バイオハザード リベレーションズ2

【ばいおはざーど りべれーしょんず つー】

ジャンル サバイバルホラー




対応機種 プレイステーション4
Xbox One
プレイステーション3
Xbox 360
Windows Vista~8.1
プレイステーション・ヴィータ
Nintendo Switch
メディア PS3/PS4/One BD-ROM
360 DVD-ROM
PSV PlayStation Vitaカード 各1枚
ダウンロード販売
Switch ダウンロード専売ソフト
Win Steam専売ソフト
発売・開発元 カプコン
発売日 配信版 エピソディック配信版
2015年2月25日
PS4/PS3/
One/360/Win
2015年3月19日
PSV 2015年9月17日
Switch 2017年11月30日
定価(税別) PS4/PS3/PSV
One/360
4,990円
配信版 PS3/PS4/One 各章741円
360 各章780円
Switch 2,990円
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 なし
ポイント 『RV』の続編であり『5』と『6』を繋ぐ物語
満を持してバリーがストーリーに再登場
それと同時にバリー親子も初共演
シリーズ初のストーリー分割配信
前作の要素や『6』からのシステム改善は多数
その一方で前作から後退した面も散見される
やり込み要素は非常に多い
PSV版は劣化している部分が多め
Switch版は実質完全版
バイオハザードシリーズ


概要

リベレーションズ』の続編で、前作同様本編作品のタイムラインが進んでいる間に発生していた生物的脅威を描くスピンオフ。
『RV』だけでなく、『6』から引き継がれた要素が多い。 時系列は『5』と『6』の中間に当たる。

主人公はクレア・レッドフィールドとバリー・バートンの2人。
今回は1エピソードごとにクレア編とバリー編を交互にプレイする展開となる。
また、主人公に同行するサポート役のパートナーとしてクレア編はモイラ・バートン、バリー編はナタリア・コルダが登場する。
孤島からの脱出を目指す主人公クレアと、救出のために島に乗り込む主人公バリーという設定・舞台など『コードベロニカ』を意識した要素が随所に見られる。

また、本作はクレア編とバリー編をセットで1エピソードとし、全4エピソード構成となっている。
パッケージ版が発売する約1ヶ月前から1週間に1エピソードずつ配信していくエピゾティック配信という分割販売を行っていた。
他、パートナーをメインで操作するエクストラエピソードも存在する。
PSV版及びSwitch版は全てのDLCを収録済み。


ストーリー

クレア編:クレア・レッドフィールドが所属する反バイオテロNGO「テラセイブ*1」が突然の襲撃を受け、友人でもある新入職員モイラ・バートンと共に身柄を拘束されてしまう。
クレアは腕に奇妙な腕輪が嵌められた状態で荒れ果てた監獄のような場所で目覚める。
同じく捕らえられていたモイラと共に脱出を試みるが、そこでは他のテラセイブ職員が異形の存在に無残に殺されていた。
絶望的な状況の中、腕輪から「オーバーシア」と名乗る女性が語りかけてくる。「ヴォセクへ向かえ。そこで全てが始まる。」

バリー編:絶海の孤島へ向け洋上を走る一隻のボートには、元S.T.A.R.S.隊員のバリー・バートンが乗っていた。
突如行方をくらました娘モイラの救難信号を頼りに単身島へ上陸したバリーの前に一人の少女が立っていた。
奇妙な腕輪を付けたナタリアと名乗る少女は、異形うごめく島内を恐れる様子もなく、探索するバリーを助けてくれる。
発信元と思しき通信施設に辿り着いたバリーがモイラの名を口にすると、ナタリアは何かを思い出して呟く。「モイラは死んだ…。」


特徴・新要素

  • パートナーシステム
    • 今作でもAIが操作するパートナーと2人で探索を行う。パートナーを別のプレイヤーに操作してもらう協力プレイはオフラインでは可能だが、オンラインでは不可能。
    • 『5』と同じく、パートナーは体力が有限であるが、一定時間で回復し、体力がゼロになっても主人公が合流可能な状態であれば、動けなくなるだけでゲームオーバーにはならない。
    • ソロプレイの際はボタン一つでリアルタイムに操作キャラをチェンジ可能。
      • 概要で述べたように、クレア編ではモイラ、バリー編ではナタリアがパートナーになる。
      • なお、従来のパートナーとは異なり、銃を扱えるのは主人公ステージに隠されたアイテムや透明な敵を見つけられるのはパートナー、と明確に役割が決められている。
    • 前作の「ジェネシス」にあたる隠されたアイテムを発見する機能は、モイラなら「特定の場所にライトを当てる」ことで、ナタリアの場合は「指を指す」ことで入手できる。
      • 『RV』同様敵を倒しても弾薬を落とさないのでこれを使うことで弾薬やアイテムを確保することになる。
    • モイラはバールによる近距離攻撃と、ライトを敵に当てて目をくらませることが可能。この状態からは専用の追撃が行える。
    • ナタリアは道中拾う石で殴ったり投石をすることで攻撃できるが、バールのように常時携帯することはできず、エリアを切り替えると失う上、耐久度もあり一定回数で壊れるなど、攻撃能力はモイラより低い。
      • そのかわり、ナタリアは壁越しでも敵を感知する能力を持ち、後述する見えない敵や壁越しに潜む敵の居場所を知ることができる他、敵がこちらを認識して攻撃モードに入ったことも情報として確認できる。
    • 『6』同様貯めたポイントでプレイヤーを強化するスキルを入手可能。ただし、入手さえすればキャラ毎に全て適用できるようになっている。
  • アイテムクラフト
    • グリーンハーブとレッドハーブというお決まりの組み合わせ*2はもちろん、布・アルコール・空きビン・火薬といった単体では役に立たないアイテムが登場し、これらを組み合わせて投てき武器や回復アイテムを作ることができる。
      • 例えば、アルコールは布と組み合わせれば回復アイテムの「消毒布」に、空きビンと組み合わせれば投てき武器の「火炎ビン」になる。
      • 投てき武器はこれまでの手榴弾に近い強力なアイテムだが、完成品が手に入ることは少なく、大抵は素材を組み合わせて作ることになる。
    • 素材の種類が多く、拾ったまま放置すればスペースの圧迫に繋がるため、組み合わせて有用なアイテムにすることが求められる。
  • スキルシステム
    • 『6』同様にBPを消費して習得する。本編、レイドモードでそれぞれ存在する。
      • 体術やナイフの強化、ハーブの効果増強など内容は多様である。
  • ダッシュ
    • 『6』から輸入された要素で、従来作では走りに当たる入力で高速ダッシュを繰り出せるようになり機動性が上昇した。
  • しゃがみ撃ちと不意打ち
    • しゃがんで体勢を低くする「しゃがみ」状態になることで武器の手ブレが抑えられる他、移動速度が低下する代わりに物音を立てにくくなるので、敵に既づかれていない状態であれば背後から接近して「不意打ち」で敵を即死させられる。
      • 本作は、この不意打ちやナタリアの索敵を意識することで有利にすすめるステルスゲーム的な側面が強い。
  • 視界不良状態が登場。該当の攻撃を食らうと汚物でキャラの目が塞がり、実際に画面上を汚れが覆い殆どの視野が奪われてしまう。
    • 時間経過か前述の消毒布で回復可能。
  • ロックされた箱が登場。ミニゲームで封印を解除することが出来、中にはアイテムが入っている。解除はパートナーのみ可能。
  • 『RV』で好評だったカスタムパーツによる武器強化は続投。

