Borderlands

【ぼーだーらんず】

ジャンル ロールプレイングシューター

対応機種 Windows XP~7
Xbox 360
プレイステーション3
発売元 【360】マイクロソフト
【PS3】テイクツー インタラクティブ ジャパン
【Win】2K Games
開発元 Gearbox Software
発売日 【Win】2009年12月25日
【360】2010年2月25日
【PS3】2010年12月22日
定価 【360】7,140円
【PS3】6,090円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
廉価版 【360】プラチナコレクション
 2011年3月3日/2,940円
【PS3】2K Collection
 2012年4月5日/2,940円
判定 なし
ポイント 「ルーターシューター」というジャンルの始祖
Borderlandsシリーズ
1 (GOTY) / 2 / Legends / The Pre-Sequel / Tales / 3 / ワンダーランズ / New Tales


概要

FPSとRPGを融合させたRPGシューター。2022年現在本編3作とスピンオフ2作、外伝ADV1作*1が発売されている人気シリーズの第1作。
『マッドマックス2』を彷彿させる荒野と暴力の惑星・パンドラを舞台に、異星人の財宝が眠ると言い伝えられるThe Vaultを探して4人のVaultハンターが大暴れする。
Diablo系のランダム精製アイテムドロップシステムでレアアイテムを狙いハック&スラッシュするのが魅力。
オンラインCO-OPでのプレイを楽しめるが、PS3版はサービスが終了している。


特徴

  • 基本システム
    • ゲーム開始時に4人のキャラクターから自分の分身となる1人を選び、スタートする。
    • 基本操作はスタンダードなFPS。特徴としてキャラクター毎に異なる特殊能力「アクションスキル」の存在が挙げられる。
    • 戦闘システムはRPG寄り。『Fallout』シリーズ等と同様に数値的な能力が重要となり、ヘッドショットや格闘=即死ではなくHPを削りあう戦闘システム。
    • 体力値は自動回復のシールドと自動回復しない生身の二重制。
  • キャラクター育成
    • 成長システムはいわゆるスキルツリー形式。レベルアップ時に得られる得られるポイントを3つに枝分かれしたスキルツリーに振り分ける。
      • スキルの内容は得意武器やアクションスキルの能力強化の他、敵を倒すと炎をまとい周囲の敵を発火させる、味方を撃ってライフを回復させるスキルなど様々。
  • 熟練度システム
    • 武器にもカテゴリーごとに熟練度が存在し、プレイヤーと同じ経験値を習得し成長する。レベルに従ってリロード時間の短縮などのボーナスが付く。
  • アイテムドロップシステム
    • 敵のドロップや宝箱から入手できるアイテムの性能は一定の法則に基づいてランダム精製され、さらに6段階(+2)のレア度のランクがある。いわゆる『Diablo』系。
    • その他にも奇抜な特殊能力が付加されたユニークアイテムがある。
      • 弾が自動回復するサブマシンガン、独特の弾道を描くショットガン、狙撃用のスコープが無いスナイパーライフルなど様々。
    • レアアイテムはボスなどの強力な敵から狙うのが基本だが、極めて低確率で雑魚や宝箱から入手可能なものも。
    • ランダム精製されるのは武器とシールドのみ。次回作以降と異なり、グレネードMODとクラスMODの性能はほぼ固定で個体差が少ない。
    • ボスは一部を除き何度でも復活するので、レアドロを狙って繰り返し挑戦が可能。

クラス

本作には4種のプレイヤーキャラクターのクラスがある。
キャラクターごとに設定された得意武器は熟練度の成長ボーナスのことを指しており、(スキルによる強化を除けば)武器の扱いにおける能力差は無い。
選ばなかった3人はマルチプレイ時を除き一切姿を現さなくなるが、『2』以降の設定では4人で行動していた事になっている。

