ポップンミュージック ポータブル2

【ぽっぷんみゅーじっく ぽーたぶるつー】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2011年11月23日
定価 UMD版:5,040円(税込)
ダウンロード版:4,500円(税込)
廉価版 PSP the BEST:2013年3月14日
UMD版:2,940円(税込)
ダウンロード版:2,300円(税込)
判定 良作
ポイント まさかのポータブルの続編
実質『CS16』
DLCで曲が追加できるが、やや難あり
初期バージョンでは一部不具合
ポップンミュージックシリーズリンク


概要

2010年2月4日に『ポップンミュージック ポータブル』が発売され、多くのファンが歓喜した。その成功を受け、翌年に発売されたのが本作である。
本作はAC版『ポップンミュージック 16 PARTY♪』(以下AC16)をベースとしており、前作と違いUI等のデザイン面もそのままAC16に準拠したものになっているため、実質的な移植版の趣がより強い。
ただし前作同様に家庭用独自のストーリー付きモードが採用されるなど、ただの移植に留まらない作品となっている。

主なモード

フリープレイモード

  • 好きなキャラを選んで好きな曲をいくらでもプレイできるが、隠し曲はパーティーモードで解禁しておく必要がある。
  • DLC楽曲やキャラも自由に選択可能。
  • アーケードやトレーニングとは違い、パーティーモードから独立したモードになっている。

パーティーモード
本作のメインとなるストーリー付きのモード。
MZD主催の元、ミミかニャミのうち最初に選んだ方を操作し、フィールド上にいるキャラ達を招待して様々なパーティーを開催していく。
前作のアドベンチャーモードを継承した形式だが、今作では「出逢ったキャラをパーティーに誘う」という、AC16のイベント「あつまれ!ポップンパーティー」に相当する要素が組み込まれている

+ 【ゲームの遊び方】
  • マップ探索
    • マップはすごろくマップ状の形式で、キャラクターやアイテム、先のルートに通じる扉やワープゾーンなどが設置されている。
    • マップ上のキャラクターと接触すると会話となり、キャラクターによってはポップンバトルが発生し勝つことでポイントを貯めることができる。
      • このポイントは特定のフィールドへの移動・パーティ開催の画面でキャラに招待状を送るときに使用する。
      • また、本作ではキャラとの対戦時に最初から難易度選択が可能。
    • 探索を繰り返してパーティ開催に必要なキーアイテムの収集とフラグ立てを行うパートとなるが、ゲーム開始直後はいける範囲がレベルによって制限されている。
      • 各レベル毎に開催できるパーティが決められており、その段階でのパーティを全て開催することでレベルが上がり、マップ上の探索範囲が広がって新しいパーティを開けるようになる。
    • また、ミミニャミの自宅の内装をチェンジできるコーデアイテムも落ちており、収集することでパーティの雰囲気に合わせた内装に変えられる。
  • パーティ開催から終了までのプロセス
    • パーティの招待客に指定されているキャラクターを探して会話して招待し、パーティ開催に必要なキーアイテムを入手してからミミニャミの自宅に戻ってMZDに話しかけ開催したいパーティを選択する。
    • 招待したいキャラクターを選択し、稼いだポイントを消費して招待状を送る
      • なお、この画面で招待するキャラクターは、イベントのメインで登場する招待客とは別枠であり、必ず送らなければならないというわけではない(招待状を送ってもパーティ開催中の画面内にキャラアイコン付きで登場することはない)。……が、実は地味に重要な仕様なのでできるだけ送ったほうが良い(後述)。
    • 集まってきた招待客とミミ(ニャミ)を含めた4人で対戦する。前作の「CPUバトル」と同様の4人対戦形式。
      • ただし今回は自薦曲枠はなくCPUキャラが持ち寄ってくる3曲でのバトルとなる。総合成績1位もしくは2位でクリアすれば、その段階での隠し曲や隠しキャラが解禁され、パーティが終了する。