評価点

システム面(評価点)

  • 『6』から改善された要素
    • QTEが存在しない
      • 『RV』より後に発売された『6』ではこれが多用されていたことが大きな不評を買っており、今作でも続投しているのではないかと不安視されていたが、一切なかったことは高評価された。
      • 正確にはある箇所で一度だけあるが、決まったボタンを連打するだけの低難度のため特に問題視はされなかった。
    • コンバットゲージが廃止され、体術が『RV』と同様の仕様に戻された。
      • スキルの取得により『RV』同様の溜め攻撃も可能。
      • 『5』『6』に存在したダウン追い打ちも復活した。
    • デフォルトの操作体系は『6』に近く完全なTPS仕様だが、あちらのような複雑なものではなくわかりやすい構成になっている。
      • 仰向け状態、スライディング、クイックショット、ローリング、武器のモードチェンジは廃止された。
    • ストーリーモードの場合、習得したスキルは全キャラ共有かつ自動発動するので、『6』のような煩雑さは存在しない。
      • ただし、特定のキャラでしか発動しない専用スキルも存在する。
    • あまり良い評価のなかったハーブのタブレット式がスプレーとして使う『5』の方式に戻された。
  • 『RV』から進歩した面
    • 弾薬上限時の拾得制限撤廃。
      • 武器を除いた所持アイテム管理は『1』~『CV』のようなスロット式のインベントリになり、『RV』と異なり弾薬がまとめられる上限に達すると複数のスロットに分けて所持される旧式仕様。弾薬バッグで1スロットあたりの保持数を増加させられる。拡張バッグを見つければアイテムスロット数を増やすことが可能。
      • パートナーにもアイテムをもたせることができ、彼女らにも拡張バッグがあるので最終的に所持できるアイテム数は多目だが、クラフト素材による圧迫も激しい。
    • パートナーとのアイテムの受け渡しは『5』のように手渡しを経由せずインベントリ上で直接移行できる。すぐ隣りにいる必要もなく高度差も無視できる。
    • 武器の切り替えは『5』同様に各方向キーに対応した箇所にセットする方式に回帰し、携帯機故の制限で相対的に対応キーが入れ替わっていた『RV』と比べると直感的でわかりやすくなった。
      • 持ち運べる武器種は4種類に増えた。また、マシンピストルとアサルトライフルが別カテゴリになった。
    • 拾えるアイテムがあるとHUDとして表示されるようになり『RV』のようにアイコンへカメラを照準せずとも取れるようになった。
    • 『RV』では敵の攻撃の直前しかできなかった緊急回避がステップを踏むようなモーションに変更され、いつでも出せるようになった。『6』と違ってコマンドもシンプルである。
      • スキルによって回避も強化可能であり、全ての動作をステップでキャンセルことも出来るようになる。
    • グラフィックの向上。前作は「DSの後継機」から想像される映像としては非常に高度であったことから良い評価を得たもののやはり携帯機の範疇であり、最初から据え置き用に開発されたため細かさは段違いである。
      • 反面、FPSが半減してしまった。

ストーリーモード(評価点)

