【しすてむしょっくつー】
ジャンル | サバイバルホラーRPG | |
対応機種 |
Windows Linux OS X |
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発売元 |
Electronic Arts Night Dive Studios(Steam版) |
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開発元 |
Irrational Games Looking Glass Studios |
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発売日 |
1999年8月11日 【Steam配信】2013年5月10日 |
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定価 | 980円 | |
プレイ人数 | 1人(オンライン時3人) | |
備考 | Steamで配信中 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
SFサバイバルホラー 自由なステ振り ハッキング等の複数の攻略法 |
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System Shockシリーズ 初代 - 2 |
1994年にMS-DOS/MacOS用ゲームとしてOrigin Systems(*1)より発売された『System Shock』の続編。
地球外生命体に乗っ取られてしまった光速宇宙船を舞台に、地球外生命体と機械、そして人類の生き残りをかけた戦いが繰り広げられる一人称視点サバイバルホラーRPG。
単純なFPS戦闘そのものより、限られた物資を上手く活用したり、ハッキングなどの搦め手を駆使して難所を切り抜けるサバイバル要素に焦点が当てられている。
アイテムメニューを開いてもゲームが止まらず、敵の再配置が予測不能、物資の入手法が限られるといった難易度の高いシステムと、人類がほぼ壊滅した宇宙船という閉鎖空間内で進行するストーリーが合わさった結果、
直接的な恐怖演出こそ少ないものの最初から最後まで緊張感が持続する良質のサバイバルホラーとなっている。
BioShockシリーズはこのゲームの「精神的続編」という位置づけであり、実際似通ったところも多い。
また、Dead Spaceはこのゲームから影響を受けたという噂もあり、ゲームのシチュエーションや敵キャラの設定などに似通ったところがある。
評論家からの評価は非常に高く、7つのゲーム・オブ・ザ・イヤーを含む数々の賞をとったにもかかわらず、知名度の方はお世辞にも高いとは言えなかったため、売上は芳しくなかったという不遇のゲームでもある。
海外では「最も怖いゲームランキング」が作られると名を連ねることが多い定番のホラーゲームである。
エドワード・ディエゴの策略によって人工知能SHODANが暴走し、シタデル・ステーションを壊滅に導いた事件から42年後...
人類はFTL(光速宇宙航行技術)を開発、史上初の光速宇宙船Von Braun号が建造され、いくつかの懸念を孕みながらも処女航海が開始された。護衛として、軍事宇宙船Rickenbacker号もVon Braun号に接続される形で同行することとなり、多くの兵士が船へ乗り込んだ。
5か月後...
Von Braun号は太陽系外の惑星Tau Ceti Vから謎の信号を受信。乗組員たちは調査を開始し、奇妙な卵を発見した。彼らはそれを船内に持ち帰って調査を始めた。
だが、その卵の正体は、42年前、狂ったSHODANが生み出し、ハッカーの手で研究エリアごと切り離され宇宙ステーションの外に廃棄されたはずの生体兵器だった。
生体兵器に寄生された人間たちは正気を失い、船のAIを乗っ取り、セキュリティシステムや警備ロボットを掌握し、正常な人間たちを追い詰める。
プレイヤーは宇宙船Rickenbackerの兵士。コールドスリープから目覚めた彼は船内が荒廃し、人々が謎の怪物に襲われている光景に遭遇する。
コールドスリープのエラーにより、船内での記憶がはっきりしない。生き残りの科学者から通信を受け、自分がエイリアンに寄生された反乱分子たちに対抗するためにコールドスリープ中にサイバー改造されたのだと説明される。
プレイヤーは生き残りの科学者と合流するため、行動を開始する……
前作『System shock』と合わせて『Dead Space』、『バイオショック』、『メトロイドプライム』に通じるような閉鎖環境下のサバイバルホラーFPSの起源とも言えるような作品。
また、それと同時に「プレイヤーが自由にステータスを振ることができ、キャラクターの個性によってプレイスタイルが大きく変わる」「ハッキング・探索・破壊工作・収集といった、敵との戦闘以外の要素の比重が多い」というRPG的・ADV的要素を取り入れた「イマーシブシム」ジャンルの走りとしても知られている。
SFホラーをそのままゲームにしたような雰囲気、BGM、オーディオログによるストーリーテリングなどは全般的に評価が高い。
一方で古い作品だけあって、古臭い不便さもあり、プレイするときはある程度の面倒臭さを許容する必要があるだろう。
売りである自由なステ振りもやや練り込み不足で、初回プレイ時はハッキング+スタンダード武器の構成でなければ早々にゲームを投げ出してしまう人が多い。
それでも、現代でも通じる良質のサバイバルホラーであることは間違いない。
未知の存在に心もとない物資で挑む恐怖と緊張感が好きなサバイバルホラーゲーマーであれば、「古臭さ」などのいくつかの障害を乗り越えてしまえばとことんハマれるだろう。
現在では復刻されており値段も安いため、気軽に挑戦することができる。
*1 『ウルティマ』シリーズや『ウィングコマンダー』シリーズなどを手がけたゲーム会社。1992年にEAの傘下に入ったが当時はまだ独立企業体としてゲームソフトの自社パブリッシングも行っていた。
*2 例えば、体力が増すO/Sアップグレードは初期体力が低い高難易度では非常に有用である、など。
*3 ちなみにバイオショックと違って自動販売機を破壊してアイテムを入手することはできない。恐らく『nanite』が単なる通貨ではなく、さまざまな物質を作り出せる特殊な素材になっているからだろう。
*4 スタンダード武器なら単発・省エネor多数の弾薬を消費して威力を高める、グレネードランチャーなら接触起爆か時限起爆かなど。
*5 船内各地にいる毒を持ったワームをビーカーに入れて弾丸にする。一見雰囲気アイテムのビーカーを利用するため初回は見落としやすい。
*6 ポテトチップは栄養価を高めるために水素化処理をした油で揚げている、マグカップからはフォースフィールドが出ていて熱を逃がさない、炭酸飲料はかつて二つの会社で物理的な争いがあり、現在ではその会社の名前事自体が禁忌になっているなど
*7 マインスイーパー、ローグライク…など。
*8 ただし、最新のPCでプレイできる環境が整ったことで、グラフィックを向上させるModが開発された。外見に関する問題はある程度払拭できるだろう。
*9 それでもエリアの敵を一掃すれば、エリア全体の探索を戦闘なしで終えることができるくらいの余裕はあるが。
*10 船内各地に置かれている手術ユニットを利用することで全回復できるが、起動キーがなければ利用できず、キーの数自体が少ないため全てのユニットを起動することは不可能。また、一度使ったキーは取り外せない。