上記2つのプロセスを繰り返しながらゲームを進行させていく。

ETCモード

  • パーティモード内において、拠点となるミミニャミの部屋のアイテム「おもちゃばこ」を調べることで以下のサブメニューに移行する。
    + ...
    • ディクショナリー
      • 本作で登場したキャラ達の各アクションを見ることができる。
      • 本作では毎回キャラセレクト画面で各キャラのプロフィール設定を見られるようになったため、こちらはアニメ鑑賞モードに特化している。
      • 残念ながらDLC関連のキャラ達のアクションは見ることが出来ない。
    • シークレット
      • ゲームを進行させて選べる様になった曲やオジャマ、はたまた過去作のポスターを見ることができる。
    • フレンズ
      • 自分がプレーした各曲のハイスコアや、みんなでパーティー(アドホックバトル)で対戦したポプとものスコアデータを比較して観覧できる。
      • 前作同様に過去作のチャート機能がこちらに吸収された形である。
    • ミュージックプレイヤー
      • 本作に収録されている曲を自由に再生できる。こちらも解禁すると楽曲が増えていく。
      • こちらも残念ながらDLC楽曲は除外されている。
    • クレジット
      • スタッフロールを見ることができる。
    • スキン
      • フリープレイでのスキンを変更できる。
    • チュートリアル
      • 合計5つのレッスンで、遊び方を練習する。

みんなでパーティー

  • パーティーモードを進めると解放され、ミミニャミの部屋でMZDに話しかけるとプレーできる。
    • アドホックを用いて最大4人まで他のプレイヤーと対戦する。前作の「アドホックバトル」や、AC版における「NET対戦モード」に相当する。
    • 対戦するとポプともデータが相互に登録されるのも前作と同様。
    • なお、今作では3ボタンバトルモードや、CPUを好きに選ぶフリーバトルは廃止されている。CPU戦の要素については上記パーティーモードに吸収された。

アーケード&トレーニング

  • パーティーモードを進めると解放される。ミミニャミの部屋でポップン筐体を調べるとプレーできる。本編とは違い、DLC曲も選択可能。
  • アーケード
    • 3曲続けてプレーするアーケード版風のモード。クリアするとポイントが貰える。
    • 残念ながらマイキャラの選択はできない(パーティーモードと同じくミミニャミどちらか固定)。
    • EXステージは無く、コンティニュー機能もない。
  • トレーニング
    • DLCも含めた好きなキャラや曲、ノルマを選んで練習できる。
    • オートプレーにして鑑賞する事も可能。

コーディネート

  • パーティーモードを進めると解放される。
    • 宝箱から集めたパーツを使ってミミニャミの部屋のコーディネートが可能。
  • パーティーモードを進めるとガチャガチャも設置され、ポイント消費でランダム入手が可能になる。

オプション

  • ボタン配置(キーコンフィグ)やメディアインストールなどの設定を変更できる。

ダウンロード

  • 配信されている追加楽曲パックを購入・ダウンロードできる。

評価点

メディアインストール対応

  • 前作ではロード時間を解消する為のメディアインストールに対応していなかったが、本作では無事に対応している。
    • 当然ながらインストールを行わなくてもプレー可能で、不使用時のロード時間はやや長いものの前作よりは若干改善されている。
  • また今作ではダウンロード版も配信。こちらはメディアインストールを行わなくても快適である。