  • シナリオ構成面
    • 前作『RV』では舞台や操作キャラが頻繁に変わって、メインである豪華客船の緊張感が削がれてしまうなどの批判があったが、今作では島の中だけで展開するようになっており、緊張感と恐怖を持続させる工夫をしている。
    • ゲームを再開すると前作にも存在した「前回までのあらすじ」のムービーや、チャプター終了時には「次回予告」のムービーも流れるなど、前作同様海外ドラマを強く意識したサスペンス調の作風、構成は健在。
    • クレアとモイラの目的が「敵を倒すこと」ではなくあくまで「脱出」であったり、バリー編の主なクリーチャーが旧来のゾンビに近いロトンであることなどから、直近のアクションメインとなっていたシリーズと比べ恐怖感が薄れにくくなっている。
  • クレアやバリーとその娘モイラの再登場
    • クレアは『ダークサイド・クロニクルズ』以来5年ぶり、バリー親子は『3』のエピローグ以来16年ぶりの本編登場となる。
      • 特にバリーは派生作品にもほとんど登場しなかったため、既に現役で最前線に立つことも少ないであろう年齢での久々な本編登場は注目の的となった。
    • クライマックスにおいてバリーが『1』の名台詞を発するシーンがあり、初代をプレイした人へのファンサービスと取れる演出がある。クレアとバリー親子の初共演も見所だろう。
  • ナタリアは第一印象こそかなり頼りなげに感じるが並外れて勇敢で、賢く、役に立つ局面が多い上に無意味に足を引っ張ることもないため中々よいパートナーとなっている。
  • 全編廃墟を舞台とした構成
    • 過去作では洋館や豪華客船といった比較的様式美が綺麗な場所が舞台になっていたが、今作の舞台となる孤島は、集落や収容所や工場はあるものの、ほぼ全て人の手が付かなくなった廃墟になっており廃墟探索ゲームの趣を取り入れている。
      • 従来のシリーズとは違う荒涼とした舞台において陰鬱で退廃的な雰囲気の中に不気味さが宿っており、新鮮味もある。
      • 廃墟の元になっているのは旧ソ連文化の集落であり、廃墟 + 社会主義国家のビジュアルの相乗効果を発揮している。
      • 本作は『2』のようなビックリ系演出を多用せず、雰囲気で怖がらせるように作られており、生理的嫌悪感の強いロケーションはその雰囲気を盛り上げることに一役買っている。
  • 怪物のバリエーションが豊富であり、バリー編とクレア編で異なった敵が主体になっている。
  • やり込み要素が非常に多い
    • 難易度はイージー・ノーマル・サバイバル(ハード)など一般的なものから、敵が一切視認できなくなる「インビジブルモード」や、制限時間内にエピソードの攻略を目指す「タイムリミットモード」といった一風変わったモードも追加されており、同じ内容でも違った感覚、プレイスタイルで遊ぶことができる。
    • 隠し武器の種類が多目であり、例えばノーマルをクリアすれば威力が低いが無限に撃てる「ボウガン」が、ハードをクリアすれば「ドリル」が解禁される。
    • この他にもリザルトで貰えるポイントを交換することでキャラクターモデルを鑑賞できるフィギュアやアートワークなどを解放することができる。
      • 特にアートワークは多くの場合別売りの書籍を購入して見られるものなので、それがゲーム内に収録されているのは嬉しいところ。
      • これら全てのコンプリートを目指すとなると長い時間をかけて遊ぶことができる。
  • ステージギミックが別パートにきちんと影響する。
    • 『2』ではザッピングシステムがあまり意味を成していなかったが、今作は各パートの行動が後に影響する場面がいくつかある。
      • 例えば、「前パートで敵に対して強力な罠を作動させていると後パートで回避ルートを探すことになる」、「前パートで特定の扉を開いておくと後パートで有利に探索できる」など周回時に気づくと楽しめる要素でもある。

レイドモード(評価点)

  • 基本のハックアンドスラッシュ的な面白さは健在。キャラと武器を強化し、さらに難しいミッションに挑戦するというサイクルは中毒性がある。
    • 本編のキャラだけでなく、過去作に登場したクリス・ジル・レオン、DLCを購入すればハンク・ウェスカーも使用可能。
    • ミッション数が前作から3倍近く増加、難易度も3段階から4段階に増加し、ボリュームアップしている。
    • 前作ではキャンペーンモードの舞台がステージとして流用されていたが、本作ではキャンペーンモードの舞台に加えてレイドモード専用のステージが用意されている。
    • ストーリーモードに登場したクリーチャーはもちろん過去作のクリーチャーも何種か登場し、本作のシステムで戦うことができる。
    • プレイキャラの体力ゲージや敵撃破数などが表示される様になった。
    • 前作のミッションクリア時にもらえるボーナスであるノーダメージボーナスが今作ではノーハーブボーナスに緩和されたため、多少のダメージなら評価に影響しなくなった。
    • 成長要素がより増加し、固有アビリティではなくプレイヤースキルをビルドできるようになった。ほとんどのスキルがレイドモード専用である。
      • プレイヤーのスキルは、実際に使用する事で何らかの効果を発揮する“アクティブスキル*3”と、『6』のスキルシステムに近い、装備することで常時効果を発揮する“パッシブスキル”の二種類がある。
      • スキルはプレイヤーがレベルアップした際にもらえるスキルポイントで強化でき、最大強化後に追加ポイントを注ぎ込めば全員に「継承*4」可能。
    • 武器属性の概念が登場。たとえば「火炎属性」なら当たった敵を燃やして追加ダメージを与えることができる。
  • ジェスチャーがかなり豊富。「行け」や「待て」という基本的なものはもちろん、「拍手」や「分からない」などかゆいところに手が届いており、果ては「トレイン」や「ロボット」といった妙なものまで数多く取り揃えてある。また、何故か謝るジェスチャーが特に豊富。
  • 本編では登場しなかった過去作からのゲスト出演モンスターも存在する。
    • お馴染みハンターに加えて、前作『RV』からはメーデーさんことスキャグデッド、『5』からは処刑マジニ、『6』からはナパドゥとラスラパンネといった強敵達が大集結している。
  • Switch版独自の新要素
    • 武器のカスタムパーツを自由に着脱可能。
      • これにより、他機種版に比べてレイドモードの快適性が大幅に向上した。
      • ただ、外す度にGOLDを消費してしまうので注意が必要。
    • 新たなカスタムパーツが追加。
      • ハーブやレア武器の出現率を上げるものや、最大Lvのさらに上であるLvΩ、前作のレアパーツであるオートローダーなどが追加された。
    • ミニゲームが追加。
      • バリーを操作して襲い来るゾンビを倒していく横スクロールアクションゲームが遊べ、スコアに応じてBPやGOLDが稼げる。

賛否両論点

システム面(賛否両論点)