  • ローランド:ソルジャー (ROLAND as The Soldier)
    • ライフルとショットガンを得意武器とする元傭兵。攻防一体のオートタレットを召喚するアクションスキルを持つ。
    • 耐久力や弾薬に関連したスキルが多く、味方を撃って回復させる、タレットの付近にいる味方の弾薬を回復させるといったサポートにも強い万能型。
  • リリス:セイレーン (LILITH as The Siren)
    • 宇宙に6人しかいない「セイレーン」と呼ばれる特殊能力者。
    • 透明化、さらに実体復元時のエネルギー余波でダメージを与える「フェーズウォーク」を使用し、近接攻撃やエレメント(属性)攻撃に特化したツリーを持つ。
    • 強力なスキルがツリー後半に集中しているため、体力の低さも合わさりレベルが低いうちは苦戦を強いられる。
    • しかし、レベル30を過ぎた頃には自身の周辺の敵を燃やすといったトリッキーな戦い方が楽しめるようになる*2
    • 得意武器はサブマシンガン。
  • モーデカイ:ハンター (MORDECAI as The Hunter)
    • スナイパーライフルとリボルバーに特化した狙撃手。アクションスキルは相棒の猛禽類ブラッドウイングを使って離れた敵を攻撃するというもの。
    • スキルツリーも狙撃やピストルに関する物が多く地味だが、高レベルになると敵のシールドを無視してダメージを与える強力なスキルを覚える。
  • ブリック:バーサーカー (BRICK as The HIMSELF)
    • 格闘とロケットランチャーを得意とする脳筋。アクションスキルのバーサークは攻撃が殴りのみになりライフの自動回復と耐久力アップが付くというまさに脳筋そのもの。
    • スキルツリーもまた耐久力とエクスプローシブ(爆発)系武器に関するスキルが多く、他プレイヤーをサポートするスキルが一切無いという脳筋。
    • 後年『2』で性格や普段の行動も脳筋そのものであることが明かされた生粋の脳筋。
    • よく誤解されるが格闘やグレネードで敵を倒しても武器の熟練度は上がるので存分に脳筋するべし。

評価点

  • 延々と遊べる
    • 武器収集、何度でも復活するボスへの再トライ、より高難易度な2周目へのチャレンジ、キャラクターやビルドを変えての再プレイとやることが尽きない。
    • 2周目はキャラデータ共通の別モード扱いで、タイトルメニューからいつでも2つのモードを行き来できる。1周目に戻って鍛えなおすも良し、2周目で強化されたキャラで1周目に戻り無双するもよし。
  • 豊富な武器のバリエーション
    • 武器性能はドロップした敵によってレベルが決まり、ランダムで製造メーカー、能力値、属性が決まる。
      • 時々ロケット弾を発射するショットガンといった変わった銃が出ることもある。
    • グレネードもグレネードMODの装備により性能が変化(個体別ではない)。クラスターやホーミングなど非常に有用なものが揃っている。
    • シールドも耐久力やリチャージ速度が個体ごとに異なり、切れたときに特殊な効果が発動するものがある。
  • ファンキーなキャラクターと世界観
    • 舞台となる惑星パンドラは元々は資源採掘のために開拓された惑星。
    • かつては一攫千金を夢見て多くの開拓者が訪れていたが、開拓開始から7年後、惑星全体が長い冬から明けたことで狂暴な原生生物が一斉に出現、めぼしい資源が期待できないこともあり多くの移民が離れ、残ったのは夢を捨てきれない開拓者と星を出る金のない貧民、狂暴な略奪者だけであった。
    • 要はパッケージイラストそのままの雰囲気だと思えばいい。半裸の野蛮人がゴテゴテした銃を獲物に血肉を求め異形の野生動物が生息する荒野を駆けている惑星、で大体合っている。
    • 『Fallout』シリーズと被っているが、こちらはアメリカのアニメ的なタッチで差別化されている。
    • 協力者たちもプレイヤーの案内役でダンス好きなロボットCL4P-TPことクラップトラップをはじめ、診療代に命をもっていかれそうな無免許医のDr.ゼッド、独創的な被害妄想に取りつかれた考古学者のタニス、年齢不詳な謎の美女・モクシーなど曲者だらけ。まともな人物は1人もいない。
    • 死亡したキャラの復活はNew-Uという人間再生システムによって行われている。要するに、生き返るのではなく見た目と人格の同じ人間を生成しているだけ。
  • バックパックや倉庫の容量の大きさ
    • 倉庫の利用はDLC必須(問題点にて後述)ではあるが、バックパック+倉庫の容量は最大84~114と『2』以降を大きく上回る数で、お気に入りのアイテムをたんまり保管できるのは本作の特長である。
    • DLCなしでもバックパック容量は最低でも42まで拡張できる。
  • 弾薬やスキルポイントリセットが安価
    • 弾薬は1セット$35~98と非常に良心的な価格設定。
    • 武器の弱さ・所持弾数の少なさ・資金力の低さから最序盤は苦しいものの、キャラレベルが上がっても価格は据え置き。
    • そのため、所持金をコツコツ貯めるのが苦手でも弾薬代すら払えなくなることはまずない。
    • スキルポイントのリセット(再割当)も同様。弾薬代・リセット代ともに値上がりした『2』以降を経験したプレイヤーは安さがより実感できるだろう。