収録曲

  • 今回はAC16をベースにしている為、ようやく16の曲がプレイできると、多くのファンから喜ばれた。
  • また、AC17以降の曲も少数ながら先行収録された。
    • 17からは「カプセルプリンセス」「忍者メタル」、18からは「フォレストスノウ2」*1、そして当時稼働中だった19からは「ハイスピード幻想チューン」が先行収録され、ファンを喜ばせた。
  • 一方で旧曲に関しても、「バトルダンス」「ガールズロック」「エレクトロ」「ヒップロック」等といった人気曲も再録されており、前作同様ベスト版ともとれる体裁になっている。
  • CSオリジナル楽曲も好評。
    • 中でも「リナシタ / uən」はAC15および前作のラスボス曲「ニエンテ / neu」の逆再生をベースにした実質REMIX楽曲であり、曲名だけでなくジャンル名もイタリア語で「無」⇔「再生」と対になっている。
  • また、「ポップス(EX)」「アニメヒロイン(EX)」「デジロック(H/EX)」「ワールドツアー(EX)」といった昔の楽曲に新規の上位譜面が追加されたのも嬉しい。
  • 収録曲数はソフト単体のみでもデフォルト27曲+隠し58曲(うち新曲4曲)の全85曲と、前作に並ぶ曲数が揃っている。
    • それに加え、後述のDLCで楽曲が追加できるため、携帯機としては充分なボリューム。
  • 初回生産特典DLC限定で無料配信された20曲も、「メタリックサーガ」「ウィンターポップ」「エレゴシックサバト」「トランスユーロREMIX」等、中々豪華である。当時未稼働だったAC20から「A.I.ダークネス」も先行でプレーできた。
    • ただし初回DLCに関しては後述の問題点もある。
  • さらに有料DLCで配信される曲をダウンロードして追加できる。
    • 各パックは10曲700円、4パックで計40曲追加可能。それぞれの担当キャラも追加で使用可能になっている。
    • 有料DLCで配信されている曲は「モンゴル」「メッセージソング」「SFポップ」「キャンディポップ」「ユーラシアロック」「K‐クラシック」「トゥインクルダンス」「ロックギター」など、比較的人気の高い旧曲が選ばれている。
    • 尚、「K‐クラシック」の担当キャラはAC17以降はシモン・ベルモンドの2Pカラーに変更されている為、本作でも担当キャラはシモン2Pに変更されている他、「キャンディポップ」のアーティスト名義がAC版*2とは違い、「小坂りゆ」と正式なアーティスト名で表示されている。
    • 「NUスタイルロカビリー」「フォークトロニカ」「おしゃまスウィング」「フォークロック」「エモクトロ」「胸キュン☆マレット」「メタルフロウ」など、AC17以降からの先行収録曲も多い。
    • 中にはAC版には収録されていないPS3・Xbox360版『ネバーデッド』のエンディング曲も登場(『REFLEC BEAT limelight』からの移植)。担当キャラのエリカも先行収録である。
    • 特定曲のために作られた別ハリアイを持つキャラは前作と同様、基本的にそのままのハリアイで使用できる。そのためカラー変更でハリアイが大きく変わることも。
      • 例えば「メタリックサーガ」のフェルナンド13世は17版のハリアイで使用でき、2Pのミカエラは13版のまま。
      • 「エモクトロ」のオオカミ少年[19]は、2Pカラーがハリアイ・アニメ共に15ver(オルタナティブロック)のものに変わる。
    • REMIX曲のMZD(「ヒップロックREMIX」「トランスユーロREMIX」「メタルフロウ」)はアーケード版では使用できなかったが、今回はプレイヤーとして使用できるようになっている。

パーティーモード関連

  • ミミ、ニャミ、MZDを始めとする様々なキャラクターとのやりとりやストーリー展開
    • 前作のアドベンチャーモードではマップ上で出会うキャラとのエンカウント時と勝敗が決まった時の短いセリフくらいで具体的な会話でのやり取りは皆無だったが、本作では「キャラをパーティに誘う」という設定に沿い、トレーナーとしての接触時以外の場面で会話が豊富に用意されている。個性的なキャラクター同士のやり取りが見ていて楽しく、ゼクトバッハ叙事詩シリーズ*3のメインキャラであるノクスとマタンの再会など感動的なエピソードも。
      • またストーリー終盤からエンディングに至るまでの展開も、AC1から本作のベースとなったAC16、そして本作発売時点で稼働終了していたAC17,18,19に至るまでの歴史を感じさせる感慨深い流れになっている。
  • 対戦時の譜面の難易度選択が最初から可能になったため、高難易度メインのプレイヤーでもダレることなく適度な難易度を選ぶことが可能になった。

その他

  • AC16では廃止されてしまった「スキン」も、前作に引き続き継続収録。
    • 種類も倍増し、前作からの再録も含めなんと16種類に増加している。
    • コーディネイト系アイテムと共にパーティーモードの道中で拾える他、パーティーモードを進行するとホームにポプコンの形をしたガチャガチャが設置され、1回200ptsでイベント関連を除いた宝箱コーデアイテム&スキン全てをランダムに取得可能。