  • 『RV』同様ストーリーモードでは体力ゲージが無い。代わりにダメージを受けると画面が汚れる仕様。
    • 体力ゲージがないことで臨場感は増すものの、本作の舞台上暗がりで視界の悪い箇所が多いため、さらに視認性が悪くなってしまうことへの批判はある。
  • クレア編で登場するモブ敵「アフリクテッド」はシステムに慣れず装備的に最も乏しい序盤の敵ながら動きが素早く、走りや跳びかかりで襲い掛かってくるため攻略の難所となる。
  • バリー編で一般的に出現するクリーチャー「レヴェナント」の仕様についてやや賛否分かれる評価となった。
    • レヴェナントは見た目からではわからない体のどこかに弱点があり、そこをある程度攻撃して露出させた上で追撃しなければ倒せず*5、しかも個体によって弱点位置が異なる。その上戦闘力が高く、攻撃力が高くて非常に素早い強敵である。
      • そんな敵がチャプター1の中盤から当たり前のように大量に出てくる*6
    • レヴェナントにうまく対処するためには、ナタリアの索敵能力で位置を調べて不意打ちで倒すか、ナタリアの感知能力で弱点の位置を見抜いて攻撃するかの二択である。
      • 基本的には不意打ちで倒すことを前提に作られており、スニーキングキル前提のステージ構成となっているが正面対決が避けられない状況もある。
      • 不意打ちにせよ正攻法にせよ操作キャラ変更をこまめに行わなければならず、緊張感と討伐手順の面倒さが半々と言った感じで、様々な要因で細かい作業が多くテンポ感の悪い本作のイメージを強めてしまうことになった。
      • また、不意打ち成功時の演出にて、弱点が本来の位置でなく背中に出現するため、設定的に矛盾はないのか疑問視もされている。弱点組織が体内を移動できるかどうかは明らかにされていない。
      • レイドモードではナタリアがいないので、「弱点が出てくるまで各部位を攻撃するか、炎上させて無理やり倒す」という力技頼みになってしまう。
  • 『6』で問題視された、ハンドガンを装備した時にその都度薬室を確認する動作がそのまま継承されている。
    • ソロプレイではキャラを切り替えた時にもこの動作は発生するので、鬱陶しく感じる人もいる。
      • ただ動きが完全に止まるわけではなく移動などは可能であり、銃を構えるといった動作ですぐキャンセルできるので殆ど気にならない。
      • むしろリアリティがあって良いという声もある。
  • ビジュアル的に攻撃性や陰鬱さを感じることがある
    • 舞台が全面荒廃していることに加え、本作のグラフィックコンセプト上コントラストが控えめで心細さや物憂い雰囲気が漂い、恐怖とはまた違った殺風景な印象を受ける。
    • コンセプトカラーが前作の反対色となる刺激的な赤を基調に、イエロー系、オレンジ系、黒が配色されておりUIや敵のデザインに反映されているため心理的に不安になりやすい。
    • 拷問や発狂や苦痛を扱っているため、変異した敵の身体にも拘束や迫害の後が痛々しく唸り声も獰猛で、フィールドの随所に悪趣味な猟奇的要素が見られる。
      • 従来とは違った方向でグロさや嫌悪感を全面に押し出している。こうした雰囲気が好きであれば楽しめるだろうし、刺々しさや邪悪さやダークさなど今までとの雰囲気の違いに戸惑うこともあるかもしれない。外伝ならではの方向性と言ったところか。
  • 実績関連
    • 評価点の項でもやり込み要素が多いことを述べたが、一方でこれらは「無駄に多すぎる」「細かすぎる」とプレイヤーに思わせる。
      • 具体例を挙げると「チャレンジメダル」「リワード」「レコード」はそれぞれ別。
      • その内容も「ナタリアの投石を15回当てる」「モイラのライトで敵を20体怯ませる」(チャレンジメダル)、「レヴェナントの武器付きの腕を30回破壊する」「ジャンプ中のアフリクテッドを30回撃ち落とす」(レコード・実績)など要求される回数が無駄に多いものも。
      • チャレンジメダルは各エピソードにあるが一度で全て取るのは困難なためコンプしようと思えば大抵同じエピソードを何周もすることになる。
      • これらに加え、マップ中に隠された調査ポイントも複数種・数十箇所存在する。
      • 事細かに達成項目が列挙されているのは『6』の要素が入ったことによる弊害と言える。ここまで来ると「やらされている」感が強く、全てを積極的に埋めようというモチベーションが湧いてこない。
      • 実績を狙うとプレイスタイルが制限されるため、死亡数や命中率にすら制約のなかった『4』が懐かしがられることもある*7
    • これらやその他の本ページで記述されている面倒な要素のためかPS4版のプラチナトロフィー取得率は2020年現在で1%を切っている。

ストーリーモード(賛否両論点)

  • 前作に比べてやや単調な脚本
    • 多数のキャラが入り乱れ二転三転する展開が売りだった前作『RV』に比べると、 今作ではメインキャラ数が減少した影響かどんでん返しも少なく、割と先の読みやすいシンプルな構成になっている。

レイドモード(賛否両論点)

