオレンジ色を基調とし、明るいサイバーチックなデザイン。看板キャラクターは「セリカ」と「エリカ」。 キャッチコピーは「 可憐 (ラブリー)× 轟音 (ドライブ)= 新連鎖 (ニューリンクル)。」 製作期間中に東日本大震災があったため、それの意識もあると思われる。

新要素・前作からの変更点

  • EX-HARDゲージ
    • HARDオプションの更に上級の危険なオプション。ゲージは黄緑色で表示される。曲途中でゲージが0%になるとその時点で終了。
      • 見逃しPOOR=18%減少、空打ちPOOR・BAD=10%減少。HARDオプションと異なり、ゲージが一定値を下回った際の減少量補正無し。
    • クリアランプは赤と黄に交互に光る。
    • ONE MORE EXTRA STAGEでは、このゲージによるプレーとなった。
      • また、「Lincle Kingdom」などのイベント進行の条件で、このゲージでのプレーが必要になる場面も。
  • EX段位ゲージ
    • 段位認定において、とあるコマンドを入力するとこのゲージになる。
    • 上のEX-HARDゲージとは仕様が異なるが、同じ黄色いゲージであり普通の段位ゲージよりも減り幅が大きい。
    • 本作の時点では、特にこのゲージでプレーするメリットは全く無かった。
  • STEP UPモード
    • 以前にあったBEGINNERモードは廃止され、これが初心者向けモードに。もちろん上級者にも使える。
    • 前作のSTORYモードに改良を加えたような感じで、3曲保証。会話イベントは無い。
    • 本モードはDPにも対応。
  • FREE PLUSモード
    • 2人プレー時限定FREEモードで、2曲保証でなく3曲保証でプレーできる。
  • DJ VIP PASS
    • STANDARDモードでPASELI支払い時に、追加で支払うと取得することができる。
    • 「DJ VIP PASS GOLD」は3曲保障、「DJ VIP PASS PLATINUM」は3曲保障+難易度制限無しになる。
  • ミニキャラアバター「クプロ」の登場
    • 帽子・髪型・顔・胴体・両腕の装備品のパーツを別々にカスタマイズ可能。カスタマイズの自由度が高く可動するため愛着がわきやすく好評を得た。次回作のtricoroでは動きや表情のパターンも追加された。
    • クプロパーツの中には歴代作品のムービーキャラを再現できるものもある。
    • クプロパーツはe-AMUSEMENTの「クプロの部屋」にあるものだけでなく、連動イベントの解禁物、CDなどの特典になっているものもある。
  • DELLAR(デラー)について
    • 前作からの反省からか、デラーの使い道が変更。ゲーム中で楽曲を解禁するのではなく、e-AMUSUMENTでクプロパーツやプレーカスタマイズ、Lincle Kingdomのアイテムを購入する程度に留まった。
  • 「ALL CHARGE NOTES」フォルダ
    • 名前通り、CNやBSSがある譜面(CNマークが付いた譜面)が集まったフォルダが追加。そのSTAGEで選択可能な難易度までの全譜面が入っている。
  • BPMの最小・最大値がプレー中にも表示。
  • SUDDEN+ TYPE B
    • CS版のIIDXに実装されていたオプションを逆輸入。TYPE Aとの違いは、ハイスピード変更時SUD+が自動で調整される。
  • %刻みPACE MAKER
    • テンキーを使って0~100%のスコアのグラフペースメーカーにすることができる。100%にするとDJ AUTOと表示される。
  • 演出スキップ
    • CSと同じように、決定時の演出をスキップできるようになった。
  • MUSIC PREVIEW
    • 早い話が試聴機能。IIDX以外の全ての現行BEMANIシリーズに既に実装されている。
      • 以前はBEGINNERモードでしか搭載されていなかったが、ついに他のモードにも導入。
      • かつてQ&Aにおいても「DJはあらかじめ曲を知っているもんだ」といった硬派な回答をしていた過去もあり、この機能の追加は長く実装されていなかった。
    • ON/OFFはe-AMUSEMENTのカスタマイズで切り替えることができる(ただし、ベーシックコースに加入が必要)。
  • e-PASSの非接触型認証採用
    • 以前の差込式によるe-PASSの傷つきの心配は無くなった。
    • 財布をかざしたときに、SuicaなどのICカードが反応してしまうことも。
  • INTERNET RANKINGのbeat#制の廃止
    • 前作まであったbeat#表記がなくなり、EXPERTモードのIR対象コースは約1か月ごとに追加配信されるようになり、開催期間は次のコース配信までになった。
      • これに伴い隠し要素の解禁タイミングも前作から変わり、不定期になった。
  • カスタマイズパーツ「ノーツ」「フルコンボエフェクト」の登場
    • 「ノーツ」は見やすくなるという理由でいじる上級者も多い。
    • 「フルコンボエフェクト」は過去作を再現した演出が追加。
  • ミスレイヤーが空POORだと出なくなった。
  • HELP BUTTON
    • 操作説明がeffectボタンを押し続けることにより表示・非表示を切り替えられるようになった。
    • 従来表示されていた鍵盤操作の説明文はここに移った。
    • 表示領域がかなり広い為、表示中は選曲画面下部のスコアデータが隠れてしまう。
    • デフォルトではONになっているが、OFFにすればその状態で保存される。
  • チュートリアル機能
    • 前作まであったTUTORIALモードが削除され、初プレーから数回プレーの間にモード選択後にチュートリアルをプレーするかどうか選択できるような形式に変わった。
    • BGAにはセリカのイラスト、ナレーションは女性ボイスであり、マイケル氏は登場しない。

