チョロQ3

【ちょろきゅーすりー】

ジャンル レースゲーム
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対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 タカラ
開発元 タムソフト
発売日 1998年2月19日
定価 6,090円(税5%込)
プレイ人数 1~2人
廉価版 PlayStation the Best for Family
1999年5月4日/2,940円
PS one Books
2004年6月24日/1,575円(各税5%込)
レーティング CERO A(全年齢対象)
判定 良作
チョロQゲームリンク


概要

プルバック式のミニカー“チョロQ”を題材にしたレースゲーム第3弾。
タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後の作品となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。
チョロQ2』でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティになって探索要素が大きく強化、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。
レースにおける難易度は、前作「チョロQ2」に比べて、きついカーブ・ヘアピンカーブが更に加わり、速度が更に速くなっていて、難易度が更に増しているものが多い。
イベント数100、ボディ数100、パーツ数100の「3つの100」が売り文句だった。


前作からの変更点・追加要素

  • チョロQシティ
    • 前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。
    • 100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。
    • このイベント100を達成するとパスワードが出て来るが、これは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。
      • イベント100を達成した後に改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツが入手できるため、イベント100個達成に関しては現在でも無意味になったわけではない。
  • 昼夜の概念
    • ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。
      • 夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変化する、夜専用のイベント・レースが可能になる等の違いがある。
  • タカラくじ
    • タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。
    • 料金は1回100Gで、3ケタの数字を選ぶだけ。
      • 当たるとそれまで購入したパーツの代金の累計額が賞金として支払われるため、金策が幾分楽になった*1。ただし当選後はそれまでに購入したパーツ購入代の累計はリセットされるため、連続で当選しても1000Gしか支払われない点には注意。
      • ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。
  • パーツの追加
    • ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。
    • ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。
    • また、「ふたりであそぶ」モード専用ではあるが、「おもいシャーシ」も使える。
  • フリーランの仕様変更
    • 前作まではレースと同じく既定の周回を走るとゴールとなったが、本作のフリーランはゴールの概念がなく、プレイヤーが納得するまで走り込む事が出来る。
  • 2P対戦専用モードの追加
    • ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。各ホールPAR(基準タイム)が設定されており、実際のゴルフ同様スコアの+-を記録していき全9ホールを終えた時点での合計スコア(タイム)の少ないプレイヤーが勝ち。
    • コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばった9枚のチョロQコインの内、先に5枚集めた方が勝ち。
    • ヒルクライムレースはスタートから丘を登っていき頂上の折り返し地点でUターンし、スタート地点へ戻って来るまでの早さを競うレース。
    • アルペンレースはゲレンデを模したコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通過しないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。