賛否両論点

  • AC16の新規REMIX曲の担当キャラが変更されており、AC版の「MZD」から原曲の担当キャラに差し変わっている(例として「スパイREMIX」は原曲「スパイ」のチャーリーが担当等)ため、これらの楽曲担当のMZDのバリエーションは見ることができなくなった。
    • この点に関しては賛否両論だが、これらのREMIX曲はパーティーモードの進行に伴って解禁される曲であるため、キャラクターをメインに置いた今作のパーティーモードの対戦システムの都合上やむを得ない点ではある。
      また、MZDがREMIX担当となったのはAC5以降のことであり、本格的にREMIX曲が出始めたAC4の時点*4では原曲の担当キャラがREMIXも担当していたため*5、初期の仕様に戻ったとも言え、懐かしいキャラが使えるという利点にもなっている。*6
    • 例外的にDLC追加配信曲である「ヒップロックREMIX」のみ、原曲「ヒップロック」と担当キャラの六がデフォルト収録されていることもあってか、AC版と同じくMZD担当のままとなっている。
      また、本作の書き下ろし最終解禁曲「リナシタ」はREMIXのMZDを踏襲した新規のデザインとなっており、MZDの担当曲が完全に消滅したわけではない。
      • AC17からのDLC先行収録REMIX曲である「トランスユーロREMIX」「メタルフロウ」もMZDのまま。
  • 「デジロック」「マキシマム」のボーカル差し替え
    • 「デジロック/ROSE~恋人よ、薔薇色に染まれ」は原曲の「ROSE」から過去に「ビートロック2」「ビートロック3」等を歌唱していた「大浦祐一」、「マキシマム/Mighty Guy」は原曲の「chihomi」から当時ものまねタレントとしてもブレイクしていた「荒巻陽子」にそれぞれ変更された。
    • どちらも原曲のボーカルの方が好きだったので残念という声がある一方で、差し替え後のボーカリストについてもある程度人気があるため、肯定的な意見も見られる。
    • 「デジロック」については前述の追加譜面があるため、音源をリニューアルする音切りの関係でボーカルを変更せざるを得なかった可能性が考えられる。
    • 「マキシマム」については当時のAC版では既に削除されていたため、ボーカル差し替えでも収録されたことは喜ばれた。また、荒牧自身が当時非常にタイムリーな事例として話題になっていた上、ものまねタレントだけあって原曲の雰囲気を損なわない歌唱であり一定の評価を得ている。
    • 後にAC版20 fantasiaでもマキシマムが復活し、2曲ともPSP版の新ボーカルに統一されている。
  • 一部の楽曲の9ボタン譜面がAC版から大きく変更されている
    • 前作でもボタン配置の関係で同時押しが一部だけ変更された譜面はあったが、本作では内容そのものが大きく変更されている譜面がいくつかある。
    • 特にノーツが大幅に増えて強化されたのが「リンク(H/EX)」「ピコパンク(H/EX)」「スウィンギングポップ(H/EX)」「アジアンレイヴ(H/EX)」「エレゴスREMIX(H)」。逆に「グロッソラリア(H/EX)」「ヴァイオリンプログレッシヴ(EX)」「コンテンポラリーネイション3(EX)」等は弱体化している。
      • 当初は強化譜面のレベル表記がAC版からほぼ修正されていなかったため詐称になっているものが多かったが、アップデートでレベル表記が改善された。
    • また、諸事情により音源を統一する必要があった「ケルト(N)」「ヒップロック(EX)」「ポップス(H)」、音源を一新した「デジロック(N)」などは別譜面の音源に統一され、譜面が変更されている*7
    • アーケード版や過去の家庭用に存在した「辛ゲージ」*8も廃止されている。
      • そのため、該当する「ヒップロック3(EX)」「トイコンテンポラリー(EX)」は譜面がほぼ同じながら相対的に難易度が少し下がっている。