  • レイドモードのゲームバランス
    • スキル継承により、最終的には好きなキャラを好きな性能にして戦える一方、前作にあったキャラの個性や「攻略しやすいキャラを探す」といった要素が無くなっている。
    • 個別にスキルビルドする兼ね合いからか、獲得経験値が個別管理されキャラクターレベルがそれぞれ独立するようになった。
    • このために育成の手間が膨大になり、前作と比してプレイボリュームの水増しのようになってしまった。
    • 新たなスキル・パーツ群も、攻略法のテンプレ化に拍車をかけている。
      • たとえば、セミオート式のスナイパーライフルに、弾薬所持量とリロード速度を高める「スナイパーライフルマスター」・敵を炎上させる「火炎弾」・炎上中の敵へのダメージを高める「延焼」・弾丸が敵を追尾する「誘導弾」を載せたもの*8が挙げられる。
      • 他にも、手軽に敵を足止めできるビン類、自身にダメージ無効化や透明化を施す「メタルコート」「クローキング」・敵の棒立ち・同士討ちを誘う「幻惑」・超ダメージを誇る「感電重ね掛け+ロケットランチャー」など、強力な戦法が揃っている。
      • 一応これらのスキルを全て育てようとするとかなりの労力がかかるので、序盤から無双できるというわけではない。
    • エネミースキル(問題点にて後述)が実装されたことで、高難易度のミッションほど接近戦のリスクが高く、強力な戦法に頼らざるを得ないという側面もある。
  • マップ構成や敵の配置・出現パターン
    • 前作は基本的に船という閉鎖空間を舞台にしていることや、敵自体の設定を活かして、敵が死角に配置されていたり、隙間から湧き出すなど多彩なパターンが存在した。
      • そのため、的確に倒すための武器構成や立ち回りを考え、なんども挑戦し配置を覚えて倒していくことで、プレイヤーの上達を実感できるようになっていた。ノーダメージボーナスを狙うなら何度も試行錯誤を重ねることになる。
    • 今作のレイドモードは仮想空間での戦闘シミュレーターという設定になっているからか、音がして特定の場所から敵が出現するというパターンがほとんどな上、マップが前作よりも視界が開けていることも多いので比較的簡単に出現場所で待機して倒したり、距離をとって態勢を立て直すといったことができてしまう。
    • マップの構成も、「入り組んだマップの最奥部へと進んでゴールメダルを割る」という構成が主流だった前作に対し、今作は「一本道の狭いマップで密集した敵を全て倒す」という構成が殆ど。
    • ノーダメージボーナスがノーハーブバッジへ緩和されたこともあり、試行錯誤という面はやや後退してしまった。
      • これはコンプリートバッジを取得することがミッションを増やす唯一の手段である関係上、仕方のないことでもある。
    • ミッションの難易度が上がっても、敵のレベルの上昇とスキル持ちが増えるだけのため、難易度が上がっても攻略法があまり変わらず新鮮味が薄い。
    • ただ、これらの変更によって気軽にプレイしやすくなったとも言える。

問題点

システム面(問題点)

  • 一部アクションの粗
    • 『RV』と同じ仕様上、体術のバリエーションが少ない。加えてレイドモードのキャラ間でそれの使い回しが目立つ。
      • 『RV』に比べて演出がショボく巻き込み範囲も狭いなど、明らかに劣化している。
    • ダッシュに慣性が働く仕様とマップ上に障害物が多い設計が合わさり、オブジェクトに引っ掛かりやすい。
      • フィジカルコンバットゲージこそないものの本作にはスタミナの概念があり、ダッシュし続けるとバテてしまう。
    • はしごを昇降するには、近づいてアクションボタンを押した後にスティックを倒し続ける必要がある。また『6』同様に昇降中も攻撃を受け、その場合は落下して昇り直しになる。
      • 攻撃を受けない様に邪魔な敵を遠くに引きつけたり片付ける手間が増えゲームとしてのテンポが悪くなった。
    • 『6』同様、ライフルの照準がスティックで自由にズームできない。
  • 女性用モーションの流用
    • 今作では男性キャラを使用している場合であっても、女性キャラのモーションがそのまま流用されている。
      • そのため、バリーやクリスのような大柄な男性キャラだと違和感がある。
  • スティックのデッドゾーンの広さ
    • 今作はスティックのデッドゾーン(スティックを傾けても反応しない範囲)が広いため、精密な照準操作がし辛い。
  • ボタン配置の問題点
    • PS系以外のハードでは方向キー(十字キー)は左スティックの下に配置されているため、 各方向に割り当てた武器に切り替えようとすると一旦スティックから親指を離し、キャラを立ち止まらせる必要がある。
  • アクションボタン
    • アイテムを拾う、特定のオブジェクトを調べる*9、アイテムや項目を選ぶ(いわゆる決定ボタン)、これらの機能が3つのボタンに分散しており、非常にややこしい。
    • 上記の「特定のオブジェクトを調べる」はキャンセルボタンと被っており、メニューを開いた直後に閉じてしまうことが間々ある。
  • 全体マップの削除
    • 各所の地図を入手すると画面右上にミニマップが表示されるが、マップ全域を表示する機能はない。
    • ミニマップの表示範囲は相応に狭く、従来作同様に各所を往復するシーンも間々ある。特にEXエピソード1では所々に時間制限があるうえ、漁村*10という難所もあるため非常に不便。
  • イベントなど途中で強制的に歩かされる部分がある
    • 初見では悪くないが、周回を重ねると煩わしく感じる。
