【ぶりー】
ニューイングランドにある全寮制の学園ブルワースアカデミーを舞台にしたアクションアドベンチャー。『Grand Theft Auto』シリーズの学生版といった内容。
犯罪を「いたずら」とする事で『GTA』をプレイ出来ない年齢層にもプレイできるようにしたゲームである(レーティングはCERO:D(17歳以上対象)ではあるが)。
プレイヤーはいたずら好きの転校生ジェームス・ホプキンス(愛称・ジミー)となり、スクールカースト(*1)の頂点に立つことを目指す。
ゲーム内では授業を受けたり、ガールフレンドと遊んだり、不良グループに喧嘩を売ったり、報酬と引き換えにいじめられっ子を助けたりと、現実さながらの学園生活を送ることが出来る。
ちなみに、タイトルである「BULLY」とは「いじめっ子」「ガキ大将」といった意味である。
360/Win版は授業などが追加された完全版『スカラーシップ(奨学金)・エディション』となっている。
「悪ガキになって学園生活を謳歌する」ことに重点を置き、その雰囲気の良さが高く評価された良作アクション。
『GTA』要素を色濃く継承したアメリカ版『喧嘩番長』ともいえる作品に仕上がっており、学園モノというRockstar Gamesの新境地を従来シリーズファンにも違和感なく受け入れて貰う事に成功している。
不満点も多いものの、それは「もっと学園生活を楽しみたい」という意見の裏返しでもあり、続編を期待する声が多い事からも人気の高さが窺える。
アメリカの学校が舞台なので日本とは少々違うところもあるが、オープンワールドで自由気ままな学園生活を送れる数少ないゲームとしても貴重である。
*1 学校内における生徒間の人気の序列をインドの身分制度カーストになぞらえて呼びならわした呼称。日本だと『仮面ライダーフォーゼ』や(原作者がアメリカ人の)『ヒーローマン』で一部再現されている。
*2 日本を意識したゲームだが、その内容は力士を操作して食べ物を集め、体重を増やすというどこか間違ったもの。しかもフグに当たると死んでしまったり、BGMが民謡「さくらさくら」のアレンジなのもまた可笑しい。
*3 顔を思い切りつねる、握手に見せかけて手を捻り上げるなど。中には唾を顔面に塗ったくるような悪ガキらしいえげつない攻撃もある。これを喰らった相手は逃げようとして素っ転び、戦闘不能になる。
*4 本来はオモチャの拳銃のようなものだが、本作のは結構ごつい。
*5 ボタン連打によるダッシュやスケボーを駆使すればこちらの方が足が速いので逃げおおせる。
*6 もちろん弱い者からの頼みでも報酬はいただくが。
*7 決められたアルファベットと文字数で単語をいくつも作る。スラング(英語圏の慣用句や言い回し)を作る必要もあるので英語の知識がないと困難。