注意:このページでは、
『いただきじゃんがりあん』(判定:クソゲー・Ver1.6は改善)と、
『いただきじゃんがりあんR』に同梱している『いただきじゃんがりあん リメイク版』(判定:クソゲー/劣化ゲー・Ver2.20は改善/劣化ゲー)について紹介する。



いただきじゃんがりあん

【いただきじゃんがりあん】

ジャンル 麻雀
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対応機種 Windows 95/98
メディア CD-ROM 1枚
発売・開発元 すたじおみりす
発売日 2000年11月10日
定価 7,800円(税別)
レーティング アダルトゲーム
判定 クソゲー
判定(Ver1.6) 改善
ポイント 大量のバグで麻雀ゲームとして破綻
しかしそれが逆に面白い
宇宙麻雀という新ルールの開拓
すたじおみりす作品

概要

すたじおみりすの処女作。略称は『いたじゃん』。
分かりやすく言ってしまえば脱衣麻雀ゲーである。
だがその中身はとんでもないバグゲーであり、その摩訶不思議なバグと幾度にも及ぶ修正できていない修正パッチによりある種の伝説となったのであった。

主人公とヒロインとイカサマ

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  • 佐藤 和己
    • レベル1 なし
    • レベル2 なし
    • レベル3 なし

本作主人公、名前変更不可。ボケにいったり突っ込まれたりと、主人公らしからぬ活躍をしている。 基本的にどんな子でも好きには好きなのだが、「川口さやか」だけは別らしい。 エロい台詞を言うたんびに、美和に突っ込まれたり殴られたりされるのはある意味このゲームじゃお約束みたいなもの。 妹の鈴音が主人公を好きなのだが、本人はまったく気づいていない。マキともよく口喧嘩をする。

  • 佐藤 鈴音 得意役:一気通貫
    • レベル1 一気通貫ツミコミ
    • レベル2 ツモ運気上昇
    • レベル3 ツモ上がり無効

ツッコミ担当の義妹。主人公の事が好き。名前が「すずね」だが、主人公からは「すずめ」と呼ばれている。
主人公の店には、この二人しかいない為、二人だけで頑張ってきた。最初から最後まで物語に絡む。

  • 芦屋 美和 得意役:一盃口
    • レベル1 一盃口積み込み
    • レベル2 リーチ一発ツモ(5枚目でもツモれる)
    • レベル3 ロン無効

幼馴染。最初の対局相手。後述の、河合ななえが苦手らしい。まぁ、気持ちも分からなくないが……
「喧嘩する程仲が良い」と言われるぐらい主人公と喧嘩をする。
主人公が変な言葉を言う度に拳で殴る。鈴音と同じく、主人公の事が好きだが素直になれないのがたまにキズ。

  • 熊谷 綾子 得意役:三暗刻
    • レベル1 字牌ツミコミ
    • レベル2 捨て牌裏返し(リーチ時のみ使用可)
    • レベル3 四暗刻ツミコミ

控え目な性格のウエイトレス。同じく主人公の事が好きだが、彼女は本作の少し前ぐらいから好きらしい。
たまに妄想癖が入り、人に話を振られても妄想が止まらなかったりする。巨乳。

  • 太刀川 マキ 得意役:混老頭
    • レベル1 イカサマ無効
    • レベル2 老頭ツミコミ
    • レベル3 ロン無効

幼馴染2号。怒りっぽい性格。いずれのイカサマも使いにくい。一度潰れた店を復旧させてバイトしている、鈴音の友人。
要領が悪いので主人公によく騙される。自分の容姿(胸以外)に自信がある。反面、小さな胸にコンプレックスがある。

  • 林 檎姫(リン・チェンフェイ) 得意役:大三元・小三元
    • レベル1 鳴き禁止
    • レベル2 三元牌積み込み
    • レベル3 リーチ一発ロン

よくいる、語尾に「アル」をつける中華娘。「中国四千年の歴史」とかを甘くみてるとしか良いようが無い使い方をしている(突っ込まれることもあるが……)何かの野望を持って日本にやってきた。
が、最近は日本の水に慣れて、野望のことなどすっかり忘れている。
エセ中国人オーラを出しまくりだが、一応純粋な本場モノ。