      • タイムリミットモードではここをうまく短縮しないと制限時間が厳しくなってしまう。
      • また公式が注目させたい部分にカメラが寄る演出も引き継がれているが、カメラ操作は元よりこれも演出中はゆっくり歩くことしかできないためゲームテンポを削いでしまっている。
  • AI操作時のパートナーの仕様
    • パートナー操作時、主人公はスキルを装備しないと発砲してくれない。スキルの発砲も弾薬を消費しない代わりに威力は低めに設定されている。
      • このパートナー操作時に敵に遭遇すると、スキルがなければ棒立ちかナイフで攻撃し始めるため、無駄にHPが削られ勝手に被害を拡大する。
      • AIは敵から距離を離したり回避などの防衛行動はしない。またモイラのライトなどで怯ませると弱い体術で攻撃され勝手に怯みを解除されるなど融通が利かない部分が大きい。
    • 無理やり交代させられているような場面が多い。
      • 「『RV』の隠されたアイテムを発見するためのアイテム「ジェネシス」の役割をパートナーが担っている*11」「2人を交互に入れ替えて障害物をどかすギミックが多い」ことから、ソロプレイでは事あるごとに交代することになるため、やらされている感が強くテンポが悪い。
    • AIの作りもお世辞にも洗練されているとは言えない。
      • 前述した障害物をどかす謎解きは、『5』や『6』でAIが普通にできていたので気になりやすい。
      • 共同作業時離れた場所にいるAI操作の味方はレスポンスも遅く、『5』『6』でもあった遠くのAIが角や障害物に引っかかる問題も残っている。
      • 役割が決められている以上、戦闘時は主人公を操作するようにしなければならないのだが、そうなると上記のテンポの悪さも相まって、2人組にしたことによる面白さよりも面倒さの方が大きくなってしまう。
  • 新登場のクリーチャー“グラスプ”の面倒くささ
    • この敵は視神経に作用するガスで姿を眩まし、即死攻撃を仕掛けてくる敵*12
    • 近づくと周囲の風景が歪み始め、羽音が聞こえるようになるが、完全に姿を把握することはできず、捕まれると問答無用で即死する。さらに演出がエグいうえに長く、スキップも不可能。
    • ナタリアの能力で姿を視認するか、煙幕ビンなどの煙を使えば効果範囲にいる個体は目視が可能になる。しかし前者はバリー編限定、後者は投てき武器の素材に限りがある。誘引ビンにも引っ掛かるが、同じく気軽には使えない。
    • ナタリアは石で殴るか投石を当てることで直接ダメージを与えることが出来るが、最低難易度以外では一撃で倒せないことが多い。
      • NO ESCAPEではスキルを最大まで強化しても投石を3回当てなければ倒せない。
    • 殴るためには近づかねばならず、投石をしたとしても仕留められなければ投げた場所(=グラスプの近く)まで石を回収しなければならないため、石を回収しようとしてグラスプに捕まり行動不能になることも*13
    • ナタリアで位置を確認してからバリーに切り替えて銃で攻撃することも出来るが、その際AI操作のナタリアは「もっと右!」「近くまで来てる!」と大雑把にしか居場所を教えてくれない。
      • 銃撃を当てても仕留められなければその場から大きく移動してしまい、またナタリアで位置を確認する必要があり更に面倒。
    • グラスプは常に飛行しており「基本的に平地近くを低空飛行している」とは言え微妙に高さがズレて攻撃が当たらないこともあるため、1人プレイだと操作キャラを何度も切り替える必要があり煩わしい。
      • 難易度SURVIVAL以上だと縦軸方向にも積極的に動いてこちらを翻弄するような動きを見せる。
    • また、他の敵と同様最初から出現しておらず「条件を満たすとスポーン」というパターンもある。この時も当然姿は見えず、周囲の風景が歪む特徴が表れてようやく出現を確認できることも。
    • クレア編ではアフリクテッド系の敵が、バリー編ではロトンとレヴェナント系の敵が現れるのだが、グラスプはどちらにも出現する*14
    • 一応バリー編に多く出現するが配置の都合上ほぼ必ず倒さなければならないようになっており、登場数が少ないクレア編でも上記の特徴から居場所を推測するしかないため、安全に倒すなら煙幕ビン・誘引ビンは必須である。
      + クレア編について
    • クレア編エピソード4の登場敵はなぜかコイツだけとなっており、制限時間イベント中にまで登場。時間に余裕があるとはいえ多くのプレイヤーがダッシュするであろう先にコイツが配置されている。煙幕ビン・誘引ビンを直前に置いておくなどの救済処置すら無く、「難しい」というより嫌がらせである。
    • チャプターのリザルトには命中率が関わってくるため、このクリーチャーの仕様から当てたくてもなかなか攻撃が当たらない=命中率が下がりSが取れない事態も往々にしてある。
    • これらの要素からただ面倒なだけと不評を買った。
  • マルチプレイについて
    • 『6』からかなり縮小され、ストーリーモードの協力(オフライン限定)とレイドモードの協力のみとなった。『6』で一定の評価を得た「エージェントハント」の実装を望むユーザーも多かったのだが…。
    • オフライン協力プレイにて2P側のオプション設定が保存されず、一時解散する(タイトル画面へ戻る)たびに設定し直す必要がある。
  • 前作より薄まった恐怖感
    • 今作は比較的視界の開けたマップが多く、前作『RV』のような「閉鎖的な通路を歩く恐怖」がない。
    • クレア編とバリー編でほぼ同じマップを進むことになるため、視覚的に飽きやすい。
    • 天井から突然敵が降ってくるなどのびっくり系演出も少なめ。