Lincle Kingdom

  • 本作のメインイベントである。前作には無かった「CARDINAL GATE」のようなボスフォルダに近い形式。
    • 具体的には、従来のボスフォルダに様々な解禁要素を加えた感じ。
    • ファンタジーRPGのようなデザインで、「七つの大罪」をモチーフにされている。
  • イベント進行について
    • 1人プレーかつSTANDARDモード限定であり、STEP UPモードなどの他のモードでは発生しない。
    • モード選択後にまずマップを選び、基本「1クレジット内でマップ固有の条件を満たすように4曲プレーする」という条件を満たすと「リンクルのかけら」が手に入る。
      • 選んだマップに対応するボス曲は「リンクルのかけら」が5個でN譜面、10個でH譜面、15個でA譜面が解禁される。このボス曲はマップ「太古の神殿」を選んだときにEXTRA STAGEで自動的にボスフォルダに突入し、選曲できるようになる。
      • ボス曲で条件を満たせばその譜面に「悪魔の羽」がつき、すべてのボス曲に羽つけることで新たなボス曲"Beridzebeth"がフォルダ内に登場する。
    • "Beridzebeth"にN譜面でも羽をつけることができれば、Phase2に突入することができる。"Beridzebeth"もフォルダに常駐。
      • Phase2も同様にすべてのボス曲に羽をつけることで新たなボス曲"Neulakyussra"が登場。
      • さらに"Neulakyussra"で条件を満たせば、ONE MORE EXTRA STAGE"Cuvelia"に突入できる。
      • "Cuvelia"を完走できれば、"Neulakyussra"と"Cuvelia"はフォルダ内に常駐する。
    • もちろん過去のボスフォルダと同じように"Beridzebeth"はPhase1につけていた羽が、"Neulakyussra"、"Cuvelia"はPhase2につけていた羽が、完走に失敗すると没収される。
      • 羽の取得条件は、ライバルを設定するとゲージ条件が、Lincleショップで購入できる「お守り」を装備するとスコア条件が緩和された。デラー獲得量が増えるネックレスもある。
    • また、「リンクルのかけら」とは別にLvゲージも存在し、Lvが上がることで新マップが登場したり、CS移植曲や復活曲が解禁される。
    • しばらくして、羽をつけた譜面に対応するe-AMUSUMENTの「悪魔のカード」を、デラーで購入することで通常選曲画面に常駐させることができるようになった。このときに、真の曲名が判明した。
      • 前作でイベント曲の無条件解禁が無くなってしまったのを受けて、このような形になった。ボスフォルダは稼動終了まで続いたため、常駐させなくてもボスフォルダで選曲することは可能。