問題点

パーティーモード
前作より改善された点は幾つかあるが、やはり解禁作業がダレるといった意見もある。

  • 招待状を送らないとCPUのレベルが異常に上がり、プレイヤーがほぼ勝利できないレベルになってしまう。
    • ポイントを貯め、それを招待状にしてキャラクターを招くとCPUが弱くなる為、なるべくポイントは使い切っていくようにすると効率がよい。
      • しかし、道中のポイント集めが苦行と化してしまう上、フィールドでは前作同様レベルを上げないと先に進めないマスもあるので、やはり作業ゲーになりがち。
    • 一応、ポップン筐体入手後はアーケードモードをプレーすれば通常の倍近いポイントがもらえるようになるため、稼ぎやすくはなっている。
  • 全編通して「ミミかニャミのうち最初に選んだ方しか使えず二度と変更できない」という仕様も前作のまま変更無し。
    • 選ばなかった方はホームでずっと待機して踊っているのだが、話しかけて交代することなどは不可能。
    • 加えて、今作ではパーティーモードに内包されたアーケードモードについてもマイキャラがミミニャミ固定になってしまっており、前作より悪化している。
    • フリープレイモードの方では自由にマイキャラを選べるものの、隠し曲の解禁は当然パーティーモードを進める必要がある。
  • 今作ではパーティーモードに内包されているモードも多く、パーティーモードをある程度進めないとモード自体が解放されないものまである。
  • 本作のイベントの原型であるAC16の解禁イベントは、鬼畜難易度故に脱落者を生んだAC15のイベントに比べ、内容も難易度もお手軽で非常に解禁しやすかったため、移植にあたってルールが大幅に変更されルールが複雑化したことで、原作と比べて手軽さが激減してしまった。
    • もとより本作自体がAC版のアレンジ移植であり、パーティモードそのものがゲームのメインとして据えられているため内容の変化や長尺化自体は家庭用向けのリリースとしてはやむを得ないと言えるが、イベントによる全解禁までのペースをAC版より短くする方向性で調整されていたCS版シリーズのプレイ経験があるとなおの事気になりやすい点である。
      • 特に最後の方で解禁できる「トイコンテンポラリー」はAC16での「わけのわからないもの」というネットスラングを生み出した事で知られるEX譜面をはじめとして、いずれの譜面も上位レベル。
        更にこれに加えて最強クラスのオジャマである「にせポップ君の嵐」*9も同時に発動するという、別の意味でわけがわからなくなるような鬼畜具合で、EDを目前に控えたプレイヤーの大半が詰んでしまう事態に陥らされた。

収録曲に関して

  • 今作では版権曲が一切収録されていない。
    • 前作『ポータブル』では新規収録含む版権曲が9曲も収録されていたのだが、今作『ポータブル2』ではAC16に登場した版権曲*10すら一切入っておらず、DLCも含めコナミオリジナル楽曲のみで構成されている。
      • AC16初出の版権曲については、本作発売前に稼働したAC20の時点で全て削除されているため未収録となったのは権利上の都合と思われるが、新規曲もないのではわびしい。
  • AC16に収録されながらも次回作で削除された3曲のうち、前述の「マキシマム」を除いた2曲*11がやはり未収録。こればかりは本作だけの問題では無い為に仕方が無い。
  • 更に問題なのは前作『ポータブル』で一切収録されなかったAC15のBEMANI移植曲や、数多く未収録が残された『ee'MALL 2nd avenue』配信曲のフォローがほぼ無かった点。
    • DLC楽曲として過去のBEMANI移植曲からいくつか配信されているのだが、AC15からの楽曲に関しては前作未収録のものも含めて1曲も収録されることはなかった。
    • ee'MALLシリーズの楽曲に関してはDLCで9曲登場したものの、CS初収録は「プログレ/子供の落書き帳」のみ。
      しかも、うち6曲が既にCS14にも入っている初代ee'MALLからの楽曲であり、ee'MALL2ndからの曲である「ボーイズポップ/mind」「ガールズロックエクストリーム/チカラ」はどちらもCS10に収録済みと選曲が被っている。
    • しかも「ボーイズポップ」のレオくん、「ジャパメタ/Craze for You」のウィリアム・ブレイク・ローズは、アーケード版にて新規ハリアイが用意されていたのだが、本作では通常のハリアイの使い回しになってしまっている。
    • とはいえ、「K-クラシック/AKUMAJO DRACULA MEDLEY」に関してはAC17以降と同じく担当キャラを本家『悪魔城ドラキュラ』のシモンに変更した上での再録である*12為、この点に関しては余り批判はされていない。