コース

+ 新コースの数々
  • オーバルサーキット
    • その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。
    • 最初に選べる唯一のコースであり賞金も低いため1位になるのは簡単…と思いきや、走れども走れども一向に追いつけず、初見では頑張っても2位止まりという結果に終わる場合が多い。
      • というのもこのコース、1位のマシンがプレイヤーと同一の装備になるという仕様があるのだ。そのため正攻法で走っていては追いつくのはまず不可能であり、インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。
  • ショートサーキット
    • オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。距離は1周907mと本作で最も短い。
    • 前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。
  • トレインロード
    • チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。
    • 難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。
  • チョロQキャッスル
    • チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。
    • 直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。
  • 地下水路
    • チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。
    • 路面は常にウェットなのでウエットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。
    • ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが、進入が難しく実用性は低い。ビッグタイヤなら強引に進入できる。
  • 春はあけぼの
    • 季節変化シリーズの第三弾にして、枕草子シリーズ第1弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気のコースになり、季節変化が起きても関係なしにいつでもスプリントレースで走れる様になった。
    • 開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。
  • チョロ砂漠
    • ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走り、最後はスフィンクスの口から大ジャンプしてフィニッシュラインへ飛ぶというダイナミックなコース。
    • 路面は基本オフロードだが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。
  • チョロQホテル
    • 一定条件を満たすとチョロQシティ内にホテルが完成し、入口に近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。
    • 駐車場からホテル内に入り、バーカウンターとビリヤード台の間を抜け、廊下を疾走し最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もアップダウンの組み合わされたシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。
  • ミドルサーキット
    • サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。
    • 前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。
  • チャイナ峠
    • 竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。
    • 狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。
  • ビッグタイヤ
    • チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される*2。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。
    • コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。
    • 通常のタイヤでも走れるようにコースが設計されているが、障害物を全部よけなければならず遠回りさせられるポイントもあって入賞するのも難しくなる。
  • ジャングル
    • 密林の中を走るオフロードコース。
    • 高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。
  • 秋は夕暮れ
    • 枕草子シリーズ第3弾。(昼夜の関係上、第2弾は後述)路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。
    • 春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、中盤の直角コーナーなどスピンの危険性が高いコース。
  • 夏は夜
    • 枕草子シリーズ第2弾。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。
    • 他の枕草子シリーズとの共有部分はホームストレート部分のみであり、唯一逆向きに走る。
    • オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所となる。
  • NEWスタジアム
    • サッカースタジアムだった場所を改修して作ったモトクロス風コース。夜専用。
    • アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太などによる障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。
    • ビッグタイヤとは異なり、障害物は通常のタイヤですべて乗り越えられる。ただし角度によっては壁に接触した扱いになり、衝突音も鳴る。
  • 洞窟
    • 薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。洞窟内故に道幅は常に狭く、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。
    • 一方でコーナーは非常に緩く、オーバルサーキットに並ぶハイスピードコース。スーパーグランプリではレッドペガサスが独走する。
  • ミステリーハウス
    • 夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。
      1周933mしかなく、ショートサーキットに次ぐ短さである。
    • 階段などの高低差が激しく、路幅も狭く角度のきついコーナーも多い高難度コース。
    • 余談に記述しているが、レース中は様々なミステリー現象に見舞われるのが大きな特徴。
  • ロングサーキット
    • サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。
    • 前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。
  • 冬はつとめて
    • 枕草子シリーズ第4弾。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。
    • 前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。
  • アイス&スノー
    • 雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。ゲレンデのような山道や市街地、洞窟、ダウンヒルを駆け抜けるコース。途中に十字路の交差点があるが、この交差点は直進方向のみの一方通行である。市街地では道がいくつかに分かれる。
    • 非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。
    • コース長があまりにも長いため、唯一2周でゴールとなる。その長さ故優勝時でも1周のタイムがリプレイBGMの尺を越える場合があり、その場合は最後の部分であるゴールシーンまで流れる前にリプレイが打ち切られ、リプレイシーンの長さを欠くものとなる。
+ さらに、ハイパーグランプリ最終戦では…
  • チョロQシティ
    • ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。
    • 昼のチョロQシティの一部をそのままコースに利用しているため、直角コーナーが多く道幅も狭い。ホームストレートや港、チョロQキャッスルの周辺などは長い直線で速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなる。ライバルカーも非常に速いため最終戦にふさわしい高難度のコースである。

評価点

  • レース以外の要素が大幅に増量。
    • 探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。
      • 前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントによってプレイヤー以外のチョロQが1台だけではあるが登場する。
    • 前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。カジノは8ラインスロットになったことで当選率が大幅にアップ、時間はかかるが十分にリターンが期待できるようになった。
    • シティ内のショップでインテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。但しインテリアは購入後売却不可。
    • 前作ではタイトル画面にあったサウンドテストがシティ内の「ジュークボックス」となり、レース中のBGMをシティ内で流しながら走り回れるようになった。
  • コースのバリエーションも増加。
    • コースは全て新コースで20+1と量が増加。
    • 砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。
    • チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤだが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。一番高性能なビッグタイヤはオフロードタイヤとしても最高峰の性能となるので、専用コース以外でも問題なく使える。
    • 従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる良曲揃い。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。
      • レーススタート時のシグナル音もコースによって専用のものになる。例えばサーキットコースでは一般的なシグナルだが、ミステリーハウスではカウントダウンが不気味な笑い声となり、スタートは叫び声となる。
    • 中でも最後のグランプリの最終戦コース (リンク先ネタバレ注意)はシチュエーション・BGMなど総じて評価が高い。
  • シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。
    • 相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディを装備しチョロQシティで特定の場所に行くとイベントが起きる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど)
    • ボディを持てる数は100個まで増え、ボディ以外のパーツに関しては所持数の上限がなくなった のも大きい改善点。今までは多くのボディやパーツが存在する中、パーツは32個、ボディは6個しか持てなかったが、今作では様々なパーツやボディを余すことなく楽しめる。
    • 車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンには元ネタがあるものも存在し、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車などはこのゲームぐらいでしか見られないであろう。
    • 最後のグランプリでは実質的なラスボスとして、まさかのボディを身に纏ったライバルが登場するほか、そのライバルのボディは隠し要素ながらプレイヤーも購入することができる。
  • グラフィクスの強化
    • チカチカしている部分が減っている、タイヤ(特にビッグタイヤ)の形が滑らかに見えるように処理されている、ホイールがパーツとしてカスタム可能になる等、より細かい部分の描写が強化されている。
    • 前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが、今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。