賛否両論点

  • CO-OPプレイ時のドロップアイテムが早い者勝ち
    • 敵がドロップしたアイテムや箱から出たアイテムは誰でも無制限に拾うことができるが、その1個だけしかないので早い者勝ち。
    • そのため、ボスの体力が少なくなると戦闘を放棄して報酬部屋の前で待機したり、ボスを倒した瞬間に他プレイヤーをキックしたりして報酬の独り占めを狙うマナーの悪いプレイヤーが絶えない。
      • CO-OPで遊んでほしいのか遊んでほしくないのか分からないこの仕様により、せっかくのCO-OP向けゲームなのに基本的にソロの方が良いということになってしまっている。
      • 何もかもが弱肉強食の無法地帯という設定の惑星が舞台であるため、世界観とマッチしてはいるが。
    • 装備品以外のお金や弾薬などは誰か1人が取ると全員に行きわたる仕様なので問題は無い。
  • 武器熟練度
    • 武器は使い続けるとLv50まで熟練度が上がる。
    • キャラクターの得意武器や自分の好きな武器を強化できる反面、たまにしか使わない武器だと熟練度が上がりにくい。
      • これは、各種の武器をまんべんなく使いたい場合に不利な要素となる。
    • 武器全種の熟練度を全て育て上げるとなるとかなりの苦行。特にロケットランチャーとEridian武器の熟練度の上がりにくさが問題視される。
    • DLC4を導入すればとある方法で熟練度を非常に上げやすくなるものの、DLC4は後述の2019年以降に発売した各種リマスター版でしかプレイできない。
  • アイテムカードが情報不足
    • 武器のリロード速度やシールドのリチャージディレイが記載されていない。
      • 装備してみれば把握できるが、売り物の場合は試射ができないため判別不能。
    • エレメンタル効果の発動率と追加ダメージも(大)(中)(小)やx1~4と表記がかなり大雑把。
      • エレメンタル効果発動率100%の武器にも発動率が表記されており少々紛らわしい。
  • 所持金の表示が7桁で止まる
    • 内部的には$20億程度まで貯まるのだが、所持金が1000万以上になると正確な額は確認できなくなる。アイテムの価格も同様。
    • 高Lvになると販売機で1000万超のアイテムが販売されることがあるため、価格も所持金も不明なまま購入を検討する羽目になる。
    • そもそも高Lvアイテムも普通にドロップで手に入る上に所持金が多いほど復活費用も増すので、お金を貯めることにあまり意味のないゲームシステムとなっている。
    • ただ、『2』以降は所持金は8桁までしか持てなくなったため、約20億までという本作の数値は飛び抜けている。