  • 櫓 香織 得意役:メンタンピン
    • レベル1 親流れ阻止
    • レベル2 嶺上開花
    • レベル3 天和積み込み

バニーさん。天和ツミコミの成功率は5割。語尾に「~ですぅ」と話す。上記の林と一緒の所で働いている。

  • 西部 由紀乃 得意役:ドラ打ち(原文ママ)
    • レベル1 ドラツミコミ
    • レベル2 満貫縛り
    • レベル3 ドラ牌全オープン

真面目な眼鏡っ娘。主人公、美和の先輩。主人公に惚れてるが、性格上、それを言い出すことができない。
合気道を嗜んでいる。ついキツイことを口にしてしまう毒舌家なのだが、
主人公に対してのみその度合いが特に激しい。
バグとパッチの影響を最も受けたキャラ。

  • 河合 ななえ 得意役:清一色
    • レベル1 相手の手牌が透ける
    • レベル2 清一色ツミコミ
    • レベル3 ツモ上がり無効

電波キャラ。(このゲームに出てくる)アニメのコスプレをしている。
語尾に「みう!」とつけて話す(アニメキャラの口癖なのか、本人の口癖かは不明)。
このキャラとの対局中のみ電波ソングがBGMになる。洗脳される事必至。
ジャンガリアンハムスターの、みりすを飼っている。

  • 続編の『R』では、ボスキャラ二人と新キャラが数名追加された。

システム

  • ADVと麻雀パートで交互に進行する。
  • 麻雀パートでは、女の子7人と対局する。
    • 最初の1人は固定だが後の6人は好きな順番で対局できる。
    • 女の子をハコにするなどすると勝利。次局以降女の子をパートナーにしてイカサマを使えるようになる。
    • 毎回勝利した女の子とエッチするかどうかを選択する。するを選ぶとエッチシーンに入る。
  • 全員を倒した時点でゲーム終了。
    • 1人の女の子とエッチしてその女の子をパートナーに選び続けていた場合は個別エンド。それ以外の場合は共通エンドになる。
    • 誰ともエッチをしなかった場合のみ妹の鈴音と対局することになる。

麻雀のルール

  • すべてイカサマ有りの2人麻雀
    • チー、ポン、カン有り。喰い断なし。
    • 「三連刻」有りなど少し変わった点もある。
  • イカサマ
    • ツモるたびにゲージが溜まり一定数溜まるとイカサマを使える。
    • イカサマは3レベルあり、レベルが低いものはゲージ消費量が少ないが内容もしょぼい。
    • 一気通貫ツミコミなどのツミコミ系・鳴き禁止、親流れなしなどルール変更系・アガリ時にドラ表示牌をすべてめくるなど様々なイカサマを使える。
    • ツミコミ系は不発することもある。
      • 天和ツミコミをしたのに4シャンテンなどが分かりやすい。天和ツミコミは当然「天和」なので、親だけで使えるイカサマである。当然、この結果も親で使った場合である。

普通の脱衣麻雀だが、これはVer1.6の場合である。
初期はバグだらけでまともに麻雀が成立しなかった。詳しくは以下を参照。


問題点

大量のバグ 麻雀パート、ADVパートの両方に深刻なバグがあり、まともに遊ぶのが不可能な状態であった。

  • 麻雀の特に酷いバグの例
    • 役が無い場合にロンした場合、手牌が増える。いわゆる多牌。
    • 字牌による一盃口が認識される。(例;白白發發中中)
    • 一気通貫が役にならない。
    • メンタンピン+一盃口で役満になる。
    • 相手が役無しで上がる。
    • 自分も役無しで上がれる。
      • もっとも、『麻雀 天鳳』(DYNAX)のように上がりの形になりさえすれば役無しでも上がれることを明文化しているゲームもある。
    • ドラのみで上がれる。
    • 国士無双がどんな牌でもツモ上がり出来る。
    • 順子がループしている。(例;891 912 etc)
    • 字牌で順子可能。(例;東西南、南北東 etc)
      • 東南西北をどんな風に3枚揃えてもOK。平和はつかない。「東西」を持っている場合、「南北」の嵌張待ちで2面待ちという訳のわからない事態に。風を1枚ずつ持っていて、アタマが無ければ4面待ちという事も。もちろん字牌をチーすることも可能。
      • ただし白發中のチーを3回鳴いても、大三元にはならない。
    • 立直後でも明槓が出来る。
    • 白があっても、清一色になる。
  • なお 太字 のバグは後述する 「宇宙麻雀」の正式なルールになった *1
  • 麻雀以外の不具合
    • 対戦終了条件を満たした時に、連続クリックによって処理落ちが発生する。
    • フルスクリーン時、タイトルメニューのおしまいで終了した際、不正終了のエラー。
    • 役無しで上がった際にメッセージが出て終了する。
    • 選択*2でメッセージスキップをすると、強制的にHしないが選択される。
      • このバグのせいで狙った女の子のエンディングを迎えられなかった人もいる。