評価点

  • 楽曲は女性ボーカルのポップス系とドラムンベースがやや多めなことを除いては、いつも以上にバラエティに富んでおり、当然ながらクオリティも高い。同人界隈からのアーティストも数人参加しているが、特に新規プレーヤーに受けが良い。
    • 電波ソング風ポップス「恋する☆宇宙戦争っ!!」「Drive me crazy」や、天土が走るレイヤーの「Express Emotion」が楽曲・ムービーで高い人気を集める。
    • DJ SWANこと上野圭一氏がAsuka Mをボーカルにフィーチャーしたドラムン「LOVE B.B.B」を提供し、古参プレーヤーを感激させた。
    • Nhato氏が初参戦し、ワブルベースを用いた新タイプのトランス「Star Trail」は好評を得た。
    • 「冥」から久しぶりにD.J.Amuro名義がカムバックし、「F」やLL第五弾の「HAERETICUS」を提供。
    • DJ MURASAME氏とDJ Killer氏*1によるEXTRA専用曲「SHADE」は、前作同様各難易度をつなげて1曲になる形式。
    • 通常ONE MORE EXTRA楽曲「DIAVOLO」は、「もはやこれは階段ではなく坂」といわれる強烈な譜面に加えてド派手なロゴをバックに奇妙なステップを踏む赤と青のトランもどき*2のムービーで話題に。
    • 「SA.YO.NA.RA.SUPER STAR」では、いつもながらONLY ONEな曲調&ONLY ONEなダンスをする満に加え、BEMANIメンバー(というかdj TAKA)の強烈な顔芸でもはやツッコミどころしかないムービーが現在でも語り草になっている。
    • 次回作で削除されてしまった今作限りの楽曲に注目すると、nouvo nudeが「Electric super highway」を提供し、5鍵盤3rdMIXより13年越しのカムバックを果たしてもいる。同じく現在は削除されてしまったTЁЯRAの「ЁVOLUTIØN」も曲・譜面ともに高評価だったため、「ムービー汎用にしてもいいから復活して欲しい」という声が非常に多い*3
  • 初心者のサポートの充実
    • 前述の楽曲プレビューやヘルプボタンの搭載、STEP UPモードの登場、新曲のNORMAL譜面が抑え気味*4になっていたりと新規プレーヤーに優しいつくりになっている。
  • EX-HARDの実装
    • IIDXに慣れた上級者向けのオプションであることは明白なのだが、「HARDは余裕だけどフルコンボが出来そうで出来ない」といったぐらいの、HARDランプとフルコンボランプの間に位置する丁度いい指標として機能しているため、当の上級者からの評判は良好。
      • 既存曲の中でもHARDとEX-HARDで突破難易度が全然違う楽曲が相当数存在しており、やり込み要素の大幅強化に繋がっている。
  • スクラッチの反応が改善し、皿曲の攻略がしやすくなった。
  • ボスフォルダ形式の復活
    • 前作で消えてしまったボスフォルダが、やや形式を変えつつも復活したことは評価を得ている。
      • リザルト演出やその後のフォルダ内のデザインは好評である。
      • ボスフォルダから選択した場合、曲名にモザイクがかかっており、「CARDINAL GATE」のようにアーティスト名義のみの表記になる。
    • ボス曲プレー時のムービーはキャラvsクプロのような画面構成に*5。クリア時と失敗時では結末も異なる。当時は「MILITARY SPLASH」みたいだ、という評価が目立ちまあまあの評価であった。
  • またイベント中、ボス曲以外のプレー画面では、BPM表示の上あたりでクプロと敵が戦うようになっている。