問題点

  • ファストトラベル解禁が遅い
    • 一度行ったマップに一瞬で移動できるアウトポストを利用できるようになるのが中盤手前とやや遅め。
  • アクションスキルが使用できるのがLv5から
    • 最序盤は弾薬もライフもお金もカツカツでアクションスキルも使用できないので退屈。
    • アクションスキルの習得にスキルポイントを1消費するため、スキルツリーに自由にポイントを振り分けられるのはLv6から。
  • 死にやすさと弾切れしやすさ
    • レベル差にもよるが敵の攻撃力は高めで、シールド・ライフMAXから一瞬で瀕死に追い込まれることは珍しくないにもかかわらず、ライフを回復する手段は少ない。
    • 遮蔽物に留まるより動き回る前提のバトルバランスで、遮蔽物が少なく、積極的に突撃してくる敵、空中や地中から奇襲をかけてくる敵が多い。
    • 携行用の回復アイテムはあるが、いちいちインベントリを開かないと使えないため戦闘中の使用は困難。しかもインベントリを圧迫する割に回復量・回復速度ともに低め。
    • 死亡ペナルティは所持金の7%を失った上で最後に立ち寄ったセーブポイントまで戻されるというもので、積み重なるとかなり痛い。
    • ダウン中は移動ができないため、遮蔽物に隠れている時に爆風などでダウンすると敵が近寄ってこない限り自力でセカンドウィンドを得ることは困難。
      • 死亡までの猶予も比較的短く、死が迫るほど視界が暗くなるため近くに倒せそうな敵がいても見失うことも。仲間に救助してもらうこともできるが時間がかかる。
    • 弾薬は拾うかローランドに補給して貰う他にはショップで買うしかなく、弾薬不足で死に続けると死亡ペナルティと相まってジリ貧に陥る。
      • 道端の箱などは残数の少ない弾が優先的に出ない上に配置数も不十分で、時間が経ち敵が復活している場所でも箱は復活しない。
      • そのため、ローランド不在のメンバーでショップや、ワープポイントもない場所での長期戦は危険。
      • ローランドがいれば解決できるものの、ローランド当人はスキルや装備が弾薬補給重視にテンプレ化してしまいやすい。
  • 敵のわずらわしさ
    • 種類にもよるが人間の敵はプレイヤーは使えないカバー動作を多用してくる。
    • カバー位置の移動も俊敏で、移動中の腰だめ射撃でも正確に命中させてくるため、的確に対処できないとストレス要因になりがち。
    • 敵の復活が早い。マップを往復する場合は往路で掃討しても復路で復活していることが多く非常に面倒である。
      • しかし、武器や経験値を集めたり、ミッションで特定の敵を一定数倒す必要のある場合は便利である。
  • 頼りないビークル
    • 大型のマップでは重要な移動手段となるが耐久値が非常に低く(プレイヤーのライフの2倍程度)、戦闘に巻き込まれると瞬く間に大破してしまう。
      • 大破するまで乗っていると致命的なダメージを負うため緊急時には降りなければならないが、乗降動作が無駄に長く間に合わないことも。
      • 路上の敵を轢くだけでも敵の体力に応じて耐久値が減るため、Badass系など強力な敵を轢いてしまった場合は轢かれた方ではなく轢いた自分が死ぬ。
      • 逆に、自分が敵の車に轢かれた場合はセカンドウィンドのチャンスも与えられずに即死する。
      • 車を失った場合は最寄りのビークルステーションまで徒歩で向かうしかないが、車の喪失率の高さに対してステーションの配置数は決して十分とは言えない。
  • CO-OPプレイ時にプレイヤー同士のレベル互換がない
    • 敵やアイテムのレベルはホストプレイヤー向けの数値に固定されるため、ホストと参加者のレベルが離れているとゲームバランスを損なうことになる。