度重なるパッチによる問題

  • パッチにより少しずつ改善していったのだが、バグが増えたり、直ったものが再発したりなどといった不具合もあった。
    • Verにより攻略条件が変わったりもしたので、攻略情報の共有が難しい状態だった。
  • 西部 由紀乃は特にバグとパッチの被害にあった。
    • 初期はドラ表示牌がドラだったため、由紀乃のイカサマでは表示牌がツミコミされる。
    • ところがパッチにより表示牌のバグだけ直ったため、レベル1は無意味なイカサマになってしまっていた時期があった。
    • 最終的には正しくドラ表示牌の次の牌をツミコミするように修正された。
      • ちなみに続編ではパッチ無しだと、西部 由紀乃のボイスが聞こえないというバグがあった。パッチでちゃんと治ったが。…何故、彼女だけ
  • オリジナル版の最後のパッチ配布は2001年5月1日配信のVer1.6。
    • 半年以上に渡りパッチが配布されたことになる。

イカサマ関連

  • 「鳴き禁止」等のイカサマは自分も禁止になるので、使うメリットがない。
  • ツミコミ系のイカサマは配牌後に使用する。
    • それは「すり替え」ではないのか?
  • イカサマによっては5枚目の牌をツモる。

その他

  • 暗カンした際に真ん中の牌の長さがおかしい。
  • ポンやカンのボタンの下に、イカサマボタンがあるが、このボタンは一切使えない。
    • 下手に削除すると新たなバグを生み出しかねないため、あえて削除しなかったと思われる。

評価点

  • パッチ配信の末、最終的にはある程度遊べる脱衣麻雀になった。
    • バランスを崩壊させるイカサマはなく、キャラ性能差はあるがどのキャラでも無理なく個別エンドにたどり着ける。
    • とはいえ、UIやゲームバランスは微妙。初心者に勧められる出来ではない。
  • イカサマがあるので、周回時に違う戦略を取れる。
    • 例えば、リンを攻略する際には三元牌ツミコミを前提とした立ち回りが必要になる。
    • 香織を攻略する際には、点数の損失を防ぎつつゲージを溜めて天和を積み込む戦法が有効。
  • 制服半脱ぎのエッチシーン
    • 他店から従業員を引き抜くというストーリーのため、チャイナ服やバニーを着た女の子とエッチできる。
    • 制服は半脱ぎのため、制服による個性が消えない。

総評

テストプレイをすれば気付くであろうレベルのバグが多数あり、当初は文句無しのクソゲーであった。
しかし幾度もパッチ配布が行われた結果、細かい不具合は多数あるものの、かろうじて遊べるレベルにはなった。
Ver1.6になるまでの14回にも及ぶパッチ配布、『いたちょこ』の無料配布など、売り逃げをせずに責任を取ったことは擁護できる。
とはいえ修正後もクソゲー一歩手前レベルであり、麻雀、エロゲ初心者には勧められない。


いただきじゃんがりあん リメイク版

【いただきじゃんがりあん りめいくばん】

ジャンル 麻雀
(画像は『いたじゃんR』)
対応機種 Windows 98~XP
メディア DVD-ROM 1枚
発売日 2005年8月5日
定価 8,800円(税別)
レーティング アダルトゲーム
判定 クソゲー
劣化ゲー
判定(Ver2.20) 改善
劣化ゲー
ポイント 修正版のはずなのにまたバグでさらに悪化
CGフルコンプ不可