賛否両論点

  • スタッフロールの廃止
    • 前作までは、STANDARDモードや段位認定などで全曲クリアした際にスタッフロールが流れていたが、今作ではそれが無くなっている。
      • ゲーセンでスタッフロールをわざわざ観賞するプレーヤーはほとんどいるはずもないので、仕方の無いことなのかもしれない。
  • ちなみに、他にもボーナス点*6や総合リザルトなどの廃止されたシステムは多いが、それに対する批判はあまり出ていない。
  • イベント「春のリンクル祭り」の「Lincle PRINCESS」
    • 電波ソングで有名な同人サークル「IOSYS」の参戦とあり、電波曲としての完成度は高い*7。ムービーもGOLI氏がかなりノリノリになり作った力作。L.E.D.氏やkors k氏が完全敗北宣言を出した程。曲やBGAは言うまでも無く超賛否両論であるが。
    • ただし、解禁にはSTEP UPモードの完全クリアが必要*8
      • もともとSTEP UPモードを進めていたプレーヤーはともかく、やってないプレーヤーはこの1曲のためだけにかなりのクレジット数を要求されるハメになってしまった。
      • 結局、対象楽曲は次回作までに自動解禁されることはなかった。
  • イベント「春のリンクル祭り」のスタンプ解禁
    • 1日1回プレーすると獲得できるスタンプを専用サイトのカードに押していくと曲が解禁できる、というもの。
    • 全解禁するには12日分のプレーが必要であり、人によっては1ヶ月以上もかかってしまう。
      • 解禁曲は2曲ともSPA/DPA☆10だったのがまだ救い?