    • レベル1~2の差でもゲームバランスが傾いてしまう仕様のため、フレンドとはレベルを限りなく一致させておく必要がある。
    • ゲームバランスを損なってもいいので強い仲間に倒してもらい楽に進めたいというのなら問題はない。
      • DLC2はホストプレイヤーのレベルと敵のそれが合わせられるため、戦闘知識やテクニックを試される闘技場ミッションなのだがそれすらホストより強い仲間に蹂躙してもらって報酬を得ることができる。
  • 周回リセットができない
    • 全てのミッションは2回しかクリアできないため、独特の特徴を持つユニーク系の武器が報酬になっているミッションだと目当てのレベルのユニーク武器が入手できなくなることがある。
  • バックパック拡張SDUの入手方法
    • バックパック拡張SDUとはインベントリの容量を増やすアイテムで、道中で壊れているクラップトラップを修理して助けるとお礼にもらえる。
    • 2周目ではクラップトラップを助けてもSDUをもらえるかはランダムであり、周回をリセットできないことと相まって、インベントリをどこまで拡張できるかは運任せとなっている。
    • また、1周目で見逃したまま進行させてしまうと、もらえるはずだったSDUが二度ともらえなくなる場合があり、本作における逃すと二度と取り返しの付かない要素の1つとなっている。
  • 弾薬SDUの入手方法
    • 弾薬所持数を増やす重要アイテムで店売りされているのだが、所持金をコツコツ貯めるのが苦手だとなかなか手の出せない価格をしている。
    • ランクを1 → 3のように飛ばして買うこともできるため、順番に買うとお金が無駄になることも。
    • 後述のアイテム倉庫の容量を拡張するアイテムも高額な店売りである。ただし、こちらはランクを飛ばして買えない。
  • アイテム倉庫がDLCにしかない
    • DLC2「Mad Moxxi's Underdome Riot」が必要。また、この「Mad Moxxi's Underdome Riot」もアイテム倉庫とコロシアムだけで1,000円と当時としては割高。
  • 高レベル時の熟練度上げ
    • 熟練度は獲得経験値と同じ値が加算される仕様だが、本作は敵とのレベル差で経験値が変動するので自分よりレベルが低い敵を倒しても雀の涙ほども上がらない。
    • 2周目をクリアできる程のレベルになると、熟練度上げに適した相手がいなくなってしまう。
    • 海外版ではパッチにより敵のレベル上限が底上げされたため改善されたが、日本語版では完全放置状態である。
    • 特定の武器種のみの特化プレイならそれでも何とかなるが、まんべんなく使いたいとき、レベルが上がってから上げてなかった種類の熟練度を上げたい時に大いに支障が出る。
  • 武器のランダム生成のパターンが少ない
    • 同じエリアで乱獲を繰り返していたら、全く同じ性能のアイテムが出てくることもしばしば。
  • アイテム交換機能がない
    • プレイヤー同士でアイテム交換するにはアイテムをその場に放り出すしかなく、第三者に横取りされたり、地面の下にすり抜けて回収不能になってしまうことがある。
    • また、自分の別データのキャラ同士でアイテム交換するにはサブキャラやフレンドを経由するしかなく手間がかかる。
  • アーティファクトの入手方法
    • アクションスキルに属性ダメージを付与するアーティファクトの入手方法はBadass系(小ボス)の敵を倒すなど限られている。
    • だが、アーティファクトは対応しているキャラと付与される属性とその強さが決まっているため、目当てのキャラや属性のアーティファクトがなかなか出ないことがある。
  • 入手や運用の難しいEridian武器
    • 非売品であり、メンバーにリリスがいない場合は宝箱やドロップによる出現率もかなり低く、自分自身がリリスでない限り入手が安定しない。