概要(リメイク版)

  • 『いたじゃん』の発売から約4年後に続編の『いただきじゃんがりあんR』が発売された。
    • おまけとして『いたじゃん』のリメイクが収録されている。
  • リメイクと言っても細部を修正しただけのもの。
    • 恐らくバグ修正後の(Ver1.6)に修正を加えたものだが、何故か不具合が増えて悪化してしまっている。

問題点(リメイク版)

  • フリーズなどの不具合が追加されている。
    • 中には『エッチシーンで選択肢を選んだ後、バックログを開くと確定でフリーズ』『対局に負けると確定でフリーズ』など初歩的なものもある。
    • 2006年5月19日に配布されたVer2.20で大体は改善されたが、メッセージウインドウの表示位置がおかしいなど多数の細かいバグが残っている。
  • 九蓮宝燈をアガると主人公が爆死して、CGが登録される仕様などが削除されている。
    • そのためCGをフルコンプすることは不可能。
    • これらのCGを閲覧できるのは移植元の『いたじゃん』のみ。
  • OP及び、河合 ななえとの対局時の挿入歌「キャラ作ってないみう」が削除された。

評価点(リメイク版)

無い。
何故かバグを再発させたうえ、最後までCGフルコンプできない仕様は移植元から劣化している。

強いて言うならば以下の2点があげられるが、ゲーム内容の評価点ではない。

  • 『R』におまけとして同梱されているので、実質無料。
  • 対応OSが増えた。
    • 移植元は95/98のみだが、本作は98~XPまで対応。
    • 発売時期を考えれば当たり前ではある。

総評(リメイク版)

バグが増えてしまった『いたじゃん』。
パッチにより最低限は改善したが、CGフルコンプできないバグは最後まで修正されなかった。
『R』のストーリーを楽しむために、1周だけ遊ぶことをお勧めする。


余談

  • 「川口さやか」というヒロインは立ち絵があるが攻略できない。
    • 『いたちょこ』や『いたじゃんノベル』では出番が少ないことを自虐ネタにしていた。
  • スタッフロールによるとシナリオは3人、麻雀は1人、デバッグは全員が担当した模様
    • テキスト量はかなり少ないのに対し、3人も担当しているのは謎。
    • どう考えても麻雀パートにもっと人員を割くべきだろう。
  • 前述したように本作の発売から約4年後に続編の『いただきじゃんがりあんR』が発売された。
    • 本作のバグを正式な仕様にした「宇宙麻雀」等、本作の反省点を生かせている。
    • しかしバグが多くこちらもパッチ配布で対応された。麻雀が始まっても立ち絵が表示のまま(時間経過で消える)等のどうでもいいバグから中には条件*3が「相手を飛ばして*4勝利」が条件の二人麻雀なのに、勝っても負けても先に進めずゲームオーバーになる致命的なバグまである。
  • 本作のOPは「Love Tension」。
    • ネットで有名な「Love Cheat!」は『R』のOPだが勘違いされやすい。
  • 本作で反省しなかったのか、「すたじおみりす」が後に発売されたゲームは「バグだらけで出荷→パッチで修正」というゲームが非常に多かった。

いたじゃんノベル

  • パソコンパラダイスに掲載されていた3話構成の小説。公式HPでも掲載されていた。
    • 時系列は本作と『いたちょこ』の間。
    • これも『R』に同梱されている。

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最終更新:2023年07月20日 00:12

*1 シナリオ中でも普通に出てくる事があり、宇宙麻雀限定BGM……というか、歌も。その歌だが、「洗脳された」「歌が頭に回って、(麻雀に)集中出来ない」との声多数。

*2 公式の原文ママ。「選択肢」の誤字と思われる。

*3 各ステージには条件があり、その条件を満たしていないと次のステージに進めない。

*4 麻雀は、点数を奪い合って最終的に一番高い人が勝利 というゲームだが、点数奪う時に奪う点数より低い点数だとマイナスになるので、その状態を「飛ぶ」、「(箱に点棒を入れるので)ハコテン」、「ドボン」…等という