問題点

  • 「Lincle Kingdom」の解禁について
    • 「リンクルのかけら」取得の条件はかなり難解であり、掲示板などで検証を重ねまくってやっと特定された。
      • 特にPhase2の「憤怒の火山」では1曲目と4曲目もつなげた曲名しりとり*9という発見が一筋縄ではいかない条件があった。
      • また、Phase2の「嫉妬の海」ではノーツ数が100の位が同じ曲(100~199、200~299…)という条件なのだが、獲得条件がプレーヤーの腕前に直接関わってくるため、ノーツ数が多い曲は高難易度になりがちで、逆にノーツ数が低い曲は低難易度が多くEXTRA STAGE進出条件を満たすのが困難なため、かけらを15個集めきれなかったプレーヤーも少なくない*10
    • 同じ選曲方法は使えないため、メモなどに記録しないと後々厄介なことになる上に、A譜面を解禁する場合各マップで「15回」も選曲を縛られる点が非常に面倒だったが、稼動終了2ヶ月前に緩和され、マップを選択して4曲プレーすれば取得できるようになった。それでも全譜面解禁するには貢ぎが要求され骨が折れる。
    • 4曲設定の店舗ではボスフォルダを出現させることができなかった。
      • ボスフォルダが出現しないだけで、リンクルのかけらは通常の3+1曲設定の場合と同様に入手可能。
      • 4曲設定の場合でも、FINAL STAGEまでプレーすればかけらは手に入る。その場合3曲目でのEXTRA STAGE進出条件が不要となり、難易度によらず普通にクリアすれば良くなるので、3曲目のレベルが低すぎる等でEXTRA STAGE進出が困難な場合、4曲設定の筐体を探してプレーする方法もあった。上記の嫉妬の海での低ノーツのかけらを獲得する際はこの方法が楽になる。
    • N譜面メインの初心者は各マップ5回で済むのだが、上級者と等しく条件を調べ、Lvを上げる必要はあり、ゲージ緩和のためにライバル登録をしておく必要もあり、スコアがうまく出せないプレーヤーはお守りを購入するためにデラーを多く貯める必要があるなど、敷居が高く感じられるものになっている。
    • 羽をつけた曲しか常駐できないため、イベントを放置してその後曲を解禁させることは不可能。つまり、前作同様曲を解禁したいならイベントの参加は絶対というわけである。
  • EXPERTモードの一部コース
    • 前作「Resort Anthem」では、EXPERTモードの「GLOBAL RANKING PLATINUM」コースにて、解禁イベント前にプレーできる曲がバグによってプレーできてしまった。その煽りを受けてか、「ANCIENT」・「DEVIL」・「KINGDOM」コースでは、自力でコース内の楽曲を解禁しなければそのコースをプレーすることができなくなってしまった。特に「DEVIL」・「KINGDOM」コースが少々複雑で、例を挙げると…。
      • Mamonis・Ashemu・BulluvegolaのNORMALとHYPERを解禁、BeridzebethのNORMALを解禁している場合、DEVILコースはNORMALのみ選択可能(HYPER・ANOTHERは選択不可)。
      • 全曲ANOTHERのみ解禁している場合、DEVIL・KINGDOMコース共にANOTHERのみ選択可能(NORMAL・HYPERは選択不可)。
      • Mamonis・Ashemu・BulluvegolaのHYPERのみ解禁、BeridzebethのNORMALのみ解禁している場合、DEVILコースは選択不可。
    • ちなみにHIT CHART系/BEST系コースも、未解禁曲が含まれている場合はそのコースは選択できない。
  • 連動イベント「Lincle Link」
    • 前作に引き続き行われたが、第3弾と、第1弾を引き継いだ第5弾が大問題になった。
    • 前作から継続した第1弾は「REFLEC BEAT limelight」稼動で大きく緩和され、まだ現実的な必要クレ数になった。
    • 第3弾で解禁できる「WONDER WALKER」は「jubeat copious」との連動曲だったが、解禁条件が「天空の夜明け(A)をフルコンボしろ」というトンデモない条件が課された*11。超上級者以外は、jubeatでのマッチングで伝導してもらうしかなかった。
      • その次の「yellow head joe」は、「jubeat」で「WONDER WALKER」を全譜面フルコンボして解禁するか、そうして解禁したプレーヤーをIIDXで相互ライバルにして解禁するかの2択になった。
    • 第1弾を引き継いだ第5弾はIIDXのプレーでも解禁は可能だが、解禁ゲージは全然伸びず、結局REFLEC BEATをプレーせざるを得なくなっている。
      • もちろん全解禁にはかなりの貢ぎを要求される上、連日プレーでゲージが伸びやすくなる可能性が上がるという仕様はプレーヤーを萎縮させた。
      • ちなみにこのイベント、次々回作のSPADAまで3年近く継続*12し、ある意味伝説となっている*13
    • また、曲解禁が無い第4弾を除く第1弾~第5弾のうち、レイヤーアニメがついているのは20曲中たったの2曲であるのが残念である。
  • SP九段について
    • DJT以来は「moon child」が就任されていたが、今回は代わりに「雪月花」がボスとして登場した。「ゆとり九段」などと非難の声が上がっていた。GOLD以来の出来事であり、六段から飛び級で九段に合格したプレーヤーもみられた。
      • 今回のは皿複合の要素は強いが、物足りない部分が多かった。
  • 一部リザルトグラフィックの廃止
    • DJキャラが登場するランクA以上のものと、新曲のBGAを用いた段位合否画面のものが本作では廃止された。
      • 特に後者はクプロが表示されるのみであり、次回作以降も実装されなくなった。前者は次回作で復活した。
    • ちなみに段位・EXPERTでのトランが登場する6種類のリザルトグラフィックは本作までの実装。
  • 「Lincle Kingdom」楽曲を2人でプレーするとキャラが登場しないという仕様がある。
    • 1人プレー時と比べると寂しい画面構成となってしまう。しかし「Lincle Kingdom」楽曲用に作られた汎用ムービー3種はいずれも普段キャラクターで大部分が隠れてしまうにもかかわらずハイクオリティなものであり、それをじっくり観賞できるというメリットはあるか*14
    • この仕様はbeatmania IIDX 22 PENDUALまで引き継がれた。
  • 汎用ムービー「Lincle POPS汎用」
    • 今作で登場した汎用ムービーのうち、「Lincle POPS汎用」が採用されている楽曲が異常に多い。(例:I'm so Happy、Snow Goose)
      • 今作はそのムービーが25曲。tricoro以降でもこのムービーが採用されている楽曲が多くあり、一部では「乱発しすぎ」、「ムービーに困ったらコレ」と揶揄されている。