    • 他の武器と異なり弾数制ではなくオーバーヒート制だが、熟練度をかなり上げておかないとすぐにオーバーヒートしてしまうため実用性は今一つ。
  • チームにいないキャラの専用アイテムが出る
    • クラスMODとアーティファクトは種類によって使用できるキャラが指定されている。
    • しかし、チームにいないキャラ専用のものも出現率は下がるがドロップや販売があるため目当てのものが見つかりにくい。
      • チームにいないキャラのものはトレード用か換金用にしかならない。
  • 最上級レア武器が保存できないバグの(日本語版のみ)
    • 国内版にはDLC3で追加された最上級レアのアイテムがセーブデータに保存されないバグが存在する。
    • 機種によってバグの内容に差異があり、360版はクラスMODの全て、PS3版はDLC3敵や箱からドロップしたものの中でDLC3で追加された性能を持つもの全てが対象となる。
    • もっとも追加の最上級ランクのシアンは余程のやり込みプレイヤーでも1度出会えるかどうかという代物なので、そこまでレアに固執しなければ気にならないバグではある。
  • 未配信パッチ、未配信DLC
    • 国内版では敵のレベル底上げや致命的バグの修正を含んだパッチと、追加ストーリーとレベルキャップ引き上げを含んだDLC4「Claptrap's New Robot Revolution」が未配信。
      • これにより国内版のレベル上限は61となり、成長の自由が狭まっている。
      • 追加ストーリーでは後に『2』で宿敵となるハイペリオン(Hyperion)社が登場する他、『2』の時点でクラップトラップが1体しか残っていない理由、周囲から嫌われまくる原因の一端が描かれていた。
    • PS3版である『Game of the Year Edition』でもDLC4は未収録。ご丁寧にパッケージイラストからクラップトラップの姿が消されている。
      • PS4やSwitchなどの次世代機で出たソフトにはDLC4まで収録済なので心配は無用。
  • 固有名詞が英語表記
    • 例:パンドラ ⇒ Pandora、ザ・ヴォルト → The Vault、クラップトラップ → Claptrap等
    • 次回作と以降と違い英語音声字幕なので、英語のリスニングに馴染みが無いと読み方がわからず覚えにくい。次世代機のGOTY版は2以降の声優を逆輸入して日本語吹き替えが導入されたのでその心配はないが。
    • ファストトラベルの行き先リストで英語の地名がズラリ並ぶので、意識していないと何処が何処なのかわからなくなる。
      • DLCを入れているとそれらの開始地点の地名が最初からリストに載っているので、全部入りパッケージでの初回プレイだと「なんだこれ?」という状態に。
    • 『2』以降はデフォルトで日本語吹き替えがある関係で英単語をカタカナに置き換えるのも増えたが、異星文明Eridian由来の物質Eridiumを「イリジウム」と表記・発音して実在の金属Iridiumと誤認させそうになったりしている。
  • DLCマップのアクセスが悪い
    • 各DLCマップには面積の大小に関わらずファストトラベル地点が1ヶ所ずつしかなく、ところによっては移動がかなり面倒。
      • さらに不便なことに、せっかく奥地まで到達してもゲームを終わると再開時にファストトラベル地点(スタート地点)まで戻されてしまう。
      • DLC1では、ファストトラベル地点と拠点機能のある町を結ぶ近道が、ある条件を満たすことで通行不能になることがある。
  • ゴ○ブリのような昆虫型の敵が出現する。酷似しているというほどではないが、虫の苦手な人は一応注意。
    • 次回作以降には登場しない。