ストーリーモード(問題点)

  • 前作『RV』と関連性が薄い。
    • 「テラグリジア」や「FBC」などの関連ワードがちらほらと出てくる程度。前作の関係者も登場するが、肝心の『RV』には名前すら出てこないため後付け感は否めない。
      • 「ウェスカー」や「ウロボロスウイルス」など、関連性で言うなら寧ろ『5』の方が強い。
  • エピソード数が前作より少ない
    • 全4エピソードが主人公2人分で計8話、エクストラエピソード2つを合わせても10話であり、エクストラエピソード無しで12話あった『RV』より少ない。
      • 中にはボス戦無しで終わってしまうものもあり、肩透かしを喰らうところも。
      • 本作の前に発売された『6』が批判はあれどシリーズ最長レベルだったこともあり比較されやすい。
      • ただし、評価点にもあるように様々なモードや隠し要素は用意されており、その点を加味するとボリュームそのものが薄くなったわけではない。
      • 1エピソードあたりのマップは結構長めなので、初見プレイであれば短く感じることはあまりない。
  • 日本語字幕と日本語吹き替え音声の言い回しが異なる部分が目立つ
    • 『バイオハザード』ではお馴染みの、英語台本と日本語字幕との内容の乖離である。
    • 他の作品であれば吹き替えが後付けであることや字幕の文字数に対する台詞の長さなどのやむを得ない理由が考えられるが、本作の場合は字幕と吹き替えが同時収録されている上に『RV』が完全一致していたため批判されやすい。
  • また、それらを避けて過去作のように英語音声でプレイするとこちらも表現がだいぶ違う。
    • バリーは英語だと軽口を叩くこともある。日本語のバリーがナタリアに対して「お前」と呼ぶこともあるなどぶっきらぼうな印象を受けるのに比べ、英語ではナタリアへの呼びかけで「ハニー」「スウィートハート」など小さな女の子に語りかけるアメリカのおっちゃん風の言葉遣いになっている。
    • 日本語のモイラは「サイアク」という言葉を口癖にするキャラだが、英語では「〇uck」や「〇hit」などを多用する乱暴な言葉遣いである。若者言葉と考えれば妥当かもしれないがややニュアンスが異なる。
  • シナリオ内容
+ ネタバレ注意
  • 説明不足な点
    • 「序盤でクレア達を拉致した部隊の正体やその後」「孤島から脱出したクレアが救助されるまでの日数・過程」「クレア達に投与されたウイルスの経過」などが特に説明のないまま終わってしまう。
      • バリーが孤島発見に半年を要した理由についてはゲーム外で説明がなされており、本編に含めるべきとの声が多数上がった。
      • ウイルスについてはモイラの場合だと「発症することもなかった」の本人の台詞だけで済まされている。エピローグで描かれる本作の2年後に当たる『6』当日もクレア達は健康なので問題はないと思われるが…。
  • サブキャラクターの扱い
    • サブキャラの出番が少ない。前作では操作する場所やキャラが切り替わることで、サブキャラクターも印象に残りやすいよう工夫されていたが、本作はそのような演出がないこともあって印象に残りづらく、サブキャラクター自身の出番も大幅に減っている。
      • ペドロやエフゲニーなど見せ場はあるキャラもいるが、ジーナなど序盤ですぐに雑魚敵に殺害され退場する印象に残りづらいキャラもおり、せっかくの要素を活かしきれていないところもある。
  • マルチエンディング方式の意味合いの薄さ
    • 分岐条件はあるキャラがトラウマを克服する事だがタイミングがわかりづらく、分岐後の内容も“クレア編で瓦礫が落ちてそのキャラがそれに巻き込まれて生存or死亡する”という脈絡のないもので、何故瓦礫に巻き込まれて生きているのかも特に大きな説明はない。
    • また「GOODEND」とは言うものの最後のオチではかなり不穏な要素が提示され*15、スッキリしない後味で終了する。紆余曲折あってもエンディングはすっきり終わる従来のシリーズと比べ浮いている。
  • 悪役の動機やモイラのバックストーリーに関してもストーリー上であまり華々しく印象付けられるとは言えず、感情移入が薄めである。
  • 本作の脚本は比較的淡々としており、特にバリー編はビジュアルが鬱々としているのもあって途中経過に盛り上がりが欠けるところがある。
  • 過去作と違い、シナリオクリア特典のエクストラ武器を使用するとゲーム評価が「C」で固定されタイム表記もなくなる。短時間クリアや高評価クリアの助けにならず、無双プレイも虚無感を感じてしまう。

レイドモード(問題点)

  • キャラ育成・武器強化の手間
    • 有用なスキル群を本命キャラに付与するには、必然的に複数のキャラを育成しなければならず面倒。
    • 各キャラをレベル50(最大値は100)まで育成するたびに新たなジェスチャーを習得・共有できるのだが、こちらもコンプリートを目指すと莫大な手間がかかる。
    • ストーリーモードでは武器のパーツを自由に変更できるが、レイドモードでは「有料でパーツを破壊してスロットを開ける」「有料で武器を破壊してパーツを回収する」の二択。つまり、有料なのに破壊した方は消えてしまう
      • 高レアリティの武器とパーツを併用すること自体にリスクが付き纏うため、『RV』の仕様と比べて明らかに不便。
      • 前述の通り、後発のSwitch版では武器を壊すことなく、有料でパーツを回収してスロットを開ける仕様に変更された。その結果、こちらが実質的な完全版となった。
  • エネミースキル
    • 接触による状態異常と撃破時の爆発が厄介な3属性、足元に毒霧を発生させる「ポイゾナス」や、カウントダウンの終了前に倒さないと即死級ダメージを受ける「死の宣告」など、近付くだけでプレイヤーに危険が及ぶものが殆どであり、体術などの近接攻撃が難易度の高いミッションになるほど使いづらくなる。
      • 他にも正面からのダメージを激減させる「バリア」や、照準を合わせないと姿を現さない「インビジブル」*16、こっちの銃を落とさせる「ディスアーマー」などがある。
      • ストーリーモードのグラスプのように面倒くさい面の方が大きくなってしまっており、銃を好きなだけ撃ちまくれるモードのコンセプトに合っていない。
  • 登場キャラクターの地味さ
    • 今作は前作同様、本編に登場したキャラクターを主に使用してゲームを進めていく。しかしこの内ゲーブ、ペドロ、ジーナ、ニールの4人は本編での掘り下げ描写がほぼなく、キャラとしての魅力に乏しい。
    • そのため個性の強いキャラが勢揃いだった前作に比べると、どうしても見劣りしてしまう。一応クリスやレオンといった人気キャラを登場させることでなんとか華を持たせようとはしているが…。
  • その他
    • ナタリアの能力で弱点を見つける事が前提となっているレヴェナント、発症ペドロがレイドモードでも登場するのだが、ナタリアがいないため弱点がどこにあるかは分からない。
      • 火炎ビンが有効なレヴェナントはともかく、中ボス格である発症ペドロは火力でごり押しするしかない。
    • ステージは大半が『6』からの流用であり、シリーズ経験者からは視覚的な真新しさがない。
    • 『RV』ではミッション開始時と終了時に各キャラクター専用のセリフが用意されていたが、今作では廃止された。
    • 『RV』に登場したジェシカ・レイチェル・レディハンクが今作のキャラクターであるジーナのコスチューム扱いになったため、声やモーションがジーナと全く同じになってしまった。
      • 一応、レイチェルとレディハンクは前作でも担当声優がジーナと同じだった。またレイチェルは「ジーナと名字が同じ」「外見や役割が似ている」という共通点がある。
    • 現在はアップデートで修正されているが、以前は武器の増殖バグが猛威を振るった。

