太鼓の達人 TAIKO DRUM MASTER

【たいこのたつじん たいこどらむますたー】

ジャンル 和太鼓リズムアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 ナムコ
発売日 2005年3月17日
定価 タタコン同梱版:5,980円/単品:3,500円(共に税別)
判定 なし
ポイント 洋楽がメインの太鼓の達人
ボリュームは薄め
太鼓の達人シリーズリンク


概要

2004年10月26日に発売された『太鼓の達人』の北米版である『Taiko: Drum Master』を日本向けにリメイクした作品。

特徴 (及び評価点)

  • 収録曲は洋楽が中心。
    • 『太鼓の達人』ではあまりピックアップされない洋楽だが、本作は18曲収録されている。
    • 北米版には入っていない追加楽曲もあり、「The Loco-motion」や「September」など、一度は聴いたことのある曲があるはず。
      • かの有名なロックバンドQUEENの楽曲に至っては3曲も収録されている。
    • クラシックやナムコオリジナルは過去作の再収録。
      • 隠し曲である「さいたま2000」は『三代目』ではその難しさゆえに存在しなかった譜面分岐があり、家庭用作品初の達人譜面が収録されたことになる。
    • 楽曲のジャンルは他作品と異なり、Pop (ポップ)・Rock (ロック)・Children's Song (どうよう)・Classical (クラシック)・Namco Original(ナムコオリジナル)の5つ。
  • 一部を除いて、ゲーム内の表示や音声は全て英語。
    • そのため、文字は全て横書きになっている。
    • 演奏ゲームでは判定の表記が「良」「可」「不可」から「GREAT」「GOOD」「BAD」に、音符の下に表示される「ドン」「カッ」などの文字が本作では連打の「Drum roll」のみと、仕様が変更されている。
      • しかし魂ゲージの「魂」はしっかりと日本語表記。
    • 英語を流暢に喋るどんちゃんは現在のところ、この作品のみ。声も外国人によるものでありなかなか新鮮。おなじみ初心者道場(チュートリアル)ではどんちゃんとバチお先生が英語詞で歌っている。
      • 取扱説明書にはちゃんと日本語訳が記載されているため、英語が苦手なプレイヤーにも安心。
  • 本作は2人用譜面が多く収録されており、セッションを楽しむことが出来る。
  • ミニゲームも収録されているが、『四代目』(以下CS4)と同じ。
    • 「どんぶりドンドン」のみ未収録。文化の違いによるものと思われる。

問題点

  • 全体的にボリュームが薄い。
    • 全収録曲は隠し曲を含めても33曲と、2年前に発売された『ドキッ! 新曲だらけの春祭り』よりも少ない。
      • 北米版は31曲なので一応増えてはいるが、本作で削除されている楽曲も多い。
      • 本作のOP曲とED曲である「きょうはたいこ曜日」と「どんちゃん世界旅行」はどちらも未収録。
    • 隠し要素は楽曲と難易度のみ。『タタコンでドドンがドン』からあった隠し音色は存在しない。
    • 解禁方法もノルマクリア・フルコンボした際の王冠の数が一定値を超える、というものなので慣れているプレイヤーなら1時間以内で全ての隠し曲を解禁できてしまう。
      • 場合によってはおにコースの出現が最後となることも。他作品と比べてやりこみ要素があまりないので飽きが早い。
    • 北米版も同様だが、CS4からあった対戦モードの「わいわい太鼓合戦」が存在しない。
  • 演奏ゲームのシステムはCS4と同様であるため、2005年に発売されたにもかかわらず『五代目』で追加された要素は無い。
    • ゴーゴータイム、お芋音符が登場しない。『五代目』よりも前に発売した北米版はともかく、日本版は追加しても良かったのでは。
    • 200コンボを超えると音符がノリノリになってプレイヤーによっては精度が取りづらくなる、曲から選択に固定されて難易度から選択できないといったCS4の問題点もそのまま。
      • 関連楽曲が無かったCS4はともかく、本作は「もじぴったんメドレー」が収録されているのに踊り子にもじぴったんが登場しない。
    • また、画面に一曲しか表示されない仕様であるからか、曲選択時にハイスコアの確認ができない。
  • 個別のセーブデータが作れない。
    • CS4以降演奏ゲームやミニゲームの出来に応じてポイントが与えられ、貯まると称号が1段階上がり隠し要素が少しずつ解禁されるドンポイントのシステムを取っていたが、この仕様のため未搭載。
    • 演奏ゲームでハイスコアを更新した際は、その度にネームエントリーを要求される。当然ながらアルファベットであり、タタコンでの入力はやや煩わしい。
      • 2回目以降は前回使用した名前が記憶されているので、1人プレイ時はいくらか煩わしさが解消されるか。
  • シリーズ全体を通しての問題点ではあるが、難易度表記があてにならない。
    • AC6で猛威を振るった「さいたま2000」と「Ridge Racer」が1年足らずでどちらも★×9に降格。同年に発売された『ぽ~たぶる』では再び★×10になっていることから、本作は当時の基準においてやや厳しめのものとなっている。
      • 特に「さいたま2000」は(譜面分岐ありの場合)当時最難関に匹敵する譜面として呼び声が高かったため、このゲーム発売当時の基準で★×9表記はとんでもない詐称である。
    • 特に顕著なのは「太鼓のマーチ」。初出から一切譜面変更が無いにも拘らず★×7→★×5と2段階も降格している。当時より難易度基準が厳しい現在でも★×7であり、もの凄く極端。
      • ★×5だとナメてかかったら複雑な譜面構成にかかってノルマ落ちしたプレイヤーもいるだろう。
    • 一方で、「Material Girl」などの明らかに逆詐称である譜面も存在する。
      • クラシック曲の一部は難易度の降格にあたり譜面変更がされている。他作品でプレイしたことのある人は肩透かしを食らうかもしれない。

総評

ボリュームの薄さなど問題点となる箇所が多く見受けられるが、海外の雰囲気が出ており、ゲームシステム・デザインが海外仕様となっているという本作にしかない大きな魅力があり、『太鼓の達人』シリーズにおいて一際異色を放っている。
『太鼓の達人』で洋楽を遊びたいという人なら、それなりに楽しめる一作。

余談

  • CS4同様、パッケージ裏に隠し曲を含むすべての収録曲が掲載されてしまっている。
    • もっとも隠し曲は過去作のナムコオリジナル楽曲であるため、載っていなかったとしても驚きは少ないと思われるが。
  • 2022年1月27日、Xbox One/Series X・S/Windows向けに『太鼓の達人 The Drum Master!』が配信された。
    • 本作と名義がほぼ同じだが当然全くの別物
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最終更新:2023年04月29日 03:07