総評

後発のシリーズと比べると粗削りではあるが、それでも十二分に魅力的な内容である。
Vaultハンター時代のローランド達4人の物語や、生前のT.K.Baha、ハイペリオン社進出以前のファイヤーストーン(Fyrestone)やニューヘイブン(New Haven)の町、『2』の時代には存在しないバリエーション豊かなクラップトラップ達等々。
『2』や『The Pre-Sequel!』から入ったプレイヤーにとっても見どころは多いので、一度プレイしてみてはいかがだろうか。
CERO:D(17歳以上対象)なので未来のVaultハンターたる未成年にもお勧めである。

本作をきっかけにFPS/TPSにハクスラ要素加えた「ルーターシューター」という新たなジャンルが生み出され、後に続けと『Destiny』『The Division』『Outriders』といった数々の作品が誕生することになる。
そのため、ジャンルの始祖という意味では本作がゲーム業界に与えた影響は大きいと言えるだろう。


余談

  • 実はPS3版であるGame of the Year Editionは、日本でも360版が発売される予定だった。
    • しかし、「規制のためにゴア表現の修正を試みたところ深刻なバグが発生した」という理由で発売中止となり、結果として国内ではPS3版が本作の完全版となった。

その後の展開

  • 2019年4月4日にリマスター版『Borderlands: Game of the Year Enhanced Edition』がダウンロード専用ソフトとして発売。対応機種はPS4/One/Winで、価格は3,780円(税別)。
    • ミニマップの追加、SHiFTコードへの対応など『2』基準に改良されている。
    • 日本語版では日本語吹き替えが新規収録、長らく未収録であったDLC4もプレイできる。
    • 規制が無くなり、レーティングがCERO:Z(18歳以上のみ対象)へ上がっている。
    • ただし、ファストトラベルの不便さなど基本仕様はそのままとなっている。
      • Win版のみSteamで配信されているオリジナル版を所有しているユーザーには「GOTYリマスター版へアップグレード」という形で無料配布された。
  • 2021年3月にGearbox SoftwareとGearbox Publishingの親会社である持株会社のGearbox EntertainmentがTHQ NordicやKoch Media等を傘下に持つEmbracer Groupの買収を受け、同社の7番目の持株グループ(傘下企業)となった。
    • なお、買収直後に「『Borderlands』シリーズにおける2K Gamesとのパブリッシング契約は今後も継続する」旨の声明がGearboxと2K Gamesの双方から出されている。

