ハードエッジ

【はーどえっじ】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 サンソフト(サン電子)
発売日 1998年12月3日
定価 5,800円(税別)
廉価版(税別) サンコレBest:2000年03月23日/2,800円
value 1500:2001年8月30日/1,500円
配信(税5%込) ゲームアーカイブス
【PSP】2007年3月29日
【PSV】2012年9月4日/共に600円
判定 なし


概要

テロリストに占拠されたビルを舞台に4人の主人公達を操作し、事件の収束を目指すアクションゲーム。

特徴

  • 戦闘と謎解きで進む『バイオハザード』タイプのゲームだが、コマンド入力によって技を繰り出すと言った格闘ゲーム的要素を含む。
  • 最初はガンナーであるアレックスとナイフ使いのミシェールしか選択出来ないが、ストーリーが進むとパワーファイターのバーンズと、トンファー使いのレイチェルが使用可能になる。
    • アレックスのみ弾丸を消費して銃撃を行う。ただし、強力な必殺技は無いものの素手攻撃も可能。
    • バーンズとレイチェルはオブジェクトを調べた際に個性的なコメントが多数用意されており、調べ回るだけでも楽しい。
  • 音声は英語。基本的にキャラに合っているが、ミゲイルやバーンズなど、棒読みも存在する。
  • 国内より海外での評価が高く、海外版には修正も加えられている。

問題点

  • アクション面は割と大味
    • ラジコン操作とコマンド入力には慣れるまで大変。キャラごとの性能差も激しく、男キャラはやや不遇。主人公であるアレックスは銃弾の消費が激しく、節約のため格闘戦をする局面も。
    • また、回復アイテムや銃弾はバイオのように探し出して拾うのではなく、倒した敵が落とす形式であるため、リスポーンする敵をひたすら狩ってアイテムを集める羽目になることもしばしば。
  • ストーリーは可も不可も無い、平凡なSFアクションもの。
    • 一部、唐突な展開や消化不良な部分も否めない。もっと設定の掘り下げや意外性のある展開が欲しかった所。
    • 冒頭でアレックスとミシェールが別行動を取るのだが、その片方は4人合流後、しばらく戦線離脱してしまう。その間にかなりイベントがある為、存在感が薄れてしまう。
    • また、途中からはバーンズとレイチェルの方が目立つようになり、主役であるはずのアレックスとミシェールの出番が減っていく。
      • 主人公であるアレックスはまだ見せ場があるから良いものの、ヒロインであるはずのミシェールはどんどん影が薄くなっていき、終盤にはほとんど台詞が無くなってしまう。
    • レイチェルは本作のキーパーソンであり、重大な秘密を抱えているのだが、それが序盤であるオブジェクトを調べるとあっさり判明してしまう。逆に調べなかった場合でも終盤になって急に周知の事実のように扱われるため、突飛な印象が拭えない。
    • エンディングは2種類ある。その分岐条件が「あるイベントからラスボスの元に時間内に到着できるか」であり、それを満たすか否かであるキャラの生死が分かれ、エンディングが変わる。
      • 何が問題かと言うと、何故それを満たしたからと言ってそのキャラが助かるのか意味不明であること*1
      • そしてエンディング内容がそのキャラの生死とは無関係なこと*2

評価点

  • 操作する楽しみがある
    • 慣れるまでは大変だが、無敵技、派生コンボ、当身など、格ゲーさながらのアクションが楽しめる。
  • 本筋のストーリーは一本道だが、エンディング分岐や展開の変化などはあり、一度クリアした後も周回プレイが楽しめる。
    • 冒頭の階選択はそれに応じて仲間との出会いなどのイベントが大きく変化し、また、あるボスを特定のキャラで倒したか否かで新たなボスが出現したりなどと言った分岐も用意されている。
    • また、条件を満たすことでコスチュームや武器、BGMが解禁される、などの隠し要素も。
  • ムービーの出来はなかなか。アクションシーンも迫力があるし、扉を爆破するシーンなどはキャラの個性がよく活きている。
    • ただ、グッドエンドのレイチェルの顔が若干崩れているなど細かい粗も無くは無いが。
  • バーンズとレイチェルのコメントはいちいち笑いを誘う。さらに2人の武器にも「(パパに内緒で)通販で買った痴漢撃退用トンファー」「生まれた時に母に装備させてもらった万能武器(要するに素手)」など面白可笑しい説明文が用意されている。
    • その分、主役2人が割を食って個性が薄れてしまっている感も否めないが。

総評

バイオハザード的なアクションアドベンチャーに格ゲー的エッセンスを加えた一作。
しかし突出した長所も見出し辛く良作と呼ぶには力不足だが、かと言ってクソゲー呼ばわりするほどの酷さも見当たらない凡作といった所。
ゲームアーカイブスでも配信中なので、舞台設定などに興味が湧いたらやってみるのも悪くないだろう。

余談

  • 攻略本には開発中に色々と奇抜でユニークなアイデアが出た経緯が語られているが、結局このような無難な方向性に落ち着いたらしい。
    • 中にはビルが変形して飛び上がるなどという案もあった。本編とのギャップがすごく、クリア後に読むと一層面白いだろう。

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最終更新:2023年11月25日 14:00

*1 そのキャラは直前のイベントで残り僅かの命となってしまうのだが、助かる理由は「制限時間以内に延命処置を行ったから」ではなく、「制限時間を過ぎてから通ると死亡イベントが起きる場所を、その前に通過したから」と言う極めてメタ的な都合になってしまっている。

*2 バッドエンドでは最後に大惨事が起きるのだが、当該キャラが生きていると何も起こらず事件は収束する。