総評

前作の反省点を活かし、順当な進化に加え様々な新要素を加えていき、初心者に優しいシステムも多く搭載された。
ポップスの増加、同人界隈のアーティストの参戦やIOSYS電波曲の登場、クプロの登場、キャラ物のBGAがより多くなったことなどは否定的なコアプレーヤーもそれなりにいたが、新規プレーヤーにとっては取っ付き易くどちらかといえば成功した方であるだろう。
しかし、イベントに関しては全体的に面倒だったと評するプレーヤーが多い。ボスフォルダ形式が復活したとはいえ解禁法には難がある上、隠し曲は自分でイベントで貢いで解禁しないとそれ以外では一切解禁させないという前作からの流れが続いてしまった。特に「Lincle Link」に関しては過去最悪の連動イベントと評するプレーヤーもいるほどである。
一応前作よりはマシだったとはいえ、コナミの運営法が変わってしまったことをプレーヤーは悟ることになっただろう。

その後

  • 次回作『beatmania IIDX 20 tricoro』でも、今作とほぼ同じ路線で進行している。
    • 次回作からは猫叉Master氏もサウンドディレクターに加わり、L.E.D.氏と二人体制に。
    • HARDCORE TANO*Cレーベルなどの同人界隈からさらにアーティストが参戦。特にUSAO氏やDJ Noriken氏は一躍人気アーティストになった。
  • ついにe-AMUSEMENT Participation対応タイトルとなり、イベントが大増量。
    • メインイベントはクプロが主導となって進行し、ストーリーが作られ、ボス曲は本作と同様に戦闘レイヤー形式に。
      • ちなみにストーリーが割りとアレだったことや、稼動末期のとあるイベントのせいでクプロシステムに対する否定的な評価が目立ち始めた。
      • メインイベントは3つ行われたが、各イベントには開催期間が設けられるようになった。イベント中に解禁・常駐させてない場合、一応イベント後にe-AMUSEMENTでデラーを消費して解禁させることはできる。
    • 「Lincle Link」が継続する中、さらに連動イベントは頻度が多くなっていくが、中には評価がそこそこ好評だったものと「Lincle Link」と同様に最悪だったものが存在する。
  • また次回作は本作以上にシステムが一新され、変更点が非常に多くなった。
    • 画面解像度がHD化し、UIも所々変わっている。特にオプション周りのシステムはより使いやすくなった。
    • なぜかEXPERTモードが廃止されてしまった。
  • 「Lincle Kingdom」で登場した7大悪魔キャラの中でも『強欲』のマモニス・『傲慢』のルシェ・そしてONE MORE EXTRA STAGE担当のキュベリアは特に高い人気を獲得し、次回作以降も至る所で登場している。
    • マモニスは公式ではサイトの4コマ漫画を主にいじられ役のような扱いで出番が多く、後作のムービーやゲーム内イベントで完全にいじられ役のような立ち位置でも何度か登場している。
    • ルシェはその可憐な容姿で高い人気を集めたが、デザインの一部が原因で男の娘疑惑が持ち上がり、多くのIIDXプレーヤーの性癖を歪めたとも言われている。3作後の「PENDUAL」では堕天前の姿である「熾天使ルシェ」が新曲をひっさげ登場、更に後の「CANNON BALLERS」では関連キャラである「サリュイス」とのストーリーが描かれた楽曲が登場した。
    • キュベリアは女神や天使のような美少女キャラだが、「リーダー格であるサタヌ(憤怒)の祖母」に加え「ぐーたらなおばあちゃん」という斜め上を突っ切った裏設定で楽曲や見た目に似合わない面白キャラの地位に落ち着いた。次々作「SPADA」にて楽曲ムービーに再登場(ついでに親友キャラのトゥオネタちゃんデビュー)を経て、『BeatStream アニムトライヴ』に完全新規楽曲&ムービーを引っさげて乱入。そちらの楽曲は「SINOBUZ」で移植された。
    • また、『暴食』のベルゼリスもルシェと同じく「PENDUAL」でパトナ(味方キャラ)として再登場、『色欲』のアーシェムも上記ルシェの楽曲ムービーでチラッと再登場している。

