カンフーラビット

【かんふーらびっと】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドー3DS
Wii U
プレイステーション3
メディア ダウンロード専売
開発元
発売元【PS3】
NEKO Entertainment
発売元【3DS/WiiU】 賈船
配信開始日 【3DS】2014年10月8日
【WiiU】2014年11月19日
【PS3】2014年12月10日
定価 【3DS/WiiU】600円
【PS3】650円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント ウサギが主役の箱庭アクション
パズル色の強い適度な難易度


概要

アプリゲームの発売メーカーとして知られる賈船がリリースした3DSダウンロードソフト。開発はフランスのメーカーであるNEKO Entertainment社が担当。
3DS版は賈船初の家庭用ゲーム参入作でもある。3DS版の後にWiiU版とプレイステーション3版もリリースされたが、ゲーム内容は大体同じとなる。
なお、PS3版の発売は賈船ではなく、NEKO Entertainment自らが行っている。

ジャンルとしては箱庭色の強い横スクロールアクションゲームに該当。
宇宙より飛来した邪悪な敵にさらわれたベイビーラビットを救うため、ウサギ寺院のカンフーの達人カンフーラビットが活躍するというストーリー設定。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 本作は「ウサギ村」「ウサギの滝」「ウサギ橋」「ボーナスステージ」の4ワールドで構成されている。
      • 各ワールドはすべて20ステージ分があり、ステージの数々をクリアすると選べるワールドやステージが広がっていく。
      • 特定条件を満たすと従来ワールドの高難易度版である「ハードモード」(2周目)も選択可能となる。周回も含め、全160のステージが用意されている。
    • ステージ中にとある条件を達成すると、数々の「称号」が付く。いわゆるやり込みの一環にあたる。
  • ステージクリア条件について
    • ステージ内のどこかにある「ゴール地点」にカンフーラビット(以下:自機)を到達させればステージクリアとなる。
      • 各ステージは密閉感の強い構造となっており、その中に敵や障害物などがみっちりと配置されている場面が数多い。
      • 自機が「触れてはならないものに触れる」「消える壁に挟まれる」などで即ミス。残機制限はなく、ミス後はステージ最初からのやり直しとなる。
    • ボーナスステージ以外のステージには必ずアイテムの「ニンジン」が3つ、「金色ニンジン」が1つ配置されている。
      • ステージクリアには関係ないものだが、取っておくと様々な自機強化(下記)が行える。なお、ニンジン取得はスコアの代用としてステージ毎に記録される。
      • ニンジンを取得してしまうと同じステージでプレイしても二度と取得できないが、金色ニンジンは何度でも取得可能。
  • ステージ中の仕掛けについて
    • ステージ中に登場する仕掛けなどの一覧は以下の通り。
+ 仕掛け等一覧
  • ニンジンアイテム系
    • 「ニンジン」…1ステージにつき3つ配置されているアイテム。ニンジンストックが1増える。
    • 「金色ニンジン」…1ステージにつき1つ配置されているアイテム。ニンジンストックが2増える。
  • 敵系
    • 「雑魚敵」…全ステージの随所に配置されている敵。「地上型」「浮遊型」「弾発射型」がいる。的の印が描かれた背中が弱点。
    • 「邪悪な敵」…スペシャルステージ以外でのラストステージのゴール地点付近に登場。抵抗は全くせず、自機が触れるだけで倒せる。
  • 仕掛け系
    • 「動く床」…特定方向に動き回る床。
    • 「壊れる壁」…自機が触れると、短時間で消えてしまうもろい壁。唾吐きブロックの唾接触でも消える。
    • 「消える壁」…時間経過で消滅と出現を繰り返す壁。出現時は足場として利用できるが、消滅時と出現時の間に自機が挟まれるとミス。
    • 「隠し通路」…一見では何もないが、実は見えない通路が通っている。通路の先に金色ニンジンが配置されている場面が多い。
    • 「黒い沼」…いわゆる落とし穴的存在。壁から沸くタイプの沼もある。触れるとミス。
    • 「黒い落下物」…主に天井に張り付いており、自機が近づくと落ちてくる。触れるとミスだが、上から乗ることもできる。
    • 「黒いネバネバ」…時間経過で消滅と出現を繰り返す危険物。自機がネバネバ出現時に触れるとミス。
    • 「唾吐きブロック」…一定間隔で黒い唾を吐いてくるブロック。自機が唾に触れるともちろんミス。
    • 「ゴール地点」…ここに自機を到達させるとステージクリア。
  • 道場について
    • ニンジンをある程度貯めると、「道場」という項目で所持しているニンジンストックを消費して自機強化が行える。
      • 強化には「秘伝アイテム・消費型」「秘伝アイテム・装備型」「コスチューム」の3タイプがあり、それぞれの強化を1種類ずつ装備できる。
      • 秘伝アイテム・消費型は任意使用による効力発揮、他2タイプは装備するだけで効力が付く。
      • とある条件を達成すると、「免許皆伝」という特殊な強化が手に入る。これは装備なしでも効力が自動発揮される。
    • クリアする上での強化は必須ではないが、クリアが詰まってしまった時の助け舟として活用できるのは間違いない。
    • 強化については以下の通り。
+ 強化一覧
  • 秘伝アイテム・消費型 (複数ストック可能)
    • 「ウサギの魂」…使用した箇所にチェックポイントを張り、ミス後はそこからの復活ができる効果。効力は1箇所のみ。
    • 「パワーオーラ」…ステージ上の雑魚敵などの危険物を減らす効果。使用すると強制的にステージ最初に戻される。
    • 「一層光線」…画面内の雑魚敵すべてを一掃する効果。
    • 「リムーバー」…画面内にいる黒いネバネバすべてを一掃する効果。
    • 「バンソウコウ」…画面内にいる唾吐きブロックすべての黒い唾攻撃を封印する効果。
  • 秘伝アイテム・装備型
    • 「ニンジンジュース」…自機の移動速度・ジャンプ力が増す効果。
    • 「スカイアタック」…雑魚敵を踏みつけで倒せる効果。
    • 「氷の足場」…壊れる壁の崩壊時間を遅らせる効果。
    • 「カギ爪」…壁を滑り落ちる自機の速度が低下する効果。
    • 「羽根」…ジャンプ中における自機の落下速度が低下する効果。
    • 「武器の使い手」…自機・雑魚敵の向きに関係なく、雑魚敵を触れるだけで倒せる効果。
  • コスチューム型 (コスチュームによる性能差はない)
    • 「カンフースーツ」…初期装備。中国製で電池別売りらしい。
    • 「メキシカン・アベンジャー」…アミーゴな衣装。
  • 免許皆伝
    • 「カンフー・マスターの形見」…ステージ中でミスした箇所に印が付く。
    • 「アイ・オブ・ザ・パワー」…隠し通路付近に印が付く。
  • 操作方法
    • 自機の操作に関しては以下の通り*1
      • 十字キー(アナログレバー)で自機の左右移動。
      • Aボタンでジャンプ動作。ボタンの押す長さでジャンプ力が変化し、ジャンプ中の移動制御も可能。
      • 自機には「ジャンプ中に壁へ接すると絡みつきながら滑る」という性質がある。これを利用してジャンプによる壁登りや三角飛びが行える。
      • 自機が雑魚敵に触れると、自動的に刀攻撃を行ってくれる。攻撃対象は「敵が背を向けた状態」のみで、それ以外の接触ではミスとなる。
      • Yボタン・もしくは下画面のアイコンタッチで秘伝アイテム・消費型の使用。使用する度に消費型ストックが1つ減る。

