絶体絶命でんぢゃらすじーさんDS ~でんぢゃらすセンセーション~

【ぜったいぜつめいでんぢゃらすじーさんでぃーえす でんぢゃらすせんせーしょん】

ジャンル さわる爆笑アドベンチャー
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 512MbitDSカード
発売元 キッズステーション
開発元 六面堂
発売日 2006年1月14日
定価 4,800円(税抜)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:全年齢対象
判定 クソゲー
ポイント 自称「ダメゲー」
本当にダメゲー(真顔)
爺「こんなもんやるよりデュエルした方が楽しいぞ!」
孫「何言ってんだこのクソジジイ!?」
絶体絶命でんぢゃらすじーさんシリーズリンク


概要

奇怪なバカゲーを次々打ち出してきたでんぢゃらすじーさんシリーズ最後の作品*1
「自称クソゲー」という前代未聞の戦略を打ち出してきた初代からの流れにのっとり、今回はさらに酷い「ダメゲー」を名乗って発売されたのだが…。

ストーリー

新しく作られたじーさんのゲーム。しかし、じーさんは「普通に作っても面白くない」とこのゲームをクソゲーを超えたダメゲーにしてしまう。今後を危惧した孫と共にじーさんはダメゲーをなんとかするべく旅に出る…。

システム

  • 下画面にフィールドが表示され、随所にイベントアイコンがあるので好きにタッチしていくアドベンチャー(?)のような形式。セーブは寝ているじーさんをタッチすることでできる。
    • ほとんどのイベントアイコンはタッチすると軽いイベント後ミニゲームが始まる。ミニゲームの勝敗に応じてミニゲーム後のイベントは変化する。基本的にミニゲームを一定数クリアすると、先のマップに進みためのフラグが立つので、これを繰り返してゲームを進めることになる。
    • 上画面ではそのフィールドを象徴するキャラクターがなにやらつぶやいている。ゲーム的には全く意味はない(攻略のヒントですらない)。
    • ミニゲームは全てタッチのみで操作する。クリアすると福引券がもらえる。負けても再挑戦に制限はない。

問題点

  • ボリュームがあまりに薄い。本編クリアに必要なイベント数は40程度で3時間ほどでクリアできてしまう。マップはたったの3つ+クリア後に2つ解放。
    • クリア後のオマケ込でも+1時間ぐらいが限界か。既存のじーさんゲーと比較してもハードがパワーアップしたのに恐ろしくやりこみ度が減っている。
  • 本作のメイン要素である各ミニゲームの出来が非常にお粗末。
    • パッケージ裏では「50種以上のミニゲーム」と謳っているがいるが、大嘘。単なるグラフィック違いなどを加算して水増ししているだけである。純粋に操作性などでカウントするとおそらく20程度。
      • これで内容が良ければまだマシだが、やることと言えば「連続でタッチしろ」「指定された台詞を言え」「はみ出さずなぞれ」「ひたすらこすれ」など単調にもほどがあるものばかり。一応パズルっぽいものやお絵かきツールなどもあるが、全体からするとごく限られる。難易度変更などもないので、数回プレイしたら確実に飽きる。たった11種類とはいえ、一つ一つのミニゲームが強烈な印象を残していた初代とは大違いである。
      • ゲームを進めると「クリア済みミニゲームを合計3回ミスするまで連続で遊ぶ」モードが解禁されるが、「単なるジャンケン」が存在する(それも2パターンも)ため、どれだけ記録を目指してもこれが出ると運次第であっさりゲームオーバーになる。他のミニゲームは簡単なものばかりなのだが…。
      • 「マイクに叫ぶ」系ゲームがやたら多い。このため遊べる場所が限られる。「ゲベに芸をさせる(お手、おまわりなど)」はまだしも、「マイクに向かってウ○コと叫べ!!(もちろんゲーム中では伏字なし)」など公衆の面前でやったら下手すれば通報*2されかねない。
    • ミニゲームを遊ぶにはマップ上のその場所まで行かなければならない(図鑑のようなモードがない)、アイコンをタッチすると問答無用でゲームが始まる上、一度始まったミニゲームを中断することができない…など単純なインターフェースも劣悪そのもの。
  • 隠しモード解放には福引を引く必要があるのだが、当たる確率はかなり低い。しかも一回一回福引器を回さなければならず、これの操作も早すぎても遅すぎてもダメと地味にストレスがたまる。
    • 景品は四等の福引券以外すべて一品ものなのだが、なぜか全景品獲得後もプレイ可能。もちろん何の意味もない。
  • キャラゲーとしてもイマイチな出来。
    • 一応オールスターゲーという扱いなのか、過去のGBAシリーズに登場したボスキャラたちが再出演していたりするのだが、大半がミニゲームの背景に特に意味なくいる程度でゲーム的には全く存在感はない。各作品のラスボスだけは明確にシナリオに絡むが、以前の敵対関係はどこへやらやけに友好的に接してきてじーさんに理不尽な目に合わされるという役回りで、こちらの扱いも不遇である。
    • 原作のサブキャラもゲベとちゃむらい*3はミニゲームに出演するだけでシナリオには一切絡まず、人気の高いマッスル竹田&ステップ長谷川*4に至っては影も形もない。その一方で一発キャラに過ぎない芸術仙人の登場回数が多かったり選定が不自然である。
  • グラフィックレベルはGBAから大差なく、3Dが用いられているゲームもごく少数。アニメ版のボイスが入ったのが数少ない強化点と言えるが…。
    • 効果音やBGMも特徴的だった旧作と比べると全体的に地味。楽曲数は全16曲とキャラゲーと割り切っても少々寂しい上大半のミニゲームで同じBGMなのも単調。

評価点

  • 各種イベントについてはいつものじーさんのノリなのでそれなりに安心。
    • ただ、細切れのイベントが多数収録されているだけで、全体のシナリオはあまり深く語られない。それも含めてじーさんのノリと言えばその通りだが…。

総評

自称「ダメゲー」だけあってあえてチープな出来を目指したのかもしれないが、その狙いはあまりにはまりすぎたと言わざるを得ない。
「「クソゲー」を自称しながらも、一定の完成度は維持しておりカオスで粗い出来ではあるがじーさんのキャラゲーとしては高評価」の一作目、二作目、「ハチャメチャ度は減ったが、その分ゲームとしては手堅くアクションとしては無難な佳作」と言える三作目と比較しても完成度は雲泥の差。
キャラゲーとしても世界観の狭さ、それに伴うサブキャラの影の薄さなど劣化点があまりに目立つ。
この有様ではネタだっただろう自虐も、出来の悪さや手抜きを誤魔化すためのただの言い訳と捉えられても仕方が無いだろう。

どんなにへりくだった名目にしようと、仮にも顧客から金を貰う商品としてのクオリティが求められる事には変わらないのである。

余談

後に原作のアニメ版において『イナズマイレブンGO』と間違えて買ってきた「6年前のクソゲー」としてまさかの再登場を果たした。何気に4人がプレイできる点を紹介しているが「このゲームを持ってるやつを4人探すことが不可能に近い」と突っ込まれていた。

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最終更新:2022年12月02日 00:25

*1 この後本編は連載終了…するもタイトルを変えて復活しているため、無印のゲーム化としては最終作になる。

*2 最悪の場合、自宅でやっても通報させる可能性まである

*3 りゅぬあってゃは発売時期の関係で出演できず。これは仕方ないだろう。

*4 一応、2年に1回しか登場しないキャラであるが。