余談

  • 公式サイトのとある場所から4コマ漫画「PASELIの塔からこんにちわ」が読めた。作者はGOLI。(現在はデッドリンク)
    • Lincle Kingdomのキャラの日常を描いたギャグマンガ。マモニスのいじられキャラ、ベリゼリスのメイド設定、ルシェの■の娘認定、キュベリアのぐーたら設定もここから。
    • 漫画自体は好評だったが、次回作以降でこのノリを本編ストーリーでやってしまうことに……。
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  • beatmania IIDX

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最終更新:2022年07月31日 02:13

*1 正体は両者ともTatsh氏。

*2 後にポップンに移植され、そのキャラの名が「あかどきょうのみこと」「あおどきょうのみこと」という名であることが判明する。

*3 NAOKI氏の退社の一件を踏まえると、「ムービーに出演しているから」という理由で消されたという考え方が一般的。実際、ムービーが搭載されていないpop'n musicでは現在もプレー可能。なお、REFLEC BEATでは、『悠久のリフレシア』(2016年12月稼働)にアップデートされた際に(譜面再構成の都合などで)削除され、2018年7月時点でも復活していない

*4 ただ、中にはあまりにも不自然に抑えている譜面もある。

*5 このイベントを皮切りに、ボス曲において「クプロとムービーに登場するキャラクターの戦闘」という形式の演出が頻繁に採用されるようになっていくこととなったが、SPADA辺りから安易にこの形式を使うようになったせいか、次第に批判の声も大きくなっていってしまった。

*6 20万点スコアに付与されていた「ALL GREATボーナス」「ボーダーボーナス」

*7 とある東方アレンジ曲に非常にそっくりではあるが……。

*8 具体的には、STEP UPモードクリア時に入手しているクプロパーツを特定の組み合わせにした状態でSTEP UP以外のモードをプレーすることで対象楽曲が解禁される

*9 曲名は筐体のセグメントLEDでの曲名表示を基準

*10 あまり知られていないが、ノーツ数0~99のかけらも存在する。ダブルバトル(DP両サイドにSP譜面が流れてくるオプション)でプレー場合も通常のDP譜面のノーツ数で判定される。この時、SPA譜面が存在する曲でダブルバトルをプレーした場合はDPA譜面のノーツ数が0扱いになるため。

*11 結果、条件を達成した「スーパー伝導師」は計54人だった。なお、この楽曲はよりにもよって今作の最終ボス曲である。

*12 第5弾単体で見れば2年弱ではあるが、それにしても長すぎると言わざるを得ない。

*13 tricoro稼働後に一部楽曲の無条件解禁があったものの、その後の条件緩和等はイベント終了まで一切なかった。そのため、スタッフもイベントそのものを完全に忘れているのでは?とまで言われてしまっている。

*14 どちらかのプレーヤーがNORMAL譜面を選択しない限りプレーしながら観賞する余裕はとてもないであろうが。