DLC関連

  • あまりにも早すぎた初回生産特典限定DLCの配信終了
    • 発売から たったの1年 で配信終了してしまった。ベスト版には最初から収録する、無理ならばせめて後から有料DLCパックとして配信する、といった救済措置もなかった。
      • しかもこの収録曲の中には、本来ならAC16新曲である「ヒップロックREMIX」「ビート4ディービー」もある為、尚更である。
    • 初回DLC限定曲には、AC17以降の新曲から「メタリックサーガ」「トランスユーロREMIX」「ハイパードラマティック」や、AC20より先行収録の「A.I.ダークネス」、ee'MALLの「プログレッシブ/The Least 100sec」が追加EX譜面付きで収録等、CSでは初収録となるものが多かっただけに惜しまれる。
  • DLC曲・キャラの扱い
    • 初回DLC曲・有料DLC曲共通で、後付けされた楽曲であるための仕様上なのか、ミュージックプレイヤーでは再生できず、アドホックバトルでの対戦も不可。
    • DLCキャラもディクショナリーでアクションを鑑賞することができず、ゲーム本編のパーティーモードにも登場しない。
    • またDLC曲・キャラは外部メモリー読み込みの関係上、選択・表示まで時間がかかることも。データが読み込み切れていないうちに決定しようとすると「ブー」とブザーが鳴る。
    • EX譜面が無い曲が含まれているためか、カテゴリ末尾付近で難易度切り替えすると別の曲に飛ばされてしまうこともある。
      • たまにEX譜面が無い曲のEX譜面(難易度表記無し)を選べてしまうバグが発生することもあるが、その場合は9ボタンHYPERが代わりに選択される。
  • 毎月配信と謳っていたDLC楽曲に関しても、たったの4回(計40曲、初回特典DLCを含めると60曲)で打ち切られてしまった。
    • 公式からは5回目以降のDLCも匂わせる発言が一時期あったが、結局実現することはなかった。
    • 「これは続編を匂わせる雰囲気では…」と思った人も多かっただろうが、結局その後もPSPで続編が出ることはなかった。
      • 後にiOSで『ポップンリズミン』という関連作品が配信されたが、こちらは全くゲームルールの異なる作品である。
  • 一部のDLCキャラに関して
    • DLC曲の中にはデフォルトでも登場しているキャラクターが担当している物もある。例えば「ヴィジュアル2」のユーリ、「ヒップロック2」「ヒップロック3」の六、等。
    • その為、「デフォルトでも登場しているキャラクターが担当している曲を配信する位なら別のキャラクターにスポットを当て、違う曲を配信するべきだったのでは」という意見も出てきた。
    • さらに、同キャラクターの再登場でも上記のように別衣装の配信ならまだいい方で、「ガールズロック/☆shining☆」のBis子と「ガールズロック/BRE∀K DOWN!」のビス子*13、「ピアノロック」と「スウィングワルツ」のリエちゃん等はわざわざ同一バージョンの衣装が重複して配信されている。
      • なお、DLCキャラクターは例え同一衣装だったとしても「姿が同じだけの別キャラクター扱い」となっているらしく、出典が別々の組み合わせで同キャラ・同カラー対戦をすると相手のカラーが変化しない。そのため重複したキャラデータでDLC枠を無駄に占拠してしまっている形である。