評価点

  • パズル風のハイテンポアクション
    • アクション性とパズル性を両立させたゲームシステムの完成度が非常に高い。
      • ステージの多くには「仕掛けの数々に規則性があり、それを見極めて攻略を進めていく」というパズル要素が多く含まれているのが特徴的。
      • 一見では行き止まりに見える場面でも、必ず何かしらの攻略方があり、試行錯誤を繰り返してクリアを目指していくのが楽しい。
      • また、道場による強化を有効活用すれば、ゲームバランスを崩壊させない程度のごり押しクリアも可能で、初心者にも優しい。
    • テンポ感は至って上質で、ミス後のやり直しの負担が極めて少ない。
      • ミスすると最初に戻されてしまうものの、各ステージの構造が短めなので、だれる心配もほとんどない。
  • 価格以上のボリューム感あり
    • 周回含め160ものステージがあり、ボリュームの面でもお得感を感じさせる内容である。
      • 敵や仕掛けの種類はあまり多くないものの、それを感じさせない程に巧みな配置のステージ構造になっており、プレイのやりがいを多く持っている。
  • 独特で魅力のビジュアルセンス
    • 怪しいアジアンテイストでありながら、可愛らしさも兼ね備えたグラフィックデザインのセンスも非常に高い。
      • 主人公であるカンフーラビットの容姿が「正方形のウサギの顔に手足が付いた」というべきもので、シュールな雰囲気を醸し出している。
      • 敵や障害物はすべて黒一色という分かりやすいもので、一目で危険物と分かる容姿。正方形ウサギが黒い異形物に立ち向かう様がこれまたシュール。
      • 要所にて簡易な漫画風イベント(セリフなし)が発生するが、このデザインのクオリティもなかなか高い。
    • シックで大人しい楽曲ではあるが、BGMの数々も場の空気に合っている。ステージクリア時のBGMはやけに格好いい。

問題点

  • 2周目の難易度が鬼畜気味
    • 1周目位ならば比較的安定したオールクリア可能だが、2周目の難易度はかなり凶悪
      • 「まともに渡れる足場がほとんどない」「画面内が飛行型の雑魚敵まみれ」「唾吐きブロックの唾弾幕」などの難関が多く続く。
    • 強化を駆使すれば難易度がある程度落ち着くのが救いだが、それでも全ステージの制覇は決して楽とはいえないだろう。
  • プレイ結果の不公平感
    • ステージクリアする上で強化は有効な手段だが、強化の有無に関わらず同じランクのクリアとして扱われてしまう不公平感もある。
      • 特に本作唯一のスコアの代用である「ニンジン3つ取り」も、強化に関係なく記録されるの、強化依存で挑めば容易なオールニンジンクリアが達成できてしまう。

総評

見た目はやや地味だが、パズル性を程よく含んだアクションの完成度が高い一作。600円台のダウンロードソフトとしては購入価値が大いにありだと思われる。


余談

  • 3DS版においては、かつて「頻繁にフリーズバグが発生する」という不具合が発生したが、現在はパッチ配布により修正されている。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年04月07日 12:15

*1 このページでは3DS版の操作を表記している。