その他

  • フレームレート
    • PS4版のフレームレートは発売当初30fpsを下回る場合もある程不安定だった。現在はアップデートで改善されているが、やはり処理落ちはある所はある。
      • Win版は4K解像度やハイフレームレート(最高120fps)での出力に対応。推奨スペックは『6』とほぼ同等だが、こちらも最適化不足でパッチが当たるまでは推奨スペックを満たしている程度では「快適にプレイできる」とは言い難かった。
      • 余談だが、据置機ではパッチを当てる前も後もOne版が一番安定しておりfpsも高い。
      • 後年に移植されたSwitch版は30fpsではあるものの、カクツクことは少なく安定した挙動になっている(場面によっては60fpsの部分もある)。
  • PSV版について
    • ただでさえ不安定で重いゲームな上、PSV版はハードスペックが全く追いついておらず、グラフィックに於いて大きく妥協したマルチ展開となった。
    • 半年ほど遅れて発売されたPSV版はDLCが全て収録済みだが、据置機とは異なりストーリーモードの協力プレイが行えずWeb連動サービス「RESIDENT EVIL NET」にも対応していない。
      • さらに、10秒強ですんでいたロード時間が30秒前後かかる。レイドモードではロードする機会が多いためストレスがたまる。
  • Switch版の問題点
    • 携帯機だがパワー不足で描画が悪いこともなく据置機版に近い品質だがロード時間がかなり長い。同世代に当たる『5』『6』の移植版と比較してもかなり長めであり、本編はもとよりレイドモードをプレイする際のストレスとなりやすい。
    • 『RV』と違いレイドモードをオフラインでプレイする際に機内モードをオンにしていても強制的に通信チェックが入るのでテンポが悪い。

総評

バリーの本編再登場や1週間ごとに1エピソードずつ配信する新しい配信形態で話題となった本作。
システム面の改善や正当進化した部分は多いものの、前作とつながりが薄く説明不足なシナリオや、面倒な要素の増えたレイドモードなど、前作と比較すると手放しで褒められない難点もまた増えてしまい、前作ほどの評価は得られなかった。
「ちゃんと遊べてシリーズの血を受け継ぐ『バイオハザード』」ではあるが、周回プレイで何度もシナリオを遊ぶことを前提としている割には細かな制約や手間の多さから周回向きでない面も強く、傑作と認められた前作と比べ娯楽性が行き足りていないところがある。
どちらかといえば既存作を遊んだことのある人向けであろうか。
ただ、『6』で不評だった点はほぼ改善されており、過去作で解消されなかった前振りに繋がる要素もあるのでシリーズファンならやってみる価値はあるかもしれない


余談

  • スタッフロールには前作の開発元であるトーセのロゴが在る。
  • 本作発売と同時期に『週刊少年チャンピオン』にて本作のその後のクレア達が登場する漫画『バイオハザード・ヘヴンリーアイランド』の連載が開始、単行本化された。
    • 本作だけでなくのちの『バイオハザード・アンブレラコア』とも公式連動している。
    • この漫画はシリーズでは珍しく主人公とヒロインが日本人である。過去にもモブには日本人がいたり、メインキャラでも日系二世や日本国籍のキャラは登場したが、明確な日本人のメインキャラとしてはシリーズ初である。
    • なお、同著者による前作『バイオハザード・マルハワデザイア』は『6』との公式連動漫画でシナリオも『6』と同じ人物が務めていたが、こちらは連動元の本作と同じく佐藤氏がシナリオを手掛けている。
      • そのため、作画担当は同じながら作品の雰囲気は異なっている。
    • ちなみにこちらの作品は、前作『RV』のキャラクターであるパーカー・ルチアーニも登場している。
  • 今作には、虫系の敵としてオオウデムシ*17が登場するのだが、「世界一気持ち悪い生物」の筆頭として挙げられる場合も多い本生物を今作オリジナルの生物と思っている人もおり、これが実在する生物であるとことを知って驚愕することが少なくない。
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最終更新:2024年04月02日 09:04

*1 初出はCG映画『バイオハザード ディジェネレーション』である。

*2 本作では組み合わせるとグリーンハーブの量が増える。

*3 投てき武器など一部の攻撃はこのスキルに分類される。

*4 他キャラは自分のスキルポイントを消費して習得し、レベル1から強化していくことになる。

*5 一応、火炎ビンやドラム缶の炎上ダメージを利用すれば、弱点なしで倒せる。

*6 しかも、チャプター1の終盤では無限湧きしてくる始末である。

*7 だからといって『4』がヌルゲー呼ばわりされたこともなく、プレイヤーサイドが自発的に様々なプレイスタイルや縛りプレイを編み出していた。

*8 誘導弾のおかげで遠近両用かつ容易に命中し、特定の部位を狙えなくなる(一部の敵にトドメを刺せない)という欠点は炎上でカバーし、予備弾は最終的に100発以上、と隙がない。

*9 移動用の扉・はしごなどに加え、武器カスタム用の机、キャラカスタム用のマネキン、レイドモードのミッション選択用の扉など多岐に渡る。

*10 入り組んだ地形を制限時間内に探索するのだが、敵に発見された場合は30秒以内に脱出地点へ着かねばならない。

*11 パートナーは銃を使えないため、全編を通して「弾薬を見つける → 主人公に切り替えて拾うかアイテム画面から受け渡す」という二度手間が頻発する。

*12 即死攻撃と透明化能力を持った昆虫型クリーチャーという特徴から『4』『5』の「ノビスタドール」と「リーパー」を組み合わせたような敵となっている。

*13 一応、ナタリア1人で進まなければならない状況では周囲に石が大量に用意されているといった救済措置はある。

*14 2つのエピソードを跨いで出現するのはグラスプと犬のみ。

*15 そもそも話の顛末はほぼ同じである。

*16 レイドモードではグラスプの透明化能力もこのスキルに分類されており、照準を合わせれば視認可能。

*17 本来のオオウデムシは昆虫ではなくクモやサソリと同じ鋏角類である。