初期バージョンにおける不具合

  • 初期バージョンでは幾つかバグが存在していた。
    • 例えば、パーティーモード進行中に強制フリーズしてしまうという致命的なものや、演奏途中で明らかに判定がズレたりカクツキが発生してしまう等。
    • これらについては後のアップデートで改善されているものの、パッチ後は「オートプレイでGREATが出ることがある」などの謎現象が確認されているなど、完璧とは言い難い。
  • また、曲セレクト画面でボタン操作を下部に出しながらDL曲を決定すると「データの読み込みに失敗しました」と表示されるバグなどが残ったままになっている。

その他

  • 前作から引き続き、PSPに起因する仕様変更に絡む問題点(9ボタンモードの操作性、オジャマ「ダンス」の難化など)が改善されていない。
  • 前作にあった1台のPSPを2人で使用する「2Pバトル」が廃止。
    • これにより、前作やAC版のバトルモードにあった3ボタンのバトル専用譜面は本作では未収録となっている。
  • PS Vita使用時における不具合
    • ポップンパーティーの対戦時において、ハリアイ画面でホーム画面に戻ると、送った枚数に関係なくパーティ開始前に設定した招待状の枚数がリセットされてしまう。
      • 送った分のポイントは消費されているのに0枚扱いとなってしまい、CPUのレベルが大幅に上がってしまう。
    • こちらはPSVのメモリに起因する仕様と思われるため、ホーム画面に戻る際などはフィールドマップ中か部屋内のみに限定するのが無難。
  • テキストにおける口調や設定が公式設定からかけ離れているキャラクター
    • ヒンディポップ担当のカーリーはAC2初出のキャラクターでカレー作りが趣味という設定があり、AC19のイベント「タウンモード」での会話台詞においては「いつもカレーの事ばかり考えている」的なキャラ付けがなされていた。
      • 上記の設定を意識してか、「カレーパーティ」への勧誘時における会話台詞ではミミニャミの話を聞いて興奮した様子を見せるのだが、興奮していることの表現なのか、唐突にエセ日本語口調のような変な喋り方になる(語尾の「デス」を「デース!」と伸ばしたり、語尾に「ゴザル」や「ザマス」を付ける等)。
        彼女は公式設定の時点で片言(漢字混じりのカナ表記)のですます口調で喋るキャラであるが、このような口調が描写されたことは一切ない。パーティ開催中も終始この珍妙な口調が続くためキャラ崩壊している感が否めなくなっている。
      • また、勧誘までのプロセスが「マップ上で夏バテしているおとこマンのためにカレーパーティーの開催を思いつく」→「辛いカレーで元気になろう」→「カーリーを招待してカレーを作ってもらおう」という流れになっているため、「甘党で辛い物が苦手」「父親にしか作ったカレーの出来を褒めてもらえない(要するに料理がヘタ)」という設定も一切無視されている(練習の末に上手になったなどの補完描写も特にない)。イベントの流れを考慮する上ではやむを得ないところもあるとはいえ、キャラ要素が要な作品だけに設定無視はやはり頂けないだろう。

総評

パーティーモードの仕様やDLC関連、バグ等の問題点もあるが、前作同様丁寧に作り込まれているうえ、DLCも含めるとボリュームは充分で、出来は概ね良好。
しかし本作以降、ポータブルシリーズの続編は途絶えており、据え置き機向けの家庭用の続編も未だに発売されていないため、携帯機ではなく据え置き機でやりたいというファンの声はやはり根強い。