賛否両論点

  • 前作に比べると難易度が低下している。
    • 「デフォルメされた車の玩具を元にした、比較的間口の広いレースゲーム」という原点に立ち返ったともいえるが、前作の隠しコースの「旧コース」レベルのハードなレースはなくなっている。とはいえ、人によっては(2の旧コースを除くと)本作がPS3部作の中でも1番難易度が高いという場合もある。
  • カジノがあまり有用ではない。
    • 前作と比較して期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になったのだが、それ以上に本作初登場の「タカラくじ」ががかなりのローリスク・ハイリターンで稼げるため、何かしらの縛りプレイでもしないかぎりは優先的に利用するものではない。
      • そもそもたった100Gで、何度かレースするだけ(運が良ければ1回)で、くじ購入時点での「パーツ購入分の賞金」が戻ってくる上、前述した「レースの難易度の低さ」+「1レースの賞金の多さ*3」もあるので、このシステムに気付けばゲームバランス崩壊レベルで稼げてしまう。
        もっともタカラくじに関してはゲーム中では賞金の仕様を教えてくれないので、一応「隠し要素」の様なものとも言えるし、捉え方によっては初心者救済にもなるが。特にとあるパーツは値段が非常に高額な為、タカラくじを利用しなければ資金稼ぎが非常に辛い。

問題点

  • 100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。
    • 特定ボディでなければ発生しないイベントなどは存在に気付きにくい。
    • 「畑に作物が実った」(グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見ることで達成)はヒントがなく、特に発見が困難。
      • このグランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点と似通っているが、前作と違い、季節によってメニュー画面の背景も変わらず、更に季節限定のコースも実質存在せず季節変化の概念があることにすら殆ど気付けない為、前作よりもタチが悪くなっている。
    • 走行距離が関連するイベントがあり、こちらもノーヒントなので判りづらい。
    • ジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものもある*4。これらの制限時間に関しては、シティ内にある掲示板で確認できる。
  • チョロQシティが前作に比べると迷いやすくなっている。
    • チョロQタウンに比べて広い上に、碁盤の目のような配置になっている部分が多い。
    • 地図を買えばマップを表示する事ができるが、買えるようになるのはある程度ゲームが進んでからである。
+ ゲーム最終盤のネタバレ注意
  • ハイパーグランプリ最後のチョロQシティコースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない
    • 「ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コース」という正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。前作のチョロQ2ではスプリントレースで走れないコースが2コース存在した為、こちらと比べるとまだマシかもしれないが。
    • 前述の通り評価が高いだけに好きなように走れないのは少し残念。但しグランプリ最終コースというアイデンティティを守る為、致し方ない部分もある。ぶっつけ本番でしか挑戦できない、グランプリ専用コースだからこそ興ざめしないという一面もある。
      • チョロQシティを使った市街地コースのため、フリーランに関しては道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは可能。また、BGMもシティ内のジュークボックスでいつでも聴く事ができる。
  • タイヤの種類が増えたものの、それに伴うタイヤ同士の役割被りなどが理由で使い道に乏しいタイヤも増えてしまった。
    • さいこうのタイヤは前作では最高ランクの専用タイヤ以上のグリップを持っていたため買う価値はあったのだが、本作では同等となっているため、メリットがレース毎のセッティングの手間が無くなるのみになっている。
      • オンロード+悪路のような複合コースでなら輝くのだが、さいこうのタイヤを入手できる頃にはそのようなコースを走る機会がないというジレンマに陥っている。
    • ビッグタイヤが高性能*5な上にスノーコースやスタッドレスが出るのより早く買えるため、スタッドレスの出番を食ってしまっている。*6
      • 一方でビッグタイヤは見た目が良くも悪くも独特で、値段も高めであるため、見栄えやお金を考慮するなら全くの無意味ではない。
    • オールラウンドとレーシングの中間の性能を持つセミレーシングだが、入賞のみならオールラウンドで十分であり、1位狙いや各種グランプリ制覇ならレーシングを使えば良い…と、万能でも特化でもないが故の半端さがかえって使い道を狭めてしまっている。
      • 特に酷いのが+0(無印)で、同じ店で買えるオールラウンド+2より高額なのに性能は完全下位互換という有様。
      • ただし+2以降ならオンロード・ウェット共にオールラウンドに勝るので、オンロード+ウェットの複合コースに向くというメリットがある。
    • オフロードタイヤがウエットタイヤとほぼ同等のウェット性能を持っているため、ウェットコースは攻略に必須かつ安価なオフロードタイヤで済んでしまう。
      • ウエットタイヤにはオンロード性能がそこそこ高いというオフロードタイヤに無い長所があるため、オンロード+ウェットの複合コースでは出番が来るのだが、今度はセミレーシングと役割が被る。
  • スタッフロールが長い上にスキップする事ができない。
    • 資金稼ぎの際に迂闊にハイパーグランプリで優勝してしまうと、毎回このスタッフロールを見る羽目になる。
      グランプリで資金稼ぎをしつつこれを回避するためには、意図的にリタイアしてポイントランキングを操作し、一位にならないようにする操作を要求される。
    • 一応「エンディングムービーが飛ばせない」という仕様は前作・前々作でもそうだったが、ムービーの内容が前2作品の様に「グランプリ最終戦のコースで、自車やライバルのチョロQが走る」ものではなく、本作は「ひたすらカジノのスロットが回り、それに合わせてスタッフの名前が表示される」というものの為、味気なく冗長に感じてしまう。