続編・派生作品

  • 『Borderlands 2』(PS3/360/Win 2012年10月25日発売 PSV 2014年12月4日発売)
    • ナンバリング第2作。プレイヤーは本作同様、惑星パンドラの4人のVaultハンターのうちの1人となり、ストーリーミッションと任意のサイドミッションをクリアしていく。
    • また、オンライン・画面分割でのCO-OPや武器やシールド等のランダムに生成される戦利品、RPG的なキャラクター成長要素等の特徴的なゲームプレイ要素やゲーム内の設定、キャラクターの多くなどが今作から引き継がれている。
      • 2014年にはPSV版が発売。発売元はSCE(それ以外は2K Games)。PSV版は全DLCが収録されており、PS3版とのクロスセーブに対応している。
  • 『Borderlands Legends』(iOS 2012年10月31日発売)
    • スマートフォン向けのスピンオフ。本編と異なり、トップダウン型のタワーディフェンスとなっているのが特徴。日本語未対応だが、日本のストアからも購入することは出来る。
  • Borderlands:The Pre-Sequel』(PS3/360/Win 2014年10月30日発売)
    • 『1』と『2』を繋ぐストーリーを描くスピンオフ。惑星パンドラの"月"が舞台となっており、低重力を活かしたゲーム性が特徴。詳細は作品ページを参照。
  • 『Tales from the Borderlands』(PS4/One/PS3/360/Win 2014年11月25日発売)
    • 時系列上は『2』と『3』の間の出来事を描いたスピンオフ。FPSの本編と異なり、いわゆるアドベンチャーゲームとなっているのが特徴。
    • 『Back To The Future:The Game』『The Walking Dead』等のアドベンチャーゲームを手掛けたTelltale Gamesによる外注作品で、全5話がエピソディック配信された。
    • 2018年にTelltale Gamesが突如スタジオ閉鎖となったことで一時配信停止となっていたが、その後2K Gamesがパブリッシャーとなり2021年2月17日から配信が再開された。
  • 『ボーダーランズ ダブルデラックス コレクション』(PS4/One 2015年5月14日発売 Switch 2020年5月29日発売)
    • 原題は『Borderlands: The Handsome Collection』で、『2』『The Pre-Sequel!』のHDリマスター版を次世代機向けにカップリング。両作品共に全てのDLCが収録されている*3
  • 『Borderlands 3』(PS4/One/Win 2019年9月13日発売 XSX 2020年11月10日発売 PS5 2020年11月12日発売)
    • ナンバリング第3作。再び惑星・パンドラを舞台に、シリーズオールキャストで戦いを繰り広げる。
    • 発売当初は高い評価を得ていたが、開発側が「発売後は出来る限り弱体化はしない」という約束を破り、アップデートで徹底的な弱体化を行ってしまう。その結果、発売から一ヶ月程で評価が大きく下がることとなる。
    • なお、Win版はこれまでとは異なりEpic Games Storeでの時限独占配信となった*4。また、2020年にはPS5/XSXでそれぞれのローンチタイトルとしても発売された。
  • 『ボーダーランズ レジェンダリー・コレクション』(PS4/One/Switch*5 2020年5月29日発売)
    • 『1(GOTY)』『2』『The Pre-Sequel!』の3作品をカップリング。3作品の全てのDLCが収録されている*6
    • Switch用パッケージ版のゲームカードには『1』の8GB分の内容が収録され、『2』と『The Pre-Sequel!』はDLコードでの収録となっているため、中古での購入は非推奨。
  • 『タイニー・ティナとドラゴンの城塞 ~ワンダーランズで一発限りの大冒険!』(PS4/One/Win 2021年11月10日発売)
    • 下記『ワンダーランズ』の前身となる『2』におけるDLC4のスタンドアローン版。
  • 『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』(PS5/XSX/PS4/One/Win 2022年3月25日発売)
    • 原題は『Tiny Tina's Wonderlands』で、『2』に登場した“銀河最凶の13歳”タイニー・ティナが主人公となるシリーズのスピンオフ。
      • なお、この『ワンダーランズ』はスピンオフでありながら開発側の想像を超えるヒットを記録したことが公式に明かされている(参照)。
  • 『New Tales from the Borderlands』(PS5/XSX/PS4/One/Switch/Win 2022年10月21日発売)
    • 『Tales from the Borderlands』の流れを汲むアドベンチャーゲーム。前作と同様、日本からも購入できるが日本語には未対応となっている。
  • 『Borderlands: Vault Hunter Pinball』(Win 2023年4月15日発売)
    • 『Borderlands』をテーマにしたピンボール。日本語には未対応。
  • 『Borderlands Online』(開発中止)
    • 上海に拠点を置く2K中国スタジオ開発のオンライン専用タイトル。
    • 中国国内でのみのサービスを想定して開発されていたが、「現在のプロジェクトを完了するための必要な時間に関してリターンを得られない」との判断から、開発が中止され2K中国スタジオも閉鎖された。

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最終更新:2023年09月30日 15:00

*1 日本語ローカライズはされていないがDL配信版であれば各プラットフォームの販売ページでの購入は可能。

*2 もっとも、爆発オブジェクトや他PCが乗った車まで燃やしてしまうので注意が必要だが。

*3 発売の時点では『2』のDLC5「指揮官リリスのサンクチュアリ奪還作戦」は含まれていなかったが、後に追加DLCとして配信された。

*4 Steamでの配信が解禁されたのは半年後の2020年3月13日。

*5 Switch版以外はダウンロード専売。

*6 「指揮官リリスのサンクチュアリ奪還作戦」のSwitch版は2020年11月3日~同年12月3日まで無料配信されていたが、現在は他機種と同様に有料配信となっている。