その後の展開

  • 本作発売から1ヶ月後に稼働のアーケード版『ポップンミュージック20 fantasia』との連動要素が存在し、パーティーモードをクリアすると入手できる「ひみつのあんごう」を使うことで、本作の新曲をAC版で遊ぶことが可能。
    • 前作『ポータブル』と『18 せんごく列伝』の連動の際、ソフトを購入しなくてもパスワードさえ知れば誰でも使えてしまうという事態が起きたためか、今作ではe-AMUSEMENT PASSのコードを打ち込むことで個別にパスワードが生成されるという形式に変更され、他人のパスワードを使うというズルが不可能になった。
    • 4ヶ月に渡って本作の新曲が1曲ずつ移植され、最終的にオリジナル4曲全てがACに登場することになった。さらに、2012年6月20日以降はパスワード不要でe-AMUSEMENT PASSを使えば誰でも遊べる楽曲として無条件解禁された。*14
  • 本作以降、長らくポップンシリーズの家庭用は途絶えることになる。
  • 2013年10月3日よりiOSアプリ『ポップン リズミン』が登場したが、シリーズ番外編であり全くルールの異なるゲームとなっていた。
    • 一応、2014年2月14日より同作収録曲のアーケード譜面を閲覧できる「アーケードビューワー」が搭載され、各種オプションも付けることが可能だったが、あくまでオートプレイであり実際に遊ぶことはできなかった。
    • その後、2016年8月31日にサービス終了。
  • 2020年11月5日よりWin向けクラウドサービスのコナステにて、ようやくアーケード本編の再現路線の新作『ポップンミュージック Lively』が登場。月額課金形式のタイトルとなっている。
    • 当時のアーケード最新作だった『ポップンミュージック peace』のシステムをベースにしており、デフォルト楽曲はシリーズ全体からまんべんなく採られている。
    • さらに有料楽曲パックが続々と配信され、その第1弾が『ポップンミュージック17 THE MOVIE』からであるなど、『16 PARTY♪』の移植だった本作『portable 2』の続きであるような路線となっている。
    • 2021年6月2日には「超アップデート」と称して版権曲が大量追加。
      その中には既にAC版で削除されている曲も大量に含まれており、本作『portable 2』で未収録となっていた「月光花」「ケロッ!とマーチ」「粉雪」「創聖のアクエリオン」「そばかす」といったラインナップも救済されることになった。
  • また、今作ポータブル2では版権曲をカットしたおかげと言うべきか、2023年現在でもPS3ストアにて有料DLC分は4パック全て販売を継続している。また、PSP本体をネットに接続すれば、更新データも直接PSPにDLすることが現在でも可能。
  • DLC楽曲「ネバーデッド / Pharaoh★Love」は長らく本作限定だったが、2020年12月9日稼働のアーケード版『ポップンミュージック 解明リドルズ』にてようやく移植が叶った。これにより、本作で登場した楽曲は全てAC版収録を完遂した。

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最終更新:2024年03月28日 20:21

*1 担当キャラの山吹は、元々コンテンポラリーネーション3の担当キャラの候補に挙がっていたが、没案となっていた。

*2 AC版『8』での他機種からの移植曲全曲においてa-アーティスト名が「♪♪♪♪♪」と表記されており、2021年現在の最新作である『解明リドルズ』においてもいまだに修正されていない。

*3 TOMOSUKEがポップンシリーズとIIDXシリーズをメインに手掛けたファンタジーRPG風の世界観をモチーフにした連作楽曲シリーズ。(既に完結済)

*4 厳密にはAC2の「ユーロクイーン」がポップン初のREMIX曲なのだが、当時はREMIX曲というカテゴリーは存在していなかった。

*5 ただしAC4ではREMIX担当のみ新規カラー。AC5でMZDに交代している。

*6 AC版でもうさ猫以降は同様に原曲のキャラがREMIXを担当する形式に変わっている。

*7 このうち「デジロック」の新音源と新N譜面のみ、後にアーケード版20 fantasiaにて旧譜面を上書きする形で逆輸入された。

*8 総ポップ君数が1537以上になるとゲージが非常に増えづらくなる現象

*9 サングラスをかけた大量のポップ君が画面全体を覆い隠してしまう物で、初出のAC7から現行作まで特に凶悪なオジャマの一つとして受け継がれている

*10 「月光花」「そばかす」「ケロッ!とマーチ」「月のワルツ」「天体観測」など。うち、「創聖のアクエリオン」のみ前作で先行収録されていた。

*11 いずれも『beatmania』からの移植である「ケルトランス/NORTH」「ハウス/20,november」

*12 CS10・14では吸血鬼繋がりでユーリが代理担当していた。

*13 名前表記やハリアイの大きさまで微妙に違う

*14 この関係上、オフライン稼働の『20 fantasia』では遊ぶことが不可。その後も継続収録はされているため、現行の筐体であればプレー可能。