総評

全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点を多く解消した。
前作を上回る24万本のヒットを記録しサントラの販売なども行われ、『チョロQ』ゲームの中でも最高潮の人気を誇る。
その高い人気に反し、車種の版権の問題などからかゲームアーカイブス化がされていない事から、HD化やリメイクなどが強く望まれている作品でもある。


余談

  • 本作も小ネタが多く仕込まれている。
    + クリックで詳細

    コース関連(グランプリをめざす)

    • サーキットコース(オーバル・ショート・ロング)
      • 最早PS1のナンバリングタイトルでの常連となった「肉のいちの」の看板がある。
    • トレインロード
      • スタート地点の駅名標を見ると自駅名の欄に「ろす」と書かれている。「ろす」とは一体…
      • スタート地点の駅のホームの片側に消火器、もう片方にははにわが何故かある。
      • また、そのすぐ近くにある、バリケード越しの遮断機の「トマレ」に混じって何故か「トマト」と書かれているものがある。
      • コース中盤のトンネル内に消火器が両側にあり、片方は何故か倒れている。
    • 地下水路
      • クマのぬいぐるみなどのガラクタがコースに浮かんでいる。 更に初代の「森と泉のコース」と同様に、コース内のとある場所に謎の剣が刺さっている。
    • ジャングル
      • 中盤のトーテムポールが沢山ある 水没地帯に謎の剣 がある。
    • 洞窟
      • 3周目になるとコースの各所にオーロラのような光が差し込む。
    • ミステリーハウス
      • 敵車が全部真っ黒、 *7タイヤスモークが出ない、屋敷内の天井を走ることになる(リプレイだと構造がどうなっているかが分かり易い)、
        基本的に遅く万年最下位のせいそうしゃが非常に速い
        リプレイ時には自車以外が映っていない*8などといった、このコース専用の演出がある。
    • NEWスタジアム
    • ナイトジムカーナ
      • ここにも 謎の剣 が刺さっている場所がある。

    コース関連(ふたりであそぶ)

    • ゴルフレース
      • いくつかのステージにカエルがいる。
        カエルに当たり判定は無くすり抜けるだけとなっている。
    • チキンレース 2nd
      • スタート直後のジャンプ台を左に行くと隠し通路があり、道なりに進むと望遠鏡がある。
        望遠鏡を覗くと専用のメッセージが3種類表示される。
    • ヒルクライムレース
      • NEWスタジアム同様、『ツアーパーティー 卒業旅行に行こう』『ゆうわくオフィス恋愛課』の広告がある。

    その他

    • 隠しパーツ
      • 前二作品において、その圧倒的な性能でインパクトを与えた「アクマのエンジン」を始めとする「アクマシリーズ」はもちろん今作でも健在。
        • 『2』にてタイヤの値段が 666000G という法外な値段に引き上げられたが、今作ではエンジンも同じ値段に引き上げられている。但し上述の様に資金稼ぎがしやすくなった為、『2』に比べると入手は比較的容易。
        • 本作のアクマパーツは歴代でもトップクラスの性能を誇り、あまりに性能が高いため非常にクラッシュしやすい。
      • イベント100コンプリート後にハイパーグランプリに優勝すると手に入る賞品として「スーパービッグタイヤ」「AT5しさくひん」が登場。
        • 「スーパービッグタイヤ」は、性能としては「さいこうのタイヤをベースに悪路性能が強化されたビッグタイヤ」というもの。何と売却すると50000Gで買い取ってもらえる。
        • 逆に「AT5しさくひん」は、試作品というだけあって買取価格はたったの5G。しかし最高速は300kmという、ATでは最強の性能を誇る*10。また、上記の「アクマパーツ」+「MT6さいこう」の場合、走行時に非常にクラッシュしやすいのに対し、こちらはアクマパーツと組み合わせてもある程度はクラッシュしにくくなる。
        • 両者とも非売品であるが、手元になくなってもグランプリに優勝すれば再入手可能。グランプリの各コースの賞金とスーパービッグタイヤの売値を合わせれば一度に10万G以上も稼ぐことも可能で、これを利用してべらぼうに高いアクマのタイヤを買った人も居るのでは?
    • 『チョロQ4』?
      • イベント100個を達成するとエンディングの最後のメッセージが、英語で「チョロQは『チョロQ4』となって帰ってくる」といった内容に変化する。
        • しかし『チョロQ4』はリリースされずタムソフト製のナンバリングタイトルは本作が最後となり、『4』に当たる次回作は『チョロQ4』ではなくE-game(タムソフトの『チョロQ』制作スタッフ自体はこちらに移籍)からリリースされた『チョロQワンダフォー!』となっている。
  • 「とにかくあそぶ」及び「ふたりであそぶ」モードで使える6台のマシンの特性が、「チョロQ及びチョロQ Ver 1.02」「チョロQ2」とでは大きく異なっているものがある。
    • 一番判りやすいのが「グリーンキャット」と「ブラックドラゴン」で、前者は「加速とブレーキが良く、最高速とステアリングが低い」に、後者は「加速以外全部良い」性能に変更された点。
  • 初代PSで展開されたシリーズでは初めてサウンドトラックが制作された作品である。
    • 『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.1 爆走編』『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.2 激走編』の2つが販売されていたが、生産数の少なさもあってかどちらも入手困難であり市場に出回ることすら稀
      • 仮に出回っていたとしても10万以上のプレミアが付けられているほど。
    • 因みに多くのプレイヤーが最初に走る事になる「オーバルサーキット」のBGMだが、なぜか『リッジレーサー (PS)』のBGMに酷似したフレーズを使用した曲になっている。
  • チョロQマリン Qボート』の、ディスクにチェーサが描かれた体験版に本作の紹介映像が収録されている。好評発売中の文字からして、恐らく本作の発売後に出た体験版。
    • その映像では『チョロQ2』のUIが流用されていたり、チョロQシティや一部コースのオブジェクト等が製品版と異なるなど、開発途中の映像が使用されている。

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  • タムソフト
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最終更新:2024年01月07日 06:30

*1 ただし累計額が1000G以下の場合、支払われる額は1000Gで固定となる。

*2 実はビッグタイヤが無くても、直前の直線で勢いをつけ壁と段差の間に滑り込むように突っ込むと乗り越えることができる。ただし難易度は高い。

*3 スプリントレースで一番簡単であろう「ショートサーキット」でさえ、1位で600Gも貰える。

*4 「ダートトライアル」「ナイトジムカーナ」の2つが特に難易度が高い。

*5 本作のビッグタイヤは悪路全般に強い上に、車重が上がるという隠し補正を持っており、それが「悪路では重いほど速い」という本作の仕様にマッチしている。そのため、悪路に対しては先述のさいこうのタイヤすら上回る高性能となっている

*6 1作目のスタッドレスも不遇だったが、そちらは「オフロードタイヤで安く済ましつつ雪道を勝てる」だけであり、速さに拘る場合などであればスタッドレスを選ぶメリットがあった

*7 グランプリでは普通のボディカラーである。

*8 グランプリでも同様。

*9 「筑波サーキット」がモチーフ。

*10 一応「アクマパーツ」+「MT6さいこう」+「ふつうのシャーシ」を装備することでも300